カレン「唐揚げにレモンかけておいたデース!」 (114)
シノ「まぁカレン、なんて気が利く子!」
陽子「やっぱり唐揚げにはレモンだよなー」
カレン「デスよねー!」
綾「・・・」
アリス「・・・」
はい
金剛「ヘーイ提督ぅ!唐揚げにレモンかけておいたデース!」
比叡「やっぱビールには肉ですね!」ショウユダラー
榛名「…」ワイングビッ
霧島「…」エイヒレウマー
綾「カレン、言ったよね私」
カレン「なにをデスか~?」
綾「大切なのは・・・空気を読むことだって」
カレン「エ~!唐揚げにレモンは常識デス!何を言ってるのかさっぱりデス!」
陽子「何をそんなに怒ってるんだよ綾、さっぱりして口当たりが良くなるじゃん!」
シノ「そうですよ、美味しくなるならいいことじゃないですか」
カレン「ホラ!2人とも喜んでるデス!」
アリス「カレン・・・」
綾「考えてみて、皆で共有しているお皿の唐揚げにいきなりレモンをかけるなんて非常識じゃない?」
ほう
しえ
カレン「だからみんなのタメを思って・・・!」
綾「陽子やシノみたいにみんながみんなレモンが好きな訳じゃないの、そんなことも分からないの?」
アリス「綾、言い過ぎだよ・・・」
綾「レモンを掛けたいなら各々お皿に取ってそれからかければいいじゃない」
陽子「まっ、待てよ綾!カレンは悪気があってやったワケじゃ・・・!」
綾「陽子は黙ってて」
綾「とにかくこんなに非常識な人と食事なんて出来ないわ、私帰る」ガラガラ
カレン「アヤヤ・・・」
シノ「大丈夫ですよ・・・大丈夫、綾ちゃんはちょっとイライラしているだけですから・・・」
アリス「シノ・・・私も帰るね・・・」
シノ「アリス・・・」
カレン「ヨーコ・・・シノ・・・ワタシは何か悪いコトをしたのデスか・・・?」
陽子「いや、カレンは悪くないよ・・・まあ価値観の相違ってヤツだなこりゃ」
カレン「カチカンノソウイ・・・?」
陽子「んー、まあ日本とイギリスで文化が違うようにカレンと綾で違うことがあるってことだね」
シノ「大丈夫ですよカレン、気を悪くする必要はありません、後でアリスにも悪気がなかったことを伝えておきますから」ニコッ
カレン「シノ・・・」
陽子「幸か不幸か明日から長期休暇だ・・・」
シノ「学校が始まるまでに関係を直さないといけませんね」
カレン「うう・・・どうすればいいデスか・・・?」
陽子「とりあえず綾は私に任せて」
シノ「じゃあ私はアリスを説得してみますね」
カレン「じゃあ・・・まずはシノに付いて行くデス」
~忍家~
シノ「アリス~?」
アリス「シノと・・・カレン?」
カレン「さっきはごめんなさいデス!勝手に唐揚げにレモンを掛けてしまって!」
アリス「ううん、もういいよ。あの時はちょっとびっくりしただけだから・・・」
カレン「本当デスか!?ありがとうアリス!大好きデス」チュッ
アリス「あわわ・・・次からは気をつけてね、カレン」
シノ「良かったですね!カレン」
シノ(ん?もしもアリスが唐揚げにレモン賛成派だったら・・・)
シノ(初めからこんなことにはならなかったのではないでしょうか)
シノ(綾ちゃんも最初からそうならば・・・)
シノ「私、みんながハッピーになれる方法を見つけました!」
カレン「なんデスかそれは」
アリス「シノ?」
シノ「アリスも綾ちゃんもレモンが好きになればいいんですよ!」
カレン「Oh!それは良いアイディアデス!」
アリス「むっ、むりだよお!梅干しは好きだけどレモンは・・・!」
シノ「アリス、好き嫌いはダメですよ?」ニコッ
アリス「ええ・・・」
シノ「う~ん、でも今家にあいにくレモンがないですからねえ」
カレン「私が買ってくるデス!」タッタッタ
嫌な予感しかしない
アリス(どうしよう・・・このままだとレモンを食べる羽目に・・・)
ポツポツ・・・
シノ「雨が降って来ちゃいましたね」
ザアアアアアアアアアア!!!!!!
シノ「すごい雨ですね・・・」
カレン「すごい雨デス!濡れちゃったデス!」バタン
シノ「こんな雨じゃしょうがないですよね、お風呂沸かしますね」
カレン「ありがたいデス!」
アリス(ほっ・・・)
シノ「アリスの唐揚げ美味しいです~」
シノ「金髪少女の肉は絶品ですね」
~風呂上がり~
カレン「良いお風呂だったデス!」
シノ「カレン、今日はもう遅いからお家に泊まっていきませんか?」
カレン「そうするデス!ちょっと電話借りるデス!」
アリス(よし、うやむやになって来てる・・・!)
シノ「お布団敷いておきますね~」
カレン「ワタシ、シノのベッドに寝てみたいデス!」
アリス「!?」
アリス「ちょっとカレン、シノが困っちゃうよ!」
シノ「私は構いませんよ?」ニッコリ
アリス「ええ~!」
カレン「アリスから聞いたデス!イギリスでシノと一緒のベッドで寝たことがあるって・・・」
カレン「羨ましくて・・・ワタシもシノと寝てみたかったんデス!」
シノ「うれしいです!それでは一緒に寝ましょうね!」ニコッ
アリス「えええ~!!」
シノ「ふふふ・・・カレン温かいですよ」
カレン「シノも温かいデス!」
アリス「私もそっちに・・・」
シノ「うーん、さすがに三人はキツいですね」
カレン「おとなしく地面にひれ伏してろデス!」
アリス(くやしいけど・・・レモンのことは完全に忘れてるみたいだし我慢しよっと・・・)
~翌朝~
カレン「おはようございますデス!」チュッ
シノ「朝から大胆ですね、カレン」
アリス「zzz・・・」
シノ「朝からカレンの素敵な金髪を拝めて嬉しいです・・・金・・・?黄色・・・あっ!」
カレン「どうしたデスか?」
シノ「アリスのためにレモンを買わないと!」
カレン「そうだったデス!早速買いに行くデス!」
アリス「おはよう・・・あれ?2人は?」
~リビング~
カレン「おはようデスアリス!」
シノ「早起きして2人で朝食を作ってました!」
アリス「私も起こしてくれたら手伝ったに・・・」シュン
シノ「アリスは寝坊助さんですからね、それより今日の朝食は目が覚めると思いますよ」
アリス「目が覚める・・・?」
カレン「レモントーストにレモンサラダにレモンスープ・・・」
シノ「レモン尽くしですよ、召し上がって下さい」ニコッ
アリス(どういうこと・・・シノが一日前のことを覚えてるなんて!)
シノ「どうしたんですか?アリス?」
アリス「これは・・・どういうことなの・・・?」
シノ「アリスはレモンが嫌いなんですよね」
アリス「うん・・・」
シノ「何事においても嫌いなものというのはあると思います、それは食べ物に限らず人物だったり音だったり言葉だったり・・・」
シノ「嫌いなモノとは言い換えれば恐怖を感じるモノですよね」
シノ「ではこの恐怖をどうやって乗り越えるか・・・それは受け入れることだと思うんです」
アリス(シノが怖い・・・)
シノ「嫌いなモノは受け入れることで克服できるんです。」
シノ「ということでアリスも受け入れて下さい」
カレン「シノが真面目なことを言ってるデス!」
シノ「さあ!」
カレン「サア!」
アリス(でもそんなこと言われたって・・・食べられるワケがないよお!)
カレン「見てるだけでヨダレがでてきちゃうデス!」
シノ「私もヨダレが止まりません!」
アリス「わたしちょっと調子が悪いから・・・」
カレン「そうは行きまセン!」ガシッ
シノ「はい、アリスあ~ん」
アリス「うう・・・」
アリス(一口食べて後は残そう・・・)パクッ
カレン「シノのあ~ん羨ましいデス!」
シノ「どうですか~?」
アリス「にゃあああああああ!!!!!!!」ジタバタ
シノ「ああっ!暴れないで下さい!」
カレン「次はワタシデス!はいアリス、あ~ん」
アリス「んー!んー!」
カレン「口を閉じても無駄デス!こじあけてあげるデス!」グイグイ
シノ「口を開けて下さい」グイグイ
カレン「それ!」バッ
アリス「いやあ!やめてえ!・・・にゃあああああ!!!!!水!水!」
シノ「水ですか?それならこれを」スッ
アリス「レモン・・・?」
シノ「直絞りを飲ませてあげますね」ニコッ
シノ「カレン、アリスを抑えてて下さいね」
カレン「了解デス!」ギュッ
シノ「アリスのお口・・・とっても小さいですね、うまく入るか心配です」ギュウウウ
アリス「あいうぇうfhんぺをxqぺdもあいうdぽまえ!!!!!!!!」
カレン「何語か分からないデス!」
シノ「これで喉は潤いましたかね、それでは続きと行きましょうか」ニコッ
アリス「ひいい・・・あああああ!!!!!」
カレン「さあ受け入れるデス!受け入れるデス!」
~夕食~
アリス(カレンは帰ったし・・・イサミも居るしもうレモンはでないよね・・・)
勇「じゃあ食べましょうか」
シノ「頂きます」
アリス「頂き・・・あれ?」
シノ「どうしたんですか?」ニコッ
アリス(私のコップの中身・・・お茶じゃなくてレモン汁・・・?)クンクン
シノ「お茶が足りないですか?私が注いであげますよ」ジョボジョボ
アリス(どこからピッチャーを!?)
勇「あら、それ本当にお茶?」
シノ「このお茶はイギリス人限定です、日本人が飲んだら死にます」
勇「そう」
アリス(気づいてよ~!)
シノ「ふふふ・・・」
アリス(まっ、まあでも飲まなければ良い話だよね・・・)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アリス「ごちそうさまでした」
シノ「あれ?お茶を飲まないんですか?」
アリス「いっ、いや、喉乾いてないから・・・」
シノ「じゃあ貰いますね」ゴキュゴキュ
アリス「!?」
シノ「美味しいです」
勇(日本人が飲んだら死ぬんじゃなかったの?)
~夜~
アリス「そろそろ寝よっか、シノ」
シノ「アリス・・・」ドンッ
アリス「きゃっ、シノ?おっ、お馬さんゴッコのつもりなの・・・?」
シノ「今はカレンが居ませんからね、こうやってアリスを抑えてるだけです」
アリス「おっ、重いよお・・・」
シノ「レモン」
アリス「!?(唾が・・・)」ジワッ
シノ「良い反応ですね、じゃあ夕食で飲めなかったこのレモン汁を飲みましょうか」
アリス「にゃあああああ!!!!!!」ジタバタ
シノ「大声を出しちゃだめですよ、お姉ちゃんが起きちゃいます」
アリス「イサミいいいいいいいいい!!!!!!」
シノ「アリスは私のことが嫌いなんですか?」
アリス「いっ、いや・・・好きだよ・・・///」
シノ「大好きなアリスのためにしているのに・・・私を裏切るんですか?」
アリス(それとこれとは話が別だよお・・・)
シノ「もういいです、今まで無理矢理レモンを克服させようとしてごめんなさい」
アリス「あっ、シノ・・・」
シノ「おやすみなさい・・・アリス・・・」
アリス「・・・」
アリス(シノは私のためにレモンを克服させようとしたんだ・・・)
アリス(そしてその好意を突っぱねてるのは私・・・)
アリス(自分が嫌だというだけでシノの気持ちに気づけなかった・・・)
アリス(変わらないと・・・!)
シノ「zzz・・・」
~翌朝~
アリス「シノ、おはよう」
シノ「アリス、おはようございます」
アリス「今日はね、シノのために朝ご飯を作ったの!」
シノ「本当ですか!?ありがとうございます!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アリス「レモントーストとレモンサラダとレモンスープと・・・」
シノ「わあ!でもいっぱいあって食べきれるか心配です・・・」
アリス「大丈夫、私も一緒に食べるから」
シノ「え?」
アリス「私ね、シノの気持ちに気づいたの」
シノ「アリス・・・///」
アリス「このレモン汁は仲直りの証だよ!乾杯!」
シノ「乾杯です!」ゴキュゴキュ
アリス「美味しい!」
シノ(これでアリスは調教完了ですね・・・ちょっと引いて押せば簡単に靡きますね、ちょろいです!)
シノ「ということがありまして・・・」
陽子「おお!とうとうアリスもこっち側になったか!」
アリス「はい!もう唐揚げに掛けるだけじゃ満足できません!」
陽子(よくもまあこんなに手懐けたな・・・さすがはシノだ)
カレン「次はアヤヤデスね!」
陽子「でも綾の家を誰も知らないんだよなあ・・・噂によると非差別部落に住んでる
って聞いたけど」
シノ「よく行く店とかないんですか?」
陽子「あんまりプライベートを話さないからな・・・綾は」
シノ「うーん、見回りを頑張るしかなさそうですね・・・」
アリス「シノが頑張るなら私も頑張る!」
カレン「アヤヤとの鬼ごっこ楽しそうデス!」
陽子「こらこら、綾えお怒らせたのは誰だっけ?」
カレン「そうでした・・・」シュン
~近所の公園~
綾(はあ・・・あれから誰にも会ってない・・・)
シノ「いましたね」
カレン「あっけ無さ過ぎてつまらないデス」
陽子「思い詰めた表情をしてるな・・・やっぱりあの時のことを引きずってるのかな」
アリス「はやく綾にもレモンの素晴らしさを教えてあげないと・・・!」
陽子「考えても仕方がない!突撃だ!」ダッ
カレン「綾!覚悟するデス!」ダッ
綾「カレン!?もがっ!」
シノ「とりあえず一番近いカレンのお家に連れて行きましょうか」
綾「なっ、ナニするのよ!」ジタバタ
陽子「暴れるな・・・暴れるなよ・・・」
~カレンの家~
シノ「カレンのお家ってすごい広いですね!」
陽子「こりゃすげえ・・・たまげたなあ」
綾「談笑してないで早くこの縄を解きなさいよ!」
シノ「綾ちゃんはレモンはお好きですか?」
綾「すっ、好きな訳ないじゃない!」
シノ「困りましたね、綾ちゃんにはレモンを好きになってもらわないと困るんです」
綾「なんで私が他人の好みに合わせなきゃいけないワケ!?」
カレン「レモンを好きになるまでワタシの家に監禁するデス!」
陽子「まあこれを機会に好き嫌いが治ると思えばいいじゃん」
綾「陽子まで・・・アリス!何か言ってやりなさいよ!」
アリス「レモンは美味しいんだよ!」
綾「・・・」
陽子「ということでさっそく作戦を実行しよう!」
作戦その1、絶食作戦
シノ「綾ちゃん、これから3日間飲まず食わずで居て下さいね」
綾「ええ!ちょっと・・・!」
陽子「じゃあまた三日後な!」バタン
綾「ええええええ!!!!!!」
~3日後~
綾「水・・・」
シノ「綾ちゃんちょっと痩せたんじゃないですか?」
陽子「ほら、(レモン)水だぞ」
綾「ごきゅごきゅ・・・何コレ!酸っぱい!」ブホオオ!!!
シノ「あ~あ、もったいない・・・」
陽子「作戦は失敗だな」
陽子「じゃあ最終作戦・・・無理矢理食わせる!」ガバッ
綾「もがあああ!!!!!」ジタバタ
シノ「そうです、嫌いなモノを受け入れれば新たな道が開かれるんですよ~」
綾「おゔぇえええ!!!!」ゲロゲロ
陽子「うお!汚ねえ!吐いた!」
アリス「さすがに空きっ腹にレモンは吐いちゃうよ・・・」
カレン「絶食のおかげで出たのは胃酸ぐらいで掃除が楽デス!」
綾「はあ、はあ、もう許してよ・・・」
シノ「だめです、綾ちゃんがレモン好きになるまで返しません」
陽子「しかしもう万策尽きたぞ・・・」
カレン「そういえば・・・まだ顎が発達していないヒナのために親鳥はエサを咀嚼して柔らかくしてから食べさせるって聞きマシタ!」
陽子「なるほど・・・綾の顎が発達してないからレモンを食べれない訳か」
シノ「そうと決まればやることは1つですね」
陽子「ほはいふほあや(ほらいくぞ綾)」
綾「ちょっ、バカ・・・こういうのは段階を踏んでから・・・///」
陽子「ほいっ」チュウッ
綾「あっ・・・ん・・・」トロン
綾(なんでだろう・・・とっても甘く感じるわ・・・)
シノ「墜ちましたね」
カレン「墜ちたデス!」
~数日後~
カレン「唐揚げにレモンをかけておいたデース!」
シノ「まぁカレン、なんて気が利く子!」
陽子「やっぱり唐揚げにはレモンだよなー」
カレン「デスよねー!」
綾「・・・」
アリス「・・・」
カレン「どうしたんデスか?2人とも」
綾「カレン、本当にごめんなさい、こんなに素晴らしい組み合わせを私は侮辱していたなんて・・・」
アリス「私も本当にごめんね!カレン!」
カレン「もう良いんデス!ワタシ達はみんな友達デスから!」
陽子「じゃあいつものレモン汁で乾杯しよっか!」
シノ「そうですね!」モグモグ
綾「ちょっとシノ、何抜け駆けして唐揚げを食べてるのよ」
陽子「本当だ!唐揚げが1個足りない!」
カレン「唐揚げをつまみ食いしたのはワタシデース!」テヘペロ
綾「えっ、じゃあ・・・」
陽子「シノはいったい・・・」
アリス「何を食べてるの?」
シノ「これですか?」モグモグ
シノ「ミラクルフルーツですよ」
~終~
乗っ取りだし被差別部落スレの人ではありません。
保守ありがとうございました。
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