【DTB】死神が消えた世界で新たな星が輝く時…【安価】 (53)

・「DARKER THAN BLACK」シリーズの世界で、皆さんの作った安価キャラを元に物語を作ります

・時期は二期以降を想定。舞台は日本を予定。原作キャラが関わるかは未定

・安価キャラが呆気無く死ぬかもしれません

・不明な点を自己解釈で補完します

※以下テンプレ

※基本テンプレ

【名前】読み仮名もできれば 偽名・コードネームでもOK 複数の名前があっても良い そもそも書かなくてもOK その場合「不明」や「刺客」などと書いてくれれば
【性別】明らかにしなくてもOK
【年齢】詳しくなくてもOK その場合見た目年齢が欲しい
【身長/体重】詳しくなくてもOK 例)身長高め/体重軽め
【人種・出身国】明らかにしなくてもOK 例)黒人系 アジア系に見える etc
【所属組織】本編に出てこなかったオリジナルのものでもOK その場合どんな組織か書いてもOK もちろん本編に出てきた組織でもOK
【見た目】
【性格・嗜好】詳しくなくてもOK
【その他】生い立ち、家族構成、過去。よく持つ持ち物、武器など。もちろん書かなくても詳しくなくてもOK 物語以前に死亡していて欲しい場合は「故人」と

※契約者の場合、基本テンプレに以下を足す(モラトリアムの場合は【能力】のみでOK)
【メシエコード】書かなくてもOK 本編に出てきたものと被らないように
【能力】詳しくなくてもOK そもそも書かなくてもOK その場合「不明」と
【対価】 【能力】と同じ

※ドールの場合、基本テンプレに以下を足す
【観測霊の媒体】書かなくてもOK その場合「不明」と

下1~5くらいで様子を見ます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1438852893

age
安価後の「やっぱり訂正」はなしでお願いします

名前 ニワード コケコットリ

性別 男

年齢 24

身長 240センチ

体重 230キロ

人種 白人に見える

出身国 不明

所属組織 MI6

見た目 爽やかな顔のイケメン 髪型は赤のモヒカン 服装はピエロ

性格 めちゃくちゃ明るい 優しい 熱血タイプ 表裏がない

生い立ち 産まれてすぐに親からサーカスへ売られていた それでピエロになった しかし凄まじく不器用なので基本的に裏方に回されていた それでもサーカス仲間や遊びに来る子供たちからは好かれていた

ある日所属していたサーカス団が謎の組織の襲撃を受けて壊滅 サーカス仲間と子供たちは自分を残して全員殺された そんな時にMI6に拾われ、エージェントとなる そこでも周りから好かれている

謎の組織への復讐を誓っている

武器 自分の肉体(特に脚力)

備考 全体的に筋肉質だが特に下半身の筋力が発達している 頭脳に関してだが決して悪くはない しかし手先があまりにも不器用過ぎるため、自力で細かいことができない

こんな感じで大丈夫ですか?

age
>>4 OKです。テンプレ通りに合わせてくれればなお助かります

age
よろしくお願いします

【名前】不破 夕(ふわ ゆう
【性別】女
【年齢】9
【身長/体重】147/45
【人種・出身国】??
【所属組織】民間研究所
【見た目】アジア系の亜麻色の髪と黒い瞳
【性格・嗜好】周囲から道具として扱われる・優しい人が好き
【その他】生まれながらの契約者、能力発覚と同時に両親に売られる。
名前は『who are you』から。
【メシエコード】LL479
【能力】触れた物に対する認識の変換
(例として、ある人物に石礫を爆弾と認識させる事によりその個人に対してだけ石が爆弾となる現実に影響を及ぼす催眠術のような物。
また人でなくとも触れた物に『次に触れられたら爆発する』の様な性質を加える事も出来る。
【対価】固有名詞の忘却

みたいな感じで良いのかな?

【名前】
【性別】
【年齢】
【身長/体重】
【人種・出身国】
【所属組織】
【見た目】
【性格・嗜好】
【その他】
契約者
【メシエコード】
【能力】
【対価】
ドール
【観測霊の媒体】

お節介だが
テンプレコピペ用に
あると便利かなーって思って。

age
ご協力ありがとうございます。もう2、3人お願いします(今回は連取りありで)

>>9
ありがとうございます。コピペ用のテンプレを忘れていた。これから安価を取る皆さんはこのテンプレを使ってくださると助かる

名前『神無月・オクトーバー』
年齢(自称)20
性別・女

人種・日本人とイギリスのハーフ
両親は(結果的に)自分が殺害、正当防衛が認められた
それから一週間後能力者に
所属・なし

身長・体重・175:65

容姿(ぶっちゃけると)ナイスバディになった蘇芳
性格・思考
流行りものに目が無いミーハー(を演じている)
能力『爆発』

基本的に使用するのは『粉塵爆発』、周りに粉(大体の場合小麦粉)を撒いて発動する
『爆発』されすれば良いので爆弾なども使用する

対価『パンを焼く』

(偶然にも対価と能力の関係がマッチしてしまった珍しい例)

age
もう少しお付き合いください。よろしくお願いします

age

もう一人協力お願いします。age

名前『水無月=ジューン』

年齢 27
性別・男

人種・クォーター(父親が日本人と米国、母親が日本人とイタリア人のハーフ)
容姿 左目に眼帯・右手義手・蒼髪の長髪

所属・なし

能力『投擲』
物の重さや法則を無視して何でも『投げる』事が出来る能力
(但し投げる物は必ず手掴みしなければならない)
つまり水などの『液体』や『気体』は投げられない

対価『ぬいぐるみを壊す』

協力ありがとうございます。一旦締め切ります。契約者の割合がやはり多いですね。

ドールと普通の人間をどうしようか考えます。

降りだした雨は止むこと無く 偽りの星空は雲の中
壁は崩れ 棺が開かれた世界
何が変わった? 何も変わらない
変わった世界に望むもの それは物語の始まりかそれとも改革か
死神が消えた世界にも等しく死は訪れる 彼らも そしてまた彼らも
そして、新たな星が輝くとき――

「新たな星が煌くとき…」

東京の夜空が僅かに明るく変わりだした頃。
とあるビジネスホテルから一人の青年が出てきた。
ホテルを出、出入口前で少しストレッチをした後ゆっくりと走り始めた。
青いウェア姿。そしてシューズ。端から見れば都内でもよく見かけるただのランニング愛好者だ。
すれ違う者がいても気に留めることはない。

そこから西へ数百メートル行くと大きな通りに出る。
四区を経由する長い道路だ。
この時間であれば人通り、車通りは少なく不愉快で不衛生な排気ガスに塗れることなく走ることができる。
順調にスピードに乗り始めた。耳にかけた古いウォークマンも機嫌よくシャカシャカと歌い出す。

数分経ち、ランニングも大詰。
設定したゴールももうすぐそこだ。
そこに車を待たせてある。

目指す場所は大通りの"起点"にある施設。そこで彼女は待っている。


「やあ、待たせたね」

路肩に停めてある例の車のドアを開けながら、運転手に社交辞令。

一つ間を置き、青年は色を失った。
運転手は運転席で口の横に泡を付けて事切れていた。
首の骨が折られている。

そして自分が座るはずの席に居るのは見知らぬ女。
目が合う瞬間、彼女は運転手の首元から手を離した。

燃え上がるような赤い髪。黒いコートの女……。
死神のように闇を蓄えた眼をこちら向け、睨む。

「お前は……」

青年は呟く。
その瞳孔には赤い光が灯されていた。

女は、青年が乱暴に閉めたドアを再び開き追おうとする。
が、上手く開かない。
鍵がかけられたのか。違う。
車体が歪み始めているのだ。

正確に言えば溶けている。
天井から滴る雫は指で触れると、奇妙なことにそれが布とウレタンだということが分かる。

歪み、ヒビの入ったガラスの向こうには青年がまだそこにいた。
"能力"を発動するには対象を視界の中に収めておかなければならいからだ。

その体に青白い光を纏わせて、何かをこねるように指先を動かす。
それに対応するように車がぐにゃりぐにゃりと軋み悲鳴を上げた。

最後に車体は一度大きく広がった後、一気に収縮し、爆発。
爆炎と激しい衝撃、黒煙が辺りを包んだ。

青年は周りを確認する。
先に書かれた通り、この時間帯は人の行き来が少ない。
いくら首都とは言え、通報され救急車両や警察車両が到着するまではまだ時間がかかる。
それまでに彼にはすべきことがあった。"予定外の客"の死亡確認だ。

ドアが開かなくなり車から出るタイミングを失ったのだ。助からないだろう。
いやしかし"彼女"ともあればあるいは――

燃え盛る今や鉄くずと化した車に、ゆっくりと近づく。
まだ潰れたエンジンが爆発する可能性があるので、ゆっくり、ゆっくりと。

あそこに転がる腕は運転手の腕だ。あれは運転手の縮れた毛髪。目当ての物とは違う。
彼女の死を確認するまでは目的地には行けない。念には念を。
そうして黒煙の奥に入ろうとしたその時。
がしりと自分の腕を掴むものがあった。
それが"彼女"の腕だと気づいた頃には、青年の腕の骨は尋常ではない力でそのまま握り潰されていた。

「……あ、アンタ……一体いつ、車から出た」

苦悶の表情を浮かべながらも、彼は女に問う。

「スマートフォン。メール履歴、昨日の午後10時。『カンナヅキ』って誰?」

「ドールを使ったの? さすがだね。それにその馬鹿力……」

「答えろ。『カンナヅキ』、誰?」

「予定外だよ。噂は本当だったんだ。赤い髪の契約者……それが日本に来てるだなんて」

「教えてくれないなら殺す」

咬み合わない会話。女は質問に答えず、質問で返す。
青年は相手が話が分からないものだと分かると折られた腕を庇いながら、ビル街の裏へと走りだす。
そこで逃してくれるような彼女ではないことぐらい契約者である彼にも分かっていた。
しかし、そこで諦めることは"本能"が許さない。勝てる可能性がないのならば選択肢は少ない。
とにかく逃げる。

予想通り逃してはくれない。
女はコートから棒手裏剣のような武器を何本か取り出すと、眼を赤く輝かせ青年へ向けて素早く飛ばした。

煙が再び辺りを包む。車が爆発した時のものとはまた違う煙だ。

武器は黒い壁に止められていた。素材は地面が抉れた所を見るにアスファルト。
武器が刺さった激しい衝撃で壁は壊れているは頑丈なものだ。青年を逃がす時間稼ぎくらいはできる。

女は少しため息をつき、壁に刺さる武器を一本二本と回収していった。

「ん? ……一本足りない」

ビルとビルの隙間。荒い息が響く。
青年はビル壁にもたれかかり、腕を擦った。ウェアを捲ると患部は青黒く腫れている。
粉砕骨折か。治るまでは時間がかかりそうだ。
それに

「ぐっ」

小さな悲鳴をあげた。
追手に気づかれないよう咄嗟に口に手を当てたが、聞こえてしまったかもしれない。
逃げる時、能力発動まで間に合わず女が投げた武器の一本が太腿裏に刺さってしまったのだ。
そっと触れ、傷の様子を探る。
武器は肉を一直線に裂き、上手いこと神経を傷つけず骨の前で止まっている。
傷は深い。

走ることができないこの身体には対価も払えまい。
ホテルへ戻れば協力者が張っているので、一先ず身の安全は保証される。
先方を気にする必要もない。今日のところは諦めて傷が癒えるまでそこで隠れよう。
これが彼の考える"合理的"結論である。

青年はそう決め、ふらりと立ち上がり歩き出す。

その向こうには黒い影が待つことも知らず。

太陽と月が交わる時間。
薄青く変わった空に偽りの星が一つ流れた。

OP明けへ
つづく

刑事、河野豊が再び本庁へと配属された経緯を説明するには少し遡る必要がある。

警視庁公安部外事四課。
嘗て警視庁に存在した契約者絡みの事件を担当していた部署。
現在はある事件を期に解体され、その捜査権限の殆どは長らくCIRO(内閣情報調査室)に移され独占された状態であった。

「どういうことだよ、こりゃあ……」

季節外れの辞令に河野は驚き呆れた。
当時、地方警察署に居た彼にこんな事態が訪れるとは予想の範囲外。

解体に伴う人事異動と言えば聞こえは良いが、実質彼らは左遷と同じ処遇を受けた。
意図的に契約者に関わることのできない位置に置かれ、平和な……言い換えれば退屈な毎日に送らされていたのだ。

それが何の風の吹き回しか、本庁に戻されるとは。
しかも配属先は公安部。
隅に追いやった末端を呼び出すとは、何か余程の理由があるらしい。

「や、よく来てくれた」

「あ、ドモ……」

本庁に訪れてすぐ、河野を迎えたのは四課に在籍していた頃の上司『柳 一世』であった。
柳は彼を連れ、署内の一室へと向かった。柳は移動がて一方的に話しだす。

「前置きは省こう。先日、警察組織全体の見直しが決まった。捜査権限は再び公安警察へ移される」

「公安内部に新たな部を設立する。正式名称は敢えて付けてられていない。名前が付くと特定されやすくなるからな」

「まあ『対契約者課』といった所か。"新たな部"と言うことだが、この部署は公には存在しないことなっている。覚えておけ」

「部署を聞かれた際は外事三課を名乗れ。一応管轄はそこになる」

「やることは"前"と変わらん。忘れたとは言わんな? お前達が本庁を出てからは色々変わったが、そこは自分で調べろ」

「あぁ、それと。言っておくがここの部長はワシではない。別にいる。その部長とは同郷の好でな、今日はお前が来ると言うから来てやっただけだ」

理由は聞くな、と言わんばかりの物言いに河野は黙ってそれを聞くしかなかった。
彼は正直柳のことが好きではない。
四課解体直前、課を監視する為だけに呼ばれた置物。当時、逆らうこともできず歯噛みしながらその椅子を睨んだことを思い出す。
どうせここに柳が現れた理由というのも、自分に余計なことはし過ぎるなと釘を刺す為であろう、と河野は考える。
勝手に呼んでおいて酷い組織だ。聞こえないように唇だけ動かした。

「ここだ。ここがお前達の部屋だ」

到着したのは四課当時のものより少し狭い、誰もいない刑事部屋だった。

「他にも刑事が何人かいるが、個々で事件を追っている。何せ出来たばかりの部署だ。集まるには……かかるだろうな。恐らく」

「あのー……一ついいスか?」

「なんだ」

「俺が呼ばれた理由って――」

「そんなことか」

柳は居ない部長の椅子にどっかりと座ったまま不承不承答える。

「警察内部でも直接契約者と関わった人間は限られている。その中でお前が選ばれた。元四課のお前が、だ」

「他にも四課のメンバーが?」

「お前だけだ」

一抹の希望は断たれたという訳だ。

「その理由もワシが説明せねばならんのか?」

大塚真由、四課解体後科警研へ出向。

松本邦夫、「黒い花」の事件時に負った怪我を理由に退職。

斎藤雄介、四課解体後公安警察内に留まる。

なるほどある意味"暇"なのは河野だけである。

それに四課部長霧原未咲――

「霧原のことは……残念だったよ」

柳は椅子を回し、河野に背を向け言った。

霧原未咲、四課解体後八丈島警察署の署長として異動。
ところが、赴任数カ月後辞表を提出。警察組織を離れる。
その後、突如行方不明に。

河野に辞令が下る1ヶ月ほど前、死亡したことが伝えられた。

「彼女の死は警察組織にとって最大の損失だよ」

「テキトーばっかり言いやがって……」

「何か言ったか」

「いえ、何も」

精一杯の憎まれ口を叩き、思い出すのは"その日"のこと。

葬儀に出席した記憶は新しい。

しかしこれが事実かは疑わしい点が多いものであった。

死因が事故という曖昧なもので、そこから先の詳細は一切明らかにならなかったこと。

棺の中を頑なに見せなかったこと。

父である警備局長霧原直泰氏がやけに落ち着き払っていたこと。

さらに、葬儀場の外に捜査官と見られる者らが張り込んでいたこと。

葬儀後、久しぶりに集まった四課メンバーは霧原の死が事実であるか話し合った。
裏の社会に成通していただけあり、それぞれ様々な仮説を立てた。

大塚は霧原に恨みを持つ契約者の可能性を上げた。
確かに四課は契約者の逮捕経験もある。
が、契約者の合理的思考の中に怨恨の線は考えにくい。

斉藤は近頃噂になっているという日本の諜報機関『三号機関』の存在を持ち出す。
眉唾ものだろう。

「死んだにしろそうでないにしろ霧原部長は俺達の届かないところへ行っちまったんだなあ」

年長者である松本の言葉で不毛な議論は止まった。

誰も霧原の死を信じられなかったのだ。

「霧原の死は事故だ」

河野の心を見透かしたように柳は言った。

「無駄な調べごとならやめておけ。斉藤もそうやって減給処分になったばかりだ」

「先輩が……」

「時間だ。もうワシは行く。おおそうだ、部長から書類を渡されていた。受け取れ、お前にとっての最初の案件だ」

「もう、ですか」

「先方を待たせてある。早く読んで、行け」

「先方?」

そして現在に至る。

神無月・オクトーバー

二十歳
(以上、偽装パスポートより抜粋)

本名不詳

別件によりロンドン市警察に拘留中、契約者に覚醒。
その後、警官一人を人質に署内から脱走。

ロンドン市内のホテルにてスマートフォンを介して日本に居る契約者と接触(科警研調べ)。

イギリス国内の運び屋(市警により逮捕)から偽装パスポートを得、出国。
その際、日本航空局またイギリス民間航空局のデータベースに不正アクセスした形跡あり。

本日早朝、東京国際空港を到着する。警察の追跡を躱し現在行方不明。

追記(本日 05:29)
本日05:01科警研より観測された流星との関連性を現在捜査中。

追記(本日 09:42)
現地の捜査官が到着。
逮捕した神無月及びその協力者の身柄は英側に引き渡すこととする。

(以下、英捜査官の情報)

新・新宿中央公園。ここが件の捜査官との待ち合わせ場所である。

が、いつまで経っても彼らが現れることはない。

河野は仲間なく、対契約者機器を持たされることもなく一人待ちぼうけを食わされる羽目となった。

「契約者だったら……こう、ドカーンとやっちゃいたいところなんだけどなあ」

公園のベンチに座り、身の蓋もないことをぼやく。
溜まった不満をこの程度のぼやきでしか発散できないのは公務員の宿命か。

ゆっくりと流れていく時間。
空は晴れて、雲は流れ、ゲートの向こうへ消えていく。
一年前、CIAの暴走によるゲート内一時内戦状態によって東京も安全ではないことが分かった現在。

呑気にも子供たちはそれを知らず楽しく遊ぶ。
公園の中央ではピエロとスーツ姿の青年が息があった動きでジャグリングを披露する。

ピエロの方は見上げるほどの巨漢。
モヒカン強面の彼は見た目に反したおどけた動きで子供たちの笑いを誘った。

スーツの方は無表情。機械のようにバトンを回す。

愉快な二人は河野に待たされるこの時間が少しマシなものであるように思わせた。

「あーあ、なんかいいことないかね」

楽しいことを楽しいと思える。
契約者でなくて良かったと思える瞬間だ。

ショーは終わり。
彼らは拍手を受けながら、子供たちに風船を渡し始めた。

そして子供たちが去った後……。

河野はショーを終えたピエロにチップを落とす。

「あんがと。良かった」




「こちらこそ! 見てくれてありがとう、コーノさん!」


ショーの最中全く口を開かなかったピエロが喋った、しかも自分の名前を呼んだように聞こえたので腰を抜かしてしまった。
刑事ともあろう者が。

ピエロは河野にも赤い風船を渡し、更に驚愕の一言を告げる。



「日本の警察官はけっこう驚くもんだね。びっくりするだろうけど僕らがその"現地の捜査官"さ」

「僕の名前は『ニワード』。こっちのスーツは『マーチ』」

「Secret Intelligence Service、イギリス情報局秘密情報部のエージェントだよ」

「……」

「ええと」

「MI6と言った方がわかりやすいかな?」

Bパートへ
つづく


ところで安価要素は最初に決定したキャラ作成だけかいの?

>>50
これが終わったら再度キャラを作成のお手伝いをお願いしたいです。
安価で結末が変わる、というのは考えてないです。
作成してもらったキャラの登場により展開が変わったり、生かしておくはずだったキャラが死ぬのはあり得る。

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