京子「・・・」
結衣「・・・」
ちなつ「・・・」
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京子「・・・」
結衣「・・・は?」
ちなつ「・・・」
京子「だから、あかりは天然ジゴロだ!」
結衣「・・・」
ちなつ「・・・」
京子「・・・」
結衣「・・・で?」
ちなつ「・・・」
京子「だから、あかりは天然ジゴロ」
結衣「それはもういいから」
ちなつ「天然ジゴロが何なのか説明して下さいよ」
京子「私、観察してて気付いたんだけどさー」
京子「あかりって、無意識に周囲の人間をオトしまくってるっていうか」
結衣「あかりが?」
ちなつ「何をわけのわかんない事言ってるんですか」
京子「だってさー、お前らあかりにメロメロだろ?気付いてないかもだけどさー」
結衣「私たちが?あかりに?」
ちなつ「何言ってるんですか京子センパイ」
京子「だって、実際そうじゃん。大体・・・」
ガラ
あかり「今日はー。お掃除当番で遅くなっちゃった」
京子「おっ、噂をすれば・・・」
結衣「やぁあかり」
ちなつ「お掃除お疲れ様だねあかりちゃん」
あかり「うん、今日のお掃除大変でー」
京子「一見、何気ない会話のようだけどもうあかりのジゴロっぷりはスタートしている・・・」
あかり「櫻子ちゃんが水の入ったバケツひっくり返しちゃって」
ちなつ「あらま、それは大変だったね」
あかり「それで、みんなで後始末しててね」
ちなつ「櫻子ちゃんもおっちょこちょいねー」
結衣「・・・」
京子「あかりとちなつちゃんは同じクラスだから会話が弾みやすい・・・」
京子「けど、結衣が蚊帳の外だ」
あかり「それで、やっと後片付けが終わったよーって時に」
ちなつ「ん?何かあったの?」
あかり「お詫びにってバケツに水を汲んできた櫻子ちゃんがまたひっくり返しちゃって」
ちなつ「に、2回も?フフッ・・・」
結衣「・・・」ペラ…
京子「仕方なく、結衣が雑誌を読み始めた・・・」
京子「けど内心、あかり、ちなつちゃんと仲いいよな・・・なんて思ってるに違いない」
あかり「もう、櫻子ちゃん大パニックで」
ちなつ「フフッ・・・。それもそうよね」
あかり「私のせいだー、だから私がもう1回水汲んでくるーってダッシュで教室出てこうとして」
ちなつ「あっはっは・・・。次もどうなるか想像つくね」
結衣「・・・」
京子「結衣の考えてる事がわかるぞ?」
京子「私とあかりは幼馴染なのに何でちなつちゃんとこんなに仲いいんだろ・・・なんて考えてるな?」
あかり「もう、みんな必死に櫻子ちゃん、いいから大丈夫だからーって止めて」
ちなつ「フフッ・・・。櫻子ちゃんに悪気はないんだろうけどね」
あかり「それで、今日けっこう遅くなっちゃって」
ちなつ「それじゃあしょうがないよ、フフッ、櫻子ちゃん・・・」
結衣「・・・」
京子「あかりって、昔あんな私と京子にどこでもくっついて来たのになー・・・」
京子「なんて色々懐かしい思い出が結衣の頭を駆け巡る。けど、今は・・・」
あかり「もう、櫻子ちゃんにも困ったものだよー」
ちなつ「フフッ・・・。本当、櫻子ちゃんおっちょこちょいね」
あかり「まぁ、そこが櫻子ちゃんらしいんだけどね」
ちなつ「そうだよねー」
結衣「・・・」ウウ…グスッ…
京子「ほらほら、結衣が目に涙を浮かべ始めたぞー?」
京子「あかり、今は私よりちなつちゃんと話してる方が楽しいんだ・・・って結衣の心の声が聞こえるようだ」
京子「けど、まるで測ったかのようにこのタイミングで」
あかり「結衣ちゃん。結衣ちゃんはお掃除してる時に何か困った事とかはない?」
結衣「え?な、なになに?私?」パッ
あかり「うん」
京子「おーおー結衣、あんなに嬉しそうな顔しちゃって」
京子「ほっとかれてた分、余計嬉しいよな?良かったな結衣」
結衣「う、うん、掃除ね・・・。うん、私って一人暮らしだからさ」
結衣「部屋の掃除、どこでも自分でやらなくちゃいけなくて大変でさ・・・」
あかり「あー。うん、そうだよねー」
ちなつ「・・・」
京子「結衣とあかりが話しを始めた」
京子「けど結果、今度はちなつちゃんが蚊帳の外だ」
結衣「だから、お風呂場とか台所とかも自分でやんなくちゃいけなくて」
結衣「これが、普通の掃除と勝手が違ってね・・・」
あかり「あー、あかり台所のお掃除なんてした事ないなー」
ちなつ「・・・」イジ…イジ…
京子「ちなつちゃんが、髪をいじり始めた・・・」
京子「あれって、確か構って欲しいのサインとかって聞いたことがあるぞ?」
結衣「油汚れとか、なかなか落ちないんだよねー」
結衣「何か、細かい隙間にも溜まっていってこびりついちゃって」
あかり「あ、それ何となくわかるかもー」
ちなつ「・・・」チラ…チラ…
京子「ちなつちゃんがチラチラとあかりの方を見始めた」
京子「そりゃあ、結衣とあかりは幼馴染だから仲いいよね・・・って思ってるな?」
結衣「だから、たまに意地になって」
結衣「絶対全部汚れ取ってやるぞー!って2時間ぐらい掃除してる事あるなー」
あかり「に、二時間も?そんなに?」
結衣「うん。それで気がついたら夕御飯の時間で、また油汚れが・・・って思いながらご飯作ったりね」
あかり「フフッ・・・」
ちなつ「・・・」
京子「結衣、あかりと話してばっかで私の事ほっといて・・・って思ってるな?」
京子「けどその気持ち、本当に結衣にほっとかれたからか?実は違うんじゃないか?」
あかり「それじゃあ、あかり今度結衣ちゃんちにお掃除手伝いに行くよー」
結衣「え?本当に?いやー、悪いよ」
あかり「ううん、あかりもお掃除の練習になるし」
結衣「あー、そうかもね。じゃあ、台所一緒に掃除しようか」
あかり「うん!」
ちなつ「・・・」ウルウル…プーッ
京子「ちなつちゃん、目に涙浮かべてほっぺまで膨らまして・・・」
京子「あかりちゃんのバカ!とか思ってるなあれ絶対。それ結衣を独占されたからじゃないよ多分」
京子「・・・けど、またもやこのタイミングで」
あかり「ちなつちゃん、ちなつちゃんも一緒に行かない?」
ちなつ「え?わ、私も?」パッ
あかり「うん!結衣ちゃん家のお掃除のお手伝いに」
ちなつ「う、うん、いいんですか結衣センパイ?」
結衣「うん。もちろんだよ」
ちなつ「じゃ、じゃあお邪魔すますね?ねーあかりちゃん?」
あかり「うん!」
京子「あーあ、ちなつちゃんあんなに嬉しそうにしちゃって」
京子「さっきまで目に涙溜めてたのが嘘のようだ」
結衣「じゃ、ついでにみんなで一緒にホットケーキでも作ろっか」
あかり「あー、賛成ー」
ちなつ「きゃー、楽しみですねー」
京子「最初はちなつちゃん、次は結衣と個別に話しを振り、それぞれの不安を煽る・・・」
京子「けど結局、こうやってみんなで和気藹々と遊ぶ話をまとめてしまった」
京子「自身はどっちにも傾きすぎない。天性のバランス感覚・・・。やはり、あかりは天然ジゴロ・・・」
結衣「京子、さっきから何一人でブツブツ呟いてるんだ」
ちなつ「そうですよ」
あかり「一緒にお話しようよ?」
京子「ん?あいや、お前らの様子を観察してるだけでそれで十分楽しいっていうか・・・」
ガラ
綾乃「としのーきょーこー!」
千歳「お邪魔しますー」
京子「ん?おお、綾乃。どうしたの?」
綾乃「どうしたの?じゃないわよ歳納京子」
綾乃「すっかりなかった事になっちゃってるけど」
綾乃「部室の無断使用は、バッキンバッキンガムよ!」
綾乃「今日という今日こそは、出てってもらうわよー!」
京子「綾乃って、時々思い出したように言い出すよなそれ」
京子「ま、まぁさ、もうこんな馴染んじゃってるからさ、今さら出てけって言われても・・・」
綾乃「馴染むとか馴染まないとかの問題じゃなくて」
綾乃「あなた達に好き勝手されたら、他の生徒たちに示しがつかないのよ」
結衣「杉浦さん、私からもお願いするからさ・・・。見逃してもらえない?」
綾乃「いくら船見さんのお願いだからって、ちょっとそれは聞けないわね」
ちなつ「杉浦センパイ、私たち出てかなくちゃいけないんですか?」
綾乃「ええ。可愛そうだとは思うけど規則は規則だから」
あかり「そんな・・・。ごらく部がなくなっちゃったら、あかり、悲しいです・・・」
綾乃「・・・うーん」
綾乃「まぁ、じゃ仕方ないわね・・・。別に出てかなくていいわよ」
あかり「本当ですか?杉浦先輩、ありがとうございます!」
ちなつ「さすが杉浦センパイ。優しいんですね」
結衣「杉浦さんも話がわかるね」
京子「今、あかりに対してだけ明らかに態度が違ったよな?」
京子「私が言うのも何だけど、そんなにあっさり認めていいのか?他の生徒への示しは?」
千歳「みんな、ごめんな?」
千歳「ウチらも生徒会やから、一応言わなあかん立場なんやけど」
千歳「本当は、綾乃ちゃんごらく部無くなって欲しいなんて、これっぽっちも・・・」
綾乃「ちょ、ちょっと千歳ー!?」
結衣「ふふっ・・・」
ちなつ「杉浦センパイ、素直じゃないんですから」
あかり「あかり、それを聞いて安心しました」
京子「まぁな?恐らく綾乃的にもあかりと接する機会なくなっちゃうからな?」
京子「綾乃、何だかんだであかりに会いに来てるフシがあるし」
あかり「あ、池田先輩!」
千歳「ん?どうしたん赤座さん?」
京子「お?」
あかり「この前、漬物の事色々と教えてくれてありがとうございました」
あかり「漬物って奥が深いんですね。それで、あかりもちょっと興味が出てきて・・・」
千歳「ああ、それはええ事やねぇ」
京子「相手の趣味を褒め、自分もそれに感化された事を示す・・・」
京子「うん、王道中の王道だ。意識してやってるかどうかはわからんけど」
あかり「だから、あかりも今漬物作ってる最中なんです」
千歳「え?赤座さんが?いやぁ、それはええ事やなぁ」
綾乃「・・・」
結衣「・・・」
ちなつ「・・・」゙
京子「あかりが千歳と漬物の話で盛り上がる中、他は退屈そうだ・・・」
京子「別にお前らはお前らで喋ってていいんだぞ?」
あかり「出来上がったら、食べてもらってもいいですか?」
千歳「まぁ、それは嬉しいなぁ」ドバァ
京子「自分の趣味を認めてもらって、さらに仲間が増えるのは確かに嬉しい」
京子「そして、何で鼻血が出るんだ千歳?」
あかり「あ、みんなも漬物出来たら持って来るね?」
結衣「本当?あかりが作った漬物くれるの?私、漬物大好物なんだ」
ちなつ「嬉しいー、私、漬物がないとご飯が進まない体質で」
千歳「漬物の道は奥が深いでー」ドバドバ
綾乃「ち、千歳。私にも漬物の作り方教えなさいよ」
京子「一瞬にして、漬物が大ブームだ・・・」
京子「お前らって、そんな漬物好きだったっけ?」
ガラ
櫻子「絶対、向日葵には負けないからな!」
向日葵「私こそ、櫻子には負けませんわ!」
京子「ん?ひまっちゃんにさくっちゃん?」
京子「どうしたの?そんなケンカしながら入ってきて」
櫻子「お前みたいなおっぱいお化けに負けてたまるか!」
向日葵「おっぱいお化けって誰の事なんですの!」
櫻子「お前だー、このおっぱいが本体!あとはオマケ!」
向日葵「ぐぬぬ、言わせておけば・・・」
京子「ま、まぁまぁ二人とも・・・」
京子「ま、ケンカするほど仲がいいって言うし」
京子「この二人はお互いがいるから、さすがにあかりのジゴロっぷりが入り込む余地は・・・」
櫻子「ぜーったいに、あかりちゃん私の方が好きだもんね!」
向日葵「そんな事ありませんわよ。私の方に決まってますわ。そうですわね赤座さん?」
あかり「えっ、えっ?」
京子「あかりのジゴロっぷり自体がケンカの原因だった・・・」
櫻子「だから、あかりちゃんに今日は私と向日葵のどっちが好きか決めてもらう!」
向日葵「そうですわ。赤座さん、私の方が好きですよね?」
あかり「えっ、えっ、そ、そんな・・・」
京子「まぁ、これはあかりとしても困るわな」
京子「どっちか片方選べばもう片方が立たない」
京子「でもどっちも好きー、じゃお互い納得しそうにないなこりゃ」
京子「さー、どうするあかり?」
あかり「・・うーん、櫻子ちゃん」
櫻子「やっ・・・!」
あかり「・・・は、とっても明るくて元気で、一緒に居ると楽しいよね」
櫻子「そうでしょ?そうでしょ?私の方が好きだよねあかりちゃん?」
あかり「それで、向日葵ちゃん・・・」
向日葵「やっ・・・!」
あかり「・・・は、優しくって、一緒にいると何だか安心しちゃうんだ」
向日葵「ですよね?ですよね?私の方が好きに決まってますよね赤座さん?」
櫻子「どっち?どっち?どっちが好き?」
向日葵「私、私ですわよね?」
あかり「うーん・・・」
あかり「やっぱり、決められないよー」
あかり「あかり、櫻子ちゃんも向日葵ちゃんもどっちも好き!」
櫻子「・・・」
向日葵「・・・」
櫻子「く・・・」
向日葵「くく・・・」
櫻子「くのーっ、あかりちゃんってばーっ!」ダキ
向日葵「本っ当に、可愛らしいですわね!」ダキ
あかり「きゃあ!ちょ、ちょっと櫻子ちゃんに向日葵ちゃん苦し・・・」
京子「最初にお互いの長所をそれぞれ褒める事で」
京子「本来なら成立しないはずの「どっちも好き」を成立させた・・・」
京子「見事な手腕だ。・・・けど、ここまでは並のジゴロ。あかりの本領は・・・」
あかり「じゃあね櫻子ちゃんに向日葵ちゃん、仲直りの握手しようよ?」
櫻子「う、うん・・・仕方ないな。仲直りしてやる向日葵」ギュ
向日葵「恩着せがましいですわね・・・まぁ仕方ありませんわ」ギュ
櫻子「今日の勝負は引き分けだけど、次は私が勝つからな!」
向日葵「それはこっちのセリフですわ」
京子「自分のせいでこじれた二人の関係を修復しにかかる・・・」
京子「あくまで自身は和を取り持つ存在として動き、けっして出しゃばらない」
京子「引き際が鮮やかだ。それがあかりの天然ジゴロぶりをますます加速させる・・・そして」
綾乃「・・・」
千歳「・・・」
結衣「・・・」
ちなつ「・・・」チッ
京子「みんな何だか、ものすごくつまらない映画でも見させられたような顔してるぞ?」
京子「ちなつちゃん、今舌打ちしなかった?」
あかり「もう、櫻子ちゃんも向日葵ちゃんも、どっちが好きかなんて困るよー」
櫻子「けどさ、あえて言うとどっち?どっち?」
向日葵「私?私ですわよね?」
あかり「えー、だって」
あかり「あかり、みんなの事好きだもーん」
櫻子「けど、向日葵より私の方が好きだよね?」
向日葵「そんな事ありませんわよね?私ですわよね?」
綾乃「・・・」テレッ
千歳「・・・」ドバ
結衣「・・・」サッ
ちなつ「・・・」ニィッ
京子「これだ。この一言だ。ひまっちゃんとさくっちゃんに傾きすぎたバランスを」
京子「一瞬にしてニュートラルに戻すこの一言。意識してやってはいないんだろうけど」
京子「天性のバランス感覚・・・。これがあるかないかが並みのジゴロとあかりの違いだろう」
ガラ
西垣「やーやー、みんな」
松本「・・・・・・・・・」
京子「ん?西垣ちゃんに会長?どうしたんですか?」
西垣「面白い発明品が出来たから、赤座で試そうと思ってな」
松本「・・・・・・・・・」
京子「そんで、どうせ爆発しますよねそれ?」
京子「この人も、何だかんだ言ってあかりを爆発に巻き込みたがるよな」
京子「これも、一種の歪んだ愛情表現なのかも知れない・・・」
松本「・・・・・・・・・」
西垣「はっはっは、松本ダメじゃないか赤座に向かってそんな卑猥な事言っちゃ」
西垣「どこでそんな言葉覚えたんだ?ゆるゆりじゃなくなってしまうじゃないか」
京子「そんで会長は会長であかりに向かって淫語を連発してるのか?」
京子「どうやら相当な事を言ってるようだ」
あかり「えっ、えっ、発明品ですか?あかりで試すんですか?」
ちなつ「西垣先生、また変な発明品持ってきたんですか?」
結衣「そうですよ。いつも最後に爆発ばっかして」
綾乃「赤座さんが怯えちゃってるじゃないですか」
千歳「そんな危ないもの、赤座さんで試したらあきまへんて」
櫻子「そうですよ!試すなら自分でやって下さい!」
向日葵「あら珍しいですわね櫻子、私と意見が一致するなんて」
京子「まぁ、そうなるわな」
京子「こんだけあかりのガードがいるなら、流石に西垣ちゃんも無理やりには・・・」
西垣「おや、残念だな」
西垣「折角、何を考えてるかわかるぞヘルメットを発明したというのに」
ちなつ「え・・・?」
結衣「何を考えてるのかわかるぞヘルメット?」
京子「・・・何だか嫌な予感がして来たぞー?」
西垣「ああそうだ。これを被せれば、何を考えてるのかが空中に表示される」
西垣「だから、赤座に被せれば赤座が何を考えてるのかがわかる」
西垣「それで、私の事が1番好き・・・とか・・・フフ、よせ照れるじゃないか赤座・・・」
松本「・・・・・・・・・」
ちなつ「・・・」
結衣「・・・」
綾乃「・・・」
千歳「・・・」
櫻子「・・・」
向日葵「・・・」
あかり「えっ、えっ?」
京子「みんなの目の色が変わったぞー?」
京子「本当にいいのかお前ら?それあかりに被せても。それ結局最後に爆発するんだぞー?」
ちなつ「・・・」ジリ…
結衣「・・・」
綾乃「・・・」
千歳「・・・」
櫻子「・・・」
向日葵「・・・」
あかり「えっえっ、み、みんな?どうしたの?」
京子「もはや、みんな自分の事しか頭にない様子だ」
京子「これも、あかりの天然ジゴロっぷりが自ら招いた災厄なのかも知れない・・・」
ちなつ「ね?ね?ちょっとだけ被ってみよ?ね?あかりちゃん」
結衣「あ、ああ!別に何ってわけじゃないけど!」
綾乃「そ、そうよね?先生の実験に協力しなきゃだからね?」
千歳「そうや?いつもお世話になってるからな?」
櫻子「私が1番好きだよね?」
向日葵「私ですわよね?」
あかり「きゃあーっ!?ちょ、ちょっとみんなーっ!?」
ドタンバタン
西垣「よーし、いいぞ。そのまま押さえていてくれ」
松本「・・・・・・・・・」
京子「まさに、地獄絵図だなこりゃ」
京子「欲は、人をここまであさましくするのか・・・」
西垣「さーて、これで準備完了だ。それじゃスイッチ入れるぞー」
あかり「いやーっ!?み、みんな何でーっ!?」
ちなつ「ちょっとだけ、ちょっとだけだってば!」
結衣「あ、ああ、すぐ済むって!」
綾乃「せ、先生の実験のためなんだから!」
千歳「ああ、そうや?別に何でもないからな?」
櫻子「あかりちゃん、絶対私の方が好きだからなー!」
向日葵「いいえ私ですわ!」
松本「・・・・・・・・・」
京子「本当に、先生まで混じって何やってんだか・・・」
京子「でもなー、こんな状況で考える事と言ったら」
『みんな、ひどい!』パッ
あかり「もうっ・・・」
ちなつ「あ・・・」
結衣「あかり・・・」
綾乃「赤座さん・・・」
シーン…
京子「まー、そうなるわな」
京子「寄ってたかってしまいにゃ爆発するヘルメット被せられちゃ」
京子「誰だってこうなるわな」
ちなつ「・・・ごめんね、あかりちゃん」
結衣「私、ちょっとどうかしてたよ」
あかり「ちなつちゃん・・・結衣ちゃん・・・」
綾乃「わ、悪かったわ赤座さん。無理やり変なヘルメット被せちゃって・・・」
千歳「堪忍してな・・・?」
あかり「杉浦先輩・・・池田先輩・・・」
京子「流石に、みんな冷静さを取り戻したようだ」
京子「あかりに嫌がられたのがよほどこたえたようだな」
櫻子「あかりちゃん、ごめん!」
向日葵「許して下さいます・・・?」
あかり「櫻子ちゃん・・・向日葵ちゃん・・・」
西垣「そ、その何だ、別に赤座が憎くてやったわけじゃなくてな・・・」
松本「・・・・・・・・・」
あかり「西垣先生・・・会長・・・」
京子「みんな、自らの行いを反省しあかりに許しを求めている」
京子「感動的な場面だ。・・・けどな。それをやっちゃうとな」
『みんな、大好きだよ』パッ
あかり「えへへ・・・」
ちなつ「!?」ドキーン
結衣「!?」ドキーン
綾乃「!?」ドキーン
千歳「!?」ドキーン、ブッ
櫻子「!?」ドキーン
向日葵「!?」ドキーン
西垣「!?」ドキーン
松本「・・・・・・・・・!?」ドキーン
京子「ほらなー、こうなるんだよなー」
京子「全員の心臓が打ち抜かれた音が聞こえたような気がしたよ、今」
ちなつ「・・・もーっ、あかりちゃんってば!」ダキッ
結衣「あかりーっ!」ダキッ
綾乃「赤座さんったら、もう!」ダキッ
千歳「もう、赤座さん!」ダキッ
あかり「きゃあーっ!?ちょ、ちょっとなにー!?」ダキッ
櫻子「あかりちゃーん!」ダキッ
向日葵「赤座さんっ!」ダキッ
西垣「赤座!」ダキッ
松本「・・・・・・・・・!」ダキッ
京子「はいはい、そんで全員まとめてドカーンね」
京子「わかりやすいったらありゃしないよ、全く」
結衣「京子、ほらお前も来いよ!」
京子「え、えー?私もー・・・?」
京子「そんな記念撮影みたいなノリで誘われても・・・」
京子「・・・まぁ、しょうがないか。じゃあ」ピト
ちなつ「いい?じゃ、みんなでせーの!」
あかり「ちょ、ちょっとー!?煙出てる!煙出てるよこのヘルメット!?」シューシュー…
全員「「「「私たちも!」」」」
全員「「「だーい好き!」」」
ピカッ
ドッゴーーーーー…ン…
西垣「いやー、なかなかいい爆発だったな松本」
松本「・・・・・・」
西垣「ん?何で赤座があんなにモテるのかって?さあな・・・」
西垣「・・・けどな。赤座を見てると思い出すな。昔よく似た生徒がいたんだ」
松本「・・・・・・」
西垣「どんな生徒かって?ああ、赤座とはタイプが違って・・・」
西垣「クールで、人を寄せ付けない雰囲気だったがな」
松本「・・・・・・」
西垣「ああ。それでみんな遠巻きに眺めながら憧れる感じで」
西垣「そいつが校内を移動するたびに、ゾロゾロと集団がついていくって有様だったな」
松本「・・・・・・」
西垣「名前?ああ、ちょっとド忘れしたな・・・確か、あか・・・あか・・・ね?だったかな確か」
西垣「赤座とどっちがモテたかって?さぁ、それは何とも言えんな・・・」
(京子の家)
京子「いやー、それにしても参ったな、あかりの天然ジゴロっぷりには」
京子「みんな、あんなにあかりにメロメロでさ・・・・・」
京子「・・・まぁ、そういう私も」
京子「こんなにあかりの事ばっか考えちゃってるんだから」
京子「もしかして、私もあかりの天然ジゴロっぷりにやられちゃってるのかもね・・・」タハハ…
京子「・・・まぁ、それにしても」
京子「一番、あかりのジゴロっぷりにやられちゃってるのは」
京子「あの人かも知れないなぁ・・・」
(あかねの部屋)
あかね「へっくし!」
あかね「うう、風邪かしら?」
あかね「うー、寒い季節だし・・・。冷えないように・・・」
あかね「あかりのパンツ、重ね被りして暖かくしなきゃね♪」
終わり
以上になります
呼んでくれた方、コメくれた方ありがとうございました
大室家ならどうなるスかね
花子「櫻子は天然ジゴロだし!」
櫻子「花子は天然ジゴロだ!」
櫻子「ねーちゃんは天然ジゴロだ!」
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