モンスターハンターの創作小説です。
長期間に渡りお付き合いいただき、ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
第三部の11話からの投稿となります
前作までのURLはこちらです
■まとめサイトTOP:http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/
・第一部:http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/2000
・第二部:http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/2001
・外伝:http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/2002
・第三部:http://plaza.rakuten.co.jp/MikenekoMilk/2003
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368021522
イャンクック 「旧沼地で人間を拾ったんだが」 シリーズ
第三部ジンオウガ編
11.不可視の迅竜
―高地、夜―
グレンゼブル 「そうか……少女は人間じゃねェのか」
イャンガルルガ 「いや、違ェって! お前何回説明したら理解するんだ!?」
ティガレックス兄 「ガルルガ、無駄だぜ。こいつ本物のアホだ」
ティガレックス弟 「全くだ。言葉が通じてねぇんじゃねぇか?」
グレンゼブル 「何を言う兄弟! 俺達はモンスターだろ?」
イャンガルルガ 「あァ」
グレンゼブル 「少女だってモンスターになったじゃねぇか! じゃあ俺達の仲間だ!」
イャンガルルガ 「だから、そんな簡単な問題じゃ……」
少女 「と、とりあえず……グレンゼブルさん?」
グレンゼブル 「何だ?」
少女 「その絶島にいたのは、本当にラヴィエンテさんだったの?」
グレンゼブル 「そうだ! 奴は確かにそう言ってたな!」
少女 「絶島は実在する島じゃないの?」
ルコディオラ 「…………」
ナルガクルガA 「そんな訳ないわ! 私達行ったことあるもの!」
ナルガクルガB 「ねぇ、確かに住んでた時もあったわよねえ」
ナルガクルガC 「私達が三人同時にボケたとでもいいたいのぅ!?」
少女 「そんなことは言わないけど……」
ゴゴモア 「…………おそらくは結界…………」
ルコディオラ 「!?」
ゴゴモア 「太古の力、それで、外界の力、切る」
イャンガルルガ 「お前らの島と同じようなものか」
ゴゴモア 「そうだ」
グレンゼブル 「…………」
少女 「?」
グレンゼブル 「ラヴィエンテは…………」
イャンガルルガ 「?」
グレンゼブル 「いや、何でもねェ」
イャンガルルガ 「何だ? 気になるぜ」
グレンゼブル (少女を『殺せ』っつったなんて言わないほうがいいな……)
ゴゴモア 「して、これから、どうする?」
イャンガルルガ 「いや……俺達はラヴィエンテに会ってない。絶島を探すよ」
グレンゼブル 「…………俺も行くぜ」
イャンガルルガ 「! だがお前、ここの守りはいいのか? エルペ達が心配なんだろ?」
グレンゼブル 「確かに心配だが、ラヴィエンテとやらが守ってくれるらしいからな!」
ルコディオラ 「何……?」
グレンゼブル 「それに、久しぶりに外の世界も見てみてェ!」
少女 「うん、グレンゼブルさんがそれで良ければ」
グレンゼブル 「…………ああ!」
イャンガルルガ (何だ……? グレンゼブルの歯切れが悪ィな……)
グレンゼブル 「とりあえず今日は、エルペ達が場所を貸してくれたこの大洞窟で寝るぜ!」
ティガレックス兄 「…………メシは不味い。ジメジメしてる。こんな場所とっととおさらばしようぜ……」
ティガレックス弟 「そうだぜ少女……明日になったら即効出て行こうぜ……」
少女 「あはは……うん」
ブラキディオス (……ラヴィエンテ様と意識が通じん……何故だ……?)
ココモア 「…………」
イャンガルルガ 「グレンゼブル、ちょっとこっちに来い」
グレンゼブル 「あァ? 何だ?」
イャンガルルガ 「いいから来いよ」
グレンゼブル 「おい、引っ張るな耳を……!」
グレンゼブル 「何だよ?」
イャンガルルガ 「お前ェ、俺達に隠してることがあるな?」
グレンゼブル 「隠してること?」
イャンガルルガ 「目が泳いでんだよ」
グレンゼブル 「チィィ! 隠しごとってのはどうも苦手だぜ!」
イャンガルルガ 「ラヴィエンテに何を言われた? 少女のことか?」
グレンゼブル 「…………」
イャンガルルガ 「おい! 少女を人間に戻す手がかりを知ってるんじゃねぇだろうな!!」
グレンゼブル 「落ち着けよ兄弟。手ェ離せ」
イャンガルルガ 「落ち着いていられるか! 頼む、教えてくれ! 俺たちの旅の目的なんだ!」
グレンゼブル 「…………」
イャンガルルガ 「この通りだ!」
グレンゼブル 「やめろォ、兄弟! 頭なんてとっときの場所でしか下げちゃ駄目だ!」
イャンガルルガ 「俺にとっては……大事な……大事なことなんだ!」
グレンゼブル 「…………」
イャンガルルガ 「どんな礼だってする! だから少女を……人間に……ヒトに戻してやりてぇ!」
グレンゼブル 「悪ィが……知らねぇなぁ…………そんな話はなかった」
イャンガルルガ 「本当なのか!?」
グレンゼブル 「俺を信用しろよ。本当に一言二言喋って名乗っただけだぜ」
イャンガルルガ 「……そうなのか……」
グレンゼブル 「ガッカリさせて悪かったな。まぁ、俺も一緒に探すぜ! 少女がヒトとやらに戻る方法を!」
イャンガルルガ 「……ああ!」
グレンゼブル (……すまねぇ、だが、今はまだお前に打ち明けるときじゃねぇんだ……)
ティガレックス兄 「おい! バカ二匹!」
イャンガルルガ 「! 何だ? バカにバカって言われたくねぇな!」
ティガレックス弟 「うるせぇバカ! そんなことを言ってる場合か!」
グレンゼブル 「何かあったのか?」
ティガレックス兄 「少女が……少女が消えた!」
イャンガルルガ 「!!」
グレンゼブル 「消えただァ? 巨大恐竜の次は透明恐竜かァ?」
ティガレックス兄 「ち、違ェよマジで消えたんだ!! 俺たちと普通に話してたんだが、次の瞬間、パッと……」
ティガレックス弟 「いなくなっちまった!!」
イャンガルルガ 「ンだとォ!!」
ゴゴモア 「本当の、ことだ。我ら、においも、追跡できぬ!」
イャンガルルガ 「少女ォ!」
グレンゼブル 「……本当だ! においも途切れちまってる!」
ブラキディオス 「…………」
ルコディオラ 「貴様……何か、知って、いるな?」
イャンガルルガ 「おっさん! てめぇ目の前で少女が消えたんだぞ! 何で動かねえ!!」
ブラキディオス 「…………」
イャンガルルガ 「……チィ!」
ナルガクルガA 「落ち着きなさい! シャイボーイ!」
イャンガルルガ 「!!」
ナルガクルガB 「私達に心あたりがあるわ!」
ナルガクルガC 「ブラキディオスも、多分それを知ってるのよ!」
イャンガルルガ 「! 本当か! 教えてくれ、何が起きたんだ!」
ナルガクルガA 「それは……」
グレンゼブル 「勿体つけんな、敵だったら助けに行かなきゃならねェ!」
ナルガクルガB 「敵かも……でもそうじゃないかもしれないわ」
ナルガクルガC 「私達ナルガ族には、最頂点の女王がいるわ」
ナルガクルガA 「『月光』と呼ばれる伝説のナルガよ!」
ナルガクルガB 「その姿は忍のごとし! 姿も、においも、鼓動でさえも消えて移動すると聞くわ!」
イャンガルルガ 「! その月光が少女をさらったのか!?」
ルコディオラ 「ブラキディオスから、聞き出した」
イャンガルルガ 「!」
ルコディオラ 「念が完全に、消えた、銀幕のナルガの仕業だ、と……」
イャンガルルガ 「くそっ! 何でそいつは少女をさらったんだ!!」
グレンゼブル 「兄弟! 叫んでる暇があったら探しに行くぜ!」
イャンガルルガ 「お前らも何してる! 少女を助けなきゃ!」
ナルガクルガA 「シャイボーイ……聞いて。月光は伝説のナルガ。決して悪いモンスターじゃないわ」
ナルガクルガB 「おそらく向かう先は、『死の谷』……通称、モンスターの墓場よ……」
イャンガルルガ 「モンスターの……墓場?」
ナルガクルガC 「あそこには行かないほうがいいわ。月光が少女を戻してくれるのを待つ方が……」
グレンゼブル 「気に入らねぇな!」
ナルガ達 「!!」
グレンゼブル 「月光だろうが、おてんとさまだろうが、そんなこたぁ関係ねぇ!」
イャンガルルガ 「お前……!」
グレンゼブル 「少女は仲間だ! 無断でさらわれてはいそうですかってじっとしてられっかよォ!」
グレンゼブル 「ついてこい! 探しに行くぜ! その墓場とやらに行けばいいんだな!?」
イャンガルルガ 「おい、グレンゼブル! 場所も知らねぇのに……」
ティガレックス兄 「行っちまった……」
ティガレックス弟 「とりあえずわかれて探そうぜ! ガルルガはグレンを追え!」
イャンガルルガ 「分かった!」
ナルガ達 「…………」
ブラキディオス 「…………」
ルコディオラ 「某も、助太刀いたそう」
ゴゴモア 「我もだ」
ココモア 「…………」
―高地、上空―
イャンガルルガ (チィィ! どこだ!?)
モゾモゾ
イャンガルルガ 「!! (何か俺の背に……乗ってやがる!!)」
ココモア 「プハァ! 気配を殺すのって疲れる……!」
イャンガルルガ 「クソザルがァ! 俺の背中に……」
ココモア 「わわ……っ! き、聞いて、ガルルガさん! グレンさんを追っていけば、多分少女に会える!」
イャンガルルガ 「ンだとォ!?」
ココモア 「僕、皆の場所が分かるんだ……直感て言うのかな。少女の居場所も、なんとなくつかめてきた!」
イャンガルルガ 「そうか! よォし案内しろ猿! 俺を少女のところまで連れて行けェ!」
ココモア 「うん!!」
☆
お疲れ様です。
次回の更新に続かせて頂きます。
5/15(水)更新予定です。
低速になりますがご了承ください。
Wikiなどはご自由にお使いください。
また、ブログへのまとめは1話完結毎に行います。
ご意見やご感想、ご質問がございましたら、
お気軽にここに書き込みください。
それでは、失礼します。
三毛猫さんの話は見ていてとても面白いです。
これからも頑張ってください。
応援しています。
まだ続いてたんだ
続いてたのか、前スレ分みてこよう
キターーー!!!
続き、楽しみにまってましたよ〜(*'▽'*)♪ フロンティアもGになったり、4も発売されそうですが、どうやってお話に絡まっていくのか楽しみです。お体に気をつけて更新頑張ってくださいね〜(*゚▽゚*)
続きが見たいね
こんばんは。
続きが書けましたので投稿させて頂きます。
―高地のはずれ、夜―
グレンゼブル (何でだ……? 少女の居場所が何となく分かるぞ……)
(やけに強力なモンスターと一緒にいるな……)
(意識は失ってるみてェだ……やっぱりさらわれたんだ!)
(俺……こんなことまで直感的に分かるようになったなんて……)
(薄気味悪ィが、ラヴィエンテとやらのおかげか?)
(今は感謝しておくとするぜ!)
イャンガルルガ 「見つけたぞ! グレンゼブル!」
グレンゼブル 「ガルルガか! よく俺の居場所が分かったな! ここは俺しか知らねぇ通り道のはずだが……」
ココモア 「二人ともこのまままっすぐ進んで! 少女はそんなに遠くに行ってない!」
グレンゼブル (猿の子供……こいつも、俺と同じような力を……)
ココモア 「お姉ちゃん……絶対助ける!」
イャンガルルガ 「このまま真っ直ぐって……この先は崖だぞ! そしてその先は海だ!」
グレンゼブル 「いや、この先にも陸地はあるんだ!」
イャンガルルガ 「どういう意味だ?」
グレンゼブル 「あの崖の下に、でかい洞穴がある。それこそ、高地がスッポリ入っちまうくらいのな!」
イャンガルルガ 「じゃあ『月光』はそこに逃げこむつもりか!」
グレンゼブル 「まだ分かんねぇ……だが……」
(何だか……嫌な予感がするぜ……)
イャンガルルガ 「?」
グレンゼブル (オカマ三匹と、デカブツの化け物が動かなかったのは、この嫌な予感のせいか?)
グレンゼブル 「とにかく洞窟だ! そこに入ってから決めるぜ!」
イャンガルルガ 「何をだ!?」
グレンゼブル 「うるせぇな! 全部だよ! うだうだ考えるのは俺の性に合わねぇ!」
ココモア 「ティガレックスさん達は呼ばなくていいの!?」
イャンガルルガ 「あのバカども呼んでたら逃げられる! 俺たちだけで行くぞ!」
グレンゼブル 「ああ!」
「!!」
イャンガルルガ 「どうした!?」
グレンゼブル (少女の生命力が……段々場所がわからなくなってきたな……奥に行ったのか……)
ココモア 「…………」
グレンゼブル 「いや! 猿を落とさねぇようにしろよ!」
―大洞窟内部―
少女 「……!」
(私……どうしたの……?)
(誰かに、頭を殴られたと思ったら……ここ、洞窟の中……?)
(何で……?)
「う……頭痛い……」
(違う……角……)
(角が、焼けるように痛い……)
(とりあえず……明かり……良かった、ポケットに火打石があった……)
(これ……枯れ枝よね……)
>カチッカチッ
>ボッ
少女 「!!」
「これ…………」
「骨……?」
「あたり一面……骨だ……」
「すごい量……前も後ろも……骨の山……」
「わ!」
>ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
「これ……何だか、ティガレックスさん達に似てる……」
「でも、ずっとおっきい……」
「!!!」
少女 「グレンゼブルさんの洞窟にあった、剣だ……」
「浮かんでる……骨の山の上に……」
「うっ……」
「頭が……痛い……」
?? 「やはり、お前はその力と反発しあうのか……」
少女 「誰!?」
?? 「はは、お前に私の姿は見えんよ。いや……誰にも私の姿を捉えることは出来ない」
少女 「うぅ……頭が……」
?? 「その黒いモノを見るな。目を背けろ。視界に入れるな。さすれば、お前はお前として自我を保てる」
「そこから離れて、私の声のする所においで」
少女 「は……はい……」
?? 「よし」
「これだけ近づけば、私の姿が見えるだろう」
少女 「!!」
「銀色……」
(炎の光を反射して……キラキラ光ってる!)
(綺麗……)
(こんな大きなモンスター……さっき見えなかった……)
?? 「私はナルガクルガ。この墓場を根城にしている」
少女 「ナルガクルガさん……? 私の知り合いにもたくさんいるよ。でも、あなたみたいにキラキラしてない」
?? 「はは、私はちと特別でね。気配というのかな……『そこにある』という事実を消すことが得意でさ」
少女 「!」
「え……? 消えた!」
?? 「こっちだ」
少女 「いつの間に……後ろ!?」
「足音も聞こえなかった……」
(いえ……それどころか、足元の骨は少しも音を立ててないのに……風も動かなかった!)
?? 「まぁ驚くな。私だって、お前のことは不思議に思っている。人間が古龍になるなど、聞いたことがない」
少女 「やっぱり! あなたが私をさらってここに連れてきたの?」
?? 「いかにも。あのままではお前は、取り殺されてしまうところだった。即急に隔離せねばならぬと思い、ここに」
少女 「どういうこと……?」
?? 「……とりあえず、古龍化の心配は無いな。もっとあの黒いモノから離れるんだ」
少女 「あれ気持ち悪い……もっと離れていい?」
?? 「駄目だ。付かず離れずの距離を保たねば意味が無い」
少女 「あなたは……銀色のナルガさん。ここに住んでるの?」
?? 「ああ。私は、仲間の中では月の光、『月光』と呼ばれている」
少女 「月光……さん?」
月光 「モンスターが名前を持つなど、奇妙なものだろう? 驚いたか」
少女 「うん……でも、私の友達も名前を持ってるよ」
月光 「ほう……いつか会いたいものだな。その風変わりなモンスターと」
少女 「さっきあなたは、私が取り殺されるって言ったけど……どういうこと?」
月光 「そのままの意味だ。お前は古龍の力に飲み込まれかけている。その額の中途半端な角が何よりの印」
少女 「!!」
月光 「安心しろ。ここはモンスターの墓場……光の力も、闇の力もこの聖地では滞留する」
「つまり、何の力も働かない場所というわけだ」
「ここにいる限り、暴走したりすることはないだろう」
少女 「そうなんだ……ありがとう。私を助けてくれたの?」
月光 「それは違う」
少女 「?」
月光 「私は、この大陸を統べるモンスターの一匹でね……」
「たまたまこの近くにいたら、お前の古龍化を感じ取った」
「言うなれば、この大陸をお前という脅威から守るために、隔離させてもらったというわけだ」
少女 「そう……なんだ……」
月光 「しかし、問答無用にお前を殺したりはせぬ」
「訳を話してみよ。状況によっては協力できるかもしれぬ」
少女 「は……はい!!」
―大洞窟入り口―
イャンガルルガ 「マジでこんな薄気味悪ィところに少女は連れてかれたのか?」
「俺の目でも暗くてよく見えねェぞ!」
ココモア 「大丈夫! 僕が少女の居場所を感じ取るから、その通りに進んで!」
グレンゼブル 「……ガルルガ、聞いたことあるか?」
イャンガルルガ 「あァ? 何をだ!」
グレンゼブル 「古龍は死ぬとき、決められた場所に集まって、そして死ぬって話をさ」
イャンガルルガ 「!!」
グレンゼブル 「俺の爺さんから、聞いたことがある。それがもしここだとしたら……」
「あんまいい気分はしねぇな」
イャンガルルガ 「……とにかく、月光とやらを捕まえてぶっ潰す!」
「そして少女を取り戻して、この大陸とはおさらばだ! いいな!?」
ココモア 「月光さんとは戦わないほうが……」
イャンガルルガ 「ガキは黙ってろ!」
グレンゼブル 「無駄話をしてる暇はねぇ。進むぜ!」
ココモア 「! 待って!!」
「何か……近づいてくる……!!」
>バサッ! バサッ!!
イャンガルルガ 「このにおいは……」
「俺と同種の鳥竜……?」
「まさか、奴か!!」
?????? 「ふぅ……ここでいいのか?」
「お前の言うとおりに飛んできたが、本当にこんなところに少女はいるのか?」
「言葉は分からんが……お前はどうやら、私の考えていることを読んでいるらしい」
イャンガルルガ 「てめぇは……イャンクック!!!」
イャンクック 「その声は、ガルルガか!!」
「どうしてここに!?」
グレンゼブル 「知り合いか? って……おいおい……」
ココモア 「…………(ビクッ)」
グレンゼブル 「このおっさん……背中に人間……ハンターを乗せてるぜ!!」
ハンマー 「………………」
イャンクック 「待て、こいつは敵じゃない!」
「こいつの持つものの力に導かれて、飛んできたんだ!」
「お前たちこそ何があった、少女と一緒じゃないのか?」
イャンガルルガ 「チィ。人間と馴れ合いやがって……」
ハンマー 「お前は……シュレイド地方にいた黒い鳥竜だな」
「赤い鳥竜、よく俺を信用して背中に乗せてくれた。礼を言う」
「古龍の大宝玉の光が、この洞窟の奥をさしている……」
「このモンスター達と俺達の目的は、やはり少女か!」
「そうとわかれば、行くぞ! 争っている時間はない!」
ココモア 「この人間の言ってることは分からないけど……」
「少女を探してるみたい……敵じゃない!」
イャンガルルガ 「あァ!? 人間と協力するなんて御免だぜ!」
「少女は今、月光とやらにさらわれちまって、危ねぇんだ!」
イャンクック 「何!?」
イャンガルルガ 「来るなら勝手に来い! 少女を助けるのは俺だ!」
イャンクック 「お、おいガルルガ! おい!!」
グレンゼブル 「兄弟! 待て!!」
イャンクック 「人間は背中に乗ったな? 行くぞ!」
ハンマー 「…………」
グレンゼブル 「時間が惜しい。走りながら説明するぜ!」
イャンクック 「君は……?」
グレンゼブル 「ガルルガのマブダチ、グレンゼブルってんだ! あんた、人間を背中に乗せてるのには驚いたが……」
「その人間からは敵意のにおいはしねぇ! 信用するぜ!」
ハンマー 「……!」
イャンクック 「よろしく、グレンゼブル君。私はイャンクック。少女の父親だ!」
グレンゼブル 「はァ!? 父親!?」
イャンクック 「詳しい話は少女を見つけてからだ! この奥にいるんだな!?」
グレンゼブル 「何だかよく分かんねぇが……」
「その通りだ! 行くぜ! パパさんよォ!!」
☆
お疲れ様です。
次回の更新に続かせて頂きます。
5/22(水)更新予定です。
週刊低速になります。ご了承ください。
Wikiなどはご自由にお使いください。
また、ブログへのまとめは1話完結毎に行います。
ご意見やご感想、ご質問がございましたら、
お気軽にここに書き込みください。
それでは、失礼します。
>>41
乙です!!
ついにクックさんとハンマーとメイン揃い踏みですね
次も楽しみにしてます
こんばんは。
続きが書けましたので投稿させて頂きます。
―大洞窟、奥部―
月光 (ふむ……異質な力が近づいてくるな……)
「場所を変えよう」
少女 「月光さん、私、友達と一緒に旅をしてたの。一言言ってこないと、みんな心配しちゃう」
月光 「すまないが、彼らとお前は、しばらく接触しないほうが良い」
少女 「どうして?」
月光 「尋常ならざる力を持つ者が混じっている。それとお前が接触すれば、力の反発作用により良くないことが起こる」
少女 「でも……」
月光 「簡単に言うと、お前の中の防衛本能が、また古龍の体を呼び覚ますことになる。今度こそこの大陸が終わるぞ」
少女 「!!」
月光 「ついてきなさい。奥にも黒いモノがある」
少女 「この黒い……人の使う剣みたいなものは何なの?」
月光 「私にもよく分からぬ。ただ私の生まれる前からこれはここにあった。あまり良くないものであることは確かだ」
少女 「私の友達のお家にも同じ物があったの。それを見てると気分が悪くなって……」
月光 「…………」
少女 「気がついたら、周りのものを全部壊したくなっちゃってた。私……怖い。この力、私には制御できない……」
月光 「落ち着け。お前、古龍になる前に何か夢を見なかったか?」
少女 「! そういえば……2つ見た」
月光 「どんな夢だ?」
少女 「一つは、私の夢の中によく出てくる、白猫さん達が見えた。私に、なにか話しかけてくれた気がするけど……」
「よく思い出せない……」
月光 「……もう一つは?」
少女 「知らない声が頭の中に響いたの。『グラン・ミラオス』って」
月光 「何……?」
少女 「何か知ってるの?」
月光 「…………グランとは、『全てを』、ミラオスとは『壊す者』という意味だ」
少女 「!!」
月光 「お前の力は破壊の力だ。決して良い力ではない」
「おそらく、白猫達とやらは古龍。夢を通じてお前の力の暴走を止めようとしたと考えられる」
少女 「月光さん、教えて! 私どうすればいいの?」
「こんな力要らない……出来るなら捨ててしまいたい!」
月光 「それは考え方の相違というものだ」
少女 「?」
月光 「例えばお前は、お前の中にある優しさや苦しみを、そのまま捨て去る事ができるか?」
少女 「それはできないよ……形がないものだし……」
月光 「同じことだ。力とは感情に似たもののこと。捨て去ろうと思って捨てられるものではない」
少女 「…………」
月光 「力を持っているから脅威なのではない。力を持つお前が脅威なのだ」
「よく勘違いしている者がいる。力があることが、脅威の絶対的条件ではない」
「力があるということは、その存在のアイデンテティである。悪いのは力だと責任転換する者もいるが……」
「力とはその者の存在だ。悪いのは、制御できなかった自分自身に他ならない」
少女 「そんな……」
月光 「責任転嫁をするな」
少女 「!」
月光 「逃げるな。お前は、力と共存する術を図らなければならない」
少女 「共存……力と……?」
>キィィィン!
少女 「うっ……!!」
月光 「どうした!?」
少女 「頭が痛い……何か聞こえる……」
グラン…………
…………グラン…………
ミラオス…………!!
少女 「月光さん! 何か来る!」
月光 「くっ……私も感じる! まさかこの聖地に悪しき力が入り込むとは……!」
月光 「私の背に乗れ! 鱗をしっかり掴むのだ!」
少女 「うん!」
月光 (何だ……何が来る……?)
>ガシャ……
>ガシャ……!! ガシャ!!
月光 「黒いモノが動いている……?」
少女 「黒い霧みたいなのが、剣に集まって……」
「人みたいになって、動いてる!」
黒いモノ 「………………」
少女 「こっちに来る!」
月光 「私が迎撃する! 振り落とされないようにしろ!」
少女 「わ、分かった!」
月光 「うおおおお!!」
>シュバッ!!
少女 (は……速い!!)
>ガキィィィン!!
月光 「何!? 私の牙を受け止めた!?」
少女 「離れて、月光さん!!」
黒いモノ 「!!」
>ブゥゥゥン!!
月光 「くっ!!」
>バッ!!
>ドッォォォォォォォン!!!!
少女 「ば……爆発した!」
月光 「このエリアの、洞窟の天井が崩落する! 離れるぞ! お前が持っている松明を捨てろ!」
少女 「ご、ごめんなさい!」
―大洞窟、入り口―
イャンクック 「何だこれは……?」
黒いモノB 「…………」
グレンゼブル 「なんか嫌な感じだ……人間みてぇな形をしてるが……」
ハンマー 「古龍の大宝玉が反応しない……? 古龍の力ではないのか……」
「二匹とも俺に任せろ。あれはハンターの怨念に見えるな」
>ガシャァッ!
ハンマー 「かかってこい!」
黒いモノB 「…………シャァ!」
>ブゥン! ガキィン!!
ハンマー 「くっ……何て力だ!!」
「だが……太刀筋が甘い! 実体を持たないからか!!」
>ドォォォォン!!
>ガキィン!!
ハンマー 「! 俺の攻撃を受け流した!?」
イャンクック 「何をしている人間! 協力してあれを倒すぞ!」
グレンゼブル 「正気か!? だが悪い話じゃねぇ! 奥に行っちまったガルルガ達を早く追わなきゃ心配だ!」
イャンクック 「言葉は通じんが、こいつの考えていることは私達の考えていることと一緒だ! 行くぞ!」
ハンマー 「助太刀か! 致し方ない!」
>ドドドドド!
グレンゼブル 「ヒャッハー!! くたばれええ!!」
イャンクック 「火炎液を喰らえ!」
ボウッ!!
ハンマー 「赤い鳥竜の炎が地面に引火した!?」
「そうか、骨が古くなって蝋になっているんだ!」
「だがこれで視界が開けた! 行くぞォ!」
>ピカァ!
ハンマー 「古龍の大宝玉が……!」
(少女の身に何かあったのか!? こんなヤツの相手をしている暇はない!)
「食らえええええ!!」
>ドッガァァァァ!!!
☆
お疲れ様です。
次回の更新に続かせて頂きます。
5/29(水)更新予定です。
週刊低速になります。ご了承ください。
Wikiなどはご自由にお使いください。
また、ブログへのまとめは1話完結毎に行います。
ご意見やご感想、ご質問がございましたら、
お気軽にここに書き込みください。
それでは、失礼します。
今回の話も面白いです
今度の話が待ち遠しいです
体にも気を付けて頑張ってください
楽しみにしてますぜ
三毛猫さん、毎回お疲れ様です。
ブログのトップにこの新スレのリンクも貼っていただけるとありがたいです
こんばんは。
続きを投稿させて頂きます。
>>57
トップにリンクさせて頂きました。
ご確認ください。
忘れていてすみません。
―大洞窟、奥―
月光 「クッ……先ほどの衝撃で、このエリアが崩れる……」
少女 「月光さん、逃げよう!」
月光 「!」
少女 「何だか嫌な感じがする! あれと戦わないほうがいいよ!」
月光 「……分かった、姿を消す。私にしっかりと掴まっていろ!」
少女 「うん!」
>スゥゥ……
少女 (嫌な気配……あれは良いものじゃない!)
月光 「口を開いても大丈夫だ。私が気配を殺している間は、何をしても外界からは私の姿は見えぬ」
少女 「すごい速さ……さっきまで私達がいたエリアから飛び出してきたけど……」
「完全に洞窟が埋まっちゃった……」
月光 「お前、この暗闇の中で目が見えるのか?」
少女 「! そういえば……私、火なんて持ってないのに……」
月光 「……まぁいい。ここを離れるぞ。洞窟が崩落すると、連鎖して崩れる場所がある。遠ざかったほうがいい」
少女 「あの黒いのは生き埋めになっちゃったのかな……」
月光 「分からん。今まであんな風に変化したことはなかった。明らかな敵意を感じた」
少女 「? 何だろう……あそこの岩の隙間……」
月光 「何だ?」
少女 「何か黒い蛇みたいなのが出てきて……」
>ドッォォォォン!!!
月光 「! 岩が爆発しただと!?」
少女 「生き埋めになったけど、生きてる! 襲ってくるよ!」
黒いモノA 「ゴォォォォ!!」
月光 「バカな、こちらのことを察知しているのか……!?」
「いや、違う。私達のことは完全に見失っている」
「あの攻撃は無差別なものか! この洞窟を潰すつもりだ!」
黒いモノA 「シャアア!!」
>ドッォォォン!!
月光 「背中から離れるな! 洞窟を……この聖地を守らねば!」
少女 「駄目、逃げて月光さん!」
月光 「……!」
>ギィィン! ギィィィン!!
月光 「硬い……煙のように見えるが、岩の硬度だ!!」
黒いモノ 「ガアアア!!」
>ガアアア!!!
>ドッガァアァァン!!
月光 「こちらの姿が見えないから、無差別に洞窟を壊している……!」
少女 「……ぐ……」
グラン……
ミラオス……
少女 (頭の中に声が……)
グラン……グララオ……
ミラス……ミラオ……
…………ミラ、ミラオス!
少女 (角が痛い……!!)
(……ハッ!!)
(洞窟の中に誰かがいる!!)
(この気配は……)
(おじさん……!!!)
―大洞窟、中程―
イャンクック 「……!!」
グレンゼブル 「どうしたパパさん!!」
イャンクック 「少女の声が聞こえた! この奥にいる!!」
グレンゼブル 「はぁ!? 俺にはそんなの全然……」
黒いモノB 「シャアアアア!!」
ハンマー 「フン!!」
>ガキィィィィ!!!
グレンゼブル (これは悪い力だ……!)
(俺の力で、封じ込めることはできねぇのか!?)
(ラヴィエンテからもらった、この力で!!!)
>ゴゴゴゴゴ
イャンクック 「グレンゼブル君!? 帯電しているぞ……!!」
グレンゼブル 「ガ……アァ……!!」
「離れろ!!」
ハンマー 「!!!(バッ)」
グレンゼブル 「シャアァ!!!」
イャンクック 「速い!!」
黒いモノB 「!!」
グレンゼブル (この爆発するような、雷のエネルギーを使って……!!)
(今まで何百回と浴びてきて吸収した力が……)
(体の中から溢れてくる!!)
黒いモノB 「ギャアアアアア!!!」
イャンクック 「噛みこんだ!!!」
グレンゼブル 「喰らえエ!!」
>チュッドォォォォン!!!
イャンクック (ば……爆発!!)
黒いモノB 「ギャアァァ…………ア…………」
>シュゥゥゥゥゥ……
イャンクック 「消えていく……勝ったのか……?」
グレンゼブル 「はぁ……はぁ……」
(黒い力が、俺の中に吸収された……)
(吸収してはじめて分かった。これはモンスターの怨念だ……)
(ラヴィエンテとやらが力をくれなきゃ、封印できねぇ代物だった……!)
ハンマー (このモンスター……今、尋常ならざる動きをしたが……)
(あの黒い塊が、こいつに吸い込まれたように見えた)
(普通のモンスターではないようだな……)
イャンクック 「!! ガルルガを!」
グレンゼブル 「そうだ! ガルルガ達も襲われてたらやべぇ!!」
>グラグラグラ
イャンクック 「!!」
グレンゼブル 「奥の方で洞窟が崩れたみてぇだ! 急ぐぜおっさん!」
イャンクック 「ああ!!」
―大洞窟、奥―
ココモア 「右の横からくる!」
イャンガルルガ 「!!」
>シュバッ!!
イャンガルルガ 「ぐぅ……!(シュンッ)」
黒いモノC 「…………」
ココモア 「暗くてよく見えないけど、多分怨念の類だよ! 逃げて!!」
イャンガルルガ 「そうしてぇが、こう暗いと周りが見えねぇ! 少女は近いのか!?」
ココモア 「うん! このすぐ近くにいるんだけど……気配が全然しないんだ!!」
イャンガルルガ 「くそっ……少女!! 少女!!!」
☆
お疲れ様です。
次回の更新に続かせて頂きます。
6/5(水)更新予定です。
週刊低速になります。ご了承ください。
Wikiなどはご自由にお使いください。
また、ブログへのまとめは1話完結毎に行います。
ご意見やご感想、ご質問がございましたら、
お気軽にここに書き込みください。
それでは、失礼します。
こんばんは。
仕事の出張が入ってしまい、時間が取れなかったため、今週は休載させていただきます。
補填分も合わせて、6/12(水)にUPさせていただきます。
申し訳ありませんが、ご了承ください。
こんばんは。
続きが書けましたので投稿させて頂きます。
遅れてしまい、申し訳ありませんでした。
イャンガルルガ 「ちぃ! こんなことしてる場合じゃねえっつのに!」
ココモア 「グレンゼブルさん達と合流しようよ! こう暗くっちゃ、僕達でもどうにもならないよ!」
イャンガルルガ 「いや……少女を助けるのは俺だ!」
ココモア 「!」
イャンガルルガ 「イャンクックなんかに渡すか! あいつは少女を止めなかった。少女の親じゃねぇ!」
ココモア 「と……とにかくあれから離れよう! 危険だよ!」
イャンガルルガ 「くそ……逃げるしかねぇのか……!」
黒いモノC 「シャァァァ!!」
イャンガルルガ 「どうしてこんな奴が……元々この中にいたのか!?」
イャンガルルガ 「ちぃ! こんなことしてる場合じゃねえっつのに!」
ココモア 「グレンゼブルさん達と合流しようよ! こう暗くっちゃ、僕達でもどうにもならないよ!」
イャンガルルガ 「いや……少女を助けるのは俺だ!」
ココモア 「!」
イャンガルルガ 「イャンクックなんかに渡すか! あいつは少女を止めなかった。少女の親じゃねぇ!」
ココモア 「と……とにかくあれから離れよう! 危険だよ!」
イャンガルルガ 「くそ……逃げるしかねぇのか……!」
黒いモノC 「シャァァァ!!」
イャンガルルガ 「どうしてこんな奴が……元々この中にいたのか!?」
ココモア 「うぅん……少女の力と、僕達の力に反応して目覚めちゃったんだ!」
イャンガルルガ 「僕たち? お前、そういえば不思議な力があるって言ってたな。少女の居場所も……」
ココモア 「僕には生まれつき第六感みたいなものが備わってる。でもあんまりいい力じゃないんだ」
イャンガルルガ 「僕たちってことは……他にもいるのか? その力をもつモンスターが」
ココモア 「…………」
イャンガルルガ 「答えろ! 振り落とすぞ!」
ココモア 「グレンゼブルさん……」
イャンガルルガ 「!」
ココモア 「僕と同じ……うぅん、それとは違う、何だか特殊な古龍の力を感じるよ」
イャンガルルガ 「でもグレンゼブルは、ラヴィエンテとは何もなかったって……」
ココモア 「! ここを横だよ!」
イャンガルルガ 「よく見えねぇ! 奴はまだ追ってきてるのか!?」
ココモア 「うん! それよりも増えてる! 三匹くらい後ろにいる!」
イャンガルルガ 「参ったな……少女を見つけても、これじゃ敵を連れてきたことになっちまう」
ココモア 「それよりガルルガさん! 随分奥に来ちゃったけど、帰り道分かるの!? 僕少女なら追えるけど、道は分かんないよ!」
イャンガルルガ 「知るか! そんなの少女を見つけてから考える!!」
ココモア 「!」
イャンガルルガ 「どうした猿!」
ココモア 「少女の命の反応がまた消えた! 多分月光さんが能力を使ったんだ!」
イャンガルルガ 「畜生が! 面倒な能力使いやがって……おおまかな場所まで案内しろ!」
ココモア 「で、でもあの黒い奴らはどうするの?」
イャンガルルガ 「ここあたりの洞くつを一部塞ぐ! さすがに瓦礫飛ばして追いかけてきたりはしねぇだろ!」
ココモア 「えぇ!? 少女が生き埋めになっちゃったら……それに後からはグレンゼブルさん達が……」
イャンガルルガ 「月光とやらがついてるんだろ! グレンゼブルは自分でなんとかする! どのみち逃げまわってるだけじゃジリ貧だ!!」
ココモア 「わ……分かった!」
イャンガルルガ 「あの角を曲がったらやるぞ! 俺にしっかりつかまれェ!」
ココモア 「うん!」
イャンガルルガ 「ガァァ!!」
>ボウッ!!!
>ドッォォォン!!!!
>グラグラグラ
>ドドドドドドドドド!!
―大洞窟、奥部―
少女 「! また揺れた!!」
月光 「お前の仲間か……! 余計なことをする!」
少女 「みんなが来てるの!? じゃあ、私達とおんなじように襲われてるんだ!!」
月光 「まて、背中から降りるな!」
少女 「でも行かなきゃ!!」
月光 「私を信用しろ! 離れれば守れなくなる!」
少女 「で、でも……!」
月光 「奴らは怨念だ。だが、ここが地下だから活動できているまでのこと」
少女 「じゃあ!」
月光 「外に誘いだし、怨念とは真逆の力、太陽を浴びせる! そうすれば倒せるはずだ!」
少女 「分かった! あなたを信じる!」
月光 「姿を現すぞ! 奴を外に誘い出す!」
>スゥゥゥゥ
黒いモノA 「ガァ!!!」
>ズンッ! ズンッ!
月光 「こっちに来い!」
少女 「出口までどのくらい!?」
月光 「抜け道がある! 塞がっていなければ出れるはずだ! ……むっ!?」
>バサァッ!!
イャンガルルガ 「少女ー!!」
ココモア 「見つけた!」
月光 「お前の仲間か!?」
少女 「ガルルガさん! ココモアちゃん!」
月光 「よくここが分かったな……ぬ?」
ココモア 「…………これが……月光さん…………」
月光 「そうか、呪われし血の末裔か」
ココモア 「!!」
イャンガルルガ 「話してる暇はねぇ! 少女を離しやがれ!」
黒いモノA 「ガアァァァ!!!」
イャンガルルガ 「ちっ! こっちにもいやがった!」
月光 「若い鳥! 外に奴らを誘い出す、協力しろ!」
イャンガルルガ 「あァん!? 何で誘拐魔の言うことを……」
月光 「死にたいのか、言うことを聞け!」
少女 「お願い、ガルルガさん!」
イャンガルルガ 「……ちぃぃ! どうすればいい!?」
月光 「姿を現した状態で、私は走る! 援護しろ!」
ココモア 「月光さん! 前!!」
月光 「!!」
少女 「……!」
イャンガルルガ 「何……だァ……!?」
>ズズズズズズ
ココモア 「黒い影が集まって……回りこまれた!」
黒いモノの集合体 「ゴォォォォ!!!!」
イャンガルルガ 「なんかよく分かんねぇのに前を塞がれたぞ! どうすればいい!!」
月光 「少女の力に反応している……これほど強いというのか……!」
少女 「!!!」
>ドッガァァァン!!!
イャンガルルガ 「壁が!!」
ココモア 「ふ……吹き飛んだ!!」
ハンマー 「うぉおおおおおおお!!!!」
>ドォォォォォォン!!!!!
ハンマー 「砕け散れええええ!!!!!」
黒いモノの集合体 「!!! ギャアアアアアア!!!!!」
月光 「人間か!? 怨念を吹き飛ばしただと!?」
イャンクック 「みんな無事か!?」
少女 「そ……その声は……」
イャンクック 「……!!!」
少女 「おじさん!!!!!」
月光 「待て! 今私から離れるな!!」
☆
次回に続かせて頂きます。
続きは6月19日(水)に更新いたします。
今しばらくお待ち下さい。
今回は失礼させて頂きます。
お疲れ様です!
もうすぐ一ヶ月ルールが始まるので、汀ちゃんの方を保守しといた方がいいかもしれませんね。
>>83
お疲れ様です。
ちょっと更新の目処が立たないので、一度あちらの方は落とす流れでお願いします。
書けましたら新スレということで立てさせていただきます。
今日の更新なのですが、また出張が入ってしまい
現在住まいと離れた場所にいるため、見送らせてください。
申し訳ありません。
とぎれとぎれの更新ですみません。
今の多忙な状況で書いても、ご満足いただけるものはできないだろうと思い
延期させて頂きます。
申し訳ございません、今しばらくお待ちください。
もう辞めてもいいのよ。更新頻度もひどいし内容も末期のDBみたいになってるし
初期の心暖まる展開が好きだったから現状みててツライ(´;ω;`)
落ち目か
終わったな
しばらく休んでいいのよ?
余裕が出来たら再開すればいいし
続きが出来たらまた投稿してくださいね
更新お疲れ様です
疲れたのならしばらく休んじゃえばいいよぉ
別にどんだけ遅れても誰も怒らないし
お疲れ様です。
そうですね、誠に勝手ながら、しばらく休ませていただこうと思います。
このスレは一旦落とす流れでお願いします><
続きが書けましたら、まとめサイト(http://plaza.rakuten.co.jp/mikenekomilk/)の方にUPします。
初期の頃と違い、仕事にも就きましたし、どうしても時間を割けなくなってしまったのが現状です。
楽しみにしてくださっている皆様には、誠に申し訳ありませんでした。
今後私を見かける機会がありましたら、その時は何卒よろしくお願いいたします。
この度は、ご期待に添えず、すみませんでした。
復帰をお待ちしておりますよ先生!
何卒、お体を大事に。
書物って今の心のなかが出やすいものかと思いますので、どうかお忙しいご自分を労ってください。
キツイこと>>85で書いてしまい申し訳ないですが、余裕ができた時また優しい彼らに会わせてくださいませ!
それではまた、お元気で!
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません