小町「唐突ですが、お兄ちゃんには女の子を攻略してもらいます」
八幡「……」ピコピコ
小町「女の子を攻略してもらいます」
八幡「……」ピコピコ
小町「女の子を!攻略!!」
八幡「聞こえてっから」
淡々と続けろ
あくしろよ
八幡「で、何」
小町「ギャルゲーよろしく女の子を攻略していこーつーわけですよ」
八幡「ゲーム?ゲームしたいの?星海3やっとく?」
小町「あー、小町は2のが好きだなぁ」
八幡「とりあえずサクっとFD空間行くか」
小町「飛ばしすぎて小町ついていけないよ」
八幡「俺の台詞」
小町「だーかーらー、サクっと女の子攻略してくれないかなー?」
八幡「飛ばしすぎてお兄ちゃんついていけない」
小町「お兄ちゃんが女の子攻略しないと世界滅亡まであるよ!」
八幡「そんな世界滅びてしまえ。むしろ今すぐ滅びてくれるとお兄ちゃん的に超嬉しい」
小町「ハーレムルートもあるよ」
八幡「あっそう」
小町「戸塚さんルートもあるよ」
八幡「……マジで?」
小町「ここ食いついちゃうかー」
八幡「べ、別に戸塚に釣られたわけじゃないんだからね」
八幡「ちょっとぐらいなら話聞いてやってもいいかなって思っただけなんだからね!」
小町「はいはいツンデレツンデレ」
八幡「で、攻略って何すりゃいいんだよ」
小町「お兄ちゃんが今気になっている女の子といえば!?」
八幡「>>7」
1 雪ノ下が…
2 由比ヶ浜が…
3 小町…お前のことが…
Ksk
3
先生ルートないのかよ
戸塚はよ
八幡「しいて言うなら小町」
小町「へ?」
八幡「小町が気になる」
小町「え~」
八幡「主人公の妹ってのは王道だろ」
小町「そーだけどさー。いきなり妹ルートいっちゃうのってどーなのさー」
とつかああああああああ
小町「そりゃ小町は可愛いし、機転も利くし、出来た妹ですけども」
八幡「お兄ちゃんが好きになっちゃうのも無理ねーな」
小町「な、なんだよー…否定してよー…///」
八幡「照れた小町も可愛い」
小町「小町ルートおしまい!おしまいです!」
八幡(小町の好感度があがった気がする…)
みてるぞー
~翌日~
小町「今日もはりきってバリバリ攻略を進めていきましょー」
八幡「ふぁ~…」
小町「うわーやる気ねー」
八幡「じゃ、学校行ってくるわ」
小町「ちょいお待ち!」グワシ
八幡「うぐっ!」
保守
小町「お兄ちゃんは攻略者としての自覚がなさ過ぎるよ。そんなんじゃあっという間に世界滅亡するよ?」
八幡「はい」
小町「はいじゃないが」
八幡「つっても何すりゃいいか分からんし」
小町「そこらへんは都合よく神の手が加わるから大丈夫です」
八幡「なにそれすごい」
小町「まずはメインヒロインの二人をサクサクっと攻略しちゃおうぜぇ」
八幡「メインヒロインねぇ…」
小町「そーゆーことだから、はりきって学校行ってらっしゃ~い」
ほ
~学校~
八幡(サクサクっとなんて言ってたが、そう簡単にいくわけねーよなー)
八幡(俺の人生マジベリーハードだし?かーつれー。ベリーハードつれーわ)
八幡「…そういやメインヒロイン二人をどーたら言ってたな」
八幡(一人は戸塚だとしてあともう一人誰だよ)
八幡「……」
平塚「学生から重役出勤かね?もうすぐSHRが始まる。早く教室に行きたまえ」
八幡「平塚先生…」
八幡(平塚先生はボランティアの人に任せよう)
平塚「君、今とても失礼なことを考えていないか?」
八幡(こいつ…!心が読めるのか!?)
平塚「比企谷?」
八幡「いえ…なんでもありません…」
はよ
~放課後 部室~
八幡「メインヒロイン…もう一人は…」ブツブツ
雪乃「何かしらあれは」
結衣「ヒッキー今朝からあんな感じなの。あたしもよく分からないんだー」
雪乃「俗に言う『こじらせた』というやつかしら?初めてみたわ」
八幡「聞こえてんだよ。声のトーン落とせ」
雪乃「聞こえていたの?自分の世界に逃げこんでいたと思っていたのだけれど」
雪乃「まだ現実世界に未練があるのかしら?」
八幡「うるせーな、俺にも色々あんだよ」
雪乃「叶わないのだし、諦めたほうが懸命ね。どうせとるに足らない物でしょう」
八幡「あんま俺をいじめんな。先生に言うぞ」
結衣「ヒッキーとゆきのんてさ…」
八幡「あ?」
結衣「ほんと仲いいよねー」
焦げ臭くなってまいりました
八幡「どうしたらそう見えんだ」
結衣「なーんか二人楽しそうだし…」
雪乃「私はちっとも楽しくないのだけれど」
結衣「たしかにゆきのんはいつもヒッキーにひどいことゆうんだけど…」
八幡「けど何だよ?」
結衣「ほんとに嫌いだったら話もしないじゃん?」
八幡「……」
結衣「それに…その…」
雪乃「それは違うわ、由比ヶ浜さん」
結衣「え?」
はよ
雪乃「好きの反対は無関心、だから話すこともない。そういうことかしら?」
結衣「う、うん」
雪乃「概ね同意出来るわ。だけどこの男に関しては――」
八幡(それから俺への駄目だしが数十分)
雪乃「――ということね。分かってもらえたかしら?」
結衣「う、うん…」
雪乃「あら?もうこんな時間。部活はおしまいにしましょう」
八幡(主人公の駄目だしで数十分時間が経過するとかクソゲー確定じゃねーか)
八幡(俺だったら即アンインストールしてゲオまで持っていくレベル)
八幡(家に帰って枕を濡らし、心に癒えない傷を負うまである)
結衣「今日も誰もこなかったね」
八幡「毎日来られても困るだろ」
結衣「ん、それもそだね。帰ろっか」
八幡「>>28」
1 教室に忘れものが…
2 カマクラの餌を買いに行かねーと…
2
八幡「そいやカマクラの餌買ってきてって小町に頼まれてたんだった」
結衣「カマクラ?あ、ヒッキーんちで飼ってる猫のことね」
雪乃「……」ピクッ
八幡「見た目通りけっこー食うからな。食費が馬鹿にならん」
結衣「何処で買うの?」
八幡「最近出来たホームセンター」
結衣「あそこおっきーよね。ペット用品充実してるし、あたしもあそこで買い物するよ」
八幡「何気に安いしな」
結衣「ペットもいっぱいるよね。猫がとくに多かった気がする」
結衣「店長さんが猫好きなのかな?」
雪乃「……」ピクピクッ
八幡「そーなんじゃね?まぁ俺ウサギ派だからどうでも」
結衣「もーまたそんなこと言う!犬だって可愛いし!」
雪乃「由比ヶ浜さん」
結衣「なーにゆきのん?」
雪乃「そのホームセンターのことなのだけれど…」
八幡(雪ノ下は由比ヶ浜にホームセンターの場所を聞いているようだ)
八幡(次の休みの日に見にいくつもりなんだろう。つか絶対行く顔してるこの子)
俺も行こう
じゃあ俺も
~休日~
小町「お兄ちゃんちょー暇そーだねー」
八幡「お前な、どこをどう見たら暇そうに見えんだよ」ピコピコ
小町「リビングでソファに寝転びながらゲームしてるとこ」
八幡「こう見えてお兄ちゃん超忙しいんですけど?」
小町「どうせレアアイテム手に入らないからダンジョンマラソンしてんでしょ」
八幡「さすが俺の妹、分かってる。小町のそういうとこ好きだぜ」ピコピコ
小町「はいはい小町も好きですよー」
八幡「金箱からしか出ねーんだけど、そもそも金箱も滅多に出ないんだわ」
小町「そんなこと言われても小町分からないよ」
八幡「しかも金箱から出る確率0.1%とか頭おかしい。そら難民出るわ」
小町「ダイムラーならホームセンターで売ってたの見たなぁ」
八幡「え?」
小町「先着100名様限りだから欲しいなら早くしたほうがいいかも」
八幡「え?マジで?え?」
小町「信じられないのも無理はないけど、最近のホームセンターはあらゆるニーズに答えるために――」
八幡「ちょっとホームセンター行ってくる」
小町「いってらっしゃ~い」
~ホームセンター~
八幡(騙された…)
八幡(そらホームセンターにゲームのアイテムが売ってるわきゃねーわな)
八幡(冷静に、つか冷静に考えなくとも分かるだろ。…疲れてんのかな、俺)
雪乃「……」スタスタ
八幡「あれは…」
八幡(雪ノ下?なんでこんな場所に……)
八幡「…猫目当てか」
しえ
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はよ
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