駒場「……何が起きた」浜面「…荒野…?」【MM3】 (24)


半蔵「お、おいおい……何だこれ」

浜面「……っ!!」


学生「駒場さーん!」タッタッタ


駒場「…高木か、他の奴等も無事なのか」

学生「はい! でも何人かいないのは確かなのと……」

学生「いないのは、四方約500m以内に居なかった奴だけです!」

駒場「………… 」

駒場「全員集めろ」




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駒場(……集まったのはこの14人)

駒場(そして中央の建物の前に集まったが、更に問題が増えた)



一般学生「どうなってんだよ! お前らの仕業か!?」

一般学生B「何かの能力じゃないの?」

教師「……携帯が通じない」



浜面「この建物、前々から気になってた飲食店だったんだ…」

半蔵「路地裏からじゃ分かんなかったんだな」

駒場(どうやら四方の空間がそのまま転移してきたらしい)

駒場「……まさか、一般の学生も飛ばされているとはな」



━━━━━━━━━━


教師「警備員の本部とも連絡がつかない……」

女学生「……テレパス系の能力を使っても、幻覚でも無いです」

学生B「どうなってるんだこれ……? 何で何の前触れもなく……」


< 「家に帰りたい…」

< 「学校とかどうするのよぉ……っ」

< 「おい、水道も止まってるぞ!」



浜面「いよいよ混乱してきた……」

駒場「……うちのメンバーは冷静になったか」

浜面「一時的にな…つっても直ぐに混乱するかもな……」

駒場「……」コクン


半蔵「これからどうする……? 様子を見ようにも、思ったよりシャレになってないぞ」

浜面「シャレならシャレで、早く元に戻してくれよ」

駒場「……同感だが、確信も何もあった物ではない」


学生C「駒場さん! 転移してきた範囲内で動ける単車は三台です! 」


浜面「単車?」

駒場「丁度三台か……なら、一度俺と浜面…半蔵の三人で外を見に行く」

半蔵「成る程、多少不安が残るけどそれが良いかもしれないな」

駒場「……行くぞ」


教師「……」カチャカチャ…

女子「あの、何をしてるんですか」

教師「連絡が取れなくとも、今は異常事態だ」キュッ


教師→警備員「だから僕は僕で君達子供を守る為に、ある程度の装備を整えないとね」


一般学生「頼りになるなぁ」

店主「それにしても…水や食糧はある程度ありますが人数を考えると余り余裕は無いです」

店主「学園都市が助けに来てくれると良いんですが……」

女学生B「どうなんですかね、警備員の人も連絡着かないみたいだし……私達、帰れるのかな」




< ガ…ァ……ンッ……!!



一般学生「ひっ…!?」

一般学生B「なんだ……今の…」

警備員「銃声だ! 建物の中に入れ!」ダッ

女学生C「スキルアウト!?」

警備員「分からん、だが……ッ!?」



━━━━━━━━━━ ガァーンッッ!!



警備員(二発目……だが今の妙な間隔はなんだ、それに……近い! あの建物の後ろか)チャカッ



MMってメタルマックスかな?
これとスキルアウトでどう物語つくるかちょっと興味わくな

期待して続き待ってます


学生B「ひぃ…ひぃいいっ!!」ズザァッ

学生B(なんだ、なんだあれぇ!! ど、どうなって……)


這うように路地を駆ける『無能力者』の青年は、手に持つ銃すら捨てて逃げていた。

背後から迫る文字通りの化け物から、彼は一ミリでも遠く離れたかったのだ。


学生C「逃げるんじゃねえ!! 撃て! 早く撃てぇえええええええ!!」


数人の同じ『無能力者』、スキルアウトと呼ばれる彼らは己の目と頭を疑いながらも立ち止まる事を決意する。

それもそのはず。


< ギチギチギチギチ・・・


学生D「うわぁああああああああっッ!!?」ガァンッ!!ガァンッ!!

学生E「こ、こっちはアスファルトの隙間から来やがったぞ……!? 」

学生F「下がれ! みんな固まれぇ!!」ガァンッ!!


最初の銃声は、高木と呼ばれていた少年が『出せない声の代わり』に撃った音だった。

その少年が出会ったのは、現実では有り得ない程の『巨大なアリ』。

何らかの突然変異だとか、何故人間の腰まで有るのかとか、そこまでの思考を巡らせるより先に。

……高木という少年は、飛び掛かってきた蟻に喰い千切られ絶命したのだ。


その刹那に反射的に撃った銃声が、周囲の各々へ最大の警告として機能したのだった。


< ギチギチギチギチ・・・・

< ギィィッ!


学生D(ダメだ、もっと撃たなきゃ死なねえ…… !!)



数人の青年達が撃つ銃弾は確かに効いていた。

学園都市で彼等スキルアウトが発砲する機会はほぼ皆無に等しくも、『いざ』という時に誰もが使用できる様に指導されていた。

その彼等を束ね、指導し共に強大な能力者に対抗する為に磨いた連携を教えたリーダーは今はいない。

その僅かな差が、有効な筈の銃弾を巨大アリに当てられなくさせていた。


学生F「糞、当たらねえ!」

学生C「落ち着いて撃つしかねえだろが!!」ガァンッ!!ガァンッ!!

学生F「て、手が震えちまってんだよぉ!」ガァンッ!!


学生B(……あれ)

学生B「なぁ、業平はどこに………」

< 「ぁ……ンェァ……ぎぃぃ………」ヌチャッ…ズニュル……

学生B「は…?」


混乱に陥る彼等を追い詰めるように。

『モンスター』は一人ずつ、仕留めていく。

それを咄嗟に悟り、呆然と手に持っていた拳銃を落としてしまう。

そしてそんな彼を一匹の『アメーバ』が刺し貫いたのだ。


< ズンッ!!


学生B「かッ……!? ひゅ…………ッ」ビチャビチャッ

そしてまた一人と、倒れた青年が目にしたのは数匹の『アメーバ』に体を溶かされ肉塊と化していく姿。

つい数時間前まで馬鹿な話をしていた筈の、つい数日前まではリーダーの駒場利徳達と共に喧嘩をしていた筈の。

変わり果てた、今この時彼が置かれている現実そのものが、青年を殺したのだった。


学生B「ぃひっ……」

刺し貫いた肩口から漏れ出るアメーバの一部が蠢くのを感じて、口から遂に溢れ出す。

初めて感じる、そして最後となる『死 』が一瞬にして青年を殺し尽くしていった。


学生B「いやぁああああぁぁあっぎぃいぁあァアアアアアアっッッ!!!!!!」


耳元で鳴る破裂する音と同時に襲ってくる激痛、そして顔を覆う刺激臭を纏ったアメーバのドロドロした感触。

それからまもなく息絶えるまでの数分間、彼は悲鳴を挙げ続けた。


「逃げろ!!!」


最早、誰が最初に発したのかは分からなかった 。

だがしかし、三人目の犠牲となった青年の悲鳴を聞いた各路地で化け物達と戦っていたスキルアウト全員が、その判断を最適だと理解したのだ。

当然、現状何の施錠もされずにバリケードを作られる建物は1つしかない。


学生F「引き返すぞ!! 飲食店で立て籠るんだ!」

学生E「他の奴等も銃声からして戻ってる! 急げ!!」ガァンッ!!


外側から集まってくる異形の化け物達を銃撃で牽制しながら走り出す。

幾つかの路地を駆ければ、そう狭くない故に直ぐに飲食店が見えてくる。


だが、しかし。


学生C「こっちにも……!?」




数人のスキルアウトが駆けつけたそこには、既に何匹かのアリの死骸が転がっていた。


< ジュルル……ジュゥゥ……

そしてその隣に、見覚えのある顔の『警備員』が……アメーバにその手足を溶かされきっていた。


学生F「っ……!」

学生E「もう殆ど弾もねぇんだ、中に入れ!!」


仲間の声で何人かがシャッターを上げ、そのまま店の内部へと転がり込んでいく。

残り少ない弾を使ってモンスターを仕留め、牽制しながらも他の仲間を同じように中へ入れていく。

店内には震える女学生が数人と、火傷のように皮膚が爛れた腕を抑える学生。

他は店内の奥から聴こえてくる声から、バリケードを裏口に作っているようだった。


学生C「はぁ……はぁ……」

学生G「……なんなんだよ、あの化け物…」

女学生C「駒場さんは? 浜面と半蔵達も一緒に外を見に行ったのよね?」

学生E「…………」


MH3に見えた




━━━━━━━━━━ 「……戻ろう」



駒場「……同感だ」ギシッ

半蔵「何かの冗談だと嬉しかったのに、とんでもない所に来たもんだ」カチャカチャ…

浜面「日がくれたらこんな荒野を戻れるとは思えない、急ごうぜ」

半蔵「ああ……くそ、こっちのバイクはイカれたな」ガンッ

駒場「乗れ」ブルルンッ

半蔵「おう」


浜面「…………死ぬかと思った」ブルルンッ


< ガランッ

この三人が主役だとwktkする

まずバイクに機銃積まないとな
穴開けるところからかもしれんが

それよりCユニット取り付けれるようにしないと

たまに思うんだが、明らかに射撃時の反動に耐えられなそうな車体に大砲積むとかするよねこの世界。
野バスとか救急車とか

一発でおしゃかになる全く当たらない武器なんてロマン溢れてるじゃない

空挺戦車に戦艦並みの砲を乗せられたり
100tオーバーの装備載せられる世界で何を今更


切り取られたように転移してきた路地裏から単車を走らせてきた駒場達は、一台の車と遭遇した。

そう、遠目で見たときには車に見えていた。

しかしそれを初見で異形の化け物であると三人が理解できたのは、半蔵の目の前に数発だけ撃ち込まれたからだった。

不意に何を撃ち込まれたのか、それは然程の問題ではない。

そう、彼等はその『車に見える何か』から生えた蟹の鋏のような物を見て、そしてボンネットから突き出る『機関銃』を目に焼き付けて。


…………それが、間違いなく敵であると理解した。



半蔵「……駒場はどう思う」

数分前まで、三人がかりで銃弾を撃ち込みながら最後は自身のバイクで特攻をかけた半蔵が問い掛ける。

ゴリラよりも威圧感のある背中は少し揺れる。

半ば混乱したままの半蔵や浜面とは違い、驚くほどに冷静に動いていた駒場は、何を考えているのか。


駒場「……」

駒場「あれは、機械にも……生物にも見えた」

半蔵「蟹の鋏みてーのがあったから?」

駒場「違う」


駒場「俺達が銃撃した時、あれは明らかに避けようと動き回っていた」

半蔵「そりゃ避けるんじゃないか……?」

駒場「……運転手は無し、遠隔操作とも考え難い」

< ガクンッ

半蔵「っとと、荒野だからって石がやけに多いな」


駒場「………それだ、あの化け物は足場の悪さを含めて俺達を殺そうとしていた」

駒場「衝動的な……『生物の呼吸』があった」

半蔵「…………」

半蔵(なら、とりあえず仲間に教えなきゃな)



浜面「あー……どうなったらこんな事になんのやら……」

浜面(確か俺達はいつもみたいに適当に集まって、それからあの路地裏で……)

浜面(……何の予兆も、前兆も、まさに前触れなくってやつだな)

浜面(気がついたら仲間が『何だこれ』って、あの切り取られた範囲より外が荒野になってるのに気づいたんだ)


< ガクンッ

浜面「っ! っぶねー……こんな荒野でバイク転倒とか擦り傷まみれで死ぬだろ……」ヒヤヒヤ

浜面「……あ?」


浜面(あれって……)


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