モバP「仁奈のももたろう」 (49)


むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました



P「じゃあ、僕は芝刈りにいってきますね」

礼子「いってらっしゃい♪ おじいさん」

http://i.imgur.com/TAf36GU.jpg
高橋礼子(31)

P「ありがとう。いってくるよ、おば」


じゃきっ


礼子「ば?」

P「ひいいっ、包丁を向けないで!!」

礼子「ば? 何かしら?」

P「ば、ば……バレンティンは打てそうですか?」

http://i.imgur.com/k6JiETu.jpg
ウラディミール・バレンティン

礼子「問題ないわ。今年も自身の本塁打記録を更新してくれるはずよ」

P「そ、そうですか……」


P(あぶなかった……)

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おじいさんは山へ芝刈りに、おば……美しい女性は川へ洗濯にいきました



礼子「ふううぅ……川で洗濯なんて面倒よね。ドラム式洗濯機はないのかしら?」

礼子「あら? 上流から何か流れてくるわ?」

礼子「何かしら?……桃?」

礼子「まあ、普通は川から流れてきた桃なんか拾わないわよね」

礼子「スルーしましょ」


どんどん


礼子「桃から音がするわ。わかったわよ…うるさいわね」

礼子「今日のPくんの晩ご飯はこれでいいかしら」

礼子「よいしょっと」


女性はその桃を家に持ち帰りました


やがておじいさんが山からかえってきました


P「ただいま帰りました」

礼子「お帰りなさい♪ あ・な・た♪」

P「……」

礼子「ご飯にする? お風呂にする? それとも…わ・た」

P「一人で寝ます」


がしっ


礼子「待ちなさい。それじゃ話が進まないでしょ」

P「えー」

礼子「今日の成果はどうでした?」

P「今日はあまりよくなかったですね。とりあえず、何人かに名刺を渡してきました」

礼子「スカウトしてくるんじゃないわよ! こんなに美しい嫁がいてまだ不満なわけ?」

P「そ、そうじゃないですよ、おば」


どすっ


P「ひいいっ! あと3センチずれてたら包丁刺さってますよ!!」

礼子「ば? 何?」

P「ば、ば……バーネットは今年大丈夫ですかね?」

http://i.imgur.com/N3vwFPE.jpg
トニー・バーネット

礼子「問題ないわ。2012年の33セーブを超える活躍をしてくれるはずよ」

P「そ、そうですか……」


P(ヤクルト好きなのかな?)


礼子「とりあえず桃をきっちゃいましょ」


ざくっ

ぱかっ


礼子「あら?」

P「おお」


??「おはよーでごぜーます」


中からはキグルミを着た元気な女の子がとびだしてきました

女の子は仁奈と名付けられ、すくすくと成長しました

http://i.imgur.com/G6wsoLe.jpg
市原仁奈(9)


そして、ある時


P「はぁ……」

仁奈「どうしたでごぜーますか?」

P「ん? ああ、最近なこの辺りに悪い鬼が来て、みんなに迷惑かけてるんだ」

仁奈「鬼でごぜーますか?」

P「おかげでスカウトも……」

礼子「……」ギロリ

P「と、とにかくみんな困ってるんだ」

仁奈「わかったでごぜーます。仁奈がこらしめてやるですよ!」

P「本当か?」

仁奈「任せてくれです。約束しやがりますよ」

P「でも鬼はすごく怖いらしいぞ」

仁奈「どんな風に怖えーですか?」

P「怒ったら暴力的になる。礼子さんみたいにな」

仁奈「じゃあ、いつも見てるからだいじょーぶでごぜーます」

P「それもそうか。あはははは」


じゃきっ


礼子「あなた、ちょっとこちらへ」

P「ひいいいいい!」


礼子「仁奈ちゃん、これを持って行って」

仁奈「これはなんでごぜーますか?」

礼子「きびだんごよ。お腹が空いたら食べなさい」

仁奈「ありがとうごぜーます」

礼子「鬼たちは鬼ヶ島にいるらしいわ。一人じゃ危ないから誰か連れていきなさい」

仁奈「だったら礼子おねーさまがいいですよ」

礼子「私は無理よ。か弱い乙女なんだし」

P「年齢的にもですね」

礼子「……先にこの人を懲らしめなきゃいけないからね」

P「ひいいっ…」

仁奈「わかりましたですよ! 仁奈におまかせしやがれです」

礼子「気をつけていってらっしゃいね~」


仁奈は荷物を整えて旅立ちました

家からおじいさんの悲鳴が聞こえたような気がしました


やがて道を歩いていると、動物たちが道をふさぐように言い争っていました。


仁奈「おお。どうぶつさんがいやがりましたよ」

仁奈「こっそりみてみるです」


仁奈はこっそり草むらからのぞいてみました。


拓海「だから、バイクでかっ飛ばすほうがいいに決まってんだろ! このクソワン公が」

http://i.imgur.com/cBl4m9e.jpg
向井拓海(18)

涼「は? ロックガンガンかけながらシャウトがサイコーなんだよ! エテ公にはわかんねーか」

http://i.imgur.com/i8YphBF.jpg
松永涼(18)

拓海「んだと!?」

夏樹「まあ、バイクに乗りながらロック聞くのが最高なんだけどな」

http://i.imgur.com/w1gfsq7.jpg
木村夏樹(18)

涼「うるせートサカ頭」

拓海「ニワトリのくせに空飛んでんじゃねえよ」

夏樹「誰がニワトリだ! キジだよ! キジ!!」



ぐううううう


拓海「ちくしょー。ハラ減ったぜ」

涼「アンタのせいでファミレス追い出されたんだからな」

拓海「ドリンクバーでケツ触ったバカがいたから、しゃーねーだろ」

夏樹「だからって半殺しにすることねーじゃん」

拓海「うっせえ。終わったこといつまでも言うな」

涼「でも、どうすんだよ?……これから」


仁奈「話は聞かせてもらいやがりましたよ!」


拓海「なんだ? おめーは?」

涼「あらま、カワイイ」

夏樹「どうした? 迷子にでもなったのか?」

仁奈「仁奈はここにきびだんご持ってやがりますよ。仁奈の家来になったらこれをあげるです」

拓海「なんで、あたしらが家来にならなきゃなんねーんだよ?」

涼「アタシは別にいいけどね」

拓海「お前は小さい子が好きなだけだろ」

涼「うっせ」


夏樹「まあ、待てよお前ら……なあ、なんで家来がほしいんだ?」

仁奈「仁奈はこれから、鬼ヶ島に鬼をやっつけにいかなきゃなんねーですよ」

夏樹「なるほど。それで手助けできる家来がほしいってことか」

仁奈「そうでごぜーます。お姉さんたち強そうなんで、一緒に行ってくれると助かるですよ」

涼「アタシはいいよ。こんな小さな子ほっとけないじゃん」

夏樹「まあ、他にやることもねーしな。拓海はどうする?」

拓海「そこまで言われちゃしゃーねーだろ」

仁奈「ありがとうごぜーますだ。これ、食べてくだせー」

夏樹「忠誠の証代わりにか。腹も減ってるし、遠慮なくいただくよ」

涼「でも、これ3つしかないじゃん。仁奈のぶんは?」

仁奈「仁奈はいらねーですよ。みんなで食ってくだせー」

拓海「そんじゃ、いただくぜ」


ぐうううぅ


仁奈「あううぅ……」

涼「腹減ってんじゃん」

夏樹「正直に言いなよ。ほら、全員で半分づつにしようぜ」

仁奈「でも……」

夏樹「大将が腹ぺこじゃ勝負になんないだろ。ほら」

涼「アタシも半分でいいや」

拓海「あ、あたしは腹減ってるし!」

涼「……」

夏樹「……」

拓海「わ、わーったよ! ほら、半分」

仁奈「あ、ありがとうごぜーます」

夏樹「んじゃ、いただこうか」


ぱくっ


涼「ん?」

夏樹「おっ?」

拓海「うめーじゃん! 体に力が溢れてくる感じだぜ!!」

夏樹「これ、どうやって作ったんだ?」

仁奈「よく知らねーですが『すたどり』ってのを、混ぜてるって礼子さん言ってたですよ」

涼「なるほど。半分食ったからスタドリハーフってことか」

仁奈「そういう……こと……で……ごぜ…ZZz」

涼「寝ちまったぞ」

夏樹「まあ、1.5人分食ってるからな。力が余りすぎて寝ちまったんだろ」

涼「しょうがねえな。おぶっていくか」

拓海「よっしゃ! んじゃ鬼ヶ島に殴りこみに行くぜ!!」

夏樹「お前、イキイキしてんな」


こうして仁奈一行は鬼が島を目指して歩き始めました。

やがて、海岸に辿り着きました。

海の向こうには鬼ヶ島が見えます。



夏樹「あれが鬼ヶ島か」

涼「でも、どうする? 夏樹は空飛べるからいいけど、あたしらは泳いでいくにも遠すぎるよ」

夏樹「船でもあればなあ」

拓海「お? おまえらちょっと待て」

涼「ん?」


みく「おさんぽ おさんぽ たのしいにゃあ♪」

http://i.imgur.com/cWWict4.jpg
前川みく(15)

みく「おひさまぽかぽか。こんな日はお船を浮かべておひるねするにゃあ」

みく「あれ? え?」

みく「ない! みくのおふねがなくなってるにゃ!!」

みく「ん? この書き置きはなんだにゃ?」


『船をしばらくかりるぜ 夜露士苦』


みく「……え、ひどくない?」


夏樹「勝手に船出してよかったのかよ?」

拓海「緊急事態だ。しゃーねーだろ」

涼「なんで、あたしが漕がなきゃなんないのさ?」ギーコギーコ

拓海「じゃんけんに負けたお前が悪い」

涼「きたねーぞ! 犬の手じゃグーとチョキだせねーじゃん!」

拓海「知るか。キャンキャン吠えてねーで早く漕げ」

涼「覚えてろよ」

拓海「んで、うちの大将はどうなんだ?」

夏樹「ぐっすり寝てるよ。お気楽なもんだ」

仁奈「すうぅ……すうぅ……」

拓海「んじゃ、起きる前にさっさと鬼どもぶっ倒すか」


一行は鬼ヶ島にたどり着きました

鬼ヶ島には鬼たちが住む城があります

そして城の前には大きな城門がそびえ立っていました。


涼「でっけえ城門だな、おい」

夏樹「10メートルくらいありそうだな」

拓海「デカかろうがどうだろうが関係ねーよ。正面突破あるのみ!」


??「待ちたまえ、君たち」


拓海「なんだ?」

真奈美「ここを通りたくば、私を倒してから行くんだな」

http://i.imgur.com/CobM30l.jpg
木場真奈美(25)

拓海「早速、一匹出てきやがったか。いいぜ、あたしが相手してやんよ」

真奈美「ほう。なかなか腕に覚えがありそうだね? どうだい? ボクシングで勝負ってのは?」

拓海「好きにしな。あたしはブッ倒せんならなんでもいいぜ」

真奈美「君は試合用のグローブをつけたまえ。私はダメージの残りにくい練習用のグローブをつけよう」

拓海「ナメやがって……あとで後悔すんなよ」

夏樹「お、おい……拓海!」

拓海「これはタイマン勝負だ。邪魔すんじゃねえぞ」

夏樹「やれやれ…」



かーん


拓海「先手必勝!! くたばりやがれっ!!!」


ひょい ひょい


真奈美「ふむ……言うだけあって、なかなかスジはいいな……だが」


どすっ


拓海「ぐはっ!!」

真奈美「ガードが甘い」

拓海「くっそぉ……」

真奈美「かつて、ヘビー級王者を何人も排出した伝説のコーチに仕込まれた本格派だ。あきらめて、タオルを投げたまえ」

拓海「ふっざけんなああ!!」


涼「あのバカ、頭に血が上ってんな……ちょっと加勢してくるわ」

夏樹「仁奈はどうすんだよ?」

涼「見つかると面倒だ。そこの茂みに寝かせておくよ」

夏樹「一人で大丈夫か?」

涼「なんとかなるだろ。いってくる」


涼(どうやらあの女には気づかれてないようだな)

涼(まともにぶつかったら厄介だ)

涼(よし! 背中を向けたな、今だ!!)ダッ


??「お待ちなさい」


涼「なに?」

クラリス「この試合は神の御名のもとに執り行われる神聖なもの。いかなる邪魔も許されません」

http://i.imgur.com/8IYV4xN.jpg
クラリス(20)

涼「悪いね。そんな呑気なこと、こっちは言ってらんないのさ。あんたもケガしたくなかったら下がってな」


クラリス「そうですか……では、私の目を見てください」

涼「へ?」


ばちばちっ


涼「ぐはっ!!」

涼(な、なんだ? 体が動かねえ!?)

クラリス「しばらくはそのままでいてください。さもなくば神の雷があなたのもとに降り注ぐでしょう」

涼(なんだ、こいつ……目を見た瞬間、体がしびれてくる……)


夏樹「こいつはまずいな……一時撤退して体勢を立て直すか」

夏樹「とりあえず、拓海だけでも助けねえとな」


ばさばさっ


夏樹「よし、この高さなら大丈夫だろ」

夏樹「急降下で一気に助けだすか」



??「……侵入者……発見した」


夏樹「へ?」

のあ「……私達の土地を……騒がすもの……排除するわ」

http://i.imgur.com/rNQyCQK.jpg
高峯のあ(24)

夏樹「ウソだろ?! 15メートル以上あんだぜ!? あんたも飛べるのか?」

のあ「……普通に……跳躍した」

夏樹「ふざけんな! なんでメイド服でそんなにジャンプできんだよ!!」

のあ「……眠りなさい」


ばきっ


夏樹「ぐわっ!!」


ひゅーん

どかーん


夏樹「っててて……なんなんだよ……こいつら」

夏樹「門番クラスでこの強さかよ……シャレになんねえな」



仁奈「待ちやがれですよっ」


真奈美「……」

クラリス「……」

のあ「……」


仁奈「仁奈の家来をいじめたら許さねーですよ」

真奈美「おやおや、ずいぶんとカワイイ大将さんだ」

仁奈「ここからは仁奈が相手になるです!!」

拓海「ば、バカ野郎っ!! すっこんでろ!!」

涼「アンタじゃ無理だって!」

夏樹「いいから、逃げろ!!」



仁奈「とりゃああああ」


とてとてとてとて


どたっ


真奈美「コケたな」

クラリス「転びましたね」

のあ「……転倒」


仁奈「ふぐっ………うぐぐっ……ふぇ……」


真奈美「おいおい、大丈夫かね?」バッ

クラリス「あらあら」タタタタ

のあ「……大丈夫かしら」タタタタタ



仁奈「ふぇぇ……ぐすっ……」

真奈美「だいじょうぶ、すりむいただけだよ」

クラリス「いたいのいたいの、とんでけ~♪」

のあ「……消毒しましょう」

仁奈「うぐぅ……ぐすっ…………えいっ!」


ぽか ぽか ぽか


真奈美「いたっ」

クラリス「いたい」

のあ「……いたい」

仁奈「ぐすっ……ぐすっ……どうだ! 参ったでやがりますか!」


真奈美「……はははっ! こいつは一本取られた! 私達の負けだ」

仁奈「ほんとうでごぜーますか?」

クラリス「負けてしまいましたわ。お詫びにおやつでもいかが?」

仁奈「おやつ!!」

クラリス「のあさん、ティーセットを用意してもらえるかしら?」

のあ「……了解した……89秒で用意するわ」

仁奈「仁奈はカルピスしか飲めねーですよ」

のあ「……わかったわ……103秒待ってくれる?」

仁奈「ついでに門を開けてもらえねーですか?」

真奈美「いいとも。城の中でゆっくりと過ごすとしよう」

仁奈「わーい! みんな、やったですよ!!」



拓海「あたしら……」

涼「いったい……」

夏樹「なんだったんだよ……」


こうして仁奈たちは、3人の門番の招き入れで城の中に入ることが出来ました

そして、温かい飲み物とおいしいおやつを振る舞ってもらいました


仁奈「ところでモグモグ……ふぁいひょうはほほへ」

真奈美「ははは。ゆっくり食べていいんだよ」

クラリス「お口についてますよ」

のあ「……拭いてあげる」

仁奈「んー……ありがとうですよ。鬼の大将はどこにいやがるですか?」

真奈美「この上の天守閣だ。そこにいる」

仁奈「わかったですよ。それじゃあ行ってくるです」

真奈美「気をつけたまえ。ウチの大将は我々よりはるかに強い」

拓海「マジかよ……まだそんなのが残ってんのか」

クラリス「まともに行ったところで返り討ちでしょうね」

涼「どうする? いったん出直す?」

のあ「……無理よ……この後はさらに……城壁を堅固にする予定」

夏樹「つまり、今がラストチャンスってわけか」



仁奈「仁奈は今行きてーです。Pさんと礼子さんに約束したですよ。やっつけるって」


夏樹「でもな……あたしらはさっきの戦闘で体力的に厳しいぞ」

拓海「うだうだ考えてもしゃーねーだろ。鬼が出るか蛇が出るか、突進あるのみよ」

涼「出るのは鬼だろ」

夏樹「そうだな……いざとなったらあたしらが盾になる。仁奈は絶対守ってやるからな」

仁奈「みんな……ありがとうですよ!」


仁奈たちは大将のいる天守閣を目指しました。

天守閣には大広間がありました


夏樹「ここが大広間か。さすがにデカイな」

拓海「んで? 大将はどこだよ?」

涼「奥に誰か座ってるぞ」


??「よくここまで来れましたね」


仁奈「お前が鬼の大将ですか!?」

ちひろ「いかにも。私が鬼を仕切る大将よ」

http://i.imgur.com/yTsj9Iw.jpg
千川ちひろ(??)

仁奈「お前のせいでみんな迷惑してるですよ! やっつけてやるです!」


ちひろ「やっつけてどうするの?」

仁奈「みんなから奪い取ったお宝を取り返しやがります!!」

ちひろ「私の……宝を……?」

ちひろ「そんなことが許されると思ってるの?」



ごーーーっ



拓海「うおっ! すげえ気迫だ! 台風みたいな風だぞ?!」

涼「まともに立ってらんないよ!」

夏樹「そこまで執着するってのは、とんでもないお宝みたいだな」


仁奈「仁奈に任せるですっ」



とたたたたたた



拓海「バカっ! 一人で行くなっ!」

夏樹「ちっ! この風さえなけりゃ!」

涼「仁奈! もどってこい!」


ちひろ「ふうん……」


ちひろ「ねえ」チョイチョイ

仁奈「なんでごぜーますか?」


とてててて


拓海「なんでノコノコ歩み寄ってんだよ!」


ちひろ「耳を貸して」

ちひろ「……」ボソボソ

仁奈「……」コクコク


ちひろ「じゃあ、やってみて」

仁奈「えいっ」


ぽくっ


ちひろ「うわー。やられたー」

仁奈「勝ったですよ!」



拓海・涼・夏樹「ウソだろーーーっ!?」


ちひろ「きー。おぼえてなさいー」

仁奈「お宝はどこです!?」

ちひろ「言わないわよー。この奥の部屋にお宝隠してるし、鍵もそこの棚にあるなんて言わないんだからー」

夏樹「なんつー棒読みの演技だよ」

涼「ウソくせー」

仁奈「あったですよ!」

拓海「マジかよ!!」

ちひろ「じゃあ、私は撤収しまーす。じゃあねん」ヒョイ

夏樹「本当に逃げやがった……」

拓海「とりあえず、お宝は……」


がちゃ


仁奈「これが……おたから……」



仁奈たちは車いっぱいのお宝を積んで家に戻ってきました。


仁奈「ただいま帰ったでごぜーます!」

P「おお! 仁奈お帰り!!」

礼子「ケガはなかった?」

仁奈「大丈夫でごぜーます。鬼はやっつけたですよ」

P「本当か? それはすごい」

仁奈「おたからも持って帰ってきました。そこの車に積んでるです」

礼子「おたから!! カルティエの指輪!! バーキンのハンドバッグ!!」



がらっ


礼子「え」

P「こ、これは……」

P「すごいぞ! 仁奈!! スタドリにエナドリ……プレチケに鍵クロまで。ものすごい数だ!!」

礼子「なーんだ」

P「これでフリトレからたくさんトレードできる!! よくやったぞ!! 仁奈」

仁奈「照れるでごぜーます……あ、あとこれも」


P「ん? 何だ? 紙?」


『請求書 1,200,000MC  指定の期日までに下記の口座までお振り込みください』


P「」


ばたん


仁奈「Pさんがぶっ倒れやがりました!」



こうして仁奈はいつまでもしあわせにくらしました


拓海「やれやれ、やっと終わったな」

涼「それよりあんた、船は返したんだろうね?」

拓海「あったりめーよ。もちろん、タダじゃねーからな」

夏樹「?? どういう意味だ?」


みく「おふねがないとおひるねできないにゃあ……」

みく「波にゆられながら寝たかったのに……」

みく「あっ! みくのおふねが戻ってるにゃ!!」

みく「え? また書き置き?」


『船は返した レンタル料だ 釣りはいらねえ』


みく「???」

みく「にゃああああああああ!!!」


びちびちっ


みく「みくのおふねが、おさかなでいっぱいにゃー!」

みく「ひどいにゃあああああ」

みく「生臭っ!」




おわり

>>38
?プレチケ
○プラチケ

※これでおわりです。
某コーラのCMにティンときて書きました。
礼子さんがヤクルトファンかどうかはわかりません
必要に応じてバリントンやバルディリスに置き換えてください

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

乙! 仁奈ちゃん可愛いでごぜーますっ☆

こんなにも終わるのが惜しいと思ったシリーズが今まであっただろうか。
いやない(断言)。気が向いたらまた続けてくれ。

かわいいは最強 そして鬼が予想通り過ぎて逆に吹いた

>>44
あれで他の昔話見たい、見たくない?

おっつおっつばっちし☆

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