着替えたらちょっと目が覚めた気がする。ふわあ～ぁ………。いやぁ、あくびは杏の常日頃からの行動だから気にしない、気にしない。
「ぐ～」
…お腹鳴ってるから、とりあえずリビングに行こうっと。

うわ、まだ外は暗いんだ。廊下の電気付けよ。
「ぐるるるる」
うわ、お腹鳴りっぱなしだ。昨日はじゃが○ことポテチのお徳用食べて寝たんだっけなぁ。
あり、リビング暗い?お母さんがいつもは作ってくれるけど…まだ寝てるな。
そういえば。
朝ごはんは冷蔵庫の中にあるからって、お母さんが昨日lineで言ってたっけ。
チンして食べよ。

「ご馳走様でした」
お粗末さまでした、って小さく言って見た。何となくだけどね。
プロデューサーが5:00に迎えに来るんだっけ?
今は…4:53。凄い微妙な時間だなぁ…。
とりあえず寝よう。

ピンポーン!ピンポーン!ピンポンピンポンピピピピピンポン!

うるっさ……あ、プロデューサーかな?
今は5:05だ…。5分儲けって事で。
はいはい、今出るよ。プロデューサー。

バアァァァァァァァ

あ、高速に乗った。
…そういえば何処に行くんだろ?
出来れば楽な仕事がいいな。
「ねえねえ、プロデューサー。今日どこ行くの～?杏としては楽なとこがいいな」
P「……そうだな。現場でのお楽しみだよ」
「プロデューサーのお楽しみって、杏にとってのアンハッピーな事が多いよね」
P「……時と場合によるな。特に場合」
「?」
P「……何でもない」

さっきから何を考えてるんだろ。

P「お……ろ……り………起きろ。着いたぞ」

…………………んん?あり、気付かない内に寝ちゃった?
ん～…眠い…。

「杏は充電切れデス。もう少し寝かせまショウ。繰り返ス。杏は充電切…」

P「……ふぅ、仕方ない。よいしょっと」

「うわわわ!?プロデューサー何やってんの!?」

今抱っこされてるよ!?え、ちょちょちょ!?

「え、え、ちょっとやめて!?やめて下さい!プロデューサーさん!」

口調がおかしくなったし!
あ、これはこれで良いかも…じゃなくて!

「ぬわあああ!あ、杏一人で歩けるからあ～！」

P「…充電切れ、だろ?」

「ちょあっ、際どい！際どいってばぁ！」

P「～♪」

聞　い　て　な　い　!

スタスタスタスタスタスタ……

…………う。
「ね、ねぇプロデューサー?あのさぁ…」

P「?」

「杏、ちょっと疲れたかな～とか思ったり？チラッ」

P「…後もう少しだろ」
え～…。そもそも杏は働きたくないのに。っていうか疲れた…。

P「おい、監督が来たぞ」

ああ、仕事したくないなぁ…。どうか楽チンな仕事でありますように!