「狩人様、行ってしまうのですか?」
「うん」
「本当に行ってしまうのですか?」
「そうだよ」
「また、また、ご冗談を、うふふ」
「真顔で笑うのびっくりするね」
「……ごめんなさい」
「今の嘘何でもないよすごい冗談ものすごい冗談ものすげぇやべぇ冗談」
「そうですか、冗談ですか」
「ごめんね」
「いえ」
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「それじゃあ行ってくるから」
「……また、また、また、ご冗談を…うふふ」
「えっ」
「?」
「冗談じゃないよ」
「えっ」
「えっ」
「そろそろ行かないと」
「…」
「……いつ、帰ってきますか?」
「どうかな……」
「すぐ、帰ってきますか?」
「急いだ方がいいの?」
「分かりません」
「分からないの」
「はい」
「そっか……まぁ、出来るだけ急ぐから」
「……!…………本当ですか、冗談じゃ、ありませんか」
「冗談じゃ、ないよ」
「分かりました」
「そうかい」
「行ってらっしゃいませ」
「行ってきます」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、私の躰は、変でしょうか?」
「えっ?」
「変、でしょうか」
「んん?」
「指を、見てください」
「うん」
「どうでしょうか」
「うん、指」
「……狩人様と、違います」
「あぁ」
「変、でしょうか」
「変じゃないよ」
「本当ですか?」
「本当だよ」
「腕も、見てください」
「うん」
「変、でしょうか?」
「変じゃないよ」
「脚も、見てください」
「変じゃないね」
「本当ですか」
「本当だよ」
「なら、ここはどうなのでしょうか」
「はしたないからやめなさい」
「狩人様、どうして見てくれないのですか」
「戻しなさい」
「狩人様、狩人様」
「まって迫らないで」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、この合言葉は、どういう意味なのですか?」
「どれ?」
「に、にん……にん、ぎょう……か、かわ、いい………?と、書いています」
「…」
「狩人様?」
「俺、ちょっと行かないと」
「狩人様」
「い、急いでるから」
「…」
「そ、それじゃまた」
「……教えてくれないのなら、調べてみますから」
「えっ」
「工房の書庫であれば、記されている書物があるはずです」
「待って」
「狩人様は、どこかへ行ってくださって構いません」
「ほら、そんなの見てもつまらないから、そうだ、よし、一緒に遊ぼう、な、な?」
「……!…………遊んでくれるのですか」
「うん、遊ぶよ、超遊ぶよ」
「遊びます。狩人様、何をしましょうか?狩人様、狩人様」
「分かった、分かったから、揺らさないで」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、それは何なのですか?」
「これ?」
「はい」
「これね、エーブリエタースの先触れ」
「そうですか。えーぶりえーたす」
「違うよ」
「えぶーりえたーす」
「エーブリエタース」
「えぶーりーえたす」
「だから違うよ。エーブリーエター……………エーブリ……エブ………エブリ……」
「えぶ……えた、えたー………」
「……?」
「???」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、えぶ…………先触れと私と交互に見つめて、どうしたのですか?」
「…」
「?」
「(触手、か……成程…………ふむ)」
「……?何か、嫌な気配がします」
「…」
「狩人様?」
「いや、何でもないよ」
「狩人様」
「本当だから」
「狩人様」
「近いよ」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、眠たくはないでしょうか?」
「俺?」
「はい」
「そうだな……ここで眠たくなったことは無いかな」
「そうですか」
「うん」
「嘘ですか?」
「嘘じゃないよ」
「なるほど」
「…」
「眠いの?」
「そんなことありません」
「本当?」
「本当です」
「…」
「…」
「こくりこくりしてるじゃないか」
「生理現象です」
「そうかい」
「えっち」
「そうかい」
「ちょっと座ろうか」
「何故ですか」
「ほら」
「何をするのです、何をするのです」
「よいしょ」
「こんなことをしている暇はありません」
「そうかい」
「血を求めましょう。狩人様、血を」
「寝ていいよ」
「血を」
「ほら、ほら」
「血を…………血を………………スー……スー……」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、その仕掛け武器は何でしょうか?」
「これ?」
「はい」
「トニトルスって言うの」
「とるにとす」
「トニトルス」
「とるとにす」
「トニトルス」
「…」
「トニトルス」
「もう棒でいいです」
「諦めないでよ」
「やです」
「えぇっ」
「ねます」
「えっ」
「おやすみなさい」
「寝ちゃうの」
「おやすみなさい」
「ほんとに」
「おやすみなさい」
「ねぇ」
「おやすみなさい」
「レベルアップしたい」
「おやすみなさい」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、その棒はどのような武器なのですか?」
「棒」
「何か」
「何でもないよ」
「そうですか」
「はい」
「これね、ビリビリすんの」
「びりびり」
「触ってみる?」
「びりびり、とは何でしょうか」
「触ったら分かるよ」
「でも」
「ほら」
「……!」
「ね」
「…」
「ビリビリするでしょ」
「やです」
「ん?」
「これ、いやです。とてもいやです」
「そんなこと言わずに」
「やです」
「もう一回触ってみる?」
「やめてください」
「そんなこと言わずに」
「狩人様、近づけないでください。やめてください。その棒をしまってください。狩人様」
「たのしい」
「……………ゲールマン様に言いつけてきます」
「まって」
「では」
「ごめんなさいまって」
―――――――――――――――
――――――――――
―――――
「狩人様、また、行ってしまうのですか?」
「うん」
「本当に、行ってしまうのですか?」
「うん」
「ゲールマン様の所へ、行ってしまうのですか?」
「うん」
「…」
「行かないと」
「…」
「ごめんね」
「…………どうしても、ですか?」
「また、戻ってくるから」
「………そうですか」
「ここで待っていて」
「……分かりました」
「すぐ、戻ってくるから」
「…………………狩人様」
「うん」
「…………手を、握ってくれますか?」
「いいよ」
「…」
「…」
「………何も、分かりません」
「そうかい」
「……狩人様は、何か、感じましたか?」
「うん」
「…」
「暖かいよ」
「…………ごめんなさい、時間を取ってしまって」
「気にしないよ」
「行ってらっしゃいませ」
「うん」
「帰ってきて、くださいね」
「うん」
「…」
「行ってきます」
人形「行ってらっしゃいませ、狩人様」
おしり。いつもはモバマスのss投げてます
Bloodborne面白いから、皆買おう!(ダイレクトマーケティング)
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