千歳「はじめまして、提督」(39)


千歳「水上機母艦の千歳です」

千歳「よろしくお願いしますね」

千歳「…………」

千歳「え? 私が初めての建造だったんですか?」

千歳「という事は……新人さんの提督?」

千歳「あ! す、すみません、提督」

千歳「…………」

千歳「はい、提督」

千歳「私、頑張ります!」


千歳「え? 出撃ですか?」

千歳「分かりました、提督」

千歳「千歳、抜錨します!」

―――――――――――

千歳「やりました! 提督!」

千歳「完全勝利ですよ!」

千歳「初出撃なのに凄いです!」

千歳「…………」

千歳「はい! 次も頑張ります!」


千歳「だいぶ駆逐艦の娘が増えましたね」

千歳「……え?」

千歳「この前、軽巡洋艦の艦むすを?」

千歳「そうだったんですか」

千歳「これで戦力の一層の拡充が図れますね!」

千歳「……でも」

千歳「私も頑張りますから、使ってくださいね?」

千歳「…………」

千歳「はい! 提督!」


千歳「え? 改修……ですか?」

千歳「いいえ! 嫌だなんてそんな!」

千歳「これでもっと提督のお役に立てるのですから」

千歳「私、とても嬉しいです!」

千歳「…………」

千歳「はい! 私、頑張りますね!」

―――――――――――

千歳改「て、提督……いかがでしょうか?」

千歳改「…………」

千歳改「は、はい、頑張ります」

千歳改「…………」

千歳改(あまり強くなれなかった……)

千歳改(提督……がっかりしてるだろうな……)


千歳改「提督、おめでとうございます」

千歳改「重巡の艦娘もたくさん建造できましたね」

千歳改「これで私の役目は……え?」

千歳改「…………」

千歳改「改修? また?」

千歳改「は、はい!」

千歳改「喜んでお受けします!」

―――――――――――

千歳甲「改めまして、提督」

千歳甲「千歳甲です!」

千歳甲「雷撃力がかなり上がりました!」

千歳甲「水雷撃はお任せください!」


千歳甲「先制雷撃、行きます!」

千歳甲「…………」

千歳甲「やった! 敵艦は轟沈です!」

千歳甲「あとは……え?」

千歳甲「きゃあああああああああああああっ!!」

―――――――――――

千歳甲「…………」

千歳甲「…………」

千歳甲「あ……提督」

千歳甲「…………」

千歳甲「すみません提督……私、油断しました」

千歳甲「…………」


千歳甲「…………」

千歳甲「はい……」

千歳甲「…………」

千歳甲「でも……私が大破しなければ……」

千歳甲「私だけ……大破したばっかりに……」

千歳甲「…………」

千歳甲「提督……」

千歳甲「…………」

千歳甲「はい。 体を治す事に専念します」

千歳甲「…………」


千歳甲「提督。 千歳甲、本日付で提督の鎮守府に復帰します」

千歳甲「え? 他人行儀すぎ?」

千歳甲「……今までが異常だったんですよ」

千歳甲「私より優秀な能力を持った艦娘は、すでにたくさん居るじゃないですか」

千歳甲「現に私が居なくても艦隊の運営は……え?」

千歳甲「…………」

千歳甲「……っ!?」///

千歳甲「そ、そんな事はないですよ!」///

千歳甲「だって……だって……え?」

千歳甲「…………」

千歳甲「…………」///

千歳甲「はい……これからも頑張りますね」///

千歳甲「…………」///


千歳甲「赤城さんの活躍、凄いですね」

千歳甲「あ、嫉妬とかじゃないですよ?」 クスッ

千歳甲「さすが正規空母だなって、感心してたんです」

千歳甲「…………」

千歳甲「え?」

千歳甲「…………」

千歳甲「改修?」

千歳甲「私、まだ改修できるんですか?」

千歳甲「…………」

千歳甲「今度のは大規模な改修?」

千歳甲「…………」


千歳甲「分かっていますよ、提督」

千歳甲「今、空母は赤城さんと軽空母の祥鳳さんだけですものね」

千歳甲「まったく違う艦種になるのはちょっと怖いですけど……」

千歳甲「私……提督のお役に立ちたい」

千歳甲「…………」

千歳甲「いいんです、提督」

千歳甲「千歳甲、改修をお受けします」

―――――――――――

千歳航「重っ……あっ、失礼しました、提督」

千歳航「改めまして、千歳航です」

千歳航「読み方は一緒ですけど、無事、軽空母になれました」 クスッ

千歳航「この子(航空機)たち共々よろしくお願いしますね、提督」


千歳航「航空隊、出撃してください!」

千歳航「…………」

千歳航「反撃、来ます!」

千歳航「艦隊、回避行動!」

千歳航「っ!?」

     ドォンッ!

千歳航「…………」

千歳航「……?」

千歳航「あ……!」

千歳航「摩耶さん、すみません!」

千歳航「…………」


千歳航「え?」

千歳航「彗星艦爆を私に……ですか?」

千歳航「…………」

千歳航「え? も、もちろん嬉しいですよ? 提督」

千歳航「…………」

千歳航「はい、これからも頑張ります」

千歳航「…………」

千歳航「…………」

千歳航(これ……)

千歳航(赤城さんのお下がり……だよね)

千歳航(…………)


千歳航「え? 駐留部隊へ編入……ですか?」

千歳航「はい。 分かりました、提督」

千歳航「…………」

千歳航「は?」

千歳航「…………」

千歳航「いえ、私は元気ですよ?」

千歳航「謹んで任務をお受けします」

千歳航「…………」

千歳航「はい、提督」

千歳航「失礼します」


―――――――――――

千歳航「…………」

千歳航「各艦、哨戒を」

千歳航「…………」

千歳航「…………」

千歳航「…………」

千歳航(……暇だな)

千歳航(ううん……)

千歳航(そんな事、考えちゃ駄目だよね)

千歳航(任務に集中しなきゃ)

千歳航(…………)


―――――――――――

千歳航「演習?」

千歳航「はい、了解しました」

千歳航「……え?」

千歳航「…………」

千歳航「改修?」

千歳航「その為に必要な錬度を……そうですか」

千歳航「はい、了解しました」

千歳航「失礼しま……は?」

千歳航「…………」

千歳航「……お茶?」


千歳航「はい、間宮さんに頼んで……え?」

千歳航「…………」

千歳航「私が入れたお茶を……ですか?」

千歳航「…………」

千歳航「わかりました、提督」

千歳航「提督がご所望なら……」

     コポポ…

千歳航「はい、提督。 どうぞ」

千歳航「…………」

千歳航「……おいしいですか?」

千歳航「…………」

千歳航「ふふっ……良かった」


千歳航「…………」

千歳航「……そうですね。 懐かしいですね」

千歳航「あの頃は、私と駆逐艦の娘ばかりで」

千歳航「建造しても軽巡洋艦すら なかなか来てくれなくて……」

千歳航「艦隊もひとつだけで、苦労しましたよね」

千歳航「提督、いつも渋い顔をしてましたよ?」

千歳航「うふふっ」

千歳航「…………」

千歳航「…………」

千歳航「え?」

千歳航「いいえ。 そんなこと無いですよ?」

千歳航「みんないい娘ばかりです」


千歳航「…………」

千歳航「はい」

千歳航「演習ですね?」

千歳航「私、頑張ります」

千歳航「…………」

千歳航「ふふっ」

千歳航「分かりました。 また入れて差し上げます」

千歳航「それでは、失礼しますね」


―――――――――――

千歳航改「改めまして」

千歳航改「千歳航改、鎮守府に着任します」

千歳航改「…………」

千歳航改「……遠征?」

千歳航改「はい、了解です」

千歳航改「千歳航改、抜錨します」

―――――――――――

千歳航改「航空隊、出撃してください!」

千歳航改「電ちゃん、9時方向からの敵の砲撃に気をつけて!」

千歳航改「雷ちゃん、響ちゃん、暁ちゃん、雷撃準備!」

千歳航改「艦隊、回避運動!」


千歳航改「!!」

千歳航改「くっ……!」

     ドォンッ!

千歳航改「……っ!」

千歳航改「飛行甲板は、やらせないんだからっ!」

千歳航改「雷撃準備はいい!?」

千歳航改「…………」

千歳航改「てー!!」

―――――――――――

千歳航改「はあっ……はあっ……」

千歳航改「だ、大丈夫……うん……」

千歳航改「はあっ……はあっ……」


―――――――――――

千歳航改「……提督、ただいま戻りました」

千歳航改「…………」

千歳航改「……すみません、提督」

千歳航改「今回の遠征失敗の責任はすべて私にあります」

千歳航改「なので……電ちゃんたちをしからないであげてください」

千歳航改「…………」

千歳航改「…………」

千歳航改「……はい」

千歳航改「千歳航改、入渠します……」


―――――――――――

千歳航改「…………」

千歳航改「……はい」

千歳航改「輸送艦隊護衛任務、謹んでお受けします」

千歳航改「…………」

千歳航改「……?」

千歳航改「お茶……」

千歳航改「…………」

千歳航改「提督は……いつもお優しいですね。 でも……」

千歳航改「もういいんですよ」

千歳航改「私は……私の力は、とっくに役に立たなくなってるって」

千歳航改「はっきりおっしゃってください」

千歳航改「…………」

千歳航改「…………」


千歳航改「……なら」

千歳航改「赤城さんや加賀さんと比べてどうでしょうか?」

千歳航改「ええ、確かに艦載機の数で敵わないのはしょうがないです」

千歳航改「でも敵の攻撃を避けられないし」

千歳航改「被弾したらすぐ大破するような装甲ですし」

千歳航改「何もかもが……中途半端なんですよ。 私は」

千歳航改「…………」

千歳航改「だから、もういいって言ってるじゃないですか!!」

千歳航改「もう……!」

千歳航改「…………」

千歳航改「……失礼します」


―――――――――――

千歳航改「…………」

千歳航改「…………」

千歳航改「…………」

千歳航改(……ひどい事、言っちゃったな)

千歳航改(…………)

千歳航改(…………)

千歳航改(この前……戦艦の扶桑さんが来てくれて)

千歳航改(提督……喜んでたな)

千歳航改(…………)

千歳航改(…………)

千歳航改(……私も)

千歳航改(戦艦に生まれたかったな……)


―――――――――――

千歳航改「……以上で、護衛任務を終了します」

千歳航改「物資の確認と受領証をお願いします」

千歳航改「…………」

千歳航改「はい、では……え?」

千歳航改「…………」

千歳航改「改修ですか……」

千歳航改「はい、いいですよ」

千歳航改「了解しました」

千歳航改「…………」

千歳航改「失礼します」


―――――――――――

千歳航改二「改めまして」

千歳航改二「千歳航改二、鎮守府に着任します」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「はい、輸送艦隊護衛任務ですね」

千歳航改二「了解です」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「……もう……そういうのは止めてくれませんか」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「はい。 失礼します」

千歳航改二「…………」


―――――――――――

千歳航改二「…………」

千歳航改二「あれが……大和さん」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「かっこいいな……」

千歳航改二(…………)

千歳航改二(……どうか)

千歳航改二(どうか、提督のお役に立ってください)

千歳航改二(どうか……提督を守ってあげてください)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(……って、余計なお世話だよね)

千歳航改二(…………)


―――――――――――

千歳航改二「……以上で、護衛任務を終了します」

千歳航改二「物資の確認と受領証をお願いします」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「はい、ありがとうございます」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「……?」

千歳航改二「提督……次の任務は?」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「え……」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「待機……ですか」


千歳航改二「……分かりました」

千歳航改二「千歳航改二 待機します」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「失礼します……」

―――――――――――

千歳航改二「…………」

千歳航改二(……とうとう)

千歳航改二(お払い箱……かな)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(…………)


―――――――――――

千歳航改二(…………)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(待機命令のあと、数日たってから演習を繰り返す日々……)

千歳航改二(今さら……私なんか鍛えてどうなるんだか)

千歳航改二(もう一ヶ月くらいになる)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(それと、みんな何か忙しそうにしてる)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(何があったのか……聞いても誰も答えてくれない)

千歳航改二(どういう事なんだろう……)


―――――――――――

千歳航改二「……ふう」

千歳航改二「…………」

千歳航改二(さらに一ヶ月が過ぎた)

千歳航改二(相変わらず演習の日々……)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(最近は少し落ち着いてきたみたいだけど)

千歳航改二(戦況は……どうなっているのかな)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(…………)

千歳航改二(まあ……私には関係の無い事か……)


千歳航改二「……ん?」

千歳航改二「あ……提督」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「そう……ですね」

千歳航改二「久しぶり、ですね……」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「え……」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「……ですから、お茶なんて私……え?」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「最後って……何を言ってるんですか?」

千歳航改二「…………」


千歳航改二「明日……全艦隊で」

千歳航改二「深海棲艦の本拠地へ出撃……!?」

千歳航改二「そ、それ、本当なんですか!?」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「そう……だったんですか……」

千歳航改二「…………」

千歳航改二「最後なんて言わないでください!」

千歳航改二「お茶なんて、いくらでも入れてあげますから!」

千歳航改二「だから、だから……」

千歳航改二「これで最後、なんて……言わないで……」

千歳航改二「ぐすっ……ひっく……えぐっ……」


     ギュッ…

千歳航改二「!?」///

千歳航改二「て……提督?」///

   千歳も一緒に来て欲しい

千歳航改二「!?」

千歳航改二「い、一緒にって……」

千歳航改二「私みたいな弱い艦娘じゃ足手まとい……」

     スッ…

千歳航改二「え……これって……」

千歳航改二「この指輪って……」

   結婚(仮)してくれ

千歳航改二「!!」

千歳航改二「提督……」


千歳航改二「…………」

千歳航改二「私で……いいんですか?」

   千歳でないと駄目なんだ

千歳航改二「赤城さんや大和さんみたいに活躍できませんよ?」

   千歳が隣に居ないと落ち着かない

千歳航改二「二ヶ月も放っていたのに?」

   我慢してた

千歳航改二「我慢って……」

   千歳を怒らせたと思ったから

千歳航改二「あ、あれは、怒ったんじゃなくて」///

千歳航改二「その……」///


   返事は……まだかな?

千歳航改二「!」///

千歳航改二「…………」///

千歳航改二「ふ、ふつつかものですが」///

千歳航改二「よろしくお願いしますっ」///



     終わり

苦楽を共にしてきた艦娘だったので
こんな妄想をしますた。お粗末!

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