あまのじゃくパン(36)
今年もまた、雪が降るー・・・。
アンパンマン「あ、ねぇ、窓の外を見てよカレーパンマン。」
カレーパンマン「雪…だな…」
アンパンマン「いつの間に降ってたのかな?気付かなかったや」
カレーパンマン「…綺麗だな」
アンパンマン「ふふっ、そうだね…」
カレーパンマン「あ、チーズが走り回ってる」
アンパンマン「きっと雪が嬉しいんだよ」
アンパンマン「ココア入れるけど飲む?」
カレーパンマン「俺が甘い物苦手って知ってるだろ…」
アンパンマン「そう言えばそうだったね。じゃあ、代わりにコーヒー入れるよ」
カレーパンマン「そうしてくれ」
カレーパンマン「…」ボー
アンパンマン「…」コポコポ
アンパンマン「…カレーパンマン、どうかしたの?」
カレーパンマン「へ…?」
アンパンマン「いや、ずっと窓の方を見てるから」
カレーパンマン「…雪を、雪を見てたんだよ。綺麗だな…って思ってさ…」
アンパンマン「そっかぁ…」コトッ
アンパンマン「コーヒー、入れたよ」
カレーパンマン「さんきゅ」キュッ
カレーパンマン「…」ゴクゴク
カレーパンマン「あったけぇ…」
アンパンマン「それは良かった」ニコッ
ジャムおじさん「アンパンマンや、休憩中すまないが飾り付けを手伝ってはくれんかの?」
アンパンマン「あっ、はい!今行きます!」ガタッ
アンパンマン「カレーパンマン、ちょっと席外すね!ジャムおじさん一人じゃ大変だろうし!」
カレーパンマン「おう」
カレーパンマン(クリスマスの準備か。俺も手伝わないとな…)
カレーパンマン(でも、)
カレーパンマン(先に皆の分のプレゼントを買いに行かなくちゃな)
カレーパンマン「」スクッ
カレーパンマン「ジャムおじさん、俺ちょっと街まで出掛けて来るよ」
ジャムおじさん「そうかい。気を付けて行って来るんだよ」
カレーパンマン「うん」
カレーパンマン(たまには歩こう)
カレーパンマン(街に来た…)
カレーパンマン「」キョロキョロ
カレーパンマン(買うもん何も考えてねぇ…どうしよう、何処から回ろう…)
カレーパンマン(と、取り合えず高級店とか…?)
カレーパンマン「」トコトコ
カレーパンマン(ここ、か…)
カレーパンマン(な、何か緊張するな…)
カレーパンマン(入ってみた…けど、すげぇ…店内キラキラだ…)
カレーパンマン(ほ、宝石とか置いてあんのかな…)キョロキョロ
カレーパンマン(あ…このネックレス可愛いな…。げっ、高っ!)
カレーパンマン(…何買おう)キョロキョロ
カレーパンマン(この指輪、アンパンマンに似合いそうだな…)
カレーパンマン(バタコさんには…あっ、この髪飾りとかいけそう)
カレーパンマン(…楽しくなって来た)
カレーパンマン(メロンパンナちゃんには…おっ、これとかどうだ。中々センスあるんじゃね?俺)
カレーパンマン(チーズにも…)
カレーパンマン(後は…)
カレーパンマン「食パン野郎…」ポツリ
カレーパンマン(あ、あんな奴にプレゼントなんかっ…!)ブンブンッ
カレーパンマン(………食パン野郎には、う、腕輪とか良いかもな…)
カレーパンマン「腕輪…腕輪…」キョロキョロ
食パンマン「カレーパンマン?」ヒョコッ
カレーパンマン「うぉわっ!」
食パンマン「…失礼ですね。何もそこまで驚かなくても」ヤレヤレ
カレーパンマン「ナ、ナルシスト野郎…!」
食パンマン「…プレゼントを買いに来たんですか?」ジーッ
カレーパンマン「!そ、そうだよ!!何か文句あっか!」
食パンマン「別に何も。ただ、こんな高級店に貴方を見かけたので意外な事もあるんだなと思いまして」ニコッ
カレーパンマン「何だと!?」
食パンマン「…しかも高級品ばかり買うようですが、高いからって良いとは限りませんよ。」
カレーパンマン「う、うるさい!俺の勝手だろ!!」
食パンマン「プレゼントは自分勝手で選んではいけないのですがねぇ…」ジトッ
カレーパンマン「うっ…」
カレーパンマン「お、お前こそこんな所に来てプレゼント買う気だったんだろ!」
食パンマン「残念ながら違います。貴方と一緒にしないで下さい。私はちゃんと前々から準備しているので。」
カレー「じゃあ何でこんな所に来たんだよ!」
食パンマン「この私が高級店にいたら何かおかしな事でも?」
カレーパンマン「ちっ。お前と話してるとイライラするぜ、ナルシスト野郎…」
食パンマン「それはこちらの台詞です。自分だけだとは思わないで貰いたいですね」
カレーパンマン「もういい。邪魔だからあっち行ってろ」
食パンマン「そんな空っぽな考えでプレゼント選びですか?恥ずかしい。だいたい貴方、いつも気合いだけはいっちょ前ですよね。」
食パンマン「アンパンマンも大変ですね。こんな貴方を毎度毎度相手にしてるんですから」
食パンマン「本当馬鹿が目立つ」
食パンマン「!」ハッ
カレーパンマン「っ…」カアァ
食パンマン(しまっ…!)
食パンマン「す、すみません…!少し言い過ぎ…」
カレーパンマン「やっぱお前………やな奴だ……」
食パンマン「なっ」
カレーパンマン「ちくしょっ…」ダダダッ
カレーパンマン(結局、買わずに店を出て行ってしまった…)トボトボ
カレーパンマン(ちょっと言われただけで何ムキになってんだ俺…)トボトボ
カレーパンマン「全部…全部図星だからか…。はっ」
カレーパンマン(最低だぜ…畜生…)
カレーパンマン(プレゼント、どうしよう…)
アンパンマン「カレーパンマン?」
カレーパンマン「!」
支援
食パンマン「はっ…は…っ」タタタッ
食パンマン「くっ…」キョロキョロ
食パンマン「どこ…行ったんですか…」タタタッ
食パンマン(どうしてこうも、彼の前だと上手くいかない?)
食パンマン(悪態ばかりついてしまう?)
食パンマン(自分の嫌な部分が丸見えだ…)
食パンマン(馬鹿なのは、自分じゃないですか…)
食パンマン「…飛んで探そうっ…」ヒュッ
アンパンマン「どうしたの?元気ないね」ゴシゴシ
カレーパンマン「アンパンマンこそ何やってんだよ、こんな所で…」
アンパンマン「あぁ…これ?さっきね、パトロール中にちょっとヘマしちゃってマントを汚してしまったんだよ。」ゴシゴシ
アンパンマン「だから川で汚れを落とそうと思って。洗ってるんだ」ニコッ
カレーパンマン「手伝おうか…?」
アンパンマン「え?ううん。これぐらい大丈夫だよ。直ぐに落ちる。」ゴシゴシ
カレーパンマン「そう、か…」
アンパンマン「んしょ…」ゴシゴシ
カレーパンマン「…」
アンパンマン「…何かあったの?」ゴシゴシ
カレーパンマン「…何で?」
アンパンマン「何でって…元気がないから。」ゴシゴシ
カレーパンマン「別に何もねぇよ…」
アンパンマン「そっか…」ゴシゴシ
アンパンマン「…よし。後は乾かすだけ…。」ギュッ
アンパンマン「干しとくか…」パンパン
カレーパンマン「…」
アンパンマン「…あんぱん食べる?」
カレーパンマン「甘い物嫌い」フイッ
アンパンマン「ふふっ。そうだったね」
カレーパンマン「…なぁ、アンパンマン」
アンパンマン「んー?」
カレーパンマン「食パンマンから見て、俺ってどう映ってるのかな…」
アンパンマン「僕は食パンマンじゃないから流石にそれは分からないよ。」
カレーパンマン「そう、だよな…わりぃ…」
アンパンマン「謝る事ないさ。でもね、食パンマンって、本当はカレーパンマンの事好きなんだと思うよ」ニコッ
カレーパンマン「!?そ、それはないないないないない!!」ブンブン
アンパンマン「どうしてそう言い切れるの?」
カレーパンマン「ア、アンパンマンも知ってるだろ?俺とあいつ、いつも喧嘩してる事」
アンパンマン「喧嘩する程仲が良いって言うじゃない」ニコッ
カレーパンマン「いやいやいやいや」ブンブン
カレーパンマン「…だ、だって…今日も…け、喧嘩して…」
アンパンマン「やっぱり何かあったんじゃない」
カレーパンマン「うぐっ…る、るせー!!い、言いたくなかったんだよ!」
アンパンマン「ふふっ、はいはい。で、仲直りしてないの?」
カレーパンマン「…」コクン
カレーパンマン「あいつ、いつも俺以外には優しいし…」
カレーパンマン「今日も会って直ぐ、喧嘩吹っ掛けて来て…」
アンパンマン「あのねぇ…本当に嫌いだったら、話しかけにすら来ないよ?」
カレーパンマン「…そう言うものなのか?」
アンパンマン「そう言うもの。食パンマンは君が心配で指摘するけど、つい遠回しに言ってしまうんだよ。」
カレーパンマン「何でだ?」
アンパンマン「似た者同士だからじゃない?」
カレーパンマン「俺とあいつが?むしろ正反対だろ」
アンパンマン「似てない様で似てるんだよ君達は。」
カレーパンマン「似てねぇよ…」
アンパンマン「あまのじゃくな所、とかね。ふふっ」
今日は一旦ここまでにするよ。
後、ホモォ&ホモ臭くなるから要注意だよ。
じゃあ、お休みなんだよ。
投下していくよ。
何度もしつこいけど、ホモ注意なんだよ。
カレーパンマン「アンパンマンはさ、皆へのプレゼント何にするか決めた?」
アンパンマン「プレゼントってクリスマスの?僕はもう決めたけれど…」
カレーパンマン(皆やっぱり事前に用意してるんだ…。ギリギリなのって俺だけなのかな…)
カレーパンマン「ち、ちなみにどんなの?」
アンパンマン「その様子だとカレーパンマンは決まってないみたいだね。」
カレーパンマン「うぅ…」
アンパンマン「…今年は僕ね、皆に手作りの物を用意してあるんだ」ニコッ
カレーパンマン「えっ!買わない、のか?」
アンパンマン「確かに買うのも一つの手段だけど…だけどね」
アンパンマン「…何よりも大切なのは愛情を籠める事、でしょ?」ニコッ
カレーパンマン(あ…)
食パンマン『…しかも高級品ばかり買うようですが、高いからって良いとは限りませんよ。』
食パンマン『プレゼントは自分勝手で選んではいけないのですがねぇ…』
カレーパンマン(…あ…いつ…)
カレーパンマン(この事を…言って…)
食パンマン『そんな空っぽな考えでプレゼント選びですか?恥ずかしい。だいたい貴方、いつも気合いだけはいっちょ前ですよね』
カレーパンマン(…分かりにくいんだよ…くそ…)
アンパンマン「まぁ、いつもジャムおじさんが言ってる事を真似してみただけなんだけどね、ふふっ」
カレーパンマン「お、俺も…」
アンパンマン「ん?」
カレーパンマン「…俺も手作りして…みる…」ボソッ
アンパンマン「!」
アンパンマン「そっかそっか。僕で良かったら手伝うよ」ニコッ
カレーパンマン「ありがとう…」
アンパンマン「どういたしまして」
カレーパンマン「あ…雪が…」
アンパンマン「降って来たね…」
食パンマン「…本当に…どこ行ったんですかっ…」ヒュー
食パンマン(くそ…雪が降って来て視界が見えづらい…)
食パンマン(これじゃ…空から眺めて探しても分からないじゃないか…)
食パンマン(おまけに感覚が麻痺して来て、寒いのか熱いのか分からなくなって来た…)
食パンマン「自業自得、か…」
食パンマン(凍るように体が痛い…)
食パンマン(最悪…だ…)
カレーパンマン(冬は、嫌いだ…)
カレーパンマン(白い物ばかりが目に映って…あの野郎を思い出しちまう…)
カレーパンマン(この雪だって…)
カレーパンマン「…アンパンマンはさ、何を手作りしたんだ?」
アンパンマン「花の…腕輪なんだ」
カレーパンマン「へぇ…花かぁ」
アンパンマン「良かったらカレーパンマンにも作り方、教えるよ」
カレーパンマン「いいのか!?」
アンパンマン「全然構わないよ」
カレーパンマン「つ、作ってみる!」スクッ
アンパンマン「ふふっ」
アンパンマン「あそこに花が咲いてるね。あれを使おうか」
カレーパンマン「こんな時期にも花は咲くんだな…」
アンパンマン「そうだね…」
カレーパンマン「…おし、一通り花摘んで来たぜ。作り方教えてくれよアンパンマン」ドサッ
アンパンマン「うん。まずはね…この茎を…」
カレーパンマン「ふむふむ…」
アンパンマン「そして、その花をくっ付けていって…」
カレーパンマン「ほうほう…」
アンパンマン「それで…」
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カレーパンマン「さんきゅ、アンパンマン。大分馴れて来たぜ」サッサッ
アンパンマン「どういたしまして」
カレーパンマン「…これをこうしてっと」ササッキュッ
アンパンマン「…」ジーッ
カレーパンマン「おっしゃ!完成だぜ!」
アンパンマン「…」ジーッ
カレーパンマン「次はこの花で…」キュッ
アンパンマン「…」ジーッ
カレーパンマン「なぁ、アンパンマン…アンパンマン?」
アンパンマン「えっ、あ、何?」
カレーパンマン「いや、ジャムおじさんには何色の花が似合うかなって…」
アンパンマン「あっ、えっと、そうだね…ジャムおじさんならこの水色の花とかどうかな?」
カレーパンマン「水色か!いい色だな!」
カレーパンマン「んじゃ…早速」ササッキュッ
アンパンマン「…」ジーッ
カレーパンマン「これをこうしてっと…」ギュッ
カレーパンマン「あっ!むしろこれをこうした方が…」サッサッ
カレーパンマン「…お、こっちの方がいけてるな…」ギュッ
アンパンマン「…」ジーッ
アンパンマン(…カレーパンマンって意外と器用だよね…)
アンパンマン(僕が考えた腕輪も改良しちゃってるし…)
アンパンマン(すぐ作り終えちゃうし)
アンパンマン(…ちょっとびっくり)
今日は取り合えずここまでだよ。
眠たいから寝るよ。
お休みなんだよ。
だいぶ投下出来なかったからしていくよ。
カレーパンマン「」キュッ
カレーパンマン「おし」
カレーパンマン「殆ど皆の分は作り終わったぜ…」
カレーパンマン「後は……」
カレーパンマン「…」
カレーパンマン「食パン野郎…」ボソッ
アンパンマン「食パンマンはやっぱり白い花だよね、ふふっ」
カレーパンマン「アンパンマン!?い、今の聞いてっ…」
アンパンマン「ばっちり」
カレーパンマン「っ…」カアァ
アンパンマン「それで、作るんでしょ?」ニコニコ
カレーパンマン「………」コクッ
まだか?
まだなのか?
まだまだなのか?
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