ヒデノリ「やっとメラを覚えたぜ!」タダクニ「はぁ?」 (10)

ヨシタケ「おいおいヒデノリ、まだメラも覚えてなかったのか? 俺なんてベギラマ使えるぜ」

ヒデノリ「おお、凄えな。圧倒的力の前に足が震えてきやがった」ガクガク

タダクニ「いやいや、待てお前ら。何だよメラって。何だよベギラマって」

ヨシタケ「ほら、火の玉をぶつける攻撃魔法の基本で……」

タダクニ「いやいいよ! 説明すんな!」 

ヒデノリ「ははぁん? さてはタダクニ、お前魔法を使えんのだな?」

ヨシタケ「なるほどねぇ。まあ、気を落とすなって。教えてやるからさぁ」

タダクニ「そういうことじゃなくって! 世界観考えろって言ってんの! 俺達は平和のために戦ったりなんてしないの! これは普通の日常漫画なの!」

ヨシタケ「いや漫画じゃねえだろ」

タダクニ「じゃあ、普通の日常SSだからメラなんて使わないですぅ!」

ヒデノリ「ヨシタケ、SSって何だっけ」

ヨシタケ「セレクトストーリーの略で、自分の選択が物語を大きく変化させるという意味だ。いわゆる選択肢の事でノベルゲームに多く見られる」

ヒデノリ「へぇ~」

タダクニ「おい嘘教えんな!!」

ヒデノリ「どうだっていいからさぁ……はやく旅立とうぜ」

ヨシタケ「そうだよなぁ。折角、勇者の俺と」

ヨシタケ「魔法使いのヒデノリと」

ヨシタケ「村人のタダクニが集まったんだし」

タダクニ「村人!? 何で村人が魔王討伐の旅に出るんだよ!! せめて遊び人にしろぉ!!」

ヒデノリ「いや、俺達に言われても」

ヨシタケ「こうして、丸腰三人組の魔王討伐の旅が始まったのである」

タダクニ「ぅおい! 勝手に話進めんな!!」

長い

くそ寒い

続きはよ

タダクニ「しかし、丸腰で魔王討伐ってのもどうなんだ?」

ヨシタケ「確かにな……よし、まずは武器の調達をしよう。目的地は港の武器屋だ」

ヒデノリ「おいまて! 最初は防具を整えると相場が決まっている! 目的地は港の防具屋だ!」

ヨシタケ「何言ってんだ! 高火力な武器で敵を一網打尽にし俺TUEEEEEEするのがいいんじゃねえか!!」

ヒデノリ「そんなものは強さではない! 敵が全精力を注いで放ってきた攻撃を鼻で笑い俺TUEEEEEEするのが至高なんだ!」

タダクニ「くだらねえな! どっちでもいいわ!!」

ヒデノリ「ええい黙っていろ村人風情が!」

ヨシタケ「お前に何がわかるんだ村人!」

タダクニ「お前らが勝手に設定したんだろうが!!」

~港(タダクニの部屋)~

タダクニ「ジャンケンでヨシタケが勝ったから、最初は武器を買うぞ」

ヒデノリ「……致し方ない」

ヨシタケ「やっぱ、最初は銅の剣だよなぁ。アレ高いんだよな」

タダクニ「そういや俺も、銅の剣に憧れて暫くグルグルと城下町あたりを徘徊してたな」

ヒデノリ「俺は先にも述べた通り防具から揃える派だから、銅の剣は諦めてた記憶がある」

ヨシタケ「だがしかし安心しろ! 某RPGのケチな王様とは違い、キタ王国の王は400Gもくれたからな!」

タダクニ「銅の剣はいくらなんだ?」

ヨシタケ「某RPGの通りだとすると180Gだな」

タダクニ「そんな確証のない情報じゃあなぁ」

ヒデノリ「うむ、じつは先ほどチラシが配られていてな。貰っておいた」

タダクニ「おい後付けすんな」

ヒデノリ「ふむふむ、どうやらこのチラシによると」

ヒデノリ「360Gだな」

タダクニ「一本しか買えないじゃんか」

ヒデノリ「某RPGとは物価が違うらしい。その代わり、鉄の鎧が150Gで売ってるぞ」

ヨシタケ「あ、おい! 防具買いたいからって、武器の値段を上げやがったんだな!?」

ヒデノリ「こういう遊びではなぁ! 言った者勝ちなんだよ!!」

タダクニ「はいはい、分かったから防具屋行くぞ。ったく何で貴重な休日にこんな馬鹿げた遊びを……」

~防具屋前(タダクニの家前)~


タダクニ「ここが防具屋か」

ヒデノリ(裏声)「いらっしゃいやせ。何にしやしょ?」

ヨシタケ「ああ、鉄の鎧を……」

??「まて、お前らに鉄の鎧は買わせない」

ヨシタケ「……その声は!」

??「この俺をさしおいて鉄の鎧を買うなど……笑止!」ハッハッハ!

タダクニ「おもいっきり笑ってるじゃねえか」

??「なあ、ヨシタケ。俺のことを忘れたわけじゃあるまい?」

ヨシタケ「……もちろんだ。山賊のモトハル!!」

モトハル「……」

ヨシタケ「……か、海賊のモトハル!!」

モトハル「……」

ヨシタケ「…………怪盗のモトハル!」

モトハル「ふっ、やはり覚えていたか。忘れられるはずもない」

タダクニ「呼び名が気に入らないからって無視すんなよ!!」

モトハル「久しいじゃないかヨシタケ」

ヨシタケ「ああ、お前なぜか3日も学校さぼってたからな」

モトハル「ふっ……面白い返しじゃないか」

ヨシタケ「それで、何をしに来たんだ?」

モトハル「愚問だな…………貴様を土の肥やしにしてやる事。それが俺の望みだ」

ヒデノリ「お前……まだあの事を」

タダクニ「おい勝手に設定増やすなよ」

モトハル「忘れられるはずもない……あんな目にあったのだ」

ヒデノリ「くっ……なるほどな、お前が中ボスか!!」

タダクニ「いや中ボスではないだろ」

モトハル「……よくぞ見破ったヒデノリ」

タダクニ「中ボスかよ! 出てくるタイミング早すぎだろ!!」

モトハル「えっ、いまどのへんなんだ?」

ヨシタケ「最初の街で最初の防具を買うところだ」

モトハル「…………ンン! ンン!」

モトハル「尋常に勝負!!」

タダクニ「おい、お前絶対に出てくるタイミングミスっただろ!!」

モトハル「勝負! 勝負!」

つまんね 死ねよ

>>9
了解した

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