エレン⇔ミカサ【うろ覚エレン】 (54)
立場逆転で行きます。
今手元に漫画ないので台詞や描写、設定に問題があってもご容赦を。
ミカサ…五年前に母親を巨人に喰われる。
エレン…ミカサ家で養子。ミカサ大好き。
もしかしたら後数名逆転するかも。
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期待
期待してるからあくしろよ
期待
待ってるからな?
入れなくなっていたので放置していました
今は忙しいので0時過ぎてから更新します
>>6
よしきた
待ってる
頑張って
期待
ただいまです
それでは始めます
エレン⇔ミカサ
立場・性格逆転です
その他、立場だけの場合、性格だけの場合の逆転もあるかも
ではいきます
〜少年期〜
——サ、起きろ
エレン「ミカサ! 起きろ!」
ミカサ「……ん?」モジ…
エレン「もう帰らないと日が暮れるぞ」
ミカサ「………エレン?」
エレン「ん?」
ミカサ「…………いや、なんでもない」
エレン「???」
ミカサ(エレンの髪…伸びたような……気のせいかな)
エレン「何寝ぼけてるんだよ? 熟睡したのか?」
ミカサ「……いえ、なんだかすごく長い夢を見ていたような…」
エレン「…ミカサ……泣いてるのか?」
ミカサ「………え?」ホロリ
エレン(か、可愛い…///)クッ
ミカサ・イエーガー家
ミカサ「ただいま…」
母「おかえりなさい。遅かったのね」
ミカサ「……色々あって」
父「………」ガタ
ミカサ「あれ? 父さん出かけるの?」
父「ああ、二つ上の街へ診療だ」
エレン「……ミカサが——」
ミカサ「———っ!?」ガタッ
エレン「調査兵団に入りたいって」
母「ミカサ!」ガシッ
ミカサ「エレン!? 何で言うの!?」
母「何を考えてるの! 壁の外へ出た人類がどれだけ死んだか分かってるの!?」
ミカサ「わ、分かってるよ…」
・
・
・
父「ミカサ、帰ったらずっと秘密にしていた地下室を見せよう」
ミカサ「本当に!?」
父「ああ、行ってきます」
ミカサ「いってらっしゃい!!」ブンブン
母「………」
エレン(元気よく手を振るミカサ可愛い…///)
母「ミカサ…ダメだからね」
ミカサ「?」
母「調査兵団なんて、バカな真似——」
ミカサ「バカですって…?」
ミカサ「私には家畜のままじっとしてる人達のほうがよっぽどマヌケに見える!」ダダダッ
母「……エレン、あの子は女の子だけど危なっかしいから、あなたが護ってあげて」
エレン「………はい」コクリ
街の裏道
クソガキ「おい、どうした異端者。悔しかったら殴り返してみろよ」グイッ
アルミン「そ、そんなことするもんかっ! それじゃお前らと同レベルだ!」
クソガキ「なんだと!?」
アルミン「僕が言ったことを正しいと認めているから、言い返せなくて殴ることしかできないんだろう!」
アルミン「それは僕に降参したってことじゃないのか!?」
クソガキ「うるせぇ! 屁理屈野郎!!」グィッ
アルミン「ぐぅっ!?」
ミカサ「やめなさい!!」
クソガキ三人「「!?」」
クソガキ「ミカサだっ!」
クソガキ2「あいつ女のくせにいつもでしゃばりやがって!」
クソガキ3「今日こそはボコボコにしてやる!!」
ミカサ「………」ダダダッ
クソガキ2「いやまて!!」
エレン「………」オニノギョウソウ
クソガキ3「エレンだっ! エレンがいるぞ!!」
クソガキ1「くっ、ダメだ! 逃げるぞ!!」
ミカサ「……ふぅ、どうやら私が怖かったようね」
アルミン「いや、たぶん違う…」
ミカサ「大丈夫アルミン!」サッ
アルミン「……大丈夫、一人で立てるよ…」
アルミン(女の子に立たせて貰うなんてプライドが…)グッ
エレン「………」
ミカサ達三人は、しばらく外の世界への妄想に花を咲かせた。アルミンの紹介する外の世界はどこも魅力的で、ミカサはうっとりとそれに耳を傾けていた。
エレン(ミカサ…アルミンのこと好きなのかな…)ズキン
ミカサ「そういえばエレン、よくも母さんたちにばらしてくれたわね」
エレン「……俺は反対だ」
アルミン「どうだったの?」
ミカサ「……喜ばれはしなかった」
アルミン「そりゃそうだよね…」
ミカサ「あなたも反対するの?」
アルミン「だって、危険だし…でも気持ちは分かる」
エレン「………」
アルミン「この壁の中は未来永劫平和だって信じ切ってる大人たちがいる。
……100年壁が壊されなかったからといって、今日壊される保証なんてないのに…」
ミカサ「………」
二人ともアルミンの言葉に概ね同意だった。……が、
それが“たった今”現実になるとは思いもしなかった。
———世界が壊れるような音が、地面に響き渡った。
ミカサ「母さん!!」ダッ
母「………ミカサ?」ピクッ
エレン(家の瓦礫が身体の上に…)グッ
ミカサ「エレン! 一緒に!」
エレン「よしっ」
ミカサ「せーのっ!」
二人「………くっ」
エレン(無理か…)
巨人「ぉおぉぉおおおおっ!!」
ミカサ「!?」
エレン「くっ…」
ミカサ「エレン、急いで!!」
母「エレン! ミカサを連れて早く逃げて!!」
ミカサ「ダメ! 一緒に逃げるの!! 一緒に!!!」
母「私の足は潰れてて、もう走れないの…」
ミカサ「私が担いで走るから!!」
母「どうして私の言うことを聞いてくれないの! 最期くらい言うこと聞いてよ!」
母「エレン!!」
エレン「……ダメだ。助ける…」グググッ
母「………っ」
船団。
男「ウォール・マリアが突破された…」
女「ダメ…人類はまた…巨人に喰い尽くされる…」ガタガタ
ミカサ(もう、あの家には…二度と戻れない…)
ミカサ(何で最期まで口喧嘩をして…)
ミカサ(もう母さんはいない…どこにも…)
ミカサ(どうしてこんな目に…)
ミカサ「人間が弱いから…?」
エレン「ミカサ?」
ミカサ「弱い人間は泣き喚くしか…ない?」
———駆逐してやる。
ミカサ「この世から、一匹、残らず!」フーッフーッ
エレン(守らないと…ミカサを…この世の全てから…)
プロローグ 終
訓練所
キース「お、い…貴様、何をやっている」
ライナー「………」ペラッ
キース「貴様だっ! 貴様に言っている! 貴様…何者なんだ!?」
ライナー「……ライナー・ブラウンです!」バッ
キース「ライナー…貴様が右手に持っているものはなんだ?」
ライナー「“熟したエロ本”です! 卒業生の忘れものだと思われるので持ってまいりました!」
キース「貴様、盗んで来たのか? 何故だ、何故今それを読む」
ライナー「……袋とじが開いていたので、今読むべきだと判断しました」
キース「……!? いや、分からないな。なぜ貴様はエ…その本を読んだ」
ライナー「それは“何故男は素っ裸より少し隠れてる方が欲情するのか”という話でしょうか?」
一同「………」
サシャ「………」モグモグモグ
キース「………」
ライナー「………あっ」ビリビリビリ
“少し破れた水着のページ”
ライナー(………お気に入りのページが…)チッ
ライナー「………」スッ
キース「……緑のストライプ…?」スッ
ライナー「………」フーッ
一同「………」ボーゼン
サシャ「………」モグモグモグ…フーッ
ライナー…
コニー「おい、あいつまだ走らされてるぞ」
ミカサ「……すごいわね。もう五時間くらい立つわよ」
コニー「しかし、死ぬ寸前まで走れって言われた時より、食堂で女子と同じ机禁止って言われた時の方が悲壮な顔をしたよな」
マルコ「そういえば、聞かれなかったけど君達はどこに住んでたんだい?」
ミカサ「…私達は、シガンシナ区出身。そこから開拓地へ移って12歳までそこにいた」
コニー「…てことはよ、見たのか?」
コニー「超大型巨人!!」
それでもサシャは平常運転です
食堂
ミカサ「……だから、見たことあるって…」
一同「「おおっ!」」ザワザワ
訓練兵「どんな顔だったの!?」
ミカサ「……皮膚がなくて…口が大きかった」
一同「「おおっ!」」ザワザワ
クリスタ「………」
訓練兵「ウォールマリアを破った鎧の巨人は!?」
ミカサ「それも見た。私には普通の巨人に見えた」
アニ「………」
訓練兵「じゃ、じゃあ、普通の巨人は!?」
ミカサ「………っ」ウッ
一同「「………」」ゴクリ
マルコ「も、もうよそう! 思い出したくないことだってあるんだ!」
マルコ(女の子が吐きそうな姿萌え///)
コニー「す、すまん、嫌なこと思いださせて!」
コニー(好感度アップ! 好感度アップ!!)
ミカサ「っ! ……違う」
マルコ「え?」
熟したエロ本ですてアホか
ミカサ「巨人なんて実際のところ余裕。私たちが立体機動装置を使いこなせれば敵じゃないわ」モグモグ
一同「………」
ミカサ「石拾いや草むしりじゃなくてやっと兵士としての訓練ができる! さっきは思わず感極まってしまっただけ」
マルコ「そ、そうか…」
マルコ(強がる女の子可愛うぃ〜〜///)
ミカサ「そして調査兵団に入って、この世から巨人を駆逐する! そして——」
クリスタ「あらあら、正気かしら?」
ミカサ「?」
クリスタ「今あなた、調査兵団に入るって言った?」
ミカサ「ええ、そう。……あなたは憲兵団に入って楽したいんだっけ?」
クリスタ「私は正直者なの。心底怯えて勇敢気取ってる人よりマシだと思うけど?」
ミカサ「……私のこと?」
クリスタ「ごめんなさいね。私は正直なの。気を悪くしたらごめんなさい」
———カンカンカン。
訓練兵「晩飯は終わりだ、片付けよう」
クリスタ「あなたの考えを否定したい訳じゃなかったの。どう生きようと本人の自由だし」
ミカサ「ええ、分かったわ。私も言い方が悪かった」
クリスタ「これで仲直りしましょう?」ニコッ
ミカサ「ええ」ギュッ
エレン「………」スッ
クリスタ(凛々しい…)
クリスタ「ね、ねぇあなた」
エレン「?」
クリスタ「あ、え、えっと…名前…聞いていいかな///」
エレン「エレン。エレン・アッカーマン」
クリスタ「エレン……わ、私は…」
エレン「悪い、急いでるから…」タッ
クリスタ「あっ、ちょっと!」タタタッ
エレン「ミカサ、こんな所で喧嘩するなよ」
ミカサ「してない」
エレン「お前は目を離すとすぐトラブルを起こす」
ミカサ「おせっかいはやめて。私はあなたの娘じゃない」
エレン「ぐっ……心配してんだよ! バカっ!」
ミカサ「私のことは気にしないで。あなたはあなたの好きにしたらいい」
エレン「…くそっ、俺は自分のしたいようにお前のそばにいるからなっ!」
ミカサ「………好きにしたらいい」
クリスタ「………」ゴシゴシ
コニー「ちょ、何して——」
コニー(可愛い子が俺の服を!?)
クリスタ「………信頼って拭える程度なのね」
コニー「………?」
ライナー「………お、終わった…」フラフラ
ライナー(本当に死ぬ寸前まで……くそっ…食堂で沢山の女の子と仲良くなる計画が…)フラッ
ライナー(おそらく、今から浴場で身体を洗い、就寝…)ドサッ
ライナー(女の子と……いちゃいちゃ…したか…った)
??「………」ザッザッザッ
ライナー「この気配は……ホォンッ!!」バッ
??「うわっ!」
クリスタが腹黒という風潮
ジャン「君が持っていたのとは違うけど、隠しておいたんだ」
ライナー「これは…ふんふん、すんばらしぃ!」フンフン
ジャン「本も良いけど、パンも食べるといいよ」
ライナー「ああ、すまん」モグモグ
ジャン(あれだけ走らされて、なおも本を読むなんて…)
ライナー「それにしても…あんたの趣味……最高だな」
ジャン「い、いや…それは僕のじゃな——」
ライナー「お前……もしかしてエロ本の……神様?」
ジャン「えっ?」
ライナー「神様っ!!」ガシッ
ジャン「ちょ、声が大きいよ!」
??「おい!」
ライナー(まだ全部読んでないのに!)ガバッ
ジャン「君は?」
ユミル「何やってんだ?」
ジャン「えっと…この人はずっと走りっぱなしで…」
ユミル「変態じゃない、お前だよ。お前、何やってんだ?」
ジャン「え?」
ユミル「お前、パンを隠したりして、“いいこと”しようとしてんのか?」
ジャン「それは…どういう…?」
ユミル「それは心底変態のためにやったのか? お前の得た達成感や高揚感はそれに見合ったか?」
ジャン「え……ぼ、僕がこうしたのは…誰かの役に立つ人間だって…思われたかったのか、な?」
ユミル「は? 知るかよ」
ジャン「………」
ユミル「それより、変態をベッドまで運べ。私も手伝う」
ジャン「……君も、“いいこと”を?」
ユミル「こいつに貸しを作って利用するためだ。…もっとも、女の言うことなら何でも聞きそうだがな」
ジャン「………ぐへへ…」zzz
翌日
キース「今日は貴様らの立体機動装置に対する適性を見る!!」
一同「「はっ!」」
・
・
・
助教授「これはまだ初歩の初歩だが、この段階から立体機動の素質が見て取れる」
助教授「………ん。…見ろ、あの子だ」
エレン「………」ピタッ
助教授「まったくブレがない。何をどうすればいいか分かっている。素質とはそういうものだ」
コニー「………」ヨロヨロ
サシャ「………」モグモグ
クリスタ「………」クッ
助教授「……今期はできるものが多いみたいだな」
助教授補佐「あの…彼女は…」
助教授「……ふむ、素質というものだろう。人並み以上にできないこともあれば…」
ミカサ「きゃぁあああ!!」ブラブラ
助教授「……人並み以上にできないこともある」
助教授補佐(できない子可愛い……///)
最後ライナーじゃないのか?
夜
ミカサ「……教えてほしい」
クリスタ「うーん……逆に教えてくれない?」
ミカサ「?」
クリスタ「どうやったらあんなに無様な姿を見せられるの?」
ミカサ「!!」カァ///
ユミル「そんなにうまくなりたいなら、あの子たちに聞いたらどう?」
ミカサ「?」
ユミル「えっと、名前は確か…」
>>32ライナーなんかな?ジャンかと思ったから逆転のクリスタにしたけど…まぁ気にせず。
アニ「姿勢制御のコツ?」
ミカサ「……教えてほしい、アニ、ミーナ」
アニ「……ごめん、ぶら下がることに関してコツがいるとは思えないわ。期待するような助言はできそうにない」
ミカサ「………そう、明日に懸けるしか…」
ミーナ「あ、あなたはシガンシナ区出身だよね?」
ミカサ「ええ、そうよ」
ミーナ「じゃあ、巨人の恐ろしさも知ってるわよね。……なぜ兵士に?」
ミカサ「駆逐するため」
二人「えっ?」
ミカサ「巨人を駆逐するため」ギリッ
アニ「…アンタの中には曲がらない信念があるみたいだね」
ミカサ「?」
アニ「私にもある。絶対に曲がらないものが」
ミーナ「………」
アニ「ベルトの調整から見直してみたら? 明日はうまくいくわ」
ミカサ「………」
アニ「あなたならできるはずよ。ミカサ・イエーガーだっけ?」
ミカサ「ありがとう……アニ・レオンハート…」
同時刻、外
アルミン「……エレン? 何してんの?」
エレン「……ああ、いや、気にするな…」
アルミン「…?」
——翌日。
キース「よし、始めろ」
ミカサ(できる。私はできる)
一同「………」ゴクリ
ミカサ(私にはエレンのような才能はないかもしれないけれど…)ジッ
エレン「………」
ミカサ(誰にも負けない気持ちがある!!)
訓練兵「………」キリキリ
ミカサ(理屈も分からない! 根拠もない! でも、私にはこれしかない!)グググッ
訓練兵(なんかいつもより…重い…)キリキリキリ
一同「「おおっ!!」」ザワッ
ミカサ(これが私の武器よ!!)グググッ
一同「「やるじゃねぇか!!」」
ミカサ(やった! できた!)
ミカサ「きゃぁ!」ドサッ
一同「「ああっ!」」
ミカサ「……ま、まだっ!」ジタバタ
キース「降ろせ」
ミカサ「じ、自分はやれます!」ジタバタジタバタ
キース「早くしろ」
訓練兵「は、はい!」
訓練兵(なんでこんな固いんだよ!)キリキリキリ
ミカサ「わ、私は……」
キース「イエーガーのベルトと装備を交換するんだ」
ミカサ「………?」
キース「……それと、場所も隣に変えよう」ジロッ
一同「………?」
エレン「………」プイッ
キース(あいつか……)
ミカサ「な、なんで…?」グググッ
キース「装備の欠陥だ。通常ならまず何も起きることのない部位なのだがな。新たに整備項目に加える必要があるな」
ミカサ「で、では適性判断は…」
キース「……修練に励め」
ミカサ(やった!)バッ
ミカサ(やったわ! どうエレン! 私はやれる! 戦える!! もうあなたに世話を焼かれる必要はない!)
アニ「………どうにかなったみたいね」
アルミン「目でどうだって言ってるよ」
エレン「……ああ、そうだな」
アルミン「でも、なんでわざわざ土台をいじったの? ベルトの調整をしてあげてれば…」
エレン「………知るかよ」プイッ
アルミン「素直じゃないねぇ」
対人訓練
アニ「……まったく、柄にもなく説教しちゃったよ。訓練に戻りましょう」
ミカサ「………」
アニ「………ミカサ、彼…」
ミカサ「ん?」
ライナー「………」キョロキョロ
アニ「あいつ、教官にばれないように女の尻ばっかり見てるわ」
ミカサ「ライナー…情けない人」
アニ「ミカサ…あいつに短刀の対処を教えてやるわよ」
ミカサ「え?」
アニ「あの不真面目な奴にも説教だ。兵士としてどうあるべきか教えるわよ」
ライナー「………」ムフフ
アニ「変態」
ライナー「………?」
アニ「クソ虫、変態、最低野郎」
ライナー「………」
ミカサ「………ちょ、ちょっと」チラッ
ライナー「………」フーッ///
ミカサ(すごい喜んでる…。いつも情けない顔してるけど、本当に下品な顔は比じゃないわね…)ゾワッ
アニ「ミカサ、行くわよ」
ミカサ「え、ええ」
ライナー「………」スッ
ミカサ(えっ、急にまじめに…)
ミカサ「やぁあああああ!!」ダッ
ライナー「………」ヒュン
———バキッ
ミカサ「あぐっ!?」
ライナー「す、すまんっ! 大丈夫——」
アニ「ちょっと、短刀取り上げるまでが訓練だよ」
ミカサ「!?」
ライナー「分かった」ガシッ
ミカサ「ね、寝技!?」ゾワッ
ライナー「すまん……」グヘヘッ
ミカサ「ちょ、ちょっと、だ、だめぇ…」
ライナー「こ、これは訓練だか———」ドゴォッ
エレン「………」フーッフーッ
———理由のある暴力がライナーを襲う!!
ライナー「」チーン
エレン「大丈夫か、ミカサ」グッ
ミカサ「え、ええ…大事なものを失いそうになったけど…」
エレン「……さて、と」ギロッ
アニ「えっ…」
エレン「訓練…だよな」
アニ「あ、え、いや…私は…」
エレン「ほらよ」シュッ
アニ「く……くそぉおおおお!」ダッ
エレン「………」バキッ
アニ「ぐぁあああああ!」ドサッ
エレン「………」フンッ
アルミン(ミカサ以外の女には興味がない……さすがエレンだ…)
クリスタ(はぅ…エレンかっこいいよエレン…)ウットリ
とある夜。
クリスタ「肝試しをしましょう!」
ユミル「はぁ?」
ジャン「な、なんで急に?」
アルミン「きょ、教官に怒られるよ…」
クリスタ「ばれなきゃ大丈夫よ。それにこれは精神を鍛える訓練にもなるんだからっ!」
クリスタ(エレンと二人でエレンと二人でエレンと二人で…)
ライナー「それは良い考えだ! 俺はやる!」
ライナー(女の子と二人女の子と二人…)モンモン
ミカサ「……バカらしい」
エレン「ミカサがやらないなら俺もパス」
クリスタ「!! ミカサ…怖いんでしょう」
ミカサ「…何をバカな…」
クリスタ「たまに寝ぼけて泣いてるもんね。ママ、ママって」
ミカサ「そ、そんなことない!」カァ///
男達((うん、可愛すぎる…))
エレン(何で俺の名前じゃないんだ…)ギリッ
アルミン(エレン………)
ミカサ「私は何も怖れたりなどしない!」
クリスタ「それじゃあ、参加できるわよねぇ」
ミカサ「………分かった」
エレン「じゃんけんの結果」
ミカサ「エレン……私を護る必要はない」
エレン「知るかよ。たまたまペアになったんだから一緒に行くぞ」
アルミン(超人的な動体視力でミカサに合わせたくせに…)
ジャン「あ、あの…よろしく」
ユミル「……ああ、よろしくな。お姫様」
ジャン「ぼ、僕は男だっ!」
ユミル「はいはい、そういうことにしてやるよ」ガシッ
ジャン「………」///
サシャ「よろしくお願いします」
アルミン「う、うん…」
アルミン(この子の目線、食糧庫にしか向いてないよ…)キリキリ
クリスタ「……で、なんで私が…」
ライナー「よろしくな!!」ニコニコニコニコ
クリスタ「………最悪」
ミカサ「………」テクテクテク
エレン「なんか、こうして夜道を歩いてると、あの日を思い出すな」
ミカサ「あの日?」
エレン「ああ、ミカサとイエーガーさんが俺を助けてくれた日だよ」
ミカサ「……助けって、何もできずに捕まった私を助けてくれたのはあなたの方」
エレン「…いや、あの時お前が来てくれなきゃ、俺は何もできなかった…」
・
・
・
幼少期
盗賊「最悪じゃねぇか!」ドンッ
盗賊2「だ、だって仕方ねぇじゃねぇか! あの女が抵抗してきたから!」
盗賊「だからって殺すなよ! バカじゃねぇのか!」
盗賊2「………」
盗賊「まぁ、こいつだって半分は東洋人の血が流れてるんだ…。どっかのマニアが買ってくれるだろうよ」
盗賊2「あ、ああ…」
エレン「………」
エレン(俺は…無力だ…)
エレン(父さんも母さんも殺されて…何も…できない…)
ミカサ「ごめんください」
盗賊1・2「「!?」」ビクッ
ミカサ「あ…」
盗賊2「おいガキ! どうしてここがわかった!」バンッ
ミカサ「え、えっと…私…道に迷って…小屋が見えたから…」
盗賊「……おい」ニヤッ
盗賊2「ああ、ダメだろー、子供が一人で森を歩いちゃ、森にはこわーい狼が出るんだからさ…」ナデナデ
ミカサ「………」
盗賊2「でも、これからおじちゃんたちと一緒に街まで——」ブスッ
ミカサ「ありがとうおじさん…もう分かったからさ」
ミカサ「死んでよ」ザクッ
盗賊2「な、何すんだよ!」グッ
ミカサ(刃物を掴まれた!? 失敗!?)
盗賊「おい、大丈夫か!」
盗賊2「ああ、少し血は出たが、所詮ガキのしかも女なんかに俺が殺せるか、よ!」ゴスッ
ミカサ「あ……」フラッ
小屋の奥
エレン「何やってんだよ…」
ミカサ「………たまたま失敗しただけ」プイ
エレン「お前、イエーガーさんのとこの子だろ。なんでこんなところに…」
ミカサ「あなたを助けに来た」
エレン「はぁ? 子供が一人でどうにかできるわけねーだろ」
ミカサ「……そんなことはない。…と思った」
エレン「………バカだなお前」
ミカサ「………バカは何もしない家畜のような人間」
エレン「あ? それは俺の事か?」
ミカサ「私は名指しなどしていない」
エレン「くそっ、俺一人なら死んでもいいとか思ったのによ!」グググッ
ミカサ「な、何を…?」
・
・
・
ミカサ「その後、刃物持った大人三人をボコボコにしたエレンには正直恐怖を覚えていた」
エレン「おい、俺はお前のためを思って「冗談」
ミカサ「…冗談よ。あの時はありがとう」ニコッ
エレン「くっ、べ、別にどうってことねーよ!」///
ミカサ「エレンは…、その…卒業したら…どうする?」
エレン「どうするって?」
ミカサ「エレンは首席間違いなしだから…憲兵団の道も…ある」
エレン「………」
ミカサ「私は…調査兵団に行くけど……あなたは…」
エレン「それ以上言ったら舌噛みちぎる」
ミカサ「っ…」
エレン「言っただろう。お前とあの小屋を出た時に
——お前が救ってくれたこの命。お前のために使い果たすってな」
ミカサ「エレン……」
エピローグ
リヴァイ「毎年恒例の、俺にボコボコにされる奴は誰だ?」ギロッ
キース「今年はお前でも少し手こずるかもなリヴァイ」
エレン「………」
リヴァイ「……ふぅん、面構えだけはまぁまぁだな」
キース「今年の首席だ。歴代最強の世代の中でも圧倒的な成績で卒業するこの男を果たして倒せるかな」
リヴァイ「………泣かせてやるよ」
エレン「………」
キース「それでは、始め!!」
リヴァイ「おいおい、こんなもんか…」
エレン「………」ハァハァ
クリスタ「エレン…」グッ
コニー「おいおい、エレンの奴動きが鈍くねーか?」
ジャン「いつものエレンじゃない…」
アルミン(迷ってるんだ…)
アニ「やっぱ、兵士長に勝った報奨として貰える権利が気にくわないのかな」
サシャ「たしか憲兵団の師団長配属か調査兵団の精鋭部隊入りかでしたっけ? どちらも美味しいご飯を食べられるから幸せだと思いますけどねぇ〜」
アルミン(ダメなんだよ! エレンにとって、ミカサの隣以外に居場所はないんだ!)
ミカサ「………」
エレン「………っ」ハァハァハァ
リヴァイ「拍子抜けだな…」
ミカサ「……ン…」
ミカサ「エレン! 勝ったら結婚してあげるーーーーー!!!」
クリスタ「なぁ!?」
ライナー「おお」
アニ「やるじゃん」
アルミン「ミカサ…」
サシャ「やりますねぇ」
ミカサ「……だから、絶対に…勝って」
エレン「あいよ」ダッ
教官「勝者、リヴァイ!!」
リヴァイ「………っ」ボロボロ
エレン「………」ハァハァ
リヴァイ「やるじゃねぇか…」
エレン「……最初からやる気になってたら勝ってた」
リヴァイ「………」イラッ
エレン「………あんた、巨人を一匹残らず殺せる日が来ると思うか?」
リヴァイ「愚問だな」
エレン「?」
リヴァイ「俺が巨人の生存を許すとでも思ってるのか?」
エレン「……だからそれを聞いてんじゃねぇか」
リヴァイ「そうだったな。まぁ……お前がいればその日は早まるかもな」
エレン「………ミカサを嫁にするために少しがんばりますか」
こうして、エレンは首席で卒業していった。その一ヵ月後に卒業生たちは一人残らず巨人の餌となったが、教官である私にはどうすることもできないし、今日もまた緑のストライプに想いを馳せながら右手を動かす日々である。
おわり。
え?エレン達死んだことを思って[田島「チ○コ破裂するっ!」]?
乙
難しそうだったな
乙。
パラレルワールドとして読めたから面白かった。
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