菫「虎姫チョコレート」(144)
ID:hqU4eoqc0の代行
虎姫町民として見過ごせん
支援ぞ!
期待やでー
支援
よーし支援だ!
支援
白糸台たそ~
代行ありがとう!
忍法帳レベル低いので細々やってきます
菫「……」ピンポーン
菫「……」
『照へ』
菫(照へのバレンタインチョコ、今年こそ渡そう!)
菫(そして、私の二年越しの想いを伝えるんだ!)
菫「……」ポワワーン
④
支援
菫『私は照のことが好きだ。世界一好きだ。愛してる』キリッ
照『菫、私のことをそんなに……』
照『うん、私も菫のこと好きだよ///』
菫『照……キスするぞ』イケメンボイス
照『菫とならいいよ……あっ』
菫『てるっ……』チュッ
菫(なんてことになったりしてっ///)
宮永母「あら、弘世さん」ガチャ
菫「ふきゃっ?!」
かわいい
支援
菫「お、おはようございます。照は起きてますか?」
宮永母「あれ、照はかなり前に学校行っちゃったけど……」
菫「へっ」
宮永母「何でも朝一番で呼び出されたって」
菫「」
菫(先を越されたっ!?!)
菫「し、失礼します!」ピュー
宮永母「あらあら、いってらっしゃい」
宮永母「……青春ねぇ」
支援
――――
一年生の頃
菫「明日はバレンタインだねネコリン」 ※ぬいぐるみの名前
ぬいぐるみ(菫)「スミレちゃんは誰かに作ってあげたの?」ウラゴエ
菫「うん、実は……」
ぬいぐるみ(菫)「あ、分かった! 大好きなテルちゃんに渡すんだね!」
菫「うぅ、照受け取ってくれるかな……」
ぬいぐるみ(菫)「弱気になっちゃダメ! 頑張って作ったんでしょ?」
菫「……うん」
ぬいぐるみに話しかけてる…だと…
ぬいぐるみ(菫)「大丈夫! テルちゃんお菓子好きだからきっと喜んでくれるよ!」
菫「うん、そうだよね! 私頑張る!」
ぬいぐるみ(菫)「スミレちゃんファイト!」
菫「おー!!」
菫母「ご飯だよ……ってあんた何してんの」
菫「!? は、はわわっ」
新しいタイプの菫さん
ポンコツ亜種:少女趣味型
次の日
菫「お、おはよう照」
照「ん……おはよ」アクビ
菫「き、今日はいい天気だな」
照「そうだね」
菫(今だ、こうさり気なく……)
菫「……」ソワソワ
照「? ……菫、どうしたの」
菫「へ!? ど、どうもしてないぞ!!」
照「今日の菫、なんか変」
菫「別にいつも通りだ!」
照「ふぅん……?」
菫さんかわいい
菫「そういえば、今日はバレンタインだな」
照「ああ、チョコの日だね」
菫「照は一杯もらうんだろうな」
照「うん、その場で食べたらとても喜んでくれる」
菫「そ、そこでだが私も同じ部員として部のエースに……」
女「宮永さん!」
照「あ、おはよう」
女「あの、ちょっと付いてきて///」
照「別にいいけど、何の用?」
女「大事な話!」
照「分かった。菫、先行ってるね」
支援
④
菫「……全国大会を制覇したのは他ならぬ照のおかげだからな」
菫「お前には部でもチームでもずいぶん助けられてきた」
菫「そのお礼も兼ねて……い、いや告白とかじゃなくてだぞ!」
菫「……チョコ、やるよ!」
高校98年生「へっ?! 私に?」
菫「」
高校98年生「ありがと~、朝ご飯食べてなかったんだ~」モグモグ
菫「」
魔法少女型は既にいるけどな
高校98年生「お姉さんいい人だね! よく見ると美人だし」
菫(照へのチョコ……)
高校98年生「名前なんて言うの? 私はねー、あわ……」
菫(せっかく苦労して作ったのに……)
菫(料理得意じゃないけど頑張って作ったのに……)
菫「うわああああんっ!!!」ピュー
高校98年生「お、お姉さん!?」
ほうほう
98年生ワロタ
――――
二年生になって
菫(今年こそは必ず渡す!)
菫(余計な邪魔が入らないように、照を校舎裏に呼び寄せた)
菫(後はチョコを渡して、想いを伝えるだけだ!)
菫(緊張するな私、深呼吸100回!)スーハー
菫(素数をかぞえろ、1・2・3・5……)
菫(……それにしても照、遅いなぁ)
後輩1「菫先輩こんな所にいたんだ」
菫「」ギクゥ
後輩2「もう、探したんですよ!」
菫「あは、あはは、ナンノヨウカナ?」
後輩3「何って今日はバレンタインデーじゃないですか!」
後輩4「部長、チョコ受け取ってください!」
後輩5「あっずるい抜け駆け!」
後輩4「麻雀部の一年生で一番お世話になってるの私なんだから!」
後輩3「違うよ私だよ!」
後輩1「菫ファンクラブ初期メンバーの私だよ!」
ワイワイ ガヤガヤ
菫「ちょ、お前ら落ち着けっ」
98年生って小鍛治さんのことですか?
照「ごめんね菫、色んな人に捕まって遅れ…」
菫「!?」ビクン
「菫先輩、私のチョコが一番おいしいですよ!」
「私のを初めに食べてくれますよね?」
菫「も、もごっ」
「はぁ……チョコを食べる菫先輩も綺麗」
「私のも食べてください」
菫「んー! んー!」
④
照「……菫、もてもてだね」
菫「んー!(て、てる……!)」
照「邪魔しちゃ悪いから帰るね?」
菫「もごむぐ(ま、待って!)」
照「じゃ、ごゆっくり」ニコッ
菫(てるー!!)
菫(なんでこうなるんだよぉ!!!)
――――
菫(思えば去年も一昨年も、つくづくバレンタインにはいい思い出がなかった)
菫(何もかもみんな照が悪い)ムカムカ
菫(チョコ一つで手懐けられてあっち行ったりこっち行ったり!)
菫(こっちの気持ちも知らないで……)
菫「……はぁ」
菫(来年照はプロ行きが決まってる。そして私は推薦で大学に……)
菫(当たり前のように一緒にいられるのも後少しなんだ)
菫(おそらく、これが最後のチャンス)
菫(私、ファイト!!)
風呂も石鹸もないところでよくくっついて寝る気になるな
誤爆です
大変失礼致しました……
支援
教室
照「……」モグモグ
「宮永さん、私のも食べてよ」
照「」パクッ
「すごい、あれだけあったのにみんな食べちゃった」
照「お菓子ならいくらでも食べられる」エッヘン
菫「……おはよう」
照「あ、菫おはよ」
菫「相変わらずもてるんだな、お前」イライラ
照「菫も人のこと言えない」
菫「うん?」
照「机の上」
菫「っ……」
>>40
どんなスレだよ
しえん
ゴチャ…
菫「……なんだこのチョコの山は」
照「麻雀部の人とファンクラブの人からだって」
菫「はぁ、無碍にするのも悪いしなぁ」カリッ
照「本命チョコの人は後で直接渡すって」
菫「あーそうか」ポリポリ
照「」ジー
菫「……なんだ」
照「ちょっとちょうだい」
菫「食べ過ぎだお前はっ」
昼休み
照「菫、どこ行くの?」
菫「いや、このチョコの山を部室に移動しようと思ってな」
照「私も手伝う(ついでに少しもらう)」
菫「ああ、悪いな……」
しえ
支援
コツコツ
照「……」モグモグ
菫「あんまり食べてると太るぞ」
照「お菓子では太らない体質」
菫「羨ましい」
菫(……って、このタイミングで渡せるんじゃないか?)
菫(部室で二人きりになれば邪魔も入らないだろうし)
菫(うん、いい考えだ……あぁ!?)
菫(鞄の中にチョコを忘れた!!)
菫(うぅ……せっかくのチャンスを)ガクッ
照「何落ち込んでるの?」
菫「……なんでも」
菫さん…肝心な時に…
淡「あ、テルーみっけ!」ギュッ
照「わわ!? 急に抱きつくと危ない」
菫「」ムッ
淡「菫先輩も一緒にどこ行くの?」
菫「見て分からないか? チョコを部室に持って行くところだ」
淡「あれ、なんか不機嫌だね」
照「朝からこんな調子」
菫「私は普段通りだ」
淡「へー」ニヤニヤ
支援
淡「そうだ、私からもあげるね」ヒョイ
菫「……また増えるのか」
淡「あー後輩の好意を無碍にしちゃいけないんだー」
菫「ほぉ、お前の好意は○ッキーか」
照「」ジー
淡「テルにもあげる!」
照「」パアァ
淡「ついでにポッ○ーゲームしようか」
菫「」ギロッ
淡「あわわ、冗談だよー」
淡「ねぇ、テルは本命チョコもらったの?」
照「もらったけど、気持ちの方は丁寧にお断りした」
淡「えーもったいない」ベタベタ
照「気がないのに付き合う方が失礼」
淡「そうだ、私も本命あげようか? G○DIVAとか」
照「」ゴクン
淡「そのかわり私と付き合ってね、なんて」アハハ
照「うーん悩む」
支援
菫「……私先行ってるぞ」
照「えっ」
菫「用事があるんだ。二人はゆっくり来ればいい」
照「す、すみれ?」
淡「じゃねー」
コツコツ
照「……」
照「うーん、今日の菫は怒りっぽい」
淡(あはは、分かりやすい嫉妬)
④
支援ぞ
一軍部室
菫「」ガラッ
誠子「あ、部長。お疲れ様サマです」
尭深「……どうも」ズズ
菫「二人とも昼食か」
誠子「部長もですか?」
菫「いや、私はこのチョコの山を置きにきた」
誠子「へぇー、相変わらずもてますねぇ」
菫「後から照が持ってくる分もある」
誠子「宮永先輩が?」
尭深「……」ズズ
誠子「私たち、外でておきましょうか?」
菫「余計な気を遣うな」ギロッ
誠子「ひっ……じ、冗談ですよ」
尭深「弘世先輩のチョコ、食べたい……」
誠子「ああ、去年もらった手作りの美味しかったもんな」
菫「悪い、教室に忘れてきてしまってな」
尭深「……」シュン
菫「放課後にでも渡すよ」
尭深「!! ……楽しみ」
誠子「わぁ、嬉しいなぁ」
菫「誠子には渡す気なくしたが」
誠子「そ、そんなぁ」
淡「こんちわわー」ガラッ
誠子「あれ、淡ひとりか?」
菫「……照はどうした」
淡「なんだかんだでテルのこと気になるんだね~」
菫「」ギロリ
淡「テルはまた誰かに呼ばれたみたいだよ」
菫「むっ……」
淡「あっはは、相変わらずモテモテだよね」
菫「……」
淡「それで、スミレに謝っといてってさ。はいこれテルが持ってたチョコ」
菫「……」イライラ
支援
淡「スミレもさ、照にチョコ作ってるんでしょ?」
菫「言う必要はない」
淡「早くしないと先越されちゃうかもよ?」ニヤニヤ
誠子「お、おい! 風船に針刺すようなまねを……」
菫「……淡」
淡「なにー?」
菫「先輩には『さん』もしくは敬称をつけろと言ってるだろ」コツン
淡「あたっ……ぶー、菫先輩八つ当たりだよー」
菫「ふん」
尭深「……」ズズ
キーンコーン カーンコーン
菫(あっという間に放課後になってしまった)
菫(焦るな、まだチャンスはある)
菫(例えば、ここから部室に行く時にでも……)
照「……」
菫「こほん……そろそろ部室行かないか、照」
照「あ、ごめん。ちょっとだけ遅れる」
菫「なっ……何かあるのか?」
照「一年生の子に呼び出されちゃって」
菫「」
支援
照「一応直接断るのが礼儀だと思うから……ごめんね」
菫「ま、まあ仕方ないよな」
照「ちゃんと練習には間に合うようにするから」
菫「別に急ぐ必要はない、ゆっくり話をしてだな……」
菫(大丈夫、まだ部活帰りの時にでも渡せば……)
照「それから、今日は部活早退するね」
菫「」
照「あの、他校の生徒にも呼び出されてて……」
菫「」
照「わざわざ駅まで来てくれるから断り切れなくて」
菫「」
照「ごめんね、菫」
菫「」
菫「」ワナワナ
照「す、すみれ……怒ってる?」
菫「怒ってなんかない!!」
照「やっぱり怒ってる」
菫「うるさい!」
照「今日の菫、なんか感じ悪い」
菫「うるさいうるさい! 人の気も知らないで!」
照「何が気に障るのか教えてほしい。言ってくれないと分からない」
菫「~~~!!」
菫「もういい! 私は部活に行く!」ダッ
照「あ、菫!」
タッタッタッタッ
照「……」
しずよけ
一軍部室
菫(照の無節操鈍感単細胞麻雀馬鹿天然お菓子魔バカアホ間抜け……)
菫(照の……バカ)
菫「……」ハァ
ガチャッ
淡「やっほー」
菫「……」
淡「もー、機嫌悪いなぁ」
菫「分かってるなら黙ってくれ」
淡「ところでテルは?」
菫「……一年生に呼び出されたんだとさ」
淡「あー、それで」サッシ
菫「……」ムカムカ
淡「その調子じゃまだチョコ渡せてないみたいだね」
菫「……」
淡「別にさっさと渡して想い伝えるなりすりゃいいじゃん。麻雀よりよっぽど簡単だよ」
菫「……それができたら苦労しない」
淡「はぁー、ヘタレ……」
菫「うるさい」
淡「でもテルが可哀想じゃん。よく分からないうちに怒られて」
菫「……」
淡「まあ、鈍感なテルも悪いんだけどさ」
菫「……私だって、面倒くさい女だと思うよ」
淡「ん?」
菫「勝手に怒って、勝手に八つ当たりして……臆病な自分が悪いくせに」
淡「あわわ、そう卑屈にならないでよスミレらしくない」
淡「あ、そうだ。スミレのチョコちょーだい」
菫「鞄に入ってるから勝手にとれ」
淡「やたー!」
もぞもぞ
淡「お、これだね。美味しそう」
菫「……」
淡「」パキッ
淡「うん美味しい! イチゴ味なんて洒落てるじゃん」
菫「お子さま向けにな」
淡「あ! バカにしたー!」
かわいい
淡「ごちそーさま」
菫「ああ」
淡「……」
菫「……」
淡「……それにしても」
菫「?」
淡「テルのチョコだけハート型なんだね」
菫「……はっ」
淡「スミレかわいい所あんじゃん」ケラケラ
菫「~~~!!」カアッ
菫「大星! そこに座れ!」
淡「やっだよーだ」ピュー
菫「あ待て! ……たくっ」
菫「……」ボー
菫「……」
菫「誠子も尭深も遅いなぁ」
菫「……」
菫「もらったチョコでも食べるか」
菫「」ヒョイ
菫(……どうせ私はヘタレだよ)
菫(別に、夜だろうが照を呼んで渡せばいいんだろうけど)
菫(……そんな大それたことできるなら三年も片思いしてない)
菫(だから、さり気なく渡して何気なく告白することしかできなかったんだけど)
菫「……」ハァ
菫(結局今年のバレンタインも何もできず終いか)
菫(このまま、照と一緒の時間がだんだん減っていって……)
菫(そんなの嫌だけど、私にはどうすることも……)ヒック
菫「?」
菫「」ヒック
菫「……」
しえ
菫(それにしてもこのチョコ変な感じだな)
菫(食べた瞬間に体がほわほわして)
菫(いったい何が入ってるんだ?)チラッ
『注意! アルコール入り』
菫「……」
支援ぞ
ガチャッ
照「ごめん、遅くなった」
菫「……」
照「あれ? 菫以外に誰もいないの?」キョロキョロ
菫「……」
照「……無視するのはどうかと思う。さすがの私も怒るよ」
菫「……」
照「もうっ……ねえ、菫ってば」
菫「」クター
照「!?」
照「ど、どうしたのっ? 体調悪いの!?」ユサユサ
菫「んぅ……てるぅ……?」
照「保健室行こう? ね?」
菫「ふにゃ……てるがふたり……」
照「へっ」
菫「おまえ……ひつからふたごになったんだ」ケラケラ
照「菫、何言ってるか分からな……」
菫「チャンピオンが二人もいたら白糸台は安泰だな!!」ババーン
照「」ビクッ
支援
菫「先鋒照! 大将照! 照と照に挟まれて私が幸せ、な~む~」チーン
照(あわわ、本格的におかしくなってきた。頭でも打ったのかな)
菫「両手に照! 右頬に照ホーンが当たったら、左頬にも照ホーン! 福音! ヴァチカン! アガペー!」ハハハハ
照(いや、これは病人というより繁華街で見かける……)
菫「照が二人もいれば、照を敷き布団にしつつ掛け布団にもできるじゃないか! ひゃっほう!!」
照(よく見渡せば、ちらちらとチョコの袋の残骸が……)
菫「照サンドプレイ!? 何それ美味しそう! リザベーションやっちゃう?」ブイッ
照(アルコール入り注意、か)
照(あー、お酒入ったチョコ食べちゃったんだね)
照(それじゃ少し時間置けば治るでしょ)
照(一人にする訳にもいかないし、ここで見守ってあげよう)
菫「照を縛りつつ照に縛られるなんて最高じゃないか!!!」デーン
だめだこの菫
数分後
菫「テルーのおもちは世界一いいぃぃぃぃっっ!!!」
照「」キーン
バタッ
照「す、すみれ?」
菫「」クテーン
照「……お疲れさま」
菫「……んぅ」
照「ソファーに寝かせてっと」
菫「……てるぅ」ムニャ
照「ん? 呼んだ?」
菫「照の、ばか」
菫「……鈍感」
照「……」
菫「……」スースー
照「寝言でバカにするなんて卑怯」
照「……それに」
照「鈍感なのは菫の方」
照「……」
照「それにしても淡たち遅いなぁ」
菫「……」スースー
照「まいっか、こうして菫と二人でいられるしね」
照「その前に、このチョコの山片づけちゃおう」
照「菫のは、菫の鞄に入れたらいいよね」
照「えっと……これか」
照「菫、鞄開けるよ?」
菫「……」スースー
照「ああ、いいぞ」コエマネ
ジー
照「あれ、もうチョコ入ってる」
照「一個だけハート型なんだ。誰からもらったんだろう」
照「それとも、誰かにあげるのかな」
照「……菫からチョコもらえるなんて、羨ましいな」
照「料理上手な菫が作ったチョコだから、きっと美味しいはず」
照「……」
照「結局、一番欲しかった人からは一度ももらえなかったなぁ」
照「バレンタインの日はお互い忙しいもんね」
照「菫と一緒にいられる時間は少ないし、なぜか菫は不機嫌になっちゃうから」
照「だから私、あまりバレンタインって好きじゃないんだ」
照「色んな人にチョコもらえるのは嬉しいんだけど」
照「んー、やっぱり私は菫から欲しかったな」
照「さて、菫を家に送ろう」
照「いや、私じゃ菫を運べそうにないし、このまま起きるのを待った方がいっか」
照「……」
照「はれ……よく見るとこのチョコ、カードが挟まってる」
『照へ』
照「……」
・
・
・
菫「うぅ……」
菫「……ここは部室? 私は今まで何を」ムクリ
菫「うっ……頭いたぁ……」ズキズキ
照「あ、気が付いた?」
菫「て、照!?」
しえん
支援ぞ!
菫「私は……そうだ、お酒入りのチョコを食べてしまって」
照「あの程度のアルコールで酔っぱらうなんて、この先が不安」
菫「うるさい」
照「体調はどう?」モグモグ
菫「うぅ、頭が痛くて体も熱い」
照「完全な二日酔い」
菫「……面目ない」
照「幸い量は少なかったみたいだから、もうちょっと休んだら治るよ」
菫「ああ、そうさせてもらう」
菫「他の連中は?」
照「それが、全然誰も来なくて」
菫「何をしてるんだ誠子は。もう部長だと言うのに……」
照「やっぱり部のこと気になる?」
菫「そりゃ……一線は退いたが元部長としては当然」
照「でも、せっかく二人きりなんだしもっと別の話がしたい」スッ
菫「!?」
照「起きてるのが辛いなら膝枕するよ」
菫「い、いい! いや、いい!」フルフル
照「どっち?」
菫「遠慮する!」
照「そっか……残念」ピトッ
菫「!?!」
菫(照が密着して……シャンプーの香りが)ホワホワ
菫(てか何でこいつはこんなに積極的なんだよぉ!!?)
支援
照「……」モグモグ
菫「て、てる……少し離れないか」
照「いや」
菫「そ、そっか」
照「菫は私とこうしているのイヤ?」
菫「べべ別にそうじゃなくてだなっ!」
照「……」モグモグ
菫「……はぁ、分かったよ」
しえn
照「……」モグモグ
菫「……」
菫「来年からはお前、プロなんだな」
照「菫は大学生だね」
菫「白糸台三連覇の立役者で個人戦優勝者……日本麻雀界期待の星だな」
照「菫もすぐに追いつく」
菫「いや、私はプロにはならないよ」
照「そうなの?」
菫「ああ、残念ながらそこまでの才能がないんでな」
照「私と菫で日本代表になって世界制覇するという約束は……?」
菫「した覚えがない」
照「あぅ……」
照「そっか、菫はプロにならないんだ」シュン
菫「……悪いな」
照「それじゃ、アナウンサーになるってのは?」
菫「私が?」
照「菫美人だし、クールで格好いいからきっとぴったり」
菫「……///」
照「それで、私と菫でインハイの解説する」
照「ぽんこつな弘世アナがちょっと外れた解説をして、それを私が的確に突っ込んでいく感じで」
菫「ちょっと待て」
菫「ま、それはさておきお前と一緒に仕事をするってのもアリかもな」
照「ほんと!?」
菫「天然な照を私がフォローしていく感じでな」
照「むぅ……普段とポジションが逆のような」
菫「いつもの虎姫の日常だろ」
照「ぐぬぬ……」
支援ぞ
支援
菫「そういえば、来年は長野に帰るのか?」
照「いや、東京に残る」
菫「そうなのか」
照「お母さんがこっちでずっと働いてるから、急には戻れない」
菫「でも、妹さんは?」
照「納得してもらった。ちゃんと家族で仲直りはできたからね」
菫「そっか、じゃあ来年もこっちで……」
照「なんか菫、ほっとしてる?」
菫「べ、別に……///」
カッチコッチ カッチコッチ
菫「遅い」
菫「……誠子たちには後で説教だな」
照「何か用事でもあるんじゃない」
照「……」モグモグ
菫「それにしても、さっきからお前何を食べてるんだ」
照「菫のチョコ」
菫「そっかー、私のチョコかー……ってえええぇっ!!?」
照「おいしい」
菫「ま、待て私はあげた覚えはない!!」
照「でも、私に作ってくれたんでしょ?」
菫「そうだけど! でも渡した覚えは」
照「ごめんね、菫の分のチョコ入れようと思って鞄開けちゃった」
菫「なっ……///」
ふんふむ
…ほう?
照「もぐもぐ……ごちそうさま」
菫「あ、ああ……///」
照「菫、顔まっか」
菫「誰のせいだ……」
照「美味しかった。ありがとね」
菫「」ドキッ
照「一応言っておくけど、今のは心からの笑顔だから」
菫「わ、分かってる。営業スマイルにしてはぎこちない」
照「むぅ、失礼な」
菫(可愛い……)ドキドキ
ええな~
照「そうだ、お返ししないと」
菫「お返しって、お前もチョコ作ったのか?」
照「……菫は私の料理の腕を知ってるはず」
菫「そ、そうだよな」
照「はい、目つぶって」
菫「ん」ギュッ
照「そこで深呼吸」
菫「」スーハー
照「というのは冗談で」
菫「お前! か、からかうっ……」
チュッ
菫「……」
照「……」
菫「今」
照「うん、キスした」
菫「……」
照「……」
菫「何すんだよいきなりいぃぃっ///」
照「したかったから」
菫「私のファーストキスだったんだぞおぉっ!?!」
照「私も初めてだよ」
菫「ぐすっ……ひぐ……初めてはもっとロマンチックにしたかったのにぃ……」
照「菫って意外に乙女なんだね」
菫「うるさい! ばかぁ……」
照「でも、菫は私に本命チョコを作ってくれたんでしょ?」
菫「……」コクン
照「本命の人に本命のお返しをするのは当たり前」
菫「へっ、それって……」
支援
照「私は菫のことが好き。愛してる」
菫「……///」
照「菫は?」
菫「私も、照が好き……ずっと好きだった」
照「菫、もう一回キスしよ」
菫「うん、照となら……んっ」
照「ちゅっ……んぅ……」
菫「ふぁっ……ちゅう……んむ……」
照「んっ……すみれ……」
菫「んぅっ……」
支援
濃厚支援
照菫「……」
菫(な、なんだかいい雰囲気)
菫(さっきから心臓が鳴りっぱなしだ……)ドキドキ
菫(というか私今照に押し倒されてる?)
菫(あれ? いつの間にこんな状況に?)
菫(いや……誰も来ないならいっそこのまま)
照「……」
菫「……」ドキドキ
照「ねえ、菫」
菫「私は……いいよ? 照となら……///」
照「うーん、そうしたいのは山々なんだけど」
菫「?」
照「扉に向かってコークスクリュー」ギュルルルル
菫「へっ」
ビュオオオオ!!!
「あわあわっ、突風が……」
「ちょ、淡も尭深も重いって!!」
「……我慢」ズズ
「も、もうダメ……アッー!!」
ドスーン
菫「……」
淡・尭深・誠子「……」シュウシュウ
菫「何をしてるのかな?」
淡「えっとねー、三人でトーテムポール作ったら面白そうだなって」
菫「ほぉ……」
淡「誠子が提案したの」
誠子「ちょっ!?」
尭深「……」コクコク
誠子「た、尭深まで!?」
菫「ふむ、誠子が率先してとは……」
誠子「ち、違いますよ? 濡れ衣です!!」
菫「何にせよ、三人とも覗いたことに間違いはないんだな」ギロ
淡「す、スミレ目つき悪いよー」アハハ
照「そんな悪そうな顔してるとモテないよ」
菫「照は喋らなくていい」
照「むぐむぐ、黙っ照」
菫「……」ギロリ
誠子「……」ガクガク
尭深「……」ブルブル
淡「うぅ、ここは……」
淡「逃げるが勝ちだね!」ピュー
菫「あ、待て!!」
尭深「二抜け……」
誠子「私もっ……」
菫「お前ら!! 逃がすか!」
照「酔いはすっかり覚めたみたいだね」モグモグ
カン!
乙乙
すばらだった
このあと菫さんはテルーが美味しく頂きましたとさ
ちょっとだけおまけあります
おつおつ
おまけも期待
おまけ
淡(はぁ……はぁ……何とか逃げ切ったみたいだね)
淡(私の逃げ足の早さは高校100年級だよ!)ババーン
淡「……」
淡(よかったね、あのときの想いがかなって)
淡(おめでと、菫)
淡(誠子やたかみが部屋に入ろうとしたのを止めたのは私なんだからね!)
淡(邪魔が入らないように、ずっと見張って。ちょっと体冷えちゃった)
淡(でもこれで、あのときの借りは返したよ)
――――
淡『へっ?! 私にチョコくれるの?』
菫『』
淡『ありがと~、朝ご飯食べてなかったんだ~』モグモグ
菫『』
淡『お姉さんいい人だね! よく見ると美人だし』
菫『』
淡『名前なんて言うの? 私はねー、淡って言うんだ。大星淡!』
菫『』
淡『ごちそうさま! ……うーん、何かお返ししないとね』
淡『あ、そうだ! 今度一緒にデートしようよ! お昼ぐらいならおごってあげる!』
菫『』
淡『……ねえ、お姉さん?』
菫『うわああああんっ!!!』ピュー
淡『お、お姉さん!?』
――――
淡(白糸台に入って、せっかく麻雀部で再会したのに)
淡(向こうはすっかり忘れてるんだもんなぁ)クスッ
淡(それで虎姫まで入って追ってきたら、もう想い人がいるんだもん)
淡(しかも相手がテルーじゃ、分が悪すぎるって)アハハ
淡(……でも、あの二人ならお似合いだよね)
淡(テルになら安心して任せられるし)
淡(喜んで、諦められるよ)
淡「……」グス
淡「」ゴシゴシ
淡「さ、私は家に帰りますか!」
淡「……」
淡(初めて作ったチョコだけど、結局渡せなかったな)
淡(さて、このチョコどうしましょうか)
淡(自分で食べるってのもなんだかなー)ンー
「淡! おーい淡!」
淡「……あ、せーこ!」
誠子「はぁ、はぁ、何とか逃げ切ったみたいだな」
淡「たかみは?」
誠子「学校の農園に隠れたよ。あいつはカモフラージュが得意なんだ」
淡「ぷふっ、なにそれ」
誠子「ところでそれ、淡もチョコもらったのか?」
淡「あ、いやこれは……」
淡(……そーだ!)
淡「これ、誠子にあげる!」
誠子「わ、私に?」
淡「新しい部長さんとして頑張ってるご褒美だよー!」
誠子「あ、ありがとう……しかし淡にもらうとは意外だ」
淡「私だって先輩に気を遣うこともあるよ!」
誠子「それより先輩付けと敬語を遣うようにしてくれ……」
淡「それはどうにもならないかなー」アハハ
支援
淡(テルとスミレの恋が実ったということは)
淡(それよりずっと多くの恋が散ったことでもあるんだよね)
淡(大丈夫! 華の高校生活なら恋の花はいくらでも咲くから!)
淡(私も新しい恋に向かって、気持ち切り替えていかないとね!)
淡(テルもスミレもお幸せに!)
誠子「……」モグモグ
淡「せーこ、味はどう?」
誠子「苦い」
淡「」ムカッ
もういっこ、カン!
こんな時間まで支援ありがとうございました
菫さんはへたれ受け(確信)
乙乙
お疲れ様
乙乙
良かった
おつおつ
乙女な菫さんも可愛かったよ
乙乙
やっぱり宥菫より照菫のほうがしっくり来るよね
乙でー
お疲れ様サマです
乙のよー
いまからよむ乙
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません