早朝・事務所
P「おはようございます音無さん」
小鳥「大変ですプロデューサーさん!朝来たらこの子が!」
???「くっ?」キョロキョロ
P 「なんだちひゃーじゃないか。なんでここにいるんだ?千早と喧嘩でもして置いていかれたか?」
???「くっくー!」トテテテテ
小鳥「でも千早ちゃんが置いていくなんて…ありえるんでしょうか?」
P「まさか…お前…」
???「くっ」
つまらなかったらそっ閉じな
久しぶりに書いたらずいぶん長ったらしくなった
眠くなったらきりのいいところでやめるかもしれん
ってちひゃーが言ってた
__ ,..............., __
_,.。-‐:':":.:_:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..`"':‐.、_r‐:..:‐:..-..、
/:.:...O:.:.,r'^:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:.:..:`ヽ、:.:..:.:..:.:.`':...、 . ,.r;'
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/:.:.:.:( i' '、 ヽ:,:.:V^:j:.:.:.:.:.ヽ. `ヽ;.:.::i、:.:.:.i
;:.:.:.:.:..`:.、_ ( ヽ ! .', ,r:‐' .j:.':,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'., ',::| ':,:.::!
,':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l'ーr-.、_ ヽ_) l i, 、 _ノ`"':,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':, . j/ .';.:l
. ;:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:l. ヽ、. `" 'i1...:.:ーr| i´ .`~ヽ ,r '".∧:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', ':j
l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:! `' -、, j `ー‐'´ヽ、_ _,ノ /^i⌒i' ./ ';.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:',
{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', ヽ、 l .j メ,ヽ ̄ヾ'1.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
i;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', .| し'  ̄ ,ノ ノ ; `iー‐'´.';:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i、:.!
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':,:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:i、::ヽ、 (ミ.-.-..-.:‐'"................./ ̄ . ':j':;.:.:.:.:.:.,'
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─数時間後・事務所─
千早「おはようございます」
ちひゃー「くっ!」
P「千早!?ちょっとこっちに来るんだ!」
千早「どうかしましたか?」
P「いいからこれを見てくれ、こいつをどう思う?」
千早「なんの話で……プロデューサー、これは一体!?」
ちひゃー「くくっ!?」
???「くー♪」モムモムモム
P「今日事務所に来たらこいつがいたんだ…」
千早「そんな…ちひゃーがもう一匹いたなんて…」
ちひゃー「くっ?くっ?」ツンツン
???「くっ?」ゴックン
P「増えたのか、あるいは全くの別個体なのか…心当たりはないのか?」
千早「あなた、名前はあるの?」ズィッ
???「くっ」ブンブン
千早「名前がないと不便でしょ?私がつけてあげるわ!」
???「くっくー♪」
P「あの…千早さん?」
千早「あなたの名前は、ゴ…」
扉「」バタンッ
天海春香さん「わひゃーちゃんがいいと思います!」
P・千早・ちひゃー・???「…」
天海春香さん「はい、決定~!」
P「いいのかお前、わひゃーって名前で?」
千早「そうよ!あなたにはもっとふさわしい名前が!!」
???=わひゃー「くっ?」キョトン
天海春香さん「それじゃプロデューサーさん!千早ちゃん!私は仕事に行ってきます!」
扉「」バタンッ
わひゃー「くっくっ」バイバイ
P「『きさらぎさん』じゃないだけマシか」
千早「せっかく名前をつけてあげられると思ったのに…」
ちひゃー「くっ!」ピョイ
わひゃー「くー!」ピョイ
P「しかし…名前をつけようとしたって事は千早が飼うってことでいいんだな?」
千早「え!?」
P「助かったよ、事務所で飼うのも限界だからな。引き取りがいなかったら捨ててこなきゃならないところだ」
千早「あの…私もちひゃーの世話で手一杯なのですけど…」
P「飼わないのに名前だけ付けようとしたのか!?」
千早「私もぷちに名前を付けたかったんです…」
P「まじか…」
千早「すいませんプロデューサー」
P「となると…どこかに捨ててくるしかないのか?」
ちひゃー「くくー♪」キャイキャイ
わひゃー「くっ♪」キャッキャッ
P「仲良くなってるところ悪いが…処分するなら早いほうがいいだろう」
千早「…」
P「おーいわひゃー!ちょっとこっちにおいで!」
わひゃー「くっ?」トテテテテテテ
扉「」バタンッ
ちひゃー「くっ!」ピヨーイ
千早「どうしたのちひゃー?」
ちひゃー「くっ!くっ!くー♪」ペシペシペシペシ
千早「よかったわね、わひゃーに遊んでもらえて…」
ちひゃー「くっ?くっ?」ペシペシペシペシ
千早「あの子は今日偶然ここを通り過ぎただけ…それだけの出会いだったのよ…」
そう言って窓の外を見る千早
そこにはPとわひゃーが歩いている
一人と一匹は自動販売機の前で立ち止まり、Pが財布からお金を取り出そうとしている
しかし自販機に小銭を投入しようとするPから何かが落ちる
100円玉だ…
落ちた小銭をとてとてと追いかけるわひゃー
小銭は車道に向かって一直線に転がっていく
この時間帯は交通量も多い
もう少しでわひゃーが小銭に追いつく…
その瞬間
窓「」ガラガラガラッ
千早「ダメよ!わひゃー!」
わひゃー「!?」
大声に驚いてわひゃーの足が止まる
チャリン
そして小銭は大型ダンプに引かれた
わひゃーは無事だ
千早「良かった…」ペタン
わひゃー生存に安堵したのか、千早は力なく座り込んだ
ちひゃー「くっ?」ペシペシペシ
千早「一匹も二匹も…そんなに変わらないわよね?」ギュッ
─数分後─
扉「」バタンッ
Pが牛乳を持ったわひゃーを連れて事務所に戻ってきた
わひゃー「くっくー♪」ペコリ
P「じゃ俺は用があるから向こうに行ってな」
わひゃー「くっ」トテテテテ
P「千早、ちょっとおいで」
千早「ちひゃー、ここで大人しくしてなさい」
ちひゃー「くっ?」
─給湯室─
P「一体どういうつもりだ?」
千早「やっぱり可愛そうです…あの子だって一生懸命生きてるのに…」
P「ぷち達を生きてるとはいわん。あいつらは人間に生かされてるんだ」
千早「ですから私が飼います!」
P「本気か…?ちひゃー一匹で手一杯って言ってたろ」
千早「ここで殺すなら…やってみる価値あると思います!」
P「給料も休暇も増やせないぞ?」
千早「構いません」
P「わかった。ただし飼えなくなったから処分してくれってのはナシだからな」
千早「わかっています」
P「…」
─同時刻・事務所─
わひゃー「くっ♪」ゴキュゴキュゴキュ
ちひゃー「く…」ジーッ
おいしそうに牛乳を飲むわひゃーと、それを羨ましそうに見つめるちひゃー
ちひゃー「くっくっ」ツンツン
わひゃー「くっ?」ゴキュゴキュ
ちひゃー「くくぅ」
わひゃー「くっ?……くー♪」サッ
ちひゃー「くっくー♪」ゴキュゴキュ
優しいわひゃーは、残りの牛乳をちひゃーに分けてあげた
牛乳をもらえてちひゃーはとってもうれしそう
するとそこに…
扉「」バタンッ
美希「おはようなの!」バイーン
あふぅ「ナノッ!!」
金髪毛虫襲来
暑いせいか美希のファッションはそれはそれはきわどいものになっている
ちひゃー「…」イラッ
わひゃー「くっ!」
美希「あれ!?ちひゃーが二匹に増えてる?」トコトコ
あふぅ「ナノッ!?」
美希「ねぇねぇ、ミキのプロデューサーどこにいるか知らない?」ナデナデ
ちひゃー「」ガプッ
扉「」バタンッ
P「おはよう美希。来てたのか」
美希「プロデューサーと千早さん!おはようなの!」ブンブン
激しく手を振り回すがちひゃーは手に食らいついて離れない
千早「ちひゃー!美希に噛み付くのはやめなさいって言ったでしょ!」
ちひゃー「」ガプッ
美希「この子コンロで炙っちゃダメかな?」ブンブン
P「その気持ちはわかるがやめておけ。千早、そっちから引っ張ってくれ」
千早「わかりました」
P「せーので引っ張るぞ?」
千早「はい」
美希「炙ったほうが早くとれるの…」
─数分後─
P「まったく…最近噛みつかなくなったと思ったら…」ハァハァ
千早「すいません…」ハァハァ
ちひゃー「シャーーーーッ!!」ギャーギャーギャー
美希「カルシウムが不足してるのかな?」バイーン
P「美希にもこいつに迂闊に近づくなって言ったろ?」
美希「でもちひゃーが二匹もいて珍しくてつい…」
P「そういえばわふぅとわひゃーは?」
美希「あ、今はあふぅって呼んでるの!」
P「じゃあふぅとわひゃーは?」
美希「そこの机の上にいるけど?」
Pの机の上で仲良く話をしているあふぅとわひゃー
P「ちひゃーと違って巨乳に好戦的じゃないのか…」
千早「そっくりなのは外見と声だけみたいですね」
P「平和ならなんでもいいさ。それじゃ俺は美希を送ってくるから留守番よろしくな」
千早「わかりました」
美希「それじゃ行ってくるの!行くよあふぅ!」
あふぅ「ナノッ!」ダッ
わひゃー「くっ」バイバイ
扉「」バタンッ
千早「さてと…それじゃ私も仕事があるから二人とも大人しくしてるのよ?」
ちひゃー・わひゃー「くっ!」
そう言うと千早は大量の書類に目を通しだした
ちひゃー「くっ?」
わひゃー「くっくっ」
ちひゃー「くっく~♪」スチャ
満面の笑みでマイクを取り出すちひゃー
しかし
わひゃー「くぅ」フルフル
ちひゃー「くっ?くっ?」
わひゃー「くっ」シーッ
ちひゃー「く…」ガッカリ
千早の邪魔にならないように歌はやめたようだ
わひゃー「くっ!」チョコン
ちひゃー「くぅ…」ションボリ
二匹は千早から離れた位置で大人しく座ってることを選んだ
─数十分後─
扉「」バタンッ
ちひゃー・わひゃー「!」
P「戻ったぞー」
ちひゃー「くっくー♪」ピヨーイ
Pの頭に飛び乗るちひゃー
P「お前は…ちひゃーか。ちゃんといい子にしてたか?」
ちひゃー「くっくっくっ」ペシペシペシ
P「わかったわかった。構って欲しいのか?」
ちひゃー「くっ♪」ペシペシペシペシ
P「遊んでやるからその前に…おーいゆきぽ、お茶をくれ!」
シーーーン
P「焼き殺されたんだんだっけ…」
水「」トテトテトテ
P「!?」
わひゃー「くっ」ドウゾ
P「お前…この水を俺に!?」
わひゃー「くー」コクン
P「ありがとな。お手伝いできるなんていい子だな」ナデナデ
わひゃー「くくぅ///」テレテレ
ちひゃー「…」ムッ
P「それじゃ遠慮なく貰おうか」
わひゃー「くっ」
P「飲み終わったらわひゃーも一緒に遊んでやるよ。ただし千早の邪魔にならないところでな」
─数時間後─
千早「プロデューサー、二匹の相手をしててくれてありがとうございました」
P「もう帰るのか?」
千早「はい。今日はわひゃーが来た記念に少しパーティをしようと思いまして…」
P「だってさ、良かったなわひゃー!」
わひゃー「くっ♪」
ちひゃー「くっ?くっ?」
千早「もちろんちひゃーも一緒よ」
ちひゃー「くっく~♪」ピヨーイ
P「それじゃ気をつけて帰れよ」
千早「わかりました。それではまた明日」
ちひゃー「くっくっくっ♪」ペシペシペシ
わひゃー「くっ!」トテテテテテ
─数日後─
千早「おはようございます」
ちひゃー・わひゃー「くっ!」
P「おはよう千早!…とぷちども。仲良くやっていけそうか?」
千早「はい。どうやらわひゃーも牛乳が好きみたいで、最近では楽しそうに二匹で遊んでいます。」
P「なら良かった。今日も頑張れよ!」
千早「今日のトレーニングは上手くいく気がします♪それじゃちひゃーとわひゃー、いい子でお留守番してるのよ?」
ちひゃー・わひゃー「くっ」コクン
千早「それでは行ってきます」
扉「」バタンッ
P「俺も今日は仕事があるから邪魔するなよ?」
ちひゃー「くっ♪」ピヨーイ
P「邪魔するなって言ったそばから…」
ちひゃー「くっくー♪」ペシペシペシ
P「頼むから向こうでわひゃーと遊んでてくれ。最近音無さんが出払ってて忙しいんだよ…」
わひゃー「くっ!くっ!」ピョイピョイ
ちひゃー「くっ?」
わひゃー「くくっ♪」スチャッ
どこからともなくマイクを取り出すわひゃー
ちひゃー「くー♪」ピヨーイ
P「歌ってても構わないけどあまり大きな声だすなよ?」
わひゃー・ちひゃー「くっ♪」トテテテテテ
二匹はPの邪魔にならないように事務所の隅に移動した
P「ようやく(初代)あふぅがいなくなって静かになると思ったんだけどなぁ…ま、(初代)あふぅよりはマシか」
ちひゃー「くくくくぅ~♪」
わひゃー「くくくくぅ~♪」
ちひゃー・わひゃー「くぅ~くくっ♪く~ぅんにゃ♪」
P「……このぐらいは我慢するか」
─数時間後─
棚「」ゴシゴシ
P「?」
音無小鳥のデスク「」ゴシゴシ
P「なにをやってるんだお前は?」ヒョイッ
わひゃー「くっ!?」
わひゃーが事務所を雑巾で掃除していた
P「ちひゃーはどうした?一緒に遊んでたんじゃないのか?」
歌声は既に聞こえなくなっている
わひゃー「くっ」シーッ
ちひゃー「くぅ……」ZZzzz
わひゃーが示す先にはソファーで居眠りをするちひゃーの姿があった
P「まったく…のん気なもんだ」
わひゃー「くっくっ」ゴシゴシゴシ
P「それに比べてお前は本当に働き者だな」ナデナデ
わひゃー「くっ///」ポッ
P「雑巾がけが終わったらお茶もらえるか?入れかた教えてやるからさ」
わひゃー「くっくー!」ゴシゴシ
元気に返事をして部屋の角までしっかり雑巾がけをしていくわひゃー
─数十分後─
扉「」バタンッ
千早「ただいま戻りました」
真「うぅ~疲れた~」
P「真・千早お帰り。レッスンはどうだった?」
真「千早と一緒にボイトレやると…自分の歌唱力に自信が無くなってきます…」
P「そんなことないって!真の歌も千早の歌も俺は大好きだぞ?」
真「もう僕は駄目です…帰ってまこちーに慰めてもらいます…」
扉「」バタンッ
P「次のボイトレ春香と組ませてやるか…ってどうしたんだ千早?」
千早「わひゃーの姿が見えないんですけど」
P「わひゃーならそこにいるぞ?」
と言ってPが示す先には…
ちっちゃな三角巾とエプロンをつけたわひゃーが、ピョコピョコ飛び跳ねながら窓を拭いていた
千早「わひゃー、あなたなにしてるの?」
わひゃー「くっくっ♪」キュッキュッ
P「わひゃーのやつ掃除が好きみたいでな。事務所の雑巾がけもわひゃーがやってくれたんだ」
千早「そうなの!?」
わひゃー「くー」コクン
千早「しっかりしてるのね、あなたは」ナデナデ
わひゃー「くっ!」
千早「ちひゃーもこのくらいしっかりしていれば嬉しいのだけれど…」
ちひゃー「く……くぅ……」ZZzzz
千早の視線の先には、お気に入りのマイクを抱えたまま幸せそうに眠るちひゃーの姿があった
P「ま、ちひゃーだってあふぅよりはマシさ」
千早「そうでも…ない部分もあります…」ボソッ
P「ん?今何か言ったか?」
千早「いえ!それじゃ私もわひゃーの掃除を手伝います!」ドタドタドタ
P「どうしたんだ千早のやつ…」
わひゃー「くっ?」キョトン
─さらに数十分後─
千早「ふふっ、きれいになったわね」
わひゃー「くー♪」コクン
P「悪いな二人とも。本当は俺や音無さんの仕事だったんだけどな」
千早「いえ、私にとってもここは大切な場所ですから…」
P「そうか。お、もうこんな時間か…よし、今日は家まで送ってってやるぞ!」
千早「そんな…プロデューサーに悪いです」
P「事務所を掃除してもらった礼だよ。それじゃ準備するからちょっと待ってな」ゴソゴソ
千早「良かったわねわひゃー。今日はプロデューサーが送ってくれるって」
わひゃー「くっ♪」
千早「そういえばちひゃーはまだ寝てるのかしら?」トコトコトコ
ちひゃー「く…」ZZzzz
ソファーの上は数十分前となんら変わりはなかった
千早「もう…起きなさいちひゃー、帰るわよ」ユサユサ
ちひゃー「く……?」パチクリ
千早「少しはわひゃーを見習いなさい。あなたが寝てる間に事務所の掃除をしてくれたのよ」
ちひゃー「くっ!?」
千早「遊んでばかりいないで、少しはお手伝いも覚えたほうがいいわね」
ちひゃー「くっ……くっ……」オロオロ
P「よーし、それじゃ行くぞ」
わひゃー「くっ!」トテトテトテ
ちひゃー「……」
P「どうしたちひゃー?」
わひゃー「くっ?」
ちひゃー「くっくー!」トテテテテ
ちひゃーは給湯室に駆け込んだ
千早「どうしちゃったのかしら?」
給湯室から何やらガサゴソと音がしてくる
ちひゃー「くっ!」フンス
再び現れたちひゃーはその手に雑巾を持っていた
P「おいおい掃除はもういいんだよ。わひゃーと千早がやってくれたからな」
千早「そうよ、もう遅いし帰るわよ」
わひゃー「くっ」コクン
しかしちひゃーは
ちひゃー「くっ?くっ?」キョロキョロ
掃除できそうな物を探している
P「もうこれ以上掃除するとこなんかないぞ?あるとすれば…窓の外側か?でも向こうは拭けないしな…」
ちひゃー「くっくー♪」ピヨーイ
それを聞いたちひゃーは大喜びで窓枠に飛び乗る
千早「何してるの!危ないわよ!」
ちひゃー「くっくっ」ガラガラガラッ
ちひゃーは千早の警告を無視して窓を開ける
ちひゃー「くー!」ピョン
そして窓の外のサッシに飛び乗った
P「おい!危ないぞ戻って来い!」
ちひゃー「くっくー♪」キュッキュッ
わひゃー「くっ!くっ!」
ちひゃー「くくぅー♪」キュッキュッ
千早「あなた高いところ苦手でしょ!?なに考えてるの!?」
ちひゃー「くっ?」チラッ
勢いで掃除を始めたため気がつかなかったがここはビルの二階
ちひゃーを脅えさせるには十分な高さだった
ちひゃー「くっ!?くーーっ!?!?」ガクガクブルブル
千早「早く戻ってきなさい!」
千早が手を伸ばすが
ちひゃー「くっ!?くっ!?」ガクガクガクガク
脅えきっているちひゃーの耳には届かない
P「くそっ!千早、毛布を持って下へ行くぞ!受け止めたほうがいい!」
千早「わかりました!わひゃー行くわよ!」
わひゃー「くっ」ダッ
二人と一匹は懸命に走った
もう少しで窓の下に着く
そこで毛布を広げてちひゃーを受け止めれば…
その間もちひゃーは
ちひゃー「くっ!?くっ!?」ガクガクブルブル
そして
ちひゃー「くっ?」ツルッ
Pと千早とわひゃーがビルの外に出た瞬間
『それ』は降ってきた
重たい頭を下にして…
自分の身に何が起きているのか理解できないといった顔で…
ちひゃー「」グシャッ
P・千早・わひゃー「!?」
頭からコンクリートに打ち付けられた『それ』は、鮮血できれいな花を描いた
その頭部は砕け、中身は周囲に散乱している
P「おいおい…冗談じゃないぞ…」
千早「あ…あ…」
わひゃー「く……」
P「千早!救急車だ!おい千早!」
千早「…」パクパク
P「しっかりしろ千早!」
千早「は…はい!救急車ですね!」ポパピプペ
P「ちひゃー!生きてるか!?おいちひゃー!!」
ちひゃー「」
血だまりの真ん中で白目をむいて倒れているちひゃー
P「なんでこんな馬鹿なことしたんだ…」
わひゃー「くっ?」ソーッ
P「高いところが苦手なのにどうして!?」
わひゃー「くっ!くっ!」ユサユサ
ちひゃー「」
Pがいくら呼びかけても、わひゃーがいくら揺すっても、ちひゃーが返事をすることはなかった
─一週間後─
千早「おはようございますプロデューサー」
ちひゃー・わひゃー「くっ!」
P「お、もう退院できたのか?ゴキブリ並みの生命力だな」
ちひゃー「」ガプッ
千早「病院の先生も驚いてました。普通なら即死しかありえないって」
P「まさに鉄壁の防御か…とりあえず千早、これを外してくれ」ブンブン
千早「ちひゃー、噛み付いたら今夜の牛乳抜きって言ったわよね?」
ちひゃー「くっ!?」ササッ
P「なんにせよ遊び相手が生きてて良かったな、わひゃー」ナデナデ
わひゃー「くー♪」コクン
千早「それで…もし良かったら…今日の夕食をうちに食べに来ませんか?」
P「え…?」
千早「別に深い意味はないんです!ただちひゃーの退院祝いをしてあげたくて…」
P「それじゃ仕事が終わってからだから8時頃になるけどいいか?」
千早「来てくれるんですか?」
P「もちろんだ。期待してるからな」
千早「頑張って夕食を準備します!帰るわよちひゃー、わひゃー!」
ちひゃー「くっ!」ピヨーイ
わひゃー「くっ!」トテテテテテ
扉「」バタンッ
P「あれ…?千早さん、今日のお仕事は…?」
─その日の夕方・千早の家─
扉「」ガチャッ
千早「ただいま…」ドサッ
ちひゃー「くっ!」ピヨーイ
わひゃー「くっ!」
千早は両手に大きな買い物袋を持っていたうえに、頭にちひゃーまで乗せていたのでとても疲れている様子
千早「はぁ…部屋をきれいにする体力はもう無いわね…ちひゃー、わひゃー、掃除頼めるかしら?」
ちひゃー・わひゃー「くっ!」トテテテテテテ
そう返事をするとちょこちょこ走って掃除道具を取りに行く二匹
千早「さてと、私は料理作っちゃわないと…」ガサゴソガサゴソ
この日の為に料理の特訓を繰り返していたことはPには絶対内緒だ
─数十分後─
千早「これで仕込みが半分終了ってとこかしら…」
台所には結構な食材が並んでいる
どう考えても二人と二匹で食べきれる量ではないが、千早はどんどん料理をすすめていく
そんな時だった
わひゃー「くっくっ…」
カーペットのコロコロを持ったわひゃーが、困り果てた表情で足元で呼んでいた
千早「どうしたのわひゃー?」
わひゃー「くっ…」クイクイ
千早「どうしたの?お掃除は終わったの?」
わひゃー「…」クイクイ
どうやらわひゃーはついて来てくれと言っている様子だ
─リビング─
千早「ちゃんと説明しなかった…私が悪いのよね…」
ちひゃー「くっ!」フンス
わひゃー「…」
リビングの惨状を見て千早はガックリとうなだれた
フローリングは水でびしょびしょ
そして自信満々の表情で雑巾を持って待ち構えていたちひゃー
その手に持っている雑巾からは未だ水が滴っている
千早「…」
ちひゃー「くっ?くっくっ?」
わひゃー「…」チラッ
わひゃーもすまなそうな顔で千早を見ている
だが今の千早にショックを受けている時間は無い
なんといっても後数時間でPがここに来るのだから
とりあえず
千早「お手伝いありがとうね、ちひゃー」ナデナデ
ちひゃー「くっ!」ニッコリ
千早「それじゃご褒美に牛乳あげるからこっちで飲んでなさい」
ちひゃー「くっくー♪」ピヨーイ
そうしてちひゃーを頭に乗せて台所へと戻る途中
千早「後はお願いね」ボソッ
わひゃー「くっ」コクン
ちひゃーには食って・寝て・遊んでいてもらおう
これが千早の出した結論だった
ちひゃー「くっくっ♪」ペシペシペシ
千早「わかってるわ、今牛乳あげるから」
ちひゃー「くっくっくっ♪」ペシペシペシペシ
千早「だからもう叩かないで…」
こうして千早とちひゃーは台所へと戻っていく
残されたわひゃーはというと
わひゃー「くっ…」ハァ
小さくため息をついて乾いた雑巾を取りに行く
わひゃー「…」トテトテトテ
寝室のコロコロはまだ終わっていないが、リビングをこのままにしておくわけにもいかない
わひゃーのお掃除は今しばらくかかりそうだった
─台所─
千早「あ、ごめんなさいちひゃー…牛乳切らしてるわ」
ちひゃー「くくっ!?」
冷蔵庫を開けた千早は驚いた
大量に買い込んでおいた牛乳が無くなっているのだ
ストックは2~3本といったレベルではなく、10本以上買っておいたのだが…
ちひゃー「…」
千早「また明日買ってきてあげるから…」
ちひゃーに謝る千早だったが…
ちひゃー「くっくっ!」ペシペシペシ
ちひゃーは今牛乳が飲みたいようだ
働いたら報酬を貰うというのは、ぷちでも人間でも一緒らしい
千早「困ったわね…」
しかし今買いに行っている余裕は無い
千早が悩んでいると
扉「」ピンポーン
部屋のチャイムが鳴った
千早「誰かしら?こんな時間に…」
不思議に思いながら扉を開くと…
P「」
まさかのP
千早「プロデューサー!?」
P「仕事が思ってたより早く終わってな。今日は千早が料理するって言ってたから手伝いに来たんだが…迷惑だったか?」
千早「そんなことないです!」
迷惑とかそういう問題ではない
心構えの問題である
P「あとこれはちひゃーに退院祝いのプレゼントだ!」
そういって袋を手渡すP
千早「そんな…そこまで気を使ってもらわなくても」
ちひゃー「くっ?くっくっ!」ペシペシペシペシ
ちひゃーはプレゼントという言葉ですっかり興味津々
千早「はいはい。今開けてあげるから」ガサゴソ
ちひゃー「くっくっ♪」ワクワク
そして出てきたのは…
立派なケーキ「」デデーン
P「どうだ?これならみんなで食えるしいいんじゃないかと思ってな」
千早「こんな高そうなものいただいちゃって…ありがとうございます」
しかしプレゼントを贈られた当の本人は
ちひゃー「くっ…」ガッカリ
露骨に残念そうな顔をしている
P「なんだ?ちひゃーはケーキ嫌いか?」
千早「そういう訳じゃないと思います…ただちひゃー的には牛乳を期待していたんじゃないかと」
P「牛乳のほうが良かったのか…それじゃ今から買いに行くか?どうだ?」
その言葉を聞いた瞬間
ちひゃー「くっくー♪」ピヨーイ
途端に嬉しそうな顔をしてPに飛びつく
千早「すいませんプロデューサー。今日はお客様なのにちひゃーの面倒を見てもらっちゃって…」
ちひゃー「くっくっ♪」ペシペシペシ
P「気にするな。そうだわひゃーのやつにも何か買ってやるかな?あいつも連れて行っていいか?」
千早「はい。今呼んできますね」トタタタタ
そう言って千早は奥の部屋へとわひゃーを呼びに行く
P「牛乳か…どのくらい欲しいんだ?」
ちひゃー「くっくっ!」ペシペシ
P「わかったわかった。いっぱい買ってやるから安心しろ」
ちひゃー「くっ♪」
千早「それではお願いします、プロデューサー」
わひゃー「くっ」ペコリ
千早がわひゃーを連れて戻ってきた
P「ここから一番近いスーパーは?」
千早「バスで二つ先の停留所で降りてもらえればすぐです」
P「わかった。それじゃちょっと行って来るからな」
ちひゃー「くっくっ♪」ペシペシペシ
わひゃー「くっ」バイバイ
扉「」バタンッ
千早「いつもいつも…ありがとうございます…」
一人だけになった部屋の中でそうつぶやく
千早「それじゃみんなが戻ってくる前にさっさと料理を終わらせましょうか」
腕まくりをしながら気合を入れる
千早「プロデューサー、喜んでくれるかしら?」
限界だ寝るわ…
続きは今日中にアップする予定
ってちひゃーも言ってる
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