・初めてのSSとなりますが、こんなネタです。
・ソーシャルゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」とテレビ番組「逃走中」のコラボです。
・最後まで書き溜めてありますが、下手ですが自生の見取り図画像を貼ったりするので、ゆっくりやらせてもらえればと思います。
・ミスや未熟な描写などあるかと思いますので、よければツッコミいれてやって下さい。
・頑張って書いてみたいです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388757338
-某月某日、朝靄に包まれた大型テーマパークに、ある目的を胸に秘めた者達が集う。
それは、今や老若男女を問わず幅広い層に絶大な人気を誇るあのアイドル達。日頃は華麗な舞台から人々を魅了する彼女達が、逃げる者と狩る者に別れて争いを繰り広げる。
それぞれが勝ち得るものを目指して、彼女たちは走り抜く……勝つのは、逃走者か。それとも、ハンターか―
『run for moba-p ~逃走中~』
AM4:30(スタート30分前) 管理室・CGプロ関係者席
モバP「……いや、何ですかこの企画」ガシガシ
ちひろ「? 知りませんか、逃走中って番組を」
モバP「いや、知ってますよ。毎回面白いから、録画して見ています」
ちひろ「人気ありますよね、このシリーズ。視聴率も高いし、こんな番組にうちのアイドル達がたくさん出してもらえるなんて、感無量です!」
モバP「そうですね。僕が事前にその企画を知っていて、『こう』なっていなかったら、ね?」
ちひろ「社長がツテで直接とってきたもので……ふふ、ちょっとしたドッキリ企画ですね♪」
モバP「確かに驚きましたよ……昨晩遅く、自宅に木場さんときらりが乗り込んできて、目隠しや縄で拘束された挙句に車か何かで連れ去られ、視界が戻ったと思ったらこの場所で『賞品』って書いた檻に放り込まれている、とかなかったら僕も感無量ものでしょう」ガシガシ
ちひろ「よかった♪」ニコッ
モバP「何もよくねぇよ! 説明してくださいよ、ちひろさん! ドッキリ企画は、いいですよもう。でも、何で僕が賞品!? 普通は賞金でしょ!? 誰得!? 番組的にもダメでしょ……」
ちひろ(さて、鈍いとは言え、どう話すかなぁ)
ちひろ「打ち合わせの中で、まだ学生の子も多いアイドル達が出るのに、賞金レースなんて競争に挑ませるのはどうだろうかって意見が、テレビ局側とメインスポンサーさんから出たんです」
モバP「ああ……それは、分かります。最近は、子供が単純な順位を決める事だけでも、訝しがられる事がありますからねえ。変な時代です」
ちひろ「よって、なんやかんや話し合った末に『モバPさんが1日何でもしれくれる権利』が優勝賞品となりました」
モバP「何があってその着地点!? なんやかんやって、何でテレビ局とスポンサーは僕みたいな、さえないプロデューサーが賞品でOKだしたの!?」
ちひろ「いえ、これはアイドル皆と話し合った末の『要望』です。テレビ局・スポンサー側とは、賞品じゃなくて1秒100MP(モバポイント)というポイント制にする事になりました。あ、ちなみに逃走優勝者には、1日限定ですがゴールデン30分間の冠番組も与えられます」
モバP「お、おお……それは、何も言い返せなくなるくらい凄い仕事じゃないですか!」
ちひろ「でしょう? さすがは社長です。けど、それだと休日の早朝から働いてもらっているのに対して、本当にお仕事だけを返す事になるので、何だか申し訳ないなって思って……社長とも話し合って、CGプロ内だけの賞品を話し合い、用意した訳です」
モバP「その気遣いが僕にも少しは向いてほしいところですが、まあいいです。こんないい話、今更壊せないですから。僕なんかでいいなら、1日言いなりぐらい何でもないッスよ! それなりに仲良くしているし、無理や無茶を言う子は……いないでしょ、ハハッハハハッ!」
ちひろ「笑い声、渇いてますよ?」
モバP「……出演者、教えてもらえますか? あと、檻から出して。逃げないので」
ちひろ「はーい。鍵外して、と……これ、出演者一覧表です。ちなみに、参加者は希望者からの抽選で決めましたからね」
ちひろ(……まあ、主に道徳的な禁止事項は設けてあるから問題は起きないでしょう、たぶん)
モバP「ふう、自由の身だ。どれ……」ペラッ
◎出演者一覧(簡易プロフィールおよび意気込みコメント。データは初期値です)
エントリー① 三村かな子(17) 153cm52kg 所属G=キュート
出身地=東京 趣味=お菓子作り
「もし優勝できたら、本格的なお菓子作りの体験番組をしたいです。ふふっ、色々と楽しみにして、がんばりますね」
エントリー② 三船美優(26) 165cm46kg 所属G=クール
出身地=岩手 趣味=アロマテラピー
「有名な番組で、とても緊張します。運動はあまり得意じゃないけど……優勝できたら、のんびりとした癒しの旅……番組をしてみ たいです」
エントリー③ 堀裕子(16) 157cm44kg 所属G=パッション
出身地=福井 趣味=サイキックトレーニング
「フフフ、ついに私のサイキック・パワーを全国のお茶の間の皆様に大・大・大!披露する機会が訪れました! サイキック・逃走 で優勝しちゃいます!」
エントリー④ 上条春菜(19) 156cm42kg 所属G=クール
出身地=静岡 趣味=猫と縁側でお昼寝
「ふふ、私が厳選した、眼鏡が似合う有名人におススメ眼鏡をプレゼンしていく番組を作るチャンス! 無理なら、猫カフェでのん びりお茶するだけでもいいですよ?」
エントリー⑤ 安部菜々(17) 146cm40kg 所属G=キュート
出身地=ウサミン星 趣味=ウサミン星との交信
「ウサミンワールドを広げる為の番組大作戦を決行しちゃうぞ~、キャハッ! これってケイドロみたいなものですよね? ナナ、 がんばっちゃいまーす!」
エントリー⑥ 星輝子(15) 142cm35kg 所属G=パッション
出身地=福島 趣味=キノコ栽培
「フフ……キ、キノコだらけの、番組作って、み、皆にキノコの世界を、広めたい、から……が、頑張る、よ。キノコ園にも……い くぜヒャッハー!」
エントリー⑦ 橘ありす(12) 141cm34kg 所属G=クール
出身地=兵庫 趣味=ゲーム、読書(ミステリー)
「番組は全てチェックしました。身体能力をカバーする完璧な戦略を組んで、優勝を目指します。またお料理の番組がしたいし…… ご馳走したい人もいるので」
エントリー⑧ 日野茜(17) 148cm40kg 所属G=パッション
出身地=栃木 趣味=ラグビー観戦
「こういうの大好きです!!! 私、やっちゃいますよーっ、ボンバーッ!!!!! え、優勝したら? ラグビーを、また見にい きたいです!!!」
エントリー⑨ 佐久間まゆ(16) 153cm40kg 所属G=キュート
出身地=仙台 趣味=お料理、編み物
「おいしい家庭料理のコツや家事を学べる、憧れのお嫁さんになりたい、女の子の為の番組をさせてもらえたら、うふふ、嬉しい ですね……ねぇ?」
エントリー⑩ 藤本里奈(18) 154cm41kg 所属G=キュート
出身地=湘南 趣味=単車乗り、コンビニで立ち読み
「おっつにゃーん☆ これマジやばい! 体力自信あるし、あたし勝っちゃうんですけど!? 単車ドライブ番組とかやりたいも ん! その時はよろぽよー♪」
エントリー⑪ 小松伊吹(19) 165cm48kg 所属G=パッション
出身地=茨城 趣味=ストリートダンス、スケボー、恋愛映画を観ること
「すっごく楽しみ! ダンスで鍛えた身体で、魅せちゃうよ? 優勝ご褒美は、ダンス系か映画系、どっちかな。できれば、またバ リに行きたーい♪」
エントリー⑫ 大和亜季(21) 165cm51kg 所属G=クール
出身地=福岡 趣味=サバゲー、プラモ収集
「このステージはまさに戦場! 日夜鍛えた身体と精神で勝利を目指し、鋭意尽力いたします、サーッ! あと、サバゲー大会開催 はできますか!?」
エントリー⑬ 浜口あやめ(15) 154cm42kg 所属G=パッション
出身地=三重 趣味=時代劇鑑賞、忍者グッズ収集、撮影所巡り
「忍ドル、参上! 皆には悪いですが、あやめの華麗な忍術で勝利の盃を勝ち取ってみせます! そして、あの太秦映画村で、黄門 様と……ニンッ!」
エントリー⑭ 宮本フレデリカ(19) 164cm46kg 所属G=キュート
出身地=パリ 趣味=ファッション
「フンフンフフーンフンフフー、フレデリカー♪ ん? ああ、サクッと頑張っちゃうよ~☆ そしたら、パリ旅行とかやっちゃっ てくれる~?」
エントリー⑮ 藤原肇(16) 161cm43kg 所属G=クール
出身地=岡山 趣味=陶芸、釣り
「ふふっ……幸運にも選ばれた以上、アイドルとして全力で取り組みます。優勝したら……おじいちゃんのところで陶芸や魚釣りを するだけで、私は満足ですよ?」
いきなり変になっちゃったので、>4のやりなおしです。
◎出演者一覧(簡易プロフィールおよび意気込みコメント。データは初期値です)
エントリー① 三村かな子(17) 153cm52kg 所属G=キュート
出身地=東京 趣味=お菓子作り
「もし優勝できたら、本格的なお菓子作りの体験番組をしたいです。ふふっ、色々と楽しみにして、がんばりますね」
エントリー② 三船美優(26) 165cm46kg 所属G=クール
出身地=岩手 趣味=アロマテラピー
「有名な番組で、とても緊張します。運動はあまり得意じゃないけど……優勝できたら、のんびりとした癒しの旅……番組をしてみたいです」
エントリー③ 堀裕子(16) 157cm44kg 所属G=パッション
出身地=福井 趣味=サイキックトレーニング
「フフフ、ついに私のサイキック・パワーを全国のお茶の間の皆様に大大大!披露する機会が訪れました! サイキック・逃走で優勝しちゃいます!」
エントリー④ 上条春菜(19) 156cm42kg 所属G=クール
出身地=静岡 趣味=猫と縁側でお昼寝
「ふふ、私が厳選した、眼鏡が似合う有名人におススメ眼鏡をプレゼンしていく番組を作るチャンス! 無理なら、猫カフェでのんびりお茶するだけでもいいですよ」
エントリー⑤ 安部菜々(17) 146cm40kg 所属G=キュート
出身地=ウサミン星 趣味=ウサミン星との交信
「ウサミンワールドを広げる為の番組大作戦を決行しちゃうぞ~、キャハッ! これってケイドロみたいなものですよね? ナナ、がんばっちゃいまーす!」
エントリー⑥ 星輝子(15) 142cm35kg 所属G=パッション
出身地=福島 趣味=キノコ栽培
「フフ……キ、キノコだらけの、番組作って、み、皆にキノコの世界を、ひ、広めたい、から……が、頑張る、よ。キノコ園にも……いくぜヒャッハー!」
エントリー⑦ 橘ありす(12) 141cm34kg 所属G=クール
出身地=兵庫 趣味=ゲーム、読書(ミステリー)
「番組は全てチェックしました。身体能力をカバーする完璧な戦略を組んで、優勝を目指します。またお料理の番組がしたいし……ご馳走したい人もいるので」
エントリー⑧ 日野茜(17) 148cm40kg 所属G=パッション
出身地=栃木 趣味=ラグビー観戦
「こういうの大好きです!!! 私、やっちゃいますよーっ、ボンバーッ!!!!! え、優勝したら? ラグビーを、また見にいきたいです!!!」
エントリー⑨ 佐久間まゆ(16) 153cm40kg 所属G=キュート
出身地=仙台 趣味=お料理、編み物
「おいしい家庭料理のコツや家事を学べる、憧れのお嫁さんになりたい、女の子の為の番組をさせてもらえたら、うふふ、嬉しいですね……ねぇ?」
エントリー⑩ 藤本里奈(18) 154cm41kg 所属G=キュート
出身地=湘南 趣味=単車乗り、コンビニで立ち読み
「おっつにゃーん☆ これマジやばい! 体力自信あるし、あたし勝っちゃうんですけど!? 単車ドライブ番組とかやりたいもん! その時はよろぽよー♪」
エントリー⑪ 小松伊吹(19) 165cm48kg 所属G=パッション
出身地=茨城 趣味=ストリートダンス、スケボー、恋愛映画を観ること
「すっごく楽しみ! ダンスで鍛えた身体で、魅せちゃうよ? 優勝ご褒美は、ダンス系か映画系、どっちかな。できれば、またバリに行きたーい♪」
エントリー⑫ 大和亜季(21) 165cm51kg 所属G=クール
出身地=福岡 趣味=サバゲー、プラモ収集
「このステージはまさに戦場! 日夜鍛えた身体と精神で勝利を目指し、鋭意尽力いたします、サーッ! あと、サバゲー大会開催はできますか!?」
エントリー⑬ 浜口あやめ(15) 154cm42kg 所属G=パッション
出身地=三重 趣味=時代劇鑑賞、忍者グッズ収集、撮影所巡り
「忍ドル、参上! 皆には悪いですが、あやめの華麗な忍術で勝利の盃を勝ち取ってみせます! そして、あの太秦映画村で、黄門様と……ニンッ!」
エントリー⑭ 宮本フレデリカ(19) 164cm46kg 所属G=キュート
出身地=パリ 趣味=ファッション
「フンフンフフーンフンフフー、フレデリカー♪ ん? ああ、サクッと頑張っちゃうよ~☆ そしたら、パリ旅行とかやっちゃってくれる~?」
エントリー⑮ 藤原肇(16) 161cm43kg 所属G=クール
出身地=岡山 趣味=陶芸、釣り
「ふふっ……幸運にも選ばれた以上、アイドルとして全力で取り組みます。優勝したら……おじいちゃんのところで陶芸や魚釣りをするだけで、私は満足ですよ?」
モバP「……少し心配な子もいるが、面白い人選だ。茜や亜季が本命かな……ん?」ペラッ
【初期ハンター(3名)】
・木場真奈美
・北川真尋
・中野有香
モバP「……ガチか」
◎基本ルール
・制限時間は120分。逃走者15名は、制限時間内にハンターによって捕まってはいけない。逃げられるエリアはテーマパーク内のみで建物は出入り原則不可。アトラクション使用は可。
・エリア内を捜索するハンターに捕まれば、逃走者のゲームは終了し、下記MPや装備も没収。専用の檻に入れられる。
・逃走者は1秒毎に100MPが溜まり、120分間生き残れば720,000MP。勝利条件は、最も保持しているMPの高い逃走者。また、生き残った者が複数出て最高MPで同数となった場合、残り1名になるまでのサドンデスに移行。なお、自首電話ボックスはなし。
・逃走者には専用のジャケットと携帯物が支給される。ジャケットの下は自由(私服)。支給物は、携帯電話・地図・腕時計。メールは受信のみ可能。逃走者同士での通話は3回までが許される。なお、ハンターに携帯物は支給されない。
・逃走者には担当カメラマンがつく。ハンターはサングラスに付けたCCDカメラで撮影対応。
・ただし、途中で発令されるミッションにより、上記ルールは一時的に変動する事がある。
【簡単な見取り図(エリアは場所を示すだけで、施設そのものを表す訳じゃないです】
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783463.png_nq10w7j9JfgIh1y8M5ve/www.dotup.org4783463.png
【ここから本編。あと、ちょこちょこナレーション的な地の文も入れてきます】
AM5:00(スタート時刻) スタート地点・テーマパーク駐車場内
-開始時刻となり、うら若きアイドル15名がスタート地点に続々と集結。目指すは、逃走成功、たった1つのナンバーワン・アイドルの座。
ひと晩限りでも、自分だけが輝ける大きな舞台を掴みとるために……まずは、逃走中の舞台をシンデレラ達は駆け抜ける。
『ミッション0:オープニングゲーム』~安全な鎖を引いて、無事スタートせよ!~
-プアァー-
かな子「! つ、ついに始まりましたね! カメラも回ってますよ!」
かな子担当カメラマン「よろしくお願いします」
茜「うおおおっ!!! 燃えてきましたーっ!!!!」
肇「まずは、オープニングゲームですね。あれ……」
亜季「ハンターボックスであります!」
ハンターボックス1「フフフ……悪いが、手は抜かないよ」
同2「へへへッ、楽しみだよ。めちゃくちゃ走るぞーっ!!」
同3「押忍! 全力で捕まえます!」
かな子「スーツとサングラスしていても、よく分かるなぁ……すごい人選」
フレデリカ「楽しそうだね―♪ ま、何とかなるんじゃない?」
美優「ええと……まずは、スタートゾーンとハンターボックスの間に置かれている箱から、鎖を1本選んで、抜くのよね?」
輝子「フヒッ……セーフだった人から、スタート、だよ」
菜々「うう、箱からハンターまでは5メートルもないですよ~。ハズレを引いてハンターが出てきたら、すぐに捕まっちゃいますよ~。ここも近いですよ~」
茜「大丈夫です菜々さん!!!! ハンターより早く走れば逃げられます!!!」
ありす「それができれば苦労はしません……まあ、言っても仕方ありませんよね。15分の1……くじ運の良さに期待して、いってきます」スッ
オープニングゲーム1番手・橘ありす
ありす「……この、赤い鎖です!」
鎖の先→○(セーフ)
ありす「や、やったぁ」パァァ
【橘ありす、ゲーム成功】
美優「よかったね、ありすちゃん」
ありす「は、はい! あ……コホン、橘です。そ、それではみなさん、お先に失礼します。幸運を祈っていますので、頑張りましょう」タタタッ
伊吹「それじゃ、次は私だよね?」
あやめ「頑張って下さい伊吹殿!」
2番手・小松伊吹
伊吹「やっぱり、オレンジ色かな。よっ!」
鎖の先→○(セーフ)
伊吹「いぇーい♪ おっさき~」タタタッ
かな子「やっぱり最初だといいなぁ」
【小松伊吹、ゲーム成功】
-その後、佐久間まゆ・藤原肇・日野茜・安部菜々・三船美優と、順調にセーフの鎖を引き、無事にスタートを決める。
残る鎖と逃走者は――『8』
裕子「フッフッフッ、待ちくたびれましたよ」
8番手・堀裕子
裕子「もう掴む前から、分かっています。私のサイキック・サイコキネシスによって、セーフの鎖は丸見えです!!」
輝子「す、すごい、自信」
春菜「うん。だけど……」
里奈「なぁんか、ヤバくない?」
裕子「――ッ。この紫色の鎖です!」
鎖→×(アウト)
裕子「ふぇ?」
亜季「総員退避―っ!」
-ガシャッ!
真奈美「待ちくたびれたよ!」ダッ
真尋「よいドーンっ!」ジャッ
有香「押忍!」バッ
裕子「わ、わわ、あわわわわ! さ、さささいきっくぅ!!」
真奈美「悪いね」ポンッ
-堀裕子、確保(残り14名)
裕子「……がっくりぃ」
真尋「何か、ごめんね。しかし、他の皆は逃げるの早いなぁ。まさか予想してたの?」
有香「バラバラに逃げていますね。何人か姿が見えますが、追いかけますか?」
真奈美「いや、焦らずに行こう。2時間の長丁場だ。エキストラや建物が多く、見落としや隠れられる事もある、そういう点に注意して気を付けよう。各エリアの情報も少ない」
真尋「なるほど!」
真奈美「私はまず西側のアスレチックエリアを見回るよ。有香は、メインアトラクション方面を。真尋は裕子を檻に入れたら、運動場エリアを見てきてくれ。そうだね……状況によるが、6時には1度ここに集まろうか。あと、走るのは逃走者を見つけた時だけだからね。ハンターのルールを確認しつつ情報収集、そして捕獲の優先順位だ。分かったかい?」
有香・真尋「はい!」
裕子「これで終わりか、あーあ……ぷろでゅーさー……」
―――
【管理室(放送中継基地】
モバP「かわいそうだけど、前座としては100点だよな……終わったら、何か奢ってやるか。しかし、ハンターが打ち合わせするルールはキツイな」
―――
【ハンター放出直後の状況】
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783504.png_5UdAcVMofQguNbkCebNR/www.dotup.org4783504.png
いいチョイス。面白い
こういうのでトライアドニュージェネどっちもいないのは珍しいな
見てくれてありがとうございます!
AM5:08(残り112分) レストラン・展示物エリア東南・垣根付近
ありす「……ほとんど、スタートしたかな。ここ、建物には入れないけど、エキストラの人通りが多いし、身を隠せる遮蔽物も多いから利用できますね……朝早くからこんな事するのは、大変そう」
プルルルッ! プルルルッ!
ありす「ひゃっ! な、何ですかっ!? あ、携帯だ……メール?……堀さんが確保!? 早っ! いえ、それよりも……」コソコソッ
ありす「動き出したんですよね、ハンター……うう、気を付けなきゃ。ここで、本当に大丈夫かなぁ?」
-年齢以上に落ち着いた言動の多い小学生アイドル・橘ありす。緊張した場面では、まだまだ子供らしさがうかがえる。はたして2時間の緊張に、どこまで耐えられるのか?
ありす担当カメラマン(テレビで見るより、かわいいな)
AM5:09(残り111分) 森林・アスレチックエリア北入口前
伊吹「……裕子ちゃん早っ! もう、パッション1人減ったじゃーん。頑張らないとね……てかアスレチックエリアの出入口、北と南の両端しかないとか、だるだる~……ん?」
巨大ボックス『デンッ!』
伊吹「何、あれ。何か入口の前、おっきい箱ある。真っ黒で、凄くあやしー……近寄っても平気かな?」スタスタッ
伊吹「……扉、ロックされてる。でも箱の中から、何か、小っちゃく声が聞こえる……」
?『……むぇ~……たいくつ……早く、はぴ………したい、にぃ』
伊吹「……………うん。場所、変えよう」
―何かを察したのか、ダンサブル系アイドル・小松伊吹。巨大ボックスを離れ、アスレチックエリアとは逆のレストラン・展示場エリアへ向けて駆け出していく。その判断、はたして……
?『だれか、助けて……もう、飴は……』
―――
モバP「……あいつも拉致かな」
―――
一体中身は何星なんだ……
AM5:14(残り106分) キッズアトラクションエリア中央・コーヒーカップ
みりあ「あっははー! ぐるぐるーっ!」
仁奈「楽しいでごぜーますね! コーヒーカップの気持ちになるですよー!」
美優「フ、フフッ、そうね~。でも、ちょっと早く回し過ぎよ~」
-参加者最年長の演技派アイドル・三船美優。順調にスタートしたものの、エキストラ参加している同事務所の小学生アイドル・赤城みりあと市原仁奈に捕まり、遊具のコーヒーカップを満喫中。
みりあ「えー、たくさん回した方が楽しいよー!」
仁奈「美優お姉さんは、つまらない、ですか?」
美優「そ、そんな事はないわ。でも……うん、もうちょっとだけなら、いいわよ」
みりあ・仁奈「わーい!」
美優「もう……フフフ」
-子供たちの無邪気な姿に微笑む三船美優。だが……
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783534.png_WQkGKh5kp5Lxg05Pryiu/www.dotup.org4783534.png
-近くに、ハンター!
有香「あ……他の皆もいるんだ。楽しそうだなぁ……って、あれ?」
美優「!?」
-見つかったぁ。
有香「み、見つけました!」ダッ
美優「いけない」ダッ
―慌ててコーヒーカップから降り、意外な俊敏さで駆け出す三船美優。だが、格闘技経験のあるハンター・中野有香は足が速い。徐々に距離がつまっていき……
有香「タッチ!」ポンッ
美優「あっ、ん……うう……」
-三船美優、確保(残り13名)
有香「すいませんが、油断大敵です。押忍!」
美優「ええ、番組のこと、ちょっと忘れちゃった……駄目ね、私」
有香「でも、皆で楽しそうでしたね。ちょっと羨ましかったです」
美優「……うん、楽しかった。フフ、プライベートで遊びにきましょうか、皆で」
-三船美優、勝負には負けるも、その表情は優しく、満たされていた。
美優担当カメラマン(こんな奥さんがほしいなぁ)
AM5:16(残り104分) 森林・アスレチックエリア南の広場
プルルルッ! プルルルッ!
真奈美「……ふむ、美優を捕まえたか。順調だね、全く」
肇「……」
-藤原肇、確保(残り12名)
真奈美「これなら、3人で十分じゃないかな。補充はいらないだろうに、何か他に起こるのかな」
肇「……」
真奈美「……肇、捕まっても話はしていいんだよ? あと、倒れていないで顔を上げるんだ」
肇「あ、はい」ムクッ
肇「この方が、雰囲気でるかと思って。悪い人に捕まえられた、森のお姫様? フフッ……こんなセリフ、似合いませんか?」
真奈美「君もお遊びを楽しんでいるようだね……フフ、何よりだ」
肇「はい、優勝は……したかったですけど。実力で、また頑張ります」
真奈美「その意気だ、肇。では、檻へ行こうか。時間は有限なのでね、引き延ばされては困るよ」
肇「……バレちゃった」ペロッ
-陶芸家の家に生まれた芸術肌のアイドル・藤原肇、演技はまだまだ修行の身か。ハンター・木場真奈美と共に去り、森林には静寂が戻る……
輝子「……フヒッ」ズボッ ←土と草とキノコまみれ
輝子担当カメラマン「……行きましたね」ズボッ ←同上
輝子「あ、あやめちゃん直伝、土中キノコ隠れの術、実験成功……キノコの多い森で、よかった。フヒッ」
輝子担当カメラマン(キノコいるか?)
-こっそりと潜んでいた、キノコ大好きアイドル・星輝子を残して。
輝子「……フヒッ、あと1時間半、いける?」
輝子担当カメラマン「もう勘弁してください……」
AM5:22(残り98分) 運動エリア場エリア北・T字路
菜々「うーん、どっちに進みましょう」ウロウロ
-不思議系メイドアイドル・安部菜々。エリア3か所につながるT字路で、進む方向に迷うこと……15分以上。どうやら、ウサミン星人はなかなか決めらないタイプのようだ。
菜々「こういう時って確か利き腕じゃない方の道を選べって、船橋のおばちゃんは言ってたなぁ……あれ、3方向ある場合はどうなるのかな?」
-呑気な暴露トーク、いつまでも聞いていたいところだが……
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783570.png_gg6ogDDQGFbrI1frKBTW/www.dotup.org4783570.png
-逃走者には、ハンターがせまる!
真尋「ここ、いいグラウンド多いなぁ!」
菜々「…ミミミン?」
真尋「あ、菜々さん見っけー!」ダッ
菜々「ひょえぇー!?」ダッ
-ハンター・北川真尋と、安部菜々の鬼ごっこがスタート!
真尋「やっほー! ダッシュなら負けないよーっ!」
菜々「ひいいぃいっー!」
-陸上経験のあるハンター、中野有香以上に足が速い。対する安部菜々、何とかイベントホール・ミニ牧場エリアまで逃げると、イベントホールにある多くの構造物・機材といった障害物を利用してのジグザグ走法を行い、必死の形相でハンターから逃れ続けるが、じわじわと距離は詰められている。
菜々「う、うう……火事場のウサミン・パワー!!! キャハッ☆」ダンッ
真尋「! と、飛んだー!?」
馬「!? ヒヒーンッ!」
-ミニ牧場に辿り着くや否や、牧場の柵を飛び越え、手近な馬の背中に飛び乗った安部菜々。そして、驚いて駆け出す馬の背中に必死にしがみ付き、ハンターから離れていく! なんという、奇策か。
真尋「……あ、あれは無理だよ~」
菜々担当カメラマン「お、同じく」
―快速自慢のハンターも、馬の足には勝てず、追跡を断念……ウサミン星人の底力、恐るべし。
菜々「わ、若い子には取らせませんよ、こんなチャンス、私にはもう……ハッ! ど、どうやって降りよう?」
―――
牧場部門責任者「(唖然)」
モバP「……申し訳ございません。馬に万が一のことがあれば、弊社で責任を……」
ちひろ(報われないなぁ、2人とも)
―――
【30分経過 状況図】
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783589.png_SAryoLdXKYkvbFKCrtck/www.dotup.org4783589.png
-30分が経過し、逃走者は3人が脱落。ハンターが活発に動き出し、状況の変化が激しくなっていく中、局面は新たな展開を迎える!
『ミッション:1 ハンター追加を阻止せよ!』
AM5:30(残り90分) 運動場エリア中央南・テニスコート付近
プルルルッ! プルルルッ!
フレデリカ「あ、メールだ」
かな子「私もきたよ。送り先は……あ、これ!」
『▽MISSION:1 ハンター追加を阻止せよ!
緊急事態だ。予備としてテーマパーク内に設置されている3つのハンターボックスの電子ロックが、何者かの仕業で解除されるように操作された。テーマパーク中央の噴水に隠された緊急キーを使い、ハンターボックスを新たにロックしなければ、5時45分にハンターが解放されてしまう。ハンターを増やしたくなければ、ハンターボックスをロックせよ△』
フレデリカ「え~、面倒臭くない?」
かな子「いや、でもこれ、かなりピンチだよ! 全部追加されたら、ハンター6人だよ!? これは何とか、阻止しなきゃ……」
フレデリカ「ん~、仕方ないか。ご褒美の為のご奉仕しましょ~♪」
かな子「うん、途中で捕まったら意味ないからね。まずは、鍵を取りに噴水まで行こう!」
フレデリカ「おっけー☆」
-同じグループとしてコンビを組む、三村かな子と宮本フレデリカ。共に、緊急キーのある噴水へと向かう様だ。
AM5:32(残り88分) キッズアトラクションエリア西中央・ゴーカート乗場付近
ピリリリリリ、ピリリリリリ……ピッ
春菜『まあまあ、眼鏡どうぞ』
ありす『え?』
春菜『あ。ごめん、ありすちゃん。今、亜季さんの戦闘用眼鏡コーディネートをしていたから……ミッションの件?』
ありす『はい。これは、行動しないといけませんよね』
春菜『うん。たまたま近い場所にいるからさ、ハンターに注意しながら、亜季さんと一緒に噴水へ向かっているよ。その為の戦闘用眼鏡だからね!』
ありす(……意味が分かりませんが、まあいいです。電話の回数も限られていますし)
ありす『成程。ところで、ハンターボックスの場所は分かりますか?』
春菜『ううん。私と亜季さん、キッズアトラクションエリアの中で隠れていたから……そろそろ動かなきゃって時に、ミッションがきたんだ。あ、見回った感じから、このエリアにはハンターボックスはないと思う』
ありす『分かりました。じゃあ……私、ハンターボックスを探してみます。3つあるとの事ですから、まずは噴水から遠い、東側まで行ってみます。見つかったら、また連絡します』
春菜『分かった。無理しちゃダメだよ?』
ありす『はい……春菜さん達も、ハンターに気を付けてください。では』ピッ
ありす「……頑張ります」
-最年少出場者、橘ありす。固い表情ながら意を決して、隠れていた場所を抜け出し、中央の通りから東へ向かう。はたして、無事にハンターボックスを発見できるのか。
ありす(この様子は、Pさんも絶対に見ている。ちゃんと、頑張らないと。そうしたら、きっと負けても……褒めてくれる)
ありす「えへへッ」デレ~
ありす担当カメラマン(ありすちゃんマジかわいい)
AM5:35(残り85分) メインアトラクションエリア中央北・観覧車付近
伊吹「やっぱり、あの箱かぁ。3つの内で1番ヤバいのは、あれだよね~。どうするかなぁ、私以外に気付いてなかったら……はあ、だらだらしたーい!」
-ハンターボックスの1つを発見している小松伊吹。だが、ボックスと噴水から離れてしまっている位置から、行動に迷いをみせていた。
伊吹「誰かに頼もうかな。こういう時はっと……」ピッピップッ……
茜『はいっ!!!!! 茜です!!!!!!』
伊吹『こ、声おっきいよ茜ちゃん! ハンターに見つかるよ!!』
茜『あ、伊吹さん!!!! お疲れさまです!!! ご無事ですか!!!?』
伊吹『ま、何とかね~。ところで茜ちゃん、今はどのあたり?』
茜『テーマパーク内を走っていたら、スタート地点の駐車場に着いてました!!!! 裕子さんと美優さんと肇さんは、檻の中でお元気な様子でした!!!!!』
伊吹『おお、ラッキー♪ ミッションのメール見たよね? アスレチックエリアの北に、おっきいハンターボックスがあるんだ。通り道の噴水で鍵をとって、そのハンターボックスをロックしてきてよ~。私、今は』
茜『すいませんが、ミッション参加はお断りします!!!!!』
伊吹『え!? な、何で!?』
茜『ハンターが増えれば、よりゲームが面白くなるではないですか!!! それに、私達15名に比べてハンター3名とは、不公平だと思います!!! 勝負というのは、公平に、同じ状況で力を競い合ってこそ、お互いに白熱して楽しくなるものです!!!!! そう、ラグビーのように!!!!!』
伊吹『えー! もうっ、茜ちゃんさあ、目的変わってない?』
有香「ですね」
伊吹「……あ」ポンッ
-小松伊吹、確保(残り11名)
伊吹「あーっ!? 有香ちゃん、いつの間にー!?」
有香「す、すいません。このエリアを捜索していたら声が聞こえたもので……伊吹さんも声が大きいですよ」
伊吹「え~……あーあー、全く!」
伊吹『捕まっちゃったよ、茜ちゃん! 終わったらちょい怒るからね~、もぉー。ジュースおごりだよー!』ピッ
茜「あ……す、すいません伊吹さん!! まさか捕まってしまわれるとは。しかし、スポーツマンシップにのっとって、ここは……私は……走ります!!! ボンバーッ!!!!!」ダンッ!
-元ラグビー部マネージャー、熱血系アイドル・日野茜。その強い思いが故に、逃走者としてやや空回り気味か。だが、その体力とスピードは驚異的である。例えハンターが増えても、逃げ切ってしまうのか?
茜担当カメラマン(2人目)『ハァ、ハァ……すいません、ディレクター。担当、チェンジで』
【ミッション開始5分 生存逃走者のミッション行動状況】
緊急キー捜索=三村かな子、宮本フレデリカ、上条春菜、大和亜季
ボックス捜索=橘ありす
ボックス1発見者=藤本里奈
ボックス2発見者=安部菜々
ボックス3発見者=なし
AM5:37(残り82分) レストラン・展示場エリア北 レストランビル裏路地
里奈『……うん、何か森の入口んとこに、おっきい箱あったし! あれが、ミッションの? かなっちが行くの? ほーい、そんじゃアタシは他の箱探してみるね! おっつにゃーん☆』ピッ
里奈「ふぃ~、久し振りに人と話せた! てかアタシ、何か人と会えないなぁ。ちょっと、マジでさみしー☆」ジャリジャリッ
-ギャル系アイドル・藤本里奈、派手な見た目に反して、寂しがり屋か。三村かな子との通話に、少々強張っていた表情を嬉しそうに緩めている。
里奈「でも、アタシが見つけたのは1つだけだし、他の箱はどこにあんのかな~……お?」
?担当カメラマン「あ、どうも~」
-ビル裏の砂利道を進む藤本里奈の前に、カメラマンが、1人。
里奈「おつぽよ~☆ どったの、カメラさん。1人~? 撮影用の……じゃなくて、まゆまゆの担当の人~? 1人だけ女の子カメラさんだったから、覚えてるし~?」
まゆ担当カメラマン「はい、その通り。ふふ、里奈ちゃんってテレビと同じですね。かわいい~」
里奈「えへへ~、ありがと☆ そんで、何してんの? まゆまゆは~?」
まゆ担当カメラマン「ああ……里奈ちゃんならいいのかな? いますよ、ほら。そこに……」
里奈「お? あ、ほんとだぁ! え、でも、あれって……」
-カメラマンの指先を見詰め、藤本里奈は小首をかしげる。しかし、それよりも注意しなければいけないものがある。今は、逃走中の時間……
ジャッジャッジャッジャッ……
里奈「お?」
真奈美「見付けたよ」
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-捕獲に迫る、ハンター!
里奈「うわマジでーっ!?」ダッ、ジャジャジャジャッ……
真奈美「む、速いね」
-砂利の足音でハンターに気付いた藤本里奈、混乱しながらも意外な素早さで駆け出していく……佐久間まゆの、『下』を通って。
真奈美「待て……何だ?」
まゆ「あらら、バレましたかぁ」
-そして、藤本里奈を追いかけようとしたハンター・木場真奈美も気付く。藤本里奈と同じく、それを『下』から見上げて。
真奈美「成程……それは、施設外なのか」
まゆ「はい、そのようですねぇ。注意、受けていないのでぇ」
-開始から姿を見せていなかった、元モデルの愛らしい姿で人気のアイドル・佐久間まゆ。なんと、レストランビル2F外に備え付けられた室外機のさらに上、雨除け用のアクリル板上に座り、じっと身を潜めていた様だ。
まゆ「まゆ、始める前から思ってたんですよぉ。鬼ごっこより、かくれんぼの方が、逃げる方は有利だって」
真奈美「まあ、よく思い付き、君らしくないアクティブな行動力は称賛するよ。しかし……見つかってしまうと、こうなってしまうのか」
まゆ「うふ、捕まえますか? 考えていますよ、ちゃんと。大好きなPさんとの為ですからぁ。その為に、こんな場所を探しましたからぁ……ここ、完全に外からここに上る方法は、1つだけしかありません。その」
真奈美「いや、私が言っているのは、それじゃないよ。物理的な事じゃないし、逃走中の事でもないと言える、か。1人の……女子として、だ」
まゆ「え?」
真奈美「まゆ……ミニスカートでそこにそう座っていたら、下着がほとんど丸見えだよ」
まゆ「……………は、はぅ//////」ガタッ
-佐久間まゆの座っているアクリル板は、ほぼ、透明だ。
まゆ担当カメラマン「あ、急に立ち上がると」
まゆ「あっ! お、落ち」ズルッ
真奈美「おっと」ガシッ
-佐久間まゆ、確保(残り10名)
真奈美「捕まえた。私が抱くのでは、君も不本意だろうがね。フフ……怪我はないかい?」
まゆ「うう、ありがとうございます……ああ、がっくりです。こんなミスを……それに、初めてのお姫様だっこは、優勝したご褒美のPさんとの熱い一夜の中でと」
真奈美「おっと、それ以上はいけない……どちらでも、ね」
まゆ「……うふふ」
真奈美(しかし、そうか……平面だけでなく、上もか)
―――
モバP「いやいやいやいやいやいや、冗談に決まってるじゃないですかぁ。僕が自分のアイドルに手を出す訳ないですよ、アハハハハハ。捕まった事に怒った、いたずらですよ~……ええ、カットでお願いします。あ、パンツも、はい」
モバP(まゆーっ!!!!)
―――
【ミッション開始10分 状況図】
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-その後、噴水の水中から緊急キーを手に入れた三村かな子・宮本フレデリカは、藤本里奈から教えられたアスレチックエリア北のハンターボックスへ向かい、同じく緊急キーを手に入れた上条春菜・大和亜季は、橘ありすより連絡を受けてテーマパーク中央通の東端へ向かう。
AM5:42(残り78分) 森林・アスレチックエリア北入口前
かな子「捕まった人、増えてきたよね……あ。あった、あれだよ!」
フレデリカ「ほんとに? もう疲れたー、早く開けちゃおうよ」
かな子「もう。閉めるんだよ、フレデリカちゃん」
-緊急キーを持った三村かな子・宮本フレデリカ、制限時間前に巨大ハンターボックスに到着。周囲の様子をうかがいながら、ハンターボックスのロックを試みる。
フレデリカ「これ、どうやるの?」
かな子「カードキーだから、扉のどこかに差込口があると……っ!?」
フレデリカ「あ、この穴かな?」
かな子「に、逃げよう。木場さんが!」
真奈美「いたね」ダダダッ
-その2人に、ハンター・木場真奈美が迫る!
かな子「フレデリカちゃん、行こう!」
フレデリカ「ん、待って……えいっ」
ピッピッピッ……カチャッ
『ハンターボックス1、再ロック完了』
フレデリカ「おっけー♪」
かな子「うん、逃げるよ!」
-ハンターボックスをロックし、その場を離れる2人。だがその僅かな時間に、ハンターが目と鼻の先まで接近。余程の動きを見せない限り、2人は……逃げられない距離だ。
かな子「うう……負けちゃったぁ」
真奈美「さて、どち」フレデリカ「……フンフンフフーンフンフフー♪」
-その時、宮本フレデリカがゆっくりとした歩調で、木場真奈美の前に進み出る。
真奈美「……君、」フレデリカ「真奈美さん、握手~」ギュッ
かな子「え!?」
宮本フレデリカ、確保(残り9名)
フレデリカ「疲れちゃったぁ。休憩したいから、檻まで連れてって~☆」
真奈美「……フフ、分かったよ。確かに、ハンターが逃走者をちゃんと檻に入れないといけない、ルールだ」
かな子「フ、フレデリカちゃん。何で、自分から」
フレデリカ「んー? かな子ちゃん、頑張ってたもん☆ 私よりね~、だから?」
かな子「そ、そんなこと」
フレデリカ「あ、でもでも最後は私も、ちょっと頑張ってたでしょ? 皆に言ってね、約束♪」
かな子「……もう、フフ、分かったよ。フレデリカちゃんの分も、頑張っちゃう」
フレデリカ「ありがと! あと、お菓子の番組、よかったら私も出してね~♪」
かな子「! うん、絶対に呼ぶよ。だから、待っていて」
フレデリカ「おっけ~♪」
-パリ出身・日本育ちのハーフアイドル・宮本フレデリカ、三村かな子を生かす為に、まさかのハンターへの『自首』。その言動ほど、仲間に対する思いは軽くない様だ。
真奈美「全く……悪役は、やるものじゃないね。感動もできやしない」
?『うっきゃーっ! もう、出れなくなったにぃ! びえーん!!』ギュゥゥゥ
?『ぐあああああああぁぁぁ』ギリギリギリギリ
―――
モバP「今すぐあのハンターボックスを一時開錠して下さい!! 放送できなくなります!!」
―――
AM5:43(残り77分) テーマパーク中央通路・東
亜季「! 春菜殿!」
春菜「あ! ありましたね、あれがハンターボックス」
亜季「いえ、ハンターです! 走って下さい」ダッ
春菜「え、嘘!?」ダッ
-ミリタリー系アイドル、大和亜季。趣味というサバイバルゲームで鍛えた勘か……
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-背後の角を曲がってきたハンターに、素早く気付いた。
有香「発見です!」ダッ
春菜「わ、わわ、速い! 速いよ有香ちゃん!」
亜季「不味いですな、まだ距離があるのに、2人は……致し方ない!」バッ
春菜「亜季さん!? 立ち止まっちゃ」
亜季「小生がハンターを引き付けて時間を稼ぎます! 春菜殿は、ハンターボックスを!」
春菜「そ、そんな! いったん、そばのエリアに入ってどこかに隠れた方が!」
亜季「ミッションの時間がありません! それに、仲間や民を守る為に死力を尽くすこそ、兵士の役割! お気になさらず走って下さい! これも全ては、仲間達の意思であります!」
春菜「っ……ごめんね! できたら、生き延びて!」タダ゙ッ
亜季「ご武運をっ!」バッ
-大和亜季、上条春菜を1人ハンターボックスに向かわせ、迫るハンターと対峙。うまく引き付けて、逃げる事ができるか。
春菜(亜季さん、本当にこういうの好きだなぁ)
亜季(フフ、楽しいでありまーす♪)
春菜「よし、ハンターボックス到着! えっと、ロックは……」
真尋「扉にある、その穴にカードキーを差すんじゃないかな」ポンッ
春菜「なるほど……え?」
上条春菜、確保(残り8名)
真尋「やったー! やっと1人捕まえたよ~、やぁーりぃ!」
春菜「う、ううう……いつの間に?」
真尋「実は、有香ちゃんと作戦立てたんだ。割と早めに春菜さんと亜季さん、見つけていてさ。名付けて、挟み撃ちダブルゲット大作戦! 亜季さんが有香ちゃんと1対1になったのは予想外でびっくりしたけど、春菜さんはゲット!」
春菜「ああ、まさか(眼鏡の)同志に捕まるとは、私の(眼鏡の)レンズは曇っていました、か……」ポトッ
-眼鏡を愛するアイドル・上条春菜、カードキーをその場に落とし、がっくり膝をついてしまった。同じく眼鏡をしているハンター・北川真尋に捕まったのは、災いなれど、運命か。だが、しかし……
真尋「さて、春菜さんを連行するよ。有香ちゃんはどうなったかなぁ」
春菜「うう、ごめんなさい亜季さん。何とか逃げてくださーい」
菜々「……い、行きましたね」
-その行動は、救いも残していた。
菜々「このカードを……?」ピッ
『ハンターボックス2 再ロック完了』
菜々「ふう。疲れて変な箱の裏で、その辺のビニールシートで隠れて寝ていたら、妙なイベントが起きていて焦りましたが……これで解決? キャハッ!」
ボックス付近撮影カメラマン(……アイドルって、大変だな)
AM5:44(残り76分) 運動場エリア東・フットサルコート付近
ありす「あ! あった……けど、時間がないですね。春菜さんも捕まったし……うう、仕方がありません」タタッ
-ボックス捜索をしていた橘ありす、最後のハンターボックスを見つけるも、ミッション終了まで残り……30秒。あきらめて、ハンターボックスから離れていく。
そして、ミッションが……終わった。
AM5:45(残り75分) キッズアトラクションエリア中央・一輪車体験コーナー
プルルルッ! プルルルッ!
『▽MISSION:1 ハンター追加を阻止せよ!【失敗】
テーマパーク内に設置されている、3つのハンターボックスの電子ロック再設定ミッションだが、ボックス1と2は宮本フレデリカ・安部菜々の活躍により再ロックされ、解放は防がれた。しかし、ボックス3は再ロックが間に合わず、ハンターが1体解放されてしまった。ハンターはこれで、合計4体となる△』(この連絡は、ハンターにも別途行われる)
里奈「げっ、マジで!? やバーい!」キコキコ
舞「どうしたの~?」キコキコ
里奈「うーん、マジでピンチな予感? 遊んでないで、そろそろ仕事するぽよ~」キコキコキコ…
舞「はーい。頑張ってね、里奈ちゃーん! ファイトッ!」
里奈「いっぱーつ☆」
【ハンターボックス3 ロック……解除】
蘭子「闇に飲まれよ!!!(お疲れ様です!!!)」ババンッ!
―――
モバP「……何か、不安だ」
―――
※)ちなみに、ハンターボックス2の中には櫻井桃華さんが入っていました。
よかった、やばいのはきらりんだけだったんだね…
師匠ハンター追加はまだですか
対して役に立ちそうにない感、ちゃまはSPを動員するつもりだったんだろうか
フレデリカがかっこよかった
棟方師匠は最初に思いついたけど、無茶苦茶にされそうなので控えましたww
ちゃまを選んだのは、確かにSP動員を思いついたのと、表に出れなくてPに八つ当たり&涙目ですねるちゃまを想像したら可愛かったから!
【1時間経過 状況図】
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783727.png_Ea9R7NypPmrorgA7UhqG/www.dotup.org4783727.png
-逃走開始から、半分となる1時間が経過。逃走脱落者は、7名。ほぼ半数が脱落となる中、ミッション失敗によりハンターは4体に増加。肉体的・精神的に疲労がたまっている逃走者もあり、逃走バトルはより過酷さを増し、逃走者側に大きな変化が起きる……かと、思われたが。
AM6:02(残り58分) 駐車場
蘭子「ひっぐ、ふぐ……うう、ふえぇ~」
-状況は、むしろ停滞した。
蘭子...
真奈美「ど、どうしたんだ?」
真尋「何でも、ありすちゃんを見つけて追いかけようとした時に、つまずいて転んじゃったそうです。右ひじと左すねに、すり傷ができちゃってます」
真奈美「どう転んだんだ……それを真尋君が見つけて、連れてきたのか」
有香「いえ、それは私です……解読するのに苦労しました、押忍。泣いているのに、ほうっておけません。その隙に、亜季さんは逃がしちゃいましたが」
-第2回CGプロダクション総選挙第1位、絶大な人気を誇るアイドル・神崎蘭子。アイドルとしての才能には満ち溢れているが、打たれ強さと運動神経は、いまいちか。
蘭子「ひっ、ひっ……ご、ごべんなさい、ふえぇ」
有香「あ、そういう意味で言ったのではなくて……うう」
真奈美「……有香、管理室で蘭子を手当てしてもらいなさい。とりあえず、私と真尋で捜索を再開する」
有香「は、はい」
真奈美「もう残り時間は半分を切っている、無駄には出来ない。私は、気になる1か所を見て回ってから、東側を回ろう。真尋は西側を頼むよ。森林の情報は、さきほど話した通りだ」
真尋「りょーかい!」
真奈美「有香も、蘭子の手当てが終わったら捜索を再開してくれ。そうだな……北、メインアトラクションエリアをもう1度、頼もうか。あそこは、隠れられる構築物が多いからね」
有香「押忍!」
真奈美「……蘭子」
蘭子「うう……は、はい」
真奈美「無理はしなくていい。だが君は、ハンターでもいいからこの番組に出たくて、この役割を希望したんだろう。その気持ちは素晴らしい。それなら、出来る限りでいい。役割をこなしてくれ。君も、プロだろう……私にも、期待させてほしい」
蘭子「! は、はい……スンッ……ええっと」
真奈美「ん?」
蘭子「封印されし魂の業火を解放し、この地を燃え上がらせてみせるわ!!(私なりに全力で、頑張ってみます!!)」
真奈美「よし、いい発声だ。それでは、君は南の、運動場エリアを頼む。あと1時間……やってやろう、ハンターとして、アイドルとして!」
蘭子・有香・真尋「はいっ!」
-逃走中では非常に珍しい、ハンターの一致団結。これにより、展開が大きく動き出す!
―――
モバP(ちひろさん、何でこんなにナレーションのアテレコや先読み、うまいんだろう)
ちひろ(お金になるなら何でも身に付けますよ♪)
モバP(!?)
―――
あちゃー!…
ところで、まゆを下から捉えた映像はまだかね?
AM6:08(残り52分) ???
あやめ「ふわ、あ……ふむ。ようやく、半分が経過しましたか。気を付けているとはいえ、ここまで気付かれないとは……日頃の修行の賜物、忍術1つで何とかなるものです!」
真奈美「ああ。全く、おそれいるよ」
あやめ「ニンッ!?」
-ミッションを含めて、今まで全く行動が見られなかった、自称・忍者アイドル・浜口あやめ。しかし、彼女はその自称に違わぬ策を練り、実行していた。
真奈美「他の子で、施設外の構築物の上に乗っていることがあってね。それから、気にするようにしていた。色々な『上』を、ね。正直、ここは気が引けたよ。運営本部である管理室の屋根、だからね。たいしたものだ」
あやめ「く、流石ですね真奈美殿! 忍法・屋上隠れに気付くだけでなく、この忍ドル・あやめに気配を気付かせずに上がってくるとはっ!?」
真奈美「(ただ物置の梯子を使って上っただけだろうに……)色々と突っ込みどころはあるが……最後の疑問についてだけ、1つ言わせてもらおう。君、少し寝てなかったか?」
あやめ「ッ! そ、そそそんな事はありません! いくら陽光によって暖かで静かな屋根の上とは言え、忍が任務中にうたた寝するなど!」
真奈美「……それは悪かった。しかし、口元の涎は拭いておきなさい。忍である前に、アイドルなのだから」
あやめ「……あうッ//////」ゴシッ
真奈美「ふっ!」ダンッ
あやめ「ニンッ!?」ポンッ
-浜口あやめ、確保(残り7名)
真奈美「フフ、捕獲だ。忍なら、どんな状況でも相手から目を離しちゃいけない。ましてここは、隠れる場所には打ってつけだが、たった数歩で届いて逃げられる場所もない、不便な場所なのだから」
あやめ「……不覚。ここまで来たのに、うう……」
-浜口あやめ、健闘?むなしく忍びきれず。アイドルとして、散る。
真奈美「さて……まだ、ミッションはあるのかな。それまでに、大勢を決めておきたいな」
AM6:13(残り47分) 森林・アスレチックエリア南の広場
輝子「………あ、ヒラタケみっけ。ヒャッハー!! こいつはウマいぜー!!」
輝子担当カメラマン(この子、いつまでここでキノコを探すんだろう……)
……ドドドドド……
輝子担当カメラマン「ん?」
輝子「フヒ?」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドッ!!
輝子「!?」
茜「あ、輝子さん!!!!!!! お疲れ様です!!!!!!!」ザザザーッ
輝子担当カメラマン(す、すさまじいダッシュから、すごいブレーキで止まったぞ、この子……よくスニーカー壊れないな)
輝子「茜さん、だ。フヒ、こんにちは」
茜「こんにちはっ!!! こんなところで何をされているのですか!!!?」
輝子「キノコ、ボッチノコー、だから……キノコ、1人で、探してた。茜さん、は?」
茜「ランニング中です!!!! いやあ、こんなに広くて気持ちのよい場所を走る機会は少ないので、とても良い気分です!!!!!」
-テーマパーク内を走り回っていた日野茜と、森林でキノコ探しをしていた星輝子。この2人、逃走者としての目的を、忘れている。
茜「輝子さんも走りませんか!!?」
輝子「体力、ないよ。む、むぅーりぃー……ご、ごめんね」
茜「そうですか、残念です!!!」
……ザザザザザッ
茜「おお!! 5人目のカメラさん、追いついてきましたか!!!?」
輝子「……あ、そういえば、今、撮影中……?」
輝子担当カメラマン「そうですよ!?」
-日野茜の後を追う様に、2人の元へ向かってくるのは……
真尋「見っつけたぁー!」
-ハンター・北川真尋!
茜「真尋さん!!!!! そういえば、まだアイドル鬼ごっごも続いていましたね!!!!! 負けませんよ~、ボンバーッ!!!!!」ドンッ!!
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真尋「うわ速っ! ちょ、ちょっ!」
輝子「あれは、無理」
真尋「うん……てか、輝子ちゃんは逃げないの?」
輝子「う、うん。キノコ、たくさん見つけて、楽しかったし……満足」
真尋「そっか。そんじゃ、捕まえた♪」ポンッ
星輝子、確保(残り6名)
輝子「フヒヒ、捕まった、よ。これで、キノコ、持って帰れる」
真尋「マイペースだなぁ。でも、輝子ちゃんらしいね。そんじゃ、檻まで行こう! あ、キノコたくさんあるから持ってあげる」
輝子「あ、う、うん……あ、ありがと」
真尋「あ、そういえば! 皆の為にフェイフェイちゃんと響子ちゃんが朝ごはんを用意しているらしいから、このキノコも一緒に料理してもらおうよ! へへ、そうと決まれば急がなきゃ!」ダッ
輝子「!? ノ、ノォー! マイフレーンズ!!!」ダダッ
輝子担当カメラマン「速っ!」
―――
モバP「最後までぶれないな、輝子。どっかの忍と大違いだ」
響子「Pさん。次はこれ、味見してくださーい。はい、あーん♪」
ちひろ(いくらで売ろうかな~♪)●REC
―――
-その後……
AM6:24(残り36分) テーマパーク東南 草むら
蘭子「フッフッフッ……我が閃光の元に暴かれたな、故国の戦乙女よ!(見つけましたよ、亜季さん!)」
亜季「フッ……殺せ」
蘭子「何で!?」
-ハンター・中野有香との逃走劇で体力を消耗し、何故か泥まみれになって草むらに倒れていた大和亜季を、ハンター・神崎蘭子が確保。
AM6:28(残り32分) イベントホール・ミニ牧場エリア イベントホール座席
真奈美「今度は逃さない!」
里奈「ギャーッ! もう、何で牧場は立ち入り禁止ぃ!? 逃げ場所な」ポンッ
-とあるトラブルで移動エリアが狭まった為、立ち回りがうまくいかず……藤本里奈、奮闘したものの木場真奈美との再戦に敗北。
-これで、残る逃走者は4人となり、いよいよ残り時間は30分を切る!
【90分経過 状況図】
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AM6:30(残り30分) メインアトラクションエリア中央北・観覧車付近
プルルルッ! プルルルッ!
菜々「ピピ! ウサミン電波を受信しましたよ☆」
ありす「メールがきましたね」カチャッ
菜々「……ミン」
-ハンターボックス2の前で合流し、共に行動する安部菜々と橘ありす。背丈がほとんど変わらない為か、年下の橘ありすがリードしていても、あまり違和感はない……ない。
『▽MISSION:2 封鎖エリアから脱出せよ!
6時45分になると、メインアトラクションエリアおよびイベントホール・ミニ牧場エリアが封鎖されてしまい、その後は立入禁止エリアとなる。2つのエリアにいる逃走者およびハンターは、6時45分までにそのエリアを脱出しなければ強制的に【完了】となり、ルールに準じた対応を受ける。なお、この情報はハンター側にも伝わっている△』
菜々「!? こ、ここの事じゃないですか! ああ、えらいこっちゃ~」
ありす「ええ、いけませんね。かといって、迂闊に行動も出来ません。ハンターにも、この情報は流れていますから……ギリギリまで、焦らずにゆっくりと行動しましょう」
菜々「そ、そうですね……よし、ナナも頑張っちゃいます! あと30分もないんですから!」
ありす(そう、あと30分だけ。ここまで頑張ったんだもん、何とか逃げ切りたい。でも、その時……私は、1人になれるかな)
AM6:36(残り24分) レストラン・展示場エリア北東 屋外テラス付近
真尋「よし、ここからならあっちの様子、結構見えるぞ!」
-ハンター・北川真尋、テラスに身を潜め、隣のメインアトラクションエリアの様子をうかがう。どうやら、西側へ逃げだしてきた逃走者がくれば捕獲する作戦のようだ。
真尋「南や東側は有香ちゃんや木場さんが回っているだろうし、仮に茜ちゃんは残っても、4人でかかれば……何とかなるでしょ! 勝ちが見えてきたかな~♪」
かな子(やっぱり、こっちから見張る人いた。ふう、危ない)コソコソ
-もともとテラス付近に隠れていた、三村かな子。ミッションからハンターの動きを予測して場所を少々南へ移動し、逆に物陰からハンター・北川真尋の行動をうかがう。三村かな子、終盤にきて勘が冴えている。
かな子(皆の意識が『東から西へ行く人』に移っている間に、私は……森林のところへ行こう。絶対に、負けないよ……フレデリカちゃんと一緒に、お菓子作るんだから)
AM6:40分(残り20分) テーマパーク中央通り 中央
茜「ふむ、他の皆の姿を見かけなくなりましたねぇ!!!」ドドド
-三村かな子の予測と逆に、『西から東へ行く女』日野茜。このアイドル、ずっと走っていてメールにも気付いていない。だが、その先には……
真奈美「おや、本命はこちらからきたか」
-待ち構えていた、ハンター・木場真奈美。
茜「真奈美さん!!! お疲れ様です!!! 真奈美さんも、鬼ごっこ中ですか!!!?」
真奈美「ああ、そうだ……君とは1度、本気でぶつかってみたかった。丁度良いね」
茜「はい!!!!! 私もです!!!!!」
真奈美「……フフ」
茜「……うう~!」
-どちらも日頃からトレーニングを欠かさない、身体能力に自信のある2人のアイドル……日頃なら絶対にありえない敵対関係。だが、今は逃走者とハンター!
真奈美「いくぞ!!」ダッ
茜「ボンバー!!!」バンッ
-この日、最も苛烈なバトル(鬼ごっこ)が始まった……そして、それとほぼ同時刻。
AM6:42(残り18分) メインアトラクションエリア中央部・メリーゴーラウンド付近
ありす「あ!」
有香「見つけました!」ダッ
-エリア脱出の為に動き出した橘ありす・安部菜々を、ハンター・中野有香が発見。追跡がスタートする!!
菜々「ひえぇー!」
ありす「くっ、あまり距離が……!」
有香「待て―!」
-決して体力自慢ではない2人、ハンターとの距離はみるみる縮まっていく。
菜々「むむ……仕方ありません、ありすちゃん!」
ありす「は、はい!?」
菜々「2手に別れましょう! どちらについてきても、恨みっこなし! このまま共倒れより、ずっとマシです!」
ありす「ッ……分かりました。じゃあ、私は曲がって西へ!」
菜々「なら、菜々は真っ直ぐ南へ……それ!」
-安部菜々の機転により、橘ありすと安部菜々は、逃走コースを別にする。それに、ハンターは……
有香「む、ならば……こちらを!」ダッ
菜々「ナナでーすかぁー!?」
ありす「菜々さん……ごめんなさい、代わりに頑張ります!」ダダッ
-橘ありす、メインアトラクションエリア……離脱。
真尋「あ。ひゃっほー!」ダッ
ありす「え、え!? はわわ」ポンッ
-そして、橘ありす、確保(残り3名)
ありす「しょ、しょんなぁ……」ヘナヘナ
-橘ありす、エリア脱出は達成するも、待ち構えていたハンターまでは避けられず、脱落だぁ。
真尋「テラス待ち構え作戦、成功! へへ……あ、ごめんね。泣かないで!! だ、誰か……美優さん呼んでー!!」
-そして、ミッション終了時間となる……6時45分を、迎えた。
AM6:45(残り15分) 森林・アスレチックエリア北の広場
プルルルッ! プルルルッ!
かな子「! ミッションの結果だ、どうなったのかな……」ピッ
あやめは戦闘中で活躍するんだろ
『▽MISSION:2 封鎖エリアから脱出せよ! 終了
メインアトラクションエリアおよびイベントホール・ミニ牧場エリアは封鎖された。立入禁止エリアとなった場所に残留していた、逃走者・安部菜々とハンター・中野有香は、事前通知通り、逃走中を【完了】扱いとする。それに伴い、安部菜々は生還扱いとなり、105分間分の630000MPが与えられる△』
かな子「……え、63万!? そういえば、ポイントってあったよね。つまり、これって……」
-そう。このまま、逃走成功者が現れなければ……『最も保持しているMPが高い逃走者』は安部菜々となり、勝者となる。
かな子「ええー、そんな裏ワザみたいなのがあったんだぁ! なんか菜々さん、ラッキーだなぁ……うん、でも私は最後まで逃げ切る。それは、変わらないよ!」
-逃走成功による、『三村かな子』の勝利か。それとも、安部菜々の思わぬタナボタ勝利か。女王の栄冠は……どちらか、1人。
―――
モバP「菜々さん、檻の中で狂喜乱舞してる……ちょっとずるいなぁ。頑張れ、かな子……もう、『お前だけ』だ」
ちひろ(ハンターが強すぎかと思って、救済措置的に盛り込んだルール、1人だけゲットになるとは思わなかったなぁ。長く真面目に生きているといいことありますね、菜々さん♪)
―――
同時刻(残り15分) 運動場エリア東・フットサルコート付近
真奈美「やれやれ……何とか、捕まえた」ドサッ
茜「ああー!! 燃え尽き、ました~!」ドサッ
-5分に渡る全力ダッシュの逃走劇、最後はテーマパークの端へと追い込んだ、ハンターに軍配が上がった。
茜「しかし、楽しかったですね! またやりましょう!」
真奈美「フフ、こちらこそ。まだまだ若い子に、負けてもいられない……今度は、プライベートでやろうか。美波やあいなども誘ってね」
茜「はい!!」
真奈美(しかし、まともに走るのは……しばらく、難しそうだ。有香も退場させられた、残り時間は、15分少々……)
真奈美「頼むぞ、2人共」
【ラスト10分 状況図】
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4783859.png_vhHTgk0iEDoVWlW3e1ch/www.dotup.org4783859.png
AM6:53(残り7分) 森林・アスレチックエリア中央 アチレチックパーク
かな子「ここ、誰もいないなぁ……このまま、いければ」
蘭子「!」
かな子「そんな訳ないか、って蘭子ちゃん!? あ、そうか、追加の……ハンターだ!」ダッ
蘭子「歩みを止めよ、豊潤の女神!(待って下さい、かな子さん!)」ダッ
-三村かな子vs神崎蘭子、終盤の逃走劇がスタート!
蘭子「あっ!」コケッ、ズザ‐ッ
-そして、終わったぁ。
蘭子...
かな子「あ、う……うう、ご、ごめんね蘭子ちゃん! あとでお菓子上げる!!」ダダッ
-豊潤の女神、土と草で汚れたシンデレラから、逃走。
蘭子「ひっ、ぐ……ふぇ」
(私にも、期待させてほしい)
蘭子「っ! ……うう、まだ、負けないもん!」
AM6:58(残り2分) 森林・アスレチックエリア北入口前
かな子「……ふぅ、これで何とか」
真尋「いたー!」
かな子「!?」
-神崎蘭子から逃げ延びた三村かな子を、ハンター・北川真尋が発見!
かな子「ええー! もうー!」ダッ
-三村かな子、たまらず森林・アスレチックエリアに逆戻り。
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蘭子「はわ!?」
かな子「わ!?」
-その目の前に、復活したハンター・神崎蘭子!
真尋「! 捕まえて蘭子ちゃん!」
蘭子「う、うう! えーい!!」バッ
かな子「キャーッ!」
……ポヨンッ
【結果発表】
-テーマパークを舞台に行われ、アイドル対アイドルとなった、今回の逃走中。
約120分間の戦いの末、勝利の栄光をつかんだのは……
菜々「ナナでーぇっす!!! キャハッ☆ ……あ、はい。すいません、調子こきました……」
wwinner・安部菜々(630000MP獲得)
【最終成績】
堀裕子 脱落(開始8分・木場真奈美)
三船美優 脱落(開始14分・中野有香)
藤原肇 脱落(開始16分・木場真奈美)
小松伊吹 脱落(開始35分・中野有香)
佐久間まゆ 脱落(開始38分・木場真奈美)
宮本フレデリカ 脱落(開始43分・木場真奈美)
上条春菜 脱落(開始45分・北川真尋)
浜口あやめ 脱落(開始69分・木場真奈美)
星輝子 脱落(開始74分・北川真尋)
大和亜季 脱落(開始84分・神崎蘭子)
藤本里奈 脱落(開始88分・木場真奈美)
橘ありす 脱落(開始102分・北川真尋)
安倍菜々 強制完了(開始105分)
日野茜 脱落(開始105分・木場真奈美)
三村かな子 脱落(開始118分・神崎蘭子)
―――
モバP「え、これ……番組的に大丈夫ですか?」
ちひろ「最後はちょっとアレですが、全体的にドラマになる部分もあったから、大丈夫でしょ。あちらのディレクターさんの表情も柔らかいですし。細かい部分(途中のパンチラ、最後のボインタッチなど)は編集・演出もされますから。ふぅ、ナレーション疲れたぁ~」
モバP「それじゃあ、まあいいか。今やボロボロ大泣きしている菜々さんには何も言えないし。他の子供たちは、ちょっとフォローしておけば大丈夫でしょう。てか、皆でケーキバイキングでも行くかなぁ」
ちひろ「いいですね。あと、制作は頑張ってくださいね」
モバP「? 何の制作ですか?」
ちひろ「ウサミン星人による、ウサミンワールドを広げる為の番組作り♪」
モバP「……きゃ、きゃはっ★」
【おわり】
乙
どうもお疲れ様でした。こんなオチになって、すいません。てか、あまりモバPを求める展開になってねぇ……不覚。各キャラのPさんなど、「うちの○○はこんな子じゃない!」「出番があんまりだ!」と思われたら、申し訳ない。特に蘭子やまゆの人など。あんなにへっぽこじゃないですよね、うん!
しかし、最後は疲れてしまった。次にやる機会があれば、もっと練りこみたいです。普通の小説と違って、会話文主体のSSは考えさせられます。
お付き合いいただいた方、ありがとうございました。
乙
おかしい…菜々さんの体力が105分も持つはずが…
おっつおっつ
菜々さんは途中で寝てたから……
蘭子のドジっこぶりが可愛かった
乙
所属アイドルは多いんだし、最近の逃走中みたいに茶番劇型ミッションとか映えそうだと
思った。
茶番のエキストラや主役に選ばれたアイドルたちの演技も楽しそう
俺得面子で読んでて楽しかった
乙!
乙~ モバPさん頑張れ!
おつおつ
次は戦闘中やってくれるんですよね?(マジキチスマイル)
たくさんのご感想、ありがとうございます。これで、HTML化を依頼してきます。
よし、戦闘中か……あやめさんと珠ちゃんの出番だな。頑張ってみます。
乙!
一言もなく出番が終了したちゃまが拗る様子を書いて貰えませんかねぇ……
乙
へっぽこまゆ可愛い
体力持つのは一時間じゃなかったんですか!?
おっつおっつばっちし☆
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