由比ヶ浜「比企谷雪乃……いや、雪ノ下八幡……?」ひきのん「……」 (4)

由比ヶ浜「ひ、ヒッキーなの・・・?」

そいつは、突然現れた。

比企谷八幡と雪ノ下雪乃を足して2で割ったような顔つき。
下半身は人間のそれに近いが、肉付きを見るに左右で性別が違うように見える。
魚の鱗でコーティングされた胴体には、尻尾の千切れたワニがそのまま、右肩の間接部分に接続され、腕としての機能を備えている。
背中についた鷲の羽根をばっさばっささせながら、僅かに残された雪ノ下雪乃の要素である左腕は人差し指を差し、雲一つ無い青空に向けて力強く突き上げている。

由比ヶ浜結衣の中で“コレ”を的確に表現する言葉は『キメラ』以外に見つからなかった

由比ヶ浜「や、やっはろー・・・?」

ひきのん「・・・ギ」

結衣の声に反応したかのように、ひきのんの眼球が薄いカエルの粘膜のようなものでコーティングされ、青白く発光する。
水が吹き出るような音と共に、脇あたりの隙間から何か黄色い液体のようなものを何かに怒るようなうめき声を上げながら噴出した。

ひきのん「##ね###ギ####%#@#&&!!」

由比ヶ浜「!?」

次の瞬間、ひきのんは結衣に向かっ飛びかかってきた。
それが由比ヶ浜結衣が見た、高校生活最後の夢だった。









やはり由比ヶ浜結衣は寂しさのあまり卒業式に悪夢を見る。

ー完ー

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