※これはガヴリールドロップアウトのSSになります。
※オリジナルキャラが4名ほど登場しますが、名前はそれぞれ簡単にしてあります。
~天界~
天使「大変です!! 天界一の暴れん坊二人を閉じ込めていた檻が破られ、彼らが脱走しました!」
偉い天使「なんだとっ!? もしや、下界に向かったのか!!?」
~魔界~
悪魔「大変だ!? 魔界一の厄介者二人を閉じ込めた牢が破られた!! どうやら脱走したみたいだ!」
同僚の悪魔「なんだと!? ここにいないとなると…まさか、地上に向かったのか!!?」
~その頃、謎の場所では~
ミカエル「よう、久しぶりだな、悪魔の女…ベリアル!」
ベリアル「えぇ、そうですね、天使の男…ミカエルさん!」
ウリエル「ほんとにこうして会って話すのは、数年ぶりだな、ルシファー」
ルシファー「相変わらず窮屈な場所に数年も入れられて退屈だったわよ、ウリエル」
ミカエル「こうして脱走もでき、お互いに再会できた所で作戦を話し合おう。」
ベリアル「作戦と言っても、地上に居るあいつらに挑んで倒す事なんだけどな」
ウリエル「あらあら、先に話しちゃったよ…」
ルシファー「そんで、いつになったら会えるのよ……サターニャ達と?」
ミカエル「すぐだよ、すぐ。さて、数年ぶりに檻から脱走できたんだ、覚悟しろ…ガヴリールよ!」
ベリアル「ヴィネット…我が永遠のライバル、待っていろ!」
ウリエル「ラフィエル、今度こそ君に勝つぞ!」
ルシファー「あーぁ、サターニャとどんな勝負をしようかしら?」
~一方、ガヴリール達は~
ガヴリール「あ~ぁ、今日も疲れたぁ」
ヴィーネ「何言ってるの? 学校でもずっとダラダラしてた癖に」
ガヴリール「ヴィーネはいいよ。何をやってもずっと元気だし」
ヴィーネ「ずっと元気じゃないわよ!? 私だっていっつも元気のないアンタをフォローして結構疲れがたまってるんだから!!」
サターニャ「なーはっはっは。ヴィネットに迷惑を掛けるなんて、ガヴリール…アンタもそうとう悪ね!」ニヤリ
ヴィーネ「サターニャ、感心しないの!?」
ラフィエル「あのぅ、面白いお話をしている所、よろしいですか?」
サターニャ「うわぁっ、ラフィエル!?」
ガヴリール「なんだ、ラフィはまた面白そうだとかで、首を突っ込みに来たのか?」
ラフィエル「…本当はそうしておきたい所ですが、今回は違います」
ヴィーネ「いつも以上に真剣な表情ね…。何かあったの?」
ラフィエル「えぇ。実は、天界から連絡がありまして…天界一の暴れん坊と呼ばれたミカエルさんとウリエルさんが脱走したそうです。それも天界から」
ガヴリール「なにっ、あいつらが!!?」
サターニャ「はぁっ、天界一の暴れん坊?!」
ヴィーネ「その…ミカエルさんとウリエルさんだっけ? 一体誰なの?」
ガヴリール「あぁ、天界の奴らじゃないと分からないか…。」
ラフィエル「先ほど、仰ったミカエルさんとウリエルさんは、天界で暴れん坊と呼ばれた天使です。」
ラフィエル「ですが、天界を荒らし回る凶暴さを問題視され、とうとう捕縛されて本当に反省するまで「天界檻(てんかいおり)投獄無期懲役」を課せられたのです!」
サターニャ「ふぅ~ん、天使にも悪魔みたいな問題児がいたのね…。」
ヴィーネ「ねぇ、さっきラフィの話に出てきた「天界檻」とか「投獄無期懲役」っていうのは?」
ガヴリール「あぁ。天界檻は天界で問題を起こした奴を反省させる為に閉じ込める、いわば牢屋みたいなものだよ。」
ラフィエル「ちなみに天界檻は天使が持つ天使力を封じる事が出来る特殊な素材で出来ていまして、容易に出来る事は不可能になっています!」
ガヴリール「投獄無期懲役は、それだけ重い事をした天使を、完全に反省させる為にずっと檻に閉じ込める刑の事だ」
ラフィエル「補足ですが、天界檻投獄無期懲役は本当に反省していると認められなければ、一生執行されたままなのです。言うなれば、反省するまで数十年、または数千年ずっと檻に入れられ続ける、という訳です」
サターニャ「ひぇぇ…。な、なんて恐ろしい刑なのよ!?」
ヴィーネ「天界って優しい所だと思ったけど、案外厳しい部分もあったのね!」
ガヴリール「まさか、ミカエルとウリエルの奴が脱走するとは…。しかも天界を抜けたとなると、ここに来てるって事か!」
ラフィエル「はい。天界もおそらく私とガヴちゃんの元に向かってると断言してましたよ!」
サターニャ「ちょっと待ちなさい! どうしてアンタたちが、狙われてるのよ?」
ガヴリール「チッ、深い訳があんだよ…」
ヴィーネ「深い訳?」
ラフィエル「実は…その二人を捕縛したのは、私とガヴちゃんなんです」
ヴィネサタ「えええぇぇぇーーーーっ!!??」
ガヴリール「正確には、私とラフィ、それにゼルエル姉さんだよ!」
ヴィーネ「ゼルエルさんも!?」
ラフィエル「簡単と説明しますと、当時ミカエルさんとウリエルさんの捕縛を課せられたのはゼルエルさんなんです。」
ラフィエル「ですが、二人を止めたいとガヴちゃんが飛び出し、私もその後を追った訳です」
ラフィエル「ミカエルさんはガヴちゃんと、私はウリエルさんと対峙しました。私の方は何とか勝ってウリエルさんを捕らえる事は出来たのですが、駄天する前のガヴちゃんは話し合いで何とかしようとしていたのです」
ガヴリール「………」
ラフィエル「ですが、当然耳も貸して貰えず、追い詰められた所でゼルエルさんが駆け付け、結局ガヴちゃんはゼルエルさんの助力でミカエルさんを捕らえる事が出来た、という訳です!」
サターニャ「へぇー、そんな感じなのね!」
ヴィーネ「まさか、ガヴたちにそんなエピソードがあったとはねぇ…」
ラフィエル「もう随分前のお話ですから」
ガヴリール「めんどくせぇけど、ヘタしたら下界にまで危機が及ぶ可能性がある。」
ガヴリール「下界に何かあったら、私はネトゲが一生出来なくなる!? それだけは何とか避けないと!」
ヴィーネ「結局、ガヴはネトゲの為だけ、なのね…。」
ピピピッ、ピピピッ♪
ヴィーネ「あら、魔界から連絡だわ!」ピッ
ヴィーネ「はい…。はい………えっ、そうなんですか!!?」
ヴィーネ「はい。分かりました、気を付けます」
ピッ
ヴィーネ「ふぅ…」
サターニャ「ちょっとヴィネット!? どうしたのよ、魔界から連絡だなんて私からしてもただ事じゃないわよ!?」
ヴィーネ「大変なのよ、サターニャ。実は……魔界一の厄介者ベリアルとルシファーが脱走したのよ!!」
サターニャ「何ですって!? まさか、ルシファーの奴、私に会う為に脱走を…」
ヴィーネ「そうね。はぁ、ベリアル、アンタまでも魔界に面倒掛けて…」
ラフィエル「あのぅ、感傷に浸っている所申し訳ありませんが…」
ガヴリール「ヴィーネ、サターニャ…その、ベリアルとかルシファーってのは一体、誰だよ?」
ヴィーネ「あぁ、ガヴ達には言ってなかったわね。」
ヴィーネ「まず、ベリアルは同じ悪魔で、私をライバルと呼んでしつこく絡んでくる奴なのよ」
サターニャ「で、ルシファーも同じく悪魔で、私に何かと因縁つけては、いっつも勝負を挑んでくる奴よ!」
ヴィーネ「二人とも同じ悪魔学校の同級生なんだけど、一方悪魔以上に凶悪で、特に悪魔的行為は魔界の秩序を乱す程…おかげで魔界では厄介者扱いされていたのよ」
サターニャ「挙句の果て、調子に乗って魔界で今一番偉い奴の家を破壊し、そのせいで捕まって魔界の牢獄に入れられた訳よ!」
ガヴリール「へぇー、魔界にもそういう奴がいたのか。」
ラフィエル「ぷっくくく。お…面白いですねっ///」プルプル
サターニャ「面白くないわよ!?」
ヴィーネ「でも、天界に魔界、同じような人物がいたとはねぇ…」
ガヴリール「ってか、そこ共通しすぎだろ!」
ラフィエル「私が最近身に着けました、予知能力によりますともう近くにやってくる頃でしょう。」
ラフィエル「ミカエルさんとウリエルさんが、先ほどヴィーネさんが仰った悪魔の二人組と手を組んで私たちの前に…」
ガヴリール「おいおい、まさか、いくら何でもそれh」
シュン
ミカエル「見つけた…。久しぶりだな、ガヴリール」ニヤリ
ガヴリール「げっ、ほんとに来やがったよ!?」
ウリエル「ラフィエルーー!!! あの時の借り、返してもらうぞ!」
ラフィエル「久しぶりですね、ウリエルさん」
ガヴリール「ってか、天使だけじゃねぇ…」
ベリアル「ふっふっふ。」
ヴィーネ「ベリアル!!?」
ベリアル「ヴィネット…やはりライバルとして再会出来たようね♪」
ルシファー「サターニャ、久しぶりね!」
サターニャ「ルシファー…アンタこそ久しぶりじゃない。脱走だ、なんて相変わらず悪魔的行為の度が過ぎてるわね」
ルシファー「久しぶりの再会で、お褒めの言葉は嬉しいじゃないのさ!」
ガヴリール「ミカエルお前、悪魔と手を組んでるのか?」
ミカエル「悪魔と一緒にいるのはガヴリール、お前だって同じだろ?」
ガヴリール「うっ、確かにそうだが」
ミカエル「だから、俺らも前から知り合った悪魔と手を組んだんだ!」
ウリエル「しかも手を組んだ悪魔側のライバルが、ラフィエル達と一緒にいる悪魔だというじゃないか!」
ベリアル「これはもう偶然以前に運命としか思えない。だから…」
ルシファー「私たちは組んだものよ。利害の一致としてね!」
ガヴリール「ネトゲのできる場所を守るため、こっちもやるしかねぇな!」
ラフィエル「それにしても、ライバル同士が揃う…運命とは不思議なものですね…」
サターニャ「いいわ。ここは戦うしかないわね」
ヴィーネ「ちょっと、みんな!?」
ベリアル「ヴィネット、戦うことを拒否したらこの地上を破壊しつくすわよ? それでもいいの?」
ヴィーネ「なっ!? しょうがないわね……地上を守るため、止むを得ないわ!!」
ベリアル「それでよろしい!」
ウリエル「では、時間を止め、結界を張って戦おうか」
ルシファー「もちろん、一対一でね。」
ミカエル「勝者が多い方が勝ちだ。もし、お前らが勝ったら俺らはそれぞれ大人しく捕まろうか」
ベリアル「でも、私たちが勝ったら何でも言うことを聞いてもらうわよ。ルールはそれだけよ」
時間を止めて結界を張った後…。
ミカエル「最初は俺とガヴリールだ。正々堂々と行こうぜ!!」
ガヴリール「へいへい。」
ミカエル「スタート!!」ダッ
ガヴリール「よっと…」ヒョイ
ミカエル「なにっ、俺の体当たりを交わしただと!?」
ミカエル「この野郎!!」ダッ
ガヴリール「ふん。」ヒョイ
ミカエル「おらぁっ!」ダッ
ガヴリール「ふわぁ~」ヒョイ
ミカエル「はぁはぁ。なぜだ、以前のお前は、俺の体当たりで追い詰めることが容易いはずなのに!?」
ガヴリール「まぁ、あの時の優等生だった私は、話し合いだとか下らない事抜かして戦おうとする気がなかったから、かな?」
ミカエル「なにぃっ!?そういえば、お前…よく見ると以前よりも髪が異常に乱れ、口調も性格も変じゃないか!? それに顔つきも!」
ガヴリール「バカが、やっと気が付いたか。」
ガヴリール「もう私はあの時の私じゃない……そう、私はこの下界で駄天使になったんだよ!!」
ミカエル「なんだとぉぉぉぉーーーーっ!?」
ガヴリール「んじゃあ、もういいか? さっさと済ませようぜ!」
ミカエル「ふざけるなーーー!! 本当だったらもっとじわじわといたぶってやりたかったが、あの時のお前じゃないのなら意味がねぇ……だったら、この勝負はもう終わりだ!」
ミカエル「一気にカタをつけてやるよ!」
ミカエル「はああああぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ガヴリール「おーおー、見ないうちにずいぶんと天使力を高めたようだな…」
ミカエル「当たり前だ! くらえーーー、超ショルダータックルーー!!」ダッダッダ
ガヴリール「おぉー、早いねぇ…」
ガヴリール「よっ、天使の矢!!」シュバ
ミカエル「バカか。そんなもん、簡単にはじいてやるわ!」カキンカキン
ガヴリール「神足通!」シュン
ミカエル「バカめ、こっちも神足通でお前に追い付いてやるよ。神足t」グサッ
ミカエル「っ!!? いってぇぇーーー!?」ビクッ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません