絵里「衰弱してるじゃない! 早く病院に連れて行かないと!」
――
獣医「…峠は越えましたよ。もう大丈夫です」
絵里「よかった…」
獣医「この子は捨てにこでしたよね? なので代金は結構です。あと、こちらで引き取り手を探しますね」
絵里「あ、あの…、わ、私が飼ってもいいですか…?」
獣医「…。にこは見た目から人気が高いですが、飼育するのは難しいですよ?」
獣医「おそらくこの子を捨てた方も面倒見切れなかったんでしょう。あなたはこの子を最後まで面倒みると誓えますか?」
絵里「…はい!」
獣医「まぁ、衰弱してるこの子をわざわざ助ける方ですから大丈夫でしょう。あなたに引き取っていただきます」
絵里「あ、ありがとうございます!」
獣医「まだしばらく入院しないといけないので、お引取りできるようになったらご連絡しますね」
絵里「はい。今日はありがとうございました!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429020793
絵里「あの、先ほど先生に呼ばれた絢瀬と言いますが…」
受付「絢瀬さんですね、伺っております。そちらにお掛けになってお待ちください」
絵里「はい」
――
受付「絢瀬さーん」
絵里「は、はい」
受付「こちらへどうぞ」
絵里「はい、ありがとうございます」
獣医「来ていただきありがとうございます。にこちゃんのことなんですが…」
にこ「…に、にこぉ…」ビクビク
絵里「あ…、すごく怯えて…」
獣医「はい。人に捨てられたからですかね」
絵里「…」
獣医「この状態で引き取って戴くわけにはいきませんので、時間の空いた時で構わないのでここに来て慣らしていただけませんか?」
絵里「…はい、わかりました。出来る限り来ます」
獣医「ありがとうございます。来ていただいた時に私の手が空いていたら、にこちゃんの飼育方法をお教えしますね」
絵里「あ、ありがとうございます!」
にこ「に、にごっ!?」
絵里「あ、ご、ごめんね? にこちゃん…」
獣医「まずは軽く手を握ってから、ゲージの中に入れてください」
絵里「はい」
獣医「入口付近まで入れて、そのまま動かさずにじっと待ちます」
絵里「動かさない、んですか?」
獣医「ええ、まだにこちゃんにとってはその手が怖いものなのか、そうでないのかがわかりませんから」
獣医「なのでにこちゃんの方から寄ってきて、この手は安全だと判断するまでは待ちます」
絵里「なるほど…」
獣医「しばらくはかかりますから、私は別の患者さんを見てきますね。…あぁ一つ忘れてました」
絵里「はい?」
獣医「怒鳴らない、叱らないことです」
絵里「怖くないからねー」
にこ「にぅ…」ビクビク
――
絵里「…」ウトウト
絵里「ん…?」
にこ「にー?」ペシペシ
絵里「ふふっ、大丈夫よー?」
にこ「はむ」カプ
絵里「っ!」
にこ「にっ!?」
絵里「あっ、大丈夫よ。ちょっとビックリしちゃっただけだから…。って、あ、血が…」
にこ「にー…」ペロペロ
絵里「あっ…、舐めてくれるのね。ありがとうにこちゃん」
にこ「にー」ペロペロ
ガチャ
獣医「絢瀬さん、お待たせしました…、っとおや?」
にこ「にー♪」
絵里「ふふっ♪ あ、先生」
獣医「ずいぶんと懐かれましたね。にこちゃんは警戒心が強くて人には懐きにくいんですが…」
にこ「にー?」
絵里「そうなんですか?」
獣医「ええ、にこちゃんがその人は安心できる人と思わない限り懐きません」
獣医「ただにこちゃんが懐けば、その相手には際限なく甘えます。よかったですね、退院も予定より早くなると思いますよ」
にこ「にー♪」
絵里「あ、ありがとうございます! にこちゃんもありがとうね」
絵里「こんにちはー」
受付「こんにちは、絢瀬さん。こちらへどうぞ」
絵里「はい、ありがとうございます」
ガチャ
にこ「に? にー!♪」
獣医「よく来たね」
絵里「こんにちは、先生。にこちゃんも、にー♪」
にこ「にー♪」
獣医「後で絢瀬さんに話がありますので」
絵里「あ、はい。わかりました」
獣医「では私は診察に戻りますね」
捨て海未ちゃんとかやってた人か
>>14
違いますよー
絵里「じゃあにこちゃん、遊ぼっか」
にこ「にー♪」
絵里「今日はにこちゃんにプレゼントがあるんだー、ほらっ」
にこ「に? にー…」ジー
絵里「ほれっ、ほれっ」フリフリ
にこ「にっ!」バッ
絵里「おっと!」
にこ「にっ、にっ!」ピョンピョン
絵里「ほ、よっと。ふふっ、やっぱりにこちゃんも好きなのね、猫じゃらし」
にこ「にっ、にーっ!」ピョンピョン
絵里「ふふふっ、ぴょんぴょこぴょんぴょんかーわいいっ♪」
>>8と>>10の間抜けてました
獣医「それで、そろそろ…」
絵里「もうこんな時間…、じゃあまた来るからね、にこちゃん」
にこ「にっ!? にー!!」ガンガン
絵里「にっ、にこちゃん!? あばれない! あばれないでー…」
にこ「にー…」
絵里「そうそう落ち着いて。大丈夫よ、私はにこちゃんを見捨てたりはしないから。また来るからね?」
にこ「にー?」
絵里「にこちゃんが元気になったら一緒に住みましょう?」
にこ「にー? …にー♪」
絵里「ふふっ、じゃあ先生よろしくお願いします」
獣医「はい、責任持って預かります」
絵里「にこちゃんも、またね」
にこ「にー!」フリフリ
絵里「それで先生、話というのは?」
獣医「にこちゃんももう全快ですし絢瀬さんにも懐いてますので、週末に退院できますよ」
絵里「ほ、本当ですか!?」
獣医「ええ、それで飼育本は買われましたか?」
絵里「はい、先生が勧めてくださった本を」
獣医「であればいいです。あの本は情報が確かで量が多く、なおかつわかりやすいですからね。逆に情報量が多すぎるきらいがありますが」
獣医「でもまぁ新しい病気が発見されるとかがない限りは、あの本1冊だけで十分ですよ」
絵里「はい、わかりました」
獣医「次の土曜日に印鑑を持ってきてくださいね」
一旦ここまで
ネタの思いつくままのんべんだらりと続けていきます
絵里「さぁ、着いたわにこちゃん、ここが私の家よ」
にこ「にー…、にー!にー!」ガタガタッ
絵里「えっ、えっ? いきなりどうしたのっ!?」
にこ「にー!にっ、にー!」ガチャガチャ
絵里「…もしかしてケージから出たいの? ほらっ、開けたわよ」
にこ「にっ! にー!にー!」ピョンピョン
絵里「えっと、抱っこ…かしら? はい」
にこ「にっ、にー!」ギュー
絵里「あっ、そっか初めての場所は怖いものよね…、私が一緒だから安心してね?」
にこ「にー…」ギュー
絵里「はい、これがにこちゃんのお布団よ、よっと…」
にこ「にー…、に」ポスッ
にこ「にー」トテトテ
にこ「にー?」トテトテ
にこ「に」ピタッ
絵里「? そんな角っこに行ってどうしたのかしら…、ってまさか!」
にこ「にー…」
絵里「ちょっと待って!にこちゃん!」
にこ「にっ!?」ビクッ
ショワー
絵里「あ、あぁ…、遅かった…、というか私が大声出しちゃったからよね…」
にこ「に…」ショワー
絵里「あっと…、ごめんね、ビックリさせちゃって。えっと、拭くもの拭くもの…」
絵里「じゃあ、汚れちゃったしお風呂に入ろっか」
にこ「に?」
絵里「はい、ばんざーい」
にこ「にー?」バンザーイ
絵里「脱がすわよー」
にこ「んー!」
絵里「えーっと、38℃っと」
にこ「に」
絵里「ちょっと熱くないかしら…、ちょっとかけてみるわね?」
にこ「にー♪」
絵里「大丈夫、そうかな?」
にこ「にー♪にー♪」
絵里「ふふっ、気持ちよさそうね♪」
ゴー
にこ「ふにゃあ…」
絵里「ドライヤーも気持ちよさそっ、温かいのが好きなのかしら…?」
にこ「にー♪」
絵里「こんなものかしら、それじゃあお着替えね♪」
絵里「どれにしよっかなー♪ …決めた!」
にこ「に?」
絵里「じゃあ着せるわね」
にこ「んー」
絵里「うん! かわいい! かわいいわ、さすがにこちゃんね! ハラショー!」
にこ「にぅ…?」
にこ「に…、に…」ウトウト
絵里「あら? …今日はいろんなことがあったものね。おやすみ、にこちゃん」
にこ「くぅ…、くぅ…」Zzz...
―翌日―
絵里「ん…、んぅ…、…くぅ」ゴロン
にこ「に゛っ!!」
絵里「ふぇっ!? な、今の何!?」ガバッ
にこ「にー!」
絵里「え、にこちゃん!? どうして私のベッドに…」
にこ「にー」
絵里「え、っと、もしかして夜中潜り込んできたの? って、大丈夫!? 怪我してない!?」
にこ「にー?」
ペタペタ
絵里「えっと、痛がってないし、大丈夫…? あとで念のため病院に行かないと…」
にこ「にー♪」
絵里「ごめん、本当にごめんね? にこちゃん…」ギュー
にこ「にー♪」ギュー
一旦ここまで
あくる日
絵里「じゃあ行ってくるわね、にこちゃん」
にこ「にー♪」フリフリ
カチャリ
にこ「にー」トテトテ
にこ「にっこにっこにーにー、にっこにーにー♪」トテトテ
にこ「にっこにっこにーにー、にっこにーにー♪」トテトテ
にこ「にっこにっこにー…
ピンポーン
にこ「に?」
ピンポーン
にこ「にー…」
『あれ…、お姉ちゃんいないのかなぁ』
にこ「…」
『んー…、中で待ってよっと♪』
カチャリ ガチャ
にこ「に?」
亜里沙「…え?」
にこ「…」ジー
亜里沙「は、は…は」
にこ「にー?」
亜里沙「ハルルルァァッショーーーー!!!」
にこ「にっ!!??」
亜里沙「何このかわいい子!? えとえとえとえと…だ、抱きつかせてっ!」ガバッ
にこ「にっ!」ダッ
亜里沙「あっ、待って!」
にこ「くぅくぅ…」zzz...
亜里沙「ふふっ、かわいいな~」
ガチャ
絵里「ただいまー、にこちゃーん?」
亜里沙「あっ、お姉ちゃん、おかえり!」
絵里「あら? 亜里沙、来てたの?」
亜里沙「うん、ごめんなさい、勝手に上がって」
絵里「別にいいわよ、それでにこちゃんは…」
にこ「Zzz...」
亜里沙「この子にこちゃんって言うの? ついさっき寝ちゃった」
絵里「あらそう、よかったわ、亜里沙にも懐いてくれたみたいで」
亜里沙「でもお姉ちゃん、こんな可愛い子を内緒にしとくなんてズルい!」
絵里「ズルいって…、この間家に来たばっかりで、この家に慣れてから亜里沙に連絡しようと思ってたのよ」
亜里沙「むー…」
絵里「ほらむくれないの」
亜里沙「…じゃあこれから毎日来てもいい?」
絵里「え、ま、毎日…?」
亜里沙「うんっ、今までの分を可愛がりたいのっ! …だめ?」
絵里「はぁ、わかったわ」
亜里沙「やったぁ!」
絵里「但し! ちゃんと勉強して成績を落とさないこと、いいわね?」
亜里沙「うんっ、もちろんだよ、お姉ちゃん!」
にこ「Zzz...」
短いけど一旦ここまで
あと4、5回で終わる予定
前の投下の時、2chmateで見たら声優名が南條になっててちょっと嬉しかったです、はい
遅くなってすみません
にこ「Zzz...」
絵里「…」ナデナデ
ピンポーン
絵里「あら、来たかしら? はーい」
ガチャ
穂乃果「絵里ちゃん、来たよー!」
ことり「こんにちは、絵里ちゃん」
絵里「いらっしゃい、待ってたわ。さぁ、上がって」
穂乃果「お邪魔しまーすっ」
海未「お邪魔します」
絵里「部屋で待ってて、お茶いれてくるから」
海未「いえ、おかまいなく」
にこ「Zzz...」
穂乃果「おぉ…! この子が噂のにこちゃん…!」
ことり「気持ち良さそうに寝てるねぇ~、かーわいー♪」
海未「起こしてはダメですよ?」
にこ「…むにゃ」
ことり「あ…、起こしちゃったかな?」
にこ「にーぃ…」クシクシ
穂乃果「にーこちゃん!」
にこ「にー…? に!?」ダダッ
穂乃果「あーん、待ってよー! 隠れてないで出ておいで」
にこ「に!に!?」
ことり「? きょろきょろしてどうしたのかなぁ?」
海未「絵里を探してるんじゃないですか?」
穂乃果「ふっふっふ~、絵里ちゃんはいないよ~? さぁおとなしくモフられるのだ!」
にこ「にっ!」ダッ
穂乃果「ぉわっと!」
にこ「に!」ササッ
海未「へ? わ、私ですか?」
ことり「あらら、海未ちゃんの後ろに隠れちゃった…」
穂乃果「あっ、いいな~…」
海未「そんなこと言われましても…、というか穂乃果、やり過ぎですよ! 怯えちゃってるじゃないですか!」
にこ「にー…」
穂乃果「ご、ごめんなさーい…」
穂乃果「…」ズーン
海未「…」ナデナデ
にこ「にー…」
絵里「お待たせ~、って、あら?」
にこ「にっ!」ダッ
海未「あっ…」
絵里「きゃっ! に、にこちゃん!? 急にどうしたの!?」
にこ「にー…」ギュー
絵里「えっと…、ことり? 何があったの?」
ことり「え、えーっと…、穂乃果ちゃんがにこちゃんにちょっかいかけて、にこちゃんが海未ちゃんのところに逃げて、海未ちゃんが注意して…」
絵里「あぁ…、…穂乃果?」
穂乃果「…ぅ絵里ちゃーん…、にこちゃんに嫌われちゃったよぉー…」
海未「自業自得です」
絵里「ごめんね、穂乃果」
穂乃果「うぇっ!? え、絵里ちゃんが謝ることじゃないよっ!」
海未「そうですよ、怖がっているにもかかわらず、触ろうとしてましたから」
穂乃果「うぅ…、ごめんなさい…」
絵里「寝てるから大丈夫と思って放置したのだし、にこちゃんとの接し方も教えてなかったしね」
海未「そういうものがあるんですか?」
絵里「ええ、それに、こんなに可愛いんですもの! にこちゃん触りたくなるのも無理もないわ!」
ことり「ふふっ、絵里ちゃんはにこちゃんにデレッデレだねぇ」
絵里「え? そうかしら…、いや、そうね、私はにこちゃんにデレッデレだわ」
にこ「にー?」ペシペシ
穂乃果「や、やった…! にこちゃんが触ってくれた…!」
ことり「よかったね、穂乃果ちゃん♪」
海未「ええ、一時はどうなるかと思いましたが」
穂乃果「あ、あはは…」
絵里「ふふっ、これで全員にこちゃんに慣れたわね」
穂乃果「うんっ、ありがと絵里ちゃん!」
にこ「に!」
海未「それじゃあそろそろお暇しますか」
穂乃果「え、もう!?」
ことり「あ、もうこんな時間だぁ」
海未「名残惜しいのもわかりますが…」
穂乃果「むぅ…、せっかく慣れてきたところだったのに…、また来たら穂乃果のこと忘れてるってことないよね?」
絵里「さぁ、それはどうかしら」
穂乃果「うぇっ!? じゃあもし忘れてたらまた同じことしなきゃいけないの? にこちゃんと遊ぶ時間減っちゃうよー」
絵里「冗談よ。亜里沙が2回目に来た時は覚えてたみたいだったから」
穂乃果「よかった~。あ、そうだ! にこちゃん今日うちでお泊り…」
絵里「…」ゴゴゴゴゴ
穂乃果「ご、ごめんなさい、なんでもないです、はい」
絵里「あ、あら? まだ何も言ってないんだけど…、ねえ?」
ことり「うーん、ちょっと怖かったかなぁ…」
海未「…申し上げにくいのですが、背景に般若のようなものが…」
絵里「般若!?」
ことり「そ、それほどにこちゃんのことが好きってことだもんね!?」
絵里「般若…」
穂乃果「それじゃあねっ、絵里ちゃん、にこちゃん!」
にこ「にー」フリフリ
海未「では、また」
ことり「またねっ」
絵里「ええ、また遊びに来てね?」
穂乃果「うんっ! じゃーねー!」
絵里「…それじゃあ戻りましょうか」
にこ「にー♪」
一旦ここまで
ぽかぽか
絵里「はぁ~…、今日はいい天気ねぇ…」
にこ「にぃ~…」
「おーいっ! 絵里ちゃーん!」
絵里「ん? あら、凛…に、花陽に真姫じゃない、どうしたの?」
凛「これからみんなで映画見たり、買い物に行ったり!」
真姫「絵里はここで何してるの?」
絵里「今日は天気が良くて暖かいから、この子とひなたぼっこ」
にこ「にぃ…」
花陽「この子? …あっ、もしかして穂乃果ちゃん達が言ってた『にこちゃん』?」
絵里「穂乃果達から聞いたの?」
凛「うんっ、すっごく可愛くて、絵里ちゃんの目を盗んでお持ち帰りしようかと思ったって言ってたよ!」
絵里「…そう、穂乃果には後でお仕置きね」ゴゴゴゴゴ
花陽「ピャァ!?」
真姫「…絵里、ただの冗談だと思うわよ」
凛「絵里ちゃん怖かったにゃー…」
絵里「あ、あら? わたしったら、またやってしまったわ…」
凛「ねえ絵里ちゃん、撫でていい?」
絵里「ええ、いいけど」
凛「わーい!!」
絵里「ちょっと待って、そんないきなり手を出したら逃げ…!」
にこ「にー」
凛「おぉ…、いい撫で心地」ナデナデ
花陽「逃げないなんてお利口さんだね」
真姫「そ、そうね」ウズウズ
絵里「…え? にこちゃんが逃げないなんて、初めて見たわ…」
凛「そうなの?」
絵里「ええ、亜里沙も最初は逃げられたって言ってたし、穂乃果も私も」
花陽「人に慣れたってことなのかなぁ」
絵里「そう、なのかしらね。でもよかったわ、慣れてくれて」
にこ「にー♪」
凛「かよちんと真姫ちゃんも撫でてみる」
花陽「う、うんっ!」
真姫「えっと、いいの?」
絵里「ええ、いいわよ」
花陽「じゃあ、お、おいでー、にこちゃーん…」
にこ「にー?」
トテトテ
ポス
花陽「わわっ…、か、可愛すぎます! それに、あったかぁい…」ナデナデ
凛「あー! かよちん、にこちゃん抱きしめてる! いいにゃ~」
真姫「ね、ねえ花陽…、わ、わたしも…」
花陽「うん♪ じゃあにこちゃん、次はあのお姉ちゃんだよ~」
にこ「に? にー」トテトテ
真姫「わっ、き、来た…、えっと、どうすれば…」
花陽「猫を撫でるみたいにすればいいんだよ」
真姫「えっと、こう…?」サワ...サワ...
にこ「にー…、にっ!!」ペシッ
真姫「いたっ!」
花陽「だ、大丈夫!? 真姫ちゃん!」
絵里「あー、多分だけどあまり気持ちよくなかったのね」
凛「ほら、いつも真姫ちゃんがトマトを愛でてるように!」
真姫「トマトは好きだけど愛でたことはないわよ! でももういいわ…、私には撫でる才能がないみたいだし…」
にこ「…、にー」スリスリ
凛「真姫ちゃんに頭をこすりつけてる…、マーキングかにゃ?」
絵里「違うわよ。いつも私に撫でて欲しい時はいつもこうするわ。ほら真姫、にこちゃんも撫でてって言ってることだし」
真姫「え、ええ、でも…」
絵里「壊れ物を扱うように怖がってちゃダメよ、手のひらで包み込むように、愛情を持って接するの」
真姫「…こう?」ナデ...ナデ...
にこ「に」
真姫「い、嫌がられない…!」パアァァァ
花陽「よかったね、真姫ちゃん」
真姫「う、うんっ!」ナデ..ナデ..
一旦ここまで
絵里「…」ピンポーン
「はいはーい」
希「おお、えりち、いらっしゃい~」
絵里「おはよう、希」
希「もしかしてその中に?」
絵里「ええ」
希「みんなから話を聞いてて、ずっと会いたかってん。まま、上がって上がって~」
絵里「お邪魔するわ」
絵里「にこちゃーん、出てこれるー?」
にこ「に?」
絵里「よいしょっと、この子がにこちゃん」
希「おお~、めっちゃかわいいや~ん♪」
にこ「にー」ジー
希「ん? うちの顔に何かついてる?」
にこ「にっ! にっ!」ジタバタ
絵里「えっ、どうしたの!? 急に…! えっと、離して欲しいの? はい」
にこ「にっこにー」トテトテ
ポス
絵里「希の膝の上に座った…!?」
にこ「くぅくぅ…」Zzz...
絵里「そして寝た!?」
希「この子人懐っこいなぁ~、…えりち?」
絵里「…」ズーン
希「ど、どしたん? えりち」ナデナデ
絵里「私に懐くまでにすごく時間かかったのよ…」
希「そうなん?」ナデナデ
絵里「なんで…、凛たちや希にはすぐ懐いたのかしら…」
希「母性…かな」ナデナデ
絵里「私の母性は凛たちにも劣るというのぉ!?」
希「冗談やん♪」ナデナデ
絵里「うぅ…」
希「懐くのにかかった時間の差なんて些細な事やん。今一番にこちゃんが懐いてるのはえりちやと思うよ?」ナデナデ
絵里「そう、かしら…」
希「普通は初めての場所って怖いやん。でもすぐ出てきたのはえりちがいたからやと思う」ナデナデ
絵里「そう、ね。ありがとう、希」
希「どーいたしまして」ナデナデ
にこ「にー…」Zzz...
全部書きためたので、残りは明日投下します
ペロペロ
絵里「ん~…? なに~…?」
にこ「にー♪///」ペロペロ
絵里「おはようにこちゃん…、朝から甘えん坊ね、顔なんか舐めて…、ふぁぁ~…」
にこ「にぃ…///」ペロペロ
絵里「ふふ、ふふふっ、あははっ! もうやめ、く、くすぐったいわ、にこちゃ…、ヒャッ!」
にこ「にー///」ペロペロ
絵里「さ、鎖骨は反則だわ…、あら? 顔赤くないかしら?」
にこ「にぃ?///」ペロペロ
絵里「た、大変だわ! びょ、病院!」
にこ「にー?///」
受付「絢瀬さーん、どうぞー」
絵里「は、はーい、さ、行くわよにこちゃん」
にこ「にー///」
―――
獣医「お久しぶりですね、絢瀬さん」
絵里「はい、ご無沙汰してます」
獣医「では始めていきますね」
絵里「はい、よろしくお願いします」
獣医「それで今日は…、『顔が赤らんでる』…っと、確かに少し赤らんでますね。じゃあまず体温計りますね」
絵里「はい」
ピッ
獣医「…至って平熱、と。…ん?」
にこ「にぃ///」スリスリ
獣医「…」
絵里「それで先生、にこちゃんは…」
獣医「…ちょっと大事なところ触りますよー」
にこ「にぅっ!///」ビビクン
絵里「に、にこちゃん!? 大丈夫!?」
にこ「にー///」
獣医「…わかりました、安心してください、病気ではありません」
絵里「えっ、あ、そうなんですか、よかったぁ…。それでにこちゃんはなんで…」
獣医「発情期です」
絵里「」
にこ「にぃ?///」スリスリ
絵里「え? 今先生なんて」
獣医「発情期です」
絵里「」
獣医「それで、これからのことなんですが、…絢瀬さん?」
絵里「あっ、す、すみません…、ちょっとびっくりしちゃって…」
獣医「はぁ、それで今後のことなんですが」
絵里「は、はい」
獣医「にこちゃんの場合の発情期は、個体差はありますが大体1週間ぐらいで終わります」
絵里「1週間…」
にこ「にぃ…///」スリスリ
獣医「発情期の注意事項として、まずは決して外に出さないこと。これは望まぬ妊娠を避けるためですね」
絵里「外に出さない…と」
獣医「あとは綿棒を腟に入れて、排卵させて発情期を終わらせることが出来ますが…」
絵里「め、綿棒をあそこに…///」
獣医「慣れてないと腟を傷つけることになりかねませんのでオススメはしません」
絵里「そう、ですね」
獣医「ちゃんと飲んでくれるかわかりませんが、一時的に抑える薬を処方しますね」
絵里「はい、ありがとうございます」
獣医「それと、にこちゃんは今後子どもを作る気はありますか?」
絵里「子ども…、ですか?」
獣医「ええ、もし作る気がないというのであれば、この発情期が治まり次第、去勢することを勧めます」
絵里「…、それはちょっとだけ考えさせてもらっていいですか?」
獣医「ええ、構いませんよ。では1週間分のお薬出しておきますね。足りなくなったり、発情期が終わったらまた来てください」
絵里「はい、今日はありがとうございました」
絵里「にこちゃんも動物なのよねー」
にこ「に?///」
絵里「そりゃ発情期にもなるわよねー」
にこ「にこー///」
絵里「っと、着いたわ。ただいまー」
にこ「にっこにー///」
深夜
にこ「にー? にー…///」
絵里「すぅ…すぅ…」zzz...
にこ「に///」モソモソ
絵里「ん、さむ…、ふぁ、あ、布団落ちちゃってる…、ネグリジェも捲れちゃっ…え…?」
にこ「にー///」ペロペロ
絵里「に、にこちゃ、んっ…、そ、そん、あっ、とこ…、舐めちゃ…///」
―――
――
―
絵里「にこちゃーん…、もうやめー…、むにゃ…」
絵里「んー…、ん、あら…、あぁ、夢かぁ…」
絵里「にこちゃーん」
絵里「? あれ、部屋が違う。…! にこちゃんも夢!!?」
教室
にこ「これね、昨日こころとここあがプレゼントしてくれたのよ」
希「おぉ、かわいいやん、そのキーホルダー」
にこ「でしょう!? 2人でお小遣い合わせて買ったんだって…」
希「よかったなぁ」
ガララ
絵里「…」
にこ「あ、絵里、おはよう」
希「おはよー、えりち」
絵里「…おはよう」
にこ「ねぇ、見て見てー、このキーホルダーねー」
絵里「にこ」
にこ「ん? 何?」
絵里「お願い! 私のペットになって!!」
にこ「」
希「おー?」
ヤザワサントアヤセサンッテ...
シュジュウカンケイナノカシラ...
キマシタワー!
にこ「…部室に行くわよ!」ダッ
絵里「あっ、ちょっと、引っ張らないで」
希「…面白そうやからついていこ♪」
アヤセサンガヤザワサンニツレテカレチャッタ
キットチギリヲカワスノヨ!
タマリマセンワー
にこ「ちょっと絵里! 教室での発言は何なのよ!!」
絵里「昨日見た夢でね」
にこ「夢?」
絵里「ちっちゃいにこが捨てられてて、そのにこを私は保護したんだけど」
希「スピリチュアルやね」
――カクカクシカジカ――
絵里「それでにこちゃんが発情期になって、寝込みを襲われたところで目が覚めちゃったのよ」
にこ「な、な、なんで、にこが絵里の寝込みを襲わないといけないのよ!!///」
絵里「にこ、これは夢の話よ?」
にこ「わ、わかってるわよぉ…///」
にこ「う、ううぅぅぅ…」
絵里「にこ?」
にこ「うっさいばーかばーか!! なあにがどうかしら?よ!!///」
にこ「絵里のペットになんかならないし!! にこの貞操はにこのものよ!!! 誰にも渡さないんだから!!!!////」ダッ
絵里「あ、ちょっと待ちなさい、にこ!!」
希「そりゃ逃げるて」
絵里「にこがなんと言おうと、私は絶対諦めないんだからねーーー!!!」
おわり
ここまでです。
オチが思いつかなくて夢オチなってしまいました。
今までありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
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