モバP「……」

モバP「……結婚か」

モバP「まさかこの歳で出来るとは思わなかった」

モバP「挙式当日だというのに、今朝まで夢見心地だったな」

モバP「まあ昨日ぐでんぐでんで絡んできたあいつらがまだグロッキーだったのを見るに、現実なのは確実っぽいが」

モバP「……『うらぎりものー！』『ぬけがけだー！』じゃねえよ。同年代とは言え、仮にもアイドルだろ」

モバP「大体なんで別の担当の私に言うんだ。自分逹だって、今のプロデューサーとできてるのを、前の同性プロデューサー聞いてるんだからな」

モバP「スゴい嫌な夢の覚め方だったわ」

佐久間まゆ「モバPさん、入りますねぇ。おはようございます」

前川みく「モバPチャン、おはようにゃ」
輿水幸子「……モバPさん、おはようございます」

モバP「ああ、来てくれたのか。おはよう。なんだか四人で集まるのは随分久しぶりな気がするな。代わりに大抵いたちひろがいないから変な感じだが」

まゆ「まだ忙しなくしていました。モバPさんによろしくとも。……今のモバPさん、とても綺麗ですねぇ」

幸子「ええ、本当に」

みく「モバPチャンのことだから、破天荒な格好も覚悟していたけど、そんなこともなくて安心したにゃ。モバPチャン、綺麗だよ」

モバP「わりと考えてたから言い返せないな……三人ともありがとう」

モバP「しかし補正込みとは言え、現役の人気アイドル三人に褒められると妙な自信が着く気がする」

まゆ「ならモバPさんも、アイドルデビューをしてみますか？」

モバP「嫌だ」

みく「そしてみく逹とユニットを組むのかにゃ？」

モバP「断る」

幸子「モバPさんはボク逹と一緒のユニット、嫌なんですか……」

モバP「！?……！……むーりぃー」

みく(無駄に似てるにゃ。担当してないアイドルなのに)

まゆ(むぅ、堕とすことはできませんでした)

幸子「……」

モバP「いや、実際無理だって。担当してるのお前らだけじゃないんだって。今日から私、人妻なんだって。なに?新たなレジェンド作るの？レジェンドに挑戦するの？実際会ったことあるけど、私、あの人に勝てそうなの単純な腕力位なんですけど。喧嘩して勝てるビジョン湧かないんですけど」

モバP「で、今日はやけにお澄ましさんじゃないか、幸子」

幸子「……別にそんなことはありませんよ」

モバP「てっきり私は『フフーン、今日くらいはボクよりカワイイと認めてあげます！ボクは空気を読めますから！』とか、『いくら場の補正が有っても、ボクよりカワイくなるのは無理な話です！……まあボクよりキレイなことくらいは認めてあげます』とか言われるもんだと思っていたぞ」

みく「だからなんでそんな無駄に似てるにゃ」

モバP「私は20××の特技を持ちたい女だからな！」

みく「願望！?」

モバP「百から先を数えてなくてなぁ」

みく「ダメダメすぎない！?」

モバP「まあこんな駄目なおねーさんだが、相談くらいならのれるぞ？ホレホレ、言うてみ？」

幸子「……………………ハァ」

幸子「なんか、モバPさんのせいでもやもやしているのに、その当人がこんなにアホだと、色々バカらしくなりますね」

モバP「面と向かって言われるとへこむわー。私本日の主役なのに」

まゆ「ええ、モバPさんはアホですね」

モバP「……はい？なんでまゆさんが応えるん？」

まゆ「仕事が忙しくなって、五人の揃う時間が減って気を揉んでいたまゆに気付いて、次の日に時間作っちゃう様な人ですしね。……あの後色んな方面に頭下げてたのを皆知ってるんですよぉ？」

モバP「ハッハッハ」

まゆ「笑っても誤魔化せられません」

モバP「ごめんなさい」

まゆ「謝ってほしい訳でもありません」

モバP「どうせいと！?」

みく「そうだにゃ。モバPチャンアホだから気付かないんだろうにゃあ」

モバP「……ええ？みくニャンもなんかあんの？ファンを辞めるの？」

みく「それをモバPチャンが言うの？猫キャラが増えて、その中で一番になれるか不安になったみくに、みくの猫キャラは王道だからそんなの訳ない。最初のファンで、一番のファンを信じろ、とか言ってたくせに？そんなモバPチャンに失望にゃ」

モバP「スマン。言葉が過ぎた」

モバP「で、本当になんなんだよ。未だに私が結婚することに割り切れないとか、私がこのまま仕事を辞めるかもしれないとか、アイツに私を取られるかもとか、そういう話か？」

幸子「……え？」

みく「……にゃ？」

まゆ「はい。そんなことはないと思いますが、言葉にして欲しいんです」

モバP「そう言えば、結婚後どうするか言ってなかったな。完全に私のミスだ」

みく「い、いや！ちょっと待つにゃ！」

モバP「みく、私は辞めんぞ？プロデューサーの仕事。まだお前らトップアイドルにしてないし、なった後のお前らも見ていたいしな」

みく「それは嬉しいけど！それだけじゃじゃなくて！」

モバP「まゆ、言葉とこれからの態度でしか証明できないが、ベクトルが違うとは言え、アイツ以上にお前らが大好きなんだ。だから大丈夫だ」

まゆ「それを聞ければまゆが心配する事は何もありません」

みく「なんでまゆちゃんさっきから普通に会話続けれるのにゃ！？」

モバP「お前らの不安が判る理由なんて、私がお前らのプロデューサーだからに決まっている、と言い切れればカッコいいんだろうな。まあ単純に私も不安だっただけだ。そしてそう不安がってくれたら嬉しいとも思っただけだ。不謹慎にもな」

モバP「幸子は？もやもやは晴れたか？」

幸子「……まあ様子見ですね。この期に及んで初めて会ったあの頃から全く変わってないあなたをボクは信じて来たんですから」

モバP「なら大丈夫だな。これからも私は変わる気ないし」

幸子「フフーン、カワイイボクに、ここまで想ってもらえるモバPさんは、幸せ者ですね！」

モバP「ああ。お前らに会えたのは、私の人生の中でも一番の幸福だ」

幸子「……少しは照れてもらわないと、張り合いがないんですが」

モバP「何を今さら。私が好意を素直に口にしない時があったか？」

モバP「そろそろ時間か。私の晴れ舞台、しっかり見といてくれよ？」

幸子「……みくさん、まゆさん」

みく「にゃ」

まゆ「ええ」

幸子「モバPさん！」

モバP「ん?」

三人「ご結婚、おめでとうございます！」


終

女Pなら結婚ネタでも修羅場にならないなとか、アニメデレマスの16話みくにゃんカワイイとか思ってたらこんなんが

好きベクトル変更拡散なままゆや突っ込みくにゃん、カワイイ幸子に女Pの需要が有るなら、文章力上げて出直そうと思います

目を通してくれた方がいたらありがとうございます。１レスのおまけで締めとさせていただきます