【安価】「影に光を当てますか?」【狂乱】 (18)


「……………」?


「どこだここは」?


「寒いな、風が吹いてくる」?


「通路か……それも、地下通路だ」?


「地下街かもしれない」?


「私は……」?


「男、なのか分からない……女かもしれない」?



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「股間を触ってみたいが」


「何故か恥ずかしくて触れられない」


「髪は肩に触れる程度」


「黒髪、だろうな」


「胸は…やはり触れられない」


「何故か恥ずかしい」



「そうこうしていると、何処かからか水の音がした」


「見渡すが、水道管から漏れてそうな箇所は今いる場所からは見えない」


「殆どがシャッターが閉まっている通路だが、二つほどシャッターの閉じた店の横は閉まっていない」


「近づこうか、迷う」


「それを素通りすれば、私が立っている後方と目の前に、地上へと続く階段がある」


「しかし、目の前にある階段の三段目、よく見るとびっしりと天道虫が蠢いている」


「それらは何故か飛ばない」


「蠢き、ただただ三段目の段を埋め尽くしている」


「いま、私に取れる選択肢は幾つかある」


「舌を噛み切る事も、もしかしたら出来るかもしれない」


「しかし何故か恥ずかしい」


「見られている」


「二次元化され、更には文字化され、私の言葉を見ている者がいる」


「若いな」


「では適当に聞きたい」


「私はどうすればいい?」


「1、前方の階段に進む」
「2、後方の階段に進む」
「3、後方の階段より手前の店に近付く」
「4、衣服を詳しく探る」
「5、これは君に任せよう、私の運命は君に委ねたいと思う」


↓2?

「……ああ、私の気まぐれでその前の人にも後の人にもなるかもしれない」

「自由に選択肢なり、願望を言ってくれて構わない」

1

4



「衣服の中を探る」


「……ふむ」


「履いているのは黒の革靴、黒の靴下、そして……黒のスカートだ」


「下着を見たいが、恥ずかしい」


「シャツは黒の無地、黒のパーカーだろうか」


「アクセサリーは無い……が」


「ポケットから、四角い木箱で手の中に納まる程度のサイズが出てきた」


「軽いが、蓋は開かない」



「鍵穴は無さそうだ」


「押し込んでも引いても、蓋は開かない」


「ポケットにしまうと、パーカーの中を探る」


「肩まで小さなポケットに入ってしまった」


「指先が、何かに触れる」


「引き抜くと私の手にはべっとりと白い濁った粘液がかけられていた」


「生臭い」



「何か拭くものが欲しいが、服しかない」?


「文字通り、ふくしかないのだろうか」?


「仕方ないので私は前方の階段を進もうとする」


「そこで、地下通路の奥から声が漏れ聞こえてくるのが分かった」


「若い少女の声」


「振り向いた先にあるのは、後方の階段手前にある唯一シャッターの閉じていない店だ」


「視線を向け、ゆっくりと爪先からそちらへ近づこうとする」


「私はこのままどうすればいいだろうか?」


「1、構わず前方の階段を上がる」
「2、店に近寄ってみる」
「3、声のした店に入る」
「4、構わず後方の階段へ進む」
「5、これは君に任せよう、私の運命は君に委ねたいと思う」


↓2

「通路に嫌な感じが、ねっとりと絡みつくような風が吹いている」


2

3

続きは今夜20時からWebで!



「仕方ないので私は後方の階段に近い、シャッターの開いているらしき店に近付く」


「正面に立ち、店の内部を見つめるが、見えるのは朱塗りの扉だ」


「喫茶店のような外観、しかし看板も無ければ、その店名も分からない」


「私はその中に入ろうと、汚れていない方の手で扉を開けた」


「……が、半分ほど開いた所で通路に聞こえていた声がはっきりとしたものになった」


「少女の喘ぎ声だ」




「揺さぶられ、揺れ動く乱れた水色の髪」


「衣服を身につけてすらいない交わる男女」


「より正確には、小さな少女を組伏せるようにした『頭が半分ほど兎の男』に犯されていた」


「扉を開けて目の前の中央、円卓の上での様子だ」


「広さは畳にすると15畳程度の長方形の、喫茶店だ」


「しかしやはりこの中央の円卓はおかしい、店内の景観に合わない と思った」


「そうして店内を眺めていると、何度目かの射精をしたらしい」


「円卓の上で喘ぐ少女の柔らかな髪を掴み、押さえつけながら腰を突き上げている」


「唾液を垂れ流したままの男は、絞め殺した兎のように声を漏らしながら余韻に浸っている」




「それを眺めていると、私は一歩下がっていた」


「自分でも分からない」


「ただ、無意識の内に私は男と目があっていたのだ」


「濁った、白濁とした瞳」


「何か私の身体をねっとりと汚すかのような感覚を覚えた」


「一歩、下がる」


「しかし……突如通路に鳴り響く炸裂音に、私は背中を押されるように店内へ足を踏み入れてしまった」


「何故か、地下通路内の蛍光灯が全て割れたのだ」


面白い

この雰囲気好きだ

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