ーーー時の列車 デンライナー 客室
ナオミ「はーい!コーヒーが入りましたよ」
ウラタロス「どうもっ」
リュウタロス「わーい!ありがとー!」
キンタロス「ZZZ」
モモタロス「おうっ」
デネブ「すいませーん、お気を遣わせて…ほらっユウトもお礼言って」
ユウト「うるさい!デネブ、礼くらい言われなくても言うだろう」
デネブ「ご、ごめん…で、でも~」
ウラ「まあまあ、ボクちゃんも最近、なじんできたんだし、おデブちゃんも固い事いわないの」
ユウト「誰が丸くなったんだよ」
ウラ「君だよ、キ・ミ・なんやかんや言って、デンライナーに入り浸ってるのが証拠さ」
リュウ「ほんと…用も無いのにうざいよね…」
ユウト「な、違う!今日はオーナーに用事があって来たんだよ」
ナオミ「だ、そうですよオーナー!はい!特製チャーハン召し上がれ」
オーナー「んん~、ナオミ君…今日も旗が緩く刺さっていませんか?もうぐらついているのですが」
コハナ「あ、もしかして分岐点について何かわかったの?」
ユウト「分からないから、オーナーに聞きに来たんだ」
リョウタロウ「ユウト…や、やっぱり用事ないんじゃ…」
ユウト「違うって言ってんだろう、あとなんだよ、お前のコーヒーだけ虫が4匹くらいダイブしてたぞ、なんだよその不幸体質!」
リョウタロウ「あ、またか…」
ユウト「オーナーこれについて聞きたいんですが」
オーナー「んん~?あ、旗が…」
一同「あ~あ」
ユウト「な、なんだよ、こんな旗いつでも直せるだろう!」
オーナー「桜井君…私はマナーの悪い乗客には乗車拒否権を行使することができるんですよ…」
デネブ「ご、ごめんなさい!ほ、ほら、ユウトも一緒に謝って!みんなと一緒にいれなくなっちゃうよ!」
ユウト「だから、勝手なこと言うなって!」
オーナー「ふう…まあいいでしょう…貸してみてください」
オーナー「んん~ん~っむ…」
一同「なになに、みせてみせて」
オーナー「これは…ライダーチケットのようですね、これをどこで」
ユウト「デネブが見つけてきた」
デネブ「うん、最近お風呂の調子が悪くて…」
ウラ「へー、ゼロライナーってお風呂ついてるんだ」
リュウ「いいなー、僕もアワアワのお風呂でお姉ちゃんと遊びたいなあ」
キン「ZZZ…はっ!あかん、リュウにはまだ早い」
デネブ「ごめん、続けるね、ボイラー室をにいって、湯沸かし器を修理してたら」
コハナ「このチケットが出てきたってわけね」
モモ「うわあ!なんだこりゃ!絵柄がヘンテコなイマジンの生首じゃねえか、趣味悪い!小僧には見せらんねえ」
リュウ「モモタロス、これ生首じゃなくてお面だよ、多分僕たちと材料も違うし」
モモ「はあ?なんで絵でそんなんが分かるんだよ」
リュウ「ていうか、なんでわかんないの?あ、答えは聞いてない」
ウラ「うーん…日付はでたらめだし、ただの偽物のチケットじゃないのかな?」
オーナー「そうとも、いいきれませんねえ、このチケットの色を見て何もおもいませんか?」
リュウ「あー!わかった、今までの奴と色が違う!」
オーナー「そのとおり」
ナオミ「リュウちゃんすごーい!」
リュウ「へへー」
オーナー「このカードは我々の世界とは別のライナーチケット」
ユウト「世界とは…別?」
オーナー「ええ、別の…私から言えるのは、分岐点とは何の関係もないということですかね」
オーナー「このチケットは有効みたいですし、駅についたら、紛失物として届けましょう」
コハナ「なーんだ、がっかり」
ブー ブー
モモ「のわああ!な、なんなんだよ!急に!」
キン「なんや!喧嘩か!」
リュウ「わー、デンライナーが点滅してる!すごーい」
コハナ「オーナー?これはいったい?」
オーナー「ふうむ…弱りましたね、回復運転を任されたようです」
リョウタロウ「か、かいふくうんてん?」
オーナー「ほら、チケットが反応しています、どうやらこのチケットの世界の、時の運行が…大幅に遅れているようです」
オーナー「窓の外をどうぞ」
リョウタロウ「え、ええ~」
キン「な、なんやあの線路、ほぼ直角やないか」
オーナー「別の世界の運行を修復する為、我々が出向くようですね」
モモ「どういうことなんだよ」
ウラ「えーっと、つまり、おデブちゃんの拾ったチケットの世界の時の運行を、僕たちが直すって事?」
オーナー「そのようです」
モモ「ようです、ようですって、止めらんねえのかよ」
オーナー「ええ、ずっと緊急停止を試みていますが、思ったよりチケットの執行力が強いので、腹を決めたほうが良いですね」
モモ「ったく、しょうがねえな、いっちょ救ってやるか!」
ウラ「せ、先輩!外見て!外」
モモ「なんだよ!カメ!人がかっこよく決めてると…のわー!がけー!」
リョウタロウ「お、オーナー、早く止めてください」
コハナ「はやくしないと、デンライナーが落ちちゃう!」
オーナー「覚悟を決めてください」
デネブ「ユウトは俺が守る!」ガバ
ユウト「デネブ、俺はいいから、自分の身を守れ」
ナオミ「あーん!あたしの食堂車がー」
一同「うわああああああああああ…」
最初の朝 あと72時間 クロックタウン南
コケコッコ―
リョウタロウ「えーっと…どこ?ここ?」
リョウタロウ「ええ~、は、ハナさ~ん、モモタロス~…みんな~…いない…」
リョウタロウ「な、なんで、僕外にいるの?」
リョウタロウ「ここは、外国、じゃないよね…これがオーナーの言ってた…別の…世界?」
イヌ「ワンワン❕ウ―!」
リョウタロウ「もしかして…ぼ、僕だよね」
イヌ「ワン!ワン!ワンワンワン!」
リョウタロウ「ひゃ、ひゃあああああああ」
デネブ「野上ー!コラ!弱いものいじめはよくない!メ!」
イヌ「くーん…くーん」
デネブ「よーしよしいい子だ、野上、大丈夫?」
リョウタロウ「はあ…はあ…デネブ…ありが…と…」
デネブ「よかった。みんなとは一緒じゃないな」
リョウタロウ「デネ…ブも…一人なの…はあ…」
デネブ「ああ、野上、やっぱり大丈夫じゃないな、ちょっとベンチに座らせてもらおう」
リョウタロウ「そっか、デネブも覚えてないんだね」
デネブ「ああ、俺はもうだめだ、ユウトをほったらかして、気を失うなんて…ああ、俺のバカ!バカ!」
リョウタロウ「デネブ…自分を責めないで」
デネブ「ユウトはいい子だけど、友達を作るのが苦手なんだ、今頃一人でおなかを空かせてるかもしれない!ああ!」
リョウタロウ「ほ、ほら、二人で探そうよ、ユウトも、みんなも」
デネブ「ああ、ありがとう、野上」
リョウタロウ「とは言ったものの、どこをどう探そう」
デネブ「手がかりも、土地勘も無いからなー」
「なーなー、お兄ちゃんと変なおじさん」
デネブ「ん?どうしたの坊や?」
坊や「さっきから、うんうん唸っているけど、もしかして何か困ってる?」
リョウタロウ「う~ん、実は友達とはぐれちゃって…」
坊や「なら、俺らにお任せ!」
リョウタロウ「俺ら?」
坊や「しゅうごーう!」テテテ
デネブ「おお、子供がいっぱい!」
坊や達「困ったことならおまかせ!俺たちボンバーズ!」
リョウタロウ「ぼ、ボンバーズ?」
ボンバーズ「人探しなら俺たちにまかせてよ!」
洗濯場
「…てって」
キンタロス「ZZZ…」
「…れてって」
キンタロス「っは!よう寝たわ、なんや、でっかいお月さんやな~、もう夜かいな」
「おねがい…つれてって」
キンタロス「ん?なんや、明るいしまだ昼やないか、お月さんもせっかちやな」
「あれ?聞こえてないの?お願い」
キンタロス「んん?」
キンタロス「なるほど、よーわかった、そのスタルキッドっちゅう、イタズラボーズを説教してやればええんやな」
「あの…おおむね間違ってます…」
キンタロス「ええんや、ええんや、はぐれ妖精の嬢ちゃん、わしについてきい!」
はぐれ妖精「いや、だからね」
キンタロス「さあ、イタズラボーズを懲らしめたる」
はぐれ妖精「だから!泉に連れて行ってくれるだけでいいから!」
キンタロス「俺の強さで、ボーズを泣かす!」
はぐれ妖精「お願いだから話を聞いて!」
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