ネウロ「これは…謎か?」 ムヒョ「…ヒッヒ」 (103)
ーー桂木弥子魔界探偵事務所
ヤコ「……はぁ、もう慣れたけどさ。休日にいきなり呼び出して何の用よ?」
ネウロ「ふむ、ヤコよ。ノミほどの脳みそしか持たない貴様でもこれぐらいは知っているだろう」バサッ
ヤコ「…? 何これ、今朝の新聞じゃん。……あ、もしかして例の事件のこと?」
ネウロ「ほう、知っていたか。すまん、ノミは言い過ぎだったな。アリに格上げしてやろう」
ヤコ「大差ないじゃん……。もー、それで何? また私に探偵役やれって訳?」
ネウロ「そういうことだ。……が、どうも今回の謎は不可解な点があるのだ」
ヤコ「不可解って…。あんたでも分かんないことあるんだ」
ネウロ「何を言う。我輩にも分からないことはあるぞ。例えばこのように関節技を極められるとどれくらい痛いのかは見当もつかん」ギリギリ
ヤコ「いだだだだだ!! 少しは分かるようになれこのやろう!」
ネウロ「まぁ冗談はさておき…」パッ
ヤコ「いらないよこんな冗談…」
ネウロ「既に我輩が事件現場を調べておいたのだが……謎を作る上で必要な中身の部分、底知れぬ『悪意』は感じられた。
だがその外殻の部分、悪意を守るトリックの方が全く解けんのだ」
ヤコ「え……?」
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なんという俺得ss
期待
ヤコ(ここ最近新聞やテレビを騒がせている事件(巷では『神現し事件』なんて呼ばれている)はその名の通り上記を逸したものだ。
人通りの多い通り道に突然惨殺された死体が現れるというもので、犯人はおろか死体が現れるのを見たという目撃者すら特定出来ていないらしい。
今月に入って三件目となり警察の捜査も本格的になってきているが、有力な手掛かりは掴めていないそうだ)
ヤコ(……それにしても)
ヤコ「トリックに見当もつかない、って本当? いつもなら魔界能力使ってさくっと解決しちゃうのに」
ネウロ「魔界能力を使った調査も意味を成さなかった。分かったことは超自然的な力でも用いない限り、この謎のトリックは成立しないということだ」
ヤコ「超自然的な力って……。魔界能力なんて使うあんたが言うか…」
ネウロ「何より、通常の謎とは別物の気配を感じたのだ。そこで……」ゴソゴソ
ヤコ「…何それ? 変な模様の描いてある、シール?」
ネウロ「出張魔法陣シール、というらしい。言うなれば使い切りタイプのどこでもド○だ」
ヤコ「はい!? 何それ!? 新しい魔界能力かなんか?」
ネウロ「道具という点では同じだ。しかし魔法律家が使う道具のため、『魔具』と呼ばれているらしい」ペタッ
ヤコ「魔法律家、って…。ネウロ、もしかして…」
ネウロ「我輩の知人だ。貴様も以前あったことがあるだろう。今回は奴らに調査を依頼する。
……さて、時間だな」
ヤコ(魔法律家で私があったことある人たちっていったら……)
ピョーン! ドテッ!
ネウロ「……ようこそ、桂木弥子魔界探偵事務所へ」
ムヒョ「ヒッヒ、久しぶりだな。ネウロ」
ロージー「うぅ…。着地失敗…」ドベーン…
ネウロ×ムヒョロジは公式だもんな一応。
松井センセも西センセもコラボしたがってたらしいし。
とりあえず思いついた分だけ投下。
書き溜め作ってちょこちょこ書いていきます。
話の筋は決まっているので失踪はしません。
これは期待
懐かしいな
今井さん
笹塚さん
期待
石垣とロージーは見てて落ち着く
HΛLは出ないよね……
暗殺教室と東京23宮で今のジャンプにお二方ともいらっしゃるしね。
さすがに今回はコラボは無理っぽいが、ひっそりと胸が熱くなってるよ俺は。
ロージー「それじゃ、改めまして。こっちは魔法律家、ムヒョこと六氷透執行人」
ムヒョ「…」
ロージー「ボクはその助手で二級書記官、ロージーこと草野次郎。久しぶりだね、ヤコちゃん」
ヤコ「うん、ホントに。ロージー君と六氷さんに会うのどれくらいぶりだろ」
ヤコ(この二人とは以前出会っている。私がネウロに遊びで魔界の凝視虫(イビルフライデー)をくっつけられた時に駆け込んだことがあった。
それからネウロが魔法律書を借りて呼び出した魔元帥もどきが迷惑をかけていたようなので私がお詫びに行ったこともある)
ロージー「いやー、ヤコちゃん達の事務所に来るのは初めてだねムヒョ!」
ムヒョ「フン、オレは暇つぶしに何度か来てるけどナ」
ロージー「えー!? 何それ!? ボクも誘ってよ、ムヒョの薄情者ー!」
ムヒョ「てめェみたいな騒がしい野郎がいたらくつろげねェだろうが」
ロージー「うぅ…。ひどい…」
ヤコ(……特に私はロージー君からシンパシーのようなものを感じている)
ヤコ「ていうか……六氷さん来てたのネウロ?」
ネウロ「フム、何かと気が合ってな。かしがましいハエ抜きで話をするにはぴったりの相手だ。何より魔法律とやらにも興味があってな」
ムッヒョ「ヒッヒ、オレもこいつといると退屈しなくて済むからナ。幽李の奴との身内トークはなかなか面白ェゾ」
ヤコ・ロージー(ヤバイ…ちょっと聞いてみたい…)
ムヒョ「ま、今日は暇つぶしじゃなく依頼があって呼んだんだロ?」
ネウロ「そうだ。近頃起きている神現し事件とやらについて調べてもらいたい」
ロージー「神現し事件…。突然死体が現れるっていうアレですか…」
ヤコ「あ、ロージー君は知ってるんだ?」
ロージー「うん。ムヒョは新聞全然読まないけどボクはスーパーのチラシとかのついでに読んでるんだ」
ヤコ(そういえば家計が火の車って言ってたっけ…)
ムヒョ「余計な話はいらねェ。ともかく実際の事件現場見てみねェことには霊の仕業かどうかわからねェナ」
ヤコ「でも、魔法律かぁ…。ちゃんと見たことないから想像つかないや」
ムヒョ「…ヒッヒ。何ならそこの霊で実演してやろうか?」
アカネ(ドキーン!)
ヤコ「い、いえ結構です!……アカネちゃんに気づいた人初めてだ…」
ロージー「あはは、魔法律家は霊の気配に敏感だからね。でも不思議な霊だね、地縛霊化しないで現世に留まり続けるなんて」
ヤコ「うーん、ネウロが関係してるから普通とはちょっと事情が違うのかも……」
ネウロ「ハエ共が」ゴチーン
ヤコ・ロージー「いだい!!」
ネウロ「無駄話はその辺にしておけ。さっさと現場に向かうぞ。
ムヒョ、モヤシ、ゾウリムシ」
ムヒョ「そうすっか。場合によっちゃあ依頼料金高くなるゼ?」
ネウロ「かまわん。そこのゾウリムシに払わせる」
モヤシ・ゾウリムシ(この扱いの差はいったい……)
ネウロのロージーに対する扱い酷すぎwwww
何処か違和感を感じるがそれをかき消す期待感
ヤコ「で、でもさあネウロ。六氷さん達が調査するなら私いらなくない?」
ネウロ「む……我輩は魔法律家の調査方法に興味があるから同行するが、確かに貴様はいらんな」
ヤコ「でしょ? 犯人が見つかったら探偵役やるからさ、今日は帰っていいでしょ? 王美屋の新作ケーキが今日発売なのよ」
ムヒョ「……ヒッヒ、役立たずって訳でもねェかもしれねェゾ」
ヤコ(うっ……六氷さん要らんフォローは勘弁してね…)
ムヒョ「霊ってのは大概がこの世に強い未練を残して死んだ奴が元になってる。未練の根っこにあるのはそいつの強ェ想いだ」
ヤコ「想い……?」
ロージー「うん。前向きにしろ後ろ向きにしろ強い想いが底にあるんだ。
『誰かを守りたい』とか『あいつが憎い』とかね。だから人間のことをよく理解する必要のある探偵業をしてるヤコちゃんなら役に立てるかもしれないよ」
ヤコ(うぅ……確かにHALの一件から人のことを少しは理解できるようになったけど……今日は勘弁!)
ロージー「霊の想いを理解してあげられるとそのまま成仏するケースも多いんだ」
ムヒョ「そういうこった。このアホだけじゃ分からねェことも、てめェなら理解出来るかもしれねェナ」
ネウロ「……だ、そうだ。良かったなヤコよ。役立たずの貴様に立派な役割ができたではないか」ニヤッ
ヤコ(こいつ……! 私がケーキ食べられなくなったこと喜んでやがる……!)
ヤコ「でも事務所はどーすんのよ! アカネちゃんだけになっちゃうじゃん!」
ネウロ「私用の馬車馬を呼べばよい」ピッピッ
ヤコ「馬車馬…?」
ネウロ「吾代、事務所で留守番だ。……パチンコ? 貴様の胃の中をパチンコ玉でいっぱいにされるのとどちらか選べ」
ヤコ(ああ、吾代さん……ご愁傷さま…)
ロージー(や、やっぱりネウロさん恐い……ムヒョより人使い荒い……)
ムヒョ「……ヒッヒ」
これは何と言う俺得クロス
期待
懐かしいな
これは期待
ーー事件現場~□□町三丁目~
石垣「先輩! ホント何ですって! 俺の捨てたガンプラが一人でに動き出してですね…!」
笹塚「後で聞いてやるから……。今は現場の調査にそのテンションをぶつけてくれ…」
ヤコ「あ! 笹塚さーん!」
笹塚「…………はぁぁ」ドンヨリ
石垣「げっ! またお前らかよ!」
ヤコ「ど、どうしたんですか笹塚さん。いつもより更にテンション低いですよ」
笹塚「……いや、何も」
ネウロ「奇遇ですね、笹塚刑事」
笹塚「どうせまた嗅ぎつけてきたんだろ…もうあんま驚かないけどさ……ん? そちらさんは?」
ヤコ「あ、紹介するね。魔法律家の六氷透さんと草野次郎君!」
ロージー「初めまして! 二級書記官の草野次郎です!」
ムヒョ「……」シカト
笹塚「マホーリツカ? マジで?」
ヤコ「あれ? 知ってるんですか?」イガイ
笹塚「いや……俺は知らないんだけどさ……」
石垣「そうなんだよ! 俺が魔法律家の人にお世話になってな! 聞いてくれよ俺の心霊体験!」
ヤコ「いや、いいっす。長くなりそうなんで……石垣さんが?」
笹塚「ああ。何でも捨てたプラモに魂が宿って襲いかかってきたとか何とかな。話半分に聞いてたんだけど……」
石垣「先輩聞き流してたんですか!? 相槌打ってくれるからちゃんと聞いてくれてたと思ったのに!」
ヤコ(めんどくさかったんだろうなぁ……)
笹塚(しっかし本当にいるんだな、魔法律家って…実物を見ると……)
ムヒョ「んじゃさっそく調査始めっか」
ロージー「うん! ボクも梅吉くんから借りたこの霊探針で…」ゴソゴソ
ムヒョ「……ま、おめェにゃ期待してねェけどナ」
ロージー「何でさムヒョー!!」
笹塚(うさんくさい……)
時期的には少なくともムヒョロジは最終巻より前か
乙ー
乙
楽しみにしてる
ネウロ的にはいつ頃かなコレ
笹塚(ローブにサスペンダー……あの身長差……傍から見たらどういう関係の二人組なのか全然分かんねえ…弥子ちゃんがさん付けで読んでた方なんてどう見ても小学生にしか見えねーし……)
ネウロ「ところで笹塚刑事」
笹塚「…ん?」
ネウロ「先生が事件の概要をお聞きしたいと言うのですが」
笹塚「あのな……部外者に話せる訳…」
ネウロ「僕もそれはちょっと…と思ったのですが、話せないならばHALの事件を解決した手柄を盾に取ってでも無理やり情報聞き出すと仰いまして…」
ヤコ「そんなこと言ってな…グヘッ!」
笹塚「……はぁ。しょうがねーな」
笹塚「事件があったのは昨日の12時半頃、『地面に突然死体が現れた』と通報を受けた警官が血塗れの刺殺体を発見。
周囲はパニック状態に陥った人で阿鼻叫喚だったそうだ。被害者は平 一夫、33歳、近所の会社に勤める普通のサラリーマンだ。遺体は20ヶ所以上メッタ刺しで傷口の形状からそこら辺で手に入る普通の包丁が凶器と見られてるが発見は出来ず。
遺体の状態から見て他殺、動機は怨恨とみて被害者の人間関係を洗ってるが有力な情報はなし。……問題は」
ヤコ「?」
笹塚「遺体の死亡推定時刻が12時前後ってところだな」
ヤコ「……え?」
ネウロ「被害者を殺害し、正午の人通りの多い通りまで誰にも見つからずに運び出す…」
笹塚「…ま、人間技じゃねーな。神現しなんて呼ばれてるみてーだけど、悪魔の仕業なんじゃねーかな」
石垣「霊の仕業ですって先輩! だから魔法律家の人が調査に来たんじゃないっすか!」
笹塚「……そうだな。ま、とにかく事件の事は話したから俺らは調査に戻る。
あんまり現場荒らさないようにな。行くぞ、石垣」
石垣「呪われますってせんぱーい! ここは魔法律家の人達に任せときましょうよー!」
笹塚「……俺が言うのも何だけどよ、お前もう少し警官としての威厳を持てよ…」
ヤコ「見つかった時間と30分もズレがあったんだ…」
ネウロ(……現場の状況も死体の状態も前の二件とほぼ同じ…。見晴らしの良い通り、死角になるような場所もなし。上から死体を落とせるような建物も周囲にはない…。やはり…)
ヤコ「…どーすんの? あんたでも分かんないんでしょ?」
ネウロ「…だからこそ奴らを呼んだのだ」
ロージー「よーし、こうして地図の上に霊探針を置いて…」
ムヒョ「…向きが逆だアホめ」
ロージー「……うぅ」
ロージー「むむむむむ……」
ヤコ「どう? ロージー君。……というかどういう道具なのそれ?」
ロージー「霊探針っていって周辺の霊の位置や性質を調べる魔具なんだけど……うーん、反応がないや。だいたいの霊はあまり移動しないで一つの場所に留まり続けるものなんだけど…」
ヤコ「そうなんだ…じゃあ今回の霊は珍しいタイプなんだね」
ムヒョ「……」キョロキョロ
ネウロ「どうだ?」
ムヒョ「残りカスみてェな微かな霊気が残ってやがる。霊の仕業なのは間違いねェ。それもここだけじゃなく、かなり広範囲に渡って残ってやがる。
調べさせてみるか」ボゥッ!
シュバッ!
七面犬「お久しぶりでヤンス!」
ロージー「あ、七面犬!」
ヤコ「え? 何この変な犬?」
七面犬「いきなり失礼な娘でヤンスね! アッシは……」
ムヒョ「うるせェ、とっとと行ってこい」ゲシッ
七面犬「相変わらず当たりが冷たいでヤンスー!」ダッ
ヤコ「あ、あれは一体…?」
ロージー「魔法律の一種だよ。『七面犬の刑』は他の魔法律と違っていつでも使うことが出来るんだ。
本来は擬態の力を使って霊の犯罪を暴くんだけど……何で今呼んだのムヒョ?」
ムヒョ「あいつの鼻で微かな霊気がどの程度の範囲まで残っているか調べさせんだヨ。……しかし厄介な霊かもしれねェナ」
ロージー「え? 何で?」
ムヒョ「ポンコツかてめェ。霊探針にゃかからねェのに霊気は残っている。つまり誰かにとり憑いて霊気を隠してる可能性が高ェってこった」
ロージー「霊気を隠す……ってパンジャの時みたいに?」
ムヒョ「そうだ。あん時もそうだが『あやつり』をしてるかもしれねェナ」
ネウロ「……『あやつり』?」
ムヒョ「ああ、その名の通り人間を操作することだ。『あやつり』を使う霊は自分の霊気を隠すのが上手ェ。今も微かな霊気しか残っちゃいねェ」
ヤコ「ということは…誰かにとり憑いて、しかも周りの人も操れるってこと? 見つけようがないじゃん!」
ムヒョ「そうでもねェ。霊はとり憑く人間や殺す人間を選ぶ。自分と似てる奴を好んでつけ狙う。
今誰にとり憑いているかもその法則に則りゃあ自ずと分かってくんだロ」
ネウロ「ふむ……ムヒョよ。先程言った『あやつり』、操るために必要なきっかけはあるのか?」
ムヒョ「『あやつり』を使う霊の本体や操られた奴に触れられるなどがそうだナ。これは霊によって違うから一概には言えねェ」
ネウロ「ふむ…」チラッ
ヤコ「?」
乙です
七面犬久しぶり
乙ー
HALもういないのか……
ムヒョ「ヒッヒ、それにしたって通常の霊ならこんなまどろっこしいやり方はしねェ。姿を隠す奴より見つかるのを待ってる奴がほとんどだ。
場合によると進化霊の仕業かもしれねェナ」
ロージー「え!?」
ヤコ「進化霊?」
ロージー「魔法律家の扱うエネルギー、『煉』っていうんだけど、それを吸収して進化した霊のことをいうんだ。霊力も知能も一介の霊とは桁違いで、ごく稀にしか発生しないんだけど…」
ヤコ「そ、そんなにヤバイのが相手なの…?」
ムヒョ「まだ確証はねェが、散らばった霊気の範囲によっちゃあ十分にあり得るナ」
ヤコ(霊って言っても色々なタイプがあるんだなぁ…)
ウウウウゥゥゥウウウゥ…
ヤコ(ああ…もうお昼…。王美屋のケーキ売り切れちゃったんだろうな……うぅ、お腹減ってきた…)
バサッ!
七面犬「調べ終わったでヤンス!」
ヤコ「わ! ホントに変身出来たんだ!」
七面犬「へへーん! 今のアッシは七面犬ならぬ七面鳥でヤンス!」
ヤコ「……ゴクリ」ジュルル…
七面犬「!?」ゾクッ
ムヒョ「で、結果はどうだったんだアホ犬」
七面犬「あ、そ、そうでやんした! この通りを中心に□□町のほぼ全域まで残っていたでヤンス!」
ロージー「ま、町一つ分霊気が散っていたの…!?」
ムヒョ「ヒッヒ、確定だナ」
ネウロ「面白い、進化した霊がこの謎の作り主か。……だが相手が霊だと分かった以上、トリックの方はお粗末としか言いようがないな」
ヤコ「うぇ!? もう解けたの?」
ネウロ「『あやつり』とやらの性質を理解すれば容易い謎だ。トリックと呼べるかすら怪しいものだ。
さて、ムヒョよ」
ムヒョ「ん?」
ネウロ「調査のついでにこいつの打倒も依頼したい」
ムヒョ「…ヒッヒ、構わねェゼ」
ーー桂木弥子魔界探偵事務所
ガチャ
吾代「!」
ネウロ「務めご苦労吾代」
吾代「てめェな……たかだか一時間少しの外出のために俺を呼び出したのか…?」ピキピキ
ネウロ「すまん、詫びの印におにぎりをくれてやる」トン
吾代「いらねーよ!! パチンコを楽しんでたはずの俺の時間を返せやコラァ!」
ヤコ「ごめんね吾代さん。…あ、いらないんならこのおにぎり貰っていい?」
吾代「勝手にしやがれ!」
吾代「……あ? 何だそっちのひょろいのと目つきの悪いチビは?」
ムヒョ「……」ピキッ
ロージー「あ…えと…」チラッ
ロージー(ヤバイ……! ムヒョの機嫌が……!)
ムヒョ「…ヒッヒ、目つきの悪さならお互い様じゃねェか? うどの大木野郎」
吾代「……あ"ぁ?」
ヤコ「ご、吾代さん! 抑えて抑えて!」
吾代「…俺ぁ今そこの化け物にこき使われて気ぃ立ってんだ。撤回しなけりゃガキだろうが容赦しねぇぞ」
ムヒョ「ヒッヒ、吠えるだけなら犬でも出来らぁナ」
ダッ!
吾代「上等だコラァ!!」
ヤコ「わーっ! 吾代さんストーップ!!」
ロージー「あわわわわ…! む、ムヒョ、早く謝ってー!」
ムヒョ「…魔法特例法第6項より、『魔睡針』を発令する」
プスッ
吾代「……」ドターン!
ヤコ「吾代さーーーん!」
乙
安定の吾代ww
ロージー「アカネちゃんの淹れる紅茶おいしいね!」
アカネ『オリジナルブレンドだよ♪』カキカキ
ロージー「おぉ~、今度作り方教えてよー」
アカネ『もちろん!』カキカキ
吾代「……ん?」
ヤコ「あ、吾代さん。大丈夫?」
吾代「あ? 探偵? ……そうか、そういや変なチビに襲いかかったらいつの間にか…」
ロージー「あ、目が覚めましたか? すいません、ムヒョが失礼なことを…」
ムヒョ「先にケンカふっかけてきたのはそいつだからな。自業自得だな、ヒッヒ」
ロージー「何言ってんのさ! だいたい魔法律を霊関係なしに使うなんてダメじゃないか!」
ネウロ「ふはは、良かったな吾代。あれだけ頭部を強打したのだ、貴様の出来の悪い頭も良くなったのではないか?」
吾代「……」ズキズキ
ムヒョ「ヒッヒ、違ェねェナ」
吾代「…てめーらぁぁあああ!」
ヤコ「だからストーップ!」
ロージー(でも魔睡針をくらったら普通は三日三晩起きないんだけど…どういう体してるんだろう、この人…)
イサビやフリオは出るんですか?
ネウロ「では話の続きといくか」
ムヒョ「そうだナ」
吾代「待てコラ! 俺はそのチビと話があ……ぶへぁっ!」
ネウロ「やかましいぞ、吾代。そんなに誰かと話したくば床とでも話していろ」
吾代「くそ…あのチビも化け物の知り合いか?」
ヤコ「うん、六氷さん。魔法律家なんだ」
吾代「? なんだっていいけどよ。チッ、化け物の知り合いはやっぱ化け物かよ」
ムヒョ「おめェの策通りに進めるにはいくらか手駒が要るナ」
ネウロ「明日までに集められるか?」
ムヒョ「2人程所在が分からねェ奴がいやがる。しかもこの二人がいねェと策の実行すらできねェ。名は五嶺陀羅尼丸と恵比寿花夫だ」
吾代「…………五嶺?」ピクッ
ムヒョ「ン? 知ってんのかデクノボー」
吾代「いっぺんシメんぞ! このクソガ…きぶへっ!」
ネウロ「話せ吾代、床にではなく我々にな」
ヤコ・ロージー(息あいすぎだろこの二人……)
吾代「ちくしょうが…。……裏の界隈じゃあかなりの有名人だったぜ。胡散くせえ霊能事務所の若頭取で、依頼人に法外な金額の料金を請求する。
払わねえ奴には悪霊をけしかけるとかいう噂が流れてたくれーだ」
ロージー(昔のゴリョーさんならやりかねない気がする…)
吾代「そんなわけで俺らの事務所にも噂が入ってきてた。無駄に組織がデケェから迂闊に手だしできねえってんで同業の連中には煙たがられてたみてーだけどな。今じゃほとんど解体したとも聞いたけどよ」
ネウロ「……よし、ムヒョよ。そやつらは我輩が探し出す。貴様は他に必要な人員を明日までに集めておけ」
ムヒョ「いいだろ、そっちは任せたゾ。行くぞロージー」
ロージー「え? は、話がよく飲み込めてないんだけど…」
ムヒョ「てめェは別に知らんでもいい」
ロージー「うぅ…ちょっとくらい話してくれてもいいのに…」
ムヒョ「とっとと行くぞ、出張魔法陣がじきに消える」
ロージー「わ、分かったよぅ…。あ、吾代さん」
吾代「あ?」
ロージー「ムヒョが本当にすいませんでした」ペコッ
シュン…
ヤコ「わ、ほんとに消えちゃった」
ネウロ「ふむ、便利なだけあって長くは保たんようだな」
吾代(……なんか似てんな。あいつらとこいつら…)
ネウロ「…ところで吾代よ。頼んでおいた物は用意できただろうな?」
吾代「…ほれ、ここ3件の『神現し』の被害者の情報だ。ったくよ、昨日いきなり言ってくるもんだから集めんの苦労したぜ」
ネウロ「ご苦労。…ご苦労ついでに追加の仕事だ。五嶺陀羅尼丸、恵比寿花夫、両名の居場所を明日までに探し出せ」
吾代「あぁ!? てめーさっき自分で探すつったろーが!!」
ネウロ「自らの手足で探し出すのだ、何も間違ってはいないだろう」
吾代「こ・の……」ピキピキ
吾代「だいたい今日休日だぞコラぁ! 俺ぁ今からてめーに邪魔されたパチンコ打ち直しに行くんだよ!」
ネウロ「……では、ダメか?」
吾代「たりめーだ! そもそも一日で手掛かりもなしに何処にいるかわかんねー人間探すなんざ無理…」
ネウロ「ダメか…?」
吾代「……」
吾代「……やってやるよチクショー!!」ダッ
ネウロ「…よし。これで大方の準備は整ったな」
ヤコ「あんた吾代さんぞんざいにしすぎでしょ…」
ヤコ「…でも何で被害者の情報なんて集めさせてたの?」
ネウロ「情報は多いに越したことはない。何かに使えるかと思って用意させておいたが…やはり無駄にはならなかったな」ポイッ
ヤコ「…? ポイッて、私が読んでどうするのよ?」
ネウロ「このナメクジめ、奴らの話を聞いていなかったのか? 霊は殺す人間を選ぶ、霊の気持ちを理解することが出来れば成仏するケースもある、その手のことは貴様の仕事だろう」
ヤコ「あ、そういうこと…」
ネウロ「相手は霊、それも進化したもの。我輩の能力も効くかどうか分からん。打てる手は全て打っておかねばな」
ヤコ(進化した霊が今回の事件の犯人…。今まで色んな犯罪者に会ってきたけど、こんなのは初めてだ…)
ネウロ「だが既に、この謎も我輩の舌の上だ」
乙ー
終わる時は終了宣言してくれるとありがたいかも
乙です
すいません、次からは終了宣言しようと思います。
一応次かその次に更新したら完結する予定です。
乙!ちゃんと完結させろよ!バックレたら地獄行きな!
正直言うとその方が乙を言うタイミングが分かりやすいってだけだったんだ
乙!ここ最近の楽しみなんだ!
ーー翌日、□□町小学校、体育館内
ヤコ「……で、何で小学校の体育館に?」
ネウロ「何かと都合が良いのだ。ここならば邪魔も入らん上に、秘密裏に事を行える」
ヤコ「…外に警官の人がいっぱいいるんだけど」
ネウロ「手駒の一つだ。人払いを任せてある」
ヤコ(どうやったんだか…)
ネウロ「さて、ムヒョ。これから霊にとり憑かれた人間が来る訳だが、霊の犯罪を暴けば姿を見せるのだな?」
ムヒョ「ああ、姿を隠しきれねェと分かれば本性を表すだろうナ」
ロージー「で、でももう別の人にとり憑いてる可能性もあるんじゃ…」
ムヒョ「それは恐らくねェ。『とりつき』は『あやつり』とは訳が違ェ。桁違いの霊力を使う。とり憑く対象を変えりゃあ間違いなく足がつく。
わざわざバレる危険は犯さねえだろ」
ヤコ「でも正体が見破られるって分かってて来るのかな?」
ムヒョ「…ヒッヒ、進化するってのはいいことばかりじゃねェからナ。多分来んだロ」
ヤコ「?」
ガラガラ…
ネウロ「……来たか」
ーー体育館外
笹塚「よし、配置終わったな? それじゃあ後は人が入らないように見張りだ、体育館の中は見るなよ」
リョウカイデス!(モブ警官達)
キキーッ! バタン!
笛吹「笹塚ァ! これはいったいどういうことだ!」
笹塚「おお、笛吹。いや上からの命令なんだって。ここの体育館包囲して誰も入らないようにって」
笛吹「何の意味があって警視庁がそんな命令を下したのだ!」
笹塚「……あー、いや頼まれたんだってよ。今中にいる奴らに」クイッ
笛吹「何処の阿呆だそいつらは!」
笹塚「…弥子ちゃん達」
笛吹「なにぃ!?」
笹塚「HALの時の礼があるし、警察も頭上がんねーんだろ」
笛吹「あやつらぁああ! 事件に首を突っ込むだけでなく国家権力を私用するか!」
笹塚「これから『神現し事件』の犯人を暴くらしい、乱入したら首が飛ぶぞ笛吹」
笛吹「おのれぇえええ!」
笹塚(しかしあの中に犯人がねえ……。弥子ちゃん達なら何とかしちまいそうだけど、一応突入する準備だけはしとかねーとな)ジャキ
笛吹「そして何だあの怪しげな集団は!」
笹塚「…魔法律家だってよ」
ドスッ! ドスッ!
ヨイチ「はぁ…はぁ…ムヒョの野郎…人使い荒いなんてもんじゃねえぞこれ……」
今井「弱音を吐くな火向。まだまだ必要な数まで足りていないぞ」
ヨイチ「今井先輩…俺よりずっと多く刺してんのに…相変わらずのフェニックスっぷりですね…」
ゴリョー「ほらほらシャキシャキやりねぃ、進化霊が相手とあっちゃあ半端な数の神通針じゃ逃げられちまうよ」
エビス「そうだ! ゴリョー様の言うとおりさっさと準備しろ!」
ヨイチ「お前らな…少しは手伝えよ…」
石垣「あの時はマジでありがとうございました! あなたが来てくれなかったら危うくズゴックに食べられるところでした!」
ペイジ「あっはっは、いやいや無事で何よりです」
笛吹「何の儀式だあれは!」
笹塚「何か……霊を閉じ込めるとか何とか…」
笛吹「胡散臭いにも程があるわ!」
笹塚「まぁ…石垣も世話になったみたいだし、信じてみてもいいんじゃないか?」
笛吹「くっ…責任者と話をしてくる」スタスタ
笛吹さんが笛吹さんしてるなww
懐かしい面子だ
笛吹「失礼、あなたがこの一団の指揮者の方ですか?」
ペイジ「ん? ああ警察の方ですか。初めまして、魔法律家のペイジ・クラウスと申します」ペコッ
笛吹(ペイジ・クラウス……何人だか知らんがやけに流暢な日本語を話すな…。そしてこの上背の高さに蓄えたあご髭……ローブ……ハ◯ー・ポッターの仮装のつもりか? 胡散臭さに拍車がかかってきたぞ…)
笛吹「……」ジロジロ
ペイジ(な、何か訝しげな視線で見られてる私……)
笛吹「…一つお聞きしたいのですがあれは何ですか? 地面に妙な物を刺していますが…」
ペイジ「あ、えーと、あれは霊を体育館の中に閉じ込めるための術の下準備です。今回の霊は特別強力だそうなので準備にも人手が必要でしてね」
笛吹「……あれで霊とやらを捕らえると…どうにも信じられませんね。原理から何から説明して頂けるとありがたいのですが」
ペイジ「……チッ、黙って見とけやド素人が」ボソッ
笛吹「!?」
ペイジ(し、しまったつい…!)
ーー体育館内
伊佐間「まったく…急に何なんですか? 今日日曜ですよ? 客足が増える日だってのに…」
『神現し事件』(一件目)通報者
伊佐間 金次 ー40歳 釣具店経営
五月「はぁ…せっかくの日曜だってのに、何でこんなとこに来なきゃなんないのよ…」
『神現し事件』(二件目)通報者
五月 里奈 ー28歳 専業主婦
寺山「あ、あの桂木探偵からお呼び出しなんて…も、もしかして犯人が見つかったんですか?」
『神現し事件』(三件目)通報者
寺山 信之 ー51歳 会社員
ヤコ(ネウロが呼び出した人物は全員来た…つまりこの中の誰かに霊が憑いてるのか……)
ネウロ「はい、先生は既に犯人に見当がついています。そこで最終確認の意味を込めて皆さんに事件当時の状況を説明して貰いたいそうです」
伊佐間「状況たって…俺は昼の休憩に気分転換がてら散歩してて、気づいたら地面に死体が転がってた。そんだけだぞ?」
五月「私も同じようなものよ。ランチしに外歩いてたら急に死体がドン!よ」
寺山「わ、私もです。昼休みにお昼を食べようと歩いていたら突然死体が現れまして…」
ヤコ(…みんな同じ証言だ、でも年齢も職業もバラバラ…)
ヤコ(私も被害者の資料に目を通したけど、とても殺された人に似たような特徴があるとは思えなかった…
一件目の被害者は女子学生、二件目の被害者は年金ぐらしのお年寄り、三件目はサラリーマン…。
どの事件も□□町内で、殺され方も発見された時間も、死亡推定時刻とのズレも全くと言っていいほど同じだった)
ヤコ(でも…)
ヤコ(六氷さんたちは霊は殺す人間、憑く人間を選ぶって言ってた…被害者にも通報者にも何か関連がないとおかしいんだよね…)
ネウロ「……なるほど、やはり先生の読み通りです、では先生いつも通りにお願いします」
グググ…
ヤコ(うぅ…何回やられても慣れないこの感じ…)
ロージー「ヤコちゃんの代名詞! 犯人指差しが生で見れるなんて…」キラキラ
ムヒョ「くだらねェことで目ェ輝かせてんじゃねェよアホが」
ロージー「なにさー!」
ヤコ「は、犯人は…」
ヤコ「…お前達だ!」ビシッ!
伊佐間「え?」
五月「はぁ!?」
寺山「そんな…」
ネウロ「…それでは僕が先生の推理を代弁させていただきます」
みんな昼飯を食べようとしているところにドンッ!!ってなってんのな
ネウロ「まず今回の事件、被害者以外の条件はほぼ同じと言っても過言ではありません。
人通りの多い通りにメッタ刺しの死体が現れる。そして犯行を目撃した人物は存在せず、死亡した時間と発見された時間に30分のズレがある。発見される時間はおよそ12時半。
これだけ共通した点があれば同一犯による犯行とみるのも妥当でしょう」
伊佐間「そんなことより何で俺たちが犯人扱いされなきゃならないのか説明してくれよ!」
五月「そうよ! だいたい私たち事件の通報者よ!? 何で疑われなきゃならないのよ!」
寺山「そ、そうですよ。納得のいく説明をして下さい」
ネウロ「…先ほど皆さんが話した事件現場の状況、妙だとは思いませんか?」
「「「え?」」」
ネウロ「皆さん一様に『死体が現れた』がと仰いましたね。そして通報する際にもそのように言ったようです。
被害者の生死を確認してから通報でもしたんですか?」
伊佐間「そ、そんな訳ないだろ!」
ネウロ「そうでしょうね、外を歩いていて突然目の前に現れる血塗れの人間。きちんと生死を確認してから通報できるほど冷静な人は滅多にいないでしょう。
しかしあなた方は死体が現れたと仰った。これは何故でしょうか?」
五月「な、何故って…」
寺山「……え? 何でだ?」
ネウロ「答えは簡単。あなた方は被害者を刺し殺し、死に至る瞬間を見ていたからです」
伊佐間「ちょ、ちょっと待ってくれよ! 俺はそんなこと絶対にしてないぞ! ただ散歩してただけだ!」
五月「そうよ! そもそもそんなことが殺人をしたことの証拠になるわけ!?」
寺山「ち、誓って言います。私も人殺しなんてやってません。それでも疑うと言うなら我々がやったという証拠を見せて下さいよ」
ネウロ「…いいでしょう、見せるではなく聞かせるという形になりますが」
ネウロ「ヤコ、放送室へ行って例のものを流してこい」ボソボソ
ヤコ「へ? あ、うん、了解」タタッ
ネウロ「…さて、先ほど先生はあなた方が犯人だと仰いましたが訂正があるそうです。あなた方はあくまで実行犯、裏で糸を引いていた真犯人は別にいるそうです」
伊佐間「…は?」
五月「糸を引いていたって…」
寺山「じゃあ、我々は…?」
ジジ…
ロージー「! 校内放送用のスピーカーが…」
ムヒョ「ヒッヒ、なるほどナ。これが『合図』か」
ウウゥゥウウウウ……
伊佐間「これは…昼に鳴るサイレン…? これが何だって……」
………ッ………ザ ……
伊佐間「…え?」
ウウゥゥウウウウ……
五月「こ…これ……」
ザ……ザ……ッ……ザクッ…
五月「う、嘘よ……こんなの…」
ウウゥゥウウウウ……
寺山「し、知らない……」
ザク……ザ……ザクッ……
寺山「私はこんなの知らない……」
ウウゥゥウウウウゥゥゥ(ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ! ザクッ!)
「「「止めてくれぇーーーー!!」」」
ピタッ…
シーン…
伊佐間・五月・寺山「ハァ……ハァ……ハァ」ブルブル
ネウロ「……これが今回の事件のタネ、言わば洗脳です」
ヤコ「……」タタタッ
ネウロ「正午になると流れるサイレンの音。事件当時の音声が監視カメラの音声録音に残っていました。
通常のサイレンの音に加えて人間の耳では聞き取れない超音波が混ざりこんでいました。これが洗脳のトリガーとなったのです」
ネウロ「事件の目撃者は存在していなかったのでなく、目撃しても通報しなかっただけです。町一つ分に広がる洗脳の音波、証拠の隠滅も口裏合わせも犯人の自由自在。洗脳がとければ本人達には目の前に死体が現れたように思えるでしょうね」
ネウロ「しかしどれだけ強力な洗脳をかけても、目から入った情報は脳の片隅に必ず残っています。それは強烈な記憶であるほど思い出しやすい。記憶に付随する音声でも聞けばその映像が脳裏に表れるでしょうね」
ネウロ「……さて、以上ですね先生! 若輩者の僕にこんな大役を任せていただきありがとうございます!」
ヤコ「う、うん。ご苦労様?」
ムヒョ「…ヒッヒ、もう猫かぶる必要もなさそうだぞ、ネウロ」
ロージー「あ、あわわ……」
伊佐間・五月・寺山「……」ズズズズズ……
ネウロ「…チッ」ボゴッ!
ヤコ「ぶへっ! 損したみたいな顔で殴るな!」
今日はここまで。
明日あたりで終わらせます。
トリックについては深く考えてないのであんまり突っ込まないでやって下さい。
乙です
超能力が入る時点で推理云々は考えなくてもいいんじゃない
寺山?「ははっ、大したもんだよあんたら。どうせばれやしないと思ってたけど、正体暴かれるとはね。でもよく通報者に俺が憑いてるって分かったね」
ネウロ「ふむ、そこは専門家に意見を仰いだのだ」
ムヒョ「『あやつり』を使うとはいえ最後に手を下したがるのは本体の霊の場合が多い。そうじゃねェと目的を果たせたかどうか確認が取れねェからナ」
寺山?「なるほど、そっちは魔法律家って訳ね。ま、ばれてもどうでもよかったんだけどね」
ムヒョ「ヒッヒ、逃げ切る自信たっぷりって訳か?」
寺山?「まーね。俺の力ならいくらでもやりようあるし、音に乗せて霊力飛ばせば何キロ先にいようが、どんな奴だろうが思いのままさ」
ネウロ「ふむ、それでのこのこ誘いに乗った訳か」
ムヒョ「…ヒッヒ、進化してできた驕りか。残念だがもう逃げらんねェゾ」
寺山?「……なに?」
ーー体育館外
ゴリョー「……! この感じ…! 奴さんが現れたみてえだねぃ。エビス! 見せてやんな!」
エビス「はっ! …五嶺家奥義百八手、『霊磁気吸の陣』!」
バチバチバチ!
ヨイチ「…通常の三倍の神通針を使った霊磁気吸の陣、どんな霊だろうが絶対逃げられねえだろうな……。ぶはーっ…用意する方も死にそうだっつの……。あれ? 今井先輩?」
笛吹「きっさまぁあああ! 今なんと言った!? この似非魔法使いが!」ジタバタ
筑紫「笛吹さん、抑えて下さい」ガッシリ
ペイジ「…けっ、役立たずが調子乗ってんじゃねーよ」ボソッ
今井「ペイジ本部長! 拗ねてないでこちらの方に謝罪して下さい!」
ヨイチ(本部長…相変わらず口悪ぃな…)
ーー体育館内
バチバチバチ!
寺山?「…これは」
ムヒョ「霊磁気吸の陣。それも超強力なやつだ。術が解けるまでここから外には出らんねェゾ」
寺山?「…フン、あんたらを消して解けるのをのんびり待てばいい」スッ…
五月・伊佐間「……」ダッ!
ヤコ「…! 二人がこっちに…!」
ネウロ「ふん…」
ドゴッ!
五月「…」ドサッ…
五月「…」ムクッ
ネウロ「!」
伊佐間「…」ダダダ
ムヒョ「魔法特例法第6項より、『魔睡針』を発令する」
ドッ
伊佐間「…」
伊佐間 ダッ!
ヤコ「き、効いてない!?」
ロージー「ヤコちゃん、退がってて!」
ロージー「物体防壁の術!」バチッ
伊佐間「…」グオッ!
バリィン!
ロージー「!? 術が一撃で…!」
寺山?「へぇ…思ったよりやるじゃないあんたら」
五月・伊佐間「…」ザッ!
ムヒョ「チッ、めんどくせえ野郎だナ」
ヤコ「ど、どうなってるの? ネウロのパンチくらっても立ち上がるわ、術は簡単に壊しちゃうわ…」
ムヒョ「本体はあいつ…寺山とかいうのに憑いてるみてェだが残りの二人は無理やり操って動かしてやがるナ。それもあのタフさとパワー…自分の霊力を流し込んでかなり強化させてやがる」
ロージー「ひ、酷い……何てことを…」
ネウロ「…仕方ない、我輩が操られている方は引き受ける。本体は貴様らが何とかしろ」
ヤコ「え?」
ネウロ「霊本体にトドメを刺せるのはムヒョの魔法律のみ。ならば貴様らはそれをサポートしろ、いいな?」
ネウロ ダッ!
ヤコ「ネウロ!」
五月・伊佐間「…」ダッ
ガガガガガガガガ!
ネウロ(…電子ドラッグで強化された人間以上のパワーとスピード。そして我輩の攻撃にもノータイムで立ち上がり反撃してくる…。人間である以上は迂闊に殺すこともできん。チッ、面倒だ)
寺山?「おーおー、あの二人と互角かよ、あいつ人間か? …つってもまだ本体が残ってるけどな!」ダッ!
ムヒョ「…フン」スッ
ガシィ!
寺山?「…何だぁ、こいつ?」
幽李「……アロ」ギロ!
ロージー「幽李!」
ヤコ「あ、あれが使者…」
ムヒョ「ヒッヒ、お手並み拝見といくか」
ググググググ…
寺山?「… ハッ」ギリギリ
幽李「……!」ググ…
ロージー「ゆ、幽李が押されてる!?」
ムヒョ「…チッ、進化したありやがるナ。しょうがねェ、もっと大量の煉を……」
寺山?「…」スゥ…
キイイィィィィン!
ヤコ「…? 何?… ! ロージー君!」
ロージー「な、何とか間にあった…。『霊化防壁の術』……。音に乗せて霊力を飛ばしてきたんだ…。でも、ムヒョが…」
ムヒョ「……ぐっ」フラッ
ヤコ「な、何で!? 六氷さんも術の中にいたのに…」
ロージー「使者同調……。使者が受けたダメージがムヒョにも…」
幽李「…アロ」グラッ
寺山?「ははっ、どうした? こんなもんか?」ザッ
ロージー「くっ…ヤコちゃん…。僕から離れないでね、札ならまだあるから、大丈夫…」
ヤコ(ま、まずい…。ロージー君の術でも多分そんなに長くは持たない…。私が時間を稼がないと…)
ヤコ「ね、ねぇ」
寺山?「ん? 命乞いならしても無駄だよ」
ヤコ「な、何で今回の事件を起こしたの? あなたの力なら事件として扱われないくらい静かに人を殺せたんじゃないの?」
ダメだ眠い…
今日はここまでで。
明日で終わらせます。
乙です
乙乙
幽李なつかしす
ムヒョ&ロージーのコンビよかゴリョー&エビスのコンビの方が好きでした。
寺山?「ははっ、そんなことか。簡単だよ、『目立たせてやった』んだ」
ヤコ「目立たせる…?」
寺山?「その通り! 大半の人間ってのはひっそりと人生を終える! 誰にも見守られずに日陰で死に絶えるんだ!
俺はそんな奴らを救ってやってんだよ! 正体不明の事件で、それも白昼堂々と惨殺されるなんて派手な死に方だろ?
当分の間は周囲の奴らの記憶に刻み込まれる! 殺した奴らには感謝して欲しいくらいだぜ!」
ロージー「そんな理由で三人も……」ギリッ
寺山?「はっ、無駄話は終わりだ。そろそろ死んどくか?」ザッ
ヤコ(目立たせてやった…? あれ? 何か引っかかる……そうだ、被害者の資料には確か ……!)
ヤコ「……あなた、もしかして目立ちたかったんじゃないの?」
寺山?「…あ?」ピクッ
ヤコ「霊は憑く人間、殺す人間を選ぶ……。被害者の共通点は多分『目立ちたかった』。私は被害者の外見とか性別に注目して共通点を探してたけど…そうじゃなかった。
一件目の女子高生は…学校で友達が少なくて影が薄い存在だった。
二件目のお年寄りは天涯孤独の身で、頼る相手が誰もいない。
三件目のサラリーマンは入社してからずっとうだつが上がらない状態だった。
あなたが今憑いてる人については詳しく知らないけど、おそらくどこかに寂しさを抱えた人だったんじゃないの?」
寺山?「……」
『何年働いても誰も褒めてくれない…誰も私を見てくれない……』
ヤコ「そしてそんな人ばかりを狙ったのは生きているの時のあなたが同じ思いを抱えていたからじゃないの?
それでその人たちを救おうって思いが歪んで、今回の事件を…」
寺山?「……」
ーー
『ママー、これから僕たちここに住むのー?』
『……そうよ』
『そっか、楽しみだなぁ』
『あれー? ママお出かけするの?』
『…ええ。ちょっとだけ遠くまでお出掛けするから帰りは遅くなるかもしれないわ』
『そっかぁ、じゃあ僕いい子にして待ってるね!』
『…ええ、あんまり騒いじゃダメだからね』
『ママ遅いなぁ、僕お腹減ってきちゃったよ……』
『早く帰って来ないかなぁ…』
『……お腹、すいたな』
『でも、ママに騒いじゃダメって言われたから…ちゃんと静かに待ってなきゃ…』
『…………』
『ママー、僕はここにいるよ』
『ずっとママのこと待ってるんだよ?』
『ねぇ、ここにいるんだよ?』
『僕、ちゃんといい子にしてるんだよ?』
『だから…………気づいてよ』
『ボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイルボクハココニイル』
寺山?「…ぐおぉおぉおおおお!!」
ヤコ「!? 霊が、苦しんでる…」
ネウロ「…」ピクッ
伊佐間・五月「…」ドサッ!
ムヒョ「ヒッヒ、よくやったヤコ」
ヤコ「! 六氷さん、大丈夫なの!?」
ムヒョ「直接喰らったらヤバかったが頑強な使者を通してのダメージだ。大したことはねェ。
それより……」
寺山「…」ドサッ!
進化霊「ハァ……ハァ……」
ムヒョ「ようやく本体が顔出しやがったナ。本音を見抜かれて動揺したか?」
進化霊「てめえら人間に俺の気持ちなんざわかんねえだろうが! 知った風な口きいてんじゃねえぞこの小娘があぁあぁ!!」グァッ!
ヤコ「え?」
ロージー「弥子ちゃん! 危ない!」ダッ!
ドスッ!
ロージー「……ぐっ」ボタッ…
ヤコ「!! ロージー君!」
進化霊「はっ! くたばりやが…」
ボワン!
進化霊「!?」
七面犬「うぐ…アッシはこんな役回りばっかりでヤンスか…」
進化霊「囮!? 馬鹿な、本物が隠れる場所なんざねえはず……」
ネウロ「残念だったな。貴様の『あやつり』が解けた時に小細工を仕込ませてもらったぞ」
『魔界777ツ能力 無気力な幻灯機(イビルブラインド)…』
ロージー「…!」バッ
進化霊(後ろ…!?)
ロージー「直式魔縛りの術!」バチッ!
進化霊「がっ…な…!?」
ムヒョ「ヒッヒ、たまには役に立つじゃねェか」
ロージー「え、えへへ、そう?」
ヤコ「ロージー君…いつの間にこんな…」
ネウロ「ふはは、奴が苦しんでいる間小細工の時間は十分にあったのでな。……さて」
進化霊「なめん…じゃ、ねえ…ぞ。俺が…こんなもん…で!」バチバチ!
ロージー「む、ムヒョ! 早く魔法律で…」
ネウロ「少し待て。霊にも我輩の能力は効くのかどうか……」
『魔界777ツ能力 激痛の翼(イビルトーチャラー)…』
ガシガシガシガシ
進化霊「!?」
ネウロ「試してみるのも、面白かろう」
ドスッ! メリメリメリメリメリメリメリ!
進化霊「!! ぎっ! ぎゃああぁああああああぁあ!!」
ネウロ「ふむ。始末するまではいかずとも弱らせることくらいは出来るか。……では、仕上げは任せたぞムヒョ」
ムヒョ「ヒッヒ、依頼料金まけといてやるヨ」ボゥッ!
ムヒョ「魔法律第101条『あやつり』及び『とりつき』及び『殺人』の罪により……」
ムヒョ「『魔列車の刑』に処す」
ゴオォオォオォ!
魔列車「…」グオォオォオ…
ヤコ「な、何あれ!? 気味の悪い列車から手がいっぱい出てきた!?」
ロージー「魔車掌の手……掴まれたらどんな霊でも逃げられないって言われてるんだ」
ガシ!!
進化霊「あ、ありえねえ…俺が…こんな奴らに…」
ムヒョ「…てめーが生前どんな風に生きてどんな風に死んだのか、知ったこっちゃねーし、興味もねェ。だがな…」
ムヒョ「罪には…罰だ」
進化霊「うおぉおぉおぉおお!」ドロ…
ネウロ「ようやく敗北を認めたか。…死してなお進化を忘れぬその姿勢、なかなか見事なものだったぞ……では…」ズオォ…
い た だ き ま す …
バクン!
ーー体育館外
ズガン!
「「「!?」」」
魔列車 ゴオオオオォォォ…
ゴリョー「ありゃあ…」
ヨイチ「…ムヒョの魔列車。無事に終わったみてーだな」
石垣「か、かっけえ! 魔法律ってあんなのもあるのか!」パシャパシャ
笹塚「! おいおい、中で何が…」
ネウロ「無事犯人の打倒に成功しました! 今回も先生の見事な手腕が光りましたよ!」
ヤコ「あ、あはは…」
笛吹「また貴様らか…! 犯人はどこだ!?」
ムヒョ「ヒッヒ、魔列車に乗って地獄へ旅行に行っちまったゼ」
笛吹「何ィ!?」
ムヒョ「中で倒れてる奴らに話聞いても無駄だゾ。とり憑かれていた記憶も操られていた記憶もさっぱり消えちまってるだろうナ」
笛吹「……筑紫、もはや私の頭では処理できん。お前に任せていいか?」
筑紫「笛吹さん、投げないで下さい」
笛吹「…それより貴様らこの被害はどうしてくれる!?」ビシッ!
体育館に空いた穴「…」
ネウロ「今回の件は何が起ころうと警察が全責任を取り持つと約束されましたよ? ねえ先生?」
ヤコ「え!? あんたそんなこと言……ぐへっ!」
ネウロ「というわけで僕たちは無関係です。それでは失礼します」スタスタ
笛吹「……あ・や・つ・らぁーー!」
笹塚「…」ポン
ーー
ネウロ「今回の謎は量は大したことはないが味は格別だったな。さて、次の謎を探すとするか」タッ
ヤコ「相変わらず切り替えの早い…」
ムヒョ「ふぁ…俺もいい加減眠くなってきやがったナ。先に戻ってるゾ」スタスタ
ロージー「え~、もうちょっとゆっくりしてってもいいのに…」
ヤコ「…それにしても、霊の犯罪も人間とそんなに変わらないんだね。もちろん使える力は霊の方が大きいけど…なんていうか動機の部分は同じっていうかさ」
ロージー「うん、根幹にあるのは強い想い。それは一緒だね。人が死んでから残ったものだから当たり前といえばそうかもしれないけど…」
ヤコ(犯人と話してみても今までの犯罪者とそう変わらなかった。想いの強さ故にそれが歪んでいってしまって犯罪へと走ってしまう。人の想いって…不思議なものだな…)
ロージー「…あ、そうだヤコちゃん。よかったら一緒にごはん食べに行かない? 僕が奢るよ」
ヤコ「え!? いいの?」
ロージー「もちろん。ヤコちゃんがいなかったらあの霊を倒せなかったかもしれないし、そのお礼ってことで」
ヤコ「あはは、そんなの気にしなくてもいいのに。……でもお言葉にあまえちゃおうかな」
ロージー「うん! それじゃあどこに行く?」
ヤコ「えっとまずは……」
ーー後日、六氷魔法律事務所
ロージー「ムヒョ~! 今月も家計が大ピンチだよー! まさかヤコちゃんがあんなに大食いだったなんてー!」ウワーン!
ムヒョ「…アホめ」
終わり
ツッコミどころ満載かもしれませんがどっちの作品もけっこうツッコミどころだらけなのでそれはそれでおいしい。
もっと色んなキャラ活躍させたかったけど予想外に難しいクロスでした。
ヨイチに「ぐああを」って言わせられなかったのが唯一の心残り。
乙!
なかなかいいクロスだった
乙!めちゃくちゃ面白かった
また書いてほしい
ムヒョは知らないけど違和感がないコラボだったわ
乙
乙
本家さながらのクロスでした!
乙です
どっちも好きだったから凄い面白かった
また書いて欲しい
乙!!
何で締めの魔法律を魔元帥にしなかったのかと今更思ったのでちょっとおまけ。
>>83をちょっと変えたバージョン
ムヒョ「魔法律第101条『あやつり』及び『とりつき』及び『殺人』の罪により……」
ムヒョ「『魔元帥の刑』に処す」
ガシャン!
進化霊「な……!?」
ヤコ「な、何あのごっつい鎖!?」
ロージー「タルタロスの鎖…罪人を捕らえるために地獄の最下層から来る魔元帥の持ち物……僕も見るのは二回目だよ…」
ガシャ! ガシャン!
進化霊「はぁ…はぁ…まだ…まだだ」
ネウロ「ほう…まだ動けるか、大したものだ」
ムヒョ「直式の魔縛り+ネウロの魔界能力、その上でタルタロスの鎖だ。破壊できる訳がねェナ」
進化霊「くそっ! 俺が…俺が…こんな奴らにぃいぃい!」
ムヒョ「…てめーが生前どんな風に生きてどんな風に死んだのか、知ったこっちゃねーし、興味もねェ。だがな…」
ムヒョ「罪には…罰だ」
魔元帥「シッ!!」
ズバッ…
進化霊「……」ドッ…
ヤコ「い、今一瞬見えたのが……本物の…」
ロージー「うん。『地獄の十本刀』の頂点、魔元帥だ」
ヤコ「……」
ヤコ(似ても似つかないもん呼んだんだなネウロ……)
進化霊「ちくしょう……こんな…ところで…」ドロ…
ネウロ「ようやく敗北を認めたか。…死してなお進化を忘れぬその姿勢、なかなか見事なものだったぞ……では…」ズオォ…
い た だ き ま す …
バクン!
やっぱこっちのが良かったかもしれんね。
あと魔列車が体育館に穴開けてますが多分間違いです。確か色々すり抜けてました。
ごめんね笛吹さん。
乙です
乙!
似ても似つかないもんワロタww
乙
ネウロの呼んだ魔元帥かわいかったもんなww
おまけまで書いてくれてありがとう、おもしろかったよ!
おかわりを要求したい!
ーー桂木弥子魔界探偵事務所
ヤコ「そういえばさネウロ。呼び出した使者って役目を終えれば帰っちゃうのに何で魔元帥(もどき)はこのまま何だろうね」
魔元帥(もどき)「……」
ネウロ「魔法律家は煉とやらを使って使者を呼び出すのに対し、我輩の力の源は魔力。勝手が異なるのだろう。……謎もなく暇していたところだ、また何か呼んでみるか」ゴソッ
ヤコ「え!? 魔法律書まだ借りてたの!? だからまずいって専門知識持ってる人じゃないと…!」
ネウロ「なに、これで二度目だ。不足の事態には陥るまい。どれ……アロロ……グロ……む、やはりよく分からんな」バチバチ
ヤコ「変わってないじゃん! ま、また何か生まれそうな雰囲気が…」
シュウウゥウ ボッ!
松井先生「……」
ヤコ「な、何か目玉の中に魔元帥(もどき)の顔が入ってるような怪生物が……あ、Gペン持ってる…」
ネウロ「チッ、ダメか。もう一度だ……エロ……アロ……」
シュウウゥウ ボッ!
殺せんせー「にゅやっ!? 先生さっきまで教室で授業をしていたのに……ここは!?」
ネウロ「やはり魔力では代用出来んようだな、呼び出せるものが安定しない」
ヤコ(描きやすさは一貫してるな…)
おわり
暗殺教室とのクロスも書いてみたいけど、無理かなぁ…
ここまで読んでくれてありがとうございました。
乙です
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません