【まぎマギ叛逆後SSです】
悪魔ほむら(以下“ほむら”)「……いきなり一体、何が言いたいのというのかしら?」
QB「そんなに警戒しないでよ。まぁ、君たちの言うところのちょっとした与太話だとでも思って暫く付き合ってよ」
ほむら「……それで私に、何かしらの利益があるのかしら?」
QB「ある意味で君にとっては利益であるとも言えるし不利益であるとも言えるかな?まぁその点の判断は、君次第っていったところだね」
ほむら「……まぁいいわ、続けなさい。そのかわり、くだらないと判断したら即刻強制終了させるわよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1456836143
QB「その点はご随意に、って言っておくよ。それで話を戻すけど、まず君はシュレーディンガーの猫って話は知ってるかい?」
ほむら「……1匹の猫を1時間後に50%の確率で自動的に毒ガスが発生する装置付の箱に閉じ籠めたとした場合、閉じ籠めてから1時間後の箱の中には実際に開封するまでは」
1.毒ガスが発生せず猫が生きている。2.毒ガスが発生して猫が死んでいる。3.毒ガスは発生しなかったけど猫が死んでいる。4.毒ガスが発生したのに猫が生きている
ほむら「といったような矛盾する様々な世界が同一の時空軸に同時に存在している……とかっていう理論だったかしら?」
QB「詳しく突き詰めると、放射性物質ラジウムとかガイガーカウンターなんて用語も出てくるんだけど、まぁ大雑把に言えばそんな感じだね」
QB「そして、ここからが本題だ。覚悟はいいかい?」
ほむら「何……を、覚悟しろっていうのかしら?」
QB「聡明な君のことだから、薄々は気付いているんじゃないのかい?そのシュレーディンガーの猫の逆説的定理においては」
QB「パ ラ レ ル 世 界 と い う も の は 決 し て 存 在 を し 得 な い !!」
……といった感じで、QBと悪魔ほむらの会話形式で進めていきます。
全然書き溜めはしていないので更新は遅いですし、数レス程度で終わる予定です。
あくまでも自分個人の見解を書き連ねますので、嗜好に合わない方はそっとスレ閉じでお願いいたします。
信者の方に「新スレあったの気づかなかったけど荒らしてくれたから気がつけたわ」と感謝されたので今回も宣伝します!
荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」
↓
信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」
↓
鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋
↓
信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」
↓
>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこの福神漬けを取ってくれ」 【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1456676734/)
QB「そもそもパラレル世界の定義を考えてみた場合、それを維持するためのエネルギーが、ひとつの問題となって来るんだ」
QB「まず平行線世界があるとした場合、いまボクたちが認識しているこの世界のすぐ隣には、万物の事象のうち不特定の誰か1人の片方の靴下の色が違うだけの差異しか無い世界が存在することになる」
QB「そしてそのすぐ隣には、その不特定の誰か1人の片方ではなく両方の靴下の色が違うという差異しか無い世界。さらにそのすぐ隣には両方の靴下と履いているズボンの色……というようにね」
QB「シュレーディンガーの猫のようにたった4つ程の可能性というわけではなく、最初の例だけにしても色を突き詰めれば、白であったり黒であったり、はたまたグレーであったりそれ以外の色であったりと数えきれないほど無数に差異は存在するんだ」
QB「たった1人の人間のほんの些細な差異に着目するだけでもほぼ無限に近しい数になるんだよ?それが宇宙規模でずらーっとあるとするのなら、それを維持するためのエネルギーはどこから来るっていうんだろうね?」
QB「だからこその、その逆説的定理という話になってくる」
QB「シュレーディンガーの猫では箱を開けるまでは4つの平行世界が混在しているけど、いざ箱を開けてみた瞬間、箱の中が1の状態であったとするならば世界は1へと集約する。2、3、4の世界は消滅し存在しなくなるというわけさ」
ほむら「……それをいうなら開けてみた瞬間の箱の中が2の状態なら2の、3の状態なら3の、4の状態なら4の世界へと集約するんじゃないの?」
QB「仮定の上ではね。でも重要なのは“世界がどの状態になったか”ではなく“世界がならなかった可能性はどうなるのか”ということなのさ」
QB「この例でいうなら世界が1になれば2・3・4の、2になれば1・3・4の、3になれば1・2・4の、4になれば1・2・3の世界は消滅して存在しなくなる。もし選んでいたら……という“たら・れば”の概念自体が無くなるんだ」
QB「世界は、歴史は、数多の万物・万象の選択の集約によって成り立っている。だからこそ、本質的には平行世界というものは有り得ない筈なんだよ?」
QB「そしてだからこそ、ボクが何を言いたいのかは、もうわかっているんじゃないかい?」
QB「ねぇ、そうだろう?」
QB「 時 間 遡 行 の 悪 魔 暁 美 ほ む ら 」
本日はここまで。
ここまではQBの1人(1匹?)語りのようになってしまいましたが、次の更新からはほむらも含めて問題の核心に焦点を当てていく予定です。
QB「“鹿目まどか”と過ごした時間のやり直しを願い、時間遡行の能力を持つ魔法少女としてボクたちと契約を結んだ」
QB「ちょっと前にそんな風に、君は話してくれたよね?」
ほむら「……ええ、そんなこともあったわね…………」
QB「そして、何度その時間のやり直しを重ねても自らの切望する結果には到達出来ず、寧ろ時間遡行の回数を重ねる度に、“鹿目まどか”の魔法少女としての素質が飛躍的に上昇していった……。とも」
ほむら「そう、その通りよ……」
ほむら「1番初めに出会った時のまどかはごく平凡な魔法少女で、その素質は巴マミや佐倉杏子と比較すると寧ろ低いほうだった……」
ほむら「それなのに……」
ほむら「私が時間を遡る度に、まどかの魔法少女としての素質は信じられないほどの速度で上がっていった……」
ほむら「この私がまどかを最強の魔法少女に、最強の魔女にしてしまった……っ!?」
QB「それはそんなに、悲観することでもないさ」
QB「寧ろそれでボクたちが回収している“宇宙の存続に必要とするエネルギー”の質を高めてくれたというのなら、それは胸を張って誇りに思ってもいいくらいに最上の功績だ」
ほむら「おま…えは~~~……っ!!」
QB「何かボクは、君の触れられたくたい琴線に触れてしまったかな?」
ほむら「おまえさえ……、おまえたちさえいなければ…………!!!!」
QB「それでも、いまボクが言ったことはそれこそ、妄言でも虚言でもない」
ほむら「……黙…れ…………」
QB「君の話してくれた世界が実際にあったことであるとした仮定に基づいて導き出される……」
QB「 純 然 た る 事 実 だ 」
ほむら「黙れって、言っているでしょうっ!!!!」
ゴォォォォォォォォォッッッッ!!!!!!!!
ひとまずは、ここまで。
なかなか本題に入れないので、本日中にもう一度、本題導入直前部分までを更新させていただきます。
頭の中では大体の大筋は出来てるのに、いざ文章に起こそうとすると、なかなか筆が進まなくて難しい……。
「1を確認したから234の世界は消滅する」というなら、消滅した234の世界が持っていたエネルギーはどこへ行くんだろうね?
というか、エントロピーで考えるなら「“世界が分岐していく”からこそ“宇宙が持つエネルギー総量が減少していく”」という考え方も可能なんだが……。
QB君はその辺の矛盾に気付くだろうか?
次レスより、再開します。
ほむら「ハァ……、ハァ……」
QB「おっとっとっ、酷いなぁ~、いきなり潰そうとしなくてもいいじゃないか」
ほむら「言っ…たはずよ?くだらない話をしたら、強制終了させるって」
QB「その割りには、話の内容がくだらなかったから…ではなくて、耳に入れるに耐えがたいほどに痛かったから衝動的に、って感じだったけど?」
ほむら「……ッ!!!!」
QB「まぁ、いいや。それよりも、主題より話が逸れ過ぎたね。一旦、話を元に戻そうか」
QB「平行線世界、所謂パラレルワールドというものは存在し得ない」
QB「それがボクたち“インキュベーター”の総体の考えだ」
ほむら「愚問ね!私はおまえたちが存在し得ないと結論付けている平行線世界に、いちいち数えるのも莫迦らしくなるぐらい何回も移動を繰り返していたのよ?」
ほむら「それをどう、説明するというのかしら?」
QB「君はそう言うけれど、君以外の第3者に妄想や絵空事、理論上の確率としてではなく実際にその平行線世界を認識させる手段が無い以上、君以外の者にとってそれは“君の頭の中だけにある想像の産物”に過ぎない」
ほむら「それを言うなら、“平行線世界が無いということを第3者に認識させる手段が無い以上、平行線世界の存在も否定できない”ということになるのじゃないかしら?」
QB「そのあたりは君を目の前にして言うのも滑稽だけど、まさに“悪魔の証明”ってところだね。でも、これからの話で重要なのはその部分じゃないんだ」
ほむら「……どういうことかしら?」
QB「ねぇ、ほむら?」
QB「君は本当に一度も、不思議に思ったことは無いのかい?」
QB「時間遡行を願い魔法少女になったはずの自分に何故、“やり直し時間の起点から特定の終点までの間であれば自由に時間を停止させることが出来る能力なんてものがあるのか”ということに」
ほむら「そ…れは……」
QB「“平行線世界を移動する能力”っていうのでは、その点は説明がつかないよね?」
QB「だからこそ、ボクたちは“平行線世界というものは存在し得ない”と主張するし、君の能力は“平行線世界を移動する”なんてものじゃないとも主張する」
ほむら「だったら、何だと……」
QB「君の能力の本質、君がそれまで行っていたことはおそらく……」
QB「 起 点 と 終 点 の 限 定 さ れ た 範 囲 の 時 空 軸 を ま る ご と 挿 げ 替 え る 能 力 だ 」
本日はここまで。
次の更新より、魔法少女になったほむらの能力の本質や、何故彼女が時間遡行(?)をする度に素質が上昇していったのか?という点に焦点を当てていきます。
>>34
一応、その点についても可能であれば論じさせるつもりですが、可能であるかどうかわからないので結論だけ書かせていただきます。
シュレーディンガーの猫のように4つのうちのひとつというだけならまだしも、無限にある選択肢すべてにおいて平行線世界の存在を認めてしまったら、それは自分たちの存在意義を否定してしまうことになる。と、この作品のインキュベーターは認識をしています。
分岐する世界線の存在を認めてしまったらそのすべてを維持するためのエネルギーは際限無く膨らんでしまい、それは即ち「自分たちの行っているエネルギー回収の作業自体に意味など無い」ということを結論づけてしまうからです。
ご了承くださいませ。
QB「厳密に言えば“鹿目まどか”を唯一の楔として、過去から現在、未来へかけて一直線に流れる時間において“君が病院を退院した時間から最後に時間遡行を行った時間までを流れの部分”を切り捨てて、その空白となった部分に新たな時間の流れを作成出来る能力。とでもいえば正しいかな?」
QB「上流から下流へと一直線に向かう河の流れの一部に手を加えて、特定範囲の水の流れる方向を自由に作り変えることができる能力といってもいいかもしれない」
QB「そして、だからこそ、過去から未来に流れる時間、上から下に落ちる水の流れを遡行させることは出来なくても、君にはその範囲内であれば時空軸を自在に停止させることが、河の流れで例えるなら、それを任意に塞き止めて再び流すことが出来るんだ」
QB「何故なら君が切り捨てた時空軸の範囲に限定していえば、その創物主は“暁美ほむら”、他でもない君なんだからね」
QB「ここまでのボクたちの見解に、何か異論はあるかい?」
ほむら「……いいえ、無いわ。続けなさい……」
QB「それじゃぁ、続けるよ?」
QB「そもそも君が切り捨てた後、その時空軸はいったいどうなってしまうと思う?」
ほむら「そ…れは……、平行線の世界として存続するのでは無いかしら?」
QB「……解答が、白々しいよ。暁美ほむら」
QB「それにボクはいったはずだよ?“平行線の世界というものは存在をし得ない”ってね?」
QB「そもそも平行線の世界が存在すると定義することには、それを維持するエネルギー的に見てかなりの無理があるんだ」
QB「たった1秒の時間の間にも無数に世界が分岐して拡がっているというのであれば、それを維持するために必要となるエネルギーは際限なく膨らんでいって、ボクたちがどれだけ補充したとしても『焼け石に水』状態になって、すぐに枯渇してしまうというわけだからね」
ほむら「……分岐したいずれの世界にも彼方達インキュベーターがいてエネルギーを回収しているのであれば、その問題は解決されるのではないの?」
QB「そんな簡単なことだったら、ボクたちも平行線世界の可能性を、否定したリはしないんだけどね……」
QB「平行線世界の可能性をすべて肯定してしまうと、そういうわけにもいかなくなる」
QB「それは“インキュベーターがエネルギーの回収を行っていないのに、宇宙が存続している時間軸”や、“インキュベーターを含めたいかなる生物も存在していないのに、インキュベーターが宇宙軸存続のエネルギーを回収している時間軸”なんてものも肯定してしまうことに繋がってしまうからね」
QB「いま君やボクが認識しているこの世界の根幹を否定する世界の存在や、0×1以上の整数(もしくは虚数)の値が0にならないといった“成立し得ないはずの経緯と結果が成立してしまっている”世界の存在さえも、容認せざるを得ないということになってしまうわけなんだよ?」
QB「それはどう言い繕っても滑稽で、ナンセンスなことだとは思わないかい?」
QB「そもそもボクたちインキュベーターは、世界線が分岐するからエネルギーが足りなくなってエネルギーを回収しているわけじゃない」
QB「いまも尚、膨張をし続けている宇宙がその自重を支えるために必要としているエネルギーを回収しているのであって、世界線の分岐なんてものは初めから考慮なんてしてはいないんだ」
QB「だからこそ、もう一度あらためて問うよ?暁美ほむら」
QB「君が新たな時間の流れを作成するために切り捨てて、空白とした部分にそれまであった時間軸は、いったいどうなってしまうんだろうね?」
とりあえずは、ここまで。
思った以上に話を進めることが出来たんで、自分でもびっくり!!
書き溜めなんてまったくしておらず、手探り状態での制作を続けているもんで、話がどんな方向でどれだけ進めていけるのか自分でも把握していなかったりするのが現状です。
本日中にもう1回くらい、更新が出来るかなぁ~……?
世界の破壊と再構築ってむちゃくちゃ素質必要なんじゃ……
円環の理の一部をもぎ取るほどの素質を持っている彼女に何を今更
ほんの少しだけ筆が進んだので、次レスより再開します。
ほむら「……消滅する……と、いいたいの?」
QB「大正解だよ、暁美ほむら」
QB「君が切り捨てた約1ヶ月という時空軸は過去にも、未来にも繋がっていない孤立した状態になるというわけだ」
QB「前に進むことも、後ろに退くことも出来なくなるけれど、それでもその時間軸の宇宙は膨張を続けてエネルギーは消耗の一途を辿っていき、やがてその孤立した時間軸の宇宙は須くその自重を支えきることが出来なくなり、逆に収縮を行っていくということになるだろう」
QB「宇宙生誕のエネルギーと言われている超爆発(ビッグパン)と相対するとされる現象、超収縮(ビッグクランチ)とかいうやつさ」
QB「そして、1つの宇宙に内包され、その収縮と消滅によって道連れにされる生命の数は、それこそ億や兆なんて生易しいものではない」
QB「それは天文学的数字を用いても表しきれないほどに、無数という単語が軽率に思えるほどの莫大な量になってしまっているんだろうね……」
ほむら「ぅ……、っぷ…………」
QB「ここまでの部分でそんな吐き気を催していて、大丈夫なのかい?」
ほむら「ハァ……、ハァ……、ハァ……。ん…くっ、大丈夫よ。続けなさい……」
QB「本当かい?ボクの話はまだまだ初めの段階で、核心的な部分にはこれから入っていくんだよ?」
ほむら「ここまで来たら、毒を喰らえば皿までよ。とことんまで付き合ってあげるわ」
QB「本当に、いいんだね?それじゃぁ、話を続けるよ?」
QB「ねぇ、ほむら。君はいったいどのくらい、その時間遡行だと思っていた能力を使用したんだい?」
QB「10回や20回なんてものじゃないんだろう?」
QB「それは何百回や何千回、もしかしたら万の値を超えるくらいの回数、行ってきたんじゃないのかい?」
ほむら「……そうね。100を超えたあたりから、正確な数を数えるのはやめてしまったわ」
QB「そして、その1回毎に1つの宇宙が消滅し、莫大な量の生命がそれとともに消えていったというわけだ」
ほむら「…………」
QB「さて、ここからが本題だ」
QB「それでは、その消えていった生命たちの有していたすべての因果は、いったいどこに行ってしまったんだろうね?」
QB「通常であれば、時間の流れとともに原因と結果として昇華されていくはずなのに、君が時間の概念を切り取ってしまったが故に、行き場を失ったその概念の行先とは?」
QB「君の能力の本質の特性から鑑みれば、その答えはもう明快だよね?」
ほむら「そう……、だから、“彼女”だったのね…………」
これ、昨日別のとこで見たわ
本日は、ここまでです。
>>61 >>62
その点こそがまさに、本作品の本題だったりします。
徐々に明確にしていきますのでいま暫く、その解答編(って言葉でいいのかな?)につきましてはお待ちくださいませ。
>>74
自分はこのSSvip掲示板にしか常駐していないですし、この掲示板でしか作品投稿をしていないのですが、似たようなスレがどこかにあるのですか?
もしよろしければどこでそのスレを見掛けたのか、詳細のほどをよろしくお願いいたします。
次レスより、再開します。
QB「そう、“鹿目まどか”さ」
QB「良くも悪くも君が旧い宇宙軸を切り捨てて、新たな宇宙軸を繋ぐ楔とした彼女という存在だけが、行き場を失ったはずの数多の因果という概念たちにとっては唯一つの、行くことの許された場所になってしまったんだ」
QB「だからこそ、君の能力で1つの宇宙が消滅する度に“鹿目まどか”の背負う因果も膨大になっていき、それは回数を重ねる毎に際限無く、向上の一途を辿って行った」
ほむら「……わたしがまどかだけに拘らず、まどか以外の魔法少女たちのためにも時間遡行さえ行っていれば、そんなことにはならなかった。……とでも、皮肉をいいたそうな口振りね?」
QB「そんなつもりはまったく無いし、そもそも皮肉なんてものを言えるほどの感情をボクたちが持ち合わせてはいないということは、君はとっくに周知しているはずだろう?」
ほむら「……ああ、そう。そうね。そうだったわ……。お前たちってそういう奴等だったわね…………」
QB「それにこれは気休めにもならないだろうけど、例えそんなことをしたとしても多分無意味で、膨大な因果はどう足掻いても“鹿目まどか”へと集束したんじゃないかなぁ?」
ほむら「……何故、そうなるというかしら?」
QB「実際に検証してみたわけじゃないし、検証する術も無いから確実なことは言えないけど、おそらく君が行った最初の時間軸の挿げ替えによって、その一部を削り取られる“時間”という概念自体が認識を固定してしまったんだと思うよ?」
QB「自分から削り落とされる部分が内包する因果のすべては、“鹿目まどか”という少女へと向かわないといけない。……といったような感じでね」
QB「そして、そうであると定義すればこそ、“鹿目まどか”が円環の理という概念となり宇宙の法則性のひとつをまるごとそっくり挿げ替えたのだという君の話も、成程、納得といったものなんだよ」
QB「『魔女のシステムを魔獣のシステムに書き換えた』、そう言葉にしてしまうと一見簡単なことのように見えるけど、その本質はそんなに簡単なものじゃぁない」
QB「まず君たちは勘違いをしているのかもしれないけど、ボクたちインキュベーターの端末が魔法少女の契約を行うのは、この地球が初めてというというわけじゃない」
QB「この地球が誕生する以前から存在する天体では、そこにインキュベーターと意志の疎通が可能な生命体がいれば魔法少女の契約は行ってきていたし、その内のいくつかの天体ではまさに現在進行形で、いまでもボク以外の端末が契約を遂行していたりもする」
QB「確かいま現在で、宇宙が誕生してからおおそよ138億年ほどだったかな?」
QB「『魔女のシステムを魔獣のシステムに書き換えた』という“鹿目まどか”はそれにほぼ等しいだけの時間を切り捨てて、空白になったその部分を埋めるほどの歴史を新たに構築したというわけだ」
QB「実際にどれほどのエネルギーが、それを成し遂げるために必要とされたんだろうね?」
QB「そのときの“鹿目まどかの魂”が有していた因果の大きさはいったいどれ程だったのか、ボクたちに窺い知る術が無いことが、実に残念でならないよ」
ほむら「……何故、……なの?」
QB「ぅん?」
ほむら「“いま”、彼方がわたしにそんな話をすることに、いったい何の意味があるというの!?」
QB「それは愚問だね、暁美ほむら」
QB「本当はもう、わかっているんだろう?」
QB「まさにその“いま”だからこそ、意味があるんだよ」
QB「“君が円環の理からもぎ取った鹿目まどかが人間としての人生を全うし、ほどなく寿命を迎える”という“いま”だからこそ、……ね」
本日はここまで。
ここからが正念場となっていきますので、次回以降の更新は遅くなるかもしれないです。
話を進める時系列を一歩でも間違えると、全体的に大変なことになりそうな予感がひしひしとしておりまして……。
あ~、文才が欲しい…………。
取り敢えず少しだけ出来たので、次レスよりキリのいいところまで再開します。
ほむら「……ちょっとした、意趣返しのつもりなのかしら?」
QB「何のことを、言っているんだい?」
ほむら「私が悪魔になってから、彼方達に行ってきたことに対してのことよ」
QB「だから、何のことだい?ボクたちに対して、君が行ってきたことって?」
ほむら「この地球分の宇宙軸存続に必要なエネルギーを回収するために、私は“彼方達端末の素体”を魔獣の呪いの受皿にして、無数に使い潰して来たでしょう?」
ほむら「そのことに対して、彼方達インキュベータの端末は、恨みのようなものを私に抱いたのでは無いの?」
QB「ああ、何だ、そんなことか。それは君の、考え過ぎというものだよ」
QB「まず前提に於いて、感情が理解出来ないボクたちが誰かを恨むなんてことはあり得るわけが無いだろう?」
QB「それに加えて、君が“ボクたちの素体を使い潰すだけの手間で、魔法少女に魔獣を狩って貰うより効率的にエネルギー回収を行った”ということは、総合的には寧ろボクたちの得となることだ」
QB「本当に、それが“悪魔である君にしか出来ない方法”であって、“ボクたち端末や総体を含めたインキュベーター総ての科学力をもってしても、再現することが出来ない方法”であることが、まったくもって非常に残念だよ」
ほむら「自分たちのことなのに、そこまで他人事のように割り切った考えが出来るのね……」
QB「実際のところ素体のスペアはいくらでもあるし、そこにボクという意識が無ければ、ただの蛋白質の塊に過ぎない素体に君が何をしても、それはボクにとっては他人事と同義だからね」
ほむら「本当に彼方達って、つまらない思考回路をしているわよね」
QB「そこは“一切の無駄が無く、効率的”とでも、言って欲しいものだね」
ほむら「ものも言いよう……ね。まぁ、いいわ。それで?」
QB「ぅん?」(←クビカシゲ~)
ほむら「意趣返しの類で無いというのなら本当に、何故“いま”なのかしら?」
QB「ああ、そうそう。また脱線していたけど、そんな話をしていたんだったね」
QB「それに関することだけど……、ねぇ、ほむら?」
QB「“鹿目まどかだけでは、なかった”……んだろう?」
短いですけれど、本日はここまでです。
ほむらがQBの素体を使い潰してエネルギーを回収していたという点は、叛逆の最後のシーンからの勝手な予想ですので真実であるかどうかはわかりません。
一応、魔獣のシステムというものは、宇宙規模の壮大なエネループのようなものであると私は思っているのですが、どうなんでしょうね?
本作品が終わって余裕があれば、そんな内容でもSSSを、また書いてみようかなぁ~?
本当に短いですが、次レスより本日分を再開いたします。
ちなみに前置きしておきますと、本日は話が進みませんっ!!……悪しからず。
ほむら「……唐突にいったい、何のことを言っているのかしら?」
QB「ボクを相手にそんな風にとぼけてみせることに、いったい何の意味があるというんだい?」
QB「まさかとは思うけど、本当に何のことか、わからないというわけではないんだろう?」
ほむら「あたりまえでしょう?まぁ、こういうときに行うひとつの、お約束というものよ」
QB「それがいったい、何になるっていうんだい?」
ほむら「何にもならないでしょうし、こういうのは、何かになる必要性も無いのよ」
QB「……意味がわからないよ」
ほむら「敢えて彼方達風に言うとしたなら、“無駄を好む人間の、形式美”とでも表せばいいのかしら?」
QB「当人でも無駄だとわかっていることなのに、敢えて行うことということかい?」
ほむら「まぁ、理解出来ないというのなら、無理に理解しようとする必要もないことであるのは確かね」
QB「ますますもって、意味がわからないよ」
ほむら「おそらく自身に感情が理解できないと言っている彼方達には、永遠にわかる日なんてものは来ないでしょうね」
QB「何気にそれはボクたちのことを、貶めてはいないかい?」
ほむら「気のせいでしょ?わたしはただ、“事実を述べている”だけよ?」
QB「うん、それはそう、なんだけれど……」
ほむら「あなたみたいなのでも、即座に納得しないことが、あったりもするのね……」
QB「ちなみに、その“ボクみたいなの”っていうのは、いったいどういう意味なのかな?」
ほむら「完全合理的主義で、嘘は吐かない代わりに言葉のニュアンスを曖昧にして、聞き手にミスリードを誘発させる詐欺師?」
QB「それは、ひど――」
ほむら「加えてっ!!」
QB「――って、最後まで言わせてくれないのかい!?」
ほむら「仕事の効率のみが最優先事項で、他者どころか自身さえも、そのためならどうなろうが知ったことではない社畜。……っていったところかしら?」
QB「…………」
ほむら「…………」
QB「……ハナシヲモドシテモ、イイカナ?」
ほむら「……ドウゾ?」
ほむらとQBのどうでもいい駄弁りの駄文だけでしたが、本日はここまでです。
次の更新からは真面目(?)に、内容に身を入れて話を進めさせていただきます。
明日以降は多分、毎日更新は無理だろうなぁ~……。
寧ろ今回の駄弁り箇所を入れたくて、話をどのように進めようか悩んでいたぐらいです。はい。
次レスより、再開いたします。
本日分は多少、真面目……かなぁ~?
QB「それじゃあ、改めて聞くけれど、時間のやり直しをする度に魂の因果の量が増していった、もっとわかり易くいえば、魔法少女としての魔力のキャパシティ(許容量)が増加したのは、“君”も同じだったんだろう?」
QB「いや、というよりも寧ろ、その割合は“鹿目まどか”よりも“暁美ほむら”、君のほうが断然多かったんじゃないのかい?」
ほむら「……何故“貴方”が“わたし”に、それを訊ねるのかしら?」
ほむら「こと、魂の因果や魔法少女の素質なんかについては、わたしなんかよりも彼方達のほうが、専門の分野のはずでしょう?」
QB「ボクたちインキュベーターに判別出来るのは、ボクたちと契約可能な魂の持つ因果がどれだけのものなのか、契約完了後にどれだけの魔力を持つ存在になれるのか、ということだけなんだ」
QB「だから、時間の挿げ替え能力によって“インキュベーターの知らないところで既に魔法少女になっていた”君だけは、当て嵌めることが出来ない」
ほむら「……さっきから思っていたのだけど、推論と憶測だけで何の検証も出来ていないのに、妙に確信をもった言い方で、貴方は話をするのね」
QB「何か、おかしいかい?」
ほむら「少なくとも、わたしの知っている“インキュベーターらしく”はないわね」
QB「……君の知っているその“ボクたちらしさ”っていうのが何なのかは、敢えて聞かないでおくことにするよ」
ほむら「……そうするのが、賢明でしょうね」
ほむら「それで?」
QB「ぅん?」
ほむら「貴方は何故、何も確証がないことを、そこまで確信をもって、いうことが出来るのかしら?」
QB「ああ、それは実に、簡単な話さ」
QB「――というより、君自身でも、とっくに気づいていることなんだろう?」
ほむら「――何の、ことかしら?」
QB「そうでなければ、魔力の釣り合いからみて明らかに、見合わないことになる――ということだよ」
QB「1回毎のスパンは、約1ヶ月と短いものであるとはいえ、それが何千回――ましてやそれが万にも匹敵する回数ともなれば、単純に計算をしても、ざっと数百年の規模になってしまう」
QB「――ということは、必然的に君も実年齢的には、ゆうに数百歳を超えているということになるんだね」
QB「それにしては……」
ほむら「……何所を見て、何が言いたいというのかしら?(怒)」
QB「いや、どうしても“マミ”や“さやか”や“杏子”なんかと比較をすると――ね?」
ほむら「わたしは“永遠の14歳だから”いいのよっ!変なことに気を向けないで、真面目に話を進めなさいっ!!」
QB「ボクはただ、“事実を述べた”だけ、だよ?」
ほむら「……いまのは明らかに、さっきのことの意趣返しよね?この、変態淫獣っ!!」
QB「本当に、別に性的な意味合いを、含んだつもりはなかったんだけどね?」
QB「君は少し、自身の身体的特徴に、過敏になり過ぎているんじゃないかい?」
ほむら「……うるさいわね」
QB「ボクには人間の美醜の判断基準はよくわからないんだけど、一般的な見地からすると君は美少女の部類にあたるほうで、気にしているその特徴にも、需要がないわけではないんだろう?」
QB「そんなに自虐的思考に偏る必要は、無いとボクは思うけどね?」
ほむら「……人外の貴方に言われても慰めにもならないし、そんなの余計なお世話というものよ」
ほむら「それよりも……、いつまでこの話題を、続けるつもりなのかしら?」
ほむら「いい加減にしないと、本当に“潰す”わよ?」
QB「……認めるよ、ボクが悪かった」
QB「認めるから――」
QB「半分泪目でこめかみを引き攣らせながら、ニッコリと笑みを浮かべるといった器用な表情で、どす黒いオーラをボクに向けるのは、やめてもらえないかな?」
ほむら「……本当に次は無いと、あるなら肝に銘じておきなさい?」
QB「心得て、おくことにするよ……」
本日は、ここまでです。
真面目にやろうとは思っているんですけれど、掛け合い漫才をさせて、ほむらとQBを弄るのが存外に楽しくて、仕方がなかったりしています。
本当に、どうしたものやら…………?
取り敢えずキリの良いところまで出来たので、次レスより再開いたします。
QB「さてと、どこまで話を、進めていたんだっけ?」
ほむら「……1回毎の時間移動が約1ヶ月のスパンでも、それが1万近い回数になれば数百年の規模になる――というところまででは、なかったかしら?」
QB「ああ、そうそう、そうだったね」
QB「どうも君と話していると、話が横道に逸れ易いような気がするなぁ~?」
ほむら「あら、誰かさんが、いちいち喧嘩売るような真似をするのが、悪いんじゃないの?」
QB「その“誰かさん”というのがボクを指しているっていうのなら、それはいちいち過剰反応する、君のほうが悪いということになるんだと思うけど?」
ほむら「あら、女の子に責任転嫁をするなんて、男らしくないわよ?」
QB「感情が理解できないボクには、“喧嘩を売る”という概念自体が理解できないし、ボクに性別なんてものは無いんだから、“男らしく”とかっていう表現は当て嵌まらないと思うんだけどね?」
ほむら「…………」
QB「…………」
ほむら「……やめましょう、堂々巡りになるわ……」
QB「……そうだね……」
ほむら「それで?わたしがループした時間が数百年を超えるということに、何の問題があるといいたいのかしら?」
QB「大有りだよ!だって通常の場合、人間の寿命なんてものは70年~80年程度のもので、例外的に長かったとしても、100年前後が限界なんだろう?」
ほむら「まぁ、そうね。そのぐらいで、間違いないと思うけど?」
QB「であるとするなら、約130億年という時間に干渉した“円環の理”の比では無いにしても、数百年という時間は下手をすれば、人間の寿命の約10回分にも相当していることになるわけだよね?」
ほむら「……否定は、しないわ」
QB「そうなると、論理的には“元は人間であるたった1人の魔法少女”の魔力だけで、数百年もの時間に干渉し続けるなんてことが、可能であるわけがない」
ほむら「……だから、時間のループをする度に、わたしの魂にも因果が蓄積されて魔力の容量も増加した――とでも、いいたいのかしら?」
QB「……一応、他にもひとつだけ、別の理由もあるよ」
ほむら「……どんな理由か、聞かせてもらえないかしら?」
QB「“概念には意志がある”、君が以前、ボクに教えてくれた“それ”さ」
ほむら「あら?わたしは“円環の理”と呼ばれる概念が、かつて“鹿目まどか”という名前の、1人の魔法少女だったということ」
ほむら「それと、ソウルジェムの力を使い尽くした地球の魔法少女は、その“まどか”によって“円環の理”へと導かれる、ということしか、貴方に話していなかったはずじゃなかったかしら?」
QB「マクロ的に見れば、それだけで充分さ」
QB「たったひとつでも“概念”に意志があるということが立証できるのなら、それは“その他の概念”に当て嵌めて考えても、何もおかしなことは無い」
ほむら「……随分な暴論ね、そこまでいくと、感心するわ」
QB「そんな風に強がって、ボクを嘲るふりをしているけど、実のところ君もその点は、同じ考えなんだろう?」
QB「違うかい?」
ほむら「……いったいどこまで、何を知っているつもりなの」
QB「その問いに対する答えは、“何も知ってはいない”としか、いいようがないかな?」
QB「だけど、大凡の仮説を組み得るだけの材料は、粗方もう揃っている――そうだろう?」
ほむら「……それで貴方は、どんな“仮説”を組み立てたというの…………」
QB「確か“因果応報”とかいったっけ?」
QB「良くも悪くも、行ったことの結果やツケは、それを行った者のもとへと必ず還って来る」
QB「それが君が“鹿目まどか”に執着する、最大の理由なんだろう?」
本日は、ここまでです。
いまのところ、あと数回程の更新で、完結させられるだろうと思われます。
但し、まったく書き溜めはしていないので、それがいつ頃になるのかは見当もついていませんが……(苦笑)
次レスより、本当に久しぶりに再開いたします。
尚、今回はいつもにも増して、自分の独自解釈の強い内容となっております。
その旨をあらかじめ、ご留意しておいてください。
QB「時間の概念に意志があるのだと仮定すれば、それは不自然に捻じれた自身の歪を絶対に、放置したままにはしないだろうね」
ほむら「……やめなさい」
QB「どうにかして歪になった部分を取り除き、自身の状態を正常に戻すために、時間は修復作業を試み始める」
ほむら「お願いだから……」
QB「では、不自然に捻じれた歪な部分を排除するために、具体的に時間は何を行うか?答えは単純明快だよね?」
ほむら「やめて……」
QB「因果応報、自業自得、その癌細胞のようになった部分を作り出した元凶たる存在に、当然の如く代償を取らせようとするだろう」
QB「では、その責任を追及される存在とはいったい誰か?」
ほむら「それ以上は……」
QB「当然“鹿目まどか”では無いよね?彼女はその意志に関係無く、いつの間にか本来存在する筈の無い幾つもの平行時間軸を繋ぐ潜戸となってしまっただけの、言うなれば可哀想な被害者だ」
QB「常識では考えられない大きさの因果がその魂に蓄積してしまったことや、そのせいでボクたちインキュベーターに目を付けられる存在になってしまったことなんかは、運が悪かったというより他に、妥当な表現は無いだろうね」
ほむら「もう……」
QB「現実逃避をして、何になるというんだい?これまでの過程を総合して鑑みれば、おのずと時間の概念が標的とし得る存在は、たったひとりに絞られる」
ほむら「聞かせないでっ!!」
QB「それは“暁美ほむら”、君だ!」
ほむら「っ……!!」
QB「そして“鹿目まどか”は、最終的に君へと向かう因果の通過点となってしまった為に、1回毎に全体から見れば端切れのような因果を着実に、回数を重ねるごとに徐々に、その魂に蓄積することになったんじゃないかな?」
ほむら「……まったく、それが事実なのだとしたら、本当に冗談じゃ無いわ…………」
QB「自分でここまで話しておいて言うのもなんだけど、そんなに衝撃を受けるようなことかい?君の時間遡行能力が原因で“鹿目まどか”の魂の因果律が増大したという仮説自体は、法則改変前の宇宙のインキュベーターも唱えていた説だったんだろう?」
ほむら「それとは話がまったく違うわ!」
ほむら「これまでは、わたしが時間遡行能力の発現理由が“まどかのため”だったから、平行時間軸にいる無数のまどかの魂の連ねてしまって、彼女の因果律を宇宙のひとつの法則を丸ごと変えることが可能になってしまうぐらいに大きくしてしまったんだと思っていたわ」
ほむら「でも、貴方のいま組み立てた“仮説”がもし“真実”であるとしたら……」
QB「まぁ、検証のしようが無いから、あくまでも“仮説”だけどね」
ほむら「まどかはただ『目標に至るまでの導線上にいたから、事のついでに巻き添えにされただけ』っていうことじゃない」
QB「まぁ、そういうことになるんだろうね」
QB「もしボクの“仮説”が“真実”であったとしたら本当に、彼女は只々『不運だった』だけということになるわけだ」
ほむら「本当に、笑い話にもならないわ……」
本日はここまで。
次回の更新予定日は、まったくもって未定です。
次の更新では、ほむQの漫才を作品内に組みこむこととか出来るかなぁ~?
次レスより、ほんの少しだけ再開します。
ほむら「ねぇ?性悪のインキュベーター」
QB「なんだい?悪魔の暁美ほむら」
ほむら「相変わらず、口の減らない奴ね。そういう態度、可愛く無いわよ?」
QB「おや?それはおかしいね。ボクの姿は統計を基にして、第二次性徴期の女の子が最も可愛いと感じるものの筈なんだけど?」
QB「ああ、君は女“の子”では無かったね」
ほむら「貴方はいつも、一言余計なのよ!本当に、可愛く無いわ……」ゴロンッ!グニグニ……
QB「それがボクのお腹を揉みながら、言うような科白かい?」
ほむら「あら?わたしは揉み心地が良さそうだから、揉んでいるだけよ。決して貴方のことを、可愛いと思っているわけでは無いわ」ニクキューモミモミ……
QB「それは、屁理屈っていうんじゃ無いのかい?まぁ減るものじゃ無いから、好きに揉ませてあげるけどさぁ……」
ほむら「貴方と意志疎通が出来ることの、数少ない美点よね。もし猫に同じことをしたら、今頃は掌でも引っ掻かれて、逃げられているところだわ」ノドゴロゴロ……
QB「随分、満足気だね?愛玩動物と同じ扱いをされるのは、ボクとしてはプライドが傷付くんだけどなぁ……」
ほむら「中身は鬼畜・外道のくせに、長毛種の猫に似た外観をしている貴方が悪いのよ」
QB「それは外観はクールな美少女風でも、中身はテンパり屋の上がり症な悪魔が言えた義理なのかい?」
ほむら「それはわたしを褒めているのか、貶しているのかどっちなのかしら?」ヒタイカリカリ……
QB「どちらでも、受け取りたい意味で受け取ればいいさ……」
QB「ところで、ボクの触り心地を堪能するのは良いんだけど…ねぇほむら、君はボクに、何か聞こうとしていたんじゃ無かったのかい?」
ほむら「ああ、そうそう、忘れるところだったわ。貴方は何故“いま”になって、最悪な仮説をわたしに話したりしたのかしら?」
ほむら「もしかして、それでわたしを絶望させて、魔女化させようとでも画策していたのかしら?」
QB「それが愚問だって、分かってて君は言ってるよね?もし君を絶望させるつもりなら、もっと早く前に、君に話をしているさ」
ほむら「あ~ら、それなら何故、いまこのタイミングでなのかしら?」
QB「あくまでも、ボクの方から言わせたいということかい?魔法少女のコスチュームを見たときから思っていたんだけど、君って女王様気質で、本質的にサディズムの気があるだろう?」
ほむら「余計なお世話よ!きちんとした理由があるのなら、さっさと話したらどうなの?」
ほむら「それとも本当は、大した理由なんてものは無いのかしら?」
QB「安っぽい挑発だね。でも、敢えて乗ってあげるよ。何故このタイミングで、ボクの仮説を君に話したのかってことだよね?」
ほむら「ええ、そうよ」
QB「確認を一応しておくけど、聞いた後で後悔はしないね?」
ほむら「つべこべ言わずに、さっさとしなさい」
QB「それじゃぁ、言わせてもらうよ?」
QB「君はもう間も無く、ボクたちインキュベーターや魔法少女たち、そしてそれ以外の何者とも一切、意志の疎通が出来ない存在になってしまう…そうなんだろう?」
本日はここまで。
今回は必要以上に、ほむQをイチャコラさせ過ぎた……かな?
次レスよりちょっとだけ、再開します。
QB「君をいま、『悪魔』という一個の確たるものとして存在させているものは、“『鹿目まどか』に『魔法少女』でも『円環の理』でも無い『普通の人生』を全うさせる”ことに対する強い理念だ。そうだよね?」
ほむら「ええ、その通りよ……」
QB「そして間も無く、“鹿目まどか”は君の望み通り、1人の女性として『普通の人生』を全うし、その寿命を終わらせる」
ほむら「貴方に態々言われなくても、そんなことわたしにも分かっているわ……。それがいったい、何だって言うのかしら?」
QB「ところでほむら、君は自分が『悪魔』になったあのときのことを、君が『円環の理』の一部を無理矢理もぎ取って『人間の鹿目まどか』にしたときのことを覚えているかい?」
ほむら「忘れるわけがないわ。貴方たちインキュベーターがわたしのソウルジェムを隔離し、『円環の理』であるまどかを自分達の支配下に置こうとした陰謀を、わたしが“潰してやった”貴重な瞬間だもの」
QB「そう、君はあのときもそう言っていたね。ボク達の好きなようには、思い通りにはさせない!って。でもねほむら、君はいまでも気付いてはいないみたいだけど、あの瞬間ある意味で、ボク達は目的を達成してはいたんだよ」
ほむら「それは、何の冗談なの?それともいま頃になって、わたしに対して強がりを言ってみたくでもなったのかしら?」
QB「ボク達が嘘や偽りを言わないということは、君がよく知っていることだろう?確かにあの時、『円環の理』をボク達の支配下に置こうと画策したことは認めるよ」
QB「でも、それはあくまでも事のついでであって、ボク達の本当の目的は別のところにあったんだ」
ほむら「……別の、目的?」
QB「ボク達が本当に目的としていたのは、『“魔法少女”が“魔女”になるという現象が本当に起こること』と、『“円環の理”という存在が、魔力を消費しきった“魔法少女”を導く』ということを、ボク達自身で観測することだったんだ」
ほむら「……そう、そういうことだったのね…………」
QB「理解してくれたみたいだね?あの瞬間まで、『魔女』や『円環の理』という存在は、それを検証する手段を持たないインキュベーターにとっては根拠の無い『可能性』のひとつに過ぎなかった」
ほむら「本当にあったことなのか、わたしの頭の中だけにある『空想の産物』に過ぎないのか判別できない。考えてみればわたしに、貴方はそう言っていたんだったわね……」
QB「うん、だから君のソウルジェムに変化の兆しが見えたとき、ボク達は君をソウルジェムごと、外界から結界で遮断することを思いついた」
ほむら「そして『魔女』と『円環の理』の存在を、観測するに至った…ということなのね?」
QB「『鹿目まどか』が君の結界に囚われて、『円環の理』としての自覚を失うことまでは、流石に想定の範囲外だったけどね」
ほむら「ついさっき、「愛玩動物と同じ扱いをされるのはプライドが傷付く」とかって言っていたくせに、わたしの結界の中で貴方ったら、まどかのペットみたいなことをしていたのよね」クスクス……
QB「実際、不本意ではあったけど、まどかが何時・どんな拍子に『円環の理』としての記憶を取り戻すか分からなかった以上、常になるべく彼女の傍にいる必要があったからね」
QB「でも、おかげで思わぬ収穫もあった」
ほむら「あら?貴方の収穫になりそうなことなんて、あったかしら?」
QB「まどかをサポートするために君の結界にやって来た、『美樹さやか』と『べべ』…いや、『百江なぎさ』と言った方が良いのかな?…のことだよ」
QB「実際に『魔法少女』から『魔女』になった存在、それを一度に2人も観測出来たということは、ボク達にとってはある意味プラスとなる誤算だった」
ほむら「そういえば、『人魚の魔女(オクタヴィア)』となった『美樹さやか』や、ある時間軸では巴マミを喰い殺した『お菓子の魔女(シャルロッテ)』となった『百江なぎさ』についても、わたしが貴方に話して聞かせたことだったわね」
QB「君自身は何気無い、単なる世間話の延長上程度の感覚で口にしたことだったんだろうけど、でも皮肉にもそれが、インキュベーターが『魔女』の存在を確信する決定打となったというわけだよ」
ほむら「……まさに、油断大敵ということね。思わず口を滑らせるほどには貴方なんかに気を許していたなんて、我がことながら呆れるわ……」
QB「おや?ボクは“知られても、どうせ何もさせるつもりはない”から、教えてくれたんだと思っていたけど、違ったのかい?」
ほむら「誰も彼もが貴方達みたいに、計算尽くで行動しているわけでは無いのよ?第一、わたしが『悪魔』になったこと自体、貴方達にとっては計算外のことの筈でしょう?」
QB「そこのところが、自分でも信じられないんだけどね。これは別に信じてくれなくてもいいんだけど、君が『円環の理』を出し抜いて何かするであろう可能性自体は、結構前からボクには見当がついていたんだよ?」
ほむら「……それは、何故かしら?」
QB「大分話を戻すけど、『円環の理』という概念と成り果てた鹿目まどかの魂の因果量は、君の魂に集束した因果量から見ればほんの一欠片みたいなものだという話をしただろう?君自身の魂が『円環の理』を遙かに凌ぐ力を持っているであろうことは、想像に難くない」
QB「まぁもっとも、それが『悪魔』になることへと繋がるとまでは、流石に予想していなかったけどね」
ほむら「あら?その割にはわたしが『悪魔』になる直前まで、貴方はわたしへの接触に横入りして、『円環の理』と接触しようと画策していなかったかしら?」
QB「うん、ボク自身にも何故『君という個人』が特別気になるのか、自分が理解出来ないんだけどね?」
QB「『君』と『円環の理』を“直接”接触させることだけは、何があっても避けなければいけない。そう思ったんだよ」
ほむら「……それは、どういうことかしら?」
QB「だって“君が『円環の理』を出し抜く行為自体”が、君にとっては“生き地獄の入口に立つことと、ほぼ同義の行為”だったんだろう?」
本日はここまで。
結構即興で書き上げて、出来た端から投下しているから、思ったように話が進まないこと、進まないこと……。
因みに本作のキュゥべぇですが、自身には感情なんて無いと盲信しているため、何故ほむらのことが気になるのか本気で分かっていなかったりします。悪しからず。
そういやさ、インキュベーター達は宇宙の延命に効率的なエネルギーを欲して地球人にアレコレしてるわけだけど…宇宙には地球人とインキュベーターの他に知的生命体が居る可能性もあるよなぁ。そいつらからしたら、宇宙の法則を勝手にコロコロ変える地球人や、自分達の預かり知らぬ所で他の惑星から宇宙救済の為とはいえ資源とも言えるエネルギーを吸い上げてるインキュベーターって、実は宇宙人全体から見たらかなり危険な種族として認識されてそうだよね。
次のレスより再開します。
今回はちょっと、長め……かな?
ほむら「……自分達には感情が理解出来ないと言っている貴方なんかに、わたしの何が分かるというのっ!?」
QB「確かに、君の心情の機微までは分からないさ。でもね、ほむら、この数十年が君にとって生殺しの地獄に等しい時間であったことは、ボクにだって理解出来るよ」
QB「だって、それだけの時間、君の一番近くにいたのは他でも無い、このボクなんだからね」
QB「ねえ、ほむら?君にとっては本当のところ、『人類』も『魔法少女』もどうでもいい存在だ。そうだよね?」
ほむら「……いったい、何が言いたいのかしら?」
QB「君にとっては『鹿目まどか』だけが全てで、彼女以外のものは、君にとっては万物が無価値だということの再確認だよ」
ほむら「……それと、この数十年がわたしにとって生き地獄だったという話が、どう繋がると言うつもりなのかしら?」
QB「まどかに『普通の人生』を送らせるという過程において、『悪魔』である君は、その存在自体が彼女の傍にあってはいけないものだからさ。実際、高校への進学を機に海外へ留学するという理由付までして、君は彼女の前から姿を消したんだったよね?」
ほむら「まどかには『円環の理』や『魔法少女』、貴方達『インキュベーター』、そして『悪魔』であるわたし自身にさえも一切、関わらせるわけにはいかなかったのよ……」
QB「実際、君の傍らで見続けていたボクからすると、君の精神力や忍耐力は感心に値するよ」
QB「いろいろなものを代償にして手にした『まどか』がすぐ目と鼻の先にいるのに、君はこの数十年、彼女からは見つからない距離から、彼女を見守ることだけに徹底をし続けていた」
ほむら「彼女が何時、何の切っ掛けで『円環の理』の記憶を取り戻すか、どんな隙に『円環の理の一部』としての『美樹さやか』や『百江なぎさ』が接触をしたり、『魔法少女』と関わりを持ってしまうか分からなかった以上、常に目を離すわけにはいかなかったのよ」
QB「君のその、14歳の頃から全く変化しない外観も、彼女の傍に居続けるには都合の悪いものだったんだろう?」
ほむら「そうね……、まさか『悪魔』になってしまったことで、『魔法少女』とは違って見掛けの成長まで止まってしまうということまでは、流石に予想していなかったわ…………」
QB「だから君は、彼女の傍を離れざるを得なかった。例えそれが、感情を有する君にとっては『数十年以上もの永い時間、彼女に自身が認識されることも、彼女の傍に近づくことも許されない生き地獄』を意味する行為であったとしても」
ほむら「……そうね、これまで何千回と繰り返した時間よりも、この数十年の方がずっと永く感じられたわ…………」
QB「でも、それも間もなく終わる。『彼女』も、そして『君』も…そうだよね?」
ほむら「……わたしも、終わるですって?」クスリ
QB「聡い君のことだ、本当は気がついているんだろう?君をいま『悪魔』として個の確立をしているものは、『鹿目まどかに普通の人生を全うさせる』という目的に対する強い理念だ」
QB「だから、それが達成され一切の軛が無くなってしまったら、君は『悪魔』で居続けることは出来なくなってしまうんじゃないのかい?」
ほむら「……わたしがまた彼女の魂を掴まえて、何度も彼女に人生をやり直させる可能性を、貴方は考えないということかしら?」
QB「その可能性だけは、考える必要もないさ。だってそれは、これまでの君の存在意義を根幹から否定するものであって、君には決して選べない選択肢…だろう?」
ほむら「……随分と、わたしを買い被ってくれているのね…………」
QB「そもそも君は、気づいていないわけでは無いんだろう?彼女が内心では普通の人生を送りたいとも思っていたという免罪符はあっても、君が行ったことは『概念になり果てても魔法少女を救う』という鹿目まどかの覚悟を、冒涜する行為に過ぎなかったということに」
QB「だから、君にはこれ以上、鹿目まどかの魂に干渉することは出来ないよ。それが君が『悪魔』から、『魔女』になり果てることを意味していてもね」
ほむら「もう、そこまで……気がついていたのね?」
QB「寿命を終えた『まどか』の魂が『円環の理』に戻るにしろ戻らないにしろ、一度は自分を出し抜いた君に『円環の理』は二度と接触しようとはしないだろうね。たとえ『まどか』が望んだとしても、『彼女以外の円環の理の構成概念』が、それを拒絶するだろう」
QB「だから、君はもう間も無く、この宇宙で最初にして最後の『唯一の魔女』となる。そして、それは『魔女』の概念が無いこの宇宙では、強大な力を持つ異端の『魔獣』として認識されることとなるんだろうね」
ほむら「……わたしという制御が外れても、貴方達インキュベーターは『魔女のシステム』を復旧しようとしないでくれるということかしら?」
QB「……それ以前に、君は『魔女』になる瞬間のエネルギーを用いて最後に、全宇宙の全てのインキュベーターから、『魔女』と『円環の理』に関する記憶の全てを抹消するんだろう?そして、君に現状の行動を制限されているボク達には、それを回避する術は無い」
ほむら「あら?そのことにも、気がついていたのね?」
QB「当然だろう?君はボクたちのことを、そこまで莫迦だと思っていたのかい?」
ほむら「……そういうわけでは…………無いわ。ほんの社交辞令みたいなものよ」
QB「社交辞令って、そういったものだっけ?っていうか、その所々の沈黙は、いったい何だっていうんだい!?」
ほむら「いえ、別に『感情が理解出来ないとか言ってるから、結構よく人間の感情に振り回されているくせに』…とか、『基本的に理尽くめで計算して行動しているから、突飛な事態には弱いわよね~』…とか、思っているわけじゃ無いわよ?」
QB「それってボクを、完全に虚仮にしているよね!?これって感情が理解出来ていたら、激怒してもいいところなのかな?」
ほむら「気のせいでしょ?だって貴方は実際、激怒なんかしていないじゃない」
QB「それって、前提がおかしいよね?全然説明に、なっていないんじゃ無いのかい!?」
ほむら「…………」
QB「…………」
ほむら「……おかしなものね」
QB「……何のことだい?」
ほむら「いまのこの状況のことよ。わたしがわたしでいられる最後の瞬間に、貴方とこんな風に話をしているなんて、考えてもみなかったわ」
QB「前の宇宙のインキュベーターと君の間に何があったのか、詳しいことは聞かないけど、契約した記憶も無い『魔法少女』に出会ったと思ったらいきなり、銃を向けられて乱射されるとは思いもしなかったよ」
ほむら「貴方があのインキュベーターとは別物だと頭では分かってはいたのだけど、その姿を見たらつい…ね?」
QB「その「つい…」で、素体を何体も駄目にされた、こっちの身にもなって欲しいものだけどね……よっと!」
ほむら「えっ?」ポスンッ!
ほむら「……何の、つもりかしら?」
QB「何がだい?」
ほむら「いきなりわたしの胸に飛びこんで来るなんて、いったい何を考えているの!?もしかして、さっき言っていた需要って、貴方自身のことだったのかしら?」
QB「それは、冗談のつもりかい?ボク達インキュベーターが君達に性的感情を抱かないことは、君がよく知っていることの筈だろう?」
ほむら「それではいったい、この状況はどういった理由なのかしら?」
QB「君はもう間も無く、君自身にも何処とも分からない何処かへと、逝ってしまうんだろう?だからさ」
ほむら「意味がわからないわよ……」
QB「君にとっては有難迷惑かもしれないけど、どんな状況でも独りぼっちは寂しいものなんだろう?だからね……」
QB「……そこが何処かはボクにも分からないけど、君と一緒に、ボクも逝ってあげるよ…………」
本日はここまで。
あと1回か2回ぐらいの更新で、完結する予定です。
>>205
宇宙の法則をコロコロ変えるとありますが、実際に変えたのは『円環の理(鹿目まどか)』が『魔女』の存在を消したことと、『悪魔(暁美ほむら)』が円環の理の一部をもぎ取って、地球のエネルギー回収方法を変更したということだけです。
『魔女』のシステムが存在していた頃から、インキュベーターは地球以外の天体でも、そこに自分達と意思疎通が可能な程には発達した文明と知的生命体がいれば『魔法少女』契約していたので、宇宙人全体から見ても特に危険種族とは認識されていなかったりします。
寧ろ、インキュベーターのように感情を持たない生命や、姿を変えるもの(シェイプシフター)のような自他区別の境界が曖昧なゲシュタルト生命、情報統合生命のような知識・情報のみの一個の集合体で肉体を持たないもの等で無い限り、
妬みや憎悪、傲りや殺意といった負の感情は『呪い』として常に存在し、それが凝り固まって『魔獣』を形成してしまうため、それを浄化する『魔法少女』の存在はある意味、知的文明の世界においては欠かすわけにはいかない存在となっています。
魔女の形で固めるか魔獣の形で固めるかの違いで、どのみち生じる呪いを魔法少女を介して浄化するシステムは必要って意味じゃ?
>>230が正解です。
インキュベーターの介入の有無関わらず、自他の境界が明確な知的生命体の間には他者に対する負の感情(所謂『呪い』)は必ず発生するため、その集合体は『魔女』の形であれ『魔獣』の形であれ必ず発生します。
そのため、ある意味余計なお世話かもしれませんが、呪いを浄化出来る『魔法少女』は必要としないわけにはいかないということです。
エネルギー回収のために『魔獣』を狩っているのでは無く、『魔獣』を狩ったらおまけとしてエネルギーが回収出来るって感じですかね?
次レスより再開します。
先日は頑張ったので、本日は短めです。
ほむら「……わたしと一緒に逝くなんていう勝手な真似をして、インキュベーター全体に悪影響は無いんでしょうね?」
QB「意外だね?君がインキュベーターの心配をするなんて、思ってもみなかったよ」
ほむら「別に……、ただ貴方を巻き添えにすることで、インキュベーターの今後の『魔法少女』への対応態度が悪い方に変わりでもしようものなら、わたしの後味が悪くなるというだけよ」
QB「そういうのが、“ツンデレ”っていうやつなのかな?」
ほむら「…………」カチャリッ!
QB「ゴメン、茶化したことは謝るよ。だから無言でボクに銃身を突き付けるのは、やめて貰えないかな?」
ほむら「よくこの状況で、わたしの胸の中でそんな軽口が叩けるものね」
QB「君があまりにも、らしくないことを言うからだよ。ボクが君と一緒に逝ったぐらいで何らかの影響を受けるほど、インキュベーターの総体は軟弱でも、一枚岩でも無いさ」
QB「寧ろ、君が逝ってしまった後の世界に残っても、何故だか自分でも分からないんだけど『君に特別な執着心を抱いてしまっているボク』は、総体から欠陥端末と判断されて、抹消されてしまうんじゃないかなぁ?」
ほむら「//////(このっ、天然女っ誑し~~!!)」ボソッ
QB「ぅん?いま何か、言ったかい?」
ほむら「何にも言っていないわよっ!!」
QB「ちょっ!?何をそんなにムキになって、顔を真っ赤にしてるんだい?」
ほむら「知らないわよっ!貴方自身の胸にでも、聞いてみたらっ!!」
QB「何なんだい、突然?意味が分からないよ……!?」
……ピシッ!
ほむら「それにしても、「独りぼっちは寂しい」…だったわね?それを言ったのは、『佐倉杏子』だったかしら?『美樹さやか』が『円環の理』に戻ることを決意したときに、その彼女に向けて言った言葉だったわよね?」
QB「君の行った改変で、この地球から『魔獣』はいなくなっても、『魔法少女』までいなくなったわけでは無かったからね。『まどか』は常に君の監視下にあったから、『さやか』が代理で『円環の理』に導かざるを得なくなったんだったよね」
ほむら「もうそれも、何十年前のことだったかしらね?そして彼女達は、自身のソウルジェムを自身の手で砕いたのだったわね」
QB「まさかそれに、『マミ』と『なぎさ』まで付き合って、4人揃って『円環の理』に戻る道を選ぶとまでは思ってもみなかったけどね」
ほむら「いっつも「自分には感情なんて分からない」って言っているくせに、あのときの貴方ったら、随分『驚愕』しているように見えたわよ?」クスリッ!
QB「そうだったかい?まぁ、そうだったとしても、もうかなり昔のことだ。そんなことは、もう忘れてしまったよ」
ほむら「そうね。貴方は、そういう奴。そうで無ければ、貴方らしくないわよね……」
……ピシッ!ビシッ!
ほむら「ねぇ?わたし達が逝ってしまった後、現状『魔法少女』が一人もいないこの地球は、いったいどうなってしまうのかしら?」
QB「さぁ?ボクの後任の端末が新しい『魔法少女』と契約するのが先か、『魔女』になった君の抜け殻が地球を滅ぼしてしまうのが先か、そのどちらかであることは間違いないだろうけどね……」
……ピシッ!ピシッ!ピシッ!ピシッ!
ほむら「……そろそろ、限界みたいね。ダークオーブも、罅だらけになってしまったわ……」
QB「そうだろうね。君にも見えるかい?『まどか』の魂がいま、その肉体を離れたよ……。あの方向は『円環の理』へと、向かって行っているのかな?」
……ピシッ!ピシッ!ピシッ!ピシッ!ピシッ!ピシッ!
ほむら「……本当に、不思議なものね…………」
QB「ぅん?何のことだい?」
ほむら「前の宇宙ではあんなに毛嫌いしていた奴なのに、思い返してみればこの数十年、常に傍にいた貴方の存在もわたしの心の支えになっていたということが…よ」
QB「君にそう言われて、ボクはどう返答すれば良いのかな?」
ほむら「素直に感謝されているって、受け止めておけばいいのよ」
QB「そんなものなのかい?」
ほむら「そんなものなのよ、きっと……」
……パ…キ…………
ほむら「本当に……限界みたいね…………」ポフリッ!
QB「君がボクのお腹に顔を埋めるなんて……、本当に最期なんだね…………」
ほむら「……ねぇ?」
QB「……何だい?」
ほむら「お休みなさい?『キュゥベェ』」
QB「そうだね……、お休み『暁美ほむら』」
…………パッ…キンッ…………!!
?(オォオォォォオォォォ……………………!!!!)
本日はここまで。
一応、次の更新が最後になる予定です。
何だか筆が進んで最後まで書き進められたので、次レスより最後の投下を再開いたします。
本作品としては、本当に最後の投下です。
【宇宙のどこかの『円環の理』にて】
まどか「ほむらちゃん……、ほむらちゃん……」
杏子「あいつらは本当に、どこか違うところに逝ってしまったんだな……」
さやか「しょうがないよ、まどか。ほむらはもう、『魔法少女』じゃなかった。この『円環の理』に、導くわけにはいかなかったんだよ……」
まどか「そんな……、でも……」
なぎさ「こうなることを承知の上で、ほむらは『悪魔』となったはずなのです……」
マミ「そうね。だから、わたし達に出来ることは、その覚悟を尊重してあげることぐらいだわ……」
まどか「でも……、こんなのって、あんまりだよ…………」
杏子「あんまりでも何でも、それがほむらの選んだ道なんだ。わたし達に、それを否定する権利なんて無いさ……。それに、あいつは最期、独りぼっちじゃ無かっただろう?」
さやか「あのキュゥべぇが、ほむらの最期に付き添うなんて、わたしは思ってもみなかったよ!?」
マミ「…………」
なぎさ「マミ?ほむらに嫉妬しているのですか?」
マミ「ちょっとだけ……ね。理由はどうであれ、わたしの命を救ってくれて数年間一緒にいてくれたのは、あのキュゥべぇだったから……」
杏子「なぁ?結局ほむらとキュゥべぇは、いったい何処に逝っちまったんだ?」
さやか「さぁ?それはわたしに聞かれても、分からないとしか答えられないよ……」
なぎさ「なぎさも『魔女』になっていたときのことは、全く思い出せないのです……」
マミ「案外、此処とは違う何らかの理に、導かれているのかもしれないわね?」
マミ「ねぇ、鹿目さん?そう考えれば、彼女達にも救いがあるのかもとは思わない?」
まどか「それは、そうかもしれませんけど……」
杏子「あ~、もう、辛気くせーなっ!いまさらクヨクヨ考えたって、どうしようもねえだろう!?これ以上わたし達が、あいつらに何が出来るってわけでもねーんだからさ!!」
なぎさ「そういう杏子は、いつも考えが無さ過ぎなのです!」
さやか「それは、なぎさに同感!でもまどか、マミさんの言う通り、ほむら達が此処とは違う理に導かれた可能性も、完全に否定は出来ないんだろう?だったら、無駄かもしんないけど、その可能性を信じてみようよ!」
マミ「そうね。佐倉さんの言い方は乱暴だけど、わたしもみんなの意見には賛成だわ!鹿目さん?限り無く希望の薄い可能性でも、信じてみるぐらいはしても良いんじゃないかしら?」
杏子「何だよ!?なぎさも、さやかも、マミも。わたしが馬鹿だからって、面と向かって馬鹿扱いしてくんなよ!!」
まどか「あれっ?自分が馬鹿だって、杏子ちゃん自覚してたんだ!?」
杏子「まどかもかよ!?……っていうか、まともな第一声が、それなのか!?」
さやか「よかったじゃないか、あんたのその馬鹿さ加減が、まどかを立ち直らせたんだから」
マミ「少しは元気になったみたいね?鹿目さん」
まどか「はいっ!有難うございます、マミさん!!有難う、さやかちゃん!なぎさちゃん!杏子ちゃん!!」
なぎさ「杏子、凄いのです!!」
杏子「全っ然っ、嬉しくねーよーー!!??」
杏子「はぁ……、はぁ…………」
さやか「……まぁ、取り敢えず、咆えている杏子は放っておくとして……」
杏子「そんな一言で、放置すんな!」
さやか「まぁ、まぁ……」
さやか「……本当に、地球はこの先、どうなってしまうんだろうね?」
マミ「おそらくは……、キュゥべぇの言っていた通り、後任のインキュベーターの端末が新たな『魔法少女』と契約するのが先か、『魔女』になった暁美さんの抜け殻が地球を滅ぼすのが先か……なんでしょうね」
なぎさ「でも、実際その結果が出たら、インキュベーターは「これ以外の可能性は無かった」って言いそうなのです」
杏子「それって、『シュレーディンガーの猫による逆説的定理』……とかいうやつだったっけ?」
さやか「あれ?あんたでも、その言葉を覚えていたんだね……!?」
杏子「……あんたとは一回、マジで決着をつける必要がありそうだね!?」
さやか「何さ!?やろうっていうんなら、受けて立つよ!!」
まどか「ちょっ……、杏子ちゃんも、さやかちゃんも、落ち着いてよ…………!?」
なぎさ「マミは、どう思うのです?」
マミ「さぁ?幾つもの可能性の内のたったひとつ、その中でこの宇宙の地球は、いったいどの道に行き着くのかしら……?」
――それは、とあるひとつの宇宙で起きた、とあるひとつの可能性の物語――
これにて、本作品は終了です。
最後になりましたが、本作品内では討論させれなかった「平行軸世界線を否定するなら、本作のような二次創作ssや同人誌などは、どういった立ち位置になるのか?」についてを、ここで論じさせていただきます。
平行軸世界線というものが1枚の紙の上に引かれた無数の決して交わらない平行線であることに対し、二次創作ssや同人誌などはそれぞれが別の紙の上に引かれたお互いに全く干渉し合わない1本ずつの直線という関係です。
それは登場人物やストーリー背景はほぼ似通ってはいても、二次創作ssや同人誌はそれぞれ作者や作風が異なるため、本筋のストーリーで明確にされていないモブキャラや政治的世界観などが全く異なってしまうからです。
では、ドラえもんやドラゴンボールなどのように平行軸世界線があることが前提になっている作品は何なのか?
それにつきましてはズバリ、設定として平行軸世界線があるということになってはいるがその実態はたった1本の直線によるストーリーということです。
どれだけ構想が練ってあっても話の大筋は常にひとつで、例えば一度は勇者が大魔王を斃して終わった作品がある日突然、勇者が大魔王に斃されて人類が滅ぼされる作品に変わったりはしないですよね?つまりは、そういうことです。
さて、本当に最後になりますが、本作の『暁美ほむら』と『キュゥべぇ』は何処へ逝ってしまったのか?それは敢えて明示を致しません。
二人のその後につきましては、ここまで読んでくださった皆様のご想像にお任せさせて戴きます。
それでは、ここまで自分の拙い作品を読んでくださった皆様、本当に有難うございました。
<終>
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