【マギ】王様ゲーム【閲覧注意】(26)
ルール説明
マギのキャラで王様ゲーム(ポッキーゲームとかじゃないほう)をやります。
原作に似せるので、好きなキャラが死んでしまうかもしれませんが、ご了承下さい。
尚、マギの設定は一切無く、皆人間設定です。
登場人物
アラジン
アリババ
モルジアナ
ジュダル
白龍
白瑛
紅炎
紅明
紅覇
紅玉
シンドバット
ジャーファル
シャルルカン
ヤムライハ
マスルール
シェヘラザード
ムー
ティトス
ドゥニヤ
スフィントス
計20名
アラジンside
僕は、何が起こっているのか分からなかった。
記憶を遡ってみる。
アリババくん、モルさんと新たな旅の最中…突然複数の男の人達に襲われて…。
…っ!?
そうだ、僕たちは気絶していたんだ!!
「アリババくん!モルさん!!」
返事がない。
辺りは真っ暗で何も見えない。
けど、手探りで必死に探してみる。
「ん?」
不意に何かに当たった。
何だろう…。
「アラジン…くん…?」
「…ぅわぁ!?ヤムさん!?」
「て…手を離して…」
「ご…ごめんよ!!」
そのあと、ヤムさんから事情を聞いたのだけれど、僕たちと同じようだった。
ヤムライハside
近くにアラジンくんがいてくれて良かったわ。
安心したけど…不安が押し寄せてくる。
ここ…どこなの?
皆無事なのかしら?
「や…ヤムさん!!」
「!!」
暗かった部屋に明るい日が入ってきた。
「扉…アラジンくん!扉が開いたわ!」
急いでその方向へ走る。
そこで見た光景は…。
「え??」
皆一度は見たことのある顔ばかり。
「アリババくん!」
隣でアラジンくんは嬉しそうに叫んだ。
私も喜びの声をあげようとした瞬間、
「諸君、聞こえるか?」
野太い声と共にみんなの顔は頭上にあった画面へと集中する。
ヤムライハside
「これから、王様ゲームを開始する。参加者は…」
野太い声はおそらく、ここにいるであろう人の名前を言った。
「以上だ。ルールを説明する。諸君は王様から出される命令をクリアせよ。ただし、命令に従わなかったり、クリア出来なかったり、抜け出した場合は処罰が下される。確実に死ぬことになる。」
その瞬間、「きゃぁぁぁぁっ!」と、誰かが泣き叫ぶ声が聞こえた。
「わ…私…まだ死にたくない…死にたくないわ…っ」
「落ち着け、紅玉」
残酷な命令に戸惑い、恐怖に皆が怯える。
そう、私も…。
「な…何なんだよ!このふざけたゲームは!?俺を解放しろ!こんなふざけたゲームに付き合わされてたまるか!!」
黒髪の長い青年が暴れだした。
シンドバット様が良く言ってた…あの青年がジュダルね。
「異論は認めない。棄権も認めない」
相変わらずあの声は残酷な事を言ってる。
アリババside
ヴヴヴ…
突如鳴り響いたのは、ポケットの中のタブレット式のもの。
「え?俺、こんなもの持ってたっけ?」
よく分からないままに画面を見る。
「命令1、全員、鬼ごっこを開始せよ。鬼は1人。こちらで決める。最後に鬼だった者が罰を受けよ。最初の鬼は…紅玉」
「いやぁぁぁぁっ!!」
よりによって紅玉を選ぶとは…。
「制限時間は30分。この町から出たものは処罰を下す」
「うわあぁぁ!」
皆は一斉に街の中へと走り出した。
俺も、無我夢中で…。
紅玉side
わた…私が…鬼…っ。
泣いてる暇なんてないわ。
必ず…生き残ってみせるわ!
暫くは歩いていたけど…。
前方に人影を発見した。
「あれは…」
確か、ヤムライハって女。
私は身体能力じゃ勝てない。
…残り時間も…もう僅か。
一か八かで…っ!!
アラジンside
ピピー!!
制限時間終わりの合図が聞こえた。
「全員、最初の場所のホールに戻れ」
言われた通りに戻ってきた。
「諸君はまだ、このゲームがふざけたものだとしか思っていないようだから、まずはこれを見ろ」
ヴヴヴヴ…
「命令1の敗者は……ドゥニヤ。切腹の刑」
「あ…ぁ…私、何てこと…っ」
ドゥニヤさん…。
隣ではヤムさんが泣き崩れた。
ブシュッ
「え??」
僕の顔に飛び散って来たのは…赤い…真っ赤な血。
アラジンside
「う゛…っ!?ぁああ!」
「がっぐ…ご…!」
真っ二つに切れる瞬間まで…僕はドゥニヤ姉さんと目を合わせられなかった。
「いやぁぁああ!」
残酷な光景。
むせかえるほどの血の匂い。
これが…王様ゲームなんだ。
その後、僕たちは命令が夜中の0時に開始されることを知った。
そして、早くここから出ようと、みんなが一斉に扉へと向かった。
マギスレ支援
アリババside
午後7時
ドゥニヤが…死んでから3時間が経過している。
「くそっ!」
こんな無慈悲で残酷な事…出来る人いるのかよ…。
いや、人間じゃねぇ。
ただの化け物だ。
「アリババくん?」
「…あ…アラジン」
「大丈夫かい?」
「大丈夫…なわけ…ないよな。アラジンも…」
「うん…」
皆ホールに集まっているが、決して賑やかではない。
静かな時間が流れた。
ヤムライハside
あの鬼ごっこの時、私は…。
ー回想ー
「紅玉さん?」
「…っあ…ぁあぁぁっ!!」
「きゃぁぁああっ!」
逃げたんだけど…その時にはもう遅かった。
捕まった私は紅玉さんを追おうとしたんだけど…もういなかった。
「このままじゃ、私が…」
そんなときに、ドゥニヤさんに会った。
私が…私がこ…殺し…っ。
先ほどから吐き気が止まらない。
あんな姿を見せられたら…食欲などあるわけない。
私は何てことをしたの…?
モルジアナside
午後9時。
皆さん疲れ果てて眠っている。
私とマスルールさん、煌の紅炎さん、紅明さんを除いて。
「モルジアナ」
「ま…マスルールさん…」
「顔色…悪いっス。休んだ方がいい」
「わ…私なら…平気…です」
「モルジアナはいつも我慢してる。もう…充分だ」
「…は…い…っ」
どうしてだろう。
マスルールさんに言われると…心が落ち着く。
私はいつのまにか眠ってしまった。
モルジアナside
「……な…」
「…あ…」
「モルジアナ!」
…っ!!!
アリババさんの声によって目覚めた。
時計…午前0時。
無音な部屋に突如響く音。
ヴヴヴヴヴヴ
「命令2。シェヘラザード、紅炎、シンドバットに命ずる。携帯でこの中の人間の誰かに「死ね」の文字のみを打って送信せよ。ただし、制限時間は5時間。それまでに打たなかった者には処罰を与える。尚、送られた者にも処罰が下る。これからは諸君等は別行動をしてよい。ホールに戻る必要もない。食事などは町に揃っている。自由にしてよい」
シェヘラザード
次の命令は私…。
どうやら、レーム、シンドリア、煌の最高権力者に命令が下ったのね。
「シェヘラザード様、どうか私を…っ!」
「ムー…だめよ。貴方は…」
「貴女を守らずして…私は生きていけません」
「ムー。死ぬのは…私みたいなおばあちゃんで良いのよ」
「シェヘラザード…様っ!」
「命令よ。ムー、レームを…どうかお願いね」
だから…泣かないで…ムー。
シンドバットside
「よりによってこの俺が…」
「シン、貴方を死なせたりはしません!」
「ジャーファル…」
「王よ、どうか…どうか私を…」
「ヤムライハ…」
「シンさんは…死なせないっス」
「マスルール…」
「絶対…絶対生き残って下さい!」
「シャルルカン…」
はは…。
俺は本当にいい仲間を持ったな。
幸福者だ。
紅炎side
「兄上…っ!貴方は…貴方だけはどうかお残り下さい!」
「炎兄ぃ…炎兄…死なないで…っ」
「紅炎殿、送信するなら私を…どうか…っ!」
「紅炎兄様!嫌ですわ!死なないで下さい…!」
心配する兄妹たち。
俺は…絶対に死ねない。
まだやり遂げていないことがある。
「心配するな。俺は死なない」
ムーside
残り時間は…1時間。
シェヘラザード様は送信する気配もない。
まったく、貴女らしいお考えだ。
誰も「死なせたくない」など…。
けど、貴女は生き残って欲しい。
たとえ、この身が滅びようとも…。
俺は決心した。
必ず…シェヘラザード様を残してみせると。
「命令に従わない俺を…どうかお許しを」
アラジンside
ヴヴヴ
「…メール??」
「…命令2、シンドバットにより命令を受けたスフィントスには首吊りの刑に処す…?」
な…何でおじさんがスフィントス君を!?
…っ仕方ない…よね。
僕たちはもう、いつもみたいに戻れない。
誰かを犠牲にしなければ生きてはいけない。
僕は…僕も、誰かを殺さなくてはいけないのかな。
そんなの、間違っているけれど…。
ジャーファルside
シンドバット王は…悩んだ末に自分とは関わりのない人を選んだ。
そう、話したことのない人を。
私はシンの為なら死ねる。
死ぬ覚悟はある。
覚悟は出来ている。
シン、貴方の為ならば…。
でも、結局シンは私たちは死なせないと…そう言ってスフィントスという男に決めた。
生き残るための手段。
誰が正しい、誰が間違えてる…なんて分からないけど、スフィントス…貴方には感謝しています。
私は…シンと共に生きたい。
生き残りたい。
白瑛side
紅炎殿は…ご決断なされた。
あのお方は、私達兄妹は殺させない、と。
「紅炎殿、どうするおつもりですか?」
「さぁな。俺にも分からん」
「ならば私を…っ!」
「白瑛…自分の命を捨てるような真似は止めろ」
「は…はい」
紅炎殿はそう仰っていたけれど、未だにあのお方の意思は分からないまま。
ヴヴヴ…
「メール…?」
アラジンside
「残り…30分…。早く終わっておくれよ…こんなゲーム…」
ヴヴヴヴヴヴ
「ぅわっ!?」
め…メールだ。
恐る恐る画面を開く。
「命令2。紅炎より命令を受けたティトスは射殺の刑に処す。残り17人」
もう三人が死んでいる…。
やっぱり、紅炎おじさんも自分と関わりのない人を選んだ。
皆…そうなのかな。
僕はもう、訳が分からない。
このゲーム…誰が得するのか分からない。
ムーside
残り10分。
これで良いんだ。
これで…。
「シェヘラザード様…貴女に対する無礼をどうかお許しを…っ!!」
「ムー…?…うぅっ!?」
俺は…シェヘラザード様が気絶するように腹部を殴った。
そして、
シェヘラザード様の携帯で「死ね」を。
宛先には、「ムー」
「シェヘラザード…様っ」
俺は、彼女の指を自分で動かし、送信ボタンを押した。
「ん…ぅ…?」
「シェヘラザード様っ!?」
シェヘラザードside
「ムー?何…やって…?」
「えっ…と…」
ヴヴヴ
「メール!」
私は、転がっていた携帯を拾い上げた。
「命令2。シェヘラザードの命令により、ムーを焼き地獄の刑に処す…?…嘘よ…ねぇ!?私は何もしてないわ!ムー…」
「すみません」
「貴方…まさか…っ!」
シェヘラザードside
「貴女を気絶させた後…送信しました。どうか、最後のご無礼…お許し下さい」
「許せるわけないじゃない!何てことを…っ!いやぁ!こんな命令は終わりよ!ティトスまで失った私は…もう…っ」
「シェヘラザードさ…ゴボッ!?げほっ!はぁ…はぁ…っ!!」
「む…ムー!?嫌よ…そんな…あ…あぁっ!」
目の前で焼かれていく…ムーの痛々しい姿。
「シェヘラ…ざ…っ!うぐっ…どうかご無事で…っ!はあ…っう゛ぁぁぁ!ぐ…」
「これは悪夢…っ止めて!もう止めて!いやぁぁぁぁっ!!」
私は…ムーを助けてあげられなかった。
私が…殺してしまった…。
アリババside
残り16人…。
あれから次々に人が死んでいった。
疲労に疲労を重ねた俺は眠ってしまった。
次に目覚めた時は、携帯の音が鳴り響いていた。
「め…命令3。全員に命ずる。殺し合いをせよ。ただし、制限時間は明日の0時まで。諸君等はこの街の場外へ出た場合、処罰を与える。尚、武器は同じものを与える。1人1回殺さなくては生き残れない。生き残れるのは8人」
何だよこれ!?
何なんだよ!?
ゴトッ
目の前には…武器と思われるナイフ。
これで殺せとか…無理だろ…っ!!
これはつまらないから閲覧注意ってこと?
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