【モバマスSS】未央「太鼓の達人をやろう」 (33)

本田未央「と、言う訳で」

未央「やって来ました!ゲーセン!」

神崎蘭子「わー!」パチパチ

双葉杏「……」

未央「いやー、この日をどんなに待ちわびたことかぁ」

蘭子「うむ、我が魂も心躍っておるぞ!(私もすっごく楽しみだったよ!)」

未央「うん、じゃあ早速!」

杏「……あの?」

☆注意☆
このSSには以下の成分が含まれるのでご注意下さい。
・太鼓の達人
・その他少しだけ他音ゲー
・書き溜め
・若干キャラ崩壊とメタ発言
・ダイマ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1476802949

未央「ん、どうしたの杏ちゃん?」

杏「……どうして杏はこんなところに連れられたのかな?」

未央「え?そんなの決まってるじゃん?」

杏「決まってるのか」

未央「分かんない?」

杏「ごめん分かんない」

未央「じゃあヒント!このメンバー!」

杏「メンバーってこの3人?」

蘭子「うむ!」キラキラ

未央「そうだよ!」

杏「うーん……?」

杏(何か無かったか、思い出せ杏)

杏(……そういえばちょっと前にこのメンバーでプロデューサーに呼ばれたような、何だったっけかな)



~回想~

モバP「ぜぇ、ぜぇ……ようやく捕まえたよこいつめ」ガチャ

杏「うぁ~!杏は知ってるぞー!プロデューサーに呼ばれるとロクなことにならないってー!」ジタバタ

蘭子「おお、怠惰の妖精よ、既に目覚めの儀式は済んでおるぞ(あっ、杏ちゃん、やっと来ました)」

未央「やっぱり逃げてたんだ。懲りないねぇ~杏ちゃんも」

モバP「毎度毎度こいつ捕まえるの大変だわ。ちっこいしすばしっこいし」

杏「なら諦めた方が良くない?」

モバP「杏さえ働いてくれればこの苦労も無くなるんだけどなぁ」

杏「ぐぬぬ」

モバP「それに、今回に限っては別にお前たちが何かする訳じゃないぞ?」

杏「!?」

蘭子「む?その言葉の真意は何だ?(えっ、どういうことですか?)」

未央「今回はこの3人のお仕事じゃないの?」

モバP「あぁ、今回は言っちゃえば連絡するだけだ」

杏「本当!?」

モバP「あぁ本当だ。まぁ聞いてくれ」

モバP「お前たちは太鼓の達人ってやったことあるか?」

杏「太鼓の達人?」

未央「って、あのゲームセンターに置いてあるやつ?」

モバP「うんそれ」

蘭子「……たいこのたつじん?」

未央「らんらん知らないの?」

蘭子「……すまぬ、我の力不足であっただろうか(ごめんなさい。ダメでしたか……?)」

モバP「いや、別に力不足って訳じゃないんだが」

三好紗南「説明しよう!」ニュッ

あんみおらん「「「!?」」」

モバP「ファッ??お前どっから出てきた!?」

紗南「太鼓の達人とは、2001年に稼働が始まった音楽ゲームだ!」グッ

モバP(とりあえず俺の発言は無視なんだな)

紗南「このゲームはその名の通り、バチで太鼓を叩いてプレイするのが特徴なんだ!正に演奏しているような気分でプレイできるぞ!」

紗南「アーケードゲームとしてはbemaniシリーズ以外のものでは最も古い音楽ゲームとして知られているな!現在ゲームセンターでは『太鼓の達人 レッドバージョン』が稼働中だぞ!」

紗南「大きな太鼓が2つ備え付けられた筐体が目印だ!大人でも子供でも、初めての人でも楽しめるゲームだから、ゲームセンターに行った時はプレイしてくれよな!」

紗南「それじゃ!」ニュッ

あんみおらん「……」

モバP(アイツ何しに来たんだ)

モバP「……とりあえず蘭子は把握した?」

蘭子「あっ……ハイ。」

杏(蘭子が発言を躊躇するレベルとは)

モバP「えーっと、じゃあ気を取り直して」

モバP「今までウチの曲を何曲か太鼓の達人でプレイできるように収録して貰ってきたのは知ってるか?」

未央「うん、私もやったことあるよ」

杏「確か『Star!!』と『GOIN’!!!』、それから『Shine!!』の3曲だったっけ」

モバP「よく覚えてるな?」

杏「まあね」

蘭子「しかし、全体詠唱魔法の力は凄まじいな(でも、大人数で歌う曲ばかりですね)」

モバP「あぁ。だけど、全体曲の天下ももうすぐ終わりだぞ」

未央「えっ、それって……つまり!」

杏「あー、そういうことか」

モバP「あぁ。みんな喜べ!」

モバP「太鼓の達人に『ミツボシ★★☆』、『華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~』、『あんずのうた』の3曲の収録が決定したぞ!」



~回想終わり~

杏「……あー、思い出した思い出した」

杏「そういや言ってたね、杏達の曲が今日から太鼓の達人に入るって」

未央「そうそうそれそれ」

杏「正直なところあんまり気にしてなかったけど」

蘭子「もしや、怠惰の妖精には過ぎた玩具だったか?(あれ、杏ちゃんってゲーム好きだったよね?)」

杏「ゲームは好きだけど、太鼓はそんなにやってる訳じゃないからね」

杏「杏としては、それより曲の知名度が上がって印税がっぽがっぽ入るぞーって印象しか無かったや」

未央「って訳で、せっかく自分達の曲が入ったんだから、やりに行っちゃおう!って話だったんだよ」

蘭子「魔王たるもの、遊戯であっても手を抜くことは許されないのでな(自分の歌をゲームでできるなんて凄いですよね!)」

杏「まぁ、そういう話なんなら、付き合ってあげてもいいよ、せっかくだし」

未央「おおっ!?杏ちゃんが珍しくアクティブだ!」

杏「まあね」

杏(たまにはこうやってみんなでゲーセン行くのも悪くないし)

未央「よしっ!じゃあ改めて」

未央「太鼓の達人、やりに行こう!」

蘭子「おー!」

杏「おー」

~ゲーセン内~

未央「とは言ったものの」

未央「肝心の筐体はどこにあるんだろう……」

未央「右見ても左見てもゲームだけど、太鼓の目印が全然見つからないよ」

蘭子「この迷宮、まさか古の民が築きし遺物か……?(色んなゲームが置いてあって迷っちゃいそう……)」

未央「うーん、標識とかも無いし良く分かんないなぁ、どうしよう」

杏「あー、ちょっとなら分かるけど案内する?」

未央「杏隊長!頼りになります!」

蘭子「其方、この地を訪れるのは初めてではないな?(杏ちゃん、ここ来たことあったの?)」

杏「いや、ここ自体は初めてだけど、ゲーセンは同じジャンルのゲーム固まってるのが多いから多分なんとかなるよ」

未央「さすが、杏ちゃんはゲーセン慣れしてるなぁ」

~~~

未央「いやー、このゲーセンも広いねぇー。まさか二階建てとは」

杏「広いともっと大きいのもあるみたいだけど……おっ、あれは弐寺だ」

蘭子「にでら?」

未央「って何?」

杏「別のゲームだよ。ⅡDX」

未央「うわっ!何あれかっこいい!」

蘭子「円盤の響きに包まれしマエストロ……(DJみたい!)」

未央「あんなの出来るようになってみたいなぁ……」

杏「へぇ、興味あるんだ。後でやってみる?」

未央「いや~、難しそうだから止めとくよ」

蘭子「今はまだ我が動くべき刻ではない(私も~)」

杏「ん、そう」

杏(やっぱりちょっと敷居が高いみたいだなぁ)

杏「んで、弐寺の隣にギタドラあって、その奥は……っと、あれはポップンか」

杏「これらがあるってことはこの辺りは音ゲーコーナーだね」

杏「ちょっとこのへん探してみようか」

未央「おーっ!」

蘭子「ククッ、この千里眼が疼くわ(分かりました!探してみます!)」

未央「あの洗濯機みたいのも音ゲーなの?」

杏「あれはmaimaiだね。セガから出てるやつ」

未央「へー」

蘭子「あのようなものから美しい旋律が奏でられるとは、現世は広いものだ(音楽ゲームにも、あんなにヘンテコなのがあるんですね)」

杏「確かに見た目で言ったらあれが1番変かもね」

未央「あっ、アレは知ってる!踊るやつ!」

杏「どれどれ……あー、確かにDDRは割と有名かもね。結構古いし」

蘭子「舞踏戦士達が訓練を重ねているという話だな(聖來さんや伊吹さん達が得意だって聞いたことがあります)」

杏「へぇ、やってる人もいるんだねぇ」

杏(いっつも思うけどあの踏みゲーは踊りと関係あるんだろうか)

杏「……おっ、DDRの隣にあるのって」

未央「あっアレ!太鼓の達人だ!」

杏「ふぃ~、ようやく見つけたよ」

蘭子「これこそ、我らが求めていた未来!(やっとゲームできますね!)」

杏「何かここの音ゲー解説するだけで結構疲れたなぁ」

未央「よーっし、早速やろーう!ダッシュだぁー!」

蘭子「あぁっ、待ちたまえ!(あぁっ、待ってぇ~!)」

杏「おーい、走ったら危ないよー」

~筐体前~

『太鼓の達人!』

未央「わー!」パチパチ
蘭子「わー!」パチパチ

杏「……あんまりうるさくしてると注意されるよ?」

未央「あぁっ、ゴメンゴメン……さて!誰からやる?」

杏「杏は最後でー」

蘭子「誠に最後の重圧を背負うと申すか(杏ちゃん、最後で良いの?)」

杏「最後って言っても、1回で終わるって訳じゃないよね?」

未央「あー、どうする?2回3回やっちゃう?」

杏(1回で終わらすつもりだったのか)

蘭子「遥々の旅路、無駄にするのは冒涜に値するのではないか?(せっかくだし、沢山やりたいなぁ)」

未央「そうだね!じゃあ今日は時間が許す限りやり尽くすとしようじゃないか!」

未央「じゃあ遠慮なく、100円投入!」\チャリン/

蘭子「うむ!」\チャリン/

杏「頑張ってー」

未央「太鼓を叩いて参加、っと」ドン

『演奏ゲーム!』

1P どんちゃん(未央)
2P かっちゃん(蘭子)

『曲を選ぶドン!』

未央「うぉう、曲選択画面だ」

杏「ジャンルごとにまとめられてるよ」

蘭子「我が歌声 は何の元へ帰属しているのだ?(私の歌のジャンルってどれ?)」

杏「ゲームミュージックじゃなかった?」

未央「そうそう……ってなんで私達の歌がゲームミュージックに入ったんだろうね?」カッカッカッ

蘭子「グリモワールにもその事象は記されておらぬな……(私も知らないなぁ)」

杏「まぁ、そんなに気にすることじゃないよ多分」

杏(なんだかあんまり考えない方が良い事のような気がするし)

『ゲームミュージックを選べるドン!』

未央「ここでドーンっと」ドン

♪~(あんずのうた)

杏「おぉ出た出た」

未央「メデメデメデー!」

杏「ちゃんとCD通りに入ってんだね」

蘭子「三ツ星の乙女よ、共に怠惰の賛美歌を奏でる準備は整っておるぞ!(未央ちゃん、こっちは準備万端だよ!)」

未央「よっしゃ、じゃああんずのうたから行ってみようか!」ドン

『難しさを選ぶドン!』

杏「難易度選択だね」

蘭子「松竹梅、どの平行世界に向かうか選ぶがよい(未央ちゃん、難しさどうするんですか?)」

未央「ふっふっふ……未央ちゃんの強さは松竹梅じゃとても表せないんだよ?」

杏「あっ……(察し)」

蘭子「む、ではいかにして其の力を示すと言うのだ?(えっ、じゃあどうするんですか?)」

未央「こうするのさ!」カカカカカッ

蘭子「なっ、これは!?」

(むずかしいの隣におにの難易度が現れる音)

杏「うわーそんな難易度があったのかー(棒)」

蘭子「おぉ……これこそ知りえなかった鬼神の怒り!(おになんてあったんですね!知りませんでした!)」

未央「はっはっは、もっと褒めても良いんだよー?」

未央「って訳で私はおにでレッツゴー!」ドン

杏(おに☆7かぁ……大丈夫かなぁ……)

蘭子「では、我は松の世界へ誘われるとしよう(じゃあ私はむずかしいにします)」ドン

『さぁ!始まるドン!』

『いっ、嫌だ!私は働かないぞ!』

未央「よっしゃこい!」

『働かない、全ての者たちに告ぐ!これは遊びでもライブでもない!』

杏(最初は連打か)

未央(今の内にパワーを貯めとかないと……)ドドドドドドド

蘭子(……)ドドドドドド

『我々の、正義のためにー!』

未央(来る……?)

蘭子(!)クワッ!

『メデメデメデー!メッメメメメデー!』

未央「ちょぉっ!?何これ!?」アワアワ

蘭子「ほっ、ほっ」ドカドカドカッ ドッドドカドッ カッ

杏(あちゃー、おに完全に地雷だったね)

未央「えっ、ちょっ、まっ」ドカッドカッ

蘭子(意外に行ける!)ドカドカドカッ ドッドドカドカッ

未央「うわあぁぁぉぁぁ……」

※参考動画(譜面ネタバレ注意)
あんずのうた おに
https://m.youtube.com/watch?v=gpRlBdCXZkA
あんずのうた むずかしい
https://m.youtube.com/watch?v=lv7VIa0u6O8

『失敗……。もう少し頑張るドン……』
『クリアー!大成功だドン!』

未央「」チーン

杏「まぁ……こういう時もあるよ、未央」

未央「うぅ……完全におにの世界を甘く見てたよ……」

未央「決めた!もうおにやんない!」

杏(どうだか……)

杏「しかし蘭子、むずかしいをフルコンボとは凄いじゃないか」

蘭子「ふっ、この程度、容易いことよ(案外できちゃいました!)」

杏「うんうん、蘭子はセンスあるのかもね」

蘭子「我が力の賛美、礼を言うぞ(そうですか?ありがとうございます!)」

『曲を選ぶドン!』

未央「くぅぅっ、悔しい!ほらっ、次の曲!次の曲やろう!」

蘭子「うむ、次なる舞台は既に星々の手の中にある!(はい!次は未央さんの曲で勝負しましょう!)」カッカッ

未央「おっ、私の曲で良いの?」

♪~(ミツボシ★★☆)

杏(おっ、☆6なら未央や蘭子でもできるかな)

蘭子「うむ、では参ろうぞ!(はい!これにしましょう!)」ドン

『難しさを選ぶドン!』

蘭子「我が真の力、今こそ示す刻!(次はおにでやってみます!)」ドン

杏(おぉ、蘭子が自分からおに選んだぞ)

未央「むっ、むむむ…….」

未央「……ええい!私もおににする!」

杏(さっきの決意はどこへ)

蘭子「ふふっ、あそこまでの大敗を喫し、なお我に挑もうとは(未央さん、またおにやって大丈夫なんですか?)」

未央「うっ……」

杏「いやー、こっちの方がテンポも遅いし、大丈夫じゃない?」

未央「そっ、そうだよ!大丈夫大丈夫!」ドン

杏(勢いでフォローしちゃったけどほんとに大丈夫かなぁ)

『さぁ!始まるドン!』

※参考動画(譜面ネタバレ注意)
ミツボシ★★☆ おに(表)
https://m.youtube.com/watch?v=TWgv5QfVe14

『燃やせ!友情パッションは ミツボシ!』

未央「よっと」ドッドカッドドドッカッドッ

蘭子(ううっ、3つ並んだやつが難しい……)ドッドカッドドドッカッドッ

杏「おっ、叩けてる叩けてる」

杏(譜面自体あんまり難しくないし、さっきみたいにはならなそう)

杏(サビで難しくならなきゃいいけど)

~~~

『ミツボシ パッて弾けて 飛び乗って りゅーせー☆』

らんみお「「りゅーせー!」」カッカッ

杏「繋いだ……だと……?」

~~~

『クリアー!大成功だドン!』
『クリアー!大成功だドン!』

杏「うぉぉ……ちゃんと2人ともクリアした……」

未央「へへんっ、まぁこんなもんよ!」

蘭子「我に不可能は無し!(できちゃいました!)」

杏「2人とも上達早いね~」

未央「なんたって、私の歌だもんね!」

蘭子「うむ!」

杏「自信満々だね」

未央「おにクリアしちゃったからね!今ならどんなのでもできそうな気がする!」

杏(あっマズイ)

『曲を選ぶドン!』

蘭子「ふふっ、三ツ星の乙女よ、まだ我らには敵が1人、残っておるぞ?(未央さん、最後の一曲、残ってますよ!)」

未央「分かってるよ!」ドン!

♪~(華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~)

未央「こいつが最後の刺客だぁ!」

杏(あちゃー、おに☆8もある)

蘭子「我が半身、遂に対峙する刻か……(自分の曲をやるのって、なんだか緊張します)」

未央「大丈夫だよらんらん。私達にかかればどんな曲もイチコロだよ!」

蘭子「そうであったな……!(そうですね……!)」

未央「待ってろおに譜面!私達がやっつけてやるからなー!」

蘭子「おー!」

杏「……がんばれー(諦観)」

未央「うおおおおおお!」

※参考動画(譜面ネタバレ注意)
華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~ おに(表)
https://m.youtube.com/watch?v=clch5D3mtCU

『失敗……。もう少し頑張るドン……』
『失敗……。もう少し頑張るドン……』

未央「」チーン
蘭子「」チーン

杏「……まぁそうなるよね」

未央「……何か、凄かったね、あれ」

蘭子「……うん」

未央「……私達には、まだ早かったよね」

蘭子「……うん」

未央「」チーン
蘭子「」チーン

杏(2人とも真っ白に燃え尽きたジョーみたいになってる)

杏「あー、お二方ー?大丈夫ー?」

未央「あ、杏師匠……私は……もう……ダメです……」

杏「なっさけないなぁ。そんなんじゃ杏の弟子失格だよ?」

未央「も、申し訳……ありませぬ……」

蘭子「無念、なり……」

杏「それにさー、今、ここに師匠がいるってこと、忘れてない?」

みおらん「「!」」ガバッ!

蘭子「で、では、マスター……!」

杏「うむ、杏の太鼓力を見せてやろうじゃないか」

杏「弟子の敵討ちも兼ねてね」

未央「師匠……!ありがとうございます!」

蘭子「マスターの力、ここにお示し下され!(師匠の太鼓力、見せて下さい!)」

杏「ふはは。いいだろういいだろう」\ピッ/

未央「むっ、師匠!そのカードは何なのでしょうか!?」

杏「ん、あぁ、これ?」

杏「バナパスポートって言って、これがあるだけで自分のキャラクターを持てるんだよ」

杏「ほら見てみ、杏のどんちゃん白っぽいでしょ?あーいうことできるの」

蘭子「つまりそれは自分が自分たる証であると?(メンバーズカードみたいなものですか?)」

杏「そんな大層なもんじゃないよ。ゲーセンで普通に売ってるし」

未央「へ~。私も後で買おっかなぁ」

1P 【ちくわキャンディ】あんず(杏)

未央「……ねぇ、杏ちゃん?」

杏「ん?」

未央「あの【ちくわキャンディ】っての何?」

杏「あれは称号だよ。パーツ組み合わせて二つ名みたいなの作れるやつ」

未央「ふーむ……もう一つ良い?」

杏「何?」

未央「杏ちゃんがキャンディを選ぶのは分かるんだけど、何故ちくわ?」

杏(……そういえばなんでだっけ?)

杏「ごめん覚えてないや。けど多分深い意味は無かったと思う」

未央「ふーん」

杏(なんでだろう、これが思い出せればメッチャ音ゲー上手くなれる気がする)メウメウ

『曲を選ぶドン!』

杏「さてと、行ってみようか」カカカカドン

♪~(華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~)

未央「うぅ~……あの難しい譜面を思い出させるよ」

蘭子「裁きを……(頼みます!)」

杏「おうまかせろー。これ位の曲だったら軽く捻り潰してやるよ」

杏(しばらくやってなかったけど、譜面見た限りでは大丈夫かな)

杏「難易度はもちろんおに、っと」ドン

未央「頑張って杏ちゃん!」

蘭子「我が半身、どうか鎮めてくれ!(頑張って下さい!)」

杏「疲れない程度にね~」

『さぁ!始まるドン!』

杏「よいっと」ドッドッカカカッドッドッカッ

未央「おぉー、さすが杏ちゃん!」

蘭子「我らが敵わなかった強敵をいとも簡単に!(私達が全然できなかった譜面を軽く捌いてます!)」

杏「これくらいなら寝ててもできるよ」ドッカカカッドッカカドッカッ

~~~

\サバキヲ…/

『Silenzio!戯れの時刻は彼方!』

杏「よしよし、サビまで来た」ドッドッドドドンドッドッカッドッ

杏(けっこう腕辛いなこれ)

未央「凄い……ここまでコンボ途切れてないよ」

蘭子「これが怠惰が呼び醒まし力と言うのか……?(杏ちゃん、やっぱりゲームになると頼りになるね)」

杏(うぉぉ、今になってプレッシャーが)ドッカカカッドッカカカッドッ

~~~

杏(よし、歌詞がある部分は全部繋いで残りはアウトロだけ)ドッドッドドドドドッドッカッ

杏(腕は辛いけどあともう少しだ)ドドドッドッドッドドドドドッドッカッ

未央「あれ……まさか本当に行っちゃうの!?」

蘭子「だが、楽園の入り口には地獄の門番が待ち構えているぞ……(でも曲の最後にすごい難しい所があったような……)」

未央「そうか!あの4つずつ並んでる所、杏ちゃんでもできないんじゃ……」

杏「いーや……」ドッカカカッドッカカカッドッカカカッ

杏「こんなの朝飯前だ~!」ドドドドカカカカドドドドカカカカ

みおらん「「繋いだ!」」

杏「これで、終わりっ!」ドッドドドカッ ドッドドカッ ドカカドン!

みおらん「「おおおー!」」

『フルコンボ!』

未央「凄い!本当にフルコンボしちゃった!」

杏「ぜぇ、ぜぇ……へへっ、このくらい、どうってことないよ」ピース

蘭子「怠惰の妖精よ、やはり我は其方の実力を見くびっていたようだ(やっばり杏ちゃんは凄いですね!)」

未央「うんうん!本気を出した杏ちゃんはやっぱり凄い!」

杏「そんなに言われたら何か嬉しいな」

杏(久々にやったもんだから不安だったし腕が疲れたけど)ブラブラ

『曲を選ぶドン!』

未央「あっ、次の曲どうしようか」

蘭子「既に我らの目的は果たしておるが、如何にする?(やりたかった曲はもう全部やっちゃいましたもんね)」

杏「じゃあ杏が好きな曲やってもいい?」

未央「杏ちゃんが好きな曲かぁ~。少し気になるかも」

杏「いや大したもんじゃないよ別に。ちょっと難しいけど」

杏「……ん?あれ?」

杏(スコアランキングが点滅してる……)

杏「……まさか」

未央「ん、どうしたの杏ちゃん?」

杏(間違いない)

杏「……2人とも、おかしいと思わない?」

蘭子「む、何がだ?」

杏「杏、思ってたんだよ。さっきの譜面、全然本気出してないなって」

未央「本気?どういうこと?」

杏「手加減してたってことだよ。この曲だったらもっと難しい譜面に作れたはず」

未央「?」

杏「もっと分かりやすく言おうか?」

杏「魔王は第2形態を持ってるでしょ?」カカカカカカカッ

未央「おにの難易度を出した時と同じようなことを……?」

(おにの難易度の部分がひっくり返る音)

みおらん「「!!?」」

杏「やっぱりあったか、裏譜面」

未央「杏ちゃん、これって」

杏「そう、これこそこの曲の本気、魔王蘭子の第2形態だよ」

蘭子「何ということだ……(別の譜面があったなんて……)」

未央「杏ちゃん、できるの?」

杏(☆9……難曲と言われるラインだね)

杏「分からない。けど、とにかくやってみよう」ドン

『さぁ、始まるドン!』

蘭子「第2形態の恐ろしさ、計り知れぬ(どのくらい難しいんでしょうか…….)」

未央「いや、きっと杏ちゃんならまたフルコンボしてみせてくれるはず!

※参考動画(譜面ネタバレ注意)
華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~ おに(裏)
https://m.youtube.com/watch?v=URSyx3tQrV8

『あとちょっと!惜しかったドン……』

杏「……無念、ここまで難しいとは、がく」

未央「杏ちゃぁぁぁぁぁぁぁん!」

蘭子「怠惰の妖精が死んだ……?(杏ちゃん!目を覚まして下さい!)」

杏(疲労してたとはいえ、まさかクリアまで落ちるとはなぁ)

未央「まさか杏ちゃんまで打ちのめされちゃうなんて……」

蘭子「ここまでの闇の力を蓄えていたとは、迂闊だった……!(この譜面、強すぎます……!)」

未央「誰か、この譜面を突破できる勇者はいないのか……!?」

杏(むぅ、こうなったら)

杏(秘密兵器を使うしかないかな)

杏「……いるよ」

杏「とっておきのがね」

未央「本当!?」

蘭子「誠か!?」

杏「うん。ウチにもいるんだよ、太鼓ゴリラが」

未央「ゴリラ!?」

杏「比喩だよ。音ゲー上手い人の」

未央「あぁ、そうなんだ。安心した」

蘭子「して、その剛力羅というのは一体誰なのだ?(それで、その音ゲー上手い人って誰なんですか?)」

杏「意外に身近な人だよ?もっと言えばアイドルの1人」

未央「太鼓の達人が上手いアイドル…! ?」

杏「容姿からは想像できないけどね。とんでもないよ、あの子は」

杏「待ってて、今、呼べるか連絡取ってみるから」



未央「あれから杏ちゃん、そのゴリラだって人を迎えに出てっちゃったけど」

蘭子「誰が我らの元に現れるのか、興味深いな(本当に誰が来るんでしょう?)」

未央「うーん……安直だけど、紗南ちゃんとかかな?」

蘭子「だが、怠惰の妖精は『容姿からは想像できない』と約束しておったぞ?(でも、杏ちゃんが容姿からは想像できないって言ってませんでした?)」

未央「あっ、そうか。じゃあ本当に思いつかないような子なのかな」

蘭子「謎は深まるばかり……(じゃあ本当に分かりませんよぅ……)」

杏「おーい!戻ったぞー!」

未央「あっ、杏ちゃん戻ってきた!」

未央「って、その後ろにいるのってまさか」



緒方智絵里「あの……お待たせ、しました」

未央「」
蘭子「」

未央「えっと……杏ちゃん、ゴリラの人ってまさか」

杏「うん。智絵里ゴリラちゃんだよ」

智絵里「やっ、止めてよ杏ちゃん」

未央「いやいやいやいやいや」

未央「ちえりんがゴリラ!?」

未央「いや~まさか~そんな~」

杏「未央、逃げるな、現実を見るんだ」

蘭子「だが、四ツ葉の天使の正体が剛力羅とはとても思えん(でもまさか智絵里ちゃんがゴリラなんて)」

智絵里「うぅ……あんまりゴリラゴリラ言わないで……」

智絵里「私なんてまだまだ……」

未央「謙遜!?」

杏「とにかく、プレイして貰えば智絵里ちゃんの凄さが分かると思うからとりあえずプレイはよはよ」

智絵里「あっ、うん。じゃあ、やってみるね」\ピッ/

1P 【天使】超人 ちえりん(智絵里)

杏「超人!?いつの間に!?」

智絵里「えへへ、ちょうど昨日取れたんだ」

未央「……あの、超人とは?」

杏「あれは段位だよ。要するにどれくらい上手いかって指標」

未央「超人ってどれくらい?」

杏「上から2番目」

みおらん「「ファッ??」」

『曲を選ぶドン!』

智絵里「えっと、どの曲やれば良いの?」

杏「華蕾の裏譜面お願い」

智絵里「うん、分かった」カカカッ

蘭子「この動き、確かに熟練のものだ(確かに智絵里ちゃんの動きが手馴れてる……)」

未央「いやいやまさかまさか……」

杏「……あれ、まだ杏達の曲やってないんだね」

智絵里「あっ、うん。今日はもっと後からやろうと思ってたから……」

杏「……初見?」

智絵里「うん、そうだよ」

杏「マジか」

蘭子「……(ついていけないよぉ)」

『さぁ!始まるドン!』

~~~

『フルコンボ!』

智絵里「良かった、初見フルコンボできて」

未央「」
蘭子「」
杏「流石としか言いようがない」

未央「ちっちち、ちえりんがあんなにバチを軽々しく……」ワナワナ

蘭子「……」ポー

杏「2人とも放心しちゃってる」

杏「初心者には刺激が強過ぎたか」

智絵里「あっ、わ、私、何か悪いことしちゃった……?」

杏「いーや智絵里ちゃんは何も悪くない。強いて言うなら智絵里ちゃんを呼び寄せた杏が悪い」

『曲を選ぶドン!』

智絵里「えっと……じゃあ次はミツボシの裏譜面やる?」

杏「ミツボシにも裏譜面あんの?」

智絵里「そうみたい」

杏「そうか、じゃあやっちゃって」

智絵里「分かった」カカカドン

『さぁ!始まるドン!』

~~~

『フルコンボ!』

智絵里「ふぅ。良かった」

杏「まぁそうだよね」

未央「ちえりんって……凄かったんだね」

杏「おっ、正気を取り戻したか」

未央「うん。最初からこういう子だったとさえ思えてきたよ」

蘭子「私も……」

杏「確かにまぁそれはあながち間違いではないけれど」

杏(って言うか蘭子語が止まってることには皆スルーなのか)

『曲を選ぶドン!』

智絵里「あっ、最後の曲……」

杏「せっかくだからさ、智絵里ちゃんができるいっちゃん難しい曲やってみ?」

智絵里「えっ、良いの?」

杏「おうやっちまえ」

未央「もう何が来ても驚かないよもう」

蘭子「はい」

杏「お?言ったね?」

智絵里「えっと……じゃあ……これ……」

未央「カオスタイム?」

~~~

智絵里「……」アリガトウゴザイマースドドドドドドドドドドドドドドドドド

『フルコンボ!』

未央「何あれ」

杏「杏に聞かれても困る」

未央「うん、とりあえずちえりんが人知れず人間辞めてたのは分かった」

杏「……まぁ、突っ切った音ゲーマーなんて大体そんなもんだよ」

蘭子「一体どのような進化を重ねれば同じ力を得ることができるのだ……(あんなの絶対私にはできそうにありません……)」

智絵里(……これ、褒められてるのかな)

未央「どうやったらそんなに上手くなれるの?」

智絵里「えっと、私は好きでずっとやってたから……かな」

蘭子「やはり、連続した変異が果てしなき力を生むのだな(やっぱり継続は力なんですね)」

未央「どれくらい昔からやってたの?」

智絵里「えっと……3年前くらい」

未央「3年か~。そりゃあ上手くなるよね」

杏(3年でそれは規格外の早さだと思う)

智絵里「あの、私で良ければ、コツとか教えましょうか?」

未央「えっ、良いの!?」

智絵里「えっと、そんな大層なことは教えられないけど……」

未央「ありがとうちえりん……いや、ちえりん師匠!」

蘭子「我も其方の教鞭、慎み深く受けるとしよう(私にも教えて下さい!)」

智絵里「あわわ、1人ずつ、1人ずつやるから落ち着いてー」

ハヤクー!
マッテェー

杏「……なんかまとまっちゃった」

杏(どうしよう、隣の筐体空いてるけど、杏もやろうかな)

杏(……いや)

杏「こっちで智絵里が教えるの見てた方が楽しいかなー」



智絵里「連打はこうすれば数稼げるんだよ」ドゥルルルルルル

みおらん「「レベル高すぎるよ!」」

杏「そんなこともなかった」

おしまい

SSにもありましたが、10/13より全国のゲームセンターにある太鼓の達人にて『ミツボシ★★☆』、『あんずのうた』、『華蕾夢ミル狂詩曲~魂ノ導~』の3曲がプレイできるようになりました。モバPの方もそうでない方も、ぜひ一度プレイに行ってみて下さい。

お目汚し失礼しました。

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