アニ「おらの名前はアヌ・レオンハート」(192)
ダウパー村出身のサシャが訛ってるなら、ウォール・マリア南東の山奥出身のあいづらも訛っててもいいはず。つか訛れ。
方言は>>1の出身である宮城県北部のものを中心に三陸・仙台・県南ごっちゃでかだらせてます。
宮城県民にしかわがらねえネタでごめんなしてくない。
あと、多少なりどもネタバレ入ってっからその辺も許してけろ。
ーー兵団内 倉庫ーー
カッコ内は標準語訳です
ライナー「おら達は二年前…ウォール・マリアどご陥落させた」
(俺達は二年前…ウォール・マリアを陥落させた)
アニ「んで、開拓地ではだらいて…ようやぐ訓練兵団さ入った」
(そして、開拓地で働いて…ようやく訓練兵団に入った)
ベルトルト「三年間訓練受げで…計画どご実行すねげなんね」
(三年間訓練を受けて…計画を実行せねばならない)
ライナー「戦士としての使命…やんねげねっちゃなや」
(戦士としての使命…やらなければならんな)
アニ「あのやぁ…そいでなんだげど」
(あのさ…それでなんだけど)
ライナー「なぬさ、アヌ」
(なんだ、アニ)
アニ「おら、あんだだづと離れるわげだげど…なるたけしゃべんねようにすっからやぁ」
(私、あんた達と離れる訳だけど…なるべく喋らないようにするからね)
ベルトルト「なすてや…アヌ、人一倍はなすこかだり好ぎだっちゃ?」
(何でだよ…アニ、人一倍お喋り好きじゃないか)
アニ「んだって…やっぱすこのズーズー弁、おしょすいもん」
(だって…やっぱりこのズーズー弁、恥ずかしいもん)
ライナー「ベルトルト、おら達も…あんます訛らねようにすっぺす」
(ベルトルト、俺達も…あまり訛らないようにしようぜ)
ベルトルト「んだなや…んでもアヌ、時々皆してあづまって、おだげえの状況どご報告しあうべ」
(そうだね…でもアニ、時々皆で集まって、お互いの状況を報告しあおうよ)
アニ「わがった…んでまた、おみょうにち」
(分かった…じゃあまた、明日)
ライナー「んではまんず、おみょうにち」
(それじゃ、明日な)
ーー女子寮ーー
ミーナ「えっと…確かあなたアニって言ったよね?これから三年間、仲良くしようね!」
アニ「…よろしく」
ミーナ「アニって…あまり喋るの好きじゃないのかな?」
アニ「別に…そんな事ないけど、どっちかというと聞く方が好きかな」
アニ(ミーナ…めんこい名前だなや。いっぺはなすこかだりしてげっとも、この言葉じゃぜってぇ笑われっぺすな…おらの事やんだぐなってねえがや…)
ミーナ「なら良かった!私ね、すっごい喋るの好きなんだけど、それで皆に怒られちゃったりしてんの。あまり私がうるさかったら遠慮なく注意してね。ところで、アニは出身は何処なの?私はね、さっきは豚小屋出身なんて言っちゃったけどほんとはトロスト区の…………………」
アニ(いがった…むんつけでねえみたいだ。仲良くなれそうだげっとも、ほんでまんず良くと喋るごだなや。三点リーダではしょってだ部分も全部かだってんだよわ)
ーー男子寮 消灯後ーー
アルミン「じゃあ皆、灯り消すね。おやすみー」
エレン「…まだ皆眠れないみたいだな」
アルミン「僕らは開拓地で慣れてるけど、初の集団生活に興奮してる奴もいるみたいだね」
ベルトルト「……うるせえごだな」
ライナー「………まんずすつからすねごだなこのわらすこどもはやぁ!びらびら寝ろっこの!!」
モブ集団「!!!」
シーン…
エレン「…静かになったな」
アルミン「うん…何て言ってんのかいまいち分かんなかったけど、さっさと寝ろって事?」
エレン「…多分な」
ーー翌朝 男子寮ーー
エレン「おはよう、ライナー」
ライナー「おう、エレン…だったな。今朝はお前がゴミ投げ当番だったな」
エレン「え…ゴミ、投げたらダメだろ?」
ベルトルト「!…エレン、えっと…ゴミを捨てるんだよね?『投げる』じゃなくて『捨てる』うん、そうだよね?」
エレン「……じゃ、ちょっくら捨ててくるからな」
ライナー「……『投げる』じゃねんだな」
ベルトルト「すこっつづ、慣れでがねぇどな」
ーー女子寮ーー
ミーナ「ほらアニ、早く着替えて食堂行こうよ!遅くなると私達の分のパンサシャが食べちゃうって…って、どうしたの?さっきから袖口に指入れてるけど、何か変なの?」
アニ「パーカーの袖が…中でたごまって、いずい」モゾモゾ
ミーナ「…たごまる?…いずい?」
アニ「……!あ、あの、ジャケット羽織ったら、パーカーの袖が中でぐちゃって捲れて…」モゾモゾ
ミーナ「あ、そういう事か。ほらアニジャケット脱いで。整えたげるね」ゴソゴソ
アニ「あ…ありがとう」
アニ(どうすっぺ…『たごまる』はまず説明でぎっけど『いずい』さあだる標準語がねえべっちゃ…『いずい』は『いずい』でしかねえんだげどな…)
俺は大阪と広島と岡山と北東の方のどこかが混じってるけど普通にわかるから通訳消して欲しい
今はここまで。
ズーズー弁全開で喋るとどんな若者もいぎなり70~80代のずんつぁんばんつぁん臭くなるな。
>>9
老婆心から標準語訳をつけてみたがやっぱ邪魔か。
次回投下分からは標準語訳は省いてズーズーフルスロットルでいぐがらよろすぐ頼むわ。
分かった。折衷案で、三人だけの会話には標準語訳を入れるが、他の同期との会話は何とかして上手くつなげてみっからな。
ーー立体起動訓練ーー
ライナー「ベルトルト…何もぞらもぞら股ちょしてんだ?めくせえぞ」
ベルトルト「いや、立体起動装置のベルトが挟かって…いずいんだ」
ライナー「ああ…慣れるまでがいずいんだなや」
マルコ「ねえ、ずっと気になってるんだけど…君達の言う『いずい』って何だい?」
ライナー「『いずい』は…『いずい』なんだよなー」
ベルトルト「えっと…気持ち悪いと言うか、落ち着かなくてムズムズすると言うか…敢えて例えるなら、今のこの場の空気も『いずい』かな」
マルコ「ふーん…すごく汎用性が高いってのだけは良く分かったよ」
ーー夜 倉庫ーー
ライナー「アヌ…寮生活、がおってねえが?」
(アニ…寮生活、疲れてないか?」
アニ「まんずゆるぐねえげっともやぁ…ミーナって子とすこっつばり仲良くなった」
(まあ楽じゃないけどさ…ミーナって子とちょっと仲良くなった)
ベルトルト「そったらば良がったげっとも…それにしてもまんず、あのパンのこっぱすさはまんだ慣れねえなや」
(それなら良かったけど…それにしてもまあ、あのパンの固さはまだ慣れないね)
アニ「おら…おっかあの作ったはっと汁食いてえ」
(私…お母さんの作ったはっと汁食べたい)
ベルトルト「はったぎの佃煮…秋さなったら作っかな」
(いなごの佃煮…秋になったら作ろうかな)
ライナー「おら、エビ餅食いてえ」
(俺、エビ餅食いたい)
アニ「ベルトルト…はったぎ煮たら皆がらやんだがられっから止めどげ。あどライナー、おらエビ餅も喉さイガイガ刺さっからやんだ」
(ベルトルト…いなご煮たら皆からドン引きされるから止めときな。あとライナー、私エビ餅も喉にチクチク刺さるから嫌)
※エビ餅とは※
岩手県一関~宮城県北部で食される餅に醤油と酒で味付けした沼エビを思っくそまぶした郷土料理。
美味いが口に入れるとエビのヒゲがチクチク刺さるのが難点。
アニ「あんます食いもんの話コばりすてっつど、サシャが来っかもな…あいづ、なんぼ食ってもいっつも足んねんだどっしゃ。いやすこぶりにも程があんべよ」
(あまり食べ物の話ばっかりしてると、サシャが来るかもね…あの子、いくら食べてもいつも足りないんだって。食いしん坊にも程があるよね)
ベルトルト「男子も色々いっからな…エレンとジャンは二人ともたんぱらだがら、すーぐ喧嘩っこばりしてんだやぁ。ジャンがすぐエレンどごすっかけっからわりんだげどな」
(男子も色々いるからね…エレンとジャンは二人とも短気だから、すぐに喧嘩ばっかりしてるんだ。ジャンがすぐエレンにちょっかいを出すから悪いんだけどね)
ライナー「んでもジャンはいぎなし立体起動装置の扱いはたまげでじょんたごだなや」
(でもジャンはすごく立体起動装置の扱いが上手だよな)
ベルトルト「んでも、対人格闘訓練は随分たれかこいでっこど」
(でも、対人格闘訓練はずいぶん怠けてるよね)
ライナー「んだがら…アヌ、おめえもだ。いぐら対人格闘は評価が低いがらって、のっつぉこぎばりしてだらわがんねど」
(そうだな…アニ、お前もだ。いくら対人格闘は評価が低いからって、サボってばかりじゃ駄目だぞ)
アニ「分がってっからやぁ…エレンも、最初の立体起動訓練でへだばったがど思ったげっとも、なんとまんず頑張ってっこど」
(分かってるからさぁ…エレンも、最初の立体起動訓練でダメになったかと思ったけど、なんとまあ頑張ってるね」
ライナー「ああ…あいづの根性はおどげでねえな」
(ああ…あいつの根性は並大抵のものではないな)
ベルトルト「んだども…エレンの根性の原点は、おら達の事…巨人どごくつくするためだ」
(けれども…エレンの根性の原点は、僕達の事…巨人を駆逐するためだ)
ライナー「ああ…エレンにとって、おら達は敵だ。なるたけ気ぃどご許さねようにすねっつどな」
(ああ…エレンにとって、俺達は敵だ。なるべく気を許さないようにしないとな)
アニ「おら達は戦士だ…使命どご果たして故郷さ帰るんだ」
(私達は戦士だ…使命を果たして故郷へ帰るんだ)
ベルトルト「故郷さ帰ったら…皆でベニー◯ンドさ行ぐべ」
(故郷へ帰ったら…皆でベ◯ーランドへ行こうね)
ライナー「んだな…八◯山動物園さも行ぎでえな」
(そうだな…八木山◯物園にも行きてえな)
アニ「ライナー、ゴリラさ会いたいのが?んだったら鏡やっから覗いてみ?」
(ライナー、ゴリラに会いたいの?だったら鏡あげるから覗いてみな?)
ライナー「アヌ…おめもえらすぐねえ事かだるな」
(アニ…おまえも可愛くない事言うな)
アニ「ふふ…」
ベルトルト「やっとごアヌ、笑ってけだな…頑張っぺすな」
(やっとアニ、笑ってくれたね…頑張ろうね)
アニ「うん…ヤンヤンヤヤーン八◯山の~♪」
ライナー「◯ニーランドででっかい夢が♪」
ベルトルト「はっずーむよーはねーるよーこーろがーるーよ♪」
今日はここまで。
別のSSの息抜きのつもりだったのに、やっべこっちの方が楽しいw
※はっと汁とは※
宮城県北部で食される小麦粉を練って薄く伸ばしたものとキノコや根菜類を醤油味ベースの汁で煮たもの。
要はすいとん?美味いよ。
同じ地方の方言でも男女によって違いがある場合あるけど、東北とか宮城ってどーなの?
ライベルとアニで違いあるように思えないけど、微妙な差異あるのかな
>>36
うーん、少なくともズーズー弁フルスロットルだと男女の差はほどんと無いな。
あくまでSS仕様なだけで、普段の宮城県民はここまで訛ってはいないはず…多分。
ーー男子寮ーー
ジャン「今回のテスト、結構出題範囲広いよな」
アルミン「うーん、コニーはどの辺が分からないの?」
コニー「…全部わかんねえ」
エレン「ちょっと疲れて来たな。腹も減ったし…ライナー、ちょっと休憩しないか?」
ライナー「んだな。おーい皆、たばごにすっぺし」
マルコ「え!ライナー、その年でもうスモーカーなの!?」
アルミン「ダメだよライナー!僕達まだ未成年だよ!」
ベルトルト「あ、違うんだ皆!えっと…たばごってのは、畑仕事とかの合間にとる休憩のこどなんだ」
コニー「そうなのか…それにしても、お前らっつーかライナーの訛りには色々驚かされるよな」
ベルトルト「うん…ライナーは爺ちゃんっ子だったがら、特に訛りが強いみたいだね」
エレン「ベルトルトはあまり訛ってないよな」
ベルトルト「えっと…やっぱすあまり訛るのって恥ずかしくてさ、色々言葉を選んじゃうんだ」
ライナー「ベルトルトはおしょすがりだがらやぁ。おらと二人の時はズーズー弁丸出しだげっとな」
ベルトルト「あ、ライナー、そんたなこど言うなぁ!」
ジャン「でもオレ達、結構お前らのズーズー弁嫌いじゃねえよ」
マルコ「うん、何か素朴な感じで良いと思うよ」
ベルトルト「…そうかな」
ーー食堂ーー
クリスタ「私ね、ライナーと話してるとすごく面白いんだ。次から次へと私の知らない言葉が出てくるんだもん」
ライナー「そ、そんな事無いと思うぞ…はは(結婚すっぺ)」
ユミル「なーに急に意識して標準語喋ってんだよ」
ライナー「いいべっちゃやー、おめえとはなすこかだりすてる訳でねんだがらや」
ベルトルト「えっと…ライナー、ユミルにあまりそんな事言わない方がいいよ」
ユミル「…ベルトルさん、あんたこそもっと自分の言葉で喋っても良いんじゃねえのか?」
ベルトルト「えっと…でも、やっぱ恥ずかしいし」
ユミル「いいじゃねえかよ。郷土愛って感じでさ。いちいち『えっと…』なんて言葉を選ばれたらこっちはイラっとするんだよ」
ベルトルト「…笑わねが?」
ユミル「お、その調子その調子」
ベルトルト「やっぱす笑ってるべっちゃ」
ユミル「別に馬鹿にしてる訳じゃねえよ」
サシャ「あ、皆さんパン食べないなら私貰っても良いですか?」
ユミル「サシャ…前にも言ったけど、お前も自分の言葉で喋れっての」
サシャ「それに関してはおいおい話しましょう。まずはユミルのパンを頂きます」
ユミル「あ、こらサシャ食うなって!」
今はここまで。
「し」と「す」や「ず」と「づ」の中間の発音を表す平仮名が欲しいと切に願う今日この頃。
ミーナ「…………でね、その時マルコがライナーに『え!ライナー、その年でもうスモーカーなの!?』なんて言っちゃったんだって。ライナー達の言葉って、変わってて面白いよねー……アニ?全然食べてないじゃん。食欲無いの?具合悪いの?」
アニ「…何でもない」
ミーナ「最近アニ、あまり元気無いから皆心配してんだよ。何か悩み事があったらちゃんと話してね…あれ、どうしたのミカサ。アニに何か用?」
ミカサ「…対人格闘の件」
アニ「…それが、どうかした?」
ミカサ「あなたの元気が無いと、エレンが心配する」
アニ「何を…言いたい訳?」
ミカサ「対人格闘で集中出来なくて、エレンが怪我をしてはいけない…それだけ」
ミーナ「行っちゃった…要は、元気出せって、事?」
アニ「………」
ーー夜 倉庫ーー
ベルトルト「コニーってやぁ、おだずもっこだげっともそごがまだめんこいっちゃな」
(コニーってさ、お調子者だけどそこがまた可愛いよね)
ライナー「んだがら。しっかしまんずクリスタってやぁ、いぎなしめんこいっちゃや。おらどクリスタが祝言あげっとぎはベルトルト『さんさ時雨』うだってけろっちゃ」
(そうだよな。それにしてもクリスタって、超可愛いよな。俺とクリスタが結婚する時はベルトルト『さんさ時雨』歌ってくれよな)
ベルトルト「なーにおだずばがかだってんのっしゃ?ユミルもやぁ、始めはいんぴんたがりだど思ってたっけ、話してみっつど案外おもっしぇのな」
(なにふざけた事言ってんの?ユミルもさ、始めは気難しいと思ってたけど、話してみると案外面白いね)
アニ「………」
ライナー「アヌ、さっきだがらずーっと黙ってっけど、何むんつけでんのや?」
(アニ、さっきからずっと黙ってるが、何拗ねてんだ?)
※さんさ時雨とは※
宮城県民の結婚式、特に田舎の方で必ずと言っていい程歌われる民謡。
伊達政宗の戦での勝利を祝ったのが起源とされる。
長持唄もよくと歌われる。
とーほぐ弁ネイティブなのに、重大なミスをやらがした。
宮城県民なら「結婚式」は「おふるめえ」が正しい。
…このSSのライナーの結婚衣装は紋付袴なイメージだなや。
アニ「……あんだ達ばり、ずりぃ」
(あんた達ばっかり、ずるい)
ライナー「何がや?」
(何がだ?)
アニ「あんだ達ばっかり皆といっぺ喋ってはちゃはちゃってして、おらどごはつけにしてんだもんやあ!」
(あんた達ばっかり皆といっぱい喋ってはしゃいで、私を仲間外れにしてるんだもん!)
ベルトルト「そんただ事ねえがら!ほらアヌ、はったぎ煮で来たがら食わいん」
(そんな事ないから!ほらアニ、いなご煮て来たから食べなよ)
アニ「宿舎内がくっせえど思ったらやっぱすおめえが!ベルトルトのバガ!ライナーのバガ!」
(宿舎内が臭いと思ったらやっぱりあんたか!ベルトルトの馬鹿!ライナーの馬鹿!)
アニ「もうやんだ…あんだ達と同郷ってばれだら計画ささすさわっかってずっと黙ってっけど…寂しんだ」
(もうやだ…あんた達と同郷ってばれたら計画に差し障るからずっと黙ってるけど…寂しいんだ)
ライナー「…アヌ」
(…アニ)
アニ「おら、故郷さ帰りでえ…むすび丸さ会いでえ…っ」
(私、故郷に帰りたい…むすび丸に会いたい…っ)
ライナー「…アヌ、泣ぐな。めんこめんこしてやっからこっちゃこ)
(…アニ、泣くな。いいこいいこしてやるからこっち来い)
アニ「…っく…ベルトルトも、あだまめんこめんこして」
(…っく…ベルトルトも、頭撫でて)
ベルトルト「良いよ、アヌ…むすび丸だったら、おらいっぺ描いでやっからな。ケヤッキーだって描げっと」
(良いよ、アニ…むすび丸だったら、僕いっぱい描いてあげるからね。ケヤッキーだって描けるよ)
アニ「…ケヤッキーはめんこくないからやんだ」
(…ケヤッキーは可愛くないからやだ)
※むすび丸とは※
宮城デスティネーションキャンペーンキャラクター。
めんこい。
※ケヤッキーとは※
2001年宮城国体の公式マスコット。
めんこくない。
ライナー「アヌ、悪がったな…おら達ばり楽すんでな」
(アニ、悪かったな…俺達ばかり楽しんでな)
アニ「ごめんな…故郷の言葉がおしょすいがらって言ったのはおらだげっとも、ライナー達が楽すそうに喋くってんの見でだらごしっぱらやげでやぁ」
(ごめんね…故郷の言葉が恥ずかしいからって言ったのは私だけど、ライナー達が楽しそうに喋ってるの見てたら腹立っちゃって)
ベルトルト「あんますあづまってっと皆がら怪すまれっけども、なるたげアヌの事どご寂しがらせねように努力すっからな…そうだ!故郷の歌でも歌うが!『ウトガルド城恋唄』」
(あまり集まってると皆から怪しまれるけど、なるべくアニの事を寂しがらせないように努力するからね…そうだ!故郷の歌でも歌うか!『ウトガルド城恋唄』)
ライナー「ウトガルド城って…おら達の故郷じゃねえべさ」
(ウトガルド城って…俺達の故郷じゃねえだろ)
ベルトルト「うだってる人が故郷出身だがらいいんだ」
(歌ってる人が故郷出身だからいいんだ)
アニ「あの人なあ…歌声ビブラート効き過ぎでっからなあ…聴いてて何だがおしょすぐなってくるっちゃ」
(あの人なあ…歌声ビブラート効き過ぎてるからなあ…聴いてて何だか恥ずかしくなってくるわ)
※ビブラート効き過ぎのあの人とは※
宮城県ローカル番組「◯H!バンデス」の司会者。
アラフォー(あらかだ40)世代なら「2年B◯仙八先生」と言えば分がってけっかや?
悪ノリし過ぎたので今日はここまで。
石巻や気仙沼ネタも入れたいけど、こいづら山奥出身だがらなあ…
ウトガルド城恋唄、歌詞も考えたかったけど、広瀬川に相当する川本編に出てきてねえよって事で冒頭で挫けたw
読み返してたら、ちょぺっと訳入れ忘れた所があったがら補足。
>>20
ーー立体機動訓練ーー
ライナー「ベルトルト…何もぞらもぞら股ちょしてんだ?めくせえぞ」
(ベルトルト…何もぞもぞ股触ってんだ?みっともないぞ)
ベルトルト「いや、立体機動装置のベルトが挟かって…いずいんだ」
(いや、立体機動装置のベルトが挟まって…落ち着かないんだ)
ライナー「ああ…慣れるまでがいずいんだなや」
(ああ…慣れるまでが落ち着かないんだよな)
ついでに立体機動装置を「起動」と誤変換してたので修正。
予測変換に頼ってちゃわがんねえな。
ーー女子寮 翌朝ーー
ミーナ「おはようアニ!…夕べは夜中にコソコソどこ行ってたの?まさか誰かと逢引とか!?だとしたら誰?誰なの?」
アニ「…眠れなくてね、ちょっと散歩してたんだ」
ミーナ「ふーん…なんか怪しいぞぉ」
アニ「ふふ…そんな事無いってば」
ミーナ「あ、アニ笑った!やっぱアニは笑った方が可愛いよね!何か良い事あったの?」
アニ「うん…ずっと悩んでた事が、ちょっとだけ楽になったんだ」
ミーナ「アニって全然自分の事話さないけど…無理にとは言わないけど、たまには私にもぶつけてくれたって良いんだよ?」
アニ「うん…ありがと、ミーナ」
ミーナ「えへへ…なんかこういうの、気恥ずかしいね…あ、そう言えば、ベルトルトが故郷の料理だっていなご煮て来たんだけどアニ食べる?私っつーか女子はサシャ以外皆すっごい引いてんだけど」
アニ「…いらない(ベルトルトのバガ!)」
ーー倉庫 夕方ーー
アニ「あれ?ライナーは来ねえのが?」
(あれ?ライナーは来ないの?)
ベルトルト「ライナーはクリスタと馬っこさ餌かせでるがら、すこっつばり遅ぐなるってやぁ」
(ライナーはクリスタと馬に餌食べさせてるから、少し遅くなるってさ)
アニ「…もうこの生活も、三年目だなや」
(…もうこの生活も、三年目だね)
ベルトルト「んだがら…あ、やぎめす作って来だげっともアヌ食うすが?」
(そうだね…あ、焼きおにぎり作って来たけどアニ食べる?)
アニ「食う…『パパ好み』食いでえなあ…おっとうが良ぐ晩酌すっとぎ食ってだ」モッキュモッキュ
(食べる…『パパ好み』食べたいなあ…お父さんが良く晩酌する時食べてた)
ベルトルト「おら、支倉焼いぎなり食いでえ」モッキュモッキュ
(僕、支倉焼すっごい食べたい)
アニ「あいづはボソボソしてのどっぱみすっからおらやんだ」モッキュモッキュ
(あれはボソボソして喉に詰まるから私嫌い)
※やぎめすとは※
焼き飯だがチャーハンに非ず。
宮城県ではおにぎりさ仙台味噌を塗ったぐって焼いだやづどご指す。
※パパ好みとは※
(株)松倉(宮城県大崎市)で製造・販売している和菓子。
色んな種類のあられにピーナッツや小魚が混じってて、酒のつまみに合うんだっぺ。
※支倉焼とは※
ふじや仙舟(宮城県仙台市)が製造・販売している洋風和菓子。
ネーミングの由来は支倉常長。
クルミ入りの白餡をバタークッキー風の生地で包んでて、美味いが水分無しで食うのは厳しい。
ベルトルト「この三年間…おだげえ怪我すっこどもねぐ頑張ったなや」
(この三年間…お互い怪我する事もなく頑張ったね)
アニ「うん…おら達、皆上位さへえってるすな」
(うん…私達、皆上位に入ってるしね)
ベルトルト「このまんまいげば、おら達は憲兵団入りはまづげえねえな」
(このまま行けば、僕達は憲兵団入りは間違いないね)
アニ「…んだなや」
(…そうだね)
ベルトルト「んだ、アヌ、ちゃっこい頃良ぐ行った文房具屋さん覚えでっか?」
(そうだ、アニ、小さい頃良く行った文房具屋さん覚えてる?)
アニ「あー、帳面だのえんぺづだの買ったっけなや」
(あー、ノートとか鉛筆とか買ったっけね)
ベルトルト「あすぐの文房具屋の息子さん、今内地で劇作家やってんだどっしゃ」
(あそこの文房具屋の息子さん、今内地で劇作家やってるんだってさ)
アニ「え、いぎなり気ぬなんだげっど」
(え、すごく気になるんだけど)
ベルトルト「いづが落づ着いだらやあ…一緒に芝居コ観さ行ぎでえな」
(いつか落ち着いたらさ…一緒にお芝居観に行きたいね)
アニ「それって…デートのお誘いがや?」
(それって…デートのお誘いかな?)
ベルトルト「そそそそそんただ事ねえがら!違うがら!」
(そそそそそんな事無いから!違うから!)
※文房具屋の息子さんとは※
朝の連続テレビ小説の脚本どご書いた人。
アニ「んでもやあベルトルト…芝居コだの何だのの前に、やっこどあるべさ」
(でもさベルトルト…芝居だの何だのの前に、やる事あるよね)
ベルトルト「…んだ。おら達は、壁どご壊さねげ故郷さ帰れねえがら」
(…そうだね。僕達は、壁を壊さなきゃ故郷に帰れないから)
アニ「んでもベルトルト…なじょすても、やんねげねえのがや?」
(でもベルトルト…どうしても、やらなきゃいけないのかな?)
ベルトルト「おらだって…好ぎでこんただ事してえ訳でね」
(僕だって…好きでこんな事したい訳じゃない)
アニ「……それにすても、ライナー遅えな」
(……それにしても、ライナー遅いね)
ベルトルト「今日はもう…あいづは来ねえど思う」
(今日はもう…彼は来ないと思う)
アニ「なすて?」
(どうして?)
ベルトルト「……今ぬ分がっから」
(……今に分かるから)
ーー対人格闘訓練ーー
ライナー「よーしミカサ、遠慮無くかかって来いよな!」
ミカサ「………っ!」
ライナー「がはっ!…はは、やっぱりミカサには敵わねえな」
ジャン「よくもまあ、毎回投げ飛ばされても飽きないもんだな」
ライナー「へっ、如何に上手く受け身を取れるかってのも、兵士としての立派な訓練だからな」
エレン「…ライナー、全然訛らなくなったな」
アニ「あいつも垢抜けて来たって事じゃないの?……隙あり!」
エレン「うわっ!……ってえ!アニ、それヤバいって!折れる折れる!」
アニ「ぼんやりしてる方が悪いんだよ…!」
ユミル「何とまあ、ライナーもすっかり標準語が板に付いちまったな。私はどうでもイイけど、クリスタが寂しがってんだわ」
ベルトルト「…彼なりに、TPOを弁えたんじゃないかな」
ユミル「あんたもだよ、ベルトルさん…時の流れって奴は残酷だな」
ベルトルト「まあね。流石に訓練生活も三年になれば、嫌でも訛りも抜けるさ」
ユミル「…故郷の料理も、全然作らなくなったな」
ベルトルト「もうすぐ卒業試験だし、そんな余裕もう無いからね」
ユミル「皆結構あんたらの郷土料理、好きだったけどな…いなごは別だけど」
ベルトルト「………」
今日はここまで。
ーー倉庫 夜中ーー
ライナー「何だよベルトルト…こんな所に呼び出したりなんかして」
ベルトルト「ライナー…まんず、そごさねまれ」
(ライナー…まず、そこに座ってくれ)
ライナー「ベルトルト?お前何言ってんだ?」
アニ「え…ライナー、何あっぺとっぺかだってんの?」
(え…ライナー、何変な事言ってんの?)
ライナー「何だ?アニもいるのか…頼むからお前ら、俺に分かる言葉で喋ってくれよ」
アニ「ベルトルト…こないだがらずーっとあんだ達標準語喋ってっからおがっつぇなどは思ってだげっとも…」
(ベルトルト…この間からずっとあんた達標準語喋ってるからおかしいなとは思ってたけど…)
ベルトルト「アヌ…見ででけろ……ライナー、今おめ…どっちや?」
(アニ…見ててくれ……ライナー、今君は…どっちだ?)
ライナー「………!おら、なぬかだってんだ…」
(………!俺、何言ってんだ…)
アニ「ベルトルト…まさが、ライナー……」
(ベルトルト…まさか、ライナー……)
ベルトルト「…今はおらが話しかけで何とか保ってっけども……兵士のライナーは…おら達のこどばはわがんねんだ」
(今は僕が話しかけて何とか保ってるけど……兵士のライナーは…僕達の言葉は分からないんだ)
ライナー「………ベルトルト…アヌ…済まねえ…おら達は戦士なのに……」
(………ベルトルト…アニ…済まねえ…俺達は戦士なのに……)
ベルトルト「ライナーの気持ぢはわがんね訳でね。おら達は常に罪の意識どご抱えできたんだもんやぁ…」
(ライナーの気持ちは分からない訳じゃないよ。僕達は常に罪の意識を抱えてきたからね…)
アニ「…おら、おっかねぐなってきた」
(…私、怖くなってきた)
ライナー「アヌ………」
(アニ………)
アニ「三年間、うざぬはいでも訓練だげさ集中すっぺって思ってだげっとも…おらにも、友達って呼べるやづでぎでしまったんだ」
(三年間、苦労しても訓練だけに集中しようって思ってたけど…私にも、友達って呼べる子が出来てしまったんだ)
ベルトルト「おら達は…人さかがわり過ぎでしまったなや」
(僕達は…人に関わり過ぎてしまったな)
ライナー「せめでちょっとくれえやなやづでもいだらいがったんだげっとな」
(せめてちょっと位嫌な奴でもいれば良かったんだけどな)
ベルトルト「……おら達も、もうやっしゃねえ…計画は予定通り、解散式の次の日にやっぺす」
(僕達も、もう余裕が無い…計画は予定通り、解散式の次の日にやろう)
ライナー「…きめでしまうすか、ねんだな」
(やってしまうしか、無いんだな)
アニ「わらわらどきめで……帰えっぺす…故郷さな」
(さっさと済ませて……帰ろう…故郷にね)
今はここまで。
はったぎ…はったぎだと思わなければうめえんでがすども、やっぱおら苦手だ。
ちなみに、>>1の出身地の小学校にはいなご取りという行事があってな。
いなご取って業者に売って、その金で学校ではドッジボールとか買ってラッキー、地元の農家の皆さんは害虫であるいなご取って貰ってラッキー、わらすこ達は授業が無くてラッキーという誰も損しない素晴らしい行事だったんだわ。
…今もやってるかどうかは知らんが。
ーー 倉庫 解散式の夜ーー
ミーナ「やっと訓練兵団も卒業かぁ…大変だったけど、頑張ったよね」
アニ「そうだね…」
ミーナ「で、どしたのアニ?こんなとこに呼び出したりして…まさか愛の告白?」
アニ「違うの…本当の…おらのごど、知ってほすぐで」
ミーナ「…アニ?その言葉……」
アニ「んだ。おら本当は…ライナーやベルトルトと同じ出身なんだ」
ミーナ「だったら…どうして教えてくれなかったの?」
アニ「色々あるんだげっとも…一番は、この訛りがおしょすいがったがら」
ミーナ「お小水?トイレならあっちだよ」
アニ「いや、おしょすいって恥ずかしいって意味だ」
ミーナ「だからアニ、ほとんど喋らなかったんだ…ずっと我慢してて、辛かったんじゃないの?」
アニ「こんな訛ってで…みっともないべ?」
ミーナ「そんな事無いよ!訛ってるアニ、すっごい可愛い!」
アニ「明日…所属兵科どご決めるんだべ?ミーナには、きちんと話しでおぎたがったんだ」
ミーナ「アニは憲兵団で…私は調査兵団だもんね」
アニ「え…?ミーナ、調査兵団さ入るの?」
ミーナ「エレンの話に、私まで感化されちゃった」
アニ「ダメだミーナ!調査兵団なんて危ねえべっちゃ!」
ミーナ「うん、本当はすごく怖いんだ…でも、人類が前に進むためには、誰かがやらないとね」
アニ「………ミーナ」
ミーナ「泣かないの…私までうるうる来ちゃうじゃないの」
アニ「ごめん…ごめんな、ミーナ……」
ミーナ「お互い所属兵科は違うけど…落ち着いたら、時々遊ぼうね」
アニ「うん…あど、おらの訛りのこど…誰さも言わないでけろ……」
ミーナ「うん…二人だけの、秘密にするね」
アニ「ありがどう…ミーナ……」
ーー850年 トロスト区 壁際ーー
エレン「固定砲整備4斑!!戦闘用意!!」
エレン「目標目の前!」
エレン「超大型巨人!!」
ーートロスト区 市街地ーー
アニ「ごめんなさい…」
ライナー「謝っても仕方ねえべっちゃ…早く弔ってやんだ」
ベルトルト「………」
本日はここまで。
>>120
このライナーはどっちなんだろう…
>>123
一応戦士モードのつもりだが…分かりづらくてすまん。
兵士モードで、アニの「ごめんなさい」のダブルミーイングを理解出来てないってのも惹かれるものがあるけどな。
ついでに補足。
アニのごめんなさい」のアクセントは「ご→め→ん→な↑さ↓い↓」と訛ってる。
文章にするとアクセントが伝えにくくて困りますなあ。
ーー倉庫 夜中ーー
ベルトルト「がおった…ソヌーどビーンどご殺すのもゆるぐねがったなや」
(疲れた…ソニーとビーンを殺すのも楽じゃなかったね)
ライナー「んだな…それにすても、まさがエレンが巨人だったどはな」
(そうだな…それにしても、まさかエレンが巨人だったとはな)
ベルトルト「…ちょっこら計画どご変更する必要があんな…アヌ、落ち着いだが?」
(…少し計画を変更する必要があるね…アニ、落ち着いたかい?)
アニ「うん…」
ライナー「アヌ、聞いでけろ…済まねえげっども、憲兵団さはアヌ一人で行ってけろ」
(アニ、聞いてくれ…済まねえが、憲兵団へはアニ一人で行ってくれ)
アニ「…なすてや?」
(…どうして?)
ベルトルト「エレンの巨人化能力は、今後おら達ぬとっで脅威どなるべさ…おらどライナーが調査兵団さ入った方が、今後有利ぬなるど思うんだ」
(エレンの巨人化能力は、今後僕達にとって脅威となるだろ…僕とライナーが調査兵団に入った方が、今後有利になると思うんだ)
ライナー「あど…言いたぐねえげっども、おらのごど、ベルトルトぬ見で貰わねづど…おらが戦士さ戻らいねぐなったら、それごそおすめえだ」
(あと…言いたくねえが、俺の事を、ベルトルトに見て貰わねえと…俺が戦士に戻れなくなったら、それこそおしまいだ)
アニ「…やんだ。一人になんの…もうやんだ!」
(…やだ。一人になるの…もうやだ!)
ライナー「アヌ…わげなすかだんな」
(アニ…我儘言うな)
アニ「ミーナも…マルコ達も、おら達が殺すだようなもんだ」
(ミーナも…マルコ達も、私達が殺したようなもんだ)
アニ「これでライナーやベルトルトまでいねぐなってすまったら…おら、本当に一人だ」
(これでライナーやベルトルトまでいなくなっちゃったら…私、本当に一人だ)
ライナー「おら達…本当にらずもねえ事してすまったな」
(俺達…本当にとんでもない事してしまったな)
ベルトルト「ごめんな…アヌ、んでもなんねものはなんねんだ」
(ごめんね…アニ、それでもダメなものはダメなんだ)
ベルトルト「おら達がこの手どご血さ染めねづど、前さ進めねんだ…分がってけろ、アヌ…」
(僕達がこの手を血に染めないと、前に進めないんだ…分かってくれ、アニ…)
アニ「………分がった」
(………分かった)
ーーウォール・マリア南東 山奥ーー
アニ父「アヌ…おらが間違ってだ…」
アニ父「今さらおらどご許してくれとは言わね」
アニ父「けど…」
アニ父「一っつだげ……一つだげでいい」
アニ父「頼みがある…」
アニ父「この世のすべてどご敵さ回したっていい」
アニ父「この世のすべてがらおめえが恨まれるごとぬなっても…おっとうだげはおめえの味方だ」
アニ父「…んだがら、約束すてくれ」
アニ父「帰ってくるって…」
ひとまずこれにて終了。
このままではおらがしんどいので、こゆるい宮城県ステマ小ネタをぶち込んどきます。
「1kg千円」
ーー麦畑ーー
ライナー「暇たれでんだったらば付き合えって、このごどが」
(暇そうにしてるんだったら付き合えって、この事か)
ベルトルト「んだわ。害虫駆除兼食糧事情改善しでえなぁってや」
(そうだよ。害虫駆除兼食糧事情改善したいなぁってさ)
ライナー「だがらキース教官さ調理場の使用許可貰うべってしでだのが」
(だからキース教官に調理場の使用許可貰おうとしてたのか)
ベルトルト「ライナー、はったぎ取るのじょんたべ?ちゃっこい頃はこいづで小遣い稼ぎしでだもんなや」
(ライナー、いなご取るの上手だろ?小さい頃はこれで小遣い稼ぎしてたもんね)
ライナー「雑貨屋さ持ってげば1kg千円で買取りだぞ。やるに決まってっぺっちゃ」
(雑貨屋に持ってけば1kg千円で買取りだぞ。やるに決まってるだろ)
ベルトルト「…べリックは、もっとじょんたったげどな」
(…べリックは、もっと上手だったけどね)
ライナー「……砂糖ど醤油ど酒はどうすんのっしゃ?」
(……砂糖と醤油と酒はどうすんだ?)
ベルトルト「こないだ外出したとぎに買ってきだ…こっちだど醤油はソイソースっつんだな」
(この間外出した時に買ってきた…こっちでは醤油はソイソースって言うんだね)
ライナー「んでもやぁ…多分こいづ、皆引ぐど思うぞ」
(でもさ…多分これ、皆引くと思うぞ)
ベルトルト「…んだよなー。んだどもおらが食いでえがらや」
(…だよねー。でも僕が食べたいからさ)
ライナー「はったぎっつったらやぁ、おらいの近所の菓子屋でいなごクッキー売らってだぞ」
(いなごと言えば、俺んちの近所の菓子屋でいなごクッキー売られてたぞ)
ベルトルト「何そいづ」
(何それ)
ライナー「見だ目は普通のクッキーだげっとも、粉っコにすだはったぎ練りこまれでんだど」
(見た目は普通のクッキーだが、粉末にしたいなごが練りこまれてるんだと)
ベルトルト「…マジでが?」
(…マジで?)
ライナー「すかもやぁ、ダメ押すに上さはったぎの佃煮トッピングされでんだどっしゃ」
(しかもな、ダメ押しに上にいなごの佃煮トッピングされてんだとさ)
ベルトルト「食いでえような、食いだぐねえような…」
(食べたいような、食べたくないような…)
アルミン「ライナーとベルトルト…何してんだろ?」
エレン「おーい、お前ら何やってんだ?」
ライナー「おう!はったぎ取りやってだんだげっとも、おめだづもやってみっか?」
(おう!いなご取りやってたんだが、お前らもやってみるか?)
アルミン「…エレン、どうする?」
エレン「やるやる!ライナー、袋持ってくれば良いのか!?」
ベルトルト「袋の先さ厚紙筒ぬすで付げっつど取ったはったぎ逃げらいねぐていいどー」
(袋の先に厚紙を筒にして付けると捕ったいなごに逃げられなくていいよー)
ミーナ「…男子達、何やってんだろ?」
ミカサ「いなご取り。さっき寮でエレンが皆を誘ってた」
サシャ「いなご取ってどうするんですか?」
ユミル「佃煮にして食うんだと。ベルトルさんがすっげ楽しそうに話してたぞ」
サシャ「美味しいんですかねえ…私の分もありますかね?」
クリスタ「…いざ振る舞われたら、私の分食べて。お願いだから、ね、本当、絶対だよサシャ」
ミーナ「それにしてもさ…男子達、ああいうの本当に好きだよね。あ、マルコとジャンとコニーまで始めたみたい」
アニ「…バガ」
ミーナ「ん?アニ、何か言った?」
アニ「…何でもない」
ーー調理場ーー
ユミル「くっさ!何だよこの異臭はよお!!いなご煮るのってこんなくっせえのかよ!?」
ベルトルト「あ、ごめんねー。しっかり煮とがねえど歯触りが違うんだ」
ユミル「何やってんだよ…」
ライナー「下茹でしたら羽根と足どごもがねえづど、口さ入れだ時にイガイガすんだ」
クリスタ「ユミルー、何かこの辺すっごい臭いんだけどどうしたの?」
ユミル「来るなクリスタ!ここは地獄だ!」
クリスタ「え?……いやああぁああぁぁ!!」
※いなごクッキーとは※
宮城県大崎市の某菓子屋で本当に売られているシロモノ。
個人経営なので店名は伏せるが、ググれば画像見れるよ。
…困った事に結構美味い。
トッピング無しバージョンもあるので、大崎市へお越しの際には是非ご賞味を。
「しじゃかぶ」
ーー倉庫 夜中ーー
アニ「ベルトルト…あんだ、まだ背っコ伸びだんでね?」
(ベルトルト…あんた、また背が伸びたんじゃない?」
ベルトルト「だがら…成長痛でしじゃかぶいでくてやあ」
(そうなんだ…成長痛で膝が痛くってさ)
アニ「あんだやぁ…今身長何センチや?」
(あんたさぁ…今身長何センチなの?)
ベルトルト「…192センチ。
流石にもうおがらねえど思いでえげっと」
(…192センチ。流石にもう伸びないと思いたいけど)
ライナー「でほでおがったなや」
(どえらい育ったな)
アニ「…けなりいごど。おらなんて、こご二年ばりさっぱおがんねぐなったっちゃや」
(…うらやましい事。私なんて、ここ二年位全然伸びなくなっちゃった)
ライナー「アヌはもっとべごのつこ飲むべぎだったな」
(アニはもっと牛乳飲むべきだったな)
アニ「…あいづ飲むど腹やみすんだおん」
(…アレ飲むとお腹痛くなるんだもん)
ユミル「↑↓↓」ベルトルト「↓↑↓」
ーー教室ーー
ユミル「ベルトルさん」
ベルトルト「なにや?」
ユミル「ちょっとさ…私の名前呼んでみ?」
ベルトルト「?…ユミル」
ユミル「…ワンモアプリーズ」
ベルトルト「ユミル」
ユミル「やっぱなー…違うんだよ」
ベルトルト「え…?何が違うの?」
ユミル「皆の呼び方は『ユ↑ミ↓ル↓』だけど、ライナーとベルトルさんは『ユ↓ミ↑ル↓』アクセントが違うんだ」
ベルトルト「あ」
ユミル「ま、これもあんた等の個性ってヤツかな」
ベルトルト「ごめん…やんだったら直すがら」
ユミル「や、いーよ別に。私だってあんたの事ベルトルさん呼びだし」
アニ(『ユ↓ミ↑ル↓』でねくて『ユ↑ミ↓ル↓』が…おらもうっかり間違えねえようにしねえづどな)
「アルバイト」
ーー倉庫 夜ーー
ライナー「故郷さ帰ったらば何すっぺなー」(故郷に帰ったら何をするかなー)
ベルトルト「おら、バイトでもすっかなー」
(僕、バイトでもしようかな)
アニ「どごではだらぐの?」
(どこで働くの?)
ベルトルト「駅前のアヌメショップ。入り口らへんが魚臭いけんどな」
(駅前のアニメショップ。入り口辺りが魚臭いけどね)
アニ「ベルトルト…漫画好ぎだもんなや」
(ベルトルト…漫画好きだもんね)
ベルトルト「ベ◯ーランドさ行くのに銭コ貯めねげねえし、石ノ森◯画館だの石ノ◯章太郎ふ◯さと記念館さも行ぎでえしや」
(ベニーラ◯ドに行くのにお金貯めなきゃだし、石ノ◯萬画館とか石ノ森◯太郎ふるさと記◯館にも行きたいしね)
ライナー「おらもそごではだらいでみっかな」
(俺もそこで働いてみるかな)
アニ「萬画◯がぁ…年間パスポート持ってだんだげど、更新しねげねえなぁ」
(◯画館かぁ…年間パスポート持ってたんだけど、更新しなきゃね)
ライナー「おら、マンガロ◯ドのゼロゼロナンバーサ◯ボーグ達まだ全員写真撮ってねんだ」
(おら、◯ンガロードのゼロゼロ◯ンバーサイボーグ達まだ全員写真撮ってないんだ)
ベルトルト「…マンガッタン◯イナーさ乗って、皆で行ぐべすね」
(マンガ◯タンライナーに乗って、皆で行こうね)
アニ「……んだね」
(……そうだね)
これにて一通りの小ネタ放出終了!
皆様、宮城県ステマっつーかいなごネタばかりのSSにお付き合いいただきましてありがとうございました。
今回は山奥出身って事で、敢えてネタには書かなかったけど、宮城は海の幸も美味いぞー。
さんま…はらこめし…牡蠣…ホヤ…鯨…
完結させといてなんだが、小ネタがあったのでこそっと投下。
「おしょすがり」
ーー休暇日 山ーー
サシャ「この私をデートに誘うなんて、ベルトルトも結構やりますね」
ベルトルト「や、違くて…サシャだったら、こごいらの山のどの辺さきのこ生えてっかわがるべなーってや」
サシャ「そんな事だろうとは思ってましたけどね」
ベルトルト「ま、上手ぐ出来たらばサシャさもかせでやっからやぁ」
サシャ「かせる…何か美味しいもの作ってくれるんですか*」
ベルトルト「今はまんだ秘密」
ベルトルト「…案外ど奥の方まで行ぐんだな」
サシャ「美味しいものに労力を惜しんではいけませんよ。ほら、その木の根元見て下さい」
ベルトルト「あ!しめじだ!」
サシャ「こっちの方には椎茸もありますよ!うっひゃー大収穫ですね!」
ベルトルト「やっぱすサシャどご連れで来て正解だったなや」
サシャ「カゴ一杯になりましたね!…少し休憩しますか」
ベルトルト「んだな。サシャ、やぎめす作って来だがらあがらいん」
サシャ「味噌おにぎりですか…いただきます」モッキュモッキュ
ベルトルト「しそ巻きもあっから」モッキュモッキュ
サシャ「ベルトルトの故郷の料理って…結構しょっぱいのが多いんですね」モッキュモッキュ
ベルトルト「血圧上がっぺな。さっきあけび見っけだがらこっちもあがらいん」モッキュモッキュ
サシャ「流石は何でもそつなくこなすベルトルトですね」モッキュモッキュ
※しそ巻きとは※
宮城県大崎市周辺で食される、甘じょっぱい味噌にクルミを混ぜて、しその葉で巻いて揚げた郷土料理。
家庭によっては味噌に唐辛子も混ざってたりする。
ご飯が進むがしょっぱくて喉が渇く。
ベルトルト「…サシャの故郷さも、訛りってあんのが?」
サシャ「いきなり直球で来ましたね」
ベルトルト「こないだユミルが食堂でかだってだべ?サシャも自分のこどばでかだれってや」
サシャ「…私だって、故郷は好きですよ。狩猟民族としての誇りは、常に持ってるつもりです」
サシャ「でも…ライナーやベルトルトは二人で語り合えるけど、私は…一人だけ訛って浮いてしまうのが、怖いんです」
ベルトルト「フリーダムだど思ってだったげど…サシャって意外とおしょすがりなんだなや」
サシャ「お小水ですか?私向こうむいてますからどうぞ遠慮無く」
ベルトルト「や、おしょすいって恥ずかしいって意味だ」
とりあえず今はここまで。
サシャ並みに食いもんに執着しとるなあ。
そういや壁内ってどうやって塩を調達してるんだっけ
>>159
塩湖か岩塩かと推測。
ちなみにトルトが使ってる味噌は故郷を出る時にこっそり持ち込んだ仙台味噌だw
サシャ「さてと…そろそろ帰りますか」
ベルトルト「んだな…サシャ、服さひっつき虫いっぺ付いてっと」
サシャ「あっ…さっき草むら歩いたから」
ベルトルト「何しさ行ったの?」
サシャ「…花を摘みに行ったんです。これ以上は聞かないで下さい」
ベルトルト「どのあだりだ?」
サシャ「…ベルトルトって変態だったんですか?」
ベルトルト「…?いや、ひっつき虫があるって事は、もしかしたらアレが生えてっかもしんねんだ」
サシャ「?」
ベルトルト「野生のゴボウだ」
サシャ「…なるほどね」
ベルトルト「サシャ、この辺だが?」
サシャ「その辺は違う意味で危険です!出来ればもうちょっと向こうを探して下さい」
ベルトルト「分がったー…あ、こいづだ……っしょっとぉ!」
サシャ「…おー、結構大きいですね!」
ベルトルト「こいづが無えづど味が締まらないんだよなあ」
サシャ「結局ベルトルトは何を作る気なんですか?」
ベルトルト「おらの故郷の料理…はっと汁だ」
本日はここまで。
ひっつき虫を知らない人のために一応補足。
要はゴボウの種です。
…野生のゴボウが旨いかどうかともかくとして、ゴボウを食用にしてるのが日本だけだというのを今回初めて知りました。
メモに残ってた分をちょっとだけ投下。
久々のズーズー弁はやっぱ書きにくいな。
ーー調理場ーー
ジャン「お?なんか旨そうな匂いがすんぞ」
マルコ「本当だ…あ、ライナーとベルトルト、何作ってんの?」
ライナー「ちょっこら故郷の料理をな…せっかぐだがら、二人も手伝うが?」
ジャン「へー、小麦粉を練って煮るのか」
ベルトルト「こないだはったぎ取りやったべ?そしたらばやぁ、お礼にって小麦粉貰ったんだ」
ライナー「こいづサシャどご誘ってきのこ採りさ行ってきだんだど。なんぼ食いもんさ執着してんだがな」
マルコ「え、何サシャときのこデート?」
ベルトルト「違うって!…あ、ライナー、そごのゴボウささがきに切ってけろ」
ライナー「おらやった事無え」
ベルトルト「じゃ、おらやっからライナーはこっちで椎茸切って」
ジャン「ベルトルト、この木の根っこみたいなのは何だ?」
ベルトルト「ゴボウだ。こっちでは食う習慣無えがらな」
マルコ「それ…美味しいの?」
ライナー「コレが無え汁物なんて考えらんねえよな」
ベルトルト「油で甘辛ぐ炒めてもうんめえぞ」
ミーナ「…ん?調理場からいい匂いが」
アニ「この匂い…」
ミーナ「あ、ねえねえライナー達何作ってんの?」
ライナー「おう、今はっと汁出来たがら、おめ達も食ってげ」
ミーナ「うわぁ美味しそう!アニも食べようよ!」
アニ「……そうだね。たまにはご馳走になろうかな」
ベルトルト「ハイどうぞ…口さ合うがどうがわがんねげど、食ってみさいん」
アニ「……まあまあ、かな」
ベルトルト「本当は鶏肉入れだがったんだげど、すこっつばり予算足んねくてな」
ミーナ「もー、アニったらいっつも辛口評価だもんねー。ベルトルト、コレ凄い美味しいよ!」
ベルトルト「いっぺえ作ったがら、どんどん食ってけろ」
ジャン「お、このゴボウって奴意外と美味いな」
マルコ「でもさ、ベルトルト…コレ作るの結構材料費かかってない?特にこのソイソースなんて、壁内じゃかなり貴重品だよね」
ベルトルト「まあそれなりにはしたげっともやぁ…故郷の料理作んのは、おらさとっては一種のストレス解消法だがらな」
ユミル「なんだよベルトルさん、何かストレス溜めてんのか?」
ベルトルト「うわぁ!ユミル、いつのこ間に後ろさ居だんだ!?」
ユミル「旨そうな匂いに釣られたんだよ…おーいクリスタ、今回はいなごは無いから入っても大丈夫だぞ」
クリスタ「…本当?ねえライナー、私達もご馳走になっても良いかな?」
ライナー「ああ、どんどん食べてくれよな!」
ユミル「んじゃま、ゴチになりますか…って旨っ!」
クリスタ「あ、美味しい!…こんなに美味しい料理があるライナー達の故郷って、どんな所なんだろね」
ベルトルト「ああ…凄く、良い所だどわ」
ミーナ「ねえ、もしマリアを奪還出来たら…いつか皆でライナーとベルトルトの故郷に行ってみたいね」
ライナー「……ああ、んだな」
ベルトルト「………」
サシャ「あーっ!ベルトルト、はっと汁出来たんですね!私の分もありますよね?」
ジャン「あ、おいコラ鍋ごと持ってくな!ベルトルト、あいつを止めろ!」
サシャ「私の協力あってのはっと汁ですよ!コレは労力に見合った報酬です!ねーベルトルト」
ベルトルト「はは…いいよサシャ。皆、どんどん食ってけろな」
ーー深夜 倉庫ーー
ライナー「あの後エレン達も混ざってはっと汁祭になっちまったな」
ライナー「んでもやあ…やっぱす故郷の料理はうめえな」
ベルトルト「アヌがはっと汁食いてえって言ってだがらな…うめがったが?」
アニ「…おっかあの味と違う」
ベルトルト「…ごめん」
アニ「でも、うめがった…まだ作ってけろ」
ベルトルト「うん…でも、もう醤油使い切っつまったんだ」
ライナー「その件だげっともやあ…マルコ達も銭っこ出すがら、また作って欲しいんだど」
ベルトルト「おらが故郷の料理作るのは…おめ達に、故郷の事どご忘れねで欲しいがらだ。あいづ等の為でねえんだ」
ライナー「…わがってる」
アニ「……それにすてもやぁ、おら達の故郷さ行ぎでぇって言わらった時は焦ったなや」
ライナー「おら達の故郷…いいとこなんだげっとも、名前がなあ……」
ベルトルト「流石におしょすくて言えねがったなぁ……」
ライベルアニ「『もっこりの里』だもんなや……」
ずっと放置してたけどとりあえずおしまい
すんません正直方言書くのしんどくなったんだ
※「もっこりの里」とは※
宮城県北部に実在する道の駅。
宮城特産もっこりニラを用いた料理も食える。
もっこりニラって、何だか精がつきまくりそうなネーミングだよなあ
このSSまとめへのコメント
アニかわいい