服部「あー明日から東京の高校かー、緊張するなあ」

母親「平次ー！準備できたのー？遅刻するわよー？」

服部「あぁできてるで！！いってくるで！！」

母親「気を付けてなー」



母親はいつも通りの笑顔で送り出した。
父親も「平次なら東京でもうまくやっていけるだろう」と何の心配もしていなかったようだ。
服部も不安はあったが、すぐ馴染めるだろうと思っていた。

－学校―

先生「では今日は新しく入学してきた転校生を紹介します！」

生徒達「今の時期に転校？」「高校で転校なんて珍しいな」「どういう人なんだろう」ｶﾞﾔｶﾞﾔ

先生「じゃあ、どうぞ！」

服部「はじめまして！！大阪出身の西の高校生名探偵、服部平次や！皆よろしくな！」

生徒達「！」

生徒A「今なんて言った？」

生徒B「大阪出身ですって」

生徒C「・・・」

生徒達「・・・」ｼｰﾝ

先生「ご、ごほん！じゃあとりあえず今日からよろしくね！服部くん！」

服部「分かったで！」

－休み時間―

生徒A「なあ服部くん」

服部「なんや？」

生徒A「君大阪出身なんでしょ？」

服部「せやけど、それがどうかしたんか？」

生徒A「大阪人って何食べるの？」

服部「え？こっちと大して変わらんと思うで？」

生徒A「んっｗそうなの？ｗてっきりキムチとかゲロチヂミばっかり食べてるのかと思ったよｗ」

服部「どういうことや？」

生徒A「なんでもないｗｗこっちの話だよｗｗ」

生徒達「ｸｽｸｽ」

服部「なんやこいつら・・・」

生徒B「服部くーんｗｗｗそれー！！」ﾊﾞｼｬ

服部「な、なんやこれ！！臭いで！！」

生徒B「何って？トンスルだよｗｗｗ君たちが大好きなトンスルｗｗｗ」ﾄﾞﾊﾞｧ

服部「トンスルってなんや！？臭いで！！やめるんや！！」

生徒A「きめえｗｗｗ大阪のチョンの癖に人語使うんじゃねーよｗｗｗｗｗ」

生徒C「ほんとだなｗ我ら東京様に下劣なチョンが来るとかどれだけ愚かなんだかｗｗｗ」

服部「か、体を洗いに行ってくるで・・・（なんや・・・いったいどういうことなんや・・・）」

生徒B「お気をつけてｗｗｗできれば二度と帰ってくるなよｗ」

生徒A「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」


服部は理解できなかった。
自分が何故こんな仕打ちを受けるのか、何故大阪を侮辱されるのか、理解ができなかった。

－1時間目（社会）―

教師「まず日本というのは列強を打ち破る力を持つ強大な国でした。アメリカとも戦いましたが、引き分けで終わりました。」

教師「日本はアメリカの事を考えて、敢えて降伏したといいます。今じゃアメリカ筆頭に世界中の国と仲がいいですよね？」

教師「日本は世界の平和を願って戦争を放棄することを決めました。非核三原則もアメリカと共に決めたといいます。日本は世界の救世主でもあるのです」

生徒「日本すげー！！！」「日本マンセー！！」「日本って強い！！」「韓国ｗｗｗｗ」「ブサヨｗｗｗｗｗ」「大日本帝国万歳！！天皇万歳！！」

服部「（なんやこの授業！！！全く歴史が違うやんけ！！そもそも日本はアメリカのポツダム宣言を受け入れて降伏したんや！捏造もいいところや！！）」

教師「ホルホルｗｗじゃあ社会科恒例の「君が代合唱」をしましょう！！皆さんキリーツ！！！！」

教師「きーみーがーよーぉーわー」

生徒「きーみーがーよーぉーわー」

服部「（頭おかしいんちゃうか？軽蔑するで・・・）」