プリキュアオールスターズ【スマイルまで】 (106)
・オリキャラ出ます
・キャラ定まってなかったり、ほぼ空気キャラ多数
※一年ほど前に完結させれないまま放置してしまった作品を変更しつつ完結させたものになります。
当時読んでくれた方には、完結させるといいながら出来ずになってしまい、この場を借りて申し訳ありませんでした。。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427548174
「聞こえるか――」
あぁ、またこの夢だ・・
誰かが呼びかけてくる
誰なのか解らないけれど、力強く優しい
そんな声
ガララッ
「おっはよー!」
あ「おー、みゆき。なんや今日は珍しくはやいやん」
み「えへへー、転入生が来るの今日だから楽しみでいつもより早く目が覚めちゃったんだぁ」
あ「あー、そういえば今日やったなぁ」
ガララッ
な「おはよー。あーいい汗かいた」
み「なおちゃんおはよー。朝練お疲れ様」
な「あれ、みゆきちゃん今日は早いね」
み「へへー、転入生が来るの今日だから楽しみでいつもより早く目が覚めちゃったんだぁ」
な「そっかぁ、今日だったね、どんな子がくるか楽しみだね。」
ガララッ
れ「おはようございます皆さん。あら、みゆきさん今日は早いですね。」
み「あのね、転入生がー
あ「何回同じやりとりしてんねーん!あかん、つっこまずにはおれん。」
ガララッ
や「おはよー」
み「あ、やよいちゃんおはよー、今ね、転入生の話してたんだぁ」
や「今日だもんね、来るときに曲がり角の度に食パンくわえた子とぶつからないかドキドキしたよ」
れ「??」
あ「なぁ、なお?やよいは何を言うとるん?」
な「な、何かのアニメかな?」
あ「てか、みゆきはなんでそんなに楽しみなん」
み「えー、皆楽しみじゃないの?それに私やりたいことあるんだぁ」
な「やりたいことって?」
み「あのね、私が最初にこの学校に来た時、あかねちゃんが声をかけてくれて、それから皆とも仲良くなれてウルトラハッピーだから、今日来る子もウルトラハッピーにしたいの!」
れ「みゆきさんはお優しいですね」
み「違うよ、皆が優しかったから私がウルトラハッピーなんだよ!へへー」
な「みゆきちゃん……」
あ「あかん、うちこういうええ話に弱いねん…グスッ」
や「だったら私も協力する!私も皆のおかげで毎日楽しいもん!」
あ「もちろんウチラもや、な?なお、れいか」
な「もちろん!」
れ「もちろんです」
み「ありがとう皆!」
キーンコーンカンコーン♪
ざわざわ…
がやがや…
佐々木(担任)「はい皆静かに。伝えてあった通り今日からこのクラスに友達が増えます。皆仲良くするようにね」
み(わくわく)
佐々木「はい、じゃあ入って?」
ガララッ
「園田栞です。よろしくお願いします」
佐々木「えっと席は…星空さんの隣でいいかな」
み「はいはーい!ここだよー!」
栞「よ、よろしく」
み「うん!よろしく!」
教師「はーい、じゃあ今日はここまでー。ちゃんと復習しておくように」
み「終わったー!ご飯♪ご飯♪」
あ「ほな中庭行こか、栞も一緒にどや?あっ、いきなり呼び捨ては慣れ慣れしかったか?」
栞「ううん、そんなことないよ、いいの?」
み「もっちろん」
そんなやりとりをしていると、やよい・なお・れいかの3人がやってくる。
あ「ほな皆揃ったし行こかー」
〉中庭
弁当を食べながら自己紹介を済ませ、最初は緊張ぎみだった栞の表情も少しずつ和らいでいく。
み「それでね、やよいちゃんは絵がすごく上手で、なおちゃんはサッカー部のエースだし、あかねちゃんはバレー部で頑張ってて、れいかちゃんは生徒会役員で私達をうまくまとめてくれて――」
みゆきが話しているのを聞きながら栞の顔が自然と笑顔になる。
あ「栞?どないしたん、なんかおかしいことあったか?」
栞「だって、みゆきちゃんがあんまり嬉しそうに皆のこと話すから、ホントに大好きなんだなって」
それを聞いてみゆき以外の顔が赤くなる。
み「もちろん!皆大事な友達だもん!」
あ「みゆき、なんや恥ずかしいからその辺でええで」
な「見事な直球勝負だね」
や「でも今日から栞ちゃんも」
栞「え?」
れ「そうです。栞さんも今日からその大事な友達の一人です」
みゆきはだまって微笑んでいる。今度は栞が赤くなる。
栞「あ、ありがとう、、凄く嬉しい!」
あ「なんやもう、栞もうちらの仲間やな、みゆき風にいうとウルトラハッピーってやつやな」
み「あ゛ぁーー!」
あ「なんやみゆき、台詞とったんが気に入らんかったか!?」
み「違う違う!」
や「ならどうしたの?」
み「皆があかねちゃん家にお好み焼き食べに来るの今週の日曜だったよね!?」
あ「お?」
れ「なるほど」
栞「??」
な「あのね、栞ちゃん、私達ちょっとしたきっかけがあって、色んな町に友達がいるんだけど」
あ「その友達が皆ウチの店にお好み焼き食べに来てくれんねん」
み「栞ちゃんもおいでよ!」
栞「嬉しいけど、いいのかな?」
れ「もちろんです。先程申しました通り、栞さんも私達の大事な友達の一人ですから」
な「そういうこと!」
〉日曜日
栞「えっと、もらった地図だとこの辺りのはず……あった!」
店を見つけたはいいもののなかなか入ることが出来ない。
栞(みゆきちゃん達もう来てるよね…でもいなかったら知らない人ばっかりだし……)
「おーい、あなた入らないの?」
「ちょっとえりか!失礼ですよ!」
えりか「なによつぼみ、だって私達もこのままじゃ入れないじゃない」
つぼみ「だからって声のかけ方ってものがありますよ!」
栞「あの、ご、ごめんなさい!」
つぼみ「い、いえ、いいんですよ!」
ゆり「あなた、連絡にあったみゆき達の新しい友達なんじゃない?」
栞「は、はい、園田栞と言います。最近転校してきて…」
いつき「一人で心細かったのかな、知らない人ばかりだもんね」
えりか「なーんだ!だったら一緒に入りましょ栞!」
栞「う、うん!」
ガララッ
あかね「いらっしゃーい!あれっ?なんで栞とつぼみさん達が一緒なん?」
つぼみ「店の前で偶然お会いして」
あかね「そやったんですか、ええ人達やろ、栞?」
栞「う、うん!」
えりか「あぁーー!」
つぼみ「いきなりどうしたんですかえりか!」
えりか「なぎささん達がもう来てる」
ゆり「以外ね…」
いつき「あはは…(苦笑」
なぎさ「ちょっとどーゆー意味よ!えりか!」
ひかり「今日はほのかさんが道案内でしたから…」
なぎさ「ちょっとひかりまで!?ゆりさんも以外って聞こえてますからね!」
ゆり「あら、でもほのかのおかげなのは事実みたいだけど」
なぎさ「もぉー、皆して!」
店内は早速笑いに包まれる
つぼみ「他の皆さんもいるみたいだし私達で最後でしょうか?」
りん「まぁ、私達ものぞみに任せてたら危なかったかもしれないけどねー」
のぞみ「ぷー!りんちゃんだってかれんさんに任せっきりだったくせにー」
うらら「まぁまぁ…お二人とも…」
美希「どこも同じようなものね」
祈里「私達も今日はラブちゃんに地図見せなかったもんね(苦笑」
ラブ「アハハ……(苦笑」
エレン「あれ?今日はせつなさん来てないんですか?」
ラブ「せつなはまだ忙しいから残念だけどって。だけどそのうち絶対!幸せゲットして皆を招待してくれるよ!」
奏「楽しみですね!」
響「ねぇねぇ、でもさ、まだ咲さんと舞さんが来てないよ?」
響の一言に全員が店内を見渡す。そして皆が何かを察した顔をして、栞だけが不思議そうに首をかしげる。
こまち「咲さんが寝坊でもしたのかしら」
かれん「こまち分かってて言ってるでしょ。でも、咲が道に迷ったって可能性もあるわね」
つぼみ「あの、皆さん、もしかしたら何か他に理由が…」
くるみ「甘いわよ、つぼみ!舞に限って寝坊や迷子はありえない!よって咲が原因で間違いないわ!」
栞「咲さんてどんな人なんだろ……ボソッ」
アコ「ちょっとドジかも」
ほのか「だけど向日葵みたいに明るくて楽しい子…かな」
栞「そうなんですか…」
不思議な感覚だった。これだけ好き放題言われているのに愛情しか感じない。思えば最初からそうだった。
栞「なぎささん、のぞみさん、ラブさんに咲さん、皆すごいね」
みゆき「ね、みーんないい人でしょぉ?」
栞「うん、来て本当に良かった!」
そこまでのやりとりを終えてようやくーーー
ガララッ!!!
咲「お待たせナリー!!」
くるみ「遅いわよ咲!」
そこへもう一人少女がやってくる
舞「はぁ…はぁ…お待たせ…しました…。もう、咲ってば自分が遅刻したのにおいていくんだから!」
咲「アハハ…ごめん舞」
栞「皆さんの言う通り……でしたね」
栞の発言に皆が栞の方を向き、そして一斉に笑いが起こる。
咲「えーっ!?なになに!?」
くるみ「二人の遅刻の原因は咲に違いないって話してたとこだったのよ」
咲「う…言い返せない」
舞「咲…次は気をつけましょ(苦笑」
大悟「どや、あかね、皆揃ったか?」
あかね「おとん!ちょーど今全員揃ったとこや!」
大悟「ほな、始めよか。それにしても、あかねにこんなぎょーさん友達がおったなんて嬉しいやないか!今日は貸し切りやし、この際奢りや!皆腹一杯食べてってや!」
あかね「おとんええんか?」
大悟「男に二言は無い!ほなあかね!気合入れて焼くでぇ!」
あかね「おっしゃぁ!任しとき!」
ジュー
鉄板の上で音を立てながら次々とお好み焼きが焼け
あかね「ほいっ っと!」
大悟「やるようになったやないかあかね!」
あかね「まだまだおとんには敵わんけどな!」
宙で裏返って鉄板に帰ってくる。
栞「すごい !!」
あかね「楽しみにしときや、うますぎて頬っぺた落ちるでぇ。」
タレを塗られたお好み焼きがさらにジュージューと香ばしい香りを漂わせて焼けていく。
のぞみ「うー!もう我慢できないよぉー!」
咲(ぐぅぅー)
舞「さ、咲ってば」
咲「ね、寝起きで走ったからお腹空いちゃって(照」
大悟「アッハッハ!もう少しだから待っといてや……ん、良さそやな、完成や!」
奏「ひ、響?輝かせすぎだよ?目」
響「だってほら見なよ奏!こんなに美味しそうなんだよ!?」
奏「う、うん。そうなんだけどね」
こまち「それじゃあ皆さんいただきましょうか?」
『いっただっきまーす♪』
バクバク…ガツガツ…
ほのか「ちょっとなぎさ、そんなに急いで食べなくても…」
舞「咲ももう少しゆっくり…」
奏「ね、ねぇ、響ももう少し…」
大悟「良い食べっぷりじゃねぇか、食べ放題だから足りんかったら言うんやで」
なぎさ「食べ!」
咲「方!」
響「題!?」
ほの・舞・奏「はぁ……」
アコ「……バカ。」
あかね「ほら、なお。おかわり…やろ?」
なお「あれ?バレてた?」
あかね「なおの食べっぷりはよー知っとるっちゅーねん」
れいか「ほのかさん達の気持ちが分かる気がします…」
なお「アハハ…」
みゆき「どぉ?栞ちゃん美味しい?」
栞「うん、とっても!」
あかね「せやろ?なんたって栞のはあかねスペシャルやからなぁ。」
栞「それに、皆本当にありがとう!最初は良いのかなって思ったけど…誘ってくれて嬉しかった!来て本当に良かった!」
みゆき「えへへ…皆笑顔でウルトラハッピー!☆」
一通り食べ終わり、それぞれが話に花を咲かせている。
栞「あの、のぞみさん・・」
のぞみ「んーなになに?」
栞「突然変なこといってすみません・・でも、どこかでお会いしてたりしませんか?」
のぞみ「えー?んー・・・」
りん「ちょっとのぞみ!本当だったら失礼じゃないの!」
うらら「忘れちゃうくらいちょっとしたことだったかもしれませんね。」
かれん「栞さんはいつか覚えてないの?」
こまち「手がかりがあれば思い出せるかもしれないわね。」
栞「いえ、それが・・ごめんなさい。それに、のぞみさんだけじゃないんです。皆さんとも逢っている気がして。」
一同『私達とも!?』
のぞみ「んー、不思議だねぇ~。」
りん「いや、不思議とかそういう問題じゃな――
その時ーーー
ズドォーン!!
大きな衝撃、そしてーー
大悟「……なんでお好み焼きなんか焼いてんねや……」
やよい「こ、これって!」
みゆき「バッドエンド空間!?」
なお「でもどうして!?」
あかね「ピエーロは倒したはずやろ!!」
れいか「皆さん! とにかく外へ!!」
みゆき「栞ちゃんごめん、すぐ戻るからここで待ってて!」
栞「あっ…でも!」
みゆき「すぐに戻るから!」
そうして皆が外へと駆けて行く
栞(なんだろう・・私もいかなきゃ、そんな気がする・・・)
栞を残してみゆき達が外へ出ると辺りは暗く、まさにバッドエンド空間そのものに見えた。
みゆき「…どうして……」
起こり得ないことを目の前に動揺を隠せずどうしても冷静さを欠いてしまう。
ほのか「落ち着いて、みゆきさん」
のぞみ「大丈夫だよ。」
えりか「これだけ揃ってるんだから怖いもんなんて無いって!」
みゆき「けどピエーロは……」
「倒したはずなのにぃぃぃぃ……ですかぁぁぁあ?」
『!?』
上空からの声に全員がそちらを見る。そしてスマイルプリキュアの5人には聞き覚えがあったーーー
みゆき「ジョーカー!!」
あかね「なんでここにおんねん!」
れいか「あなたはピエーロと一緒に私達が倒したはず!」
ジョーカー「ピエーロぉぉぉ?居ましたねぇ、苦労して復活させてあげたのに役立たずで困りましたよぉ。」
なお「どういうこと!」
ジョーカー「分かりませんかぁ?ピエーロも所詮私の駒の一つでしか無かったんですよぉぉ。」
みゆき「そんな……」
ラブ「大丈夫!さっきのぞみちゃん達も言ったよね?」
なぎさ「ピエーロってのがどれだけ強敵だったかってのは何となく伝わるよ…」
響「そしてあそこにいるジョーカーはそれ以上に強い…」
咲「それでも私達はいつだって乗り越えてきた…」
つぼみ「皆一緒なら、きっとやれます!」
みゆき「みんなぁっ☆」
全員が静かに頷き、変身アイテムに手を伸ばす
『デュアルオーロラウェーブ!』
「ルミナス シャイニングストリーム!」
『デュアルスピリチュアルパワー!』
『プリキュア メタモルフォーゼ!』
「スカイローズ トランスレイト!」
『チェインジ!プリキュア!ビィートアァーップ!』
『プリキュア !オープンマイハート!』
『レッツプレイ!プリキュア!モジュレーション!』
『プリキュア!スマイルチャージ!』
ピカァー
各々が目映い光に包まれその身をプリキュアとしての姿に変じてゆくーー
『プリキュア!オールスターズ!!』 バーン!
ジョーカー「初めましての方も多いというのに、せっかちですねぇ。大体無駄なんですよぉ、抵抗しても痛い目を見るだけです。」
ココ「そんなことないココ!」
栞にプリキュアであることを隠すため隠れていた妖精達が一斉に姿を現す。
ココ「プリキュアは今までどんな困難を前にしても、諦めず未来を切り開いてきたココ!」
ナッツ「そうナツ!だから今回も、絶対に負けないナツ!」
ドリーム「ココ!ナッツ!」
メップル「僕たちもついてるメポォ!」
フラッピ「ラピィ!」
ハミィ「皆で一緒にがんばるにゃぁ!」
ジョーカー「やれやれ、融通の効かない人達ですねぇ、元を正せばあなた方が私を生み出したというのにぃぃ。」
パイン「私達が…」
ピーチ「ジョーカーを生み出した?」
ベリー「どういうこと!」
ジョーカー「お教えしますぅッフゥ。私は皆さんの悲しみ、苦しみ、嘆きが生み出した絶望そのもの!この世界が私の産みの親!」
ジョーカー「あなた方には分かりませんかねぇ、世の中には個人や組織がどうあがいても抜け出せない絶望が溢れてるんですよぉ、ンフ」
ジョーカー「そして人々は絶望の底で最後に思う…こんな世界なら……」
ジョーカー「消えてしまえばいい!」
ビューティ「それなら…初めから破壊を目的に動かなかったのは何故です!」
ジョーカー「聞いてくれますかぁ?だって不公平じゃないですかぁ?皆さんにもまず同じように絶望していただかないとぉ。」
ジョーカー「そうして世界中の人々が絶望の底で、世界の消失を願ってから消す……あれぇ?私いい人じゃありませんかぁ?……ッヒャッヒャッ!」
アクア「ふざけないで!」
ミント「確かに世界は私達の知らない苦しみで溢れているかもしれない。」
ルージュ「だからってねぇ!」
レモネード「世界中を絶望で染めようだなんて…」
ドリーム「世界を消してしまうなんて…絶対に間違ってる!」
ジョーカー「…仕方ありませんねぇ、面倒なあなた方から絶望させて差し上げますぅ。ンッフゥ。」
そう言ってジョーカーがプリキュアたちに向かって手をかざすと足元に巨大な穴が現れる。
ブロッサム「なんなんですか!」
マリン「なになになになに!?」
『キャァーーッ!!………』
ドスンーー
ブラック「イッタタタ…お尻打っちゃったじゃない……フギャ!」
ホワイト「ブラック!?ごめんなさい…(苦笑」
ブロッサム「ここはどこなんでしょう?」
マリン「真っ暗で何も見えないじゃない!」
ヒュッー
メロディ「何!?」
リズム「どうしたの!?」
メロディ「今何かが……」
ササッー
イーグレット「キャッ!」
ブルーム「イーグレット!?」
サササッー
ムーンライト「皆気をつけて!何かいるわ!」
マリン「気をつけろったってこんな真っ暗じゃ……ってうわっ!」
パッー
パパパッーー
真っ暗な暗闇の中に無数の光が点が現れ、やがて辺りを光で満たしていく。良くみると球状の発光体が無数に浮かんでいる。
ジョーカー「ようこそ、私の世界へ、ここがあなた方を絶望に導くステージですぅ。」
ジョーカー「おやぁ?なんだか無関係な人が紛れてますねぇ。」
栞「あっ!……」
ハッピー「栞ちゃん!?」
サニー「あかん!バレてまうやろ!」
ハッピー「あっ!ごめん。」
ビューティ「仕方ありません。栞さん、私達が分かりますね。」
栞「みゆき・・ちゃん?」
ハッピー「うん、ごめんね。巻き込んじゃって。」
栞「ううん、いいの。でも――」
ジョーカー「そこまでです。」
栞が話しきる前にジョーカーが遮り、同時に栞の四方から半透明の壁が立ち上ぼり、やがて箱型の檻を形成する。
栞「きゃっ!」
ハッピー「栞ちゃん!」
ジョーカー「面倒が増えそうなのでそこで大人しくしててください。」
ローズ「栞を離しなさいよ!」
ジョーカー「嫌です。どうしてあなた方の言うことを聞かなくちゃいけないんですかぁ?」
ジョーカー「それにあなた方に人の心配をする余裕はありませんよぉ?」
言いながら白い球体を掲げて見せる。
ルージュ「それがなんだってのよ!」
ジョーカー「この白っ鼻はホントに優秀でしてねぇ、人から影を抜き取り、持ち主の能力を我が物に出来るんですよぉっフ」
ブルーム「だからそれがなんだっての!」
ルミナス「ちょっと待ってください!」
パイン「私達みんな…」
レモネード「影がありません!」
『!?』
全員が足元に目を向け驚愕する。
マーチ「そんな…」
ジョーカー「事態は飲み込めましたかぁ?」
ジョーカーがそう言って白っ鼻を投げるとみるみる人の姿へ変化していく。
ブラック「あ、あたし!?」
その姿はキュアブラックそのものだった。
そしてー
アクア「それだけじゃないわ!」
次々とプリキュアの姿を模してゆく。
ジョーカー「白っ鼻のままじゃ味気ないですからねぇ、シックプリキュアとでも名付けましょうかぁ。」
ホワイト「病気のプリキュア?笑わせるわね。」
ベリー「だったら私達自身で完璧に」
アクア「治療するまでだわ!」
ジョーカー「勇ましいですねぇ。ですがそれは不可能ですぅ。」
ブラック「そんなのやってみなきゃ分かんないでしょ!」
開口一番ブラックがシックプリキュアに向かって間合いをつめる。
ブラック「ダァーダダダダダダ!」
凄まじいラッシュも全てシックプリキュアには届かず寸前で弾かれる。
シックプリキュア「無駄よ、殴る蹴るしか能がないアンタには特にね。」
ブルーム「あれって私達の!?」
ブラック「くっ!」
一旦距離をとるブラック
マーチ「だったら私達が」
ルージュ「撃ち抜いてやるわよ!」
マーチ・ルージュ「プリキュア!」
マーチ「マーチ…」
ルージュ「ファイヤー」
マーチ「シュートぉぉ!」
ルージュ「ストライク!」
火球と風玉が勢いを増しながら向かっていく。
シックプリキュア「だから無駄だって」
二人の攻撃が届く前にシックプリキュアの前方に展開された障壁に打ち消される。
ブラック「今度はルミナスの技!?」
ルージュ「無駄なのはアンタの方よ!」
シックプリキュア「はぁ?」
レモネード「後ろががら空きです!プリキュア!プリズムチェーン!」
シックプリキュア「なっ!?」
光り輝くチェーンがシックプリキュアの身動きを封じる。
レモネード「今です!」
レモネードの後ろに控えていたドリームが続く。
ドリーム「プリキュア!シューティングスターぁぁ!」
閃光一閃
強烈な一撃がシックプリキュアに叩きこまれる。同時に、
パチンっ。
人知れずジョーカーが指を鳴らす。
シックプリキュア「…ったく、痛いわねぇ。」
言葉とは裏腹に口元は笑っているように見える。
そしてその理由は目の前の光景にあった。
レモネード「どうして…」
ルージュ「どうなってんのよ…」
ドリーム「身体が…重い……」
ダメージを与えた側であるはずのプリキュア達が膝をつく姿がそこにあった。
ジョーカー「だから不可能だと言ったのにぃ。」
ブロッサム「どういう…ことですか!」
ジョーカー「あなた方は何も分かってない。あなた方は自分の半身とも言える影を攻撃してるんですよぉ?」
ジョーカー「もしあなた方がシックプリキュアを倒したとしても、半身を失ったあなた方もその時は死にますぅぅぅ!」
ジョーカー「カァーヒャヒャヒャヒャ!」
ピース「そんな…」
サニー「そんなんどないせいっていうねん!」
メロディ「これじゃ倒しようがないよ!」
ビューティ「何か方法があるはずです。」
ホワイト「そうよ、諦めるにははやいわ。」
サニー「せやかて、こっちから攻撃出来ひんでどうすんねん!」
ジョーカー「その通り、お前らに打てる手なんか無えんだよぉぉ!」
サンシャイン「あいつ、急に話し方が…」
ムーンライト「あれが本性ってことでしょう。」
ジョーカー「ちなみにシックプリキュアはあなた方を倒しても白っ鼻に戻るだけのこと。さぁ!やりなさい!」
シックプリキュア「言われなくても。」
シックプリキュアが手を前方に手をかざすと巨大な薔薇が5つ姿を表す。
ミント「そんな!」
アクア「私達5人の技を1人で!?」
やがて5つの薔薇はさらに巨大な1つの薔薇形のエネルギー波となりプリキュア達を襲う。
ルミナス「私が!」
ホワイト「ダメよ!間に合わないわ!皆避けて!」
しかし直撃は避けつつもそれぞれがエネルギーの余波によって弾き飛ばされる。
『キャアアァァッ!』
ブラック「く…そっ…こんなことで。」
ブルーム「諦めやしないんだから。」
ホワイト「……」
ジョーカー「無駄にしぶとい。お前らはどうせ何も救えない。これを見るがいい!」
ジョーカーがカードを1枚取りだし宙に投げるとカードが拡大し、オーロラビジョンのように映像を映し出す。
マーチ「これは…」
サニー「私達の町やないか。」
ピース「ちょっとあれって!」
ハッピー「絶望の巨人!」
ジョーカー「これで分かったかぁぁ?どんなに足掻こうが世界は破壊される!そしてお前らも終わりだ!」
シックプリキュア「消えちゃいなよ。」
シックプリキュアが両手を掲げる。
リズム「あれって…」
2色の稲妻がシックプリキュアのそれぞれの手に降り立つ。
ブラック「今度はマーブルスクリューってわけ!?」
シックプリキュア「はぁっ!」
両の手を体の正面で合わせると稲妻は相乗効果を起こし威力を増しながらプリキュア達へと突き進む。
ミント「プリキュア!エメラルドソーサー!」
咄嗟にミントが間に入り防御壁を展開する。
ミント「…くっ。」
ピシッー
だが多少勢いを殺した程度で、エメラルドソーサーにはヒビが入り今にもはじき飛ばされそうになる。
ルミナス「下がってください!」
ミント「任せたわ!」
ルミナス「ルルン、力を貸して!」
ミントが下がると同時にルミナスが光の障壁を広げ、ようやくそこで攻撃を完全に遮断する。
シックプリキュア「ちっ!」
ジョーカー「ヒャハハハハ!これはこれは。」
ブラック「何がおかしいのよ!」
ジョーカー「いやねぇ。役に立つ妖精もいるんだと思ってねぇ。」
ローズ「どういう意味よ!」
ジョーカー「だってそうでしょう?妖精なんて結局プリキュア任せの役立たずばかり。」
ローズ「そんなことないわ!」
ジョーカー「真実でしょう?大体あなたが庇っても逆効果なんですよ。ミルキィローズ。いえ、ミルクさん。」
ローズ「何ですって!?」
ジョーカー「正直に言ったらどうですか?ココさんにナッツさん。お世話役でしかないミルクさんが戦う力を手にしたのが妬ましいってねぇ?」
ローズ「そんなこと…あるわけないでしょ!」
ココ「ローズごめんココ…」
ローズ「ココ様!?」
ココ「ローズのことを羨ましく思ったことがあるのは事実ココ…」
ナッツ「けど信じて欲しいナツ!妬んだり僻んだりしたことは無いナツ!」
ジョーカー「笑わせる。同じことだろうが。」
ドリーム「同じなんかじゃない!ココとナッツは自分の中の嫌な感情を正直に話してくれた。」
ドリーム「それは言葉とは逆に、ココ達が信じて欲しいんじゃない…ココ達が私達を信じてるから…」
ドリーム「私達なら受け入れてくれるって信じてくれたから!出来ることはそれぞれ限られてるけど、私達は通じ合えてる!」
ドリーム「それをあなたが笑う権利なんかない!ココ、ナッツ…私は、信じるよ。」
ココ「ドリーム…」
ローズ「もちろん私もですわ。いいえ、ここにいる皆が!」
ローズの言葉に皆が頷いて見せる。
ナッツ「皆…」
ジョーカー「長々と下らない講釈を…。そいつらが役立たずなのは変わり無いんだよぉ!」
ローズ「それはどうかしらね!ナッツ様!」
ナッツ「分かったナツ!ミルキィローズに、力をー!」
ナッツによってミルキィミラーが喚び出されローズのもとへ送られる。
シックプリキュア「遅い遅い!」
瞬時にジョーカーとローズの間にシックプリキュアが入り手をかざす。
ナッツ「メタルブリザードナツ!?」
シックプリキュアが手をかざした先から放たれたのは正しくメタルブリザードであり、ローズのメタルブリザードを相殺してゆく。
ローズ「…くっ!次から次に真似ばかり!」
シックプリキュア「ほらほら!ドンドン行くよ!」
ホワイト(……やっぱりおかしい)
アクア(さっきから何を考えてるの。)
ホワイト(アクア…もしかしたらって。でも確証はないの。)
アクア(もしかしたら私達は手術台にいるんじゃないか…かしら?。)
ホワイト(!?)
アクア(どうやら同じこと考えてたみたいね。)
ビューティ(そのお話。私も同感です。)
ホワイト・アクア(ビューティ!)
ビューティ(考えがあります。………というのはどうでしょう。)
ホワイト(いいわ。)
アクア(任せて。)
シックプリキュア「そらそら!反撃すればぁ?アハハハハ。」
イーグレット「これじゃあキリがないわ。」
サンシャイン「何か方法を見つけないと。」
ブラック「あー、もう!どうすりゃいいのよ!」
ホワイト(ブラック!)
ブラック(ホワイト?どうしたの?)
ホワイト(………。)
ブラック(それホントなの!? だったらやるっきゃないよね!)
シックプリキュア「何をコソコソ話してんの……よ!」
ブラックとホワイトに向かって竜巻が放たれる。
ホワイト(あれはウィンディの…ますます怪しいわね。)
マリン「ちょっとちょっと!何ボーッとしてんのよ!」
ルミナス「ルルン!」
竜巻が届く前にルミナスが障壁を作りそれを打ち消す。
ブラック「ありがとう!ルミナス!いくよ、ホワイト!」
ホワイト「ええ!」
ブラック「ブラックサンダー!」
ホワイト「ホワイトサンダー!」
ジョーカー「おやぁ?玉砕覚悟ですかぁ?」
シックプリキュア「その前に当たらないけどね。」
ホワイト「プリキュアの美しき魂が…」
ブラック「邪悪な心を、打ち砕く!」
ブロッサム「私達も協力を!」
アクア「必要ないわ!」
ブロッサム「えっ?」
アクア「プリキュア!サファイアアロー!」
ルージュ「アクア!?ってどこ狙ってんの!」
ビューティ「説明は後です。ビューティーブリザード…アロー!」
マーチ「ビューティーまで!」
アクアとビューティがそれぞれ放った攻撃は違う方向に向けられており、その先にあるのはかなりの距離を置いて浮かんでいる発光体だけだった。
シックプリキュア「ちっ!」
舌打ちと同時に二人の攻撃を防ぎにかかる。
ミント「エメラルドソーサー?」
マリン「てゆーかどうして防ごうとしてんのよ!」
ホワイト・ブラック(よし!)
その様子を見てブラックとホワイトはシックプリキュアに背を向ける。
ジョーカー「まさか!」
ブラック・ホワイト「プリキュア!マーブルスクリュー!………マックスぅーー!!」
アクアとビューティの攻撃に気をとられたシックプリキュアの妨害を受けず、マーブルスクリューは確実に何もない空間を突き進み、やがて無造作に浮かぶ無数の発光体を破壊してゆく。
パイン「これって…」
ムーンライト「なるほどね。」
マリン「なーにがなるほどなのよ!全然分かんないって!」
ムーンライト「足元……見てみなさい。」
マリン「足元?…ってこれ!」
ブロッサム「影があります!」
リズム「でも…どうして?」
パイン「無影灯…ですね。」
ホワイト「ええ。」
ピーチ「無影灯?全然分かんないよぉ。」
パイン「あのね、病院で手術する時に、電球と反射板を使って影が出来にくくする、そういう設備があるの。」
マリン「そう、そしてここは反射板による光の乱反射なんか必要ないくらいにあらゆる角度から光を当てられていたわ。そうすることで」
ビューティ「影をほぼ完全に見えなくすることも可能というわけです。」
メロディ「凄い!だったら私達!」
ビート「シックプリキュアを倒しても」
ホワイト「ええ。死んだりなんかしないわ。模倣してるだけだったのよ。」
ジョーカー「ククク…。見破ったのは褒めてあげましょう。でも、どうして分かりました?」
アクア「最初の違和感はシックプリキュアのファイブエクスプロージョンよ。」
ビューティ「続いてメタルブリザード。」
アクア「どちらも私達だけじゃない。ココやナッツの力も必要な技よ。だから疑問を感じた。」
ビューティ「確証はありませんでしたが、やってみる価値は充分ありました。」
ホワイト「最後にウィンディの力を使ってくれて確信したわ、イーグレットはフォームチェンジしていないし、見たところムープ達は今日居ないみたいだから。」
ジョーカー「なるほど…全く使えない…」
サニー「ちょっ!あいつ何するつもりや!」
ジョーカーはおもむろにシックプリキュアに向けて両手をかざす。
シックプリキュア「ちょっと……何を!」
ジョーカー「黙れ。からくりがばれた以上お前に勝ち目はない。要済みなんだよ。」
シックプリキュアの背後に黒い穴が現れ、シックプリキュアを飲み込もうとする。
シックプリキュア「…う…あ……たす…け…」
レモネード「…くっ!プリキュア!プリズムチェーン!」
見かねてレモネードがチェーンを伸ばす。もちろん攻撃のためではない、救うために。
バチンー
しかし穴は閉じ、チェーンは何もない空間へ伸びるだけとなった。目指すべき姿は、そこにはなかった。
ジョーカー「はい、残念。敵を救おうなんて、お前らは本当に無駄な事ばかりする。」
マーチ「違う!」
ピース「無駄なんかじゃないもん!」
サニー「あいつは助けを求めとった!」
ビューティ「その時点で私達は」
ハッピー「もう敵同士なんかじゃなかった!」
ジョーカー「はぁ?どこまでお人好しなんですかねぇ。」
ジョーカー「まぁ、どうでもいいことです。それよりあなた方の世界を心配をした方がいいと思いますがねぇ。」
サニー「そうや!街の様子はどないなったんや!」
声に続いて皆が映したままの映像に目を向ける。
ハッピー「学校が…」
ビューティ「このままでは私達の街、いえ、世界が滅ぶのも時間の問題です。」
マーチ「早くジョーカーを倒さないと!」
ジョーカー「倒す?倒せますかねぇ。大体私はまともに戦う理由なんてないんですよ。」
言いながらその場でくるりと回って見せるとジョーカーの姿が消えてしまう。
ベリー「まさか時間かせぎ!?」
ジョーカー「まぁゆっくり世界の終わりをご覧になってください…ク、クハハハハ!」
メロディ「早くジョーカーを!」
ビューティ「まずは居場所をつきとめなくては!」
ローズ「待ちなさいよ!先に向こうに戻る方法を探すべきだわ!」
マリン「あー!もう!どうすんのよ!」
イーグレット「皆落ち着いて!」
アクア「イーグレット!? けど急がないと!」
ジョーカー「アハハハハ!そうですよぉ、急がないと世界は確実に終わりに近づいていますよぉ?」
ブルーム「落ち着いてられるから落ち着いてって言ってるのよ。」
ジョーカー「はぁん?」
イーグレット「私達の仲間はここにいる人数で全てじゃないわ!」
ジョーカー「!?」
♪まかせてスプラッシュスター
満「月の光よ!」
薫「天空の風よ!」
満・薫「はぁぁぁ!」
満の放った光が巨人をぐらつかせ、薫の放った風がその巨体をなぎ倒す。
その様子を映像として見ながらブルームとイーグレットは想いを馳せる。信じていたよ、と。
ホワイト「あの子達はいったい…」
ブルーム「満と薫。私達の仲間だよ。」
イーグレット「ムープとフープが居なくて私達はフォームチェンジ出来ないけど。」
ブルーム「そのおかげで満達が戦える。満達なら、きっと大丈夫!」
ジョーカー「まったく往生際の悪い…。だったら数を増やすまでです。」
ジョーカーの言葉に合わせて映像の先に三体の絶望の巨人が新たに現れ、満と薫に襲いかかる。
ピーチ「危ないっ!!」
ブルーム「大丈夫!」
ブルームがピーチに笑顔をおくる。
ピーチ「えっ?……あっ!」
映像を確認しピーチにも笑顔が浮かぶ。
♪Let'sフレッシュプリキュア
パッション「プリキュア!ハピネスハリケーン!」
「ほっほえみーなー♪」
ウェスター「はぁぁぁ!」
サウラー「やぁぁぁ!」
ピーチ「パッション!」
ベリー「ウェスターとサウラー、ホホエミーナも、タイミング完璧すぎよ!」
パイン「パッション達なら大丈夫だって、私信じてる!」
ホワイト「どうやら私達はこっちに集中していいみたいね。」
サニー「よっしゃあ!やるでぇ!」
ジョーカー「しつこい、ちょっとしつこすぎますねぇあなた方は。もういいです。一人ずつ消しましょう。」
抑揚のない言葉と共に何もない空間に紫色の光が浮かび、やがて一点を目掛けて伸びていく。
ココ「ココ!?」
ドリーム「危ないっ!……あ゛ぁっ!」
ココに向かって伸びた光線を間一髪ドリームが身を呈して防ぎ体ごと弾き飛ばされる。
ココ「ドリーム!!」
ドリーム「…う……大…丈夫……だよ。」
ジョーカー「まぁーったく理解出来ませんねぇ!しかしこれはいい!」
サニー「そこや!プリキュア!サニィーファイア-!」
声のした方向へサニーが攻撃をしかける。
ジョーカー「ざぁんねんでしたぁ。ッハハハハ!」
そしてまるきり違うところから光が灯りそれがまた伸びる。
そしてまるきり違うところから光が灯りそれがまた伸びる。
ビート「ハミィ!……う゛っ!」
ハミィ「セイレーン!」
ハミィを庇い、ビートがドリームと同じように吹き飛ばされる。
リズム「卑怯よ!出てきなさい!」
ジョーカー「素直に出るわけないでしょう?」
答えながらさらに攻撃が放たれる。
そして今度はタルトを庇いピーチが数メートル先へ転がっていく。
タルト「ピーチはん!」
ムーンライト「バラバラじゃ危ないわ!皆集まって!」
そうして妖精達を中心にプリキュアが周りを囲むように陣形を組むべく皆が走り出す。
ジョーカー「フフ・・・いいですよ。好きなだけ守ればいい。守れるならねぇ・・」
ブラック「言われなくたって守るわよ!」
メロディ「妖精達に手出しはさせないんだから!」
ジョーカー「・・・それじゃぁ、この子はどうしますぅ?」
姿を現したジョーカーの手元には栞が閉じ込められた檻が浮かぶ
ハッピー「栞ちゃん!」
ジョーカー「いいですかぁ?、この子を守りたければ手出しはいけませんよ。妖精かこの子か選んでもらいましょう。ハハハハハ!」
ムーンライト「くっ!どこまで卑怯なの。」
サンシャイン「こんなの、どうしようもないじゃないか。」
栞「皆!私は、私はいいから!妖精たちを!」
ジョーカー「泣かせますねぇ。震えながら可哀想に。こんなやつらと知り合ったせいでまったく。同情しますよぉ。」
ハッピー「私達のせいで・・」
サニー「せ、せや、うちらが栞を巻き込んだんや・・」
栞「ち、違うよ!私、嬉しかった!お弁当に誘ってくれたことも!今日のことも!全部、全部嬉しかったよ!!」
キャンディ「ジョーカー!栞を離すクル!」
タルト「せや、わいらはこれまで何度もプリキュアはんに助けられてきたんや。」
ココ「ココ達が身代わりになれるのなら喜んでなるココ!」
ルージュ「ダメよ!どうせ渡す気なんかないに決まってる!」
ジョーカー「おやおやいいんですかねぇ、そんな態度で。」
攻撃の準備を整えながら悪態をつく。攻撃の規模もこれまでとは比べ物にならないほど大きい。
ジョーカー「それはあなた方次第といったで・・・しょう!!」
そして攻撃が放たれる。
『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!!』
栞「みんなぁぁぁぁぁぁっ!」
激しい爆発と共に妖精もプリキュアも吹き飛ばされ、その場で倒れこむ。
リズム「っう・・・し、栞ちゃんを、」
ビート「くっう・・・、そうよ、離しなさい。」
ジョーカー「しぶといですねぇ、本当に、妖精達すらまだ息があるようでちょっとショックですよ。」
栞「あ゛・・あ・・私のせいで、皆が。」
ブルーム「早く栞ちゃんを、」
ブラック「離しなさいよっ・・・!」
ジョーカー「離してあげますよ、あなた方を始末した後にね。」
再びジョーカーの手元に攻撃のためのエネルギーが集まる。
栞「止めて!お願い!・・・あ、あ゛っぁぁぁぁ!」
悲痛な叫びと共に栞を光が包む。
ジョーカー「く、なんですこれは!」
栞「・・・ここは・・・」
「・・・すまない・・・」
栞の前に立っていた人物から声がかけられる。
栞「あなたは、もしかして夢の中の・・?」
「そうだ、私の名はデスパライア。かつてプリキュアの敵だった。」
「皆の?でもどうして。」
デスパライア「かつての私は溢れくる不安から世界を絶望で埋めようとした。」
デスパライア「しかし、プリキュアが私を不安から解放してくれたのだ。」
デスパライア「だが、遅すぎた。私はプリキュアによって封印されることを選んだ。しかし何とかプリキュアに恩を返したかった。」
デスパライア「仲間だなどと呼んでくれなくともいい。ただ、知りたかった。プリキュア達の希望の源を。」
デスパライア「自分勝手なのは分かっているプリキュア達を救うため、力を貸して欲しい。」
栞「私は何をすればいいの?」
デスパライア「私は封印の外に出られぬ。力の受け皿となって欲しい。・・いいのか?」
栞「もちろん!皆を助けたい気持ちは一緒だよ。それに、きっと皆、デスパライアさんのこと、仲間だって言ってくれると思う!」
デスパライア「・・・そうか、ありがとう。では、いこう。」
栞「うん!」
栞を包んだ光が弾ける。
ビューティ「し、栞さん・・・?」
マーチ「あれって・・」
「希望が導く再生の光!キュアリバース!」
ホワイト「栞さんが・・・」
ハッピー「プリキュア・・・」
ジョーカー「今さら一人増えたところで!」
攻撃の対象を変え、栞、いや、キュアリバースに攻撃を放つ。
リバース「はぁっ!!」
手のひらをかざすと光が広がり攻撃を弾いていく。
ナッツ「す、すごいナツ・・・」
リバース「ドリーム。やっぱり私達、逢ったことがあったんだよ。」
ドリーム「え?」
アクア「どういうこと!?」
リバース「私の中にデスパライアさんがいたんだ。封印の中から、力だけを送ったって。」
リバース「皆に不安の底から救ってくれたお礼がしたいって、そう言ってたよ・・!」
ミント「デスパライアさんが・・・」
ルージュ「私達は封印することしか出来なかったのに。」
レモネード「力を貸してくれるなんて。」
ドリーム「通じたんだよ。私達の心が・・だったら今度は私達が応えなきゃ!」
メロディ「よくわかんないけど、ここで決めなきゃ女がすたる!」
ブラック「遠回りさせられたけど・・・」
マリン「あとはあいつを倒せばいいんでしょ!」
次々とプリキュア達が立ち上がっていく。
ジョーカー「うざい。うざいうざいうざい!もういい!全て消えてしまえ!!お゛ぉぉぉぉぉああああ!!」
ドリーム「ジョーカー、あなたの心も・・・!いくよ!みんな!」
リバース「心をひとつに!!」
『プリキュア!ヒーリングレーーーーーイ!!!!』
ジョーカー「ばかな!なぜ無駄なことをする!絶望を全て消すことなど不可能だというのに!」
ブラック「私達だって失敗もするし後悔もする!」
ブルーム「嫌になって塞ぎ込むことだってある!」
ピーチ「けど仲間がいるから立ち上がれるの!」
ブロッサム「そして悲しんでいる人がいたら手を差し伸べます!」
メロディ「そんなつながりが笑顔を産むって、絶望を消せるって信じるから!」
ドリーム「私達は希望を捨てたりなんかしない!!!」
『はぁぁぁぁぁあ゛ぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!』
ジョーカー「く、ぐ、あぁぁぁぁぁあああああぁ!」
ジョーカーの姿が消えると、ジョーカーの作り出した空間は消え去り、店の前へと戻っている。
咲「終わった・・の?」
フラッピ「そうラピ!みんながまた、世界を救ったんだラピ!」
『・・・やったー!』
全員の顔に笑顔がこぼれる。
満「咲。」
薫「舞。」
咲「満!」
舞「薫さん!」
せつな「ラブ。」
ラブ「せつな!それにウエスター!サウラーも!
のぞみ「はぁ・・安心したらお腹すいちゃったよ~。」
うらら「のぞみさん(汗)」
響(ぐぅぅぅ~)
奏「ひ、響?」
響「いや、その、あははは。」
くるみ「と、いうことは・・・?」
くるみの一言に皆の視線が咲となぎさに向けられる。
なぎさ「な、なによ!私はまだ大丈夫だよ!」
咲「そ、そうよ!私だって!」
美希「ほんとにぃ?」
なぎさ・咲(ぐぅぅぅ~)
なぎさ・咲「あ・・・」
『アハハハハハ』
あかね「そんじゃまぁ、あらためてもう一回お好み焼きパーティーといこか!」
『さんせ~い!!』
おしまい
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