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一応前スレ 桜「夏希ちゃんに告白しようと思います!」夏希「!?」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1379832906/4-)
桜「夏希ちゃんに告白しようと思います!」夏希「!?」
◇◇
アザラシ「放課後の部室~」
◇◇
桜 「あんっ……あの、夏希ちゃんっ、ちょっとそれ、深すぎるよぉ……」
夏希「まだ全然奥まで届いてませんけど? センパイのくせにみっともない声出さないでください」クリクリ
桜 「はうッ! で、でも、あんまり深くすると、その、膜が……///」
夏希「大丈夫ですってきっと。一応優しくしてあげてますし……それとも、もっと乱暴な方がいいんですか、桜センパイ」グリッ!
桜 「いっっ!? そ、そこは敏感だからぁ! 強くしちゃダメだってば……」ビクビク
夏希「だったら文句言わないでじっとしててくださいよ……あ、何かヌルッとしたのが出てきた」コシュコシュッ ニュポッ
桜 「み、見ないで!/// 恥ずかしいからぁー……!」
夏希「……」 フーッ
桜 「ひゃああっ! そんなとこに息吹きかけないでぇ!?」ゾクゾクッ
夏希「(クスッ)」
夏希「それにしても、他のみんなにこんな姿見られたりしたら、ただでさえゼロに近い部長の威厳がマイナスに急降下しちゃいますね、きっと」
桜 「あ……あううぅッ……///」
◇◇
アザラシ「外の廊下~」
◇◇
花梨「掃除当番で遅くなっちゃった~。他のみんなもう来てるかな……あれ?」
花梨「クレア先輩、牡丹先輩~。部室のドアの前で何やってるんですか? 早く中に入りましょ~」
クレア「か、花梨さん!?」アタフタ
牡丹「待て花梨、今はちょっと取り込み中で」
ガララッ
桜「」
夏希「」
花梨「……ほえ?」
花梨「な、なっちゃんが……桜先輩に……」
花梨「膝枕して耳かきしてあげてる~~!?」ガガーン
桜 「……かっ花梨ちゃん!?ちちち違うんだよ!これはね!ただの罰ゲームでね?」ガバッ
夏希「あっ、今急に動いたら……」ツルッ ズブッ
桜 「ぎゃーーっっ!?」
花梨「しかも、桜先輩の顔はなっちゃんの方に向いてて……なっちゃんは桜先輩の髪をなでなでしてて……はぅぅ……」プシュルルル バターンッ
クレア・牡丹「「か、花梨(さん)―っ!?」」
桜 「痛い痛い奥に来たズブッて来たぁぁ―!!」ゴロゴロ!
夏希「なんだこの修羅場」
桜 「全くもう! ホントに鼓膜が破れたかと思ったじゃん!」ズキズキ
夏希「桜センパイが急に動くからですよ」
牡丹「二人とも部室では自重してくれ。おかげで花梨がすっかりのぼせてしまっただろ」
クレア「花梨さん、しっかりして!」ウチワパタパタ
花梨「ふぇぇぇぇ……」プシュー
牡丹「今回の事態を踏まえて、緊急部内動議を提案する」
クレア「以後、部室内ではイチャイチャするの禁止にします」
夏希「……///」
桜 「だから、違うんだって! 今のはただの罰ゲームで……」
牡丹「またしりとりでもやってたのか?」
桜 「ううん、キスしてる時に息が続かなくなって先に離しちゃった方が負けってゲーム」
夏希「普通に鼻で息すればいいと思うんですけど」
桜 「それがこそばゆくって恥ずかしいんだってば!」
クレア牡丹「……」ジトォォォ…
桜 「えーと、……サーセン……///」
夏希「すみませんでした……///」
花梨「あの、私今日はもう……先に帰宅しますね」フラフラ
クレア「あっ花梨さん!まだ休んでなくちゃダメよ!」
花梨「もう大丈夫ですぅ~……ごめんねなっちゃん、桜先輩。また明日です……」
牡丹「待て花梨、私が送っていく」オヒメサマダッコダ!
クレア「すぐに九重家の主治医チームを招集して。後搬送用のヘリコプターを……」スマホカタテニバタバタ!
夏希(どうしてこうなった……)
◇◇
アザラシ「翌日の部室~」
◇◇
クレア「花梨さんは、今日も先に帰っちゃったの?」
夏希「あ、はい……別に体調は大丈夫みたいなんですけど……アタシの顔見るだけで真っ赤になっちゃって、今日は部活休むって……気まずかったです」ハァ
桜 「純情な花梨ちゃんには、ちょーっとだけ昨日のは刺激が強かったかなー、なーんて」アハハ
牡丹「全くだ、面の皮が厚いおまえとは違うんだぞ」イライラ
クレア「威厳値がマイナス以下の部長さんにも困ったものね……」フゥ
桜 「やっぱり私の威厳、急降下しちゃってるー!?」
クレア「……私、決めた」
夏希「何をですか?」
クレア「花梨さんを妹にするわ」
夏希「」
夏希(希望じゃなくて断定かよ!?)
夏希「あの……何で急にそんな話に?」
クレア「花梨さんは純情すぎるのよ。確かに告白が上手くいってから、そこのマイナス部長さんの浮かれっぷりは目に余るし、夏希さんもデレがちょこちょこ顔出してツッコミの切れ味が落ちてきてるけど」
桜・夏希(チクチクくるなぁ……)イガイタイ
クレア「それにしても、膝枕を目撃しただけでのぼせちゃうほどピュアなんじゃ、この先社会の荒波に揉まれていくのなんて無理、花梨さんには耐えられないと思うの。だから私が姉として、一生保護して面倒みます! 絶対に不自由はさせないわ」
夏希「過保護っぷりが末期的に悪化してる!?」
桜 「いやいやいや……さすがにそれはやり過ぎじゃない? 最近流行りの、自立できない大人?ってやつ?になっちゃうんじゃないかなぁ……」アセアセ
クレア「桜さんは分かってないわ!!」バンッ!
桜 「ひいっ!?」ビクッ
クレア「花梨さんが電車で痴漢されたり、会社でセクハラされたりしたらどうするの! 泣いてる花梨さんを優しく慰めて抱きしめてるうちに、思わず一線を越えたくなっちゃうでしょう!」
夏希「途中から自分の欲望がダダ漏れてるよ!?」
夏希「あの、牡丹先輩の意見はどうなんですか? 溺愛っぷりではクレア先輩と大差無いと思うんですけど」
クレア「その事はもう二人で話し合ったの」
牡丹「花梨を妹のように大切に思う気持ちは私も同じだが、花梨に危険な武術の道を歩ませる訳にはいかないからな。この件はクレアに任せることにした」ウデグミ
夏希「その設定、妹にも適用されるんだ……」
桜 「いやでも、具体的にどうするの?いきなり妹にするって言ったって……」
夏希「九重家の養子にするとかですかね?でも花梨の親御さんだってうんとは言わないでしょうし」
クレア「大丈夫よ」
クレア「法律なんて九重家の力で何とでもなるわ。天気予報を変えさせるより簡単よ」フフッ
夏希「目が本気過ぎて怖いんですけど!」ゾクゾクッ
◇◇
アザラシ「Nice boat.」ドンブラコ
◇◇
クレア「やっぱり、桜さんは反対なの?」
桜 「いや、そんなことはないよ!」ガタタッ
桜 「花梨ちゃんは誰かと違っていつも優しいし誰かと違って女子力高いし、誰かと違ってすぐ怒ったりきついツッコミ入れてきたりもしないし、真剣すぎて天然になるけど逆にそこがすごく可愛い!」
夏希「……」ビキッ
桜 「できることなら私だって妹に欲しいぐらいだよ! そうしたら毎日可愛がるね! 間違いない!」リキセツ
牡丹「おい、もうそれぐらいに……」
夏希「…………」ギリギリッ……
クレア(夏希さんが原作3巻の138ページの私みたいな表情になっているわ)
牡丹(肉眼でも見えるほどの圧倒的な闘気、だと?)
夏希「……桜センパイ?」ギロ
桜 「ふえっ?」ゾクゥ
夏希「お座り」
桜 「ハイ」ストッ
牡丹「見事な尻に敷かれっぷりだな」
クレア(というより調教済って感じね)
夏希「センパイ」
桜 「ハ、ハイッ!」
夏希「後でおしおきだから」ボソ
桜 「」
桜 「え、えっと、つまり私が言いたいのは、そういう法律的なものに頼らなくても、姉妹の契りみたいなのを結べばいいんじゃない?ってことだよ」
牡丹「タイが曲がっていてよ、というやつだな」
夏希「花梨の制服はタイじゃなくてリボンですけどね」
ピッピッ
クレア「すぐに特注のロザリオを手配して」スマホニムカッテ
夏希「対応早っ!?」
◇◇
アザラシ「アザラシさまがみてる」
◇◇
ガラッ
花梨「あの、こんにちは……」
全員「花梨(さん)(ちゃん)!?」ガタタッ
花梨「えへへ……」
夏希「帰ったんじゃなかったの?」
花梨「うん、途中まで。でも部室で先輩たちが心配してるかもって思ったら、いつの間にか戻ってきちゃってた」テヘ
花梨「あの、先輩たち、なっちゃん。ご心配かけて、すみませんでした」ペッコリン
桜 「いや、その、私達こそお恥ずかしいとこ見せちゃってゴメンね、夏希ちゃんのせいで」
夏希「ナチュラルに責任負っかぶせて来たよこの人!」
花梨「ううん、私こそ本当にごめんなさい。ちょっとびっくりして恥ずかしかっただけで、帰宅部のみんなのこと、大好きですから。心配かけてると思ったら辛くって、我慢できなくなっちゃいました」テヘヘ
花梨「でももう全然元気ですから、大丈夫ですっ」フンス
クレア牡丹桜(肘曲げて力こぶのポーズしてるけど二の腕めっちゃプニプニしてる……)
クレア牡丹桜 【可愛い】【可愛い】【可愛い】スッスッスッ
クレア「ねえ、花梨さん。ちょっと聞いてくれるかしら」
牡丹「早速クレアが動いたぞ」
花梨「はい、何ですかクレア先輩?」キョトン
クレア「私の妹になってもらいたいの」
花梨「いもうと……ですか?」ポエ?
クレア「私、花梨さんの事が好き」ギュッ
花梨「く、クレア先輩……?」
花梨(抱きしめられた……あ、甘くていい匂い……)ポーッ
桜 「めちゃくちゃド直球で切り込んだ! ていうかもうこれ告白じゃない?」
夏希「他人と勢いの力を借りてもまともに告白できないどこかのヘタレとは大違いですね」ムスッ
桜 「な、夏希ちゃん……もしかしてまだかなり怒ってる?」ドキドキ
◇◇
アザラシ「激おこプンプンあざらし」
◇◇
クレア「私、もう花梨さんがいないと生きていけないの。部活が終わってお別れする時は胸が張り裂けそうだし、あなたに会える朝を待つ夜は永遠の精神の牢獄も同然」フゥ
牡丹「なかなか詩的で良いな」
桜 「でもさすがに今のは重くない?」
夏希「いや、明らかに最初と趣旨が変わってる所に突っ込めよ!!」
花梨「クレア先輩……そんなに……」ウルウル
クレア「でも姉妹になれば、ずっと離れずにいられるわ。登下校も食事もお風呂もベットでも一緒。おはようとおやすみのキスも欠かさずできる」
夏希「一応言っときますけど、普通の姉妹はそういう事しませんからね」
クレア「だから、私の妹になってちょうだい。絆の証に、この18種の宝石をあしらって国際的宝飾デザイナーに作らせた24カラットの純金製ロザリオを受け取って?」スッ ゴテゴテー
夏希「いつの間にロザリオ届いてたの!? それに後半セレブ感出し過ぎだろ!かえって距離感じるよ!」
花梨「クレア先輩が、私のお姉ちゃんになってくれる……? ///」
桜 「いや、あの表情は好感触っぽいけど」
牡丹(赤くなった頬を両手で押さえてる花梨)
牡丹【可愛い】スッ
花梨「お姉ちゃん……お姉ちゃん……?」ハッ アオザメ
クレア「花梨さん、どうしたの……?」
花梨「だ、ダメですっっ!」バッ
花梨「私、クレア先輩の妹にはなりたくありません!!」ドーン!
ガララッ バタバタバタ……
夏希「ちょっと花梨!?」
牡丹「どこに行くんだ!?」
クレア「」パリーンッ……
桜 「大変! クレアちゃんの意識が無いよ!」
牡丹「気をしっかり持て!……ああ、白目を剥いてしまっている……」
夏希「花梨の一言の威力大きすぎ! 牡丹センパイの二の舞になっちゃってるよ!」ガーン
◇◇
アザラシ「盗んだあざらしで走り出す~」ブロロ
◇◇
夏希「とにかくアタシは花梨を追いかけますから、二人はクレアセンパイをお願いします」
桜 「うん、わかった!」
牡丹「花梨を頼んだぞ」
タッタッタッ……
クレア「ううーん……」パチ
牡丹「目を覚ましたか」ホッ
桜 「クレアちゃんここどこか分かる? 何があったか覚えてる?」
クレア「え、ええ……」ヨイショ
クレア「私、花梨さんにフラレちゃったのね……」
桜 「きっと何か理由があるんだよ! 今、夏希ちゃんが探しに行っ」
スッ ピッピッ
クレア「もしもし、ええ私よ。すぐにTNT火薬を10キロトン送って。え、何に使うのかって?」
クレア「自爆用に決まってるじゃない」フフフフッ
桜 「どんだけ周囲巻き込んで自爆する気なの!? お願い落ち着いて!!」ギョッ
◇◇
アザラシ「TNT1キログラムの爆発は半径500メートルに及ぶらしい」
◇◇
◇◇
アザラシ「近くの公園~」
◇◇
タッタッタッ
夏希「メールも電話も出ないな……あっ」
夏希(ベンチに花梨が座ってる……もしかして泣いてる?)
花梨「ぐすっ……ぐすっ……」
夏希「花梨」ヒョイ
花梨「!……なっちゃん」
夏希「隣座るね」トサ
夏希「もう、目もほっぺたも真っ赤になっちゃってるよ。はいハンカチ」
花梨「あ、ありがと……」グシュ
夏希「そんなにショックだった? まあ確かにさっきのクレア先輩の言動はキモ……ちょっと怪しかったけど」
夏希「でも、花梨をすごく大事に思ってるのは本当だと思うよ」
花梨「ううん、違うの」フルフル
花梨「私も、クレア先輩の事大好き」
花梨「綺麗で大人っぽいのに可愛いところもあって、いつも私に優しくしてくれる」
花梨「だから、お姉ちゃんになってくれるって言われて、すごくうれしかった」
夏希「じゃあ何でダメだって……」
花梨「えっとね、急に昔読んだ本を思い出しちゃったの」
夏希「本?」
◇◇
アザラシ 「そのころの部室~」
◇◇
クレア「わかったわ、自爆は諦めましょう」
桜 「わ、わかってもらえて……何よりだよ……」ゼェゼェ
牡丹「まあ万一爆弾が爆発しても私が威力封じるから大丈夫だけどな」キラン
クレア「その代わりに出家するわ」
桜 「しゅっ……け……?」
クレア「ええ、虚無僧姿で日本全国を巡りながら、花梨さんの事を思って毎日お経を唱えるの」
桜 「それ花梨ちゃん死んじゃったみたいになってるから!」ガガン
桜 「あーもー、牡丹ちゃんも何かフォローしてよ!」
牡丹「待てよ……クレアもだとしたら、もしかして私も花梨に嫌われたりしてるんだろうか……もしもそうなら……この世は闇、光など消え果ててしまえ……」ブツブツ
桜 「牡丹ちゃんにも精神汚染が広がってる!? メンタル強いとか言ってたのはなんだったんだよ!」
桜 「もう私一人じゃ突っ込みきれないよ! 夏希ちゃん早く戻ってきてー!」ワーン
◇◇
虚無僧アザラシ「なーむー」チリンチリン
◇◇
◇◇
アザラシ「再び公園~」
◇◇
花梨「昔のヨーロッパのお話でね、貴族の家に生まれてすごく仲良く育った姉妹がいたの。ふたりは大きくなってそれぞれ別の国の王様のところにお嫁さんに行くの。遠く離れても手紙を交わしたりお互いの国を訪ねたりして、仲良しなのは変わらなかったんだけど」
花梨「二つの国が戦争になって……二人は敵同士になっちゃって……それで最後には……ぐすっ……ふぇぇっ……」ウリュリュ
夏希「あー……なるほど」ポリポリ
夏希「でもさ、本の中の話でしょ? ここは日本だし、今は平和だし」
花梨「いつかお嫁に行って離れ離れになっちゃうのは変わらないよ、日本でも」
夏希「……」
花梨「もしお姉ちゃんと妹になっても、私とクレア先輩は女の子同士だから。いつかは一緒に居られなくなる日が来るの」
花梨「そう思ったら、すごく悲しくなっちゃって……」
夏希「花梨……」
花梨「なっちゃんは、不安になったりしないの?」
夏希「私?」
花梨「桜先輩とのこと。先輩だから、先に卒業しちゃうし……もし距離が遠くなっちゃったらって、思わない?」
夏希「そうだねー……」ウーン
夏希「正直言って、あんまり先の事まで考えたこと無かったなー。あの人突拍子もない言動するくせに、かんじんな所でヘタレたりとか、世話が焼けるし」
夏希「今一緒にいるだけで精いっぱいって感じ」タハハ
花梨「そっか~」ウツムキ
夏希「でも、あんまり心配いらないんじゃない?」
花梨「え?どうして?」
夏希「だって、あの先輩たちだもん。みんなイカれた人たちばっかりでしょ?」
花梨「なっちゃんたらひどいよ~」クス
夏希「だって自分たちで言ってたじゃん。でもさ」
夏希「なんていうか、いい意味でも悪い意味でも規格外な人たちだから、世間の常識とか距離とかに負けたりしないよ、きっと。むしろ、放っといても無理やりずっと仲良しでいさせられる気がする」ヤレヤレ
花梨「何か変な言い方~」アハハ
キャッキャ ダッテアノトキモサー クスクス
・
・
ピョコピョコ
夏希「あれ、何か今桜センパイに呼ばれたような気がする……」
花梨(なっちゃんの本体が学校の方を指さしてる……?)
夏希「そろそろ戻ろ、花梨。前に牡丹センパイが言ってたみたいに、自分の素直な気持ちをクレアセンパイにぶつけてあげようよ」ニコ
花梨「うんっ!!」
◇◇
アザラシ「またまた部室~」
◇◇
クレア「放して桜さん! これから自宅の豪邸内の専用美容室に呼びつけたカリスマ美容師にカットしてもらわないといけないの!」
桜 「カリスマ美容師に丸坊主に剃らせる気なの!? お願いだからもうちょっと我慢して!」ハガイジメ!
牡丹「落ち着くんだ、クレア」シャキシャキン
桜 「牡丹ちゃん! 正気に戻っ……ってそのハサミ!?」
牡丹「美容師などに頼らなくても、親友である私が自らその髪に引導を渡してやる」
桜 「」
クレア「ありがとう、牡丹さん……もう思い残すことは無いわ。ばさっとやっちゃって!」
牡丹「桜がお祖母さんから継承したハサミが初めて役に立つときがきたな……」ギラーン
桜 「それ裁縫バサミだから!! 無理無理やめてぇぇー!」
ガラッ
ワーワーギャーギャー
夏希「……3人して一体何やってんですか」ドンビキ
桜 「な、夏希ちゃん!もー、遅いよー!」
夏希「花梨とセンパイたちの変なとこについて話し合ってたら、遅くなっちゃいました」テヘ♪
桜 「何なのそれ! こっちは一人でツッコむの大変だったんだからね。もうこの後のツッコミは全部任せたから!」
夏希「……私の存在価値はツッコミだけかよ!」
花梨「あ、あの、クレア先輩っ……」ピョコ
クレア「か、花梨さん……」ギクッ
夏希「ほら、花梨」グイ
花梨「きゃっ!」
花梨「えっと、その……」モジモジ
クレア「ご、ごめんなさい!」ペコン
花梨「え?」
クレア「私変な事言っちゃって……気持ち悪いって、思ったわよね……」
花梨「そうじゃないんですっ!」
クレア「え?」
花梨「私、クレア先輩の事、大好きです!」
花梨「でも、大好きだから。いつかは離れちゃうかもしれない関係にはなりたくないって思ったんです」
花梨「だから妹じゃなくて」
花梨「私を、クレア先輩のお嫁さんにしてくださいっ!!」
◇◇
アザラシ「翌日の部室~」
◇◇
夏希「それにしても、斜め上の発言で返してくるとは」
夏希「再び失神したクレア先輩の意識が戻るのに3時間もかかるとは思いませんでした」ハァ
牡丹「不幸のどん底からいきなり幸せの頂点に急上昇したからな。思考がショートしてしまったんだろう」
夏希「それにしても、昨日の今日でこれって……」カベミアゲ
【九重クレア & 塔野花梨 ご婚約おめでとうパーティ 】
夏希「急すぎて飾りつけとか私の誕生日の時の使い回しじゃないですか」ガサガサ
牡丹「私達だけで一番最初に祝ってやりたいだろ。ちなみに正式な婚約は後日改めて行うそうだ」ペタペタ
夏希(女同士だけど大丈夫なのかな、なんてツッコミは無粋なんだろうな)
ガチャ
桜 「はーい!新婦新婦のご入場でーす!」
クレア「やだもう、桜さんたら///」
花梨「まだ婚約しただけですよぅ///」
夏希「あれ、そのベールどうしたの?花梨」
桜 「しりとりの時のだよ、雰囲気出そうと思って」
夏希「あれイメージ映像じゃなかったんですか!?」
桜 「さすがにウェディングドレスは用意できなかったけど……」
クレア「指輪は何とか間に合ったわ」キラーン
夏希「あ、二人とも薬指に……」
花梨「ちょっと手が重いです~……」キラッ ゴテー
夏希「って、デカ過ぎるでしょそれー!? 何かの凶器かよ!!」
クレア「いらなくなったロザリオを材料に半日で無理やり作らせたからちょっと大きくなっちゃったわ」
夏希「デザイナーの人がかわいそうになってきた」
牡丹「花梨、大きさでいったらこっちも負けていないぞ」ホラ
花梨「! わぁぁ……! これ、ケーキですか~?」
ケーキ「ウッスウッス」ドォォォォン
クレア「一足早いウェディングケーキよ。花梨さんを驚かせようと思って」ニコニコ
夏希「私の誕生日の時より更に大きいし」
牡丹「これは食べがいがありそうだな」
夏希「もうそういうレベルじゃないと思います」
桜「ケーキはあとあと! 先に誓いの式からだよ!」ブシツノオクヘ
クレア「分かったわ。さあ花梨さん」ギュッ
花梨「はいっ!」ギュ
桜 「二人は、健やかなるときも病めるときも、富めるときも貧しいときも、その命ある限り、お互いを愛することを誓いますか?」
夏希「これ婚約じゃなくて結婚式のじゃないですか」
桜 「雰囲気の問題だからいいの! 婚約式とかどうやるのか知らないし」
桜 「コホン。特に異議とか無いよね?じゃあ誓いのキスいってみよー!!」
夏希「進行雑ッ!?」
桜 「きーす! きーす!」パン!パン!
牡丹「早くちゅーしろよー」ヤンヤヤンヤ!
夏希「しかも外野のテンションうざっ!」
夏希(まあ、でも)
夏希(二人には幸せになってほしいし)
夏希「ほら早くしないと、みんな待ってますよ!」クスッ
クレア「……ええ///」
花梨「……はい///」
クレア「じゃあ、いくわね、花梨さん」キリッ
花梨「はい、クレア先輩……!///」ドキドキ
ファサッ
チュッ
花梨「クレア先輩……♪ 私もです♪」チュゥゥ
夏希「あのー……もう30分ぐらい経つのに誓いのキスが終わらないんですけど」ドヨリーンヌ…
牡丹「うううっ……クレア、花梨、幸せに……幸せになるんだぞ……!」ダバババ
夏希「牡丹先輩は号泣し続けてるし……」
桜 「んーさすがにケツカッチンだし、そろそろマキで行くか!」
夏希「だからって微妙な業界用語で雰囲気壊すのはやめてください」
桜 「でもほら、まだ重要なイベントが終わってないじゃん?」
夏希「?」
桜 「はいはい二人とも、続きは帰ってから! ブーケトスやらないと!」
夏希「え、ブーケなんてどこに……」キョロキョロ
夏希「ってまさか、部屋の奥にあるクリスマスツリーみたいな奴、飾りじゃなくて……?」サァァ
ジャイアントブーケ「ドモドモ」ズドォォォォンン!
◇◇
アザラシ「アザライスシャワー!」
◇◇
クレア「二人の初の共同作業ね!」ウンショウンショ
花梨「ううう、重いですぅぅ」プルプル
桜 「ちょ!こっちに倒れてきてる!」
夏希「何でもかんでもでかけりゃいいってもんじゃないだろ九重財閥ぅ――!!」
牡丹「……仕方ないな、私も手を貸そう」グシグシ スタッ
夏希「いやいや、花嫁以外が手貸してどうするんです……ってあれ?」
花梨「なっちゃん! 受け取って!」プルプル
クレア「次に花嫁になるのは夏希さんね」ニコニコ
桜 「落としたら縁起悪いからね! 絶対落とさないでよ! 絶対だよ!」グググ
牡丹「行くぞ! 萩月流……!」コォォォォォ……!
夏希「えええええええ」
夏希「ちょ待t」
ドゴォォォン! ナンデアタシガコンナメニ―!?
◇◇
アザラシ「そのころの上空~」
ゴォォォォ……
【Happiness is Forever!】
◇◇
>>49 コピペミス
クレア「花梨さん♪ 大好き……♪」チュッ チュッ
花梨「クレア先輩……♪ 私もです♪」チュゥゥ
夏希「あのー……もう30分ぐらい経つのに誓いのキスが終わらないんですけど」ドヨリーンヌ…
牡丹「うううっ……クレア、花梨、幸せに……幸せになるんだぞ……!」ダバババ
夏希「牡丹先輩は号泣し続けてるし……」
桜 「んーさすがにケツカッチンだし、そろそろマキで行くか!」
夏希「だからって微妙な業界用語で雰囲気壊すのはやめてください」
おまけ
◇◇
アザラシ「2時間後~」
◇◇
夏希「だから手加減してくださいってんですよ……はぁ……」ボロッ
桜 「一応落としてないからセーフセーフ」
夏希「セーフも何も部屋めちゃくちゃじゃないですか」
桜 「文句言いつつ後片付け買って出る夏希ちゃんやさしー」プニプニ
夏希「やかましいわ!///」クワッ
夏希「さすがにお祝いされる二人や号泣してる牡丹先輩にはさせられないですし」
桜 「いやーそれにしても、昨日はどうなることかと思ったけど」
桜 「全部上手くいって良かったよー」アハハ
夏希「そうですね」
桜 「これで片付けたらやっと一休みできるなー」
夏希「桜センパイにはその前におしおきタイムが待ってますけどね」ボソ
桜 「!?」ビクゥ!
夏希「私も今回の事で悟ったことがあるんですよ」
夏希「ヘタレなくせに浮気性なセンパイは、もっときっちり躾けとかないといけないんだなって」ジリッ
桜 「ままま待って!昨日のはちょっと口が滑っただけで、浮気だなんて考えたこともないから!」ガクガク
夏希「そうそう、口ではなんとでもいえますよね」ジャラッ……
桜 「な、夏希ちゃん大好き! ずっとずーっと大好き! 一生大好き! だから許してぇぇ!」ブルブル
夏希「私は花梨と違って優しくないから、ダメです」ピョコプピョコプ♪
桜 (めちゃくちゃ根に持たれてたー!?)
桜 (本体はぴょこぴょこ嬉しそうに動いてるのに、目は全く笑ってない……?)ゾォォ
夏希「……いいかげんに観念しろ」ギラリ
桜 「ひぇっ、やめて、ちょっ……うっきゃぁぁぁぁーッ!?」
◇◇
アザラシ「ジエンドオブアザラシ!」
◇◇
終わり
・Blu-ray&DVD vol.1 & サウンドトラックCD好評発売中
・イベント情報:「ツギアニ」2013秋 9月29日(日)
DVD&Blu-ray発売記念トーク&握手会 10月5日(土)
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