向井拓海「ポリネシア…なんて?」 (42)
18禁の内容になっておりますのでご注意ください。
鼻先をうなじに突っ込んで何が愉しいのか、ひたすらに荒い呼吸を繰り返しやがるコイツにはもう諦めさえ感じている。
熱い鼻息がアタシの首筋に吹きかかってもお構いなしらしい。
「あぁもう! 包丁使ってんだから、ちっとは大人しくしてろよっ」
無駄と知りながら、アタシの背中にぴったりと貼りついているヘンタイを𠮟りつけてみたが、やっぱり意味はなかった。
それどころか息はさらに熱くなるわ、アタシを抱く腕の力は増すわで、やらないほうがマシだったかもしれない。
「すぅ~~~はぁ~~~あぁぁ~…拓海…拓海…」
「んっ……」
せっかく晩メシを料理してやってるっていうのに、うわ言みたいにアタシの名前を呼びながら変なトコロにトリップしやがって…。
慣れない状況でどうにか下ごしらえを終えた食材を順番にボウルに放り込んで生地と混ぜ合わせた。
熱したフライパンに油を引き、薄い豚肉を数枚並べる。
じゅわじゅわと小気味いい音を鳴らしながら、ほどほどに火が通ったところで肉を裏返していく。
香ばしい匂いが鼻をくすぐって気を良くしたのも束の間、豚肉の脂が思ったよりも滲み出していたらしく、パチンと小さく爆ぜて油が飛んだ。
その油の飛んだ先は太ももだった。
今日に限っては運悪く。
「熱っ!? ったくよぉ! こんな格好で料理するもんじゃねーな!」
普通ならエプロンかズボンかスカートが防いでくれて、むしろ油が飛んだことさえ気づかないんだろうが、今はそのどれも無い。
「…脚に飛んだのか? 大丈夫か?」
「んぁ? ちょっとくれーなんも問題ねーよ。…って、お、おい…っ」
抱きしめていた腕を緩めたかと思えば、マッパの太ももをカバーするみたいに手のひらを太ももに這わせてきやがった。
「はぁっ……く…ぅ」
百歩譲ってただカバーするだけなら今は許してやるところだが、このヘンタイがそれで我慢できるはずもなく、案の定アタシの太ももの筋肉の弾力を確かめるような指使いをしてくる。
「ぅぁ…さ、触り方…やらしいん…だよ…っ。もう大丈夫だって…! 今から大事なとこだから邪魔すんなっ」
そう言ってお玉で生地を掬おうとしたのだが、その手を背後の邪魔しいに取られてしまった。
「生地入れるの俺やりたいな」
「んぁ? そうか…? なら、生地は二枚分あるからまずは一枚焼いてから……ってオイーーーっ!!!???」
後ろのバカは何を考えているのか、ボウルの中身をすべてフライパンに流し込みやがったっ!!
「お、オマエ…バカ野郎…このバカ野郎…っ! こんなデカくしやがってどういうつもりだーーっ!? どーやって裏返すんだよぉぉ!!??」
「え? だって二人で一つのを食べたいから」
「はぁーーー!? オマエ何言ってんだ?」
「だって、今こんなんじゃん?」
「はぁんっ!? …や、やめろ…ってぇ…んぁっ…」
太ももの手と腰でアタシ尻を圧迫するようにして、意識をハラに向けさせられた。
動きらしい動きはほとんどないのに、なぜかいつもよりもずっとハラがジクジクする。
ジクジクして……もうドロドロだ…。
「二人密着してるのに、それぞれ別々のを食べるのって、なんか寂しくないか? なぁ…?」
「ん……そ、そりゃあ…」
コイツの切なそうな声を聞いてハラが更に疼いてくる。
なんとかしてやりたい、って思ってしまう。
ためしに二人で同じ皿をつつき合うのを想像してみたら、なんだかそれも悪くないかもだなんて感じてきてしまった。
「でも…コレどうやって裏返しゃいいんだよっ!?」
「それは…その…拓海の手首のスナップ的なアレで……ね?」
「チッ…わーったよ! やるよ、やってやるよ! だが、上手く返せるかわかんねーからな? 失敗してもちゃんと食えよ?」
「その心配はいらないって。俺が拓海の作ってくれた料理を残すわけないだろ?」
「ぅ……そ、そうかよ…なら…いい…」
側面からフライ返しを強引に差し込んでみれば生地の下の面の焼き具合は丁度良さそうだった。こびりつきもない…。
フライパンを前後左右に傾けながらデカすぎる生地の動きを確認し、ひっくり返すイメージトレーニングする。
「くっ……」
しかし成功するイメージはちっとも浮かばなかったが……。
「や、やってやるぜ…アタシのブッコミ、見とけよ…?」
「……っ」
このときばかりは背後のヘンタイも固唾を呑んでアタシの手元に集中しているらしい。
フライパンをゆらゆらと上下に振りながら、トントンと手首を叩いてタイミングを見計らう……。
「っく…!! やっぱり無理か…!? い、いやできる…アタシならやれる……っ! 根性だ!! うっ……ぅおりゃぁあああ!!!」
気合一閃!
チャーハン職人じみたフライパン捌きで中身を中に放り投げた!!
直径20cmを優に超える特大のお好み焼きが宙を舞う最中、強引かつ繊細に天地を返す…っ!!
上死点でくるりと回転した生地はなんと、跳ね上げられた瞬間の逆再生をするようにぱすんとフライパンに着地した。
コンロに置いたフライパンにはこんがりときつね色に焼かれた面が歪みなく見えている。
今フライパンの底面ではさっきまで上面だった側が焼かれていて、じゅうじゅうと成功の音を鳴らしていた…。
「っしゃぁぁぁぁああああ完璧ぃぃぃ!!! ははっ! 見たかよP!? アタシの神業をよぉ!!」
「………」
「んぁ…? どした? P?」
アタシの華麗な業を目の当たりにしたっていうのに反応が薄いPを振り返って見てみると、なぜかすごくニヤケてやがった。
「あぁ~~~拓海の喜んでる顔と声…ホント好き…俺までめちゃくちゃ元気出てくる…」
「はぁ!? な、なに急に変なこと言ってんだよ!?」
「なぁ、ちょっとだけ…ちょっとだけ動かして良い?」
「は? え…?」
アタシの返答も待たずにPが下半身を擦り付けてき始めた。
そこでフライパン捌きに夢中になって一瞬忘れていた今の状況を思い出す。
いや…思い出しただけじゃなく、忘れていた時間分の感覚が大きな波になって、アタシとPのジョイント部分をジクりと痺れさせた。
「はぁ…っ、んはぁっ…! ま、まて…よぉ……っ」
ピストンでもなんでもない、ただゆっくりと揺すられているだけなのに、Pのアレが入ったアタシのアソコから全身を深く優しく包み込むような快感が流れてくる。
「はぁ…はぁ…拓海…すごいな…できるとは思わなかったよ…」
「ぁ…くぁっ……動きながら…ほ、褒めるな、よっ…この…ばか…んぁっ」
視線を下げて、アタシの下半身のヒドイ恰好を再確認する。
紺の靴下とショーツ。以上。ちなみに、上に着ているのはヘソが丁度隠れるくらいの短めのTシャツだけ。
股の間をよく見てみると、後ろからアタシに挿れているPのモノがチラチラと見える。
アタシが今穿いているこのパンツはPにさっき穿かせられたんだが、どこで手に入れたのか、アソコの部分の布がパックリと開く作りになってやがった…。
こんなイカれた下着を用意しておくようなPはまったく掛け値なしのヘンタイだ。
アタシがコイツを抑え込んでおかないとダメなんだ。
じゃないと事案が発生しちまうからな。
だから!こんなエロ下着を穿いてやるのも仕方なくなんだ!
「はぁ…くぅぅぅん……なぁ…早く…食おうぜ? さ、冷めたら、美味くなくなっちまう…んぁっ」
「ふぅ、ふぅ……あ、あぁ…そうだな。せっかくの拓海の手料理だ、美味しく食べたいしな」
Pが動きを止めるころには、半勃ちになりかけていたPのアレはバキバキに回復したらしく、アソコの中でまた存在感を増していた。
お好み焼きを皿に移し替えて、テーブルまで歩いていく一歩一歩の振動が、また股間の接合部を震わせて、濡らしていく。
脚を伝って下っていくアタシの汁がまた靴下に吸い込まれたのを感じた。
濡れた靴下なんて脱いでしまいたいが、そうするとPの家の床を汚してしまうことになるから脱げなくてもどかしい。
「ん、くっ……な、なんで…」
なんでこんなバカみたいなことやってんだろうな?
やっぱりあのとき断っておいた方が良かったか…?
先週の考えの浅かったアタシを恨まずにはいられない。
―――――
―――
―
「ポリネシア…なんて?」
「ポリネシアンセックス」
アタシの聞き間違いであることを祈って聞き返してみたが、その願いはあっけなく踏みにじられた。
二人以外誰もいない夜の事務所とはいえ、臆面もなくセクハラっぽいことをのたまいやがったアタシの担当プロデューサーは、何故かいつもみたいにニヤつくでなく割と真剣な表情でアタシを見つめてくる。
ただ単にからかわれている可能性に思い至ると、自分でも切れやすいと自覚している頭の中の血管のようなものが一本切れてしまった。
「っ…そ、それが何なのかアタシは知らねぇが、どうせロクなもんじゃねぇんだろぉ!? とりあえず歯ぁ食いしばれや、Pぃぃ!!」
「いや、落ち着け拓海っ! ちょっと前に愚痴ってたじゃないか、いつも激しすぎるんだよ、って」
「え? は…?」
何のことだ?
それにそんなことをいつ愚痴った?
いつも全身全霊エンジン全開喧嘩上等が信条のアタシが、Pにそんな情けないことをこぼすだなんて、そんなことしたっけか……?
「ほら二週間ぐらい前、俺の部屋に来た時に」
「え?……あっ…あぁぁ……っ!」
思い当たる節にかぁーっと顔が熱くなる。
それを言ったかもしれない瞬間は意識が朦朧としていて、本当に言ったかどうかは正直よく覚えていないが、たぶん言ったような気がする。
というか、実際そう思っている…。
いっつもいっつも、コイツはアタシのことをメチャメチャにしやがるんだ。
やめろって言っても聞きやしない…泣いて頼んでも逆効果で火が出るくらい腰振りやがって…。
Pが満足するころには、アタシはだいたい頭は真っ白で何も考えられなくて、躰はグチャグチャになっている。
「てっ、てめェ……変なこと思い出させるんじゃねぇよっ!?」
「落ち着けって。…でな? そんなこと言いながら拓海はいつも気持ちよさそうな顔してくれてるから、『気持ちいい』って素直に言えない拓海なりの可愛い抵抗なのかなって、俺は勝手に思ってたんだけど…」
「ぅ……」
だいたい合ってる…。
絶対そんなこと認められないが。
コイツにその通りだって知られたら、100パー調子に乗ってもっとムチャしやがるに決まってるから、絶対に認められないが!
「でも…ひょっとしたら、本当に俺が激しくしすぎてしまって、拓海はツラく感じているのかも…って、考えちゃったんだよ」
「えっ、いや…それは……」
単車ブッ飛ばしたときの爽快感とも、ライブ成功させたときの達成感とも違う、それらとは別次元の純粋に絶対的な快感…。
死ぬほど恥ずかしいカッコさせられて、恥ずかしいこと言わされるのがタマにキズだが、正直なトコロ、最後のPのケダモノじみた動きで全身がひりつくぐらいにイカされるのまで含めると悪くねぇな、なんて思ってしまっている…。
あぁ!これも言えねぇ!
「いつも通りやってたらいくら気を付けても結局は激しくしてしまうような気がしてな…。だから、ポリネシアンセックスを拓海としたいんだっ!」
「元気に言わなくていいっ! ん、んで…一体全体、何なんだよそのポリネシアン…ってのはよ?」
「あぁ、ポリネシアンセックスっていうのはだな…」
ペラペラと概要を説明していくP。
まぁ要するに、じっくり時間をかけてゆったりとしたエッチをするってことだろうか。
こんなヘンテコなことを熱弁するコイツには呆れを通り越して感心しそうになってやっぱり呆れた。
「……っと、こんなところだな。俺自身もこの流れでゆっくり進めば、激しくならないような気がしてる。それに…拓海とじっくりいちゃいちゃするのって…すごく魅力的に感じる…」
説明を終えたPが遠慮がちな視線を送ってくる。
P自身の煩悩も混ざっちゃいるみたいだが、ともかくアタシの為にイロイロと考えてくれたんだ…。
アタシがうわ言みたいにこぼした言葉を聞き逃さず、アタシの躰を気遣って…。
こんな眉唾モンなことをしっかりと調べて…。
「………チッ」
別に激しくても構わねぇよだなんて今更言えない。
Pがアタシの為にしてくれようとしていることをムゲにはしたくない。
それに何より、長時間Pとくっついていられるってのはアタシにとっても……。
「いいかもな…」
ベッドでゆっくりとPと抱き合うのを想像してみると、胸がイイ感じに熱くなった。
こんな妄想で躰を熱くするなんて、Pと合う前は考えられなかったな。
ほんと、コイツはアタシのことを変え過ぎだ。
ったくアタシをこんなにしやがって、セキニンとれんのかコイツはよ…っ!
「ん? 拓海?」
「わ、わーったよ! やってやるよそのポリネシアンなんとかっての」
「ポリネシアンセックス」
「言わんでいい! で、でもっ、あくまでPの提案にアタシが乗ってやるわけだから…その代わりPもアタシの提案に乗れよな?」
「ん? あぁ、いいぞ。なんでも言ってくれ」
「来週、アタシが一日オフの日があるだろ? その日にアンタも一日休むんだ」
「それは…まぁ、できるけど…?」
「その夜にポリネシアンしていいから…日中は、ツーリングに付き合えよ」
「……あ~、そっか。随分久しぶりだな拓海とツーリング…。それ良いな、そうしよう」
「おう!」
アタシのささやかなお願いは快く受け入れられたらしく気分が良くなる。
よっしゃ、帰ったら最高のツーリングコースを練ってやろう。
まぁ、Pとならどこを走ったって楽しめそうだけどな!
……。
その時のアタシは、久しぶりにPと走れることに完全に浮かれちまっていたわけだ。
はぁ…。
―――――
―――
―
陽が落ち始めたところでツーリングにケリを付けPの家に向かった。
玄関のドアが閉まると同時に、後ろからきつく抱きしめられた。
そのまま寝室に連れ込まれ、ベッドに押し倒されてまた抱きしめられる。
唇の感覚が無くなるくらいの回数キスをされて、して…。
お互いの衣服を脱がしあいながら優しく抱き合って、ことあるごとにまたキスをして、体中を弄り合って…。
気付けばまだ赤かった空は黒一色、そしてアタシのせっかくの勝負パンツはドエロなモノに替えられていた。
ゆっくりと挿ってくるPのえげつないトコロ。
ハラにPを感じながら、ただ抱き合うのが新鮮で愉しくて、頭が熱っぽくなってくる。
汗でじっとり濡れたPの躰の感触も匂いも全然不快じゃなくて、今日はしばらくこうしていられるんだなって、妙に嬉しくなったりした。
だからそのタイミングで「腹が減ったからこのままメシ作って」なんて言いやがったPには爪を立ててやった。
作るアタシもアタシかもしれねぇがなっ!
ソースとマヨネーズでデコった特大のお好み焼きが載った皿をテーブルに置く。
それに続いてPが箸とコップを置いたが、それはどちらも一個ずつだった。
「おい、なんで一人分しか持ってきてねーんだよ?」
普段なら食器棚まで行って取ってくればいいが、繋がり合っている今はできるだけ動きたくない。
「ん? 代わりばんこに使えば一つで良いだろ? それに…」
Pがダイニングチェアを引いて腰を下ろしていく。
「椅子も一つに二人で座るんだから」
「んっ……ぐ……っ」
Pに後ろから挿れられたままのアタシはPの腰に引きずられるように、椅子に座るPの膝に座ることになった。
着席時の揺れがハラの奥のイイトコロを押しやがって、箸とコップのことはどうでもよくなってしまう。
「いただきます」
「いっ…いただき、ます…」
「じゃあ、お先に一口もらうなー。…あんぐっ」
Pが箸で一口分を割き取り、アタシの肩越しに口に入れてモグモグと噛みしめる。
こんなありあわせの食材で作ったモノでも、味がどう評価されるかはやっぱり気になる。
「ど、どうだ? 美味いか…?」
「ん、ごく…。拓海………美味いぞ」
「そうか! ハハッ! 流石アタシだな!!」
「ほら…拓海を食べてみろ」
そう言って箸を渡してくれるのかと思いきや、またお好み焼きを一口分取ってそれをそのままアタシの口元に近づけてきた。
「オイッ…なんのマネだ?」
「ん? 決まってるだろ? あーん、だよ」
「いらねぇよっ! ほら、さっさと箸寄こせ…っ」
Pの持つ箸を奪うために手を伸ばそうとしたところで、Pの空いた左腕がアタシの両腕ごと腹を抱きしめた。
「あぁっ!? は、放しやがれ…っ!!」
「ほらほら~~、お好み焼きが近づいてくるぞ~~? 口を開けないと~~?」
「ば、ばか…っ! 待て、待てよ…あぁ!? ちくしょうっ!!」
お好み焼きの湯気が唇で感じられるほどまで近づいてきて、観念して口をあんぐりと開けるしかなかった。
「あむっ……!」
舌に載っかった部分からソースとマヨネーズの旨味が口の中に広がって、唾液がジワリと出てくる。
噛めば生地のフワフワサクサクの最高の食感、適当に切って入れただけの食材が軽快なコンビネーションで個性的な味を幾重にも楽しませてくれる…決してソースとマヨネーズだけが主役じゃない、こいつらみんな仲良く手を取り合って絶妙なハーモニーを奏でてやがるじゃねぇか……!!
「もぐ…くそう…むぐ……うめぇ…流石アタシ……ごくっ」
「だろ! ほらもっと食え、拓海が作ったんだから遠慮せず」
「ア、アタシはほどほどでいいんだよっ! アタシよりも、Pがたくさん食べろよ」
Pが食べたいっていうから、わざわざ作ったんだから。
アタシが作ったモンを美味しそうに食べてくれるのは、その…正直、嬉しいし…。
「そうか? じゃ、お言葉に甘えて…あぐっ…もぐもぐ…あむっ…もぐむぐ…」
「あっ、でも全部食うんじゃねぇぞ? アタシだって食うんだからっ」
「わかってるって。ほら、あーん…?」
「……あむっ」
両手を抑えられちゃもう仕方ないからな?
こんな格好して、股をこんなにしながらあーんされてメシを食ってるなんて…こんなの絶対誰にも見せられねぇ! 言えもしねぇ…っ!
「んくっ……も、もう一口くれよ…」
こんな恥ずかしいことでも五回も繰り返せば抵抗なくなっちまうんだから、不思議なもんだ。
それどころか、Pに世話されてるというか世話させてるというか、そういうのも愉しく感じてきてるからヤベェ。よくわからねぇが、なんかヤベェんだ…。
「んぁ…こら、ほっぺに口はねぇよ…」
「おぉ、すまん…手元が狂った…」
お好み焼きを摘まんだ箸先が口を外れてアタシのほっぺにぶつかっちまって、ソースとマヨネーズのねとっとした感触がする。
何か拭くものを探すが、テーブルの上には使えそうなものはなかった。
テレビの脇にティッシュケースがあるが、ちょっと遠い。
まぁ、後で拭けば良いかと気にしないでおこうと思った矢先…。
「はぁむちゅ…れろ…」
「ぁ……っ!」
柔らかくて湿った感触に頬を撫でられた。
「ん…とりあえずはこれで。あとでちゃんと拭いてやるからな?」
「な、何すんだよ! ガキじゃねぇんだから…っ!」
「まぁまぁ…ほら、あーん」
「むぐっ……!?」
有無を言わさず、口にお好み焼きを突っ込まれちゃ食うしかない。
あぁ、我ながらやっぱうめぇ。
「ほら、おかわり。あーん」
「んーーー!? ま、まら…もぐ…くひに…むぐ…のほってるから…っ」
飲み込めてないってのに近づいてくる箸。
口を開いていないのにどんどんと近づいて、ついには唇にぶつけやがった…!
「あぁ、また手元が狂った…はは」
「て、てめェ…むぐ…今のはわざとだ…はぁむぐ…っ!!?」
喋ってる最中だってのに箸先を滑り込ませてきて、きっちお好み焼きを置いていく。
また口の中をいっぱいにされて、言いたいことも言えなくなる。
そこにPの顔が近づいてきて、さっき箸が当たったところを舐めてきた。
「んん~~~っっ!!??」
口の中でもぐもぐしてるから唇は閉じてなくちゃいけないのに、それを開くようにPが舌を割り込ませてくる。
意味わからねぇ状況に思考が停止して、されるがままに口を開いちまった。
「はぁっも゛……っ!!? ぐじゅぅぅぐぷっ、あももおぉぉっ!?」
スケベなキスをするときみたいに口をぴったりとアタシに合わせてきて、舌でお好み焼き入りの口内をかき混ぜられる。
それだけじゃなく、掻きだすよう舌を動かされてグチャグチャになってるお好み焼きをほとんどPに奪われてしまった。
「もぐ…んぐ……ごく…。うわ…めっちゃくちゃ美味くなってる…」
「んんっ…んはぁ………な…っ、なに、しやがんだ……」
まさかここまでヘンタイだったとは。
人が噛み潰したものをこんなに美味そうに食うなんて…。
「はぁ、はぁ……拓海、あーんして?」
「んあむ゛っ゛!?」
気付けばPの目がいやらしくギラついていた。
こうなるとコイツには何言っても無駄だった。
アタシの口にお好み焼きを放り込んで、咀嚼させて、それを根こそぎ吸い取られる。
ドロドロになったのを吸い取られるときに、一緒に脳みそも吸われてんじゃないかってぐらい、繰り返す毎に何も考えられなくなっていった。
ハラがズキズキ疼くのは、たぶんPのがまたデカくなってるからだけじゃない…。
「うお゛んむううう…♥ ぐじゅじゅぶちゅ…!?」
口内のドロドロと一緒に脳みそがPの舌にかき混ぜられる。
あぁ…この野郎…。
アタシは気付いてるんだぞ…?
オマエ、アタシが噛んだのを飲み込むだけじゃなくて、自分で噛んだのをアタシにも飲ませてるだろ?
あ…また、飲み込ませやがった…。
オマエの唾液が付いたヤツはなんかすげぇ甘いんだよ。
だから丸わかりなんだよ…っ!
あぁ…だめだ…こんなヘンタイなことやめさせねぇとだめなのに…その言葉が何も浮かばねぇ…。
だってこんなに美味くて、気持ちいいんだぜ…?
いや、やめる理由なんてそもそもなかったのかもしれねぇな…。
「ぐじゅぷはぁ…♥ はぁ、はぁ…Pぃぃぃ♥……もっと…もっと……くれよぉぉ……っ♥」
「んぐっ……はぁ、はぁ……あぁ…くそ…もう全部食べちゃったな…」
「はぁむっ…むちゅぅ…はぁむぷっ…じゅちゅぅぅうっ♥」
皿にはなくなっても、Pの口にはまだお好み焼きの味が残ってるはずだから、躰を捩って縋りつくみたいにPの唇にしゃぶりついた。
いつもより塩味の効いたPの唾液は、それでもやっぱり甘くて、やらしい音が鳴るのも気にせず啜っちまう。
「んあぁぁ……P…Pぃ……♥」
「あぁ……拓海……」
アタシがPの名前を呼べば、Pもアタシを呼んでくれて、やってほしい通りに抱きしめてくれた。
もうPのことしか考えられない。
アタシがアイドルだとか、元ゾクだとか、そんなことはもうどうでもいい。
Pに触れられているところ、繋がっているところがたまらなくあたたかくて、他のことはどうでもいい。
またキスをして舌を絡め合って、喉が渇いたらコップのお茶を飲ませ合って、またキスをして…コップが空になるまで延々と飽きもせず続けちまった。
「はぁぁん…Pぃ…んちゅぅ…ぷちゅ……はぁーっ、はぁーっ……♥」
「んくっ…はぁ、はぁ…拓海、そろそろベッドに行かないか?」
「んぁぇ…?」
時計を見ればズイブン長い時間そうしていたらしい。
逆算するとPと繋がり合ってからもうとっくに二時間は経っていた。
このままずっとPと甘く繋がっていたい気もするが、やっぱりどこかで区切りをつけなきゃならない…。
それに、ここまで蕩けた躰の状態でPが動きだしたらどんなことになっちまうのか? それに興味がないわけない。
だからPのお誘いに乗って椅子から立ち上がったんだが…。
「ぁ………っ」
Pとの接合点ら少し腹に近づいた辺りが、きゅうううっと締め付けられたみたいに不快に疼いた。
「っ…クソ…なんでこんなときに…」
「ん? どうした、拓海?」
そういえばもう何時間もトイレに行ってなかったことを思い出した。
知らないうちにアタシの膀胱にはなみなみと溜まっていたらしい…。
「P…トイレ行かせてくれ…」
「あぁ、そうか…。了解だ」
ヨタヨタとトイレまで二人で歩いて、ドアの前で立ち止まった。
Pはアタシの背後でじっと肩を支えてくれている。
アタシが一歩前に踏み出しさえすれば、Pから離れてトイレに入ることが出来る。
……。
トイレのドアを目の前にしたからか、膀胱が余計に疼き始めていた。
だから早くトイレに入んなきゃならないのに…。
でもそうするにはPとは一旦離れなくちゃいけなくて…。
「くっ……」
あんまりに長い時間Pとくっついていた所為で、コイツの体温から離れるのが億劫に感じてしまっている。
とはいえいつまでもトイレの前で突っ立てるわけにもいかないから、拳一つ分だけ踏み出してみた。
ぐぷっ…♪
「ぁぁぁ……っ」
アタシの下腹部に拳一つ分だけの小さな空洞ができる…。
ずっとPのにギチギチに満たされていたアタシにとっては、それだけでもとんでもない喪失感が襲い掛かってきて…切なくて悲しくて、Pがどこか遠くに行ってしまうんじゃないかって怖くて怖くて、思わず泣きそうになっちまった。
「だ…だめだ……イヤだ……っ!」
「ぇ? 拓海…?」
堪らず後ずさってPの全部をまたアタシの中に収める。
ぽっかりと空いていた穴が埋められたような安心感に胸がジワリと熱くなった。
やっぱり無理だ…。
「ヤだよ…Pぃ…オマエと離れるなんて…イヤだよぅ……っ」
「んん…? ちょっとトイレに入るくらいだろ? またすぐ抱きしめてやるから行ってこいよ」
「あぁもう、そんな単純なことじゃねぇんだよ…っ!」
「はぁ…?」
なんでわからねぇんだ!
男だからか?
所詮、男は好き勝手に女をエグってるだけってことか!?
突き入れられて肉を押しのけられて…自分の躰の一部が男の形にされたらどんな気持ちになるのかわからねぇのかよ!?
「あ、アタシのハラが…Pのカタチを覚えちまってるんだよ…っ! 今抜いたらハラの中に空洞が出来ちまうんだ…怖ぇ…怖ぇよぉ……あぁ、クソ…! どうすりゃいいんだ……っ」
「っ……拓海、出るのは小さい方だけか?」
「あぁ? そ、そうだよ…っ」
「よし……じゃあこっちだ」
「え…? P? そっちは…っ?」
Pに肩を押されて向かった先は浴室だった。
二畳分ほどの広さのある体の洗い場と、体を寄せ合いながらなら二人が入れるバスタブのある、男の一人暮らしには広めの浴室。
オシッコがしたいって言ってるのに、急に浴室に連れてこられて何が何だかわからない。
それでも一呼吸置くと背後のヘンタイが何を考えているのかなんとなくわかってきて、それと同時に手遅れだってこともわかった。
「あぁ…っ! お、おい…まさか…っ?」
「他に方法………ふんっ!」
「うあぁぁっ!!??」
「……ないだろ?」
背後のPが少し腰をかがめたかと思った瞬間、両膝の裏をがっしりと手で掴まれて強引に抱え上げられてしまった。
目の前の縦に長い鏡に、アタシの最低なM字開脚の姿が映っている。
そして何より、アタシとPが繋がっているところが丸見えだった。
「はぁぁぁ…っ!!?? うそだろ、うそだろ……っ!!」
「ほら拓海、これなら挿れたままションベンできるな? さ、いつでもいいぞ?」
「ばかバカバカ! このヘンタイ!! 下せ! 下ろしてくれよっ! 頼むっ!」
「ん~~? トイレは一人で行けない、コレもダメ? 拓海は駄々っ子の赤ん坊かな?」
「ぐっ…! じょ、冗談はやめてくれ…わかった、わかったから!一人でトイレ行くからっ! だから下ろしてくれ…っ!」
「んんん~~~…」
鏡越しにPの値踏みするような眼に向けて懇願する。
一瞬の沈黙…。
Pの口角が釣り上がっていって満面の笑みになった瞬間、アタシは目の前が暗くなるような思いだった。
「おら、おら~~あはは」
くちゅ♪ ぷちゅ♪
「うあんっ…♥ んぁぁあっ…!?」
Pが腰と腕を優しく揺らして、アタシのマンコと圧壊寸前の膀胱に刺激を加えてくる。
既に限界を超えていたところへのこの責めは完全に決定打で、もうソレは避けようのない確定事項になっちまった。
いつ溢れてもおかしくない、いや、まだ溢れていないのが不思議なくらいだ。
最後の最後に残っていたアタシのプライドがなんとか持ちこたえてるのかもしれなかった。
だけど、その一かけらのプライドさえもこのヘンタイは嘲笑う。
「ほら、しーしー。拓海、しーしー」
「やっ、やめろぉぉっ! 言うなぁぁ!! そんなので、そんなので……っ!!」
Pの言葉がアタシの記憶の深いところを揺さぶった。
アタシの意思とは関係なく、耳元の声が股間の筋肉を弛緩させていく。
「しーしー。しーしー」
「あぁぁああ!!? うわぁあああああああ!!!??」
我慢の限界。
恥辱の限界。
鏡の中で抵抗することもできずに男に抱え上げられて泣いているのは、確かに惨めな赤ん坊だった…。
しょろん!! びちゃ!!
「やぁああああああ~~~~っ!!!???」
「あはっ! 飛びすぎだろ~」
溜めに溜めた末の出始めの勢いはスゴくて、一メートルは離れていた鏡にほとんど水平にぶち当たった。
しょろろろろろろ~~~~
ぴちゃちゃちゃちゃちゃ♪
「はぁぁぁぁ…………っ!!」
「おいおい、どんだけ溜めてたんだよ…」
第二波は大きなカーブを描いてタイル床を汚していく。
アタシのオシッコの感想を垂れるPの言葉なんて無視したいのに、妙にはっきりと聞こえてきて、それで何故か胸がズキズキと痛んで、痛み過ぎて…。
「うぅ……み、見るなぁ…見るなよぉ……♥」
だから、気持ち良く感じちまったのは感覚がおかしくなってたからに決まってる…。
しょろん…しょろ…しょろっ………
「うっ…ふぅぅぅっ…ぐすっ……うっ…うぅ……っ」
「ん、終わりかな? じゃ、拭いてやるよ」
浴室を
出て、Pに濡れタオルで股を拭かれているのを、ボケーっと眺めていることしかできなかった。
絶対にぶん殴ってやるつもりだったのに、躰に力が入らねぇ。
オシッコっと一緒に体の力も流れ出ちまったんだろうか?
なんだかアタシの躰がおかしくなってしまってる…。
「うわ…拓海のマン汁溢れまくってるぞ? オシッコ見られて感じたか?」
「ちがっ………♥」
尊厳を踏みにじる言葉にも言い返せやしない…。
アタシを辱めて喜びやがる、憎いはずの背後の男にもたれ掛かり、全てを委ねてしまう。
それに堪らなく安心してしまっている…。
「じゃあ、ベッド行こうか」
「………ん」
Pに後ろから支えられて、ふらつく脚でどうにか寝室までたどり着いた。
ベッドを目の前にしたらもうダメだった。
膝の力が抜け、前のめりにベッドに倒れ込む。
幸運なことにPはその動きについてきてくれて、そのおかげでPとアタシの結合が切れることはなかった。
だけど…。
ぎしっ!
ぐちゅっ!!!
「ひぐっ!!??」
二人して倒れ込んだ勢いで、Pのチンチンにアタシの奥深くをひどく潰されることになってしまった。
ハラの奥で何かが弾けて熱いものが流れ出し、全身を深く震わせる。
「ぅ…くぁぁ……♥」
「はぁ、はぁ…拓海…ゆっくりするからな…? んはぁ、はぁ…それでも辛かったら、遠慮せず言うんだぞ?」
「は、はぁ…? さっきあんだけアタシを虐めたくせに…急に優しくなりやがって…アタシはもう騙されないからな…っ!」
どうせすぐにいつもみたいにガンガンやるんだろ?
アタシの尻に指を食い込ませて抑えて、ソコに目いっぱい突き刺すつもりんなんだろ!?
「大丈夫だって…はぁ、はぁ…俺を信じろって」
ベッドに脚を閉じてうつ伏せになっているアタシの太ももに馬乗りになったPが、腰をゆっくりと引いていく。
本当にゆっくりと…。
「んはぁぁ…っ♥ P…Pぃ……♥ こ、これ……っ!?」
Pの腰はアタシの肉をちゃんと待ってくれていた…。
ハラが空洞を感じてしまわないように……Pが急に居なくなってアタシの肉がビックリして泣いちゃわないように、ゆっくりと腰を引いてくれた。
……。
さっきアタシが訴えた切なさをPはちゃんと分かってくれたんだ…。
そのことに胸の内側が優しく握られたみたいにズキンとして、鼻がツンと痛痒くなる。
Pとは考え方が違ってよく言い争ったりもするけど、本当に理解してほしいところはちゃんと理解してくれて…だからコイツにはなんの衒いもなく本音でぶつかれるんだ。
Pのそういうところにアタシは……!
「はぁ、はぁ……拓海…拓海……」
そして突き入れるときも、Pの出っ張りがアタシの内側の凸凹を一つ一つ順番に引掻くのが分かるくらいゆっくりだった。
「うっ…くぅぅぅぁぁ~~~~♥」
このワンストロークだけで十分だった。
全身が痺れて力が入らないのに、マンコがヤバいくらいに火照って、ヤバすぎるくらいに敏感になってる。
Pの先端がアタシのハラの奥をまたノックしたのに合わせて、愛液が噴き出した。
腰骨とうなじの間を甘痒い電流が彷徨ってる。
「ふぁ……あっ、ぁぁぁぁ……っ!?」
ふと、強烈な不条理を感じた。
こんなにPのことを想ってるのに、アタシの目の前にはベッドのシーツがあるだけで、Pを抱き締められないっていう理不尽…。
Pにまた一つアタシを理解してもらえたのが嬉しくて泣けて、それに加えてPのチンポで気持ちよくなっちまって、今のアタシの表情はきっとかなりヒドイ…。
だからこの顔は本当はPに見られたくないんだが、それよりもPを抱きしめて、Pに抱きしめてもらいたいって気持ちの方が断然強くなってた。
「P…う、後ろからは、イヤだ……Pの顔が見たい……」
「……拓海、俺もそう思ってたところだ……」
片脚を折り曲げられて、繋がったところを軸にして躰を180度回転してもらう。
PはおまけにアタシのTシャツもはぎ取っちまって、自分でもどうかと思うくらいのデカ乳を露わにされる。
でもPは胸には目もくれず、すぐに覆いかぶさってきてキスをしてくれた。
「はぁむっ…♥ じゅるっ…P…P…♥ んぷっちゅぅ…ちゅっ…ちゅぅ…っ♥」
アタシも負けじとPの背中に腕を回して力いっぱい抱きしめる。
Pの逞しい胸板でアタシのおっぱいが潰されて、同時にアタシの躰にPの汗の匂いが付いていく。
「んっ、ふぅ…すぅぅ~~はぁぁ~~~♥ ふあぁぁっ♥」
吸い込む空気はPの匂い一色で、完全に頭がバカになった。
Pへの恥ずかしい想いが口から溢れ出そうになっているのを感じる。
いつもなら頭がバカになるのはPにガンガンにヤラれているときで、喋る余裕もなかった。
でも今のPの動きは甘くて優しくて、躰中痺れているくせに口は普通に動いちまうらしい…。
「くっ、はあぁぁ……♥ ア、アタシが今から変なコト言っても…気持ちよすぎて頭がおかしくなってる所為だからな…っ♥ だから、それをアタシの本心だなんて…お♥思うんじゃねぇぞ…っ♥」
「拓海…気持ち良くなってくれてるんだな…?」
「っ…!あ、あぁっ、そうだよ…っくぁ♥…ん…♥ 変なんだよ…ちっとも動いてないのにPと繋がってるトコがめちゃくちゃアツくて♥ はぁ…ひぅっ♥ も、もうずぅっと脳みそが痺れるくらいに、きっキモチイイんだよ…っ♥」
「はぁ…はぁ…そうか…ふぅ…く……っ」
Pが腰を引いていく。
アタシのアソコはPの肉棒を追いかけるように閉じていって、また入ってきたPにマンコを使ってハグをした。
「はぁぅ……んんっ!!」
今度の挿入はさっきよりも強い電流が流れて思わず背がのけ反ってしまう。
それを見咎めたPはアタシの奥にディープキスしたまま、動くのを止めてぎゅう~って抱きしめて口を吸ってくれた。
「れぉちゅぅぷっ…はぁむちゅ…んふーーっ♥ ふーーっ♥」
「はぁ、はぁ…拓海、このセックス…気に入ったか?」
「ぅく…っ、き、聞かなくても分かるだろ…? こんなの知っちまったら…普通のじゃ満足できなくなっちまう…っ」
「そうか…提案して良かったよ」
「よっ、良くねぇよ…! アタシにこんなヤバいセックス覚えさせて…セキニン取れんのかよ…?」
「ははっ、余裕で取れるよ…」
「はぁっ…んちゅぅぅ…んぁぁぁんっ…♥ ほ、ホントだな…っ? たっぷり時間掛けなくちゃダメになるんだぞ?」
「はは…そんなの望むところだって」
「…んあぁむ♥ たっぷり、時間掛けて…んっ、んぁっ♥ イ、いっぱい抱きしめて…いっぱい…いっぱい、キスしなくちゃダメになるん…だぞ……っ?」
「抱きしめて……」
「ふぁ……っ♥」
「キスな……」
「んっ…はむっ♥ んちゅ、ちゅ♥ れろっ…ん、んっ……♥」
「ん…はぁ、はぁ…他には?」
「はーーっ、はぁーー…っ、だ、抱きしめて、キスして…それから…それから……っ!」
決まってる…。
もっとPにアタシのナカに触れてほしい…。
アタシの一番奥をPに叩いてもらいたい…。
アタシの一番弱いところをPのエグイので嬲ってほしい…。
……。
Pにどうお願いしようかと言葉を探しているだけなのに、その思考だけでアタシのハラがヒクつき始めやがった。
「くっ…締まって…っ!? 」
「ぅくっぅぅうぁ……っ!?」
「拓海…こんなおねだりの仕方、流石にスケベすぎるんじゃないか…?」
「ち、ちがっ…! アソコが勝手に…っ♥」
「マンコが俺のチンポを欲しがってるのか…? はぁ、はぁ、はぁっ……お前の躰はホントに…っ! あぁ、くそっ! 動くぞ? もう最後までするからなっ!?」
Pのアタシを見る目が変わった。
これはアタシを痛ぶるときの目だ…。
その鋭さに射竦められて、またズタボロにされてしまう予感に胸が苦しいくらいにキュンとして、アソコがまたヒクつくのを止められなかった。
…。
でも、できることなら…今日は………っ。
「はぁぁ~~~……っ♥ ぁぅっ♥ P、Pぃ……♥」
「はぁっ、はぁっ…! わ、分かってる、拓海……。優しくするからな…? 一緒に気持ちよくなろ…?」
「うんっ…うん……っ!」
ホントはアタシのことを壊したいくせに…。
泣かしてドロドロにして、征服感を味わいたいくせに…。
いつもカッコ悪い癖に、こんなトコでカッコつけやがって…。
ずるぅぅぅ……ぬちゅぅぅぅ……ぬろぉぉぉぉ……ずちゅぅぅぅぅ……
「ぐゅぅぅうううう……っ♥♥ うぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛~~~~っ♥♥」
甘いストロークが10を超えないうちにもう視界がぐるぐると回り始める。
すぐ目の前にPがいるはずなのにこんな目じゃ不確かで…寂しくて切なくて…Pを近くに感じたすぎて涙が出そうになってしまう…。
「~~っ!! Pぃ…Pぃ…っ♥ 抱きしめてくれ…っ! バラバラになるくらい…強く…アタシを抱きしめてくれよぉ……! ひぃぃぃん…っ♥♥」
アタシのお願い通りPがキツク抱きしめてくれる。
あまりに強すぎて呼吸もままならない。
アタシはアタシで腕と脚をPに無我夢中に絡みつける。
こんなにしちゃPが動きにくいだろうとかそんなことは考えていられなかった。
お互いががっちり抱き合ってちゃ、身じろぎ一つできやしない…。
それでもなぜかPのヤツはどんどん逞しくなっていく。
「はぁっ!はぁっ! な、なんだこれぇ!? 動いてないのにキモチイイ…っ! 拓海…拓海ぃぃ……ぐぅぅぅっ!!?」
「んぁっ、んあぁあああ…っ♥ Pぃ~~…が、我慢しなくてイッ♥いいぞ…っ♥ Pが気持ち良くなったらアタシも…うぅっぅうううっ♥♥ ぜっ絶対……絶対いっ、いっしょに……イッ……♥」
「あ、ぁぁあああっ!! た、くみぃぃぃっ!!! あぁぁ゛ぁ゛ー゛ー゛ー゛っ!!」
耳元で吹き荒れるPの熱い吐息が心地いい。
鼻をくすぐるPの汗の匂いは安心する。
厚い胸板も太い腕も、最近肉が付き始めちまってる腹も頼もしい。
Pのケダモノじみた呻き声には胸がときめく。
アタシの奥に狙いを定めているPの分身はいつもはオラオラなくせに最後には情けないってのが愛嬌がある。
びくびくってしてから勢いよく噴き出る白いヤツはPのアタシへの想いの証明だから嬉しい。
だからそれがたくさんだと本当に嬉しい。
「~~~~~~゛~゛~゛~゛っ゛♥♥ あぁぅ゛ぅ゛ぅ゛~゛~゛~~っ♥♥♥ ま、まられてるっ♥……Pぃ……っ♥」
「ぐっっぅっぅぅぅ……はぁ~~~~~~っ!!」
奥に熱いのをぶっかけられるのが脳みそが焼き切れそうなくらいキモチイイ。
Pのセーシがチンポだけじゃ埋められなかったところまで隙間なく埋めてくれた。
アタシのナカが完全にPに満たされる…。
とんでもない充足感。
「んぁぁぁ……拓海……たくみ………っ」
アタシの絶頂のてっぺんがまだ見えないのと同じように、Pもまだ快感の最中らしい。
重なり合い…絡み合い…解け合い…上り詰めていく…。
Pとならどこまでも、果てしなく、上り詰めていけそうな気がしていた……。
終わり
告知というかなんというか
冬コミ、通ってしまいました……
「関西ちくわ」というサークル名で、土曜日 東地区“ミ”ブロック-01a に配置されました。
コミケに客として何度も行っている友人が言うには完全に混雑緩衝帯としての配置らしいですね。笑いました。
出そうとしているのはもちろんデレマスR18小説本なのですが、サークルとしての参加は初めてです。
コミケに小説本は基本見向きもされないというのは重々承知です。
ではなぜ申し込みに踏み切ったかというと、
一生のうちの数百時間を費やしたことをなんらかの形にしたかった。
一生に一度はコミケというものに参加してみたかった。
この二つに尽きます。
ただ通ったのが分かった今、胃に穴が開きそうです…。
前置きはさておき
「表紙なり挿絵なりを描いてやっても構わんぞ」という方はいらっしゃいませんでしょうか…?
描いていただく謝礼としましては、一ページ当たり5千~1万ほどが私の限界ですが…。
興味をお持ちいただけた方がいらっしゃいましたら、ツイッターの @KannsaiChikuwa にまでお気軽にご連絡をいただければ本当に幸いです。
ちなみに、出す予定の本の内容はまだ確定していませんが、数日以内によっぽどの思い付きがない限り
佐久間まゆのすでに投下済みの三作の加筆修正版 + その続編(新作)
にしようと考えています。
アドバイスいただきありがとうございます。
私は極度に遅筆なため書きまくるということが出来ませんので、pixivの方に投下してみました。
奮発とお感じになりますか?
もし、身近にまゆ好きの絵描きさんがいらっしゃったらお声かけお願いします(涙目)
つい先ほど、まゆの第一作目を手直ししたモノをpixivに投稿したところです。
それを小説本の第一章にしようと考えています。
自作ながら割とひどいプレイで過去の自分に軽く引きました。
もし良ければ読んでやってください。
URLは http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7439940 です。
ちなみに、現在のところ絵描きさんからのご連絡はゼロです。
ひぃぃ……。
絵師さん、なんとかなりそうですので募集を締め切らせていただきます。
ご協力ありがとうございました。
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