飛鳥「ボクラジオ」 (22)

モバマスの超かわいくてクールな二宮飛鳥ちゃんが一人でラジオとかやる話。


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てくてく書いていくので、もしよろしければお付き合い下さい

 やぁこんばんは、ブログでちょこっと告知してみたりしたけれど、人も来てくれてるみたいでなんだか嬉しいね。土曜日の深夜、明日は日曜日、みんな夜更かしの準備はばっちりだと思うけれどどうかな?

 ―――。

 うん、それじゃあ一風変わった方式で、一風変わったラジオをお届け、ボクこと二宮飛鳥の

『アスカのボクラジオ』

 はじめて行こうか。

期待

期待

 アスカのボクラジオ、さて、なにをしていこうか? なんて言ってしまうといろいろな人の顔色が悪くなってしまうからもったいぶらずに行ってみよう。

 ん? ああ、確かに空気を読む大人は嫌いだけど、でもだからといって空気を読めないんじゃあ困るだろう? そういうことさ。

 ここに黒い箱があります――って言ってもきっとみんなには伝わらないよね。ボクはいまからこの中のボールを引いて、それに沿ったトークをしていきたいと思うんだ。

 そう、そういう趣旨のラジオさ、ボクをみんなに発信するラジオであるわけだね。

 言葉とは個性さ、なにを放つか。そしてそれを受信してくれるのはキミたちだ、ボクの話を聞いてくれるようなキミ達ならきっと、より理解ってくれると思うよ――なんて、ちょっと痛すぎたかな。

 じゃあさっそく一つ引いてみようか

――自己紹介――

 わぁ、なんだろう、これはひどいな。そうそう『やらせ』を疑われてしまうかもしれないね、最初のお題にとってももっとこいだ。

 でもそうだね、一応きっちりとこなしていこう。

 ボクはアスカ、二宮飛鳥。趣味は――なんて、聞いてくれているみんなはきっと知っているよね、ふふ、そう言わずにちょっと付き合ってみてよ。

 他を知ることは自分を知る事だ、理解るだろう? ボクを知ることはきっとキミを知ることと同義なのさ。
 

誤字
最初のお題にとってももっとこいだ

最初のお題にもってこいだ

※ラジオ放送中にコメントなんかが見える方式であります、念のために

――好きな音楽――

 なるほど、そういう傾向の話題が多いのか。

 ん? ああ、そうなんだよ、実はボクはこの中身を知らないんだ。ボクの信頼するプロデューサーが用意してくれたんだよ、この箱。

 でもしっかりボクについての話題で助かるよ、これできっと話題につまることはないね――なんて。うん、やっぱりわかるかい? ちょっと楽しくなってきているんだ、ラジオ。

 じゃあ本題。

 音楽はそうだな、実は雑食だからこれが好きっていうのはないんだけれど――あ、そうそうその時々の気分でコロコロとね。

 だから、これ! っていうのはないけれど比較的騒がしい音楽が好きな傾向にあるかな。

 音楽は主張することだとボクは思うんだ。だからなにも隠さず、不恰好でも掻き鳴らすような音が、ボクは好きだね。

 ん、憧れ?

 ああ、確かにあるよ、ボクもいつかキミ達に届かせられるといいな、ボクの音色をさ。

 ……そうかい? そう言ってもらえると嬉しいよ、あと少しだけまっててね。

 ――普段の自分――

 これは……んー、アイドルって偶像って意味だろう? みんなのイメージであるべきアイドルに、つまりボクにそういう話題はどうかとも思うよ。

 普通なら困っちゃうと思うけれどね、こんな話題。

 でもまぁ、これに関しては実はボクはあまり困りはしないかな。

 聞いてくれてるキミ達からしたらどう思うかは定かではないけれど、ボクは実はアイドル活動を素でやっている節があるからね。

 それも、ボクの『痛い』キャラクターをみんなが愛してくれているからだよ、ありがとう。

 ボクは思春期真っ盛りなんだ、オトナの仮面はまだ要らないかな、ふふ。
 
 うん、まだまだ届かないけれど、きっとボクはボクとして輝きを掴んで見せたいな。

――アイドルを始めたきっかけ――

 ……! おお、凄いな、コメントがたくさんだ。 そんなに気になるかい?

 けれど残念、そんなにおもしろいものでもないよ別に。たぶん、比較的普通なんじゃないかな。

 スカウトされたんだ、声をかけられたのさ。

 ん? 下校中だったかな。平和で惰性的で、かわらない毎日に飽き飽きしているところに、魔法使いさんがひょっこりとね。

 よく、自分に都合の良い出会いを運命、なんて形容する人がいるけれど……そうだね、ボクはそういう言い方があまり好きじゃないからあえて言うなら『ご都合的』だったよ、凄く。

 だって日常を脱出したいボクに、魔法使いさんだ。まるでシンデレラにでもなったかのような気分だよね。

 え? あー、いやいや、実はボクもその場ですぐに返事をしたわけじゃないんだよね……って、そろそろやめておこうかな? 時間が足りなくなっちゃいそうだし、この話題だけでラジオの枠が終わっちゃいそうだ。

 うわ、そんなに聞きたいのかい? いや、やぶさかじゃないけれど……いいのかな? あ、オッケー? じゃあもう少し話そうか。

 ボクと変な魔法使いの話をさ。

支援

二宮飛鳥(14)
http://i.imgur.com/OUvvrjG.jpg

 さっきもいったけれどボクはまだ子供さ、けれどだからって無邪気でいられるほど世の中は優しくできてないだろう?

 女の子にアイドルにならないかって声をかけて、それを餌に悪い事を――なんて、小学生だって考えることだよね、だからボクもやっぱり警戒したんだ。

 名刺を差し出す魔法使いに、じゃあ話を聞くからと近くの喫茶店に入ったんだ。喫茶店なら人目もあるし、なにより店主と顔見知りだったからね。

 ん? ああ、行きつけなのさ。あそこのブラックコーヒーはとても美味だよ。

 ぐ、具体的に? あー、え、に、苦みが絶妙なのさ、そう、あとコクだね。

 ……ボクは思うんだけれどね本当に良い物っていうのはその人の中で一つの形として成り立つんだ、つまり人伝の言葉にしてしまえばそれは陳腐なナニカに成り下がってしまうのさ、これ以上ボクは多くはだから語らないことにしようかな、うんそうしよう。

 ともかく、ボクと魔法使いはそうして喫茶店で向かい合って、話をしたんだ。

 正直、結構な警戒心をもって接していたんだけれど、これに関してはもう『してやられた』って感じだったよ。まずはと自己紹介したら、その返しが傑作でね。

 『ボクはアスカ。二宮飛鳥。ボクはキミの事を知らないけれど、キミはボクのことを知っているのかい?』
 『君のことを、俺はよく知らないけれどティンと来たんだ。これからずっとかけて、ゆっくり君を知っていきたいと思う、君が欲しい、一緒にアイドルをやらないか?』

 ははは、今思い出しても笑ってしまうよ、ほらプロデューサー聞いているかい? 画面が『痛い』って言葉と笑で溢れているよ。
 あ、両手で顔覆っているね。耳まで真っ赤だ。
 今更だけど紹介しようか、魔法使いこと、そしてボクと同じ痛いヤツこと、現ボクのプロデューサーさんだよ――っていっても、声はこっちまで届かないから、なにも教えてあげられてないね。

 今思えばとてもじゃないけれど、とても怪しい大人だったよね、魔法使いさん。

 おっとっと、そろそろいじめるのをやめてあげないとね。

 じゃあほら、ここでちょっとフォローを入れてあげようかな、リスナーのキミ達もそろそろいじるコメントはやめてあげてね、彼もなかなかどうして繊細なんだ。思春期のそれのようにね。

 え? それは大人になりきれてないだけ? なるほど一理ある――ああ、スタジオ外で涙目だよ彼、ふふ。

 でもね、ボクを非日常に連れ出してくれて、こうして大好きなラジオの仕事ができているのは紛れもない彼のおかげなんだ、確かに痛いヤツだけれど、頼りになるオトナだのさ、彼は彼でね。

誤字
オトナだのさ

オトナなのさ

――エンディング――

 なんだい? あ、ほんとうだ!

 ということでみんな、ちょっと名残惜しいけれど時間が来てしまったみたいだ、楽しい時間っていうのはあっという間なものだね、けれど過ぎた刻を夢想してもなにも生れはしないから、この一瞬のために過去を捨てるのもまた人さ。

 楽しんでもらえたかな? そして知ってもらえたかな、この長いようで短い時間で、少しでもボクのことをより理解ってくれたなら嬉しいよ。

 うん、ありがとう、そう言ってくれたらなんだか幸せだね。

 日もまたいでしまったけれど、それじゃあ今日はこれくらいで、みんな楽しい日曜日を過ごせるといいね。

 それじゃあ。

――放送終了後――

 どうだったプロデューサー、ボクはなかなかだったろう?

 でもそうだな、うん、なんという――とても痛い放送だったね。

 ううん、大満足さ! これからもよろしくね、魔法使いさん。

これにて終了です、画像支援、またお付き合いいただいた方々すべてに感謝。

飛鳥は最高です、はい、本当に。

それではおやす宮飛鳥!


いい雰囲気だった
また書いてくれ

おつー

乙!
他の子も見てみたい!

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