深海提督「いやだって駆逐艦とかいつも一発轟沈でしょ? どうなってんのこれ?」
ヲ級「…………」
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深海提督「建造の時ちゃんと言ってるよね? いい資材を使えって。何、資材って豆腐だったっけ?」
ヲ級「チョイト提督」
深海提督「どうした」
ヲ級「ソレハアッチ側ガ強イダケ」
深海提督「いやその時点でもう問題ですけどね?」
深海提督「取り敢えず工廠に行くぞ」
ヲ級「ハイハイ」
~工廠~
深海提督「ちょいとそこの悪妖精さん」
悪妖精「おうどうした小僧」
深海提督「資材ってちゃんとしたの使ってるよね?」
悪妖精「おうよ、勿論だとも」
深海提督「そうか、ならいいんだが……」
悪妖精「ちゃんと日本産の大豆を使ってだな」
深海提督「豆腐じゃねぇか!!」
深海提督「いいかよく聞け! これからもう大豆使うのやめろ! ちゃんとした鋼材使え! タングステン使え!!」
悪妖精「そんなもんうちにはねぇよ。大豆だけだ」
深海提督「ああ!? 遠征はどうなってやがるヲ級!」
ヲ級「イツモアッチノ艦娘ニ遭遇シテ、モロトモオジャン」
深海提督「進む方向変えようか!!」
~会議室~
深海提督「えー、まあそういうわけで。今から会議を始めまーす」
深海棲艦達「ワーイ」
深海提督「議題は勿論こちら!!」バンッ!
深海提督「どうやったら一発轟沈を防げるか! 並びにどうやったら駆逐艦と巡洋艦がまともな戦闘にありつけるか!」
深海提督「はい話し合い開始!!」
ザワザワ
タ級「ハイ提督!」ビシィッ
深海提督「はいどうぞ!」
タ級「ソモソモ戦争シナケレバイイノデハ?」
深海提督「それ論外!! 出直してきなさい!」
チ級「ハイ提督!」ビシィッ
深海提督「はいどうぞ!」
チ級「機動力ヲ高メルトイウノハ?」
深海提督「機動力……なるほど、逃げて逃げて逃げまくるわけだな!」
深海提督「よし、やってみよう! 悪妖精!」
悪妖精「もうやっとるぜい!」カーンカーン
赤城「……前方に敵艦を確認、どうやら駆逐艦のようね。それに2隻だけ」
加賀「楽勝ですね」
赤城「ええ、でも慢心してはダメよ」
加賀「ええ、この子みたいにはなりたくないものね」
瑞鶴「もうちょっとオブラートに包みなさいよ! それでも怒るけどね!」
翔鶴「……変ですね」
瑞鶴「どうかしたの翔鶴姉?」
翔鶴「前方の駆逐艦、本当に駆逐艦なのかしら?」
加賀「……?」
赤城「どういう事?」
翔鶴「その、駆逐艦の速度が………」
赤城「速度?」
翔鶴「……な、嘘! 123ノット!?」
加賀「!?」
瑞鶴「はあ!?」
赤城「!?」
深海提督「ハーッハッハッハッハハハハハハァァア!! 驚いた! 驚いたか!? 驚いただろう!? 素晴らしい機動力だぁ!!」
深海提督「よぉし、これでもって駆逐艦と巡洋艦はまともな戦争にありつけるぞぅ!!」
ヲ級「………提督」
深海提督「どうした」
ヲ級「アノ2隻ニ搭載シタエンジンガ、オーバーヒートシテ爆発ダッテ」
深海提督「海なのに!?」
深海提督「つ、次だ次! 次の案をよこせ!」
~第二案~
赤城「な、何だったのかしら……」
翔鶴「勝手に爆発していきましたね…」
加賀「……」
瑞鶴「……! また何か来るよ!」
赤城「………!? 何て数なの!? 見た限りでも100隻以上ですって!?」
加賀「しかも全部駆逐艦」
深海提督「第二案は、人海戦術ならぬ深海戦術だ」
悪妖精「大豆の在庫が凄いからな。これくらいスグってもんよ!」
深海提督「その時点でおかしいけどな。なんだよ大豆って、そんなにコスト削減か?」
悪妖精「業務終えた時にでもどうだ? 晩酌でもすっか?」
深海提督「しないわどアホ!」
深海提督「もういっちょ!」
~第三案~
瑞鶴「あ、危なかったぁ」
翔鶴「艦載機、全て使ってしまいましたね」
赤城「このままじゃ先へは進めなさそうね。鎮守府に一時撤退しましょう」
加賀「……」コクリ
赤城「………! 何か来るわ!」
瑞鶴「またぁ!?」
翔鶴「もう艦載機が……」
加賀「ここは私が」ヒュパッ
彩雲「ブーン」
加賀「………」
ヲ級『ヲ……ミンナ、頑張ッテ…!』
イ級『……ム、ムリ…』46センチセオイナガラ
ロ級『カアチャンマジカンベン……』46センチセオイナガラ
ハ級『サ、サイナラ………』ブクブク
ヲ級『ハ、ハ級ーー!』
加賀「……こちらに接近してくる可能性はあまりないかと思います」
赤城「え?」
深海提督「駆逐艦には言葉通り荷が重い! ていうかそもそもどうやってあっちの方の装備作ったんだ!?」
悪妖精「こちとら隠密行動に長けていてなぁ、ちょくちょくあっちの鎮守府に潜入してるってわけよ」
深海提督「だったらまともな建造方法だって見てるんだよなぁ!? 何故ここで活用しない!?」
悪妖精「うちの資材って大豆ばっかだろ? そりゃあ無理だよ」
深海提督「大豆のやりとりできるんなら資材のやりとりもしてくれよぉおお!!」
深海提督「もういい!! 最終案だ!! 全員集合ー!!」
吹雪「ここが、ミッドウェー…」
赤城「遠征部隊によると、このあたりで駆逐艦と巡洋艦、そして姫級の目撃情報が多数報告されているわ」
吹雪「姫級…ですか?!」
赤城「そう。だから連合艦隊を組んで、ここで待ち伏せしようってわけ」
吹雪「なるほど……」
加賀「前方に敵艦隊確認、恐らく姫級がいます」
吹雪「!!」
姫級たち「………」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
駆逐艦たち「………」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
吹雪「な、何か、変な雰囲気はなってません?」
赤城「確かにこの前とは違うわね……けど、あの時の私じゃないわ!」
赤城「全艦! 攻撃開始!」ヒュパッ
ヲ級「………」
ズドーンズガーン
深海提督『いいかお前らよく聞け。これが最後の手段だ』
深海提督『お前らは言わずもがな感情を持っているが、それは奴らの前では晒していない』
深海提督『ならば、どうする?』
ドゴンッ
ヲ級「………!」
深海提督『攻撃喰らったら、泣け! 痛がれ!! 悲しめ!!!』
深海提督『そうすれば奴らの攻撃は自然と止む!!』
ヲ級「………イ」
吹雪「…?! 赤城先輩、あれ!」
赤城「……!?」
ヲ級「イ、痛イ、痛イ、痛イヨォ……」ナミダボロボロ
北方棲姫「オ、オネエチャン、ダ、ダイジョウブ?」
港湾棲姫「ダ、大丈夫。心配シナイデ…イタタ」
北方棲姫「ダ、ダイジョウブジャナイ! オネエチャン、シンジャイヤ!」ナミダボロボロ
港湾棲姫「大丈夫、大丈夫ダカラ……泣カナイデ…」ナミダボロボロ
泊地棲姫「オノレ、イマイマシイカンムスドモメ……フエェ」ナミダボロボロ
飛行場姫「シ、シズムノ、イヤァ!!」ナミダボロボロ
ウエーンウワーンフエーン
赤城「……ええ…」
吹雪「……」
金剛「バァァァァアアアアアニングラァァァアアアアァアアアアブッッッ!!」ドガーン
吹雪「ええ!?」
北方棲姫「ヒッ?!」
ヲ級「テ、撤退!!」
ウワーンウエーンニゲロー
吹雪「………えっと…」
赤城「……完全勝利?」
深海提督「よしお前ら、よくやった! 大豆だ! 食え!!」バラバラバラバラ
深海棲艦達「キャーキャー」
ヲ級「ヲ、提督」ボリボリ
深海提督「どうした」
ヲ級「アッチ側ガコッチノ無線ヲジャックシテ伝達シテキタヨ」ボリボリ
深海提督「いやジャックされちゃダメでしょ!?」
ヲ級「ウントネ、『後日話し合いがしたい』トノ事ダヨ」ボリボリ
深海提督「……そうか、やっと話し合いができるのか」
悪妖精「ああ、これで大豆の消費が抑えられるな……」ボリボリ
深海提督「お前何でそんな大豆に執着してんの?」
悪妖精「かっー! 泡盛うめぇー! 大豆うめぇー!」ボリボリ
ヲ級「ヲ、提督モ大豆」ズズイ
深海提督「ちょ、俺はいらなグボォオ!?」
深海提督「……」ボリボリ
深海提督「………うめぇー!」
終わり
え、これからでしょ
大本営は深海棲艦の泣き姿を見るに見かねたのであった
じゃあの
>>39じゃあその内別スレ立ち上げて投下するわ
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