【艦これ】エロフラガー (38)
※短めです
提督「明石から機械のモニターを頼まれた」
提督「説明があまりに長くてよく聞いてなかったが……とりあえず>>3に試してみよう」
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川内
提督(機械を持って歩いていると、川内が廊下の角から歩いてきた)
提督(川内型一番艦、ネームシップ。アイドルとインテークヘアの妹を持つ姉だ)
提督(夜戦夜戦うるさいのが特徴だ)
提督(あとかわいい)
川内「あっ提督。もうすぐ夜だね……って何それ。スタンガン?」
提督「違うよ」
提督は機械を川内の体に押し付けてスイッチを押した。
稲妻が弾けたような音が響く。
川内「うわーっ!!」
提督「うわーっ!?」
川内は驚いた。
提督も驚いた。
川内「ちょっと提督! いきなり何するのよ!」
提督「いや、その。つい」
川内「ついじゃない!」
提督は殴られた。
明石からは危険がないと聞かされたせいで提督は油断していた。
提督「あいつ……何が『ゼンゼンダイジョーブですよ!』だよ」
提督「あの音は明らかヤバかったろ」
痛む頬に顔をしかめながら、途方に暮れる。
提督「後で謝っておこう」
その後、川内はけっこう本気で怒っていたが、素直に謝ったら許してくれた。
機械は明石に返却した。その際、頭を一発殴った。
明石「痛いですよ」
提督「俺だってビンタされたんだぞ」
スタンガンのような効果があったことを伝えると、明石は首をひねった。
明石「おっかしーな……そんなはずはないんですけど……」
提督「でも実際そうだったんだ。お前、あんまり危険なものは作らないでくれよ?」
そうして一日は終わった。
提督(あの機械が何なのかはよくわからなかった)
提督(明石が何か言っていたような気がしたが……よく聞いていなかった)
提督(その後は特に何もなかった)
提督(一日が過ぎ、二日が過ぎ……異変は三日目に起こった)
~三日後~
提督(トイレに行くか)
―廊下―
提督(フー……コーヒー飲みすぎたかな。心なしか腹が緩くなってる)
川内「あっ提督。おはよー……」
神通「おはようございます。提督」
那珂「ていとくー。おっはよー♪」
提督「おはよう。今日も一日頑張ろうか」
川内「あーぃ……」
神通「もう、姉さん。提督の前でぐらいはしっかりしてください」
那珂「お姉ちゃーん? 夜更かしは美容にはよくないんだぞー」
そのとき、川内は窓側を歩いていた。
今は春先とはいえ、まだ外は寒い。そのため、窓は普通は開けないようにしていた。
だが、窓は開いていた。そこから風が吹いた。
川内「あっ……」
神通「ひゃっ」
那珂「キャッ!」
風が吹いて、スカートをたなびかせた。
川内のスカートは完全にめくれた。提督にはそれが見えた。
神通のスカートは完全にはめくれなかった。
那珂は反射的にスカートを手で抑えていた。
提督「…………」
川内「…………」
川内「……見ました?」
提督「……見てない」
提督「……見えたんだ」
川内「イヤーッ!!」
提督は殴られた。
けもフレ見ます
提督(その後、やけに風が吹くようになった気がする)
提督(いや、気がするのではない)
提督(風が吹くようになってる)
―演習場―
川内「砲雷撃戦、よーい――」
ヒュウウ――――――
鹿島「キャアッ!」
若葉「……ッ!?」
荒潮「あらぁ~」
酒匂「ピャーッ!?」
伊8「?」
川内「…………」
提督「…………」
提督「……いいと思うよ、黒」
川内「――ッ!!」
鹿島「ちょっ、川内さん! それ人に向けちゃダメです!」
提督「いや、ゴメン! ホントゴメン!」
提督「見るつもりはなかったんだけど!!!」
川内「でも見たじゃん! 見たじゃん!!」
提督「ゴメンって!!!!!」
鹿島「落ち着いてください川内さん! 私も見られましたから!」
提督「見てないよ」
鹿島「え?」
提督「というか、見えなかった。だってホラ、結構離れたトコにいたじゃん」
鹿島「」
ドーン
若葉「……」
若葉「私も、見られてないのか」
荒潮「たぶんね~」
ドーン アアアアアア!!! ドーン
酒匂「ぴゃあ……よかったー」
伊8「? 何がよかったんですか?」
伊8「というか、提督が撃たれてますけど。どうしたんですか?」
荒潮「いろいろあったのよ~」
ドーン アアアアア ドーン ワアアアア!!! ドーンドーン
―廊下―
川内「……」
川内(最近、どうしたんだろう。なんかヘンだよなぁ……)
川内(やけにスカートがめくれるようになった気がする)
川内(……気のせい、なのかなぁ)
提督「……」
川内「あっ……」
提督「……」
提督「お、おはよう……」
川内「おはよう、提督……」
提督「今日は早いんだな」
川内「うん……」
川内「夜更かしは美容の大敵らしいからね……」
提督「そう……」
(…………)
(……ぎこちない)
提督「な、なあ。川内」
提督(最近、色々とおかしいのって、たぶん……)
提督(俺のせいだよな……たぶん……)
提督(たぶん……おそらく……もしかして……)
川内「なに? 提督」
提督(おかしく思われるかもしれないが……言うか)
提督「ええっと……」
天津風「コラー!」
島風「キャハハハハ!」
ダッダッダッダッダッダッダ
提督「おい、廊下を」
天津風「しまかぜー! 今日こそは許さないわよー!!」
島風「ごめんごめーん!」
島風たちは提督と川内の間をさっと走り抜けていった。
そう、風とは何も、外にいるときだけに起きる現象とは限らない。
団扇であおげば小さくとも風は起こり、
人がそばを走り抜けていったときにも風は起こるのだ。
川内「……」
川内はスカートがめくれても、もはや顔色を変えなかった。
無表情である。
提督「……」
提督「今日は、その」
川内「そう。スパッツ、穿いてるんだよ」
川内「下着を見られないようにね」
川内「普段ならそんな心配ぜんぜんしないんだけど」
提督「そうか……」
提督「スパッツなら、一応セーフなのか……」
川内「うーん……」
川内「まあ、下着に比べたら、ね」
提督「そうか……」
提督「じゃあ良か」
川内「じゃあ良かった――ってならないよッ!!」
提督は殴られた。
健康診断に行くので夜にまた書きます
~四日目~
―廊下―
提督「あっ、川内……」
川内「……」
川内「……オハヨー」
提督「おはよう……」
提督(よかった。まだ挨拶はしてくれるみたいだ)
提督(メッチャ声ちっちゃかったけど)
川内(…………)
川内(今日は、特に何も――)
ガッシャーーンッ!!!
提督「ッ!!!」
川内「ッッ!!!」
突然、ガラスの割れる大きな音がして、提督は振り返った。
そこで提督は見た。
窓が砕け散り、ガラスの破片が川内の周囲に散らばっていた。
提督「おいッ! 川内! ケガは――」
割れたガラスは不自然なまでに川内を避けていた。
川内にケガは無かった。
提督「――」
川内「――」
スカートはいつも以上にめくれていた。
提督「そんな、馬鹿な……」
提督「そんなことがあり得るのか……」
川内「……」
提督「それに、今どき毛糸のパンツってあり得るのか……」
失言に気づいたときは遅かった。
川内「ああああああああ!!!!!」
提督には攻撃を避ける間もなかった。
鳩尾に膝蹴り。
顔面に肘打ち。
倒れこんだ背中にサッカーボールキック。
提督「ごボっはァッッ!!」
川内は蹴ったときの感触でいくらか我に返った。
だがまだ怒っていた。
川内「あっ、ゴメン!」
川内「ゴメ……バカァ!!」
川内は混乱したまま走り去った。
提督(その後も……)
~~~~~~~~~~~~~
―執務室―
エアコン「ヴヴヴヴヴヴゴゴゴゴゴゴゴゴッゴゴゴ」
提督「エアコンの調子悪いなー」
提督「なあ?」
川内「……」
提督(返事を返してくれない)
提督(秘書艦はやってくれるけども)
提督「なあ、川内」
川内「何でしょうか」
提督(敬語)
提督(とてもつらい)
提督「その、さっきのことをもう一度謝りたくてな」
提督「毛糸のパ――」
川内「……」
川内は物凄い目つきで睨んできた。
提督「」
提督(滅茶苦茶怖い)
提督(いや、でもここで黙り切ったら……まずい気がする)
提督(本格的に嫌われるかもしれない)
提督(いや、もう――いや、そんなことは考えないようにしよう)
提督(よし)
提督「川内。今回起こったことで俺に怒ってるようなら、許し」
エアコン「ゴヴェエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!」
何の前触れもなかった。
ドラゴンが火を噴いたような音が執務室に響き渡った。
エアコンは火ではなく風を吐いていた。
提督にはもはやわけが分からなかった。
ただ、めくれ上がったスカートだけが真実だった。
川内「……」
提督「……」
提督「Oh, Nice spats」
大振りのテレフォンパンチは避けようとすれば避けられたのだが、提督は避けなかった。
ある日、提督は二階にいた。
天龍「えっ、ちょ、オイ! 嘘だろ!」
朝風「キャアアアア! 何よアレ! サル!?」
艦娘たちの悲鳴が聞こえたので、そちらを見ると、提督は思わず目を疑った。
提督「な、なんだアイツ!? サルか!?」
那智「いや、違う……チンパンジーだっ!!」
ちなみにこのとき、提督の周囲には誰もいなかった。
那智は艦娘たちと同じ場所にいた。
偶然の一致ということもまれによくある。
チンパンジー「……」
朝風「あ、あのサル、川内さんのほうに――」
天龍「川内! あぶねえ! チンパンが!」
川内「えぇ、や、タンマタンマタンマ!」
川内はパニくっていた。
チンパンジー「……ッ!」
チンパンジーは川内に襲い掛かろうとしていた。
提督「川内ーッ!!! 避けろォォォォ!!!」
川内「う、うわァーッ!!」
川内は両手でガードした。
バサッ
チンパンジーは川内のスカートをめくった。
チンパンジー「……」
全員が呆然としている中、チンパンジーは高速で去っていった。
その後、鎮守府は騒然となった。
手の空いた艦娘たちでチンパンジー捜索隊が一時的に編成された。
弾を装填した拳銃を片手に提督も捜索に加わったが、成果は上がらなかった。
またある日。憲兵が一人派遣されてきていた。
憲兵「いや、ですからねえ……チンパンジー?」
憲兵「そんな話は寄せられてはいませんが」
提督「でも確かに見たんですよ」
提督「自分だけではなく、部下の十数名も目撃しています」
憲兵「はぁ……」
憲兵「で、そのチンパンジーが、そこの……ええっと……」
提督「川内です」
川内「……」
憲兵「川内さんと接触して……どうしたと?」
提督「スカートをめくっていきました」
憲兵「はぁぁ……」
提督「いや、本当なんですよ。あまりにも突飛がないのは承知していますが、本当なんです」
提督「どこかの動物園からチンパンジーが」
憲兵「この県に動物園はありません。水族館ならありますけど」
提督「そうですか……」
憲兵はあからさまな軽蔑を浮かべていた。
憲兵「こんなことを申し上げるのもなんですが、私どもも忙しい身です」
憲兵「日夜、市民の平穏な生活を守るためにみな一生懸命働いています。負担も軽くはありません」
憲兵「なので、あまりこういった……くだらないことに付き合っている暇はないんですよ」
提督「いえ、くだらないことというのは……」
憲兵「第一、加害者がチンパンジーというのも……信憑性が全くありません」
憲兵「なんですか、チンパンジーって」
提督「いや、よく考えたらニホンザルだったかもしれません」
憲兵は呆れたようにため息をついた。
憲兵「で、そのチンパンジーに襲われたのが、その……」
川内「……」
憲兵「あー、えーっと……えー、ウゥン」
憲兵「その方……」
提督「彼女は川内です!」
提督は思わず怒って、両手で机を叩いた。
そのときだった。
執務室の窓は防弾ガラスに変えていたので、破片は飛び散らなかった。
その代わり、まるで砲弾でも受けたかのようなヒビが入った。
ビシィッっという嫌な音とともに、室内に突風が吹きこんできた。
提督「え、ちょオイ!」
憲兵「わァッ!!」
川内「うわァーッ!!」
風に背中を向けていたため、提督はその光景を見ることができた。
顔を手で覆った憲兵たちの服に、切れ込みがいくつも入った。
そして、子供がチラシを千切るように、人に着られた服が細かい破片となって風に流されていった。
あまりにも奇妙な光景だった。
数秒後、憲兵と川内は呆然として顔を上げた。
提督も呆然とした。
ただ、理由は違った。
提督(コイツ……)
提督(コイツ……女だったのか……)
提督(あまりにも……)
提督(あまりにも……貧乳すぎる……)
提督(貧乳……すぎるだろッ……!)
憲兵「……」
憲兵「……オイ、貴様」
提督「あ、ハイ」
提督(雰囲気が……変わった……)
憲兵「今のはどうやった」
提督「え?」
憲兵「とぼけるな……」
憲兵「今のは……どうやったのか、と……」
憲兵「聞いているんだよ――このド腐れメガネがァァァァッ!!!!」
提督「ウッオアアアアア!!!」
提督(拳銃!?)
憲兵「壁に両手を突け!」
提督「え!? 壁に両手を!?」
憲兵「壁に両手を突いてそのまま動くな! 早くしろ! さもないと撃つぞ!」
提督「え!? 撃つ!? 何故!?」
憲兵「いいから早くしろ! 撃つぞ! 本当に撃つぞ!」
提督「撃つな! 撃たないでくれ!」
提督「……アッ!? 川内!? 無事か!? 無事なら返事をしてくれ!」
憲兵「動くなと言っただろうが貴様! 壁のほうを向いていろ!」
提督「川内! 無事か!? 無事なのか!?」
憲兵「動くなと言っているだろうが!」
川内「…………(面白いからちょっと放っとくか)」
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提督(こんなふうに、奇妙なことが続きまくった)
寝ます
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