【R18】蘭子「はじめてのなぐさめ」 (12)

・R-18です
・短め
・熊本弁要素はほぼありません

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私は神崎蘭子、14歳

今日、初めて……自慰。

お、オナニー……というものを、したい……いや、します。

「……すぅ……はぁ……」

時間は夜遅く……もう消灯時間も過ぎてる。

見回りの人も来ないだろうし、誰かがやってくることもない。

だから、この部屋は私一人で……誰にも見られない。

……見られてないよね?

「……」

「……」

「……うん、大丈夫」

右見て、左見て……天井とか、ベッドの下も見てみた。

でも誰もいない、私一人、大丈夫。

……というか、誰かいたらそれはそれで怖い。

きっと大声で叫んじゃう。

「声……あっ」

「静かにしないと……」

いくら壁でさえぎられているからといっても、たかが壁、大きな声だと隣の部屋に聞こえてしまうだろう。

……人によっては、声をあげちゃう、って聞いたから。

ちゃんと我慢しながらやらないと。

「すぅ……はぁ……」

もう一度深呼吸。

……今まで、なんだか怖くておトイレの時くらいしか触れなかったココに。

私の、おまたに。

そろり、そろり、とペンを伸ばしていく。

ペンが近づく、連動するように心臓が高鳴る。

とくん、とくんと音を鳴らしながら、ペンは私のソコに近づき。

近づき。

近づき――

「――ッ!」

ドクン、とひときわ大きい心音に合わせるように、何かが湧き上がってきた。

何かはわからない、でも、何かが、私のソコから頭に向かって、ぐんってあがってきた。

初めての……本当に初めての感覚。

今まで触った時だって、こんな風になったことなかったのに。

怖くなって、思わずペンをソコから放してしまった。

「……っ」

ペンを見つめる……そこに何がついてるわけでもない。

だって、私は下着の上からちょっと触れただけ――だというのに。

「はぁ……はぁ……っ」

心臓の高鳴りがとまらない。

湧き上がった何かは私の呼吸を加速させる。

怖い、何が起きたんだろう、怖い、わかんない。

――だけど。

「ん……」

ペンがまた向かう。

そんなことをするつもりはない……わけじゃない、んだと思う、けど

別に、意図してるわけじゃない、むしろ、私としてはもうちょっと落ち着いてからやりたい、と思ってる。

だって、怖かったから、ちょっと落ち着いてから、って思ってる。

思ってる。

思ってるはず、はずなのに。

ペンが勝手に動いて――

「……んっ」

また、触れた。

湧き上がってくる、胸がドクンと強く鳴る。

怖い、怖い――でも……気持ちいい。

うん、気持ちいい、気持ちいいなんだと思う、この今まで味わったことのない間隔。

「っ……ぁ……」

気持ちいいから、指が動いちゃう、ペンを動かしちゃう。

この気持ちよさがもっとほしいって、体が言ってる。

「ふ……ぅっ……」

スジに合わせて、上下に、こす、こす、って、ペンが動く。

最初、触れるのも怖かったはずなのに、気持ちよくて……本当に気持ちよくて……

「ん……っ」

上から下にペンを動かすとぞくり、と何かが這い回る。

下から上にペンを動かすととくん、と何かが駆け回る

それを交互に、ぞくり、とくん、ぞくり、とくん、と。

知らない何かが私をかき回す。

「はぁ……ぁっ……」

気持ちいい……気持ちいい……気持ちいい……っ!

いろんな話は聞いてたけど、調べたりもしたけど。

こんなにも気持ちいいなんて……っ!

「んぅ……」

「ぁ……っ」

「……はぁ」

「…………もし」

もし

じかに触れたら

どうなるんだろう

「……」

「……」

ぴたり、と動きが止まる……ううん、止めた。

服の……パンツの上からよりも、じかに触ったほうが気持ちいいって。

聞いたこともあるし、調べたこともある……から、きっと、本当なんだと思う。

「……」

「……よし……っ」

胸の高鳴りはとまらない……どころか、さらに高鳴りを増していく。

下着を全部脱ぐ……のは、ちょっと止めておいた。

だって……だって、なんでだろう?

でも、なんか、誰もいないってわかってても……お風呂じゃないところで脱ぐのも恥ずかしいし……うん。

きっと、それより恥ずかしいコトしてるんだろうけど、それでも……なんか、恥ずかしくて。

「うん……っ」

もう一度決心をつけて、いざ。

パンツをちょっとだけずらして、さっきやったみたいにおまたにペンを近づける。

とくん、とくん、どくん、どくんっ!

「ひゃんっ!?」

ぴとっ、とペンが肌に触れた瞬間、全身に鳥肌が立ったかのように感じた。

ペンが冷たかったから……なんかじゃなくて。

気持ちよさが……さっきまでとぜんぜん違う気持ちよさが……!

「ゃ……んっ……!」

指が……指が止まんない……!

パンツの上からとぜんぜん違う……っ!

「ぁ……はぁ……んっ!」

声も、口から声も出ちゃってる……!

止めたいのに、止まんない、なんで、怖い、怖いのに、怖いのに――

気持ちいい……っ!

「や……やぁ……っは……っ」

上から下へ、下から上へ、ぞくり、とくん、ぞくり、とくんって、動いてる、動いてる……!

気持ちいいがあっちにも、こっちにも、いっぱい、いったりきたりしてる……!

「ぁ……んっ」

どうしよう、声、どのくらい? どのくらいでてるんだろう?

わかんない、わかんないよ、気持ちよすぎて、真っ白に、他のこと考えられない……!

「んはっ……も、もう……んっ……ペン、いらな……っ……い……!」

指でこすると気持ちいいって、他にもいっぱい、いっぱい知識をもらった。

もらっちゃったから、実践しちゃってる……!

指、指すごいっ、ペンとぜんぜん違う……っ!

直線で動くんじゃないから、自分の好きなように動かせるから。

硬くないし、冷たくないし、何より――

「ひん……っ!」

また、ひときわ強い、どくん。

いま、一瞬、あの人の、あの人のこと考えた、から……?

「ぷっ……プロデューサー……っ!」

また、また、どくんっ、って……!

さっきよりも、さっきのさっきよりも、ぜんぜん、すごい、すっごく、気持ちいい……!

やっぱり、好きな人のこと考えると、すっごく気持ちいいって……本当、本当だったんだ……!

「ぷっ、プロ、んっ!」

あの人が、もし私を見てたら。

あの人が、もし私のここを触ってたら。

この指が、あの人のものなら。

「んぁっ!……はぁ、っ、ん、プロ、デューサー……っ!」

「プロデューサーっ、プロデューサーぁっ……!」

「好き……っ!」

つい、口から、漏れた。

「好きっ……好き、すき、スキ、大好き……っ!」

決壊する、思いが、思いを格納したダムが。

「大好きっ、大好きなの、んっ、プロデューサー、はぁ……っ、ぁ、プロデューサーっ!」

大好き、大好き、本当に、誰よりも、誰よりも!

いつもぜんぜん言葉に出せないから、だから、一回出ちゃったら止まらない!

「スキっ、すきっ、好きぃっ!」

「プロデューサー……んはぁっ!」

指は、動く。

さすさすとこすっていただけのはずの、指から、しだいに、くちゅり、くちゅり、と音が鳴り始めた。

なんだろう、怖い、わかんない、けど、気持ちいい

気持ちいいから、なんでもいい……っ!

「あっ……いゃ、んっ!」

「んはっ……はぁ、はあ、あぁ……!」

気持ちいい、気持ちいい、気持ちいいっ!

プロデューサー、好きっ、大好きっ!

本当に、気持ちよくて、大好きっ、プロデューサーっ!

「プロっ、プロデューサーっ!」

来る、なにか、なにか来る。

ずっと駆け回ってた、私をいっぱいいったりきたりしてた、何かが、何かが!

来る、きちゃう、きちゃう!

「はっ、んっ、ぷ、プロ、プロデューサーっ、好き、好き、好き、好きぃっ!」

「好きいいいいいいいいぃぃぃぃっ!」

ふわっ、と一瞬、天に舞ったかのような感覚

それが終わると、全身の力が抜けるような脱力感……。

……これ?

これが、イクって、ことなの……?

「……はぁ……はぁ……はぁ……」

はじめて、の、たいけん。

すっごくきもちよかった……。

すっごく……。

「はぁ……はぁ……」

「はぁ……」

「……」

「……」

「……すぅ」

翌日。

どうやら、私はあのまま寝てしまったみたいで。

朝起きたら……うん、あられもない姿でした。

恥ずかしい、なんてもんじゃない、でも、誰にも見られてなくて、本当に、本当によかった。

「あっ、蘭子ちゃん」

「むっ、我が友小梅か。煩わしい太陽ね!」

「煩わしい太陽ね……えへへ」

いろいろ片付けて……シャワーとかも浴びて、身支度が整ったところで部屋を出ると、すぐに小梅ちゃんと出会った。

……大丈夫、だよね?

へんなとこないよね?

「あのね、蘭子ちゃん」

「ん?」

「えっと……耳、かして?」

……なにか、へんなとこあったのかな?

えっ、でも、ちゃんと、身支度は整えて、髪の毛も、セットしたし……シャワーもあびたから大丈夫だと思うんだけど……。

「あのね」

「うむ」

「……あの、ね?」

「どうした? 我が友小梅よ」

「うぅ…………え、えっと……その、ね」

「声……もう少し、小さくしたほうがいい……と、思う、よ?」

声……声……声………………声!

そういえば、昨日、昨日、無我夢中になってて、ぜんぜんっ、ぜんぜん気にしてなかった……!

ってことは、もしかして、こ、小梅ちゃん、私の、私の……その、声、全部、聞いて――

「ぁ、ぅ、ぁ、ぁあ、ああっ!」

「やっ、闇に飲まれよおおおおぉぉっ!」

「あっ、蘭子ちゃん……!」

やっ、やだっ、すっごく、すっごく恥ずかしくて、もう、もう、今日外出れないいいぃっ!





おしまい

小梅ちゃんも、蘭子ちゃんの声を聞いて盛り上がり始めててほしい

誤字脱字、コレジャナイ感はすいません、ここまで読んでくださりありがとうございました。

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