白垣根「ロリコンじゃないです!」一方「ハイハイそォですか」(205)


これはとある禁書のssです
>>1は初ssです
誤字脱字があれば指摘お願いします
更新は不定期気味になると思います

それでは始めます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370583181


『初春ー。終わりませんのー』

「頑張ってくださいよ白井さん。その始末書の山は白井さんが原因何ですから。
自業自得ってやつですよ」

『初春。明日覚悟しときなさいな』

「えぇ!?なんでですかぁ??」

『うるさいですの!!』

「そ、それじゃあ、白井さんの始末書が終わったらクレープ食べに行きましょう!佐天さんや、御 坂 さ ん も誘って!!」

『む。ま、まぁ初春がどうしても、と言うならかまいませんの
……ただし、わたくしのパフェは初春のおごりですわよね?』

「えー!そんなぁ」

『それでは楽しみにしてますの』


そう言うと、向こうは通話を切ってしまった
勘弁してもらおうにも携帯からは通話の切れたことを教える機械音しか聞こえなかった
諦めて携帯を鞄にしまい、空に向かっておもいっきり伸びをする


「んー。今日もいい天気ですね」


飴玉を転がしたような甘ったるい声で楽しそうに呟く


「何かいいことあるかもしれませんね」

いきなり間違えた(泣)




今日は土曜日だが、お昼まで授業があったので、せっかくだからみんなで遊ぼうと思いついた

しかし、残念ながら黒子は風紀委員の仕事があり、
御坂も佐天も今日は都合が悪いらしく
初春は非番のため制服のまま、なんとなく一人プラプラと散歩をしていた


ふと、なんとなく公園の中をのぞいてみた

すると、見知ったアホ毛の子供が金髪の子供と歩いているのが見えた

そして、初春の思考が止まった


アホ毛の子供とは以前迷子探しを手伝ったことがある
そして、嘘臭い笑顔を張り付けた人物に声をかけられた
その時初めて初春は純粋な敵意と殺意を向けられ
殺されそうになったのだ


2人の一歩後ろを歩く青年に



顔から血の気が引いていく
完治したはずの右肩にニブい痛みがはしる
嫌な汗が背中を流れる


───今すぐここから逃げたい


心の底からそう思った

  
あの男は打ち止めを探していた
しかも、自分を痛めつけることになんの躊躇も見せないような非情な男だった


───またあんな目にあうのではないか?


しかし、この考えはすぐに消えてしまった
次に浮かんだのは


───このまま逃げれば、あの子達が危ないかもしれない
───あの怖さを、あの恐ろしさをあの子達に味わえさせたくない


それが、それだけしか、もう初春の頭にはなかった
だから初春は逃げなかった





(私には力が無いし、あの時みたいに助けが来るかなんて分かりません
むしろ、来ない確率のほうがずっと高いです
だけど、私は私のせいで傷つけられる人なんて見たくないんです!!)





初春がまだ小学生だった時、初春を逃がすために
傷ついた友人がいた

自分のせいで、と考えなかったことはない

しかし、そう言葉にしてしまえば逃がした本人であるツインテの少女はきっと怒るだろう
それは嬉しくもあり、申し訳なくも思う

向こうと同じように初春だって友人が傷つく姿は見たくなんてないのだ

だから、前に進む
自分が出来ることをする

結局、力のない自分にはそれしかないのだ







会いたくない
向かい合いたくない
近付きたくない


そんな、気持ちを押さえつけ初春は気合いを入れた


「絶対に傷つけさせたりしない!」


震える足を一歩ずつ動かした



三人の前に立ち、声が裏がえろうとも高らかにいった


「ジャ、風紀委員です!」



一旦休憩です

このssは初春x垣根(新約版)がメインです
総合で落としたものの続きを考えたのでスレをたてました

他のカプはまだ決まってません
書きながら考えてみます

それでは総合で落としたのに若干手直ししたのを投下します!






力を持たない少女である前に
己の信念に従い正しいと感じた行動をとる風紀委員だった









とある土曜日打ち止めは新たにできた友人達と公園に遊びに来ていた

「にゃあ。今日は何して遊ぶ?」

「何しよっかなーってミサカはミサカはウキウキしながら考えてみる!」

「頼みますから、危ない事だけはしないでくださいよ?」


そんなはたから見れば穏やかな会話をしている三人のもとへ誰かが近づいてきた


「ジャ、風紀委員です!」

「い、今すぐその子達から離れなさい!」



「へ?」

「にゃあ?」

「え?どうしたの?初春のお姉ちゃん」


三者三様の反応を見せるが、風紀委員と名乗った少女の耳に入っていなかった


「177支部所属、初春飾利です。」

「わ、忘れたとは言わせませんよ!
私だって、風紀委員の端くれです!今度こそあなたから守ってみせます!」


もし、コレが本当に襲われている人がいるならば感激する台詞だが、残念ながら襲われている人も居なければ、危害を加える人もこの場には居なかった



「いえ、私たちはこれから一緒に遊ぶだけですが」


垣根の余計な一言に初春はさらに余計に勘違いをしてしまった


「あ、あの時、アホ毛ちゃんの写真を持っていたのはこういうことだったんですね!?
二人とも早くその人から離れてっ!!危険です!」

「だから私は何もしていませんって!」

「何言っているんですか両手に小さい女の子を連れて!や、やっぱり───」







「あなたはロリコンだったんですね!?」




「はい?」






困惑というより、初春の斜め上の発言に混乱気味の垣根にお構いなく初春は二人を引き離した
そして、垣根に詰め寄って何処かへ連れて行こうとした
フレメアと打ち止めは状況がいまいち飲み込めず、二人の側でのんきに会話を続けた

「大体、ロリコンって何?」

「うーん、ミサカも分かんないってミサカはミサカは首を傾げてみる」

「にゃあ。じゃあ、あの頭にお花を乗せてるお姉ちゃんは?」

「えっとねぇ、ミサカが迷子になった時一緒にあの人を探してくれたんだよ!ってミサカはミサカは───あっ!!」

「にゃあ?」

「あの人に聞いてみよー!ミサカってば天才ってミサカはミサカは自画自賛してみたり!」


そう言うと打ち止めは首からぶら下げていた携帯を使って電話をかけだした

すると1コールもしないうちに目的の人物は電話に出た

『どォかしたか?』

「あのね、あなたに質問があるのってミサカはミサカはあなたに電話をかけてみたり」

『ンだよ?しょうもないことだったら切るぞ』

「ロリコンって何?ってミサカはミサカはカブトムシが言われた言葉を思い出しながら尋ねてみる」

『はァ?・・・アイツがそォ言われたのか?』

「そうだよ?ってミサカはミサカは答えてみる」

『・・・今、どこにいる?』

「え?近くの公園だよってミサカはミサカは、って切れちゃった」

「にゃあ。どうしたの?」

「分かんないってミサカはミサカは首を傾げてみる」



何だったのかな?と打ち止めが首をひねっている横で初春は垣根の腕を掴み、垣根はそれに抗っていた


「取りあえず、あなたを連行します」

「いや、ちょ、本当に待ってください!私にそんな特殊な性癖はありません!!」

「言い訳は向こうで聞きます」

「だ、誰か助けて!」


ヒーローがいるなら助けてください!と願ったとき
初春と垣根の目の前に誰かが飛んできた



文字通り、空から降りてきたのは白い、白い
ヒーローでも悪党でもない



ただの最強の保護者様だった




「よォ、垣根くゥン?」

「た、助かった!一方通行さんちょっと助けてくださ────」


知らぬ仲ではない人物に垣根が助けを求めようとしたが、何かおかしかった

笑っているのだ

それはもう、小さな子供が見たら泣き出して逃げ出すような恐ろしい笑顔で

垣根の背中に冷たい汗が流れる
いやな予感が頭をよぎる

「お前、うちのクソガキをクソッタレな目で見てやがったとはなァ?
・・・ぶっ殺してやンよ」

「アンタもかよっ!?」



目の前の第一位に横の風紀委員
2人に挟まれ、絶体絶命のピンチに元カブトムシの垣根帝督は叫んだ

心の底から


「不幸だーーーーーーー!!!」




シリアスではなくシリアルな展開でお送りします


はい、これで今日の分は終了です

できるだけ早く次をだせれるようにします
それでは!



期待してる


どこかで見たと思ったら総合の人か
期待してる

乙です。
総合の頃から長編になるのを期待してましたぜ

乙!面白い!

初SSにしちゃよく出来てるじゃあないの!期待!

俺得!
舞ってる


地の文三人称か一人称かどちらかに統一してくれた方が読みやすいかな



舞ってたぜ

女の子に振り回される垣根君

胸熱だな

>>23そこはまあ作者の好きにしたらいいんじゃないか?

と、酉付けっぱだった…すみません

面白そう
期待

超期待

カブトムシ良いねぇ
苦労人な第二位微笑ましい


レスありがとうございます!

>>23 視点が分かりにくくてすみません
次から気をつけます!

総合から見てくださってる方が多くて驚いてます
頑張りたいです!


それでは、今日の夜といえる時間帯にきます!

新約7巻の白垣根と上条さんの共闘は最高だった

初春とカブトムシ けっこう最高、いいwwwwwwwwwwww

白垣根と初春のカップリングは見たことないな
とにかく期待

垣根は変わっても苦労人

なお、原作では最終的にピッ○ロ大魔王みたく善と悪が合体する模様

一方×帝督ですよ!初春さん!

つ牛乳 >>17

こんばんわ
それでは続き投下します!

少しずつ近づいて来る一方通行から逃げるには
垣根の右腕を掴んでいる初春をふりほどかなければならない
下手をすれば初春が怪我をする可能性があるため
強硬手段にでることもできない

少々の事では死なない垣根でさえ
本気で命の危機を感じた時
気付けば初春は垣根の前に、一方通行の方に向かって立っていた

垣根が声をかけようとするが先に初春の口が動いた


「あのときは、ありがとうございました!」


そう言いながら一方通行へと近づいていった
一方通行も一般人に能力を使うわけにもいかず
首に付けている電極のスイッチを切り替えた


「あ?………あァ、あン時のガキか」 


杖をつきながら初春に答えると、初春は不安そうな顔から嬉しそうな笑顔へと変わった
心なしか頭の花も生き生きしているようにみえる


「そうです!あの時の者です!良かったぁ、やっとお礼が言えました」

「………お前の為にした訳じゃねェよ」

「それでも私が助けてもらったことにはかわりません。あ!そうだ、ぜひお礼がしたいので連絡先教えてください!」

「別に、いらねェし」


やや、強引気味な初春に逃げ腰な一方通行
知り合いが見れば爆笑ものだろう特に同じ"グループ"の人間ならば

一方通行が初春から視線を逸らせばいるはずの人物がいなくなっていた
よく見れば、上空に白い翼が見える


「あのヤロォ!」


素早くスイッチを切り替えると一方通行の背に四つの竜巻ができる
打ち止めに五時までには家に帰るようにと、忘れずに言うと垣根を追いかけて行ってしまった


「せっかく連絡先聞けると思ったのに…」


遙か高く飛んでいく一方通行を見ながら初春は
誰にも聞こえないぐらいに小さく呟いた

全力で逃げる垣根を一方通行は追いかけ
徐々に距離を縮めていく
そんな中でも会話ができるのは能力の無駄使いだろう


「オイコラ、そこのロリコンヤロォ止まりやがれっ!!」

「あなたにだけは絶対言われたくないセリフですねっ!!」

「殺す」

「ちょっと待ってください!私がロリコンの訳ないじゃないですか!むしろ、全体的に成長してる方が好きですよ!」


聞かれてもいない自分の好きなタイプを大声で叫ぶと
突然一方がその場で急に止まってしまった
やっと分かってくれたのかと思い、垣根も一方通行から2mほど離れた所で止まった


「………ァ?……」

「え?」 

「それはあれかァ?うちのクソガキをバカにしてるンですかァ!?」

「いえいえ!そういう訳ではないですよ!?
とってもかわいらしいと思いますよ!!」

「やっぱりロリコンじゃねェか!」

「もうヤダこの人!!」



空中での鬼ごっこはこれからまた数十分ほど続いた

鬼ごっこが終わった後、適当なビルの屋上に降り立つと垣根は一方通行に尋ねた

「そういえば、あの子とあなたは知り合い何ですか?」

「そォだが」

「あの子私の事も知っているみたいなんですが、何かご存知ですか?」


明らかに垣根が嘘をついているようには見えない
本当に分からないという顔をしている

「………俺が言うことでもねェだろ。本人に聞きゃァいいだろォよ」

「そう、ですね………」

「覚えてねェのか?」

「覚えてないというより、知らないと言ったほいが正しいかもしれないですね」

「どォいうことだ?」

「"データ"としては、『私があなたを殺そうとして、逆にあなたに倒された』とはありますが、そこに至るまでの"エピソード"がないんです」


どこか辛そうな表情で垣根は言う
自分であって自分ではない垣根がしてまった過去の過ちを知らない
それはとてもおそろしい事だと言いたげな表情だった


「聞いてみます。私があの子に何をしてしまったのか」

「勝手にすりゃァいい」






傷つけた側と傷つけられた側が再び出会った時
─────彼らの物語が始まる





はい、今日の投下はこれで終了です

序章が終わりこれから本編に入ります

次の投下は火曜日ぐらいにこようと思います
それでは!

おつ!
続きが楽しみだ

白垣根って見た目は完全に元の垣根と同じなんだろ?
それが丁寧語とかおぞましいなww

>>47
見た目も心なし好青年になってるよ
目もとが穏やかになってる

新約六巻ネタバレ画像の白垣根
ttp://blog-imgs-47-origin.fc2.com/k/o/d/kodoku21/SWScaddn.jpg

ちなみに横は元垣根さん

面白いもんみつけたにゃー

白ていとくんは一方と麦野の両方を敵にまわして圧倒するぐらい強いゾ!

白垣根は分裂制限かかってるからそんなでもない
ヤバイのは悪垣根の方

悪垣根も掛かってたけどな
それを気にせず分裂しまくった結果があのざま

スレチになるからこれだけにするけど、そもそも垣根に分裂なんて必要ない
頭や上半身飛ばされても再生したり体を作り直したりするからな
「座して待つを人類滅亡レベルにまでひきあげられる」という無限の時間が垣根の最大の武器

これは期待

>>54上条さんなら…

>>56
だから上条さんでも能力そのものを消せはしないだろう…

例えば、上条さんがみこっちゃんに右手で触れた所で『超電磁砲』自体は無くならない
今の垣根は能力=垣根帝督と言っても差し支え無い状態だから、全ての未元物質を上条さんの右手で同時に触れても足止めが出来るかどうかってレベル

一方通行の未元物質の電気信号逆流が効かなかったから無理じゃね?
「各々はブロック化しながらも相互に情報伝達を行っているが、それは直結じゃない。配線せずに自由伝達を可能にしているから、お前の攻撃は届かない。
ラインを伝う攻撃はそもそもラインが繋がってなけりゃ伝播しないもんだ」

らしいから、幻想殺しなら触れたブロックは消せるだろうが、垣根というネットワーク全ては消せないだろう

最強だよね垣根ネットワーク

おはようございます!

短いのを少し投下します

垣根と初春が出会ってそれから何日かが過ぎた
とある木曜日


初春はパソコンを操作しながら何度目かになるため息をついた


(あーあ、結局あの後あの人戻って来なかったなぁ。…しかもロリコンにも逃げられちゃいましたし)


土曜日で出会った、傷つけた人と助けてくれた人の事がずっと頭から離れずにいた
そして、また大きなため息をついた



「うーいーはーるっ!!」

「きゃあ!?」


突然誰かが背後から抱きついてきた
慌てつつも初春は後ろを振り向き犯人の名前を呼ぶ


「佐天さん!?何するんですか!?」

「いやーごめん、ごめん」


たはははー、とおどけながら笑う友人の顔が見える

──佐天涙子

初春にとって親友と呼べる少女
彼女の笑顔を見ると、怒ることがバカらしく思えてくる

改めて初春は佐天にどうしたのか尋ねる


「だってー初春ってば何回呼んでも気づかないんだもん」

「あぅ、すみません………」


名前を呼ばれても気付かないほど自分はあの日の事ばかり考えているのかと初春は落ち込んでしまった
正直らしくないのは分かっていた
風紀委員の仕事にもミスが増え、固法先輩にも注意されたばかりだった


「いいよ、別に怒ってたわけじゃないし。それにしても、どうかしたの??ずっとため息ばっかりついて」

「い、いえ!何でもないです!!ちょっと疲れちゃったのかなーなんて」

「ふーん………無理だけはしないでよ?」

「はい!大丈夫です!」

(あー、この大丈夫は大丈夫じゃないな)

(佐天さんにまで心配かけちゃいましたね。気をつけないと!)


友人の心配をよそに初春はいつも通りに振る舞おうと決めるのだった


「そうだ!初春。今日風紀委員何時まで??」

「え?この書類をまとめたら私はもう終わりですよ」

「じゃあクレープ食べに行こ!なんか新商品でてるらしいよ!」

「いいですねぇ!行きたいです!!」

「そうこなくっちゃ!」


いつもの倍のはやさで書類をまとめると、始末書の山に埋もれた白井に挨拶もそこそこに初春と佐天は支部から出て行った


楽しそうに笑う友人達の後ろ姿を見送ると白井も安心したように微笑んだ


「貴方が元気ないとみんなが心配しますのよ。初春」


何から何まですべてを友人に教えなければならないというわけではない
どんなに仲がよくとも言えない事もある
自分から言い出すまでは、いくらでも待っていてくれる友人達が初春にはいた


以上です!

次は書きためがたまり次第なので、いつとは言えませんが出来るだけ早くきます!!



あと、雑談なんですが
禁書ssのお勧めスレで自分のスレの名前が出てきてキモイぐらい嬉しかったですマル

アクセロリータッ



珍しい上に俺得なSSだから頑張って下さい

白垣根だってれっきとした「垣根帝督」なんだから
初春に恨まれるのは仕方無いわなww

まあそれ抜きでも恨まれる理由はある
子供からの人気は……カブトムシさん>風紀委員だから
垣根に先越されまくられて涙目もありえる

乙です

帝春(白)期待してます

これはおもしろきことなりけるの。
乙たるの。


おはようございます

続き投下しに来ました!
全然話が進まないのでこれからサクサク投下していこうと思います

それではとりあえず少し投下します!



「お!ラッキー全然混んでない」

「良かったですね!すぐに食べられますよ!」

初春は緩んだ顔のまま佐天に相づちを打つ

甘い物を前にして、初春の悩みを一時だけでも忘れさせることができた
と、佐天は誘って良かったと思った


2人が何のクレープを食べるか相談していると
後ろから初春にとって聞き覚えのある声が聞こえてきた


「ミサカもクレープ食べたいなーってミサカはミサカはあなたにカワイくおねだりしてみたり」

「帰って晩飯食えンのか?」

「ダイジョーブ!!ってミサカはミサカは自信満々に答えてみる」

「…残したらしばらくおやつ抜きだかンな」

「はーい!ってミサカはミサカはいい子のお返事」


初春が振り返れば、予想通り
アホ毛ちゃんこと打ち止めとその保護者の一方通行が此方へ向かっている

向こうも気付いたようで、打ち止めが笑顔で走ってくる




「初春のお姉ちゃん!久しぶり!ってミサカはミサカはあんまり久しぶりじゃないけど一応付け加えてみる」

「こんにちは。アホ毛ちゃんもクレープを買いに来たんですか?」

「うん!あの人との買い物の帰りなんだ!ってミサカはミサカは自慢気に言ってみる」


嬉しそうに話す打ち止めに呼応するようにアホ毛もピコピコと揺れる

それが気になったのか佐天も会話に入る


「本当に立派なアホ毛だね」

「初対面で開口一番にそれ!?ってミサカはミサカは名も知らないお姉ちゃんの発言にびっくり!」

「あ、ごめんね。うっかりしてたよ」

佐天が謝ると打ち止めも笑顔でいいよ!と言い
改めて自己紹介から始めた


「初めまして、佐天涙子です。初春の友達だよー」

「ミサカの名前は打ち止めです!ってミサカはミサカはしっかりと自己紹介してみる」

「で、そちらのお兄さんのお名前は?」


佐天が名前を言ったあたりから打ち止めの後ろで手持ち無沙汰に突っ立っている
一方通行に佐天は名前を尋ねた

自分まで聞かれるとは思っていなかったのか
一方通行は驚いたような顔をした


「あ、えっとォ…?」

「だーかーらっお名前は?」


もう一度質問を繰り返し尋ねる
初春はハラハラしながら、打ち止めはニコニコ笑いながら
2人の会話を見守る


「………一方通行だ」

「アクセラレータ、さんですね!佐天涙子です。よろしくお願いします!」

「お、おォ。こちらこそ………?」


無事(?)自己紹介を終えると
今度は初春と一方通行が揉めた

理由は………


「ここは私に出させてください!」

「なァに言ってンですかァ!?いいから黙って奢られとけ!」


どちらがクレープ代を払うか、である


「イーヤーですぅ!これ以上私に借りを作らせないでください!」

「クソガキとこれからも遊ンでくれりゃあいいつってンだろォ!」

「友達と遊ぶことは当たり前のことです!ってさっきから言ってるじゃないですか!」


平行線をたどる2人の言い合いを
佐天と打ち止めは先にクレープを受け取り、
食べながら眺めるだけで一向に止める気配はない

ちなみに打ち止めのクレープのお金を払ったのは佐天である

結局一方通行が折れ、初春がお金を払うことになった
しかし、その頃には打ち止めも佐天も食べ終わっていて2人にまずは謝罪からはいった



「おい」

「はい?」


佐天と打ち止めにいじられながらクレープを食べる初春に一方通行が話しかけた


「アイツのことで話がある」


一方通行が言うアイツとはこの前遭遇してしまった
人物のことだろうと初春はすぐに予想がついた

ついてしまったからこそ
右肩が不自然に震えたことを誤魔化すことが出来なかった


「初春?」


心配そうに佐天が声をかける
それに初春は笑って濁した


「佐天さン、初春さンを少し借りる、打ち止めァちゃンと待っとけよ」

「はーい」

「ミサカもはーい!」 


そう言い、初春と一方通行は佐天と打ち止めからには
見えにくい位置にあるベンチの方へと行った


一旦終了しまーす

ちなみに、一方さんが2人をさん付けで呼んだのは>>1の好みですのであしからず


今日中にまた来まーす!

乙ー!!

待ってまーす


ベンチに座ると一方通行は本題にはいった

「アイツのことだが」

「アイツは、あの時の記憶はねェ」

「むしろ最近の記憶しか保持してねェと言ったほォが早ェな」


あまりにも衝撃的な話だった
だが、初春は心のどこかで納得していた
記憶の中の人物と目の前にいた人物は別人と言っても差し支えないほど違ったからだ

冷静に初春は確認する


「………記憶喪失ということですか?」

「まァ似たようなもンだが。お前も思っただろ?
話し方とか雰囲気とかが全然違ェって」


初春も頷き肯定する


「つゥかアイツ見た目全く違ェだろ。よく気付いたな」


一方通行の疑問はもっともだった
初春も自分が何故、気付けたのか分からなかった

ただ、分かってしまったとしか言いようがなかった

それをそのまま言葉にする
一方通行なら分かるかもしれないと思って


「どうして、何でしょうね?私にも分からないんです。あの人を見た瞬間すぐに分かってしまったんです」

「そォか」


しかし、一方通行が返したのはその一言だけだった

それで話は終わったのか立ち上がる一方通行に初春が今度は尋ねた


「どうして教えてくれたんですか?」

        フェア
「…知らねェのは公平じゃねェからな」


それだけ言うとさっさと歩いて行ってしまった


「あなた、初春お姉ちゃんおかえりーってミサカはミサカは二人に手を振ってみる」

「お帰りなさーい」


2人で仲良く遊んでいたようで、だいぶ距離が近くになっていた

打ち止め、一方通行は買い物の帰りだったためそこで別れ
佐天とも途中まで一緒に帰った
そして、一人となった帰り道

初春は考えていた



──以前のあの人がしてしまったことで私が
今のあの人を責めるのは正しいことでしょうか?

一方通行が帰る直前に思い出したかのように最後に言った言葉を思い出す



「今のアイツと前のアイツを同じとして見るかはお前次第だ。だがなァ、過去はなかったことにはなンねェ。それだけは忘れンな」



(私は前のあの人のことも今のあの人のことも何も知りません。
──私はどうしたいんだろう?) 


糾弾したいのか、赦したいのかさっぱり考えが纏まらない
だが、もう会わないという選択肢は初めからなかった



「あぁー!考えてもわかりません!」


気付けば初春の住む寮は目の前だった


「とりあえず、知らなきゃ分かりませんよね!」


これからを決めるのは知ってからでも遅くはない
目標さえ決まればもう初春は悩むことはない
後は行動あるのみだった


ただいまーって>>1>>1はすぐに帰ってきてみたり!


はい、しょうもない小ネタはさて置き

スレタイにいる垣根が全然出てきませんね(汗)
ご安心を次からはちゃんと出てきますので!

また後でお会いしましょう!

乙です


こんばんはー

投下しに来ましたよー



偶然にも今回も土曜日が非番だったため初春は
早速行動へと移した


「さて、探すにしてもどうしましょう?
監視カメラを使えば簡単に見つかるかもしれませんが、
公私混同は良くないですし─────」




「と、いうわけで犯人は現場へ戻ってくる
と言いますから、あの公園へやってきました!」


盛大な独り言を言いながら初春は公園へと入っていく
もちろん、またいるとは思っていなかった

だが、そんなに広くはないで公園に探していた
白い人物を直ぐに見つけた

見つけたには見つけたが、その横にはフレメアでも
打ち止めでもない小学校低学年ぐらいの少女がいた

少女の身が危険だと思った初春は走る
ロリコン
脅威から少女を守るために





      
         ロリコン
「離れてください!変態!!」 

「違いますよ!?」 







「はい、どうぞ」

「ありがとう!お兄ちゃん!!」

「いえいえ、どういたしまして」

どうやら木に風船が引っかかってしまい、
困っていたのを見かけ助けてあげていたらしい

(良かったぁ)

自分の取り越し苦労だったようで
安心半分、申し訳なさが半分といった心境だった

気を取り直し、少女に寮の場所を聞く
場所によっては送って行こうと思ったのだ


「わかんない」

「「え?」」


眠いのでここまでです
それではー


土日はサークルで忙しいので次は月曜日に来ます
それでは、お知らせでした


次も楽しみにしてる

乙でした



少女に話を聞いてみると、学園都市の小学校に
転入するために親と一緒に見学も兼ねて来た、らしい 
そして、風船を配っているのを見つけもらいに行き
気付けば親とはぐれてしまった


と、ここまで聞き出すのに30分以上かかっていた

初春も垣根も人の話を急かすよなタイプではなかった
これが原因の一つでもあるが、このおかげか少女との距離がだいぶ縮んだ


「うーん。まず、警備員に迷子の捜索願いがでているか聞いてみますね」

迷子の捜索は風紀委員よりも警備員に聞いた方が早いため
初春はすぐに電話をかけた

初春が電話をかけている間
垣根は少女に何か聞いているようだった



「迷子の捜索願いはまだ出ていませんでした。
多分、自力で探されているみたいです。一応、
警備員には言っておいたので」


電話を終えると、初春は垣根に現状を伝える
そして、少女を安心させるためにしゃがんで
にっこり、と笑って言った


「私たちは、私たちで一緒にお母さんを探しましょうか」

「……大丈夫。もう見つけました」


垣根の言葉に初春はポカンとした表情のままで尋ねる


「へ? 見つけたって、この子のお母さんを?」

「はい、そうですよ」 


当たり前のように言う垣根に初春はまた尋ねる


「どうやったんですか?」

    チカラ
「まぁ、能力を使ったんですよ」


どこか、濁したように言う垣根に初春は深く考えず、少女に「良かったですねぇ。すぐお母さんと会えますよ」と言って一緒に喜んでいた


「…ここから少し離れているので、歩いて行きましょうか」

「そうですね! さっ、行きましょう!」


そうして、初春は少女の風船を持つ手とは反対の手を
離れないように握った



しばらく少女と歌を歌ったり、おしゃべりをしたりしながら歩いた

ただ、今日 一日慣れない街にいたせいか
少女は途中から垣根の背中で夢の世界へと
行ってしまった


「………」

「………」 


2人の間に会話はなかった
少女を起こさないための配慮と
自分達の関係が曖昧なせいでの微妙な遠慮
これらが原因なのもあるが、聞きたい事は何故か
言葉にならなっかた

居心地は良くないが、不思議と不快ではない

このなんとも言えない沈黙は少女の母親に出会うまで続いた


うわっ!酉間違えてた!!


スイマセン >>1 です
今日は火曜ですね!
ごめんなさい!月曜来るとか言ったくせに
寝落ちしてました

出来ないことは言うもんじゃないですね
また後で来ます

おつー


すいません、今日ちょっと無理っぽいのでまた明日来ます

>>103
待ってるぜ!



  カダイ 
その幻想をぶち殺す!


はい、>>1です。
書きながらですが投下します!



無事少女の母親と合流でき、少女を母親の元へと送りとどけることができた

お礼がしたいと言われたが初春も垣根もそんなつもりはまったくなかったので断った

母親は何度も何度も、二人が見えなくなるまでお礼を言っていた


警備員にも見つかったとの連絡を入れ、完全下校まではまだ時間があった

さぁ、帰ろう。と思っていた初春は





現在、空を飛んでいた





――あれ? どうして私は今、この人に抱っこされているんでしたっけ?


初春が顔を上げればすぐ目の前に垣根の白い肌と緑色の瞳がわずかに見える


――それにしても、男の人なのに綺麗な顔をしてますね
  何を食べればこんな整った顔になるんでしょうか?



初春の視線に気づいたのか垣根の顔がこちらを向く


「どうかしましたか?」

「い、いえ! なんでもないです!!」


あなたの顔に見惚れてました。なんて言えるはずもなく初春はごまかすように話題を変えた


「う、うわぁ! 高いですねっ!! 人がごみのようです!」


と、某巨人兵の映画の悪役のセリフを言う
垣根は元ネタを知らないのかキョトンとしていた
それに気づかず初春はまくしたてる


「空まで飛べるとか、すっごくうらやましいですよ! 
 遅刻しそうになってもビュビューン! っていけますね! 
 あの子のお母さんもすぐに見つけちゃいましたし」


「別にいいことばかりじゃないですよ」

「えっ…?」



「あ、なんでもないです!」


そのときの垣根の顔は初春がはじめてみる顔だった
辛いのに無理して笑うような痛々しい表情だった

しかし、初春が何か言う前に今度は垣根が話題を変えた


「寮って、あれですか?」


「あ、はい。そうです」


目の前には初春が生活している寮が見える
時間にしてみれば15分もかかっていない短い空中散歩だった

初春が名残惜しそうにつぶやく


「もう、ついちゃましたか。。。」


垣根は少し考えると初春に尋ねた


「………時間はまだありますか? 」

「はい、完下はまだですし、時間はありますよ」

「それじゃあ、もう少しだけ寄り道でもどうですか?」


いつも垣根がフレメアたちに見せる柔らかい笑顔で提案する

初春はその提案に二つ返事でうなずいた


最初の出会いは、初春の垣根に対する印象はどう転んでも『最悪』この一言につきる

次に出会った時、恐怖と記憶と一致しない姿のせいで混乱し、『最悪』は『変態』へと変わった

垣根の事情を聞き、垣根自身を知ろうと思った

三度目に出逢うと、ロリコン疑惑はさらに強くなった


しかし、今初春の頭には目の前に広がる、めったに見ることの出来ない景色を楽しむことしかなかった


初春は垣根の首に両手を回し、垣根は初春の肩を抱き両足をかかえる
俗に言う『お姫様抱っこ』だった



ビルよりも高く飛んだり

鳥の横を通ったり

夕日の沈む様を眺めたり


2人、といっても主に初春ははしゃぎにはしゃいだ

楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまう


寮の前で降ろしてもらうと初春はお礼を言った


「今日はありがとうございました!! とっても楽しかったです! 
 それに、あの子のお母さんもすぐ見つけてくださったし、私だけだったらあんなに早くは出来ませんでした」

「楽しんでくれたのなら、私も嬉しいですよ
 それでは、私はこれで失礼しますね」


未元物質で創られた羽をひろげ、飛び立とうとする垣根の服が引っ張られた
不思議そうに見る垣根に、初春は服を掴んだまま勢いよく言った


「明日ってお暇でしょうか!?」

「えぇ、特になにもありませんが」

「じゃ、じゃあ明日1時にあの公園で!」


そう言うだけ言うと初春は垣根の服を放した
今度は垣根が二つ返事で了承した

「はい、わかりました」 




今度こそ垣根は羽を使い帰っていった
それを見送ると、初春はホッと一息ついた


「よかったぁ、断られなくて」





男性を遊びに誘う経験など皆無に等しい初春はついつい肩に力が入っていた


──明日何きて行きましょうか


自分では気付いていない
他の人が見ればすぐわかるぐらい
初春の気持ちは落ち着かなかった


一方、垣根は普段のカブトムシの姿に戻っていた

──明日ですかぁ

垣根も明日について考えていたが、何かを忘れている気がする


「あ、聞くの忘れてました」


声に出ているのか分からないが、ポツリと呟いた
明日聞けばいいかと思い直した



時間は誰にでも平等に訪れる

そして、とある日曜日


なんか、日本語おかしいとこがありますが
脳内変換でお願いします

今日の投下はこれでおしまいです
また近い内に来ますねー

それでは、次回予告!

初春と垣根の初デート!?
忍び寄る怪しい影、垣根は初春を守れるのか!?

とある少女の恋愛談議
少女達の好みを大暴露!!

の2本でお送りいたします!(ウソ)


サラマンダーよりはやーいー乙


すいません
今から投下しますあんまり書きため出来てないので少しだけですが………


11月も終わりに近づき、冷たい風が街を吹き抜ける

──これは決して作者が時期を考えていなくて、今さら書いたとかではないのであしからず



現在の時刻はPM12:30

初春は昨日した約束の時間よりも30分ほど早くから例の公園へと向かっていた

今日の服装はライトグレーのざっくりニットカーディガンに
胸元や裾にフリルがあしらわれパステルイエローを基調としたマキシ丈のワンピースを着ていた

普段の初春よりも、花の色が心なしか明るいような気がする

(変、じゃないですよね? 佐天さんもこの服可愛いって言ってくれましたし、ハデじゃないですよね? ………いやいや!
何の心配してるんですか! これじゃあ、あの人のためにオシャレしてるみたいじゃないですか!?)


自分で言っているうちに顔が火照っていた


(違います、違いますよ、違うに決まってるじゃないですか!
今日誘ったのだって、迷子のお手伝いをしてくれたことと、お空の散歩に連れてってもらったお礼ですし)


(そう! これはただのお礼なんです! 他に意味なんてありません!!)


と、誰に向けてなのかはわからない言い訳を心の中でしているうちに公園の近くまで来てしまった


(早く着いちゃいました…。何か買って待ちますか)


無性にのどが渇き、公園の近くにあった自動販売機でお茶を買う


「ふぅ、さぁ! 行きましょう!」


一息つくと、飴玉を転がしたような甘ったるい声で自分に喝をいれる
公園へと入ると、すぐ目の前のベンチに白いのがいた




「あ、こんにちは」

「ふぁいっ!? あ、こここんにちはっ!」


にこり、と笑って挨拶をしたのはベンチに座っていた白いの、もとい垣根だった
いるとは思わず、不意打ちの挨拶に初春はどもりながら返した

「す、すいません。お待たせしちゃいましたか?」

「いえ、私も今来たところですよ。
 それに待ち合わせの時間までまだありますよ」


垣根の言う通り、公園の時計を見れば1時まであと20分も時間があった

正直に言うと初春はお礼をすると言っても垣根の好きな物などまったく知らない
昨晩それに気づき、考えたがいい案が思いつかなかった
しかたがないので自分がよく行く場所に決めたのだが垣根が大丈夫かはわからない

だから、聞くだけ聞いてみようダメならダメでその時考えればいい
そう思い、初春はしばらく黙ったままでようやく口を開いた


「あの、えっと、…"クレープ" って知ってますか?」

「え?」



初春は頭を抱えたくなった

(なんで、知ってますかって尋ねたんですか!? フツーに好きですか? とかでよかったのに!)


「クレープ、ですか………たしか、パンケーキの一種でフランス北西部のブルターニュ地方が発祥地。小麦粉、牛乳、鶏卵などを合わせたゆるい生地を薄く焼いたもの。ちなみに、日本で現在親しまれている、生地にフルーツやアイスを挟んだスタイルは1977年の原宿のクレープ店が始まりとされています」(Wikipedia参照)

「へぇ、そうなんですかぁ」


垣根の知識に初春はただ感心するだけだったが、しかし、この後続いた言葉は初春にとってありえないことだった


「だけど、知ってるだけで食べたことはないんですよ」

「え、甘いもの嫌いでしたか?」

「嫌いとかではないですけど…」

「そんな! 甘いもの好きなのにクレープ食べたことないとか人生の8割損してますよ!!」

「別に好きというわけでも」


ない。と言葉は続かなかった
なぜなら、少女は有無を言わせない声色で垣根の言葉に被せてきたからだ


「決定です。私が教えてあげます。クレープ食べに行きましょう!」



初春は頭を抱えたくなった

(なんで、知ってますかって尋ねたんですか!? フツーに好きですか? とかでよかったのに!)


「クレープ、ですか………たしか、パンケーキの一種でフランス北西部のブルターニュ地方が発祥地。小麦粉、牛乳、鶏卵などを合わせたゆるい生地を薄く焼いたもの。ちなみに、日本で現在親しまれている、生地にフルーツやアイスを挟んだスタイルは1977年の原宿のクレープ店が始まりとされています」(Wikipedia参照)

「へぇ、そうなんですかぁ」


垣根の知識に初春はただ感心するだけだったが、しかし、この後続いた言葉は初春にとってありえないことだった


「だけど、知ってるだけで食べたことはないんですよ」

「え、甘いもの嫌いでしたか?」

「嫌いとかではないですけど…」

「そんな! 甘いもの好きなのにクレープ食べたことないとか人生の8割損してますよ!!」

「別に好きというわけでも」


ない。と言葉は続かなかった
なぜなら、少女は有無を言わせない声色で垣根の言葉に被せてきたからだ


「決定です。私が教えてあげます。クレープ食べに行きましょう!」


と、とてもいい笑顔で言われてしまえば垣根が断れるはずがない
基本的に垣根は打ち止めやフレメアのような無邪気なおねがいを無碍にすることが出来ない
性格になっていたからだ
                        
女性にしかも見るからに年下の少女に奢られるなど男のプライドに関わる問題だったが、
その笑顔の前ではそんなものは簡単に曲がってしまった

まだこちらを笑顔で見上げる少女に垣根は言いにくそうにしながらお願いした


「……では、あなたのオススメのものにしますので、教えてください」

「はい! えっと……じゃあ、このバニラアイスとイチゴにチョコレートがかかってるのでいいですか?」

「えぇ、大丈夫です」

「じゃあ、買ってきますね!」


初春がクレープを注文する姿を垣根は後ろから眺めていた
後ろ姿でもウキウキしているのがわかる
自分の知り合いたちとあまり変わらないその姿に垣根は自然と笑みがこぼれていた

(クレープ好きなんですね。あの子たちも甘いものを食べる時はあんな風にソワソワしてましたね…)

そこまで思い浮かべると今日の目的を思い出す

(いつ聞きましょうか………。あまりいい話ではありませんし、
出会ってすぐ聞くのもはばかれますし…)


今から、直書きするのでペース遅くなります


あれこれ考えていると、初春が両手にクレープを持って戻って来るのがみえた
考えるのを止め、初春が転けないか気をつけながら垣根も初春の方へと歩き出した


「はい! どうぞ!」

「ありがとうございます」


初春は嬉しそうな表情で左手に持っていたクレープを垣根に差し出した
垣根もお礼を言いつつクレープを受け取る
「「いただきます」」と2人で言うが、初春はクレープを食べずに垣根の方をジッと見つめていた

クレープと初春を交互に見る
初春の顔は期待に満ちていて、目が「早く食べてください」と語っている


(そんなにジッと見なくても……ちゃんと食べますよ)


目は口程にものを言うとはまさしくこのことだと思いつつ、クレープを一口食べる

チョコレートはビターで思ったよりも甘すぎず、イチゴの甘酸っぱさがアクセントになり、かなりおいしかった


(ふむ、初めて食べましたけど意外とイケます。……まぁ、以前の私も食べたことのなさそうなものですけど)

(と言うより、今は食べる必要性もないんですけどね……)

カブトムシ君は元の垣根の善意部分で作られた未元物質だからねぇ……
原作でも別人(?)として扱われているけど……

>>123正確にはそうじゃなくて垣根の本質を抽出した声楽じゃないか?まぁ大体あってるとは思うけど。


どこか自虐的な考えが頭に浮かび、その思考にズルズル引きずられそうになったが、初春の言葉によって止まった


「どうです? 美味しいですか?」


言葉は疑問系だが、顔には「おいしいでしょ! おいしいですよね!」と書かれている
そんな無邪気な顔を見てフッと体の余分な力が抜けるのがわかる


「…そうですね。とても美味しいです」


初春という自分と関わったことのある人物に会うということで罪悪感のようなものを感じ、思考が知らぬ間にネガティブなものになっていた


(聞くのは今じゃなくてもいいですよね)


隣で幸せそうにクレープを食べる初春の横顔を見ながら
垣根も残りのクレープを食べ始めた


クレープを食べ終わると、初春が話しかけた


「おいしかったですね! どうでした? 初クレープのお味は」

「クレープがこんなにおいしいとは思いませんでした。甘いものをほとんど食べたことなかったのでとても新鮮でした」


ここで垣根は自分の失言に後になって気づく
初春の目の色が変わったことに今は気づけなかった……


「それじゃあ、次はパフェを食べに行きましょう!」

「え?」

「最初に言ったじゃないですか、甘いものを食べたことないとか人生の8割損してますよって!」

「あれってクレープだけの話じゃなかったんですか!?」

「さぁ? 何のことでしょう。
 そんなことより今、近くのファミレスで二人でパフェを食べきると無料になるイベント
 やってるんで早く行きますよ!」

「そんなことよりって……大丈夫何ですか?」

「今日は無礼講ってヤツですよ!! パフェの次何食べますかね?」

(まだ食べる気ですか………)


かろうじて言葉を飲み込むとウキウキと足取り軽く前を行く初春に苦笑いしつつ、ついて行った

>>123
実際は本物と混じってるから区別つかないというか
海にコップ一杯の水を捨ててもう一回掬ったら元のコップの水分子が必ず入ってるとか言うレベル

それって別人てことじゃね?

まあ、未元物質に常識は通用しなから

>>128
濃度のの問題
それぞれの垣根の善:悪の比例
15巻垣根2:8
黒垣根0:10
白垣根9:1


つまり、白垣根は善の濃度が高すぎてああなる
上条さんも悪の濃度が高かったらたぶん上条(悪)みたいになるだろう


スイマセン。昨日寝落ちしてました
切りのいいとこまで投下します


パフェの次は餡蜜をその次にアイス etc. etc. の
学園都市甘味ツアーを終えると垣根はかなりゲッソリしていた


(一年分の甘いものを食べた気がします………)


垣根とは正反対に初春は元気いっぱい満足気だった
頭の花も朝より元気にみえる(本当に見えるだけだが)

打ち止めたちよりも高いが垣根にとってはだいぶ低い位置にある頭を見下ろす
そして改めて初春を観察する。クリクリとした大きな瞳、小さな鼻、ふっくらとした柔らかそうな唇、甘ったるい声、触れたら折れてしまいそうな細い体躯


(そう言えば抱きかかえた時、甘い匂いがしました…
 頬も柔らかそうです)

(甘いものが好きだからこの子も甘いものと似ているんですかね?)

(例えるなら……イチゴのショートケーキですね)



(──食べたら甘いでしょうか…?)




そのままずっと初春を見ていると、初春が突然顔を上げた


「今日は付き合っていただいてありがとうございました! 
 私ばっかりが楽しんじゃいましたけど…」

「そんなことないですよ。私も十分楽しみましたから」


垣根の言葉に申しわけなさそうな顔をしていたがみるみるうちに笑顔に変わった
すると意を決したように初春は垣根に言った


「あの、携帯の番号教えてくれませんか?」

「い、嫌なら別に大丈夫です! ただ連絡先知ってたらまた食べに行けるかなー。
 ぐらいに思ってるだけなんで!!」

「携帯ですか……ちょっと待ってください」


慌てて理由を言う初春を気にせず垣根は少し考えるとどこからか小さな手のひらサイズのカブトムシを取り出した


「カブトムシ?」

「あいにく携帯電話は持っていませんがこれを使えば連絡は出来ます。メールは出来ませんが、これに話かけてくれればすぐに出ます」

「これも能力ですか?」

「そうですね。能力の一端です。
 カブトムシなのは、この形が一番演算しやすいからですよ」

「ふぇぇ、何でもありなんですね」

「何でも、はできませんよ。ただいろいろできるだけです」


(あ、まただ)


垣根が時折見せる寂しそうな笑顔に初春は気づいていた
もちろん本人は普通に笑っているつもりなのも

受け取ったカブトムシを握る手に力がはいる


「絶対連絡しますから!」


宣言するように初春は言うと、垣根は一瞬びっくりした顔をしたがすぐに変わった


「はい、待ってます」


笑って初春の言葉に応えた



以上です
次はすぐに来れるようにします!

乙!カブトムシに話しかけてる頭に花乗っけた中学生とか想像しただけでヤバいwwwwww

本物のカブトムシは、木の樹液を吸うけど、このカブトムシは花の蜜を吸いそうだな。

カブトムシ型携帯か
HXHであったなそんなの

どこから溢れる花の蜜を吸うんでしょうかね(ゲス顔)

>>139
佐天「あれ?初春のパンツにカブトムシが・・・」
こうですか?わかりません(すっとぼけ)

もっこりしている初春のパンツに凍りつく佐天さん

,..-─‐-..、

            /.: : : : : : : .ヽ
          R: : : :. : pq: :i} ←俺
           |:.i} : : : :_{: :.レ′
          ノr┴-<」: :j|
        /:r仁ニ= ノ:.ノ|!           _
          /:/ = /: :/ }!        |〕)
       {;ハ__,イ: :f  |       /´  
       /     }rヘ ├--r─y/         ペロペロペロ
     /     r'‐-| ├-┴〆   〃(^ω^ ) ミ 
      仁二ニ_‐-イ  | |    (^ω^ )  O(^ω^ ) ヒュンヒュンヒュン
      | l i  厂  ̄ニニ¬       Oヽ(    )〃ノO "
     ,ゝ、 \ \   __厂`ヽ       ∪\)   ←おまえら
     / /\_i⌒ト、_   ノrr- }     " ""
   └-' ̄. |  |_二二._」」__ノ

頭の中にメロンパン詰まってると


───その日の夜


初春は机の上に置いてあるカブトムシを眺めていた


(本当にこれで会話ができるんでしょうか?)


形は妙にリアルなのにその外見の──作り出した本人を彷彿とさせる
白さのせいでまったく異質な物に感じてしまう

初春は垣根の能力についてはほとんど知らない
知っていることと言えば応用が利き、垣根曰わく何でもではなくただいろんなことができる。ということだけ

もちろん、風紀委員の権力と初春のスキルがあれば調べ上げることなど朝飯前だ

しかし、それはしなかった

公私混同は良くないという思いと、勝手に調べるのは失礼だという思いがあったからだ
と、いってもこれは建前だった

初春は無意識のうちに初めて会った時の垣根に関わりたくないという思いが心の底にある





そんな複雑な心境だが、今の垣根を好ましく思っている気持ちも確かにある

カブトムシを手のひらにのせ、ものは試しだと話しかけることにした


「えっと、このまま話せばいいんですかね?」

「はい、そのままで大丈夫ですよ」

「ひゃあっ!?」


初春が独り言を言うと、突然カブトムシの目が光り、羽がひとりでに広がると
──垣根の声が聞こえた


「こんばんは。初めて作って見ましたけどうまくいったみたいですね」

「わわっ!こ、こんばんは!…すごいですね!どういう仕組みなんですか?」

「これに向かって話しかけることで自動的に私と回線が繋がるようになっています。
 それと、言い忘れていたのですが、これの角を軽く押してくだされば
 話しかけなくても繋がり、通話の終了もできますので」

「はい!わかりました……あれ?でも携帯電話持っていないんじゃ?」

「能力で私だけに聞こえる電波を作って、それに声を変換して通信しています。声を出す版のテレパシーに近いですね」

「へーそうなんですか!」


簡単に能力の説明を聞くと、それからは今日一日食べ歩いたスイーツの感想を言い合った


「わっ!もうこんな時間!?すいません。遅くまで…」

「私は大丈夫ですから、安心してください。
 明日は学校でしょうから、それでは」

「今日はありがとうございました。また行きましょうね!
 それじゃあ、おやすみなさい」

「…おやすみなさい」




話に夢中になり、時刻はもう9時を回っていた
挨拶を交わし、通話を終了した




("また"ですか……)


初春の最後の言葉が心に残っていた

通話が終了し、カブトムシの姿のせいで表情はわからないが、笑っているような気配がした



通話を終えて、カブトムシの目の光りが消える
それを確認すると初春はカブトムシを机の上に置き、ベットに入った


そのまま時間は過ぎていく


垣根が初春に渡した時、目に光は灯っていなかった
だから気づかなかった

渡したカブトムシの目が


正常な緑色

異常の赤色


そのどちらでもない


警告を示す黄色の光を発していたことに


こんにちはー
短いですが、投下しました

やっと話が進みます!
それではまた、次回!


最近、初春のキャラソンの「無限世界」のとこが「未元世界」に聞こえてしょうがないです
もはや病気ですねww

お湯
カブトムシの身に何が!?

白垣根SS増えてくれ~!

白垣根はあんまり出ないんだよなあ…

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お久しぶりです(汗)
本編っつーか、今回は初春が出てきません

それではいきまーす!



二人が小さな異変に気付かないまま翌日


警備員の黄泉川の家にお世話になっている一方通行の朝は打ち止めのダイナミックな朝の挨拶から始まる

しかし、今日は別の物音で一方通行は目が覚めた


何者かが窓を突き破ってきたのだ


すぐに一方通行は戦闘態勢を整える


(誰だ?警備員の家に飛び込んで来やがったバカは……
 どちらにしろ、アイツらに危害を加えるつもりなら、
 ………ぶっ殺す)


風通しのよくなった窓によって入る風でカーテンが揺れ、そこから人影が見える

一方通行の緊張が高まる

よくよく見ると相手は最近会ったばかりの
………白いカブトムシだった

口元がひきつるのがわかる
                           ソフト
(おいおい!なンなンですかァ!?あいつはいい子ちゃンの人格がメインじゃなかったのかよ!?
 いや、コレがアイツと決まった訳じゃねェ
 クローン?それとも、臓器の一部を使っているのか?)

すばやく、チョーカーのスイッチを入れる

この時点で一方通行は学園都市最強の230万人の頂点に君臨する超能力者へと変わる


「オイ、ナニ人の家の窓割って、誰の許可を得てここに来たンだ、あァ!?どこの差し金だ?」



垣根がこちらを向く、学園都市のツートップである2人が戦えば被害は尋常なものではない
一方通行はいかにここから離れるかを考える

ここには守りたいものが多すぎるのだ


垣根が口を開く







「た、」

「?」

「助けてくださいぃぃぃいいい!!」


「!?」






その言葉とともに垣根が泣きついてきた
タックルをかます勢いできた垣根は一方通行の反射の膜によってもと来た方へと戻っていった

一方通行も垣根の態度に驚きすぎて突っ立ったままだった
その衝撃で部屋には垣根の白い羽が散らばっている


少しすると、垣根がまた部屋に入ってきた


「ひどいですよ!私を反射するなんて!」

「ダマレッ!てめェが勝手に突進して来たンだろォが!!いいから、さっさと部屋を片付けやがれっ!!」


一方通行に言われ、垣根は指を鳴らして跡形もなく消した

しかし、一方通行の部屋は依然として荒れている

あ窓ガラスが散乱し、棚に置かれていた本などもほとんどが床に散らばっている

何故窓から侵入してきたのだ

普通に考えてありえない

そう思ったまでを口に出した



「お前に常識っつゥもンはねェのか!?あ″?」

「私に常識は通用しません(キリッ」






「お前本当は記憶あンじゃねェのか!?ウソだろ!
 あと、無駄にキメ顔すンじゃねェ!!」

「いえ、ナゼかこう言わないといけない気がしたんです」


首を少し傾け、キョトンとした顔で垣根は答えた
これが可愛らしい少女がすれば絵になるが、180?の男がやってもこれっぽっちも可愛くない

そんな垣根の態度に一方通行はさらにイラッとしたのに気づいたのか、余計な一言を言ってしまった


「なンなンですかァ!?マジで何がしてェンだよ!!
 いいからさっさと部屋を元に戻しやがれっ!!」

「そんなにイライラしていると血圧あがりますよ?」


「お前のせェだァァァァ!!!!」


伊達にもやしっ子と呼ばれていない一方通行はツッコミのしすぎで息切れをおこしてしまった
息が整うまでの間に垣根は未元物質で部屋を元通りに戻した



ちなみに、垣根が部屋に突入した時の音は同居人達全員に聞こえていた
こっそり、部屋を覗けば入って来たのが一方通行と打ち止めの知り合いだと知り、特に問題ない
と家長である黄泉川が判断した







「それで本題なんですが」

「いきなりだな、オイ」


すっかり綺麗になった部屋で一方通行はベッドの上に座り
一方通行と向かい合うような形で垣根は床に正座している


「単刀直入に言います。
 私の学園都市で使えるIDとお金用意してください!!」ドゲザ

「はァ?なンで俺がそンなことしなくちゃなンねェンだよ!」

「実は…………」


そして、垣根は一方通行に初春と甘味ツアーに行くためにお金が必要で、ついでにIDが使えるかどうか
使えないのなら、用意するのを手伝って欲しいということを伝えた

すべて聞き終わると一方通行の顔は


「…………え?」


どん引きしていた


「どうかしましたか?」


いぶかしげに垣根が尋ねれば、一方通行は重々しい様子で言った



「お前………ガチのロリコンだったンだな」

「………ハァ!?ロリコンじゃないですよ!」

「ハイハイ、そォですか。そォいうことにしといてやるよ」



いくら否定しても一方通行はハイハイと流すだけだった







翌日、垣根の元に偽造IDと通帳、カードが無事渡された

一緒に『ロリコンwwm9(^Д^)プギャー』と書かれたメモがあったが誰が書いたかはナゾのままだった




全体的に短いですね(汗)すみません!

近いうちにまたきます!

あと、何かネタがあったら、言ってくだされば書きます!

それでは!


あ、言い忘れてましたがスレタイ回収しました(笑)



夏といえば怪談…

語り手垣根さんの怪談話よろ


この一方さんはイライラする。
ネタは本物のカブトムシを捕まえに行くこと

乙でした

ガチロリレーター乙

まーつーわ

続きはよ

ネタは初春の花飾りを未元物質で形成

垣根君はもう、バレーボールに……

>>171 >>172
ageるのやめようぜ専ブラ以外の人も見てるんだからさ

まーつーわ

私まーつーわ

五日まで待~つ~わ


お久しぶりです(汗)
いろいろと忙しくて………

言い訳はさて置き、ネタありがとうございます! 番外等で書かせていただきます!

それで今から本編投稿いきますが、少々、いやかなり? 無理があると思います
ので、注意です


垣根との甘味ツアーin学園都市も数回も実行された
12月に入ったばかりのとある月曜日

今日は特に大きな事件もなく、初春は事務仕事だけですんだので、精神的にも肉体的にも疲れは少なく
自室に帰った後もパソコンでデータベースの整理やネット内の見回りのようなことをしていた

すると、突然机の上に置いていた白い小さなカブトムシの羽が震えた
そこから垣根の切羽詰まった声が聞こえた

  ・・・・
「…ういはる、さん! 助けてくださいっ!!」



「ど、どうかしたんですか!?」


垣根の初めて聞く声音に驚きながらも、何が起きたのかを尋ねた


「すみません! 私の不注意で……」


言いよどんだが意を決したのか垣根は先ほどよりも落ち着いた様子で話し出した


「気付いたら閉じ込められていて、能力で開けようにも何らかの邪魔が入りうまく演算が出来ないんです。
 だから、お願いです。私が渡したものを持って扉を開けてくださいっ!! 扉さえ開けば後はこっちのもんです。
 ……ただ、扉にはパスワードなどがあるようなんです。それでも俺に協力してくれませんか?」

「じゃ、じゃあ警備員に」

「それは、無駄です。おそらく正しく向こうに繋がる可能性は低いです。 本当なら風紀委員であるういはるさんに連絡するのも良くないのですが…… 」

「わかりました! 私に出来ることなら何だって協力します!」

「ありがとう、ございます……」

「当然のことです!」


顔は見えないが、きっと垣根はまたあの困ったような笑顔でいると思い
初春は安心させるように笑って応えた


「……場所はこれが案内しますのでついてきてください
 それと、もう此方からは連絡は出来ないと思いますので気をつけてください」

「はいっ!! 待っててくださいね!」





通信を切り、笑顔のままだった初春の表情がガラリと変わった

部屋着から動きやすい服に着替え、腕には風紀委員の腕章を巻き、鞄に必要な物を入れると
小さなカブトムシを持って部屋を飛び出した

日は完全に落ちている
だが、バスや電車が止まるにはまだ早い時間である

目の前を飛ぶカブトムシの後をついて行きながら空とは正反対に徐々に明るくなっていく外の照明を背に走った

カブトムシに連れられ、ついた場所は小さな研究所だった

灯りはついておらず、人の気配もない

監視カメラもチェックすると幸いにも死角となる場所があった
こっそりそこへ行くと、鞄からコードを取り出すと扉の横のパネルに繋いだ
コードの先、初春の手元にはPDAが握られていた

それを使い操作を始めると、5分もしないうちに扉が開いた


「ふぅ、思ったよりガードが緩かったですね」

「すごいですね。さすが守護神」

「いえいえ、それほどでも………って、えっ!?」


後ろを振り向くとカブトムシが話していた


「ありがとうございます。……これでやっと自由になれます」


そう言うと、カブトムシは勝手に奥へと行ってしまった
それに初春もコードやらを慌てて片付けついて行く


カブトムシが入ったのは、小さな研究所の割には大きめの研究室だった
その中心には、初春には何を示しているのかわからない計測器や、医療の場で使われるような機器があった
それらが取り付けられているのは白い繭のような物が見える

部屋の入り口から動こうとしない初春を気にもとめず、カブトムシはそれに近づく


「あ、あの! いったいこの部屋は何ですか?」


よくわからないまま初春はカブトムシに尋ねる
しかし思うような答えは貰えなかった


「見ていればわかりますよ
 ……いいから黙ってみていろ」


有無を言わせない冷たい口調だった
初春が何も言えないでいるとカブトムシは白い繭に近づき
入った



言葉の通り、カブトムシは白い繭の中に入り込んでしまった

垣根を助けに来たはずなのに、肝心の垣根はおらず
案内役だったはずのカブトムシは繭の中に入っていった
どうすればいいのか分からず
不意に部屋から目をそらしてしまった

そして、視線を戻すと目の前に人がいた

距離にして30cmほど
相手の手が余裕で届く距離である

驚きのあまり固まってしまった初春の数十cm高い位置から話かけられた
胡散臭い笑みを貼り付け
慇懃無礼に
どこかバカにしたような声で


「久しぶり、でいいかな? 無力な風紀委員さん?」



今から授業受けてきます!
今日絶対きますので、また後で!



ていと君復活か

どんなに悪人顔してすごんでみても
「しょせんバレーボールだしな」と思われるんだろうなあ、読者には。

バレーボール舐めんな、顔面にぶつけられたら泣くぞ

その「しょせんバレーボールだしな」さんは
学園都市の第三位ですらステータス負けしてる人なんですけどねぇ
正直原作のあのシーンは他の超能力者でもなんもできずにひき肉だろ


……昨日、いらんこと言ってすみませんでした
昨日投下するつもりだった番外編が消えてやる気持ちも消えました(泣)


本編投下いきます


「おいおい、そんなに固くなんなよ。今はアンタをどうこうする気はねぇよ」


何の反応も示さない初春に肩をすくめながらおどけたように言う
それでも何も言わない初春を気にせず、言葉を続ける


「協力感謝するぜ。おかげで身体が手に入った。」

「いったい、どういうことですか?」

「……立ち話もなんだから座るか。
 今出してやるよ」


初春の質問には答えず、初春から離れると背中から白い六枚の羽が生えた
その羽で中心に置いてあった機器を荒々しくどけると、そこから白い椅子や机が出てきた


「ほら、座れよ」

「え……」



初春の方へと顔を向けると席をすすめた
しかし、初春は不安や警戒からなかなか動こうとしなかった
言うことを聞かない初春に痺れを切らしたのか再び初春に近づき、腕を掴むと無理やり席に連れて行った
椅子をひき、初春を座らせると向かい合うように椅子にどかりと腰をかけた


「ふむ、座り心地はまあまあだな。次はもう少し柔らかい方がいいな。
 あ、茶でも飲むか? 未元物質茶だけど」

「……遠慮します」


初春は警戒を怠らず目の前の男との会話を最低限にし様子を窺う
最近(初春の中で)甘味仲間となった人物とは違い、相手は明るい茶髪で赤いジャケットを着ていて
文字通り色違いの人物である

                   トラウマ
最近やっと思い出す頻度の減った初春の最悪の記憶を嫌でも思い出してしまう


「なんだよ、ガキが遠慮すんなよ。・・・味は保障しねぇけど」


不穏な言葉をボソリと呟くのを聞き漏らさず、初春は話の軌道修正を図る


「そんなことより! 早く質問に答えてください! これはいったいどいうことなんですかっ!?」

「その前に俺の質問に答えろ」

「な、なんでしょう・・・」


口元だけの笑みを引っ込め真面目な顔をするので、初春は思わず居住いを正す
何を聞かれるのかどきどきしながら向こうが口を開くのを待つと

「ずっと・・・」

「ずっと?」




「ずっと気になってたんだが・・・
 アンタの頭の上の花ってなんだ?
 能力か何か、か?」


初春は質問の意図を理解するのに数秒かかってしまった


「はぁ!? 質問ってそれですか??」

「おう! ずっと気になってたんだよなぁ」


どんなことを聞かれるのかと思えばまったく流れと関係のない内容で気を張っていたのが緩んでしまった


「お答えする義務はありません」


気を取り直してキッパリと断るが


「んだよ、冷てぇな。別にいいだろ? 企業秘密ってやつか?」


そう言いながら初春の頭を見つめる
その様子に記憶とのギャップがありすぎて、恐怖心よりも困惑の方が強くなっていく

いれていた肩の力を抜き、もう一度尋ねた




「あなたはいったい誰ですか?」

「垣根帝督。初めて会った時言ったろ?」



垣根さん花が本体なんですよ
(棒

オーズのアンクみたいだな。


「え……」


初めて会った時、この言葉に初春は驚きを隠せない


(この人は覚えている。──知らないと思っていたことを)


初春の戸惑いに気づかず、向こうは話を続ける


「俺はあのちっせぇカブトムシだ。だったのほうがいいのか?
 まぁ、これが前提なんだが、俺はカブトムシだった間も意思があった
 そこで、アイツにバレないように虎視眈々と機会をうかがっていた
 そしてチャンスは巡ってきた
 俺の身体の一部がここにあることを知ったんだ」

「ちょ、ちょっと待ってください!機会って何ですか?そしてここに体の一部があるって………」

                     
「アイツから独立するための機会だ。アンタも見たろ?
 あの白い繭みたいだったのが俺の身体の一部だ
 ……研究者共はこれを使っていろいろやりやがっていたけどな」

   ハード   スペック
「この身体じゃあ能力が足りねぇ。強化にはアイテムが必要だろ? だから俺の中にあった物が必要だった
 場所はわかっても開けれなければ意味ないからな
 それでアンタを使わせてもらった訳だ」


これでいいだろ? と言いたげな目で初春を見やる
腑に落ちないことや疑問はあるがひとまず飲み込む
何だか、まだ聞くべきではない。そんな気がしたからだ

まだか?
続いてほしいが

待ってるよ

まだ生きてんのね


すいません!
今月忙しいんで次の更新は来月になります!
早く戻ってきたいです!!

……………………………………よし

                       _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                      /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                      |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                      |:::::::::/         ヽ
.                      |:::::::|
.                ┌―――|::::::|―――――┐
                 |   _,,,,,,ヽ::|         |
                   |    帝凍庫クン     |
                 |_________________|
                ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ
                       |       `ニ´      ||
                       |_____________j|
                 |´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|

                 |               ||
                       |〕 続けたまえ>>1よ   ||
                  /|              ||
                  |___________j|

突然の帝凍庫やめいwwwwww

続きまだー?

はよ

ヤバイな

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