モバP「クールな幼馴染」 (40)

書き溜めあり
パパッと終わらせます

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千川ちひろ「すみません、プロデューサーさん。今月の分のスケジュールチェックお願いできますか?」

モバP「こっちはひと段落したので大丈夫ですよ。TPの3人のスケジュールですか…」

ちひろ「最近お仕事も増えてきましたからね。計画はしっかり管理しませんと」

モバP「そうですね…あ、この日は加蓮はレッスン休みにしてください」

ちひろ「今月の定期検診はそこでしたか…それじゃあこっちなら良いですかね?」

モバP「自分の把握する限りは問題ないです。ただ本人にも予定があるかもしれないので一応聞いておきましょう」

ちひろ「多分そろそろ帰ってくるんじゃないですかね」

ガチャ

凛奈緒加蓮「ただいまー」

ちひろ「噂をすれば、ですね」

モバP「お疲れさん。加蓮、ちょっと良いか?」

加蓮「ん、どうかした?」

モバP「今月はこの日に検診入れたけど大丈夫か?スケジュール自分でも確認してくれ」

凛「プロデューサー、私たちのスケジュールは?」

ちひろ「凛ちゃんと奈緒ちゃんの分はこっちです。はいどうぞ」

凛「ありがと、ちひろさん」

奈緒「んー、あたしは特には変更ないかな」

加蓮「スケジュール、私もオーケーだよ。今度も送り迎えよろしくね」

モバP「わかった。俺もその日は午後開けておく」

凛「………ところでプロデューサー、加蓮の検診って親が決めるものじゃないの?」

モバP「いやいや、そこは親御さんからの信頼をいただいてだな…」

奈緒「というかそもそも加蓮の親も東京に住んでるんだしPが送る必要ないよな」

凛「体のことなら家族の方が良いだろうし」

モバP「いや…それはな…」

加蓮「私の親とPさんの親って昔っから仲が良いの。それだけだよ」

凛奈緒「」

モバP「おい、加蓮それは言わないようにって」

加蓮「凛と奈緒ならよくない?もう隠しておく必要もないし」

ちひろ「えっと、素直に話すしかないと思いますよ?」

凛「ちょっとプロデューサー、どういうこと?説明して欲しいな」

奈緒「なんで黙ってたのさ!う、後ろめたいことでもあるのかよ!」

加蓮「あちゃ、不味かったか」

モバP「そりゃいきなり聞けば驚くだろ」

ちひろ「私も詳しくは聞いてないし聞きたいですね」

モバP「ハァ、仕方ないか。と言ってもそんな面白いことでもないぞ」

モバP「親同士がもともと仲良くてな。で、加蓮が体弱かったのは知ってるだろ」

加蓮「それで子供の頃、私が体調崩した時にPさんが見にきてくれたりしてたの」

モバP「幼馴染ってことになるのかな」

凛「そうだったんだ。てっきり2人がアイドルとプロデューサーにあるまじき関係なのかと思ったよ」

モバP「そんなわけないだろ。お前らをトップにするのが目標なんだから変なことはしないっての」

奈緒「幼馴染だったのは良いけどなんで言ってくれなかったんだ?」

加蓮「凛と奈緒に言ったら弄られるだろうし…それにあんまり昔のことで心配して欲しくないしね」

ちひろ「余計なこと聞いちゃいましたかね…ごめんなさい」

モバP「俺は加蓮が気にしないなら別に良いですよ」

加蓮「私はこの事務所の人になら話しても良いって思ってたし」

モバP「だそうですので気にしないでください」

ちひろ「はい。ありがとうございます」

凛「加蓮、幼馴染だったっていうならプロデューサーの子供の頃のこととか知ってるの?」

奈緒「あ、あたしも興味あるな!加蓮の子供の頃も知りたいかな」

加蓮「話すのは構わないけど…」

ちひろ「あっ、時間も時間ですね。私は帰らなきゃいけないので残って話していくなら鍵をお願いします」

モバP「わかりました。戸締りは自分がやっておきます」

ちひろ「ありがとうございます。明日、私にも教えてくださいね!」

モバP「はい。お疲れさまでした」

ちひろ「お疲れさまでしたー」

凛「さて、私は残って話しを聞きたいかな」

奈緒「あたしも今日は特に見るもの無いし聞いてくよ」

モバP「コーヒーでも淹れてくるよ」

加蓮「んー、どこから話そうかな」

加蓮「やっぱり私が子供の頃から順番に話そうか」

加蓮「といっても退院後からでいいかな」

加蓮「ケホッコホッ」

加蓮母「困ったわね…熱もあるし…」

加蓮「…お母さんお仕事あるんでしょ?私はいつものことだし大丈夫だから」ケホッ

加蓮母「本当にごめんね、加蓮!今日はなるべく早く帰ってくるから」

加蓮「うん。いってらっしゃい。気をつけてね」

加蓮「また学校行けなかったな…テレビは、あんまり面白いのやってないや…」

加蓮「ゆっくり寝てるのも飽きちゃうし、どうしよ」

ピン、ポーン

加蓮「…お母さん?」

モバP「お邪魔しまーす。加蓮、大丈夫か?」

加蓮「あ、Pさん。来てくれたんだ」ニコッ

モバP「加蓮の家に人がいないって聞いてな。様子見に来たよ」

加蓮「心配性だなぁ、もう」

モバP「この間退院したばかりなんだし当然だろ。加蓮の家は忙しいみたいだし」

加蓮「…うん」

モバP「ま、寂しくないようになるべく顔出すよ。お昼は食べたか?」

加蓮「まだ。あんまりお腹空いてないし」

モバP「ちょっとでいいから食べておけ、何か作ってくるから。台所借りるぞ」

加蓮「分かった」

加蓮(誰かが居てくれるのっていいなぁ)ニコニコ

奈緒「めちゃくちゃ仲良いじゃん!加蓮なんて今より素直じゃん!」

凛「奈緒には言われたくないと思うよ」

加蓮「奈緒はまあ、ね…そんな感じでよく面倒見てくれてたの」

奈緒「おいっ、どういうことだよ!」

凛「加蓮には悪いけどちょっと羨ましいかな」

加蓮「ふふっ、これだけは私の特権♪」

奈緒「スルーすんなって!」

凛「ごめんごめん」

奈緒「もう…それで続きは?」

加蓮「えっとねー」

モバP「とりあえずお粥でいいか。梅とかで味つけて…」

モバP「流石に今はジャンクフード食べさせたくはないしな」

モバP「…しかし病院食みたいなのだけ上達したな。加蓮のためと思えばまあいいけど」

モバP「よし、出来たぞ。加蓮」

加蓮「ん、ありがとうPさん」

モバP「こういうの好きじゃないだろうけどしばらくは我慢な」

加蓮「そんなにワガママは言わないよ。でも体調が良くなったらハンバーガーでも奢ってね」

モバP「はいはい。それじゃ、あーん」

加蓮「えぇ!?い、いいよ別に!1人で食べられるって!」

モバP「そう言って前もこぼしてたじゃないか。ほら」

加蓮「うー。あーん」パクッ

モバP「熱くないか?味はどうだ?」

加蓮「ん、心配しすぎ。Pさんの料理美味しいよ」

モバP「それなら良いけどな。はい、あーん」

凛「むしろ今より距離近いじゃん!ていうかプロデューサー料理できたの!?」

奈緒「加蓮だけずるい!あたしも食べてみたいんだけど!」

モバP「騒ぎすぎだっての。ほい、コーヒー」

加蓮「ありがと。Pさんの料理も披露してあげれば?」

モバP「バカ言うな。俺がお粥くらいしか作れないの知ってるだろ」

凛「それって加蓮のためだけに料理してたってことじゃない」

加蓮「そうかもね。Pさんが自分で何か作って食べてるの見たことないし」

奈緒「なんだ…」

モバP「お粥でよければ作るけどな」

奈緒「P、あたしにも今度お願い!」

凛「私も食べたいな」

モバP「食いつき良すぎないか…ま、機会があればな」

加蓮「続き話してもいい?」

モバP「お前結構ノリノリだな」

加蓮「まあね」

加蓮「ごちそうさま。うん、それじゃあお話してようよ」

モバP「それも良いけどな。この前からしばらく学校行けてないだろ、勉強するぞ」

加蓮「うへっ、やっぱりかぁ」

モバP「そりゃそうだ。今やってるところはどこだ?中学生の範囲くらいなら教えられるぞ」

加蓮「えっと教科書ならこの辺りに…うん、これこれ」

加蓮「暗記物は時間だけはあるしなんとか…数学教えて?」

モバP「はいよ。それじゃここからな」

奈緒「加蓮が中学生のときって3年くらい前か?」

モバP「ちょうどそのくらいだな」

加蓮「Pさん教えるのうまかったし助かったよ」

凛「…あたしも今度テストがあるんだけど」

モバP「高校あたりになると教えられる自信ないぞ。時間経ってるし覚えてないと思う」

加蓮「私と奈緒で教えてあげるよ」

奈緒「まあ、凛のやってるところくらいなら」

モバP「そういや加蓮がアイドルに憧れ始めたのもその頃か」

加蓮「テレビに出てたアイドル見てたのが最初だしね」

加蓮「ふうー、今日はこんなもんでしょ」

モバP「ま、これだけやれば十分か。いつ学校行っても良いようにやっておけよ」

加蓮「はいはい。テレビなんかやってるかな」

\ウーサミン!/

モバP「最近よく見るアイドルだな」

加蓮「そうだね。やっぱりファッションとか好きな身からすると憧れるな」

モバP「加蓮ならアイドルも似合いそうだな」

加蓮「無理無理、体力もないしダンスなんてしたら倒れちゃうよ」

加蓮「でもベッドの上から見てるだけでも元気出てくるし、素敵だとは思うよ」

モバP「確かに憧れるもんだな」

加蓮「なってみたい気はするけどね。なれるとは思えないかな」

モバP「…一応やってみたくはあるのか」

加蓮「まあ、ね。でも普通に働くにも厳しいだろうし将来はPさんが養ってよ」

モバP「はいはい」

凛「自信なさそうだけどアイドルやりたいって気持ちはあったんだね」

奈緒「今では誰よりも努力してるしな」

加蓮「それはまあ、Pさんがスカウトしてくれたんだし」

奈緒「そういやアイドルを目指す理由はわかったけどなんでPさんがスカウトすることになったんだ?」

凛「私たちの中じゃ加蓮が一番の古株だし知らないんだよね」

モバP「まあまあ、そこは置いておけよ」

凛「怪しいね」

加蓮「ふふっ、Pさんが話さなくても私が話すよ。訂正できる今の方が良いんじゃない?」

モバP「………仕方ないか」

奈緒「それで、なんでなんだ?」

モバP「卒業式お疲れ様。これからは高校生だな」

加蓮「ん、来てくれてありがと」

モバP「今日はちょっとしたお祝いらしいから迎え行ってこい…て言われたけど打ち上げとかは大丈夫か?」

加蓮「クラス全員参加できるようにって今週末にやるってさ。ところでPさんからのお祝いってことでポテト食べに行かない?」

モバP「まあそのくらいなら」

加蓮「それじゃ行こ行こっ」

モバP「ファミレスで良かったのか?もう社会人だしもう少し良いもの食べさせられるぞ?」

加蓮「いいの。そういえば聞いてなかったけどPさんってどこで働いてるの?」

モバP「ああ、その話もそろそろしようと思ってたところだ」

モバP「俺は、その…アイドルのプロデューサーになったんだ」

加蓮「アイドルね、どうしてまた急に…」

モバP「加蓮の夢だったろ。もともと業界志望だったからちょうど良かったし」

加蓮「そうだけどさ。私自信ないって話したよね」

モバP「言ってたな。それでもお前の憧れはアイドルなんだろ?」

加蓮「それは…そうだけど」

加蓮「でも、あたしは何ももってないよ?ただの憧れなんだよ?それなのにアイドルなんて出来るの?」

モバP「2人ならなんとでもなるだろ。俺が加蓮をアイドルにする」

加蓮「…情熱的なアプローチだね。夢なんて見ても仕方ないって思って諦めたんだけどな…」

加蓮「真面目に聞いてくれてたんだね…うん、Pさんとなら…やってみようかな」

加蓮「Pさんがいてくれるなら、大丈夫だよね」

モバP「………今更自分のセリフを聞かされるとは思わなかった」

加蓮「恥ずかしがっちゃってー。嬉しかったんだよ?」

凛奈緒「甘い。空間が甘い」

凛「これじゃコーヒー足りないじゃん…」

奈緒「全くだな…」

加蓮「えっと、ごめんね?」

モバP「余計なところまできっちり覚えてたもんだな…」

加蓮「ま、人生の転換期ってやつだろうしね」

凛「プロデューサーの口説き文句まではっきり覚えてるのってやっぱり…」ボソッ

奈緒「ごまかしてるけどやっぱりそうだよな」ボソッ

凛奈緒「はぁー…」

モバP「もう十分話しただろ。そろそろ終わりにするぞ」

TP「はーい」

モバP「それじゃ送ってくから車乗ってくれ」

奈緒「あたしは駅までお願い」

凛「私は家までかな」

加蓮「私もー」

モバP「はいよ」

~~~~~~~~~~~~~

モバP「しかし久々に懐かしい話だったな」

加蓮「あんまり話したりしないからね」

モバP「そんだけ2人は信頼できるんだろ?お前昔の話したがらないもんな」

加蓮「うん。あとちひろさんもね。あの人は信用できるから」

モバP俺としては話したくないけどな」

加蓮「ふふっ。ま、こんなことを言うのはPさんくらいだし」

モバP「なんか言う事あるのか?」

加蓮「うん。良い機会だからさ」

加蓮「人生諦めちゃってたしアイドルになれるなんて思ってなかったけどさ」

加蓮「夢って叶うんだね、感謝してるよ」

モバP「加蓮の夢は確かに叶ったかもしれないけど、まだまだだろ」

加蓮「うん、ここで終わりじゃないからね」

モバP「いけるならトップまで、だよな。TPで一番を目指すぞ、加蓮」

加蓮「うん、期待には答えるよ!しっかり支えててね?Pさん!」

これで終わりです
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幼馴染はいいぞ

あと次回はクールな義妹の美優さんの予定

キュートな幼馴染系アイドルのダイレクトマーケティングとか書いてくれれば次のキュートアイドルの時に拾います

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