ありす「もしも魔法が使えたら」 (16)

SS初投稿になります。

キャラの喋り方が少しおかしいかもしれませんがご了承ください。


タイトルに似合わずただの日常会話劇です。

書き溜めてあるのでどんどん行きます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1480253309


ありす「………」ピコピコ

飛鳥「………」ペラッ

文香「………」ペラッ


ありす「あの…」

ありす「唐突ですが、もし魔法が使えたらお二人はどんなことをしてみたいですか?」

飛鳥「本当に唐突だな」

文香「どんな魔法…ですか?」

飛鳥「そうだな…ひとつ聞きたいんだが、その魔法というのは所謂願いを叶える類ものの話かい?それともゲームやアニメなんかの使用する用途の限られている類のものかい?」

ありす「えっと…?用途の限られている方の魔法です。…そもそも願いを叶える魔法ってなんですか」

飛鳥「そのままの意味だよ。分かりやすい例としては願いを叶えるランプの魔人とかね」

文香「アラジンと魔法のランプ…千夜一夜物語の代表的なお話ですね」

飛鳥「イグザクトリィ」

ありす「願いを叶える魔法ってそういうことですか、それなら私もディズニーのアニメを見たことがあります」

文香「千夜一夜物語の一節ではなくディズニーの作品としての方が知名度が高いのは少し複雑な気分です。他にも面白い話ばかりなのですが…」

飛鳥「なるほど…正直なところアラジンと魔法のランプとアリババと40人の盗賊、船乗りシンドバットの話くらいしか知らないのだが、面白いのかい?」

文香「はい。是非一度読んでみてください」


ありす「あの!」

飛鳥&文香「?」

ありす「話題が逸れています。もっと違う話をしていたハズです」

文香「すみません。つい… どんな魔法が使いたいか、ですよね?」

ありす「はい、そうです」

文香「月並みかもしれませんが、やはり魔法といえば箒で空を飛ぶ。というのをやってみたいですね」

飛鳥「確かに。何回乗っても飛行機の中から見る景色には少なからず高翌揚させられてしまうね。あの小さな窓でそうなのだから360°景色を見渡せたらどんなに気持ちがいいだろうか」

ありす「なるほど…でもそんなに高いところなら防寒着が必要ですね」

文香「防寒着…ですか?」

ありす「はい。標高の高い場所は気温が低いと習いました。なので空を飛ぶなら防寒着は必要かと」

飛鳥「前提そのものに現実味がないのに妙な所で現実を見ている、というのははたしてどうなのだろうか」

文香「SFなどはまさにその目線で作り上げられる作品なのではないでしょうか」

飛鳥「なるほど。それによく考えたらありすはボク達が魔法を使うとすれば、という質問をした。つまりこの現代日本で魔法を使うとしたら…という内容と受け取っても問題はなさそうだ」

ありす「え?えっと…?」

文香「現代日本でもし魔法が使えるとしたら。そしてそれに対する現実的な問題点を考える…面白そうですね」

ありす「あの…別にそこまで考えてたわけじゃ…」

飛鳥「空を飛ぶ時の問題点というと…寒さと空気の薄さとかかな」

文香「あとは航空法に触れるかと思いますので、箒で空を飛ぶ際にはどこからどこへ、どのルートを通って移動するのかを事前に申請しないといけないのではないでしょうか」

飛鳥「飛行機の際も手続きが多いが、やはり空には色々な面倒ごとが付き物ということか…」

ありす「なんか思ってた会話と全然違う…」


文香「他にはどんな魔法がありますか?」

ありす「えっと…お約束の魔法といえば火や水を出す、とかでしょうか」

飛鳥「確かに定番だが、自在に扱えることが出来ればどちらも便利そうだね」

文香「火と水ですか……魔法で出した水は飲んでも大丈夫なのでしょうか」

ありす「魔法で出した水を飲むシーンのある作品をありますよ」

飛鳥「水質か…理論純水が出てきたら面白そうだね」

ありす「理論純水?」

文香「不純物の一切が含まれていない水のことですね。電気を通さない水と聞くと少し違和感を覚えます」

ありす「水なのに電気を通さないんですか?」

文香「はい。水は不純物を多く含むものほど電気をよく通します。なので実は水道水よりも海水のほうが電気を遠くまで通すんですよ」

飛鳥「海水には塩という不純物沢山含まれているからね」

ありす「なんか意外です。でもなんでその水が出てきたら面白そうなんですか?」

飛鳥「理論純水は存在しないからさ。少なくとも今の科学では、ね」

ありす「そうなんですか?」

飛鳥「あぁ。理論上でしか存在していないものだから理論なんて言葉から始まっているのさ」

文香「今更ですが、水の魔法が普及したら水道局の人達が大変ですね」

ありす「あ…」

飛鳥「火の魔法もまた然りだね。ガスなんかが必要なくなる」

文香「反面、火力発電の燃料の輸入量を減らすことができそうですね」

ありす「自分達が使うとしたら。って話だったのにいつの間にか論点がおかしいことに…」

ありす「2人とも!」

文香「はい」

飛鳥「急に大きな声を出して、どうしたんだい?」

ありす「自分達が使うとしたら、って話でしたよね…水道局やガスの話ではなく」

飛鳥「あぁ…言われてみればそうだったね。すっかり失念していたよ」

文香「すみません、つい」

ありす「いえ、別に謝ることでは…」

飛鳥「自分が、使ってみたい魔法か…そうだな、風を起こす。なんてのはどうだろうか」

ありす「風も定番ですけどカッコイイですよね」

文香「吹いてる風を打ち消すことができれば外での読書も捗りそうですね」

飛鳥「正直そこまでは考えてなかったよ」

ありす「流石は文香さんです」

飛鳥「なんでありすが少し得意げなんだい」

文香「しかし、風を起こすということは気圧を変化させるということでしょうか」

飛鳥「どうだろう。気圧がどうかしたのかい」

文香「風は高気圧から低気圧に向かって吹きます。ですので風を起こす際、気圧が急激に変化する可能性があります」

ありす「気圧が急に変わると体調を崩す人が出てくるんでしたっけ、この間テレビで言っていました」

文香「その通りです」

飛鳥「なるほど。魔法を使う度に体調崩していたら体がもたないだろうし…ね」

文香「やはり読書は建物の中に限ります」


文香「そういえば私達ばかり話していますが、ありすちゃんは何か使ってみたい魔法はありますか?」

ありす「そうですね…怪我を治したりとかですか…?」

文香「怪我…ですか?」

ありす「はい。私、料理する時たまに指を切っちゃいそうになることがあるんです。それにこの事務所にはよく転ぶ人とかいますし」

飛鳥「しかしあんなによく転ぶのに彼女は何故怪我をしないのだろうか。少し気になるな…」

文香「ありすちゃんは優しいですね」

ありす「いえそんなことは…あ、料理と言えばもうそろそろお昼ご飯の時間ですよね。私今日お弁当を作ってきたんです。皆さんにも食べてもらおうと思って」

飛鳥「え、えっと…ちなみにメニューを聞いてもいいかな」

ありす「いちごパスタです、美味しいですよ。用意してきますので少し待っててくださいね」トテトテ

飛鳥「……………」

文香「……………」

飛鳥「……………」

文香「……………」

飛鳥「文香さん…」

文香「はい…」

飛鳥「食べたものの味を変える魔法って存在すると思うかい?」

文香「私も、同じことを考えていました…」



終わり

とても短いですがこれで終わりです、ありがとうございました。ヤマもなければオチもない話でしたが、いかがだったでしょうか。

スマホで書いてるとやたら長く感じるのにPC画面でみるとビックリするほど短いですね、ビックリしました。

また書き溜めが出来たら投稿しようと思います。

いつか長い話も書きたいですね、ではお疲れ様でした!

はたして読んだ人はいるのだろうか…

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