勇者「あれは…巨人!?」(5)

勇者「皆…大丈夫か?」

戦士「いつつ…俺は大丈夫だ」

魔法使い「ここは…何処…?」

僧侶「うっ…血の臭いが凄い…一体何処に飛ばされたんでしょう?」

勇者「確か…魔王の空間操作によって飛ばされて来たんだよな…」


後は頼んだ

魔法使い「まずはここが何処なのか確かめないと…」

戦士「そうは言ってもこう霧が深いと…!」ピクッ

勇者「どうした戦士?」

戦士は無言で勇者を制した

戦士「…………」


ズズン…

勇者「!」

僧侶「???」キョロキョロ


ズシン… ズシン…


魔法使い「何?この地響き…」


ズシン…   ズシン…

戦士「…何かが近づいてくる」


ズシン…   ズシン…   ズシン…


ズシン… ズシン… ズシン!

僧侶「あそこ!霧の中から!」

勇者「な、なんだアレは…」


霧の向こうから姿を現したソレは体躯から鈍い金属光を放ち…その風貌は見る者に死を連想させた



魔法使い「………鉄の…巨人」


勇者「なんだコイツは、ゴーレムか?」

僧侶「すごく…大きいです…」

戦士「砦かちょっとした小城くらいはあるな…」


鉄巨人「………」ギギギ


魔法使い「変ね?」

勇者「どうした魔法使い?」

魔法使い「あのゴーレム…魔力を感じないわ」

僧侶「じゃ、じゃあどうやって動いてるんでしょう?」

魔法使い「わからない…」



鉄巨人「………」ズシン…ズシン…

戦士「それにしても趣味の悪い顔してやがるぜ…まるでガイコツだ」

魔法使い「しかもご丁寧に頭の両脇に鎌までぶら下げてるわね」

戦士「どうする勇者、やるのか?」チャキ

勇者「いや…どうやらコイツは俺達を認識してないみたいだ」

僧侶「えっと…つまりどう言う事でしょう?」

魔法使い「要するに無用の危険は避けようって事…」


鉄巨人「………」ズシン…ズシン…


勇者一行の眼前を悠然と通り過ぎてゆく鉄巨人…だがその歩みが突然止まった


戦士「気づかれたか?!」


鉄巨人「………」ギギギ…

鉄巨人「ギィエェェェェェ!!!」

魔法使い「キャアッ!」

戦士「吠えたぞ!!」

僧侶「耳が痛いです!」

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