少年剣士「冒険学校で頑張ります!」(330)


前作:少年剣士「冒険学校に入学します!」
少年剣士「冒険学校に入学します!」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1370948694/)
の、続編になります。
今回は2章ですが、やや長くなりそうなので新スレで。
お付き合いお願いします。

 
―――――中央国:特待生・冒険学校の教室

少年剣士「初めまして!少年剣士といいます!」ワクワク

少年武道家「俺は少年武道家です」ニヤ

二流僧侶「自分は二流僧侶、よろしくです」ッフ


 
格闘教官「よし、皆。今話しをした通りだ。
       これから新たな仲間になる3人だ。仲良くしてやってくれ」


ザワザワ・・・
ヨロシクー!!ショウネンケンシカワイー!
ニリュウソウリョクンカッコイイナ・・・ザワザワ


格闘教官「では、用意してあるあそこの3つの席に座ってくれ
       ちょっとした説明をする」

3人「はい」

格闘教官「では3人の為と、お前らへの再認識のためにも説明する」
      「この学校の特性についてだ」


 
少年剣士「・・・」ワクワク

格闘教官「この学校は、他の冒険学校と違い『選ばれた人間』の養育所だ。
       実践で始まり、実践に終える。毎年、何人もこの学校を去っていく」

少年武道家「・・・」

格闘教官「だが、卒業と同時に中央軍の尉官候補として駆け上がれる。
       それを基本とし、この学校では上官と下官などといった階級が存在する」

二流僧侶「・・なるほどな」

格闘教官「最下官、下官、上官、最上官の4種に別れている。
       この教室はギリギリの下官であり、この学校の分岐点でもある」

少年剣士「分岐点・・?」


 
格闘教官「簡単にいえば、最下官に落ちた状態で成果が上げられない場合・・
       この学校をやめてもらうことになる」

少年武道家「冗談じゃねえぞ・・」

格闘教官「逆に、成果をあげれば上官や最上官を目指すことも可能だ。
       この学校を卒業できるのは、最上官で1年を過ごした者のみ!」

二流僧侶「へえ・・」

格闘教官「昇級は毎月の成果を見て、その階級で担当する教官に認められた者だけだ」   
      「・・・何か質問はあるか?」

全員「・・・」シーン

格闘教官「よろしい!ではこれから20分の休憩の後、明後日以降のミーティングをする」
      「休憩!」

全員「・・・はい!」


 
・・・・・・・・・・

少年武道家「・・な、なんか大変なことになってきたな」

少年剣士「そうだね・・」

二流僧侶「実践演習が多い分、俺ら3人が一緒なのはちょっと気楽だな」ッフ


???「あの」


少年剣士「うん?」

中級魔道「はじめまして、中級魔道といいます。
       君らは・・どこから来たんですか?」

少年剣士「僕らは大陸の北西冒険学校から!」

中級魔道「そうなんですか・・、僕は南冒険学校からきました。
       この学校にきて1年くらいになりますかね」

少年武道家「1年て・・、中級魔道っていったっけか・・・
        結構強そうに見えるんだけど、どのくらいの事ができるんだ?」

中級魔道「僕が出来ること・・ですか。
       中水魔法、中雷魔法、大火魔法が使えます」


 
二流僧侶(・・・それで下官?)

少年武道家「お前すげえな・・それで下官なのか?」

中級魔道「この間までは上官クラスでしたが、ちょっと実践でヘマをしてしまいまして」
      「それからは運悪く、色々あってここに留まってます」

少年剣士「そうなんだ・・」

中級魔道「何か質問があったら聞いてくださいね」ニコッ

少年武道家「おう、助かる!」

二流僧侶(・・・?)

中級魔道「はあ、それにしても運が悪いですね・・・・」

少年剣士「どういうこと?」

中級魔道「明後日から早速、実践演習が始まるんですよ」

 
少年武道家「運が悪い?腕がなるじゃねえか!」

少年剣士「腕はケガしてるでしょ・・・」

中級魔道「はは、えっとですね。
       明後日からの演習は、遠出で魔獣の討伐ですよ」

二流僧侶「下官で魔獣の討伐に遠出・・・?」

中級魔道「・・・こういう学校だからリタイアも多いんです」

少年剣士「でも面白そうじゃん!」ワクワク

中級魔道「少なからず再起不能者、大怪我をする者、
       必ず毎年学校の中でいるので、お気をつけください」ニコッ

少年武道家「お・・おう・・」アセッ


 
中級魔道「おっと・・・そうだ」
      「自分はこれで用事があるので失礼します」スタスタ

少年剣士「うん、またね」

二流僧侶(・・・・、ん?)


???「・・・気をつけなさいよ?」スタッ


少年武道家「今度は誰d・・・」
        (うおっ・・かわい・・・・・・)

女錬金師「ああ、アタシは女錬金術師。女錬金師でいい。
      「あいつ、何でも上官クラスの演習で裏切って落とされたらしいよ」

少年武道家「・・裏切り?」テレッ

女錬金師「そういう話だって聞いた。まあ注意することだね」


 
少年武道家「そ、そうか有難う」ニヤニヤ

少年剣士「・・・そうなんだ・・。あ、女錬金師さんは、どんな事が出来るの?」

女錬金師「アタシ?アタシは錬金術師。東方の技術職さ」

二流僧侶「・・・聞いたことがないな」

女錬金師「まあそりゃそうだろうね。最近ようやく表舞台に出てきた技術だし・・
       そのうち何が出来るかは見せてあげるよ」

少年武道家「楽しみにしてるぜ」テレテレ

女錬金師「おっと・・そろそろ格闘教官が戻ってくるね・・」
      「あとでまた話をしよう」

少年武道家「は~い」ニヤニヤ

女錬金師「あ、あと。アタシ、そういう顔するだらっしない男大嫌いだからね」ニコッ

少年武道家「」

少年剣士「少年武道家・・・」ハァ


 
・・・・・・・・・

格闘教官「よし、ではお前らに明後日の予定を伝える」
      「冒険の扉から、魔法国の採掘場の魔獣の討伐へ向かう」

少年剣士(魔法国・・!)

格闘教官「魔石の採掘場でオーガとゴブリン達が暴れて困っているらしい」
      「それぞれ4人のパーティを組み、指定された範囲の魔獣を討伐する」

少年武道家「ほう・・」

格闘教官「さて、そこでパーティに関してだがこちらで勝手に組ませてもらった」

女錬金師「・・・」

格闘教官「これから4人ずつa、b、c、dに分ける。
      まずaチーム!・・・!・・・!・・・!」

少年剣士(僕はどんな人と組むのかなあ・・)


 
格闘教官「cチーム!少年剣士!二流僧侶!女錬金師!中級魔道!」
      「dチーム!・・・!・・・!」

女錬金師「・・・!」

格闘教官「以上だ」

少年武道家「ち、ちょっと待ってください」

格闘教官「なんだ?」

少年武道家「俺、呼ばれてないんですが・・」

格闘教官「お前、編入手続きのプリント読んでなかったのか?」

少年武道家「・・・へ?」


 
格闘教官「お前は腕にケガをしているだろ?
       実践演習はナシだ。お前はしばらく上官クラスの戦闘技術指南に混ざる」

少年武道家「・・・そ、そうですか・・」

格闘教官「上官の指南で一歩差をつけることも出来る。
       実践とは違うが、成長は出来る。不服か?」

少年武道家「いえ・・頑張ります!」

少年剣士「・・・」

格闘教官「よし。では質問のある者はいるか?いないな?」
      「明日は明後日の準備の為に1日休みにする。では今日は解散!」

全員「・・・はい!」


 
―――――放課後、教室

女錬金師「参ったね・・・まさかこんなパーティになるなんて」

少年剣士「決まったものは仕方ないね・・頑張ろう」

二流僧侶「そうだな」ッフ


少年武道家「俺はこのまま病院だよ・・いってくる」

二流僧侶「気をつけてな」

少年武道家「おう・・お前らも頑張れよ」トボトボ

少年剣士「やっぱり元気ないね・・」

二流僧侶「あいつは実践向きだからな・・」
      「だが今は体を治してもらわないといかん」

女錬金師「・・それにしても、編入者がけが人なんて初めてだよ」

 
少年剣士「それはキングゴブリンと戦った時に色々あって・・」

女錬金師「キ、キングゴブリン!?ちょっと待って、あんたらまだ子供だよな?」

少年剣士「やっぱり女錬金師さんから見たら子供だよね・・えへへ」

二流僧侶「子供ですが何か?」キリッ

 
女錬金師「あんたらが何でこの学校に入れたか分かった気がするよ・・」

二流僧侶「そりゃどうも・・。で、明後日の演習に必要なものとかはあるのか?」
      「前の学校では基本的なものは全部渡されたのだが・・」

女錬金師「いや、全部自己責任。
       魔獣の種類と、行くダンジョン先だけ伝えられる。あとは自分で揃えろってこと」

二流僧侶「・・・さすがだな。でもどうするか、まったく分からんぞ・・」

少年剣士「お金もないしね・・・」


 
女錬金師「お金?お金は貰ってるだろ?」キョトン

少年剣士「え?」

女錬金師「ここは大陸で運営してるんだ。優秀な人選のみでね。
       だから、この学校に入ると同時に50万ゴールドが支給されてるはず」
※下級ポーションは50g
※1章で出た黄金草ポーションは1万g 


二流僧侶「なん・・・だと・・・」

少年剣士「ええ!そ、そんなに!?ででで、でも、そんな事言われてないんだけど・・」

女錬金師「おっかしいな?寮の部屋とかに金庫はなかったかい?」

二流僧侶「そういやあったな」

女錬金師「そこに入ってるはずだよ。編入者も例外じゃないはずだ」

少年剣士「僕・・・見てないや」

二流僧侶「奇遇だな、俺もだ・・」ハァ


 
女錬金師「つーわけで、明日は3人で買い物行こうか」

二流僧侶「中級魔道はいいのか?・・・といっても今ここにいないが」

女錬金師「まあ・・あいつは当日に気をつけながら・・だな」

少年剣士「・・うん」
      (そんなに悪い人には見えないんだけどな・・)
 
女錬金師「明日、君らの寮の前に朝9時でいいかい?」

二流僧侶「そこまでお願いしてもいいのか?」

女錬金師「もう仲間だろ?」

少年剣士「・・・だね!」

二流僧侶「ではお願いする・・・。まだ街にも慣れていないんでな・・」

女錬金師「任せときな!」


・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・

続編(゜∀゜)キター

>>17
有難うございます(*´ω`*)

 
―――――朝8時・下官男子寮前 

二流僧侶「めっちゃ良く眠れた」

少年剣士「前の寮とはぜんぜん違う!」
      「フカフカのベッドに、ひねるだけで出る水!押すだけで着く明かり!」
      「何あれなんなの!見たことない!光魔法でもないし・・」キラキラ

二流僧侶「あれが錬金術ってやつらしいな」
      「すごい不思議だ・・・、魔法とはちょっと違う」

少年剣士「やっぱ色々この世には知らないことがあるんだなあ」

二流僧侶「そうだな・・、少年武道家も買い物はいくか誘うか?」

少年剣士「今日は朝から治療とリハビリだっていってた・・」

二流僧侶「そっか、じゃあ何がお土産でもあったら買ってやろう」

少年剣士「そうだね!あ、女錬金師さんがきたよ」

 
女錬金師「おや、早いね君たち。余裕を持ってきたつもりだったんだけど」

少年剣士「ワクワクしちゃって・・ごめんなさい」ショボン

女錬金師「あはは、いいことだよ。ちょっと早いけど、行こうか?」

少年剣士「はい!」

 
二流僧侶「中央都市か。やはり大きいな・・」

少年剣士「ほわー・・たくさん人がいるよ」

女錬金師「この都市だけで200万人が住んでるからね」

少年剣士「最初はどこに行くの?」

女錬金師「本当は9時からしか店が開いてないからね・・」
      「まずは喫茶店で時間をつぶそうか」ニコッ

少年剣士「喫茶店かあ・・聞いたことはあるけど入ったことないよ」

二流僧侶「コーヒーでも貰おうかな」ッフ

少年剣士「二流僧侶は大人だなー」

女錬金師「パフェとかもあるよ」

二流僧侶「・・・」ピクッ

女錬金師「あそこは生クリームが美味しくてねえ・・アイスも絶品!」

二流僧侶「・・・」ピクピクッ

 
・・・・・・・

キィ・・・ 
ガランガラン

マスター「いらっしゃいませ・・・なんだ、女錬金師ちゃんか」

女錬金師「何だって・・・ひどいね。あと、ちゃん付けって歳でもないんだけど・・」

マスター「俺から見たら皆子供さ」ハハ

女錬金師「はあ・・。それより、紹介したい子がいるんだよ」

マスター「ん?」

少年剣士「あ、あの・・・こんにちわっ!」ソワソワ

二流僧侶「・・・初めまして」

マスター「おや可愛いお客さんだ。その2人は?」

女錬金師「特待学校の新しい生徒、同じ下官なんだよ」

 
・・・・・・・・・・

女錬金師「そんな慌てて食べなくても・・」ハハ

二流僧侶「このしっとりとしたクリームと・・アイスのハーモニー!」ハグハグ

少年剣士「美味しい!!」

マスター「そんなに喜んで貰えるとオジサンも嬉しいよ」ハハハ

女錬金師「アタシもコーヒー貰おうかな」

マスター「はいよ、いつものブラックね」

女錬金師「そういや君たち、北西冒険学校から来たっていったっけ?」

少年剣士「うん」モグモグ

マスター「北西冒険学校?もしかして戦士先生のか?」

 
二流僧侶「そうです、知ってるんですか?」モグモグ

マスター「知ってるも何も、俺がここの見習い時代に
      ずっと通ってた子だからね・・・。毎年顔出しはしてくれてるよ」ハハ

女錬金師「へえ、意外な繋がりだね」

マスター「この業界も広いようで狭いからね、誰かしらと繋がってることは不思議じゃないさ」

少年剣士「へえー・・女錬金師さんのことも話してよ!」ワクワク

女錬金師「アタシ?アタシはー・・うーん・・・?
       母親が錬金術師で、その祖父も錬金術師で・・・」

二流僧侶「一族的なものか」モグモグ

女錬金師「まあそんなもんだね。母親は大陸戦争に参加して、
       凄い部隊で戦ったらしいけど、興味もないし分からないよ」


 
マスター「お父さんも凄い方じゃないか。今は世界を飛び回ってるだろう?」

女錬金師「そうだね・・。私が小さい頃からあまり会ってないし・・よくわからないよ」ハハ

少年剣士「僕のお父さんと一緒だ。いつもフラフラして・・・・・」

女錬金師「おやそうなのか。アタシの親父はどっちかというとマスターみたいなもんだね」ハハハ

マスター「ま・・確かに小さい頃から良くきてたもんな」

二流僧侶「ふう・・美味しかった」カチャリ

女錬金師「はい、ごちそうさまでした。」
      「そろそろ9時になるか・・行ってみようか」

少年剣士「はーい!」

マスター「気をつけてな」

 
―――――総合武器店

少年剣士「す、凄い!凄い!!」キラキラ

女錬金師「君らはここがいいだろう。剣に杖どっちも豊富だ」

二流僧侶「こ・・これは・・神官の杖・・・!」

店長「いらっしゃいっせー!!何かほしいもんありやっすかー!!」

二流僧侶「なんか熱いのが来た・・・」

店長「おやおや女錬金師さん!っしゃせー!」

女錬金師「今日はアタシじゃなくてこの子たちの。見繕ってくれる?」

店長「任せてくださいっす!」

 
少年剣士「木刀、鉄剣、銅剣か・・」

店長「君はどんなのが欲しいんっすかね?」

少年剣士「えっと・・、今使ってるのが銅剣なんだけど・・」
      「出来れば軽くて使いやすいのがいいかなーって・・」

 
店長「これとかどうっすかね?」チャキ
 
少年剣士「うーん?軽すぎて・・、威力があるのかな・・?」

店長「え、軽いっていっても一応大人用なんっすけど・・」

女錬金師「あんまナメないほうがいいよ。その子、キングゴブリン倒してるから」

店長「マジっすか・・・」

少年剣士「えへへ・・」

店長「っつーことは・・うーん。コレっとかどうすか?」チャキ 
 
少年剣士「わ・・凄い・・握っただけで強い剣だって分かる・・・」

店長「滅多に入荷しないレアな剣っすよ。値段も張りますけど・・」

  
女錬金師「ミスリルソードだね。凄い剣だよそれは」
      「中央軍も使うミスリル石を練磨してあるんだ」

少年剣士「でも、僕がこんな凄いのもっても・・・」

女錬金師「自分の強さのレベルにもよるね。
       弱いやつが使ってもただのナマクラ、逆に強いやつならナマクラが聖剣にもなる」

少年剣士「自分の力がどのくらいか分からないや・・・」

二流僧侶「ここは試しとか出来る場所はないのか?」

店長「もちろんあるっすよ。こっちきてくださいっす。」トコトコ・・・


 
・・・・・・・・・ 
 
女錬金師「ほう、新調したんだね」

店長「だいぶ古かったっすからね。ミスリルソードにはミスリル石のほうがいいっすね」

少年剣士「ここを叩けばいいの?」ウズッ

店長「どうぞたたいてくださいっす!」

少年剣士「えいっ!」キィン・・・ビリビリ

店長「どうっすか?」

少年剣士「痛い・・」ビリビリ

女錬金師「うーん」

二流僧侶「小斬とかやってみたらどうだ?」

店長「力試しなら、店壊さない程度ならどうぞっすよ」

女錬金師「小斬なら大丈夫だろ。全力でやってみなよ」

店長(子供の力っすしね・・・キズ付くくらいっすよ)

 
少年剣士「うん・・わかった!」
      「えーーーいっ!小斬ッッ!!!」

ヒュッ・・・
ピキ・・・バキーーーンッ!!!!!!ガラガラガラ・・・

キャー!!ナンダァ!!テキカァ!!
ニゲローーー!!!ウワアアア!!!


店長「・・・」アゼン

女錬金師「・・・」ポカーン

二流僧侶「・・・ふ」

少年剣士「あ・・あの・・ごめんなさい・・・」ウルッ

店長「い、いや・・いいっすよ。それよりも驚いたっす・・・」

女錬金師「・・・い、今のが小斬?」

 
二流僧侶「俺らの先生は、大斬に近いとかいってたけどな・・」

店長「いやいや・・、それよりも同じ鉱石で作ってあるのに・・っすよ?
    それを切り裂く剣術のほうに驚きっすよ・・・」

少年剣士「え・・えっと・・・・」アセアセ

店長「武器の持ち腐れってのにも心配ないっすね・・・それ、買いますっすか?」

少年剣士「欲しい・・・けど・・・・・、いくら?」

店長「120万ゴールドっすけど、さすがに・・お金ないっすよね?」

少年剣士「50万ゴールドしか・・・」

店長「仕入値段も張るし、女錬金師さんの知り合いだから安く出来ても・・100万っすねえ」

少年剣士「あきらめます・・」


 
女錬金師「ふう、仕方ないね。アタシが立て替えるよ」

少年剣士「え、いや・・でも」アセアセ

女錬金師「ここはお姉さんに任せておきなっ♪」

少年剣士「あう・・・」

店長「毎度ありっす!そのまま装備していくっす?」

女錬金師「そうだね、装備感も慣れないといけないし・・・」

二流僧侶「じゃあ・・俺は20万の白魔の杖でいいかな」

店長「そちらさんも毎度アリっす!」

女錬金師「よし、それじゃあ次行くよ!」
 

・・・・・・・・・・・・・

  
―――――2時間後

少年剣士「あの・・色々買ってくれてありがとう」モジモジ

二流僧侶「俺の分まで・・ありがとう」ッフ

女錬金師「なんでアンタが偉そうなんだ・・・まあいいや、
       そのうち適当に返してくれよっ♪」

少年剣士「う、うんっ!」

二流僧侶「もちろん」


二流僧侶「ポーション、武器、防具、一通りはこれでいいかな」

女錬金師「そうだねえ、あとは1箇所よってお昼食べようか」

少年剣士「オー!」


  
・・・・・・・・
 
ギィ・・・バタン

女錬金師「ただいまー、っていってもまた出かけるけどね」

母連金師「いらっしゃいませ・・って、なんだ・・・女錬金師。おかえり」

女錬金師「なんだって・・・なんか朝と被るな・・」

母連金師「・・・・、あら可愛いお客様ね」

少年剣士「凄い!何ここー!見たことないのがたくさんある!!」

二流僧侶「こんな裏通りに、こんなお店が・・」


母連金師「小汚くてごめんね」アハハ
      「ここは私の師匠がやってたお店でね、長いことやってるからね」

二流僧侶「あ、いやそういう意味じゃ・・・」

少年剣士「これ!これ何!これ!」ワーイ


母錬金師が・・連金師に・・・誤字ですorz

( ,,´・ω・)ノドンマイ

 
女錬金師「ここがアタシの家。何か困ったことがあったらいつでもおいで」

少年剣士「凄いんだね・・!これが錬金術品・・・?」

 
母錬金師「これはね・・ここを混ぜて・・練って混ぜると・・・・」カチャカチャ
      「うまいっ!」テーレッテレー

少年剣士「うまい!」ワーイ

 
女錬金師「はは・・・」
      「母さん、明後日からまた演習だからさ・・
       この子たちに役立つものとかないかな?」

母錬金師「そうだね・・、見たところ剣士くんと僧侶くんかな?」

二流僧侶「うむ」

母錬金師「次の演習はどこに行くの?」

女錬金師「魔法国の採掘場でオーガとゴブリン討伐」


 
母錬金師「えーと・・・じゃあ・・・」ゴソゴソ
      「"ウェポンライター"を剣士くんに、 
       "エアミッション"を僧侶くんにあげよう!」

女錬金師「・・・あー、確かに役立つね」

少年剣士「うぇぽん・・らいたー?」

母錬金師「剣を貸してくれる?」

少年剣士「う、うん」ハイッ

母錬金師「このクルクル回る場所をカチっと回して
       武器に合わせるとね・・・」

カチッ・・ボワッ!!

少年剣士「わわわ!剣に火がついた!!!」

母錬金師「で、もう1回このライターの部分をカチっと回すと・・」

少年剣士「火が消えた!」

母錬金師「簡単に武器に火属性が着く優れもの!
       で、こっちのエアミッションは・・・ここを押すと・・」


 
スウウウ・・・
フワッ・・・

二流僧侶「うわ・・・澄んだ空気が流れてくる・・」

母錬金師「よっぽどじゃない限り、大抵の場所で新鮮な空気を吸える!」

女錬金師「やっぱり前衛と比べると後衛は体力的にもきついしね」

母錬金師「少しの変化でもきつい事があるからねえ」

少年剣士「もらってもいいの?」ワクッ

母錬金師「おう!もって行きなさい!」

少年剣士「ありがとう!」ワーイ

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・

 
―――――40分後・喫茶店

マスター「はいよ!マスタースペシャルパンナコッタお待ち!」

少年剣士「うわーーー!美味しそう!!」

女錬金師「ふー、おなか空いた・・疲れたーー!」

二流僧侶「色々今日はありがとう」
      「あと・・お母さんのほうにもありがとうと伝えてもらえれば・・」

女錬金師「わかったオーケー」

二流僧侶(あ・・パンナコッタおいしい)モグモグ


マスター「明日には発つんだろ?気をつけてな」

女錬金師「大丈夫大丈夫、心強い味方がついてるしねっ」ニコッ

少年剣士「?」モグモグ

二流僧侶「・・・っふ」モグモグ

 
女錬金師「さて、これ食べ終わったら今日は戻って休憩しようか?」

少年剣士「明日も早いからねー・・」モグモグ

二流僧侶「明日は何時からだ?」

女錬金師「いつも通りだろうし、朝8時30分には出発だね」

少年剣士「ふんふん・・」モグ・・

二流僧侶「そういや、女錬金師の武器って何なんだ?」

女錬金師「アタシ?ああ・・・アタシはこれだよ」ゴトッ

少年剣士「・・・何これ?」

 
女錬金師「魔銃。お母さんのお下がりだけどね」

少年剣士「銃?」

二流僧侶「・・・確か、弾丸とやらをそれに込めて放つっていう?」

女錬金師「良く知ってるじゃないか。まあ普通の銃とは違うんだけどね」

少年剣士「・・・・?」モグモグ

女錬金師「普通の弾丸と違って、魔弾を撃つからね。
       氷や炎、雷なんてのも打ち込めるんだ。便利だよ」


少年剣士「へえええかっこいい!」キラキラ

マスター「・・・」

女錬金師「さて、そろそろ食べ終わるね・・・
       帰り道は分かるかな?」

少年剣士「うん、大丈夫!」



・・・・・・・・・
 
二流僧侶「今日はありがとう」

女錬金師「はは、お礼はいいよ。それより帰り道気をつけてな」

少年剣士「うん!」
      「・・・・って、あ!」

少年武道家「お。おいっす」

少年剣士「少年武道家!今終わったの?」

少年武道家「治療はもう少しかかりそうだ」

女錬金師「仲間の為にも早く治すといいよ」

少年武道家「・・・そうするぜ」

二流僧侶「ちょうどいいし、3人で帰るか」

少年剣士「うん、そうだね!ありがとう、女錬金師さん!また明日!」

女錬金師「はいよー。また明日な!」

少年剣士(あ・・・少年武道家にお土産買うの忘れてた・・)

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・

 
―――――次の日、朝

格闘教官「準備はいいか?冒険の扉にはaパーティから順番に入っていけ!」
      「それぞれ別々のルートに飛ばされる」

全員「はい!」

格闘教官「そのルートを進んでいくと、広い場所にでる」
      「そこまでの魔獣を倒すのが今回の実践だ!」

全員「はい!」

格闘教官「これは、人々から受けた"依頼"である。
       成功することだけが"救い"になる。それを忘れるな!」

全員「はい!!」

格闘教官「よし・・では、aパーティから進め!」


中級魔道「頑張りましょうね」ニコッ

女錬金師「あ、ああ」

二流僧侶「そう・・だな」
    
少年剣士「うん」
      「あ、cパーティ・・僕らの出番だね・・行こう!」



 
 
 
ギュウウウウウン・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今日の投稿はココまでです。
ありがとうございましたヽ(´・ω・)ノ

おつ

量も多くて嬉しい

おつおつ

>>48
読んでいただき有難うございます(。・ω・。)ノ
ちょっと急いだ部分もありまして(長々と序盤なのにして)
最後のほうはやや書きなぐりみたくなりました・・精進しますw


ガン!!ゴン!!スタッ
・・・・ムニュッ


女錬金師「いったぁ~・・・やっぱり慣れないな・・・」サスサス

二流僧侶「ってて・・・」ハァ

中級魔道「ふう着きましたね」キリッ

少年剣士「いた・・・くない・・・?」ムニムニ

二流僧侶「・・・手。少年剣士・・・手。胸。」ジッ

少年剣士「・・・あ」ムニムニムニ

女錬金師「・・・・?」
      「・・・きゃああっ!」ゲシッ

少年剣士「うわあっ!」ドタ

 
少年剣士「あ、ごごご、ごめんなさい!胸を・・」

女錬金師「け、蹴っ飛ばしてしまった・・・すまん・・」
      「もういい・・・もういから、それ以上いわないでくれ・・・」カァァ

二流僧侶「はは・・」

中級魔道「まあ・・さてと。さっさと進みますかね?」

女錬金師「うう・・取り乱してしまった・・・行こう・・・」


ザッザッザ・・・
ザッザッザッザ・・・・・


二流僧侶「狭いが色々な魔石の原石がそこら中にあるな」

女錬金師「色々なものがあるからこそ、バランスがとれて気温が丁度いいんだ」

中級魔道「中央までは歩きでおおよそ数時間・・といった所ですね」

少年剣士「そこで終わり?」

中級魔道「いえ、まだ情報も出てないので」

女錬金師「下官とはいえ、これは意外と大きな"クエスト(依頼)"だからね・・・
       まずは中央までの討伐、といったところかな」


 
少年剣士「なるほどー・・」

中級魔道「例えばですが、この道を全部討伐しつつ・・
       大型魔獣とかが奥にいて、それも討伐しろ!と最初から言われたら?」

二流僧侶「・・・最初からその大型に目がいく?」

女錬金師「そうだね。本当の目的は隠して、後で公開ってのはココじゃよくあること」

二流僧侶「上手い手だ」

中級魔道「そうですね、軍などの行動にも、
       精神的な部分でも管理が必要になりますから・・・おっと」


ゴブリン「・・・」
オーガ「・・・」


女錬金師「・・・早速おでましか。軽く倒しちゃおうか」カチャ

中級魔道「ですね」スッ

少年剣士「・・ううん!ここは僕に任せてよ!」チャキッ


 
女錬金師「お、新しい武器の試しってわけだな」

中級魔道「・・・・ミスリルソードですか。いい品ですね」

少年剣士「へへ・・じゃあ行くよ!」

二流僧侶「あ・・、お前言っとくけど、狭い鉱場であんまり本気でやると・・」


少年剣士『おりゃあああ!!!小斬!!!』シュバァァァァ!!!

女錬金師「」
中級魔道「」
二流僧侶「」


ゴブリン「ナンダ?」スパッ
オーガ「ンア?」スパッ

・・・・
ズドオオオオオオオオオオン!!!
ガラガラガラ・・・!!!

  
 
グラグラ・・・・ 
ミシッ・・・ミシミシ・・・


女錬金師「・・・」ゴクリ


ミシ・・・
・・・・・・シーン・・・


少年剣士「・・・ふう!やった!」ワーイ

二流僧侶「やったじゃねえよ!!」アセアセ

女錬金師「し・・・死ぬかと思った・・・」ドキドキ

中級魔道「さすがに肝を冷やしましたよ・・」フゥ

二流僧侶「お前の小斬は小斬じゃねーの!」
      「威力抑えろ!全員生き埋めにするつもりか!」

少年剣士「ご、ごめんなさいい・・!」


 
中級魔道「まあ、彼も悪気があったわけじゃないですし・・落ち着きましょう」

女錬金師「結果オーライってことかね・・ハハ」

少年剣士「うう・・」

二流僧侶「はあ・・」

中級魔道「とにかく進みましょう」

少年剣士「うん・・」ショボン

 
・・・・・・・・ 
 
中級魔道「ふう、さすがに魔獣も多いですね」

女錬金師「結構歩いているんだけどね」ハァ

少年剣士「先が全然見えない・・」

二流僧侶「・・・そういや中級魔道に聞きたいことがあるんだけどさ」

中級魔道「何でしょう?」

二流僧侶「何でそんなに大量の魔法技術を持っているんだ?」

中級魔道「勉強と実践好きで勝手に覚えたんですよ」ハハ

二流僧侶「実際的に使えるのはどのくらいあるんだ?」

中級魔道「中水流、中雷撃、大火炎・・・、
       中抵抗魔法、ランクも合わせたら9種類くらいですね」

二流僧侶(それで下官に落とされるもんなのか・・?)


 
中級魔道「何か・・言いたげですね?」

二流僧侶「あ・・いや」

中級魔道「なぜそれで下官に落とされた、とかですよね?」

二流僧侶「・・・」

中級魔道「前に話しをした通り、ちょっと実践でヘマしたんですよ」

 
女錬金師(それは噂の・・・)

 
中級魔道「もしかして、噂の・・・、とでも思ってますかね?」ニッコリ

女錬金師「・・・」タジ・・

中級魔道「その噂はあながち間違いではないですよ」ニッコリ

 
女錬金師「いや・・今のアタシたちはパーティだ。
       お互いが信頼で成り立つだろ?・・・噂は噂だ」

中級魔道「・・・」
      「そう言っていただけるとありがたいです」ニコッ

二流僧侶(うっ)ゾクッ


少年剣士「皆・・・だめ!だめだよ・・ケンカしちゃ!
       中級魔道も大切な仲間・・なんだから!でしょ?」


中級魔道(・・・!)

 
女錬金師「・・・あ、ああ。そうだよな、すまなかったね・・・」

二流僧侶「・・・そうだな・・すまん」

中級魔道「別に・・気にしてませんよ。それより進みましょう」


 
女錬金師「・・・・」


二流僧侶「・・・・」


中級魔道「・・・・」


少年剣士「・・・・」アセアセ

 
二流僧侶「・・・ん?」ミシミシ


・・・ドゴォォン!

少年剣士「うわあっ!」ドサッ


オーガ「・・・」

女錬金師「!?」
      「壁からオーガが!」スチャッ

中級魔道「人間の匂いを嗅ぎつけたんです!」
      「・・・・小雷撃!」バリッ!

オーガ「グッ!」

女錬金師「雷魔法を耐えた!?」

中級魔道「珍しいですね・・抗体持ちですか」

 
少年剣士「やああっ!」ブンッ

オーガ「・・・グアッ!」

少年剣士「だめだ!浅い!もう一回!」


・・・・ミシッ


中級魔道「・・・・!」
      「・・中雷撃っ!」バリッ


少年剣士「え?うわあああ!!」バリバリバリ!

二流僧侶「!!・・・、少年剣士!」

女錬金師「ちいっ・・・氷弾なら!」バンバンッ


ブシュッ!!ピキ・・・ 
 
オーガ「ウガ・・・・グ・・」ピキ・・ピキッ・・
    「ガ・・・」
    「・・・」

 
女錬金師「よし!効いた!」

二流僧侶「それより早く少年剣士を!」

女錬金師「!」バッ

 
少年剣士「う・・・」
 
二流僧侶「回復魔法!」パァッ

少年剣士「・・・!」
      「ありがとう・・」

女錬金師「・・・ふぅ」

二流僧侶「良かった・・・
       それよりも、どういうつもりだ!」キッ

中級魔道「・・・」


 
女錬金師「・・・・」

二流僧侶「わざとか?」

中級魔道「わざと・・にはなりますね」

女錬金師「何故やったんだい」

中級魔道「・・・言えば信じますか?」

二流僧侶「言わないとわからないだろうが!」

女錬金師「それとも本当にわざとなのか?」

中級魔道「・・・」

二流僧侶「何とか言えって・・」

 
中級魔道「・・どうせ、無駄、ですよ」アハハ

二流僧侶「あん?」

中級魔道「どうせ何を言っても・・・」ブツブツ

二流僧侶「だから・・・・」イラッ


少年剣士「・・・」
      「もういいよ!!」

3人「・・・!」

少年剣士「もう・・いいよ・・」
      「ケンカばっかり・・・。何でそうなの!?」

二流僧侶「そりゃお前・・・あの、あれもあるし・・」

少年剣士「あれって何!」

 
二流僧侶「何って・・噂とか・・・」

中級魔道「・・・」

少年剣士「さっきも言ったでしょ!」
      「今の僕らは仲間、パーティなんだから・・信じあわないと・・」

中級魔道(・・・少年剣士)

女錬金師「でも・・さっきの攻撃は完全に少年剣士くんを狙ってたよね」
      「信じる信じないを別にして、教えてくれない?」

中級魔道「・・・あれですよ」ビシッ

二流僧侶「あれだ?」

女錬金師「・・・?」

中級魔道「・・・小水流魔法!」バシャッ

 
・・・・バシャッ!!
ミシッ・・・・ミシミシミシ・・・


女錬金師「鉱場の支柱が・・・揺れて・・・」


ミシミシ・・・ガラガラガラ!!
・・・ドドドドド・・・!!!


二流僧侶「・・少年剣士のいた場所が・・・」

女錬金師「崩れた・・・」

少年剣士「あそこで僕がオーガに暴れていたら・・・」

中級魔道「・・・・」

少年剣士「!」パァァ
      「中級魔道!!ありがとう!!」

中級魔道「い・・いえ・・」

少年剣士「君がいなかったら下敷きだったよ・・」

 
二流僧侶
女錬金師 「あの・・」

少年剣士「そうだ・・・」
      「二人とも、きちんと謝って」

女錬金師「ああ・・・。す、すまなかったよ・・」ショボン

二流僧侶「・・・悪かった」ショボン

中級魔道「いえ・・気にしないでください・・・」


少年剣士「でも、中級魔道は何で崩れるってわかったの?」

中級魔道「人よりも勘が鋭いっていうんですかね・・」
      「何か感じ取れるというか・・・、どういったらいいのやら」

少年剣士「・・・」

中級魔道(やっぱり変ですよね・・・)

 
少年剣士「っごい・・」

中級魔道「・・?」

少年剣士「すっごい!!!」キラキラ

中級魔道「・・へ?」

少年剣士「すごいすごいっ!魔法も凄いのにそういうの能力もあるんだ・・!」

中級魔道「能力というか、直感的なものなので・・
       何だかんだで、勝手に・・・体が先に動いてしまうんです」ハァ

女錬金師「そういうことだったんだ・・、本当に悪かったよ・・」

中級魔道「いえ、もう本当に気にしないでください」


 
二流僧侶「・・・なあ、中級魔道さんは、もしかして・・・」
      「それを前の仲間に理解されなかったんじゃなかったんじゃ・・」

女錬金師「!」

二流僧侶「そういう行動をするうちに、裏切りもの・・だとか・・」

少年剣士「・・・・そうなの?」


中級魔道「・・・」

二流僧侶「いや話をしたくなかったらいいんだ。
       ただ、このまま誤解をして一緒に行動するのは俺は嫌なんだ」

女錬金師「・・アタシも嫌だ。もし、二流僧侶のいった事が本当だったり
       別に真実があるんだったら教えてくれないか?」イソイソ

少年剣士「僕らは仲間でしょ!もし、何かあるんだったら言っていいんだよ?」

中級魔道「・・・やれやれ、少年剣士くんには敵いませんね・・・」


 
女錬金師「それじゃ・・・」

中級魔道「ええ、いいですよ」ニコッ
      「あの時の仲間は、全員僕のこの勘を信じていました」

二流僧侶「信じていた?」

中級魔道「最初はやはり、こういう事になったんですけどね。
       それでも、演習を通して自分の勘を信用してくれたんです」


女錬金師「・・・話とは違うね」

中級魔道「そして、そういう事を何度もしているうちに
       自分の評価はどんどん上がり、"最上官"まであと1歩になりました」

二流僧侶「そりゃな・・」

中級魔道「ですが、それを面白くないと思っていた人たちがいたんです」


 
女錬金師「面白くないやつ・・・か」

中級魔道「僕はそいつらとパーティを組むことになり・・・
       その演習の中で危険を察知した僕は、いつも通りに行動しました」

女錬金師「先に体が動いたわけか」

中級魔道「そうです。ですが、そのせいで陣形が崩れ、
       僕たちな甚大な被害を受け、守ろうとした方は腕に大怪我を負ってしまいました」

少年剣士「それは・・中級魔道のせいなの・・?」

中級魔道「僕の勘では、その方は大型魔獣に殺されていました。
       だから守るべく行ったのですが・・・、結果的に大怪我ですし・・・」ハハ・・

二流僧侶「・・・なるほど」

中級魔道「最初に君たちに声をかけたのも、腕に怪我を負っていた、
       あの友達と、その時の事が重なってつい・・」

女錬金師「まあいい・・・それで、どうなったんだ?」


 
中級魔道「簡単な話ですよ・・・・」


「アイツは裏切った」
「アイツがわざとやった」
「中級魔道のせいだ」
「あと一歩で最上官だったから、自分だけいい格好しようとした」



中級魔道「そういうことです」

女錬金師「ひどいね・・・」

中級魔道「本来なら退学処分でもいい位ですね。
       けど、教官側は事情をしっていたようで僕を降格処分にしました」

女錬金師「その怪我を負った仲間はどうなったんだい?」

中級魔道「今も病室で意識は戻りません。
       ですが、確かに・・・彼は倒れる前に"有難う"と言ってくれました・・・」


 
二流僧侶「・・・そうだったのか・・」

中級魔道「そんなこともありまして・・・、自分はもう信用されず、信用できず・・」
      「行動も起こさないつもりだったんですけどね・・」

少年剣士「さっきみたく勝手に動いちゃったんだね・・」

女錬金師「いいヤツだったんだね・・・」

中級魔道「参りましたよ。仲間だ!信じろ!とか、少年剣士くんには・・」
      「そんなに熱弁されて、こっちも信用しないわけがないじゃないですか・・」ハハ


二流僧侶「それにしても、今まで守ってきた奴らはどうしたんだ?」
      「そいつらに対して逆に言ってやってもよかったのに・・」


中級魔道「最上官の席は決まってますし、落とせるやつは落とす。
       そういう世界ですよ、上は・・・」


 
女錬金師「そういや、さっき退学にならなかったのは"事情を知っていた"
       って言ってたけど、教官たちはその勘を信じているってことかい・・?」

中級魔道「そうみたいですねぇ・・それで信用してくれました」ハハ

二流僧侶(国の教官が信じるっていう勘・・・?勘程度を評価するものか・・?)
 

少年剣士「うーん・・?まあでも、これでお互い信用できるわけだね!」
      「改めてよろしくね!中級魔道!」

女錬金師「まあそうなるね・・、ふふ。改めてよろしくな中級魔道」

二流僧侶「そうだな・・。俺からもよろしく」

少年剣士「よろしくー!」


中級魔道「少年剣士くん・・・。そうですね、改めてお願いします皆様!」


 
少年剣士「へへ・・・それじゃ、道草くっちゃったし急ごう!」

二流僧侶「そうだなあ、さっさと行くか!」

女錬金師「スッキリした気分で進めそうだよ」

中級魔道「ふふ、全力でサポートしますよ」

少年剣士「では出発ーー!」


・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
――――――9時間後・鉱場中央区

少年剣士「着いたぁぁ!」

女錬金師「休憩挟んだけど結構早かったほうなのか?」

二流僧侶「他のパーティも結構いるな」

中級魔道「a、dがいますね。bはまだ来てないようです」

二流僧侶「じゃあ来るまで待つのか?」

中級魔道「本当なら格闘教官がいるはずなんですが・・」

少年剣士「いないね・・・」

 
・・・・・・・・・・

ザワザワ・・

少年剣士「?」

中級魔道「どうしたんでしょうか?」

二流僧侶「何か格闘教官が戻ってきたみたい・・だな?」


ザワザワ・・・

中級魔道「それにしては変にざわざわしてますね」

女錬金師「あ、隊列組めってさ」


ドウシタンダロウ・・
bパーティガイナイママダゼ?ウーン
ザワザワ

格闘教官「・・・・」
      「緊急事態が起きた、心して聞いてほしい」

 
全員「・・・?」

格闘教官「bパーティが トロールと見られる大型魔獣に全滅した」

全員「・・・!」

格闘教官「一部の者は知っているだろうが
       クエストの本来の目的は、後半に伝えられる場合がある」

少年剣士(さっき言ってたのか・・)

格闘教官「本来ならば、この後は下層の"閉鎖区域"に進入し
       全員でトロールを討伐する予定だったのだが・・」


中級魔道(オーガの上位種・・か)

格闘教官「下層の岩盤を突き破ってオーガ数匹と共に現れたそうだ。
       本校と連絡を取った結果、不慮の自体と捕らえ、ここに待機となった」


 
全員「・・・」


格闘教官「今はトロールがどこから出るか分からない。
       それ故に、応援がこちらへ向かうそうだ」

女錬金師「帰還のベルなどはないんでしょうか?」

格闘教官「本来ならば、この討伐にあわせ、補給班が別途に
       全員分を運んでくるはずだったのだが・・・」

全員「・・・」

格闘教官「トロールはどのようなルートを通っているか把握できなくてな・・、
     そのオーガの群れらと遭遇して一時撤退したようなんだ」

二流僧侶(仮にも特待学校の補給班だぞ・・・?どんだけトロールは強いんだよ・・)

格闘教官「改めて訪れるのは、別の教官も含めた数時間後になる。
       それまではここで待機だ」

全員「わかりました!」


  
・・・・・・・・・
 
二流僧侶「なんか大変なことになったな・・・」

中級魔道「珍しいことではないですよ。上官の時はこんなの何度も・・」

少年剣士「あはは・・僕と二流僧侶もこういうことあったよね」

二流僧侶「まったく一緒に近いことがな・・・」

女錬金師「それにしても不安になってくるね、
       あと何時間もここにいないといけないのか・・・」


中級魔道「万が一ってこともない訳じゃないですしね」

少年剣士「どういうこと?」

中級魔道「トロールっていうのはオーガの親玉なわけですね?」

少年剣士「うん」

中級魔道「さっき、穴から飛び出した時言ったじゃないですか。
       オーガって人の・・・」ハッ


 
少年剣士「匂いを・・・」

女錬金師「・・・かぎつける!?」

二流僧侶「ち、ちょっとまってくれ。それじゃ集まってるのは不味いんじゃ!?」

中級魔道「それ以上です・・トロールは・・・、
       オーガの親玉みたいなもんですから・・・!」


少年剣士「もしかして・・・」

 
女錬金師「アタシたちの場所が・・・丸分かりってこ・・と!?」


グラ・・・
グラグラグラ・・・!!!
ドオオォン!!!

 
 
少年剣士「な、何っ!?」


遅れましたが書き溜めた分、
修正内容も含めてとりあえずの分はここまでです(´・ω・`)
続きは後か夜中あたりにでもまた投稿します!

おっつん

続き(´・ω・`)マダー?

 
中級魔道「・・・やっぱりですか」

女錬金師「あれが・・トロール・・・」

二流僧侶「冗談じゃない・・キングゴブリンよりでけえし・・
       目に見えて強いって分かるじゃねえか・・」

少年剣士「・・・どうすればいいんだろう!?」


中級魔道「落ち着いてください。格闘教官がいるはずです。
       まずは彼の言葉に従いましょう」


格闘教官「皆!まずは落ち着くんだ!こっちに寄れ!」
      (くそ・・・最悪な事態だ・・トロールが1体と、オーガが7体か・・・)

全員「はい!」


 
格闘教官「あいつらは足が遅い。スピードではこちらが有利だ。
       パワーは格段に強いが、能力的にはこちらが勝っている」

二流僧侶(まあ確かにな)

格闘教官「aパーティは左方!cパーティは右方!
       dパーティはこのまま中央にて停止!まずは展開しろ!」


ダダダダッ・・・

女錬金師「さすが・・格闘教官は慣れてるみたいだね」

中級魔道「僕も何度かトロールとは
       戦っているので、いざとなったら任せてくださいね皆さん」ニコッ

二流僧侶「・・・頼りにしてるぜ」


  
トロール『・・・・・』
オーガ『・・・・』


中級魔道「・・・・」

女錬金師「動かないね・・」

中級魔道「様子を伺っているんですよ。
       統率する魔獣は他のと違い知性が高いんです」

二流僧侶「・・・」ゴクリ

少年剣士「ねえねえ皆」

女錬金師「なんだい?」

少年剣士「ここなら思い切りやっても大丈夫かな?」

中級魔道「大丈夫だと思いますよ」ニッコリ

少年剣士「・・・!」パァァ
      「わかった!」


 
トロール『・・・』スッ
オーガ『・・・』


格闘教官「来るぞ・・・各自前衛は一歩前へ!」

中級魔道「・・・」


オーガ『グ・・・ガアアッ!』ダッダッダッ

格闘教官「・・・・よし!各自前衛はオーガに向かえ!」

中級魔道「少年剣士くん!貴方はまず、様子を見てください!」

少年剣士「え?・・・は、はい!」


一般戦士「っしゃああ!」ブゥン!
上級剣士「うおおお!」スパッ
格闘教官「っしゃああ鉄拳!!」

オーガ達『・・・グ?』キィンキィンキィン

 
少年剣士「え・・・攻撃が弾かれた!?」

中級魔道「やっぱりですか・・・」

二流僧侶「どういうことだ?」

中級魔道「物理抵抗のあるオーガですよ・・」

女錬金師「オーガもバカじゃないってことか・・」

 
中級魔道「正確にいえばトロールが抜け出ているんですよ・・」

オーガ達『グ・・・・フ』ニタ
      『ガアアアッ!!!』


戦士達「ぐああっ!」バキィ!!

格闘教官「くっ」シュッ


 
少年剣士「格闘教官っ!」

格闘教官「後衛は魔法を準備!前衛に出たオーガを撃て!」

中級魔道「!・・・、待ってください!それはいけない!」


魔法師    「中雷撃魔法!」バリッ
ウォーロック 「中火炎魔法!」ボワッ
中級魔法使い 「中風斬魔法!」ヒュッ


格闘教官「よし!」

オーガ『ウ・・・ガ』ドォン!!!


少年剣士「1、2・・・4体全部倒したよ!」

中級魔道「まずいですね・・・」
      「抵抗魔法の準備が間に合わない!」


 
格闘教官「なんだ、どうした?」

中級魔道「おそらく前衛は後衛のオーガの布石です!
       既に強力呪文の準備を終えています!」

格闘教官「・・・何?」

オーガ達『・・・』ボッ

格闘教官「大火炎魔法だと・・・!下がr・・・」


ボワッ・・・
ドゴォォォン!!!



全員「うあああああっ!!」


 
モクモク・・・

中級魔道「・・・、僕らは間に合いましたね」

女錬金師「土煙で見えないね・・どうなってるのか・・」ゲホゲホ

二流僧侶「・・・くっ」

少年剣士「あ・・・」
      「土煙が晴れていく・・・」ケホッ


中級魔道「・・・」
      「はは、予想以上にひどいですねこれは・・・」

少年剣士「そんな・・・」

女錬金師「私たち以外全滅・・?」

二流僧侶「うそ・・だろ・・選ばれた人たちだぞ・・?」
      「格闘教官まで・・そんな・・」


中級魔道「・・・ここは僕たちがやらないとダメですね」

少年剣士「・・・出来るかな?」ガクガク

中級魔道「きっと大丈夫ですよ」ニコッ
      「行きますよ!!」

 
オーガ『グオオ!」バリッ

中級魔道「中抗体魔法!」パァッ

バァン!!

女錬金師「相殺した!何て威力・・・」

中級魔道「いいですか、女錬金師さんは氷弾をオーガにお願いします!」 
 
女錬金師「わ、わかった!」カチャカチャ

 
二流僧侶「お、俺と少年剣士は!?」

中級魔道「女錬金師さんが今の要ですからね、守ってあげてください」ニコッ

少年剣士「うん!」


中級魔道「おっと、休みがないですね。抗体魔法!」パァッ

バ゙ァン!!

女錬金師「安全と分かっていてもかなり怖いねこりゃ・・」アハハ

 
中級魔道「支援は任せてくださいよ」フフ

女錬金師「よし・・」スッ

ドォン!ドォンドォン!


オーガ達『グ?』ブシュッ

少年剣士「当たった!」


オーガ2『グ・・・!!』パキ・・パキパキ

オーガ3『グア・・・!』ピキッ・・

女錬金師「よし!凍結させたよ!」

 
二流僧侶「けど1匹には効いてないみたいだな・・」

少年剣士「トロールの横にいるやつ・・他のとは違うね」

中級魔道「やっぱり異種がいましたか・・・」

二流僧侶「異種・・?」

中級魔道「いわゆる更に特別な抗体をももっている魔獣です。
       親玉になれる可能性があったり、まあ色々あるんですが・・」

二流僧侶「なあ、中級魔道さんの氷魔法とかで吹き飛ばせないのか?」

中級魔道「残念ながら氷魔法は覚えてないんです。
       あれは特級魔法にあたる位に難しいんですよ・・・」

女錬金師「じゃあ・・これならどうだ!火炎弾!」カチャッ

ドォン!!ドォン!


異種オーガ『グガッ!』ボウッ

少年剣士「効いた!?」


 
中級魔道(あれには火属性が効く・・・ということですか?)
      (いや・・だったらさっきの大火炎でダメージを受けるはず・・)

女錬金師「詠唱はさせないよ!」カチャッ

ドォン!!!ドォンドォンドォン!!!

異種オーガ『グッ・・ウッ・・』ボウッ・・ボワッ!!


中級魔道(だけどあれでダメージを受けるということは・・)
      (・・・くっ)


女錬金師「次の考えはないの!?」ドォン!!

二流僧侶「トロールが動いたら・・」

少年剣士「くっ・・・」チャキッ

 
中級魔道「あのトロールは様子見です。たぶん大丈夫です。
       それより、オーガにそのまま連弾をお願いします」

女錬金師「わ、わかった!」

中級魔道「少年剣士くん、お願いがあります。作戦変更です」

少年剣士「う、うん!任せて・・!」ギュッ


中級魔道「・・あのオーガは物理と属性を合わせた攻撃のみ
       通るようなのです。ですので、魔弾を撃った場所に合わせて切り込めますか?」

二流僧侶「それは危ないんじゃ・・」

中級魔道「そこで君の出番です。全力で彼を支えあげてください」

二流僧侶「・・・」
      「わかった」ッフ

女錬金師「まだか!銃弾も尽きるよ!」ドォン

中級魔道「それでは・・・行きましょう!」バッ


 
ダダダダダッ

少年剣士「えいやあああ!」

オーガ『グ・・・』

少年剣士「小斬!!!」スパッ

異種オーガ『ッフ!』キィン


少年剣士「弾かれた!?」

異種オーガ『グウウアア!』ブンッ


少年剣士「くっ!」ギィン

二流僧侶「攻撃増大魔法!」パアッ

異種オーガ『ガアッ!!』スッ

二流僧侶「大火炎魔法がくるっ・・・!」

 
女錬金師「やらせるかっ!」ドォンドォン

異種オーガ『グッ・・・』ブシュッ

中級魔道「・・やはり同時に切り込めなければ・・・」

女錬金師「・・・!」
      「そうか・・・少年剣士!"ウェポンライター"!」


二流僧侶「そういや・・貰ってたな!火属性付与のだ!」

中級魔道「このタイミングでそんなものが・・好都合ですよ!」


少年剣士「・・・!」スッ
      「ここをまわして・・!」カチッ・・ボワッ


異種『グ・・・!』ブォン

中級魔道「打撃!?いけない!左側に飛んでください!」

 
少年剣士「・・・!」ヒュッ

二流僧侶「よし・・・よけたっ!」

少年剣士「かかってこい!・・・え?」

異種オーガ『グウウオアアア!』ビキビキ

中級魔道「力を溜めている・・?」


異種オーガ『ガアアアッ!』ヒュンッ

女錬金師「突進した!?」ドォンドォン

中級魔道「・・焦っているんですよ!あの剣に!」

女錬金師「くっ、銃弾でひるまない!少年剣士・・危ない!」


異種オーガ『ッグウウウ!!』ドオオオ

少年剣士「・・・・!」

 
ヒュッ・・
シュッ・・・・ドゴォォン!!!


二流僧侶「・・・少年剣士!!!」

女錬金師「ま、まともに喰らった!?」

中級魔道「いえ・・あれは・・・・!」


異種オーガ『グ・・・グ・・・ア・・・?』ボワッ


スパッ・・・ボトリ


二流僧侶「オーガの胴体が・・燃えて割れた?」

少年剣士「・・・!」ドキ・・ドキ・・

二流僧侶「お前、一体何をしたんだ!?」

 
少年剣士「あの・・・オーガが突進する前に・・
       この炎を飛ばせないかなーと思って・・・」

二流僧侶「炎を?」

少年剣士「僕の近くに来る前に 思い切り切り込んだら
       剣先よりも炎が伸びてオーガを斬ったんだ・・」


中級魔道「火炎斬り・・・」

女錬金師「火炎斬り?」

中級魔道「武器に付与した属性を刃のようにして切り込む大技ですよ」
      「付け焼刃とはいえ、あの土壇場でそんなことを出来るなんて・・・」

二流僧侶「お前。すげえな・・・」

少年剣士「え、えへへ・・たまたまだよ」


 
女錬金師「そ、それよりも!」
      「トロール・・・あいつがまだいる・・・」

二流僧侶「・・・」グッ

少年剣士「・・・」チャキ

中級魔道「トロール・・・あなたは戦いますか?」

少年剣士「へ?」


 
トロール『フム・・ニンゲンフゼイガ、ヤルデハナイカ』

 
3人「しゃ、しゃべったー!?」ガビーン

 
二流僧侶「・・・しゃべれんのかよ!」

少年剣士「いやゴブリンですらしゃべるんだから不思議じゃないけど・・」

女錬金師「オーガを見る限り・・な」


中級魔道「トロール、これ以上は君にも不利ですよね?下がってくれませんか?」

トロール『タシカニナ・・。キサマハ、ドウホウノヨワミヲシッテイルヨウダナ』

中級魔道「何度もやりあってますしね・・・」

トロール『マサカ、コンナガキニ・・ミギウデヲタオサレルトハナ』

少年剣士「僕のこと・・・?」

トロール『ククク・・オレモヤキガマワッタカ・・』

 
中級魔道「別に・・老いたわけじゃないですよ・・
       最後の火炎斬りは僕も驚かされましたしね」

トロール『・・・・・』
     『オレラノサクセンヲミヤブルトハナ・・』

中級魔道「前、似たようなのをされて
       全滅しかけたことがありましたから・・」ハハ

トロール『ソノドウサツリョク、ソノサキヲヨムチカラ・・・』

女錬金師「・・?」

中級魔道「人より勘が鋭いだけですよ」

トロール『ハッハ・・・カン?アレガカ?』

中級魔道「そうですよ?」

トロール『キサマ、アノコゾウガ、アノワザヲ・・ツカウコトヲヨンデイタナ?』

中級魔道「・・まさか」ハハ


 
トロール『デナケレバ、アノトキ、スズシイカオヲシテイラレルワケガナイ』

女錬金師「・・・?」

中級魔道「何も知らなかったのは本当ですよ・・」
      「勘が他の人よりも長けているだけですって・・」

トロール『・・・キサマハドチラカトイウト、ドウホウラニチカイヨウダナ」

中級魔道「オーガやトロールに?勘弁してくださいよ・・・」

トロール『チガウ。マジュウ・・キサマラガソウヨンデイル」

中級魔道「僕が魔獣に近い・・?」

トロール『イイヤ・・チガウナ・・・』
     『オマエハ・・ジョウイシュカ?』

中級魔道「上位種?魔物のことですか?僕が魔物?」

トロール『・・・オソラク、キサマハ・・・」


 
 
???「特火炎魔法っ!!」

???「聖斬っ!」


ドゴォォォォンッ!!
ザシュッ・・・!


トロール『・・・グッ・・・ァ・・・』

・・・・ドサリ

二流僧侶「な、なんだ!?」


???「ふぅー間に合いましたねぇ」

???「下官が全滅とか洒落にならないからな」

???「ってゆーか・・・格闘教官弱すぎませんかぁ?」

???「そこで伸びてるな。生存者はどれくらいだ?」

???「えーとそこの子供2人と・・・女性が1名、あとは分からないですねぇ」

今日はここまでで投下は終了です。
読んでくださった方、ありがとうございました(。・ω・)ノシ

おつおつ
次回も楽しみにしてます

(。・ω・)ノシまた明日に期待

 
???「まあいい、とりあえずけが人を保護するぞ」
 
???「はあーい・・・、あ。生きてた!」
     「中級魔道くん、おっひさー♪」

中級魔道「・・・・、久しぶりですね」

女錬金師「あなたの知り合い?」

中級魔道「魔法教官と、剣士教官ですよ・・」


魔法教官「よっろしくねー♪」

3人「えっ・・」

剣士教官「それよりも、さっさと保護しろ。間に合わなくなる」

魔法教官「わかりましたよう・・」


 
少年剣士「トロールを・・あんな簡単に・・・」

二流僧侶「信じられない・・」

女錬金師「凄い世界・・」


中級魔道「来るのずいぶん早いですね」

魔法教官「空間移動術を使いながらきたんですよぉ」

剣士教官「1時間ほど前に、緊急通達を受けてな」
      「本来なら時間かかるんだろうが、たまたま俺らがいたからな」

中級魔道「そりゃあなた達ならここまでなら一瞬ですね・・・」


魔法教官「すぐに賢者教官もきますよぉ♪」

剣士教官「幸い死者は見える範囲では・・いないな」

 
中級魔道「・・良かったですよ」ホッ

剣士教官「あ、そうだな・・ついでだが、中級魔道に伝えることがあったんだ」

魔法教官「あの紙も持ってきたんですかぁ?律儀ですねえ」

中級魔道「・・なんですか?」


剣士教官「これだ、読んどけ」ペラッ
 
 
少年剣士「わー、何?」ピョンピョン

中級魔道「・・・!」

女錬金師「え?こ・・これって・・」

二流僧侶「何だ?」

 
中級魔道「ぼ・・・僕を・・・」
      「・・・僕を最上官にって・・どういうことですか!?」

少年剣士「ええっ!?」

剣士教官「そのままの通りだ。来週には入ってもらう。準備しとけ」

中級魔道「突然すぎです・・・何も説明受けてませんよ・・・」


魔法教官「んー♪この間の、腕に大怪我負った・・」

中級魔道「まさか・・・騎士さんですか?」

魔法教官「そうそう!その子が、目覚まして・・お話ししたんですよぉー」

中級魔道「・・・」ゴクッ・・


剣士教官「今はしゃべりすぎるんじゃない」ゴツッ
      「全部終わったら改めて話す」

魔法教官「痛いですぅ・・・」ズキズキ

 
中級魔道(騎士さんが・・目を・・・)

女錬金師「はいはい、そんな顔しない」ゴツッ

中級魔道「いたぁっ!」

女錬金師「あの時に話した子でしょ?目覚ましてよかったじゃない」ニコッ

中級魔道「ええ、うれしいです・・ですが・・・・・・怖くて・・・」ガクガク

女錬金師「・・・」

 
少年剣士「大丈夫だよ・・きっと。大丈夫だよ!!」グッ

 
中級魔道「・・・!」
      「ふふ・・、そうですね。きっと大丈夫ですよね」ニコッ


剣士教官(あいつのあんないい笑顔、初めて見たな・・)


中級魔道「・・・」
      「よし・・剣士教官、何を手伝えばいいですか?」

剣士教官「んー、お前らは先帰っておけ。ほら帰還のベルだ」チャリッ


中級魔道「え、いや・・でも・・」

剣士教官「根っからマジメすぎんだよオメーは」
      「いいから戻ってさっさと寝てろ。今日のことは後でジックリ聞く」

少年剣士「・・・色々ありがとう!」

剣士教官「おう」

二流僧侶「それじゃ、戻るか」

女錬金師「家に戻ったらシャワー浴びよう・・・」

中級魔道「では教官方、あとでまた・・・」

2人「お疲れ」「お疲れ様♪」

・・・・・チリンッ

ギュウウウウウウウン・・・・!
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
――――――10時間後・病院の廊下

女錬金師「昨日はお疲れ様だったよね」

少年剣士「凄い怖かったけど、凄い楽しかった」

二流僧侶「そ・・そうか・・」
      「俺は俺自身もやられてしまったと思ったけどな・・」

少年剣士「・・・中級魔道、大丈夫かな?
       もう病室に入って30分だよ・・・」

女錬金師「大丈夫っていったのはだろ」コツン
      「信じてよう」ニコッ


・・・ガラッ


少年剣士「!」
      「中級魔道・・どうだった?」


中級魔道「騎士のやつ、俺に感謝してるっていいましたよ・・」
      「命を救ってもらっただけで価値がある・・と」

少年剣士「当たり前だよ・・・!」


 
女錬金師「・・良かったね」

中級魔道「・・・はい」ニコッ

二流僧侶「それで、最上官の話は?」

中級魔道「今、正式な書類を剣士教官に貰いました。
       騎士が状況を話ししたことで、一気に評価が上がったらしいです」


少年剣士「凄いなあ・・」

中級魔道「ふふ、少年剣士くんもすぐに追いつけますよ」ナデナデ

少年剣士「・・・もちろん!すぐに追いつくよ!」

中級魔道「ああ、あと・・。君たちの働きが評価されるらしいですよ」
      「当然といえば当然ですけどね」

女錬金師「よしっ!」グッ

二流僧侶「俺は何もしてないけどな・・」

少年剣士「やったね!」


 
――――――2時間後・下官教室

剣士教官「おっす・・っていっても4人だけだな」

女錬金師「あはは・・・、皆入院してますしね・・」

少年剣士「うー、寂しい・・」

中級魔道「来週までですからね僕もここにいるのは・・」

二流僧侶「そうなると4人か・・」


剣士教官「あ、あー・・いやその事に関してなんだけどな」

女錬金師「?」

剣士教官「ほら、少年武道家?とかっていうやつがいただろ?」
      「あいつと一緒で、全員が上官クラスを受けないかって話が出てる」


全員「えっ?」

>>118色々脱字したり、抜けてるのでコチラが本来の書き込みです申し訳ないです
 
――――――10時間後・病院の廊下

女錬金師「昨日はお疲れ様だったよね」

少年剣士「凄い怖かったけど、凄い楽しかった」

二流僧侶「そ・・そうか・・」
      「俺は俺自身もやられてしまったと思ったけどな・・」

少年剣士「・・・中級魔道、大丈夫かな?
       もう病室に入って30分だよ・・・」

女錬金師「大丈夫って言ったのは君だろ」コツン
      「信じてよう」ニコッ

・・・ガラッ

少年剣士「!」
      「中級魔道・・どうだった?」


中級魔道「あ・・・皆さん・・」
      「騎士のやつ、俺に感謝してるっていいましたよ・・」
      「命を救ってもらっただけで価値がある・・と」

少年剣士「当たり前だよ・・・!」


>>121 >>199 >>120 >>123 とつながります

 
――――――2時間後・下官教室

剣士教官「おっす・・っていっても4人だけだな」

女錬金師「あはは・・・、皆入院してますしね・・」

少年剣士「うー、寂しい・・」

中級魔道「来週までですからね僕もここにいるのは・・」

二流僧侶「そうなると4人か・・」


剣士教官「あ、あー・・いやその事に関してなんだけどな」

女錬金師「?」

剣士教官「ほら、少年武道家?とかっていうやつがいただろ?」
      「あいつと一緒で、全員が上官クラスを受けないかって話が出てる」


全員「えっ?」

 
少年剣士「ど、どういうこと・・?」

剣士教官「他の奴らは最低でも1ヶ月のケガを負ってる。
       1ヶ月も下官クラスとはいえ、4人以下じゃ色々と不便だ」


女錬金師「ちょっと待ってくれ・・・、確かに不便だけどさ・・・
       アタシとかは上官を受ける資格はないし、実力はないし・・・」


剣士教官「これはお前らに与えられたチャンスだぞ?」
      「というか、資格はあるし実力はある」

二流僧侶「資格が?」

剣士教官「まずは下官が全滅しかけた中で無傷に近い状態で
       生存し、かつ同士を守れた。異種オーガの討伐もでかい」

女錬金師「でもそれは・・・、結局アタシらじゃないし・・」

剣士教官「あの相手で生き残った時点で評価される。
       結果的に仲間、同士を生存させ帰還させたのにも等しい」

中級魔道「そうですね、どんな状況だったとしても・・
       結果は結果です。それに皆さんが上官に上がるなら僕はうれしいですよ」


 
剣士教官「回答は急いでいる。今すぐにでもほしい」
      「受けるやつはすぐにでも申請してやる。自分から言うんだ」

二流僧侶「その期間は1ヶ月なんですか?」


剣士教官「今回はサービスだ。上官の一般的な結果を残せれば・・
       お前らは上官として以後残ることが出来るようになる」

中級魔道「破格の条件ですよ皆さん・・。これを受けない手立てはないはずです」


少年剣士「・・・僕は、行きたいです」

二流僧侶「お、おいマジかよ・・・」

少年剣士「・・・二流僧侶、もう忘れちゃったの?」
      「劣等魔法使いの言葉・・・、チャンスを捨てるなってさ」


二流僧侶「あ・・・・」


>>122 何度も申し訳ない
>>121 >>119 >>120 >>123 でしたね 何度も申し訳ないです.....

 
少年剣士「・・・」

二流僧侶「・・・そうだった。運も実力・・と思うか・・」
      「分かっ・・・た、俺も行く」

少年剣士「そうこなくっちゃ!」

女錬金師「・・・あーもう!2人が行くならアタシも行かなくちゃ、だろ!」


剣士教官「これで全員めでたく、仮ではあるが上官クラスなわけか」フッ




4人「宜しくお願いします!」

 
――――――6日後・上官教室

剣士教官「お前らの新たな仲間になる3人を紹介する」


女錬金師「宜しくお願いします」

二流僧侶「・・よろしく」

少年剣士「よろしくっ!」


ザワ・・・
アンナ・・コドモガ・・トロールヲ?
ウソダロ・・?ナンデ・・?
カエンギリトカマジデ?

 
剣士教官「あー静かにしろ」
      「とりあえず、上官クラスは今までと一筋縄にはいかん」

少年剣士「・・・」

剣士教官「あとな・・・少年剣士と二流僧侶」

2人「?」


剣士教官「今日からは俺らには敬語を使え。敬うというのを覚えろ」

少年剣士「うん!」

剣士教官「おい」

少年剣士「あ、は・・はい!」

二流僧侶「・・・はい」

剣士教官「よろしい。では、お前らの席はあそこ・・だ。座っておけ」

3人「はい」

 
剣士教官「さて、先日とった要望書についてだ」
      「新しい3人も既に書いて提出したと思うが・・」

少年剣士(実践が勉学のやつ・・かな)
 

剣士教官「それに関しての明日からの演習内容が決まった」
      
二流僧侶(俺は勉学だな・・)

女錬金師(アタシはもちろん実践♪)

少年剣士(どっちでもいいって書いちゃった・・)アセ


剣士教官「書いた事と逆のことをしてもらう」
      「実践希望者は勉学、またはその逆だ!」

全員「・・・」シーン

 
 
二流僧侶(ま・・マジ・・か・・・)

女錬金師(べ・・勉学・・・アタシが・・・!?)


 
少年剣士「あの・・僕は・・・」


剣士教官「・・・ああ、そうだ。一部、"どちらでもいい"とあった」
      「そいつらは独断で決めておいたからな」


マジデー!!
ナンデダー!!ヤッチマッター!!



剣士教官「それぞれの演習内容を書かれたものを配布する」
      「名前が呼ばれたら取りにこい」


・・・・・・・・・・

 
少年剣士「・・・!」ペラッ

女錬金師「君は何になったんだ?」

少年剣士「えっと・・、僕は・・実践みたい・・」

女錬金師「へえー良かったじゃないか」

二流僧侶「俺も実践だよ・・まったく・・」


女錬金師「アタシは勉学・・授業だよ・・」ハァ


コンコン・・ガラッ


少年武道家「遅れました」

剣士教官「おう。今は要望書の結果配布してたところだ」

 
少年剣士「あ、やっほー」

少年武道家「お・・話は聞いてたぜ。凄いなのな・・・」
        「で、お前はどーせ実践だろ?」
 
 
少年剣士「どっちでもいいにしたんだけど・・」
      「剣士教官にお前は実践にしろってなったみたい・・」

少年武道家「あの人が・・?」

少年剣士「明日は休みで、明後日からすぐに演習かー・・」

少年武道家「ちくしょー、俺も早く実践したいぜ・・」

少年剣士「腕の調子はどうなの?」


  
少年武道家「意外と調子が良いらしくて、
        あと半月もあれば完治できるってよ」ウズウズ

少年剣士「そっか、良かった・・」

二流僧侶「まあまだ無理はするなよ」

少年武道家「当たり前だろ」


剣士教官「では今日はこれで解散する。
       質問や、何かあるなら教員室まで来い」

全員「はい!」

剣士教官「では解散!」


 
―――――午後6時・喫茶店

ギィ・・ガランガラン

マスター「いらっしゃい・・、なんだ女れんきn」

女錬金師「もうそれはいいっての!」
      「それより今日は何か美味しいもの作ってよ」

マスター「どうしたんだ?いいことでもあったか?」


少年剣士「えへへ、上官の授業に出れることになったんだ」

マスター「は、はや!」

女錬金師「色々とトントン拍子にいってね。
       仮だけど、アタシとかこの子らも上官の候補だよ」アハハ

マスター「へえーついに女錬金師ちゃんも上官か」ニコッ


 
少年武道家「ここが喫茶店か」キョロキョロ

マスター「おや、新顔か」

女錬金師「まあ皆の友達だね」

マスター「ふむ・・・」
     「じゃあ、お祝いに腕によりをかけようか」

少年剣士「楽しみだー!」ワーイ

 
・・・・・・・・・
 
マスター「はい、お待たせ」ホカホカ

少年剣士「わーー!何これ!」

マスター「フィレステーキとライスだよ」
     「安い肉だけどね、美味しいと思うよ」ハハ


カチャ・・モグッ

少年剣士「おいしい!」モグモグ

女錬金師「あ・・美味し・・」ムニュ

二流僧侶「肉が柔らかい・・」モグモグ

少年武道家「ウマすぎんだよちくしょー!」ダバー

マスター「あっはっは、そこまで喜んでもらえりゃ
      オジサンもうれしいよ」


 
少年剣士「そういやマスターは、 ずっとここで働いてるの?」

マスター「そうだなあ、ここに来たのが20代の頃だったし・・」
     「それまでは世界を歩いて料理を勉強してたよ」


少年剣士「冒険者!?」キラキラ

マスター「うーん?確かに素材を求めて冒険はしてたから・・」
     「君たちがいう冒険者でもあるのかもな?」

女錬金師「でもマスター、大型魔獣とか倒したことあるんだよね?」

マスター「あれは討伐隊に参加しただけだよ。
      サイクロプスの肉がどうしてもほしくてね・・若かった」アハハ

二流僧侶「ぶっ、サイクロプスって」

少年武道家「すげえな・・実はマスターも強い?」

マスター「まさか、討伐隊では後方で料理だけ作ってたよ」ハハ

少年剣士「それでも参加できただけ凄い・・」キラキラ


 
ガチャン!
ガランガランガラン!!


マスター「なんだ!?」

エルフ「た、助けてください!」ハァハァ

少年剣士(わ・・キレイな人)


女錬金師「あんたはエルフだね?」

女エルフ「私は女エルフといいます・・
     奴隷に売られそうなところを・・逃げてきました・・」ハァハァ


・・・ガチャッ
ガランガラン!

奴隷商人1「おいおい」
奴隷商人2「待ってくれよ」
奴隷商人3「おとなしく捕まってくれよ」

少年剣士(な、なんかきた!)


 
マスター「・・・あんたらは?」

奴隷商人1「そのエルフは俺が拾ったんだ」
奴隷商人2「高値で売れる」
奴隷商人3「俺らが奴隷の心得を教えてからな」グフフ


女エルフ「嫌ですっ!」

マスター「お前ら、この子を誘拐してきたのか?」
     「・・・嫌がってるじゃないか、やめておいたほうがいいんじゃないか?」

奴隷商人1「エルフは高値で売れる」
奴隷商人2「大人しく道具になってればいいんだ」
奴隷商人3「いいから心得を教えてやるよ」グフフ

マスター「エルフの奴隷化はすでに条約で禁止されているが?」

奴隷商人1「知ったこっちゃねーよ」

 
エルフ「あの・・お願いします・・助けてください・・」ウルッ

マスター「嫌がってるし、やめてあげてくれないか?」ハハ

奴隷商人1「やめられるかよ!」
奴隷商人2「どうしてもソイツをかばうなら・・」
奴隷商人3「こうしてやるぜ!」ゲシッ

ダァン!
ガチャン!!

女錬金師「ああ・・テーブルと窓が・・」

奴隷商人1「暴れてやってもいいんだぜ?」

マスター「・・・め・・」

奴隷商人2「ああーん?聞こえねえーよ」

 
マスター「てめ・・人の店を・・・」ワナワナ

奴隷商人1「ああーんきこえねえなあー?」ガスッ
奴隷商人2「大人しく渡せや!」ドンッ
奴隷商人3「おらあ!」バンッ

ダァン!ガチャン!!ガチャン!!

マスター「こらぁ!」ヒュッ

奴隷商人達「へっ?」

バキィ!バキィ!バキィ!


奴隷商人達「ふぐっ・・・」グラ・・

ドタリ

 
少年剣士「ま、マスター強い!」

マスター「あ・・ご、ごめん大丈夫か!」
     「つい怒って殴っちまった!」

女錬金師「気絶してるよ・・防衛隊呼んでくる・・」

マスター「ああ・・すまない頼む」
     「女エルフ・・だったか?大丈夫か?」

女エルフ「大丈夫です・・・」
      「助けてくださってありがとうございます・・」

マスター「いいよいいよ。っていうか、
      あんたどっから来たんだ?その格好は・・」
 
 
女エルフ「南にある太陽の国です・・」

マスター「そんな遠いところから!?帰る手立てはあるのか?」


 
女エルフ「気絶させられて奴隷商船に乗せられて・・・」
      「いえ・・どうしていいか・・、ゆっくり探してみます・・・」

マスター「・・・うーん」ポリポリ

二流僧侶「?」

少年剣士「ねえマスター、ここで働かせちゃだめ?」

マスター「うちで?んー・・うーん・・」

女エルフ「そんなこと・・」

マスター「いうほど儲けはないし・・
      賃金は安いし・・、寝泊りする場所もないしなぁ」


 
女エルフ「大丈夫ですよ・・お気持ちだけで結構です」ニコッ

マスター「・・・」ポリポリ

少年剣士「何とかならないかな?マスター」

少年武道家「何でお前そんなに必死なんだー?」
        「さては女エルフに惚れたな?幼馴染が泣くぞ」クックック

少年剣士「そ、そんなことないよ!」
      「幼馴染は関係ないでしょ!」


 
・・・・・・・・・・
幼馴染「?」ゾクッ

少女僧侶「どうしました?」

幼馴染「いや・・何か悪寒がしたよーな」アハハ

少女僧侶「風邪には気をつけてくださいね?」

幼馴染「うん、気をつける・・」
・・・・・・・・・・・

 
マスター「あー、寝泊りするのは、このまま俺の家になるが・・
      しばらくの間、どっか安定するまではうちで面倒見ようか?」

少年剣士「!」パァァ

女エルフ「そこまで迷惑をかけるわけには・・」
 
マスター「そこの少年剣士って子に真剣な眼差しで言われちゃなあ・・
      それにここに来たのも何かの縁だろうし、迷惑ってこともないさ」

女エルフ「自分で言うのもなんですが、素性すら分からない私ですし・・」

マスター「俺は眼を見ればそいつがどんなヤツか分かるんだ」
     「だから大丈夫だ、世話くらいなら見てやる」

女エルフ「・・・」

少年剣士「・・女エルフさん!良かったね!」

女エルフ「あ・・。うふふ、ありがとうございます少年剣士さん」ナデナデ

少年剣士「えへへ・・」カァァ


 
 
・・・ガチャッ・・ガランガラン!

女錬金師「こいつらです・・」

防衛隊「わかりました、連行します。ご協力、感謝します!」

女錬金師「はいよ」

 
 
少年剣士「えへへ」

少年武道家「まあ良かったんじゃないの」

二流僧侶「まったく・・」

女エルフ「よろしくお願いします」ペコッ

マスター「そんなかしこまらなくてもいいさ」ハハ


女錬金師「・・・?」

 
―――――次の日・喫茶店

ガチャ・・ガランガラン


マスター「いらっしゃい、おや少年剣士か」
     「今日は1人か」

少年剣士「あ・・・うん」

マスター「今日は女エルフはいないぜ?」
     「一応長旅だったし、精神的にもきてるし、寝室で寝てるぜ」

少年剣士「そ、そっか」ショボン

 
マスター「あ、あとな」
     「これ、もし今日来たらお前に渡してくれってさ」チャリ

少年剣士「・・・ネックレス?」

マスター「良かったな。エルフからの贈り物っていうのは
      幸運を呼ぶっていわれてるんだ。折角だから受け取っておけ・・」

少年剣士「・・・うんっ!」チャリ

マスター「何か食ってくか?」カチャカチャ


 
少年剣士「うーん・・ステーキ!」

マスター「朝っぱらから肉かよ」ガクッ
     「軽いもんだけ食っとけ・・胃にクるぞ」

少年剣士「じゃあお任せで」アハハ

マスター「はいよ、目玉焼きとハムでも焼いてやろう」ジュワー

少年剣士「うん、お願いっ」

マスター「そういや明日から演習だって?」ジュウジュウ

少年剣士「あれ、何で知ってるの?」

マスター「喫茶店の親父はな、何でも知ってるんだよ」ハハ

 
少年剣士「凄いなー」

マスター「気をつけろよ。
      この間みたく上手くいくとは限らないからな」デキタ

少年剣士「うん、もちろんだよ」オイシソウ

マスター「いいネックレスも貰ったし、何とかなるだろ」ハハ

少年剣士「そうだね!」モグモグ


マスター「食ったら今日は休んで明日にしっかり備えることだ」

少年剣士「うん!」


・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・


はー、今回は色々書き込みミスをしてしまいすいませんでした(´・ω・`)
とりあえず一旦はここまでです。
読んでくださった方々、ありがとうございます。

w・)つ乙 女エルフの出番に期待

 
―――――更に次の日・朝9時

剣士教官「さて、今回の演習についてだ」

全員「・・・」

剣士教官「お前らは一旦、南の港町まで行ってもらう」

二流僧侶(海?)

剣士教官「その後、船に乗って南の太陽の国で休息。
       太陽の祭壇で暴れているゴーレムの退治が今回のクエストだ」


ザワザワ・・
ゴーレムカ・・・・

少年剣士(太陽の国って・・女エルフさんの・・)


 
剣士教官「ゴーレム自体はそんな強くない」
      「初めてのやつもいるだろうが、攻撃はせいぜいオーガ程度だ」

二流僧侶(結構強めじゃねーか・・)

剣士教官「行動パターンもオーガとほぼ類似している」
      「だが、とても硬い。弱点を突く必要がある」

少年剣士「弱点・・?」

剣士教官「水属性に極端に弱い。乾ききった体だからな」
      「物理や他の属性には極端に強い。覚えておけ」

全員「はい!」

剣士教官「水属性を持たぬ者は武器に水属性を付与できる、
       "ウォーターライター"を渡しておく」

全員「はい!」

剣士教官「太陽の国まで船も含め1週間かかる」
      「それまではのんびりと行こうぜ。では隊列を組み、出発!」



――――2日後

少年剣士「歩いて2日、船で5日・・・」

二流僧侶「下官と上官の差が凄すぎる・・・」ハァ


剣士教官「船は相部屋だ。それぞれ部屋割りをした紙を配布する」

二流僧侶「・・変なヤツと一緒にならんといいのだが」

少年剣士「どんな人でもどーんと来い!」

 
 
・・・・・・・・・・

 
―――――大型船・9番部屋
 
筋肉賢者「5日間、よろしくお願いするよ、少年剣士くん」ムキムキキラキラ

少年剣士「よ、よろしくお願いします!」

筋肉賢者「君は確か、下官でオーガとトロールを討伐したらしいね」ムキッ

少年剣士「トロールは剣士教官たちが倒したんですけどね」ハハ・・

 
筋肉賢者「結果的には倒したのと一緒だろう」ムッキ

少年剣士「そ、そうなんですかね・・えへ」
      「筋肉賢者さんは、どのくらい強いんですか?」


筋肉賢者「自分は後衛だからねえ、強いかどうかは分からないな」
      「後衛も強くあるべきだと鍛えまくってるだけだからね」ムキムキ

 
少年剣士「でも、凄い強そうですよね・・」キンニクッ

筋肉賢者「はっはっは、まあいいじゃないか。
       これから5日間はのんびり行こうじゃないか!」

少年剣士「そ、そうですね!」


・・・・・・・・・・・


 
――――大型船・10番部屋

上級忍者「拙者、上級忍者と申す。よろしくお願い致す」

二流僧侶「よろしく・・」タジッ

上級忍者「何か緊張しているご様子、大丈夫でござるか?」


二流僧侶「い、いや別に・・大丈夫」

上級忍者「無理はいかんでござる。我が一族に伝わる
       秘伝の丸薬を飲むがいいでござる」


二流僧侶「はは、いや本当に大丈夫」

上級忍者「ダメでござる。よく効く丸薬でござる。さあ!」

二流僧侶「い、いやでも・・」

上級忍者「さあさあ!さあ!さあさあ!」サアサア

二流僧侶「た・・助けてくれー!」


・・・・・・・・・・・・・・


 
―――――1時間後・船上テラス

少年剣士「こっちの人は凄い良い人だったよ!」

二流僧侶「こっちも良い人なんだが・・なんだけど・・・な」ハハ

少年剣士「お互い頑張ろう!」

二流僧侶「だな・・」

 
 
 
筋肉賢者「おや、少年剣士。ここにいたか」

上級忍者「二流僧侶殿、具合は大丈夫でござるか?」


少年剣士「あ、筋肉賢者さん。どうしたんですか?」

筋肉賢者「自分の友人である上級忍者を紹介しようと思ったんだ」ムキッ


上級忍者「拙者、上級忍者と申す。よろしくお願い致す」

少年剣士「よろしくです!」ガシッ


二流僧侶「なあ、聞きたいことがあったんだけど」
      「上官ってどういう感じなんだ?やっぱり厳しい?」

 
上級忍者「うーむ、厳しいといえば厳しいでござるな。
       このような遠征は当たり前、今回のは楽なほうでござる」

筋肉賢者「最上官とクエストを受ける事も多いしな。
       一番しにかけたのはケルベロスの討伐だったか」ハッハッハ・・ムキッ

上級忍者「あれは思い出したくないでござる。
       筋肉賢者がかばってくれなかったら拙者は・・・」

筋肉賢者「ケルベロスの攻撃くらいじゃ自分の肉体はキズつけられないぜ!」ハッハッハ

二流僧侶「あんた本当に賢者・・・?」タラ

筋肉賢者「前衛が倒れてもパーティは崩れるが、後衛が崩れてもパーティは崩れる」
      「ゆえに、打たれ強くならねばならないのだ」

二流僧侶「俺はこの僧侶の道でいいかな・・・」ハハ


 
少年剣士「ねえねえ、そういや僧侶と賢者の違いって何なの?」

二流僧侶「簡単にいえば、僧侶は回復に特化している。賢者は、
       魔法使いの攻撃もすれば回復もできるってわけだ」

筋肉賢者「そこに筋肉を加えると・・・?」

少年剣士「一人で何でもできちゃう!」キラキラ

筋肉賢者「そのとおり!」ズバーン


二流僧侶(化け物しかいねー・・・完全に場違いじゃねーか俺・・・)


 
上級忍者「拙者は暗殺術と盗賊の心得を持つ。暗躍が得意でござる」

少年剣士「どういう事ができるの?」

上級忍者「こういう事でござるな」ッフ

少年剣士「わっ、消えた!?」

二流僧侶「後ろだよ」

少年剣士「え?あ!本当だ!いつの間に!」


上級忍者「それと、これを」チャリ

少年剣士「あ!僕のネックレス・・・凄い、いつの間に・・」

上級忍者「これを攻撃に転じば・・・?」

少年剣士「相手に翻弄して倒せる!」

上級忍者「その通りでござる!」ズッバーン

 
筋肉賢者「少年剣士はどんなことができるんだ?」ムキッ

少年剣士「う、うーん僕・・?」

二流僧侶「あれをやればいいんじゃないか?オーガのときの」

少年剣士「あ、そうだ!ちょっと見てもらいたいものがあるんだ」
      「今はじめてやるから出来るかわからないけど・・」


筋肉賢者「楽しみだ」
上級忍者「楽しみでござる」

 
少年剣士「まず武器に火属性をつけます」カチ・・ボワッ

上級忍者「火のウェポンライターでござるな」

少年剣士「これを・・・こうしてっ、こう!」シュッ・・

 
ボウッ・・・ボワッ!!!


筋肉賢者「おお、伸びた。本当に火炎斬りが出来るとは」ムキッ

上級忍者「凄いでござるな」ホウ

少年剣士「で・・寝る時に考えたんだけど・・・」
      「こういう事も出来ないかなって・・・えええいっ!」ブンッ!!!

 
ヒュッ・・・ボワッ!!!!
ヒュウウウウウ・・・ザッバアアアン!!!

少年剣士「あ・・・・できた!」

二流僧侶「火炎を飛ばしやがった・・・」


筋肉賢者「"火炎刃"・・凄いな君は!」

上級忍者「こんな子が火炎刃など・・・才能でござるな・・」


少年剣士「うーん、本当はアイテムに頼らないで
       僕自身が魔法を使えればいいんですけどね・・・うう」

筋肉賢者「火炎装は結構難しい魔法だからなー・・」
      「少年剣士は魔法を使えるのかな?」

少年剣士「実はぜんぜんやったことがないんです・・」ポリポリ


 
筋肉賢者「ふむ・・よし、気に入った!
       この5日間で、少年剣士に魔法を少し教えてあげよう」ムッキーン

少年剣士「えっ、ええ!?本当ですか!?」キラキラ

筋肉賢者「火炎装までは難しいかもしれないけどね」
      「使えないよりは色々と覚えていたほうがいいだろうしな」ムキッ

少年剣士「よ、よろしくお願いします!」

 
二流僧侶「・・・・」
      「はは・・頑張れよ少年剣士・・」
      「俺は部屋に戻ってるな」トボトボ

上級忍者(・・・)

少年剣士「あ、うん!」


上級忍者「拙者もちょっと用事を思い出したでござる。一緒に戻ってるでござる」


 
・・・・・・・・・・・・・

上級忍者「どうしたでござるか?様子がおかしいでござる」

二流僧侶「いや・・何でもないよ・・」

上級忍者「そんなことはないでござろう。話なら聞くでござる。
       気兼ねなく言ってみてくれないでござるか?」

二流僧侶「・・・」
      「・・・・・・・・わかった・・」

・・・・・・・・・・・・


 
上級忍者「成程。そういうことでござったか」

二流僧侶「今までも思ってたが・・ますます回りとの差が広がって・・」
      「だから最近、学校をやめようかなと・・・」ハァ

上級忍者「・・・」ヒュッ

二流僧侶「うわっ!急に瞬間移動しないでくれよ!」


上級忍者「お主・・・拙者が移動した方向が見えたでござる?」

二流僧侶「そりゃ・・」

上級忍者「今までの話を聞いてる限りと、今ので確信した」
      「お主、人以上の勇気と動体視力を持ってるでござるな」

二流僧侶「・・・?」

上級忍者「ちょっと相談でござるが、お主も
       拙者と共にこの5日間で新たな技術に挑戦せぬか?」

二流僧侶「・・・え?」


>>110 楽しみとは・・ありがたい限りです(*´^ω^)
>>111 遅れながら乙アリでした!

今日の投稿はここで終了です。
書き込みミスまくってへこんでますorz では~

忍者gj

 
・・・・・・・・・・

筋肉賢者「凄いな。本当に魔法の経験がないのかい?」

少年剣士「炎魔法!えいっ!」ポッ


筋肉賢者「理論を教えただけでこんなに簡単に出すとは・・・」
      「自分の筋肉も心躍ってるよ」ピクピク

少年剣士「えへへ、筋肉賢者さんの教え方が上手いんですよ」

筋肉賢者(この分だと、本当に5日で火炎装を身に着けそうだな・・)


上級忍者「・・・筋肉賢者」スタッ

筋肉賢者「おお、どうした?」

上級忍者「実は、二流僧侶殿にも拙者が技術と譲渡することにした」
      「・・・そういう修行を行うことを伝えようと思った次第」

 
少年剣士「!」
      「二流僧侶も一緒に強くなるんだ・・頑張ってほしいな」

筋肉賢者「上級忍者が教えるなら、きっと彼も強くなるだろう。
       今は、少年剣士自身、つまり自分自身だけハッキリ見ておけ」

少年剣士「・・・はい!」


上級忍者「それではこれで失礼つかまつる」ヒュッ

少年剣士「よしっ、僕も頑張るぞ!」


 
・・・・・・・・・
―――――3日目・夜

筋肉賢者「今日もお疲れ様」ムッキン

少年剣士「あー・・・疲れた・・・」

筋肉賢者(3日目で小火炎魔法を習得するなんて・・)

少年剣士「小火炎までは覚えたけど、火炎装は難しいですよね・・」


筋肉賢者「どうだろうな・・・
       ところで、君の親は魔法が得意だったりするのか?」ムキッ

少年剣士「うーん・・・。母はあんまり使ったところは見たことないですね?」
      「お父さんも得意じゃなかったって言ってたし・・・」

筋肉賢者「君には元々才能があったのかもしれないな」
      「出来るところまでは教えるつもりだ、頑張ろうな」キラッ

少年剣士「もちろんです!」


 

コンコン・・ガチャ

上級忍者「失礼つかまつる。時刻も時刻でござるが、
       ちょっと見てほしいことが。テラスまで来てほしいでござる」

少年剣士「うん?」

筋肉賢者「・・分かった」ヨイショ


 
・・・・・・・・・

少年剣士「あ、二流僧侶がいる?」

二流僧侶「・・おう」

上級忍者「・・・二流僧侶殿!」ヒュッ

・・・・パシッ


少年剣士「え?ん・・何?今の?」
      「二流僧侶の手に剣が渡った?いつの間に?」

筋肉賢者「なるほど、面白いもの仕込んだな」
      「上級忍者が投げた剣の"柄"だけを掴むとは・・」

上級忍者「拙者も驚くほどの動体視力と
       反応速度を持っていたんでござるよ」


  
少年剣士「え?どういうこと?」

筋肉賢者「こういうことだ。いくぞ!」

二流僧侶「・・・・」

少年剣士「?」


筋肉賢者「この世に蔓延る古の神々よ・・・
       我が肉体に力を貸したまえ・・・ずおおおっ!」ブオオオ

少年剣士「な、何!?」


上級忍者「筋肉賢者の一番得意な技、
       "グラウンドタックル"でござる・・・・!」ゴクリ

少年剣士(賢者なのに!?)ガビーン


 
筋肉賢者「グランドタックルゥゥゥアアア!!!」ブオオオオ

少年剣士「は、早っ・・見えな・・・!?」


ヒュウオオオオオオン

二流僧侶「・・・」スッ


ドゴオオン!!!

少年剣士「ああ!壁が粉々に・・・。二流僧侶は!?」

上級忍者「避けたでござる!」

二流僧侶「・・・」

 
少年剣士「凄い・・・あれを軽く避けるなんて・・」

 
上級忍者「ふふ、ついでにこんなのも教えたでござる」
      「二流僧侶殿!魔法を!これを使うでござる!」

二流僧侶「中攻撃増大魔法!」パァァ
      「小斬!!」スパッ

筋肉賢者「ふぐっ・・・」ガキィン!
      「中々いい踏み込みだ」

二流僧侶「小水流魔法!」ザバァ

筋肉賢者「ぶおっ!」バシャッ


少年剣士「中増大魔法に小斬・・・?それに水魔法って・・・」

上級忍者「ふふ・・」

 
少年剣士「どういうこと・・・?何を教えたんですか上級忍者さん!」


上級忍者「二流僧侶殿の話を聞いていて分かったんでござる」
      「彼は今までの戦いの中で、勇気だけが認められてきたといった」

少年剣士「・・・はい」

上級忍者「だが、今までの技の全てを詳細に話し、ところどころで
       二流僧侶殿は人よりも優れた立ち回りをしたいた」

少年剣士(確かにキングゴブリンの時も・・・)

 
上級忍者「それに気づいたのは拙者が、少年剣士殿のネックレスを
       とった時に、しっかりと眼で追われていたという時でござるがね」

少年剣士「つまり・・?」

上級忍者「彼は、度重なる戦いの中で自然と経験値をつんでいたのでござる」


 
少年剣士「経験値を・・・」

上級忍者「だが、それを開放してやるきっかけがなかった。
       拙者はソレを後押しし、花を咲かせたでござる」

少年剣士「それであそこまで強くなったんですか・・」

上級忍者「何も出来なかったんじゃなく、
     才能を開花させてやることが出来なかったんでござる」

少年剣士「一体・・・、二流僧侶の才能とは・・?」


上級忍者『彼は吸収の天才でござる!』


 
バチッ・・・バチバチバチ・・・!!

二流僧侶「どらああ!小雷撃魔法!」バチバチ・・・

筋肉賢者「来い!」


上級忍者「そして――・・立ち回りの天才でもあるでござる」


筋肉賢者「この程度の電撃など・・・」ムキムキムキ

二流僧侶「さっきかかった水流は・・・布石」
      「いくら火力の低い小雷撃でも・・・・」


筋肉賢者「しまっ・・・」

バリバリー!!!
・・・・プスッ・・・

筋肉賢者「ふ・・・やるじゃねえ・・・・」ドタリ

 
少年剣士「筋肉賢者さん!」

二流僧侶「ふう・・・ふう・・」

筋肉賢者「ってて・・意外と不意を疲れたぜ・・・」ムクッ


少年剣士「凄い・・・二流僧侶・・」ドクッドクッ

筋肉賢者「やるじゃねえかよ・・・」

二流僧侶「・・・」

上級忍者「・・・やるでござるよ、二流僧侶殿」

 
ガタッ・・・

 
上級忍者「何奴!?」

剣士教官「ドカンドカンうるせえと思ったら・・こういうことか」ポリポリ


二流僧侶「剣士教官・・」

筋肉賢者「いやーはっは、強いですよこの2人は」

剣士教官「見てたよ・・ったく」

上級忍者「・・・ふむ、二流僧侶殿」
      「おぬしは、僧侶の道を行くでござるか?」

二流僧侶「道・・・」

剣士教官「ふーん・・・」
      「お前、色々悩んでるみたいだな」


 
二流僧侶「確かに悩んでました。でも、今は自分で
       戦えるということがハッキリわかりました。闘いの道を貫きます」

剣士教官「・・・、闘う僧侶か、いいんじゃないか?」

筋肉賢者「そうだな・・・筋肉僧侶とかどうだ!?」ムキムキィ


上級忍者「いや・・筋肉関係ないでござる・・・」

二流僧侶「・・・はは」


剣士教官「・・・・・、聖騎士の道、とかどうだ?」

上級忍者「おお、その道は素晴らしいでござるな!」

二流僧侶「・・・聖騎士?」


 
筋肉賢者「戦い、回復し、守る。光の道だ」

二流僧侶「光の道・・・」


剣士教官「今日からは"僧侶戦士"っていうのはどうだ?」

二流僧侶(僧侶戦士) 「僧侶戦士・・・」


剣士教官「よけりゃ、"聖騎士"を目指して駆け上がるがいい」

僧侶戦士「・・・はい!そうします!」


上級忍者「・・・お主の道、見つかってよかったでござるな」

僧侶戦士「悩んでいた事が・・吹き飛びました」
      「皆さん感謝します」


上級忍者「・・・うむ」


少年剣士(・・・・)ギュッ

 
―――――1時間後・9番部屋

筋肉賢者「・・・どうしたのかな?」ムキッ

少年剣士「いえ・・」

筋肉賢者「元気がないね・・・、 
      僧侶戦士が強くなったことを気にしてるのか?」


少年剣士「なんか・・・凄いなって」
      「何ていうか・・・」

筋肉賢者(やれやれ・・今度はこっちか)

少年剣士「でも・・僕は・・・」

筋肉賢者「?」


 
少年剣士「俺は負けないよ・・・!!頑張る!!」チャキ

筋肉賢者(・・!)
      (この子に限って、いらぬ心配だったか)フフ

 
・・・・・・・・・・・・
―――――4日目・夜
 
少年剣士「か・・・火炎装!!」ボワッ・・

筋肉賢者「そうだ・・そのまま精神集中しながら・・」

上級忍者「武器に着火するイメージ、燃え上がるイメージでござる」


少年剣士「むむ・・・・」ブルブル


筋肉賢者(あれから休みなく練習とは・・・)
      (僧侶戦士はいい起爆剤になったな)

 
ボワッ・・・・・ボウッ!!!

少年剣士「や、やった!」

僧侶戦士「おお・・・凄いな」

 
少年剣士「どりゃああ!火炎斬り!」ボウッ

筋肉賢者「よし・・・」

少年剣士「火炎刃っ!」ヒュンッ

ウウウウ・・・ドゴォォン!!ザバアアン


上級忍者「海での爆発も乙津なものでござる」

 
筋肉賢者「まだまだ精進が必要だが、
       少なくともアイテムに頼ることはなくなったな」

少年剣士「それと・・・こんなこともできるかなって」

僧侶戦士「なんだ?」


 
少年僧侶「連弾!」ヒュンッヒュンッヒュンッ!

ドゴォン!ドゴォン!ドゴォン!


僧侶戦士「・・・連続か」

筋肉賢者「おー、火炎刃の連打か。やるじゃないか」

少年剣士「おりゃあああ!」ヒュンヒュンヒュンヒュン


上級忍者「しかしながら、火炎装の維持と発射にかかるマナが・・・」

筋肉賢者「尽きると・・・」

少年剣士「おりゃ・・・あ、あれ・・?」ヒュンヒュンヒュン・・・

僧侶戦士「倒れてしまう・・・」

少年剣士「なんか・・・体が・・・重く・・・」グラリ

ドタッ・・・・

少年剣士「」

>>191 少年僧侶×⇒少年剣士です

 
筋肉賢者「ったく・・・調子にのるからだ・・」ヨイショ

上級忍者「力を得た時はこんなものでござるよ」フフ

僧侶戦士「俺も精進しないとな・・・」

筋肉賢者「明日にはもう着くだろうし、今日はこのまま寝かせるさ」ムキッ


僧侶戦士「それがいい。お願いします」

筋肉賢者「うむ」

上級忍者「おぬしも今日は早く寝るでござる。クエストに響くでござるよ」

僧侶戦士「はい」

3人「おやすみ」「なさい」「でござる」


・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・

やはり区切りのいいとここまで書こうと思いまして。
今日は今度こそ、ここまでです。お疲れ様でしたっ

ヾ(*≧∀≦)ノ゙脱二流オメデトー★♪

おつ

二流が気になってたがこういうことだったのか


――――太陽の国
 

少年剣士「暑いいいいい!!」ジリジリ

筋肉賢者「相変わらずココは暑いな・・」

僧侶戦士「だが嫌な暑さじゃないですね」

上級忍者「水気がないから・・・、渇いた暑さでござる」

 

剣士教官「はいはい、注目。そして隊列を組め」パンパン

全員「!」ビシッ

 
剣士教官「一旦この近くの村に荷物を置く」
      「エルフの町だからな、エルフが多いがあまり気にするな」

少年剣士(・・・女エルフさんの)
 
剣士教官「あと何やら奴隷商人の誘拐なども相次いでるらしい」
      「まあ遭遇はしないだろうが、もし見かけたらとっちめてもいい」

全員「はい!」

剣士教官「荷物を置いた後、その中央広場に1時間後に集合。遅れるな」

全員「はい!」

剣士教官「では出発する」

 
・・・・・・・・・
――――太陽の国・エルフの町の宿屋
 
少年剣士「ふぅ!また一緒の部屋でよかったですよ」ドサッ

筋肉賢者「そうだな」ムキッ

少年剣士「今回はどういうパーティになるんですかね?」

筋肉賢者「なんだ、聞いてないのか?」
      「船の部屋番号の1と2、3と4、あとは順繰りだ」

少年剣士「ってことは、僕たちと上級忍者さんたちですか!?」キラッ

筋肉賢者「だから、船でわざわざ挨拶に来たんじゃないか」キョトン
      「きちんと把握しておけよ」ハハ

少年剣士「す、すいません・・・」ショボン

筋肉賢者「ハハハ、まあ時間もあるしちょっと町にでようか」

 
・・・・・・・・・・

少年剣士「エルフの町といっても人も多いですね」

筋肉賢者「貴重な素材を求めてやってくる人の中継地点でもある」
      「だから奴隷商人や盗賊団なんかも多いんだ」

少年剣士「へえ・・」


「きゃあああ!誰か助けてください!」


筋肉賢者「・・何だっ!?」

少年剣士「女性の声・・・?」
      「こっちから聞こえました!」ダッ


 
タッタッタッタ・・・・

奴隷商人「くっ、静かにしろ!」

?エルフ「嫌です!離してください!」

奴隷商人「静かにしろって言ってるだろ・・」ググッ

タッタッタ・・・バッ!

筋肉賢者「その手を離せ!!」

少年剣士「離せ!」


奴隷商人「くっ、人がきちまった・・・」ダッ

筋肉賢者「逃がすか!」
      「賢者パンチ!賢者キック!賢者ラリアット!」バキッドコッ

少年剣士「・・・」ハハ・・

 
?エルフ「ご・・ごほっ・・」

少年剣士「あ・・・大丈夫ですか?」スッ

?エルフ「助かりました・・・」ハァハァ

少年剣士「いえ・・・あれ?」

?エルフ「・・・どうしましたか?」

少年剣士「女エルフさん・・・?」

?エルフ「え・・・女エルフ・・・?女エルフって言った!?
      あなた、女エルフの事を知っているの!?どこにいるの!?」

少年剣士「わわわ、落ち着いてください!」

 
?エルフ「ご、ごめんなさい・・で、でも!」

少年剣士「落ち着いてください・・・。僕は少年剣士です。あなたは?」

姉エルフ「私は姉エルフです・・・。女エルフは私の妹なんです!
      何か知っていることがあるなら教えてください!」


筋肉賢者「・・・?」
      「知り合いか、少年剣士?」

奴隷商人「」ズタボロ


少年剣士「・・・ちょっとした知り合いになりそうです」

 
・・・・・・・・・・・
 
姉エルフ「さっきはごめんなさい・・取り乱してしまって」

少年剣士「いえ、仕方ないですよ」

筋肉賢者「しかしそんな事があったとはな」

姉エルフ「もう会えないと思ってた・・・本当に・・良かった・・・」


少年剣士「あ、そうだ。彼女から・・これを貰ったんですよ!」チャリ

姉エルフ「これは・・・あの子のネックレス・・・!!」

少年剣士「はい。助けてくれたお礼に・・・と」

姉エルフ「良かった・・・」ウルウル

少年剣士「偶然とはいえ、会えてうれしかったです」ニコッ

 
筋肉賢者「そうだなあ、生きてりゃ色々不思議な事があるもんさ」ムキッ

姉エルフ「あ・・・そうだ」ゴソゴソ
      「少年剣士くん、手だして」ポンッ

少年剣士「・・・これは指輪・・・ですか?」

姉エルフ「1つは貴方にあげる。
      1つは、戻った時に女エルフに渡してほしいの・・・お願いできるかな?」

少年剣士「もちろんですよ!」

姉エルフ「お揃いなのよ、大切にしてね」

 
筋肉賢者「・・・おっと、そろそろ集合時間だ」
      「剣士教官にどやされる前に行かないとな・・・お茶、有難うございました」

姉エルフ「いえ・・・これくらいしかお礼ができず・・・。また来てください」ニコッ

少年剣士「必ず、女エルフさんに渡します!そして、また会いにきますね!」

姉エルフ「はいっ」ニコッ


 
 
 

奴隷商人「さっきはよくも・・・ここがアイツの家か・・・・」
      「見てろよ・・・くっくっく・・・」コソコソ

 
・・・・・・・・・・・・

上級忍者「2人とも、遅いでござるよ」

筋肉賢者「悪い悪い。ちょっと野暮用でな」

僧侶戦士「少年剣士も遅いぞ。剣士教官の話も始まる」

 
剣士教官「それではこれから、祭壇へと向かう」
      「祭壇へと到着した後はそれぞれ展開、ゴーレムを破壊する」

全員「はい!」

剣士教官「今日の討伐は午後9時まで。その後ここへ帰還する」
      「祭壇までは歩いて2、30分だ。では出発!」

全員「はい!」

 
―――――30分後・祭壇

剣士教官「ではこの2km圏内で展開する!行け!」

全員「了解!」



少年剣士「ゴーレムか・・・あっ、そうだ!」ゴソゴソ

僧侶戦士「どうした?」

少年剣士「ウェポンライター忘れてた」カチッ・・・シュボッ

僧侶戦士「そういや水炎装はまだ覚えてなかったんだな」
      「青色の炎か・・・」

少年剣士「へへ、なんかカッコイイや」ボオオォ

筋肉賢者「準備はいいか?」ムキムキ

上級忍者「行くでござるよ!」ヒュッ

 
筋肉賢者「大攻撃増大魔法!肉体鋼鉄化!」

上級忍者「音速術!」

僧侶戦士「中攻撃増大魔法!抵抗魔法!」

少年剣士「よし・・・行くぞっ!!」

 
筋肉賢者「グラウンドタックルゥゥ!!!」ドゴォオン

僧侶戦士「と・・突進かよ・・物理耐性なんかまるで無視だな・・・」

上級忍者「ふっ・・・はぁっ!!」ヒュンッ・・シュパッ

少年剣士「そっちの師匠も見えない速度でゴーレム破壊してますが・・・」タラ


僧侶戦士「・・・俺らも負けないでいこうぜ」オラアア

少年剣士「そうだね・・・小斬っ!!」ズバァッ

 
筋肉賢者「お前ら気をつけろよ!時々巨大化したゴーレムがいる!」ドゴォン

少年剣士「わかりました!」ズバッ

僧侶戦士「って・・・言ってるそばから目の前だ!」


巨大ゴーレム『グオオオオ!!』


僧侶戦士「くっ、少年剣士!中攻撃増大魔法!」パァッ

少年剣士「ありがとう!覚悟しろ・・・でやあああ!」

巨大ゴーレム『グウオッ!』キイン!


少年剣士「水属性武器が効かない・・・!?くそっ!」

巨大ゴーレム『グオオオオッ!!』ブウン

少年剣士「くっ!」

 
上級忍者「任せるでござるよ・・・音斬!」ヒュッ・・・


スッパァァン!!!

巨大ゴーレム『』

・・・・ズドォン!!
 

少年剣士「うひゃ・・一撃か・・・・」

僧侶戦士「・・・さすがですね上級忍者さん」

上級忍者「巨大なもの、異種は拙者達に任せるでござる!」

筋肉賢者「無理だけはするなよ!」ドゴォン


少年剣士「わかりました!」

僧侶戦士「おっしゃ・・どんどんいくぞ!」

 
 
・・・・・・・・・・

少年剣士「はぁっ・・・!はぁっ・・・!」

筋肉賢者「えーと、今ので160体目か」
      「周囲にも数が少なくなってきたし、そろそろ終わりにするか」

上級忍者「そうでござるな。陽も暮れてきたし、
       今日は宿に戻って休むといいかもしれんでござる」

僧侶戦士(くっ、あの人らは息すらもほとんどあがらないなんて・・・)ハァハァ・・・

 
少年剣士「ふぅっ・・。そういや、ゴーレムがこんなの落としたのですけど・・」キラッ

上級忍者「これは・・・"ゴーレムの涙"。貴重な素材でござる」

筋肉賢者「エルフがそれを磨くと素晴らしいアクセサリになるんだ」


 
少年剣士「へえ・・・それじゃあ昼間のお礼に姉エルフさんにあげよう・・かな?」

筋肉賢者「あー・・・それもいいかもしれないぞ?」

少年剣士「うん!宿に戻ったら渡してきます!」


僧侶戦士「早く戻りましょう・・・ダメージはなくてもスタミナ的にボロボロです・・」

上級忍者「はっは、そうでござるな」
 
少年剣士「では帰りましょうっ!」

ちょっと出かけることになったので・・・あとでまた更新しにきます
>>197 さん
そうですね、二流僧侶がこうなるのはやや長期的な作品になった場合にこうすることを
考えていたので・・・、きちんとジョブチェンジできてやってよかったですw

おつ

 
――――――30分後・宿前

少年剣士「じゃあ、サっと行ってきますね」

筋肉賢者「昼間と夜では町の雰囲気も違うからな。注意するんだぞ」

少年剣士「はいっ!」タッタッタッ

僧侶戦士「じゃあ先に帰って休んでるぜ・・・」フアア

 
少年剣士「えーと・・・この辺だったよね・・あった!」

タッタッタ・・

少年剣士「真っ暗だ・・・寝ちゃったのかな・・?」
      「・・・あれ?」

ギィ・・

少年剣士「ドアが開いてる・・・?」
      「誰かいますか~・・・?」コソコソ

シーン・・・・・

少年剣士「・・・?」

シーン・・・・

少年剣士「おかしいな・・・小火炎魔法!」
      「これで明かりが・・・って・・・何・・・?」
      「机が・・ひっくり返って・・・・これ・・血・・・?」

 
・・・・・ギシッ
・・・カチャリ

少年剣士「誰だっ!?」クルッ

筋肉賢者「一応心配して着いてきてみれば・・・
      どういうことだこれは!?」

少年剣士「筋肉賢者さん・・・」

ファサッ

筋肉賢者「・・・これは、あの奴隷商人が着けてた帽子じゃねえか・・・」

少年剣士「・・・・!昼間の・・・!?」

筋肉賢者「あの野郎・・・」ギリッ

少年剣士「くそおっ!!」

筋肉賢者「手がかりがないと・・・いくら俺でもな・・・」

少年剣士「何か・・・何か出来ることが・・・ないのか・・・!」

 
筋肉賢者「・・・」
      「・・ん?お前、その指輪・・」


少年剣士「・・・・えっ?ひ、光ってる!」キィィィン

筋肉賢者「そうか・・・それは共鳴の指輪だ!」
      「ナイスだぜ姉さんとやらは・・・」ガタッ

少年剣士「ど、どうすればいいんですか・・・!」アセアセ

筋肉賢者「感じ取れ!
       所持者同士の繋がりを感じてお互いの場所を示すんだ・・・」

少年剣士「は・・・はい!」


 
・・・・・・・・・・

奴隷商人「くかか、今頃あわててるだろうな」

姉エルフ「くっ・・」

奴隷商人「あの筋肉バカ・・・人のことボカボカ殴りやがって・・
       だがこれで一矢報いたな・・・」

姉エルフ「貴方・・・ここがどんな場所か知っているの・・!?」

奴隷商人「ああん?太陽の祭壇だろ?」
      「昼間にゴーレムを討伐してくれたらしいしな、安全だぜ」ククク


姉エルフ「昼間・・・はね」

奴隷商人「ああん?どういうことだ?」


 
姉エルフ「夜は逆・・・月の祭壇というのよ・・・」

奴隷商人「だからなんだ」

姉エルフ「夜は・・死者が天から帰る神聖な場所なの・・・」

奴隷商人「はあ?それが?」
 
姉エルフ「夜は危ないのよ・・・、だから夜は誰も近づかない・・エルフですらね」

奴隷商人「はっは、俺には関係ないね」グビグビ

姉エルフ(やっと女エルフとの・・・希望が見えたのに・・
       こんなことになるなんて・・・・)ウルッ

奴隷商人「なんだぁ?泣いてるのか?」

姉エルフ「・・・」グスッ


 
奴隷商人「・・・」ゾクゾクッ

姉エルフ「・・・、・・・・?」」

奴隷商人「へ、へへ・・・。そういう涙・・そそるね・・・」ググッ

姉エルフ「こっちに・・・こないでください・・・」ズサッ

奴隷商人「へへ・・どうせ逃げられねえよ」


姉エルフ「嫌!触らないで!」ゲシッ

奴隷商人「ってぇ・・・。蹴りやがったな・・エルフの分際で・・・」

 
姉エルフ「・・・」キッ

奴隷商人「売る前に・・味見と行くかあ!?」ガバッ

姉エルフ「や・・」

奴隷商人「うははは!」ビリビリ


姉エルフ「嫌ぁぁっ!」

奴隷商人「はは・・・白くて綺麗な体だなあオイ!」

姉エルフ「見ないでください・・・」

奴隷商人「くっく・・・たまらないな・・・」サワッ

姉エルフ「・・・くっ・・・うっ・・」

奴隷商人「もっと嫌がれよ!そっちのほうが俺は興奮するぜえ!」ヌギヌギ

 
姉エルフ「・・・・!」

奴隷商人「はははっ!」

姉エルフ「あっ・・・嫌・・・んっ・・・!」

奴隷商人「かわいい声だすじゃねえか!はっはっは!」



バンシー『貴様カ・・・サッキカラ不快ナ声ヲ出シテイルノハ・・・』


奴隷商人「はははは!・・・・・は?」

 
・・・・・・・・・・・・・

タッタッタッタ・・・

少年剣士「こっちですが・・・こっちは太陽の祭壇ですよね?」

筋肉賢者「まずいな・・・」

少年剣士「何がですか?」

筋肉賢者「太陽の祭壇は昼間、死者を送り出す為にあるんだ」
      「だが、夜はその逆。月の祭壇という死者の魂を呼び戻す」

少年剣士「死者の魂を・・・?」

筋肉賢者「もちろん実際はそんなことはないと言っていいだろう。
       だが、夜になるとここら辺には魔物が現れるんだ・・・」

少年剣士(魔物・・・魔獣の上位種・・・)

筋肉賢者「・・・バンシー。死者の魂を呼び戻すという精霊だ」
      「闇の中でしか行動できないんだが・・あいつは・・人を喰う・・!」

少年剣士「・・・・!急ぎましょう!」
      
筋肉賢者「もちろんだ!」ダダダダッ


 
・・・・・・・・・・・・・・

奴隷商人「なななな、何モンだてめェ!!!」

バンシー『我ガ名ハ、バンシー。死者ヲノベル者・・・』

奴隷商人「ちっくしょうが!これでも食らいやがれ!」ヒュンッ

バンシー『・・・・』スッ

奴隷商人「なな、何でナイフがすり抜けた!?」


バンシー『・・・・』フワッ

姉エルフ「・・・」

奴隷商人「こ、こっちに来るな・・・くるな・・・!うわあああ!」

・・・・・・ボトッ


姉エルフ「一瞬で骨に・・・」

バンシー『久方ブリノ人間ノ食事ダッタガ・・不味イナ・・』

 
姉エルフ「・・・」

バンシー『貴様ハ・・エルフカ。貴様ナラ・・・
      先ノオトコヨリハ美味ダロウ・・・?」フワッ

姉エルフ(ああ・・・女エルフ・・・最後に会いたかったなあ・・・)ギュッ

 
 
少年剣士「火炎刃ッッ!!」ボワッ

バンシー『・・・?』

少年剣士「炎がすり抜けた・・・そんな!?」

バンシー『ナンダ貴様ラハ・・』

筋肉賢者「参ったね・・・本当にバンシーがいるとは・・・」

 
姉エルフ「あ・・あなた達は・・・」


筋肉賢者「助けにきt・・・って!服!服!!これ使って!」パサッ


姉エルフ「あ・・・ありがとう・・」ギュッ

少年剣士「へへ、この指輪のおかげで場所がわかったんだよ」

姉エルフ「そっか・・共鳴の指輪が・・・」

筋肉賢者「安心するのは早いぞ・・・」


バンシー『・・・』フワフワ

少年剣士「バンシー・・・」

 
少年剣士「弱点は・・ないんですか?」

筋肉賢者「アイツは光属性以外、攻撃が通らないバグキャラだよ・・・」

バンシー『・・・』フワフワ

少年剣士「じゃあ僕に出来ることは・・・」

筋肉賢者「下がっていろ・・・」


バンシー『ソコノ筋肉、オ前ヲ喰ッテヤロウ!』フワッ

筋肉賢者「中光矢魔法!」ピュンッ


バンシー『・・・!』ブシュッ

少年剣士「刺さった!」

筋肉賢者「大してダメージはないみたいだがな・・・はは・・」

 
バンシー『・・ヤルデハナイカ』スッ

筋肉賢者「抗体魔法っっ!」バッ

バンシー『・・・』ブワッ

筋肉賢者「ぐぬ・・・ぐおおお!」


少年剣士「何だあの真っ黒な霧みたいなの!?」

姉エルフ「闇の波動・・」
      「体の内部から破壊する上級魔法よ・・・」


バンシー『・・・耐エタ?』

筋肉賢者「へ、へへ。筋肉に不可能はないのよ」


少年剣士(僕にもやれることがあれば・・・くそっ)


 
筋肉賢者「光矢連弾!」バババババッ

バンシー『・・・』ブシュッ、ブシャッ!


筋肉賢者「・・・・・・」
      「・・・連弾でもあんま効果なしかよ・・」

バンシー『・・・・』スッ

筋肉賢者「また闇の波動か・・・!」バッ

ググググッ・・・


少年剣士「あれじゃいつか競り負ける・・・!」

筋肉賢者「ごほっ・・、こりゃーちょっと俺でも相手が悪いかもな・・」ググッ

 
バンシー『・・・・』スッ

筋肉賢者「波動の連打か・・・!?」
      「・・・・い、いや・・・違う?これは・・・!」

・・・・・・
ボコッ・・・
ボコッボコッ


少年剣士「地面から・・・」

ゴーレム『グオオオオオッ!』

 
姉エルフ「ひ・・・ゴ、ゴーレム・・・!」


少年剣士「僕の後ろに!」
      「ウォーターライター!」カチッ・・・ボワッ


ゴーレム『グオオオオオオッ!』


筋肉賢者「・・・っち、少年剣士!ゴーレム達は任せたぞ!」

少年剣士「わかりました!」ヒュッ


筋肉賢者「昼間はおかしいと思ったんだ・・・
       ゴーレムは操り人形。だが術師の姿が見当らなかった・・・」

バンシー『・・・』

筋肉賢者「こりゃー、お前を倒してゴーレム討伐とエルフも守りで一石二鳥だな!」
      「かかってこい!バケモンが!」


 
ゴーレム『グオオオッ!』ブゥン

少年剣士「昼間に嫌というほどやってるからね!」ヒュッ

ボゴォン!
ゴーレム『』

少年剣士「だけど・・・次々出てきて・・これじゃあキリがないよ!」ボゴォン!


筋肉賢者「もーちっとだけ待ってくれ!」ニコッ


バンシー『・・・』スッ・・ブワッ!!

筋肉賢者「って言っても・・これじゃいつかマジで競り負ける・・・」グググッ


姉エルフ「・・・」ガクガク

 
筋肉賢者「どりゃああ!中光矢魔法!」ヒュンッ

バンシー『・・・』ズビュッ


筋肉賢者「くそ・・・やっぱりダメージを受けてないか・・・」ハァハァ


少年剣士「・・・うおおお!小斬!!」ビュッ


筋肉賢者「少年剣士も長くは持たないだろうが・・
       ここで俺が頑張らないと全滅しちまうな・・・」ハァハァ

バンシー『・・・』スッ


姉エルフ「・・・今までよりも波動の力が強い!筋肉賢者さん!」


筋肉賢者「・・・っちぃ・・・!」グググッ


 
少年剣士「・・・大丈夫ですか!筋肉賢者さん!」

筋肉賢者「抗体魔法だけじゃ・・・受け切れな・・・」ガクッ



「しっかりするでござるよ!筋肉賢者殿!」ヒュオッ


バンシー『・・・!』キィン!


筋肉賢者「!、力が弱まった・・・今の声は・・・まさか!」ハッ

上級忍者「探すのに手間取った!すまんでござる!」

僧侶戦士「なんかヤバそうなのと戦ってるな・・・」ハハ

 
少年剣士「僧侶戦士!上級忍者さん!どうしてここが!?」

上級忍者「拙者が得意なのは暗躍。戻るのが遅い2人の道を
       追ってきた次第。それがこんな場面になっているとは・・・」


筋肉賢者「助かったぜ!」

上級忍者「バンシー・・・、戦えない相手ではないでござるが、
       一人でやるにはちょっと厳しい相手でござったな」フフ

筋肉賢者「よし・・・少年剣士と僧侶戦士はゴーレムを倒すんだ!
       姉エルフさんをしっかり守れよ!」

僧侶戦士「任せてください!」


少年剣士「よし・・これで4人パーティになった・・・!さあ・・改めて勝負だ!」


 
僧侶戦士「その前にこれを飲め。マナポーションだ」

少年剣士「あっ、ありがとう」ゴクゴク

僧侶戦士「追ってきたらまさかバンシーと戦ってるとはな・・」ハァ

少年剣士「あはは・・・、僕はゴーレムだけどね」



上級忍者「・・・光属性を持つクナイでござる!」ヒュッ

筋肉賢者「どりゃああ!光矢連弾!」ババババッ


バンシー『・・・・クッ』ボシュゥ

姉エルフ「初めてバンシーが・・ひるんだ!」

 
上級忍者「まだまだ行くでござるよ!」ヒュッヒュッ

バンシー『・・・』フワッ

上級忍者「飛んだ!?高いでござる!」


バンシー『・・・・』クイッ


ボコッ・・ボコボコボコ・・・


筋肉賢者「!!」
      「少年剣士!巨大ゴーレムだ!」ダッ

少年剣士「くっ・・・僕の剣じゃ倒しきれない!」キィン


巨大ゴーレム『グオオオオ!』ブォン

 
僧侶戦士「ちぃっ・・・少年剣士!危ない!」ガバッ

少年剣士「うわっ・・・!」


ドゴォォン!!!


僧侶戦士「・・・・・!」

少年剣士「僕をかばって・・・!僧侶戦士、大丈夫!?」

僧侶戦士「・・・?」
      「殴られたはずなのに痛くねえ・・・?」


少年剣士「・・・僧侶戦士!後ろ・・!」ハッ
    

僧侶戦士「・・?」チラッ

 
上級忍者「あいたた、大丈夫でござるか?」ホッ

僧侶戦士「あ・・・上級忍者さん・・」

上級忍者「いくら僧侶戦士殿でも、これはちと大ダメージでござるからな」ハハ


筋肉賢者「・・・間に合ったか」ホッ


バンシー『・・・』スッ

 
 
ヒュンッ・・
ズバシュッ!!!


上級忍者「・・・・うぐっ!」ドシャッ


・・・ポタッ
・・・・・ポタッ

 
僧侶戦士「・・・え?」

少年剣士「・・・じ・・上級忍者さん・・?」

筋肉賢者「あ・・・」


上級忍者「・・・」ニコッ

・・・・・ドタリ
・・ドバァ・・・


少年剣士「上級忍者さんが・・倒れ・・?血・・が・・・」


上級忍者「・・・」


僧侶戦士「え・・・あ・・・?」ガクガク

バンシー『・・・』


筋肉賢者「上級忍者ぁぁぁ!!!」

 
巨大ゴーレム『グオオオオ!』ブォン
 
筋肉賢者「邪魔だぁぁぁ!」バキィ

ドゴォォォン!


僧侶戦士「あ・・・あ・・・・・」ガクガク

筋肉賢者「上級忍者!しっかりしろ!回復魔法!」パァッ

上級忍者「・・・」

少年剣士「しっかりしてください!上級忍者さん!」


筋肉賢者「回復魔法!回復魔法!!!」パァッパァッ

上級忍者「・・・」

 
筋肉賢者「なんで目を覚まさないんだ!回復魔法ぉぉぉ!!」

姉エルフ「バ・・バンシーの魔法は呪いの効果があるの・・・
      だから・・・・、攻撃を受けたら・・・・」

 
筋肉賢者「・・・わかってる。わかってるんだ・・・」

僧侶戦士「・・・目ぇ覚ましてくださいよ・・上級忍者さん・・・」ガクッ


少年剣士「・・・」ブルブル


筋肉賢者「・・・バンシー・・許さねぇ!」


バンシー『・・・』

 
筋肉賢者「うおお!光矢連弾んんんっっ!!!」バババババッ

バンシー『・・・』ブシュッブシュッ


筋肉賢者「くそ・・・くそおお!何で効かないんだ!!」ババババッ

バンシー『・・・』スッ

筋肉賢者「うおおおおお!」バババババッ


ドゴォォォン!!


姉エルフ「ああ・・・!・・・・筋肉賢者さんが!」

筋肉賢者「す・・まん・・・上級忍・・・者・・・・」ドタッ

 
上級忍者「・・・」
僧侶戦士「・・・」
筋肉賢者「・・・」

少年剣士「・・・・」

姉エルフ「私たちも・・終わり・・かな・・・」ウルッ

少年剣士「み・・・皆・・・・!!」
      「バンシー・・・よくも・・・・!」ブルブル

バンシー『・・・』スッ・・ブワッ!


姉エルフ「き・・きゃああああっ!」

今日はここで投稿終了です。ありがとうございましたっ

いいとkろで

 
少年剣士「僕に・・・もっと力があればっ!!!」


チャリッ・・・・

少年剣士「えっ・・ネックレスが・・・光っ・・・!」ピカッ


・・・バシュウッ!!!

姉エルフ「や、闇の波動を打ち消した・・・?」ハァハァ

少年剣士「こ・・これは・・・?」


バンシー『太陽ノ石カ・・』

 
少年剣士「・・・姉エルフさん!このネックレスは一体!?」

姉エルフ「祭壇で採れた鉱石を加工したものよ」
      「ここに住むエルフなら皆持ってるわ・・・」

 
少年剣士「・・・・エルフ族のネックレス・・・太陽の祭壇・・・」ブツブツ


バンシー『・・・』スッ

姉エルフ「ま、また闇の波動が!」

少年剣士「魔法・・・もしかして・・・こうかっ!」サッ


チャリッ・・・バシュゥ!!!!

姉エルフ「また・・かき消した・・・」

少年剣士「や、やった・・!」

バンシー『・・・!』


 
少年剣士「多分・・・このネックレスに使われている
       鉱石は太陽の光を溜めておけるんです!」

姉エルフ「・・・!」

少年剣士「後は・・魔法を放つように思い描けば・・!」

 
チャリッ・・・パァッ!!


バンシー『グ・・・!』ヨロッ

姉エルフ「バンシーが・・・!」

少年剣士「これで・・・勝てる・・・!」


 
バンシー『・・・』ブワッ

少年剣士「逃がすかっ!」チャリッ

姉エルフ「光が槍のように伸びていく・・・」


ブシュッ・・・!!

バンシー『・・・!』ポタッ・・・


少年剣士「思い描くように形を変えられる!」
      「バンシー・・・覚悟しろ!」

 
バンシー『・・・クッ』ブワッ

少年剣士「無駄だ!」パァッ

バシュウン!!!
 
少年剣士「へへ・・まるで太陽の剣と盾だ」
      「って、あれ・・・?」

姉エルフ「・・・少年剣士くん・・・気のせいかな・・?」
      「光が弱まってるような・・・」

少年剣士「・・・気のせいじゃないです!」
      「鉱石に比例した分しか溜めておけなかったんだ・・!」


バンシー『・・・』フワッ


姉エルフ「バンシーがこっちに!」

少年剣士「くっ・・・・くそ!」

筋肉賢者「ごほっ・・・、しょ、少年剣士・・・」


 
少年剣士「筋肉賢者さん!意識が戻ったんですね!」

筋肉賢者「残った光を・・・剣に・・光炎装するんだ・・・ごほっ」


少年剣士「そ、そうか!剣に装備すればマナだけで維持が出来る!」

筋肉賢者「・・・・」ニコッ



少年剣士「・・・光炎装!」

チャリッ・・・ピカッ!!!


少年剣士「今度は黄金色に輝く剣か・・・」

姉エルフ「綺麗・・・」

少年剣士「・・・ぐっ!?」ヨロッ

姉エルフ「ど、どうしたの大丈夫!?」

 
少年剣士「光の維持に使うマナが・・・多すぎる・・・」ブルブル


バンシー『・・・』ブワッ

少年剣士「だ・・けど・・・必ず守る!」シュパァ

姉エルフ「波動を切り裂いた・・・」

少年剣士「く・・・体が・・・持たない・・・っ!」グラッ


姉エルフ「少年剣士くんっ・・・!!」


少年剣士(筋肉賢者さん・・上級忍者さん・・・僧侶戦士・・・姉エルフさんっ・・・!)
      

バンシー『コレデ終ワリダ』ブワッ

 
少年剣士「くそおお・・・光炎刃っ!!!」ビュンッ

バンシー『ナニ!?』スパッ


姉エルフ「バンシーの腕を引き裂いた!」



少年剣士「ぁぁぁああぁああぁぁあっっ!!連弾んんんっ!!!」

ビュビュビュビュンッ!!!


 
バンシー『ナ・・・グ・・・コンナ・・・ガキニ・・・!』

スパッスパッ・・・ボトッ・・スパッ・・スパッスパッ

バンシー『ゴフッ・・・・!』プシャッ


・・・・・ドサッ

 
姉エルフ「た・・・倒した!」

少年剣士「や・・やった・・・ハハ・・・」グラリ

筋肉賢者「や・・るじゃねえか・・・」


少年剣士「・・・」ドサッ

姉エルフ「少年剣士くん!!」

 
・・・・・・・・・・・・・・・
少年剣士(何か・・疲れた・・・)

・・・クン!シッカリシテ!

少年剣士(・・・眠い・・)

・・・ダイジョウブカ!
・・アナタタチハ・・

少年剣士(・・・・)

・・ッカリシロ・・!
・・ケガニン・・ベ・・・

(・・・・)

・・・ソカ・・タ・・

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
・・・・・・・・・・・・・

少年剣士「・・・・ハッ!」ガバッ

筋肉賢者「よう、起きたか」

少年剣士「あ、あれ?筋肉賢者さん?」

筋肉賢者「落ち着け。ここは病院だ」

少年剣士「あの・・えっと・・」


筋肉賢者「・・・混乱するのも無理ねえ。
       あれからもう4日たってるからな」

少年剣士「・・・!」
      「ば・・バンシーは!」


 
筋肉賢者「しっかりとお前が倒してたよ、たいしたもんだ」ハハ

少年剣士「僧侶戦士と上級忍者さんはどうなりました・・?」

筋肉賢者「俺は見ての通り入院だ。僧侶戦士は怪我はしていない」

少年剣士「上級忍者さんは・・・」


筋肉賢者「あいつにゃ入院は必要なかったよ」

少年剣士「・・・良かった!無事だったんですか!?」

筋肉賢者「・・・」フルフル

少年剣士「ま・・・、まさか・・・・・・・」

筋肉賢者「・・・」

少年剣士「・・・僧侶戦士っ!」ガバッ

 
筋肉賢者「あ、おい!どこに行く!まだ病み上がりだぞ!」

少年剣士「僕は大丈夫です!それより僧侶戦士の様子を見てきます!」ガラッ


姉エルフ「きゃっ!あ、少年剣士くん目、覚めたんだ!良かった・・」

少年剣士「あっ・・、姉エルフさん!ちょっと宿に行ってきます!」タッタッタ

姉エルフ「で、でもっ・・・」

筋肉賢者「ったく・・若いってやつなんですね」ハハ

姉エルフ「そうですね・・・、でも元気で良かった・・・」

筋肉賢者「本当に・・・」

 
・・・・・・・・・・・・・
 
僧侶戦士「・・・」

・・・コンコン・・ガチャッ


少年剣士「入るよ・・僧侶戦士」

僧侶戦士「お・・少年剣士。目が覚めたのか?」

少年剣士「う、うん・・」

僧侶戦士「お前は無事で良かったよ・・」

少年剣士「・・・聞いたよ」

僧侶戦士「上級忍者さんの・・・事か?」

少年剣士「・・・」コクン

 
僧侶戦士「あの時、取り乱しまくってさ・・・
       自分でもあんま記憶がねーんだ。情けない話だろ・・?」ハハ

少年剣士「・・・」

僧侶戦士「だけど、そんな時・・剣士教官にさ・・・こう言われたんだ・・」


・・・ガチャッ
剣士教官「お前がしっかりしないと、その背負った命を抱えて生きていけねえだろ?」
         
少年剣士「け、剣士教官!」

僧侶戦士「どうしてここに!」


剣士教官「お前の知り合いのエルフにな、
       目が覚めてお友達のところに走っていったから、一応心配だから見て来いっていわれたんだよ」


 
少年剣士(姉エルフさんだな・・・)

僧侶戦士「あ・・あの節はありがとうございました!
       少しだけですが・・ショックが和らいで・・自分を取り戻せた気がします・・・」


剣士教官「・・・お前らはまだガキだ。だが、立派な一介の冒険者、総じていえば戦士でもある」

少年剣士「・・・」

剣士教官「だが、責任もある。それは今回だけじゃなく、
       これからもお前らはこうした事が何度もあるだろう」

僧侶戦士「・・・」

剣士教官「俺も沢山あった。お前らの先輩と呼べる人らは、全員経験してることだ」


 
少年剣士「・・・」

剣士教官「あー・・何て言えばいいかわからんが・・・
       冒険者や、軍、戦士として生きる俺らは人よりも人を背負って生きていく事になる」

僧侶戦士「人よりも・・人を・・」

剣士教官「だからこそ、お前らがしっかりして、
       その背負った命と責任、そして未来を見据えて生きていくことが大事なんだ」

少年剣士「背負い・・未来を見据えて・・・ですか」


剣士教官「悪いな・・俺も何ていえばいいかわからないが、元気付けようと
       思った通りに言ってみただけだ気にするな」ハハ

僧侶戦士「いえ・・ありがとうございます!」

剣士教官「今日の午後6時から宿の1階でミーティングがある。遅れるなよ」

2人「はい!」


 
・・・・・ガチャッ・・バタン

僧侶戦士「・・・」

少年剣士「なんか・・剣士教官がいて・・良かった」

僧侶戦士「・・ああ。俺もそう思う」

少年剣士「それで・・・上級忍者さんは・・どこに?」


僧侶戦士「今は・・・病院の霊安・・室」
      「多分、今日のミーティングはそのことも・・・だと思う」

少年剣士「・・・そっか。僕は一回病院に戻っておくね」
      「皆に心配かけちゃってるしね・・はは」

僧侶戦士「それがいいだろうな、また後でな」

少年剣士「・・・うん」

 
・・・・・・・・・・・
――――――午後6時・宿1階

剣士教官「突然集まってもらったのは・・・知っている人もいると思うが・・・」

僧侶戦士「・・・」

剣士教官「我が・・・クラスの上級忍者が亡くなった」


ザワザワ・・・
ナンダッテ・・!?サイキンミネエトオモッタラ・・

少年剣士「・・・」ギュッ


剣士教官「・・静かにしろ。だが、あいつは最後まで人を守り、 立派に戦った」

 
僧侶戦士「・・・」

剣士教官「仲間として、敬意を表して、1分間の黙祷を捧げる」

全員「・・はい」


剣士教官「・・・黙祷!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
 



・・・・・・・・・・・・・・・・・・

剣士教官「・・・止め!」

全員「・・・」

 
剣士教官「それと、今後の予定だ。
       本来、5日目にバンシーを討伐する予定だったが・・・」

少年剣士(バンシー・・)

剣士教官「少年剣士、筋肉賢者、僧侶戦士、上級忍者のパーティが
       たまたま遭遇し、既に討伐した。だから明日は特別に自由時間だ」

バンシーヲ!?
スゲエ・・!モシカシテジョウキュウニンジャッテ・・
ジユウジカンカ・・

 
剣士教官「だから静かにしろっての・・・」ハァ

全員「・・・」

剣士教官「それじゃこれで解散するが、少年剣士と僧侶戦士は俺の所へこい。
       では解散!」

全員「はい!」


 
僧侶戦士「何でしょうか?」

剣士教官「上級忍者の遺体は親御さんのもとに送られることになった。
       明日の朝方前には出発する。その前に・・・別れの挨拶、するか?」

2人「お願いします」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

ギィ・・・バタン

剣士教官「・・・」

僧侶戦士「上級忍者さん・・・」

少年剣士「・・・寝ているだけみたいですね」

僧侶戦士「・・・」

剣士教官「最後の挨拶だ、しっかり伝えてやれ」


 
僧侶戦士「本当に・・・短い間でしたが・・お世話になりました・・・
       自分にとっては、兄貴が出来たようで・・うれしくて・・・」


少年剣士「・・・」

僧侶戦士「自分の道を見つけれたのも・・上級忍者さんのおかげです・・・。
       いつか、上級忍者さんのように、立派な人を目指します・・・見守っていてください!」

少年剣士「・・・上級忍者さん。ありがとうございました・・・」
      「僕も、貴方のように人を守るという信念を貫いて生きていきます・・・!」


僧侶戦士「ありがとうございました!」ペコッ
少年剣士「ありがとうございました!」ペコッ


剣士教官「・・・終わったか?」

2人「はい!」

剣士教官「・・・わかった」


 
少年剣士「僕は一旦病院に戻ったほうがいいのでしょうか?」

剣士教官「あー・・いや。お前の病状は極端なマナ切れによる衰弱だったからな。
       今日の時点で退院許可は出ている」

少年剣士「わかりました」

剣士教官「明日の朝には筋肉賢者も部屋に戻ってくるはずだ」
      「ゆっくりしろ。明日は特別な休みだ」

少年剣士「わかりました。ありがとうございました」

僧侶戦士「俺も・・早く部屋に戻って今日は寝るよ」
 
少年剣士「うん、そうだね・・」
 
剣士教官「うむ、ではな」


 
・・・・・・・・・・・・・
――――――次の日・朝
 
・・ガチャッ 
 
少年剣士「あ・・・筋肉賢者さん!」

筋肉賢者「よう!」ムッキーン

少年剣士「もう体のほうは大丈夫なんですか!?」

筋肉賢者「当たり前だ!それより、今日は休みなんだろ?」

少年剣士「ええ。だから、姉エルフさんのところいってみようかなと・・」

筋肉賢者「そうだな・・・、僧侶戦士も誘って行ってみようか」ムキッ

少年剣士「そうですね!」

 
・・・・・・・・・・

コンコン・・・

姉エルフ「はーいっ!」

ガチャッ

姉エルフ「あ・・少年剣士くん!」

少年剣士「えへへ、体調も戻ったし遊びに来ちゃいました」

姉エルフ「歓迎するわよ。どうぞ」ニコッ

 
筋肉賢者「いやーここのお茶は美味しいですね!」ムキッ

姉エルフ「うふふ、ありがとう」

僧侶戦士「あ・・・美味しい」


少年剣士「ネックレス、指輪、色々と助けられました」

姉エルフ「幸運の偶然とでも言うのかしら・・」
 
 
筋肉賢者「はは、偶然というのは然るべきで偶然となるのです。
       だから、運命という言葉があるのですよ」

少年剣士「・・・そうですね」

僧侶戦士「それで、これからどうするんです?」


筋肉賢者「今日は宿のチェックイン時間の夜11時までは暇だからな」
      「町でも練り歩いてみるか?」

姉エルフ「それじゃ、私が案内しますよ」ニコッ


 
・・・・・・・・・

少年剣士「こっち側来たことなかったけど、商店街があったんだ」

姉エルフ「ここが一番の賑わいどころなのよ。何か欲しいものとかあるカナ?」

筋肉賢者「良いプロテインとか売ってないですかね?」

姉エルフ「そ・・それはちょっと分かりませんねゴメンなさい・・」


僧侶戦士「俺もこのネックレスのような太陽の鉱石品が欲しいんですが・・・」

姉エルフ「うーん・・これはエルフ族の特別なものだから・・
      知り合いの加工職人さんに私からお願いしてみようかしら」

僧侶戦士「あ、そこまでしていただかなくても・・・」

姉エルフ「この位はさせて、ね?」ポン

僧侶戦士「あ・・はい」


 
・・・・・・・・・・・・

職人エルフ「なるほどね、姉エルフちゃんのお願いか」

姉エルフ「何とかならないでしょうか?」

職人エルフ「何とかならないこともないんだが・・素材がなくてな」

姉エルフ「素材・・・ですか?」

職人エルフ「ここ最近、ゴーレムの動きが激しかったからな・・・
        それのせいで鉱夫が掘りにいってないんだ」

姉エルフ「そうですか・・・」


 
少年剣士「あ、あの。これとか使えませんかね・・・?」キラッ

筋肉賢者「ああ・・・ゴーレムの涙か」
 
職人エルフ「ゴーレムの涙だと!良いモン持ってるな兄ちゃん!」

姉エルフ「わあ・・久しぶりに見た」


少年剣士「そ、そんなに珍しいものなんですか?」

職人エルフ「滅多に出回らない品だよ!
        太陽の鉱石と類似した性能があるんだ、それがあれば作れるぞ!」

少年剣士「じゃあお願いします。作ってあげてください!」

職人エルフ「よしきた!」


 
・・・・・・・・・・・・・
――――――午後6時


少年剣士「色々食べたし、色々楽しかったです!」

姉エルフ「それは良かった」フフ

筋肉賢者「そろそろ加工職人さんのところに行ってみますか」

姉エルフ「そうですねっ」

 
・・・・・・・・・・・・・・

職人エルフ「お、来たか。出来てるぞ」キラッ

僧侶戦士「指輪・・・!ありがとうございます」

職人エルフ「エルフ族の加護がありますように、と願っておいたぞ」ハハ

僧侶戦士「ありがとうございます」

 
職人エルフ「それと・・・兄ちゃん」

少年剣士「へ?ぼ、僕ですか?」

職人エルフ「姉エルフのために色々してくれたらしいじゃねえか」

姉エルフ「・・・」ニコッ

 
少年剣士「あ、いや・・・」

職人エルフ「お前さんには特別だ。その剣を明日までに預けちゃくれねえか?」

少年剣士「剣をですか・・・?」

職人エルフ「俺が新たな力を吹き込んでやるよ!・・・どうだ?」

少年剣士「あ、ぜひお願いします!」チャキ

職人エルフ「うむうむ!明日の朝方、また来てくれ」
       「姉エルフから聞いたんだが、明日には中央に帰るんだろう?」

少年剣士「そう・・ですね」

職人エルフ「明日の朝早く来てくれれば作っておく!」

少年剣士「わかりました。よろしくお願いします!」

 
筋肉賢者「それじゃ、俺らはそろそろ戻っておくか・・」

姉エルフ「今日一日、久々に楽しかったです。ありがとうございました」

筋肉賢者「それはこちらこそですよ」ムッキ

少年剣士「ありがとうございました!」

 
・・・・・・・・・・
―――――午後9時・宿

筋肉僧侶「今回の演習、お疲れサン」カンパーイ

少年剣士「お疲れ様でした!」カンパーイ


筋肉僧侶「色々あったが・・・」グビ

少年剣士「そう・・ですね。やっと終わるんですね」グビ

筋肉僧侶「お前も成長してるだろうよ」ハハ

少年剣士「成長できてればいいんですけどね・・」ハハ

筋肉僧侶「俺から見たらうらやましい才能してるぜ」

少年剣士「才能、ですか?」

 
筋肉僧侶「ああ。剣技、魔法、勇気。どれをとっても、お前の歳じゃ一級品だ」

少年剣士「色々・・ありすぎたのかもしれません」

筋肉僧侶「トントン拍子気味だったってこともあるが・・・それもまた運命だろう」

少年剣士「そう・・なのかもしれません」

筋肉僧侶「それにしても、お前の今回は評価がとんでもなく高いだろうな・・・」グビ

少年剣士「・・・そうなんですか?」


筋肉僧侶「そりゃそうだろう。間接的に絡んだのは俺らで
       直接討伐したのはお前だしな」

少年剣士「そんな・・・こと」


 
筋肉僧侶「あと、お前に足らないのは自覚と自信だな」ワシャワシャ

少年剣士「うう・・」

筋肉僧侶「バンシーを討伐ってのは相当だ。仮にも魔物だしな」


少年剣士「うーん、魔獣の上が魔物なんですよね?」

筋肉僧侶「そうだな」

少年剣士「魔物の上っているんですか?」

筋肉僧侶「魔獣、魔物、神獣。これが今における段階だな」
      「厳密には大型やら異種やら振り分けが異なるが、基本はこうだ」

少年剣士「なるほど・・・」

 
筋肉僧侶「魔獣と魔物の差は大きいが、魔物と神獣の差は更にでかい」

少年剣士「神獣って何か有名なものいますか?聞いたことないです」

筋肉僧侶「バジリスク、イフリート、タイタン、バハムート。聞いたことあるだろ?」

少年剣士「あります・・・ね」


筋肉僧侶「神獣クラスは古来より災害をもたらす元凶と言われてきた」
      「その分、この世界に確認されることが少ないがな」

少年剣士「あ、それは教科書で見たことがあります」

筋肉僧侶「神獣の討伐記録は、英雄達だけだしな」

少年剣士「魔王アリオク・・でしたっけ?魔界の王率いる魔界の軍が現れて・・・」

 
筋肉僧侶「世界大陸を巻き込む、大陸戦争に発展。
       こちらは英雄剣士率いるパーティが魔王を討伐し、世界は平和になった」

少年剣士「だけど残された残された魔獣たちが世界で暴れているんですよね」

筋肉僧侶「そこで作られたのが軍と俺たち冒険者学校ってわけだな」ハハハ


少年剣士「色々・・・がんばらないと」

筋肉僧侶「そうだな!俺もまだまだ筋肉に磨きをかけるぜ」キリッ

少年剣士「あはは・・・」
 
筋肉僧侶「よし、そろそろ寝ておくか。明日は早く職人のところに行かないといけないしな」

少年剣士「そうですね、おやすみなさい」パチッ

筋肉僧侶「おう、おやすみ」zzz


 
・・・・・・・・・・
―――――朝8時

職人エルフ「よう!来たか!」

少年剣士「はい・・・って、姉エルフさん!」

姉エルフ「今日でお別れだし・・・、せっかくだから、ね」ニコッ

少年剣士「わざわざありがとうございます」テレッ


職人エルフ「それと・・これだ」チャキ

少年剣士「・・・!柄の部分に魔石が埋め込んである・・・?」

職人エルフ「昔俺が使ってた武器の魔石くりぬいて埋め込んでやった。
        それと、ミスリルの刃にもう1度磨きをかけてやったぜ」ハッハッハ


 
少年剣士「ありがとうございます!」

職人エルフ「その魔石は、ちょっと特殊なものでな。兄ちゃんは、属性斬りが得意らしいじゃねえか」

少年剣士「確かに多用しますね」ハハ

職人エルフ「だから、今まで以上にマナ消費を抑えつつ、属性をあげる魔石を入れてやった」

少年剣士「・・・ありがとうございます!!」

職人エルフ「ハハハ、礼はこっちのほうさ。ありがとな、姉エルフを救ってくれて」

姉エルフ「ありがとう」ペコッ

 
少年剣士「いえ・・・」

職人エルフ「噂でもちきりだぜ?人間が、同族を救ってくれたってな」

少年剣士「そ、そうなんですか!」

職人エルフ「エルフはお互いを本当に大事にするんだ。
        人間ってのは本気で好きにはなりきれねえが・・・」

少年剣士(奴隷の時代の・・・)

職人エルフ「兄ちゃんたちの事は大好きだぜ!いつでも遊びに来いよ!」

少年剣士「は・・はい!」

 
姉エルフ「本当に、ありがとう」ギュッ

少年剣士「い・・いえ」カァッ


 
姉エルフ「そろそろ集合でしょ?遅れたら剣士教官さんに怒られるわよ!」

少年剣士「わわっ、そうだった!じゃあ・・またっ!」

姉エルフ「・・・また!」ニコッ

職人エルフ「またな!」


タッタッタッタ・・・


姉エルフ「あの子に、エルフの加護があらんことを・・・」

 
・・・・・・・・・・
――――午前9時

剣士教官「よし、本日午前9時をもって、このクエストを終了する」

全員「はい!」

剣士教官「尊い犠牲もあったが・・・、それぞれの結果を踏まえ、
       より一層の努力をしてもらいたい!」

全員「はい!」

剣士教官「終了といっても、これから5日の船旅と2日の行進が残っている」

全員「・・・」

剣士教官「最後の最後まで気を抜くな!では・・出発する!」

全員「はい!」



・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・


 
―――――8日後・特待学校の一室
 
女錬金師「そうかい・・そんなことが」

中級魔道「凄い体験ですね。バンシーを倒すとは・・」

少年剣士「・・・うん」

少年武道家「くそっ、俺より更に一歩行かれたな」

僧侶戦士「・・お前は腕、完治したのか?」


少年武道家「もちろんよ!」ブンブン

女錬金師「はー、こっちはこっちで勉学尽くしだったよ」ヤレヤレ

 
少年武道家「俺はこれから実践も参加できるからな!」ハハ

中級魔道「あまり調子にのってはいけませんよ」ハァ


女錬金師「それで、女エルフさんに指輪は渡したのかい?」

少年剣士「これから行こうかなと思って」


・・・・・ガラッ

筋肉賢者「っよ」

 
少年剣士「筋肉賢者さん!」

女錬金師「あ・・こんにち・・」

少年武道家「すっげすっげ!何その筋肉!すっげえええ!」

筋肉賢者「はっはっは、そんなに褒めるな」

少年武道家「触って良い!?触るよ!うおお!」


女錬金師「うっさいよ!」ゴン

少年武道家「痛い・・」ズキズキ

 
筋肉賢者「はは・・・、で、女エルフさん?のところに行くんだろ?」

少年剣士「はい。これから行こうと思ってまして」

筋肉賢者「じゃあ行こうか。せっかくだからお供するよ」

少年剣士「お願いします」


女錬金師「皆でいって、喫茶店の売り上げにでも貢献しようか」アハハ

中級魔道「いいですね」

僧侶戦士「パフェを食べよう」ボソッ

女錬金師「よし、行こうか!」

 
・・・・・・・・
―――――喫茶店
ガチャッ・・・ガランガラン


マスター「いらっしゃい・・・なんd」

女錬金師「・・・」ゲシッ

マスター「痛いです女錬金師ちゃん・・」グリグリ

 
女エルフ「あ・・・少年剣士さん。お帰りなさい!」

少年剣士「ただいまです」エヘヘ

筋肉賢者(本当に姉エルフさんにそっくりだ)

マスター「無事に戻ってきたみたいだな・・・と、凄い筋肉だな君は」

筋肉賢者「お褒めにあずかり光栄です」ムキムキ

・・キンニクケンジャトイイマス
ソレデケンジャ!?


少年剣士「実は、今回の演習先が太陽の国だったんです」

女エルフ「太陽の国・・・!」

少年剣士「エルフの町を拠点にして活動しました。
       そこで、姉エルフさんに会ったんです」


 
女エルフ「姉さんに!?そ・・・それで姉さんは何て・・」
 
少年剣士「これを・・・と」スッ

女エルフ「これは・・・私の・・・」

少年剣士「僕も、お礼でもらったんです」キラッ

女エルフ「お揃いだね」ニコッ

少年剣士「は・・はい」カァァ

筋肉賢者「よいしょ・・女エルフさんでしたっけ。姉さんにそっくりですね」

女エルフ「・・・そんなに似ていますか?」

筋肉賢者「似てますねえ・・・それで、姉エルフさんとどんな事があったか、それを教えようと思いまして」

少年剣士「そう・・ですね」

女エルフ「・・・?」

 
・・・・・・・・・・・・

筋肉賢者「・・・これが今回のクエストで起きたことです」
 
女エルフ「そんなことが・・。お伝えいただきありがとうございます・・・」


少年剣士「このネックレスのおかげです・・」

女エルフ「役にたてたなら良かったです」フフ


筋肉賢者「それで、ちょっと裏で教官らと話をしたのですが」
      「太陽の国までの旅費は相当なものです」

 
女エルフ「そうですね・・・、少なくとも60万ゴールドがかかりますし・・」
※平均収入は10万g
※女エルフは住み込み&貧乏喫茶店なので収入は3万g

 
筋肉賢者「学校で、2週間後に別のクラスで太陽の国に演習があるのですが」
      「その時に一緒に船でお送り出来るそうです」

女エルフ「ほ、本当ですか!?」

少年剣士「・・・!」

筋肉賢者「まだいつになるかは分かりませんが、しっかりお送りしますよ」

女エルフ「いいんですか・・?」


筋肉賢者「間接的にですが、あなたが渡したネックレスで
       自分や後輩を救ったのには変わりないことです。当然ですよ」

女エルフ「ありがとう・・ございます」


 
マスター「そっか・・、女エルフのウェイターは評判だったんだけどな」クク

女エルフ「・・・」

マスター「ま、直ぐにでも行くわけじゃないだろう」
     「ゆっくり皆で思い出でも作ってあげていけばいいんじゃないか?」

少年剣士「う、うん!・・そ、それがいいですね!」アセアセ


マスター(・・なるほど)
僧侶戦士(少年剣士・・・)
中級魔道(ほう・・・)
女錬金師(・・・ふふ)
少年武道家(?)


マスター「よし!今日はこれで店じまい!遊びにいくか!」

女エルフ「いいんですか・・・?」

マスター「硬いこと言いっこなし!いくぞ!」

・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・

 
―――――そして2週間後・港

女エルフ「皆さん・・・本当にお世話になりました」ペコッ

筋肉賢者「向こうに行ったら、姉さんにも宜しく伝えてくれ」ムッキ

女錬金師「短かったけど楽しかったよ!」

僧侶戦士「またいつでも・・来・・」ッフ

少年武道家「またいつでも来いよーーー!」ブンブン

マスター「達者でな。楽しかったぜ」

中級魔道「今回の演習は僕らですしね。責任を持ってお送りしますよ」ニコッ

 
女錬金師「・・・・、・・!」
      「ほーら、少年剣士。何してんの。挨拶!」

少年剣士「あ・・あの・・・」

女エルフ「・・・」

少年剣士「また・・会いにいってもいいですか?」

女エルフ「もちろん」フフ

少年剣士「・・・!」パァァ


ボーーーーー!!
アナウンス「まもなく、太陽の国行き出発します」

 
少年剣士「あ・・・」

 
女エルフ「・・・少年剣士くん、上向いて」

少年剣士「?」


・・・ッチュ

少年剣士「わ・・・!ほっぺたに・・・」カァァ

女エルフ「少年剣士くん、また、一緒に遊ぼうね」クスッ

少年剣士「・・・はい!」

筋肉賢者「・・・」ポン

少年剣士「・・・筋肉賢者さん」グスッ

 
女エルフ「じゃあ・・皆さん・・・本当にありがとうございました!」

ボッボー・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
女錬金師「行っちゃったね・・・寂しくなるね」

僧侶戦士「何、すぐに会えるさ」

少年剣士「うん・・」

僧侶戦士「そういや不思議だったんだけど・・」

少年剣士「?」

僧侶戦士「前、戦士先生が"東の太陽の祭壇"っていってたけど
       今は南にあるし・・・どういう事なんだろうか」

筋肉賢者「それは大陸戦争以前の事だな。奴隷として追われた

       エルフ族が、南の砂漠の秘境に辿り着いて、そこで再び文明を築いたんだ・・・、
       元々いた場所と一緒の鉱石が取り出されたのも幸運だったな」

少年剣士「なるほど・・」

筋肉賢者「だがそこはバンシー率いるとゴーレムの巣だった。そこで俺たちが狩り出されてるわけだ」


 
僧侶戦士「そういうことだったのか・・」

少年剣士「色々知らないことがあるんですねえ・・」

筋肉賢者「・・・そんなことより、明後日から、また俺らは遠征だぞ?」

少年剣士「!・・・今度はどこですか?」


筋肉賢者「東方にある、血の神殿だ。そこでスケルトンの討伐をするらしい」ムキッ

僧侶戦士「今度はスケルトンか。僧侶の出番だな」ッフ

 
少年剣士「へへ・・今度もがんばるぞ!」

少年武道家「よっしゃ!今度こそ俺の出番だな!」

僧侶戦士「病み上がりに務まるのか?」ッフ

女錬金師「アタシだってやってやるよ!」

筋肉賢者「俺の筋肉だって火を吹くぜ?」ムキムキッ 
 
少年剣士「ふふ・・・みんな・・・がんばろう!」


全員「オー!!」


 
【f i n】


これで新章はひとまず終わりです。
読んでくださった方々、ありがとうございました。

書き順ミスや、複雑になったり、分かりにくい箇所が多かったですが・・・。
自分も自分なりに楽しく書けたのでよかったと思います。お疲れ様でした!

おつかれさまでしたー
;ω;)上級忍者・・・ウッ

乙でしたー
ニンジャェ…

このシリーズ自体はまだ続く?

何はともあれ乙

>>316
一応次回の内容は思案しておりますが、今回は複雑な部分も多かったので
人も離れそうで(a;´ω`)需要があれば書かせて頂く次第です

面白かったよ
次回も期待してる

次回作期待

次回作も期待してます!

次回作も書かせていただこうかと思います(´ω`)
そして大変な事に気づきましたw

>>286>>290 の筋肉賢者が、筋肉僧侶になってましたorz修正したいorz
一応、修正分を貼っておきます。

新作分ははこちらにurl貼るので皆様宜しくお願いします

 
・・・・・・・・・・
―――――午後9時・宿

筋肉賢者「今回の演習、お疲れサン」カンパーイ

少年剣士「お疲れ様でした!」カンパーイ


筋肉賢者「色々あったが・・・」グビ

少年剣士「そう・・ですね。やっと終わるんですね」グビ

筋肉賢者「お前も成長してるだろうよ」ハハ

少年剣士「成長できてればいいんですけどね・・」ハハ

筋肉賢者「俺から見たらうらやましい才能してるぜ」

少年剣士「才能、ですか?」

 
筋肉賢者「ああ。剣技、魔法、勇気。どれをとっても、お前の歳じゃ一級品だ」

少年剣士「色々・・ありすぎたのかもしれません」

筋肉賢者「トントン拍子気味だったってこともあるが・・・それもまた運命だろう」

少年剣士「そう・・なのかもしれません」

筋肉賢者「それにしても、お前の今回は評価がとんでもなく高いだろうな・・・」グビ

少年剣士「・・・そうなんですか?」


筋肉賢者「そりゃそうだろう。間接的に絡んだのは俺らで
       直接討伐したのはお前だけだしな」

少年剣士「そんな・・・こと」


 
筋肉賢者「あと、お前に足らないのは自覚と自信だな」ワシャワシャ

少年剣士「うう・・」

筋肉賢者「バンシーを討伐ってのは相当だ。仮にも魔物だしな」


少年剣士「うーん、魔獣の上が魔物なんですよね?」

筋肉賢者「そうだな」

少年剣士「魔物の上っているんですか?」

筋肉賢者「魔獣、魔物、神獣。これが今における段階だな」
      「厳密には大型やら異種やら振り分けが異なるが、基本はこうだ」

少年剣士「なるほど・・・」

 
筋肉賢者「魔獣と魔物の差は大きいが、魔物と神獣の差は更にでかい」

少年剣士「使徒って何か有名なものいますか?聞いたことないです」

筋肉賢者「バジリスク、イフリート、タイタン、バハムート。聞いたことあるだろ?」

少年剣士「あります・・・ね」


筋肉賢者「神獣クラスは古来より災害をもたらす元凶と言われてきた」
      「その分、この世界に確認されることが少ないがな」

少年剣士「あ、それは教科書で見たことがあります」

筋肉賢者「神獣は過去に、英雄らがを討伐した事しか記録がない」

少年剣士「魔王・・でしたっけ?魔界の王率いる魔獣の軍が現れて・・・」

 
筋肉賢者「世界大陸を巻き込む、大陸戦争に発展。
       こちらは英雄剣士率いるパーティが魔王を討伐し、世界は平和になった」

少年剣士「だけど残された魔獣たちが世界で暴れているんですよね」

筋肉賢者「そこで作られたのが軍と俺たち冒険者学校ってわけだな」ハハハ


少年剣士「色々・・・がんばらないと」

筋肉賢者「そうだな!俺もまだまだ筋肉に磨きをかけるぜ」キリッ

少年剣士「あはは・・・」
 
筋肉賢者「よし、そろそろ寝ておくか。明日は早く職人のところに行かないといけないしな」

少年剣士「そうですね、おやすみなさい」パチッ

筋肉賢者「おう、おやすみ」zzz


修正分で本当に終わりですw

>>314>>320 ありがとうございましたペコッ
すぐに新作品を書き溜めてアップするので、宜しくお願いします(a;´ω`)

次は絶体正義幼なじみの再登場に期待

おつおつ

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1371707458/

次回作始めました

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