魔法使い「風属性で最強を目指す」を
パクりました。
物理
魔法使いなのに物理属性はおかしいと思うので再安価↓
本当に申し訳ありませんが
火、水、雷、闇、光のいずれかで
安価↓
分かりました。物理で進めます
魔法使い「物理属性で最強を目指す!」
戦士「は?」
武闘家「ふっ」
勇者「なめてんの?」
魔法使い「本気だ!」
戦士「あーはいはい、とっとと魔法唱えようねぇ」
武闘家「やれやれ……ならば、せめてこのくらいはできるだろうな?」ムキムキ
魔法使い「はぁっ!」ヘニョ
勇者「……ぷっ」
戦士「ぎゃはははははは!!」
武闘家「いや、いやそんなに笑っては失礼……ぷふ」
魔法使い「う、うわぁぁぁぁん!!」ダダダッ
「物理」(雷って言ってはダメな気がする)
魔法戦士「風属性で頑張る」
からきましたので。
風でええねんで
物理
勝手に書く
────王都近郊、南の草原
男「……」ボンヤリ
男「しっかしまぁ、冒険者ギルドの資格更新ってのは、なんで毎年やるんだか」
男「しかも規定が変わって、資格章の受け取りは翌日です、だと?」
男「今日の乗合馬車乗れなかったから、田舎行きは4日後だぞ……」
男「……路銀足りるか?」ハァ
ヒィィィィィ!!
男「ん?」
少女「ちょ、ちょっと待ったストップ!すとーーーっぷ!!」
リンクアント『ぎっぎっぎっ』
男「……」
男「おーい、そこの!こっちだ!」
少女「え、あ、はい?!」
男「蟻の餌になりたくないなら、とっととこっちへ走れ!」
少女「あ、は、はいっ!!」スタコラ
男「さて、と……仲間呼ばれる前に片付けるか」コキコキ
男「≪増力≫、≪増速≫、≪烈撃≫、≪堅身≫」パァァァ
少女「はぁ、はぁ、ごめんなさ、はぁ……」
男「……」
リンクアント『ぎぎぎぎっ!!』
男「ふんっ!!」ゴンッ!!
ベシャッ!!
少女「え……?」
リンクアント『…………』グチャァ
男「ここから離れるぞ。奴らは臭いで追ってくる。街中へ」
少女「え、あ、はい……」
男「急げ」
少女「でもあの、その……」
少女「腰、抜けちゃって」
男「……」
…………
……
────1時間後@王都商業区、広場
少女「ほんと、危ないところを助けていただいて、ありがとうございました」ペコリ
男「ま、一応冒険者の端くれだしな」
少女「『冒険者たるもの、助けを求める者あれば手をさしのべるべし』ですね」
男「あれ?」
少女「はい、私も冒険者なんです。まだ駆け出しですけど」
男「ふぅん……つーか駆け出しが一人でリンクアント相手にするなんて……ん?」
少女「どうかしました?」
男「お前、その格好からして魔法使いだろ」
少女「ですけど」
男「じゃあ距離とって≪炎弾≫あたりを連発すれば簡単に倒せるだろ」
少女「あ、それはですね、その……実は……」
男「実は?」
少女「……短剣で斬りつけたらあのザマでして……」
男「なんでまたそんな酔狂な自殺行為を」
少女「だってその……ええと……」
男「?」
少女「私、物理属性で戦いたいんです!!」
男「バカかお前は」
少女「ひどい!!」
男「短剣1本でリンクアントと戦う魔法使いが、バカじゃなきゃ自殺志願者だろ」
少女「だって、私ずっと……」
男「……」
少女「私ずっと、騎士に憧れていて、でもギルドの適性検査じゃ魔法使いで……それで……」
男「……ま、俺も人の事を言えた義理じゃないんだけどな」
少女「え?」
男「ほれ、資格章」ジャラ
少女「その紋章……僧侶、なんですか?」
男「さっきだって、バフ魔法てんこ盛りだったろ」
少女「でも、ワンパンで倒してましたね」
男「鍛えてるからな」
少女「……よーっし!」
男「?」
少女「私も師匠みたいに鍛えて、物理属性最強を目指します!!」
男「……」
眠い
ここまで
オリ…DQFFではない
MMOっぽいイメージで
完結させられるよう頑張るわ
つづき
男「……」
少女「……?」
男「おいちょっと待て」
少女「は、はい?」
男「今の発言、おかしい部分あったな?」
少女「あ、やっぱり最強は言いすぎですかね?でもやる以上は一番を目指せ!っておばあちゃんが……」
男「その前」
少女「物理属性」
男「それもそこそこおかしいけど、その前」
少女「鍛えて」
男「その前」
少女「私も師匠みたいに」
男「俺は弟子をとったつもりはないんだが?」
少女「いやいやいやいや、ご謙遜ご謙遜」
男「意味が分からない」
少女「つまりですね」
男「おう」
少女「私に、武器での戦い方を教えてくれる人、それがあなた!」デデーン!!
男「断る」
少女「なんでですか!」
男「わざわざ駆け出しの冒険者の可能性を潰す必要なんかない。悪い事は言わんから、魔法を学べ」
少女「前衛の戦士や騎士の後ろで、ごにょごにょと早口言葉をつぶやけってことですか」
男「それが世間一般の、正しい魔法使いの姿だと思うが?」
少女「騎士に憧れる私の気持ちは?!」
男「そんなもん、魚のエサだ」
少女「嫌ですよ、そんな……とにかく、そんな……絶対イヤ!」
男「はぁ……」
少女「私は師匠についていきますから!」
男「だ・め・だ」
少女「何でもします、掃除洗濯夜伽料理金策暇つぶしに子守唄まで!」
男「全部ひとりで出来る……つーか、夜伽の意味知ってて言ってるか?」
少女「とにかく師匠、私に戦い方を教えてください!」
男「おーけい、そこまで言うならテストをしよう、とても簡単だ」
少女「……どんと来い、です」
男「よし、腹に力を入れろ、息を吸って、吐いて、吸え」
少女「すぅ、はぁ、すぅ……」
男「……悪い」ゴン
少女「げふっ?!」ゴボッ
男「女を殴るのは主義に反するんだが」
男「これに懲りたら変な事考えずに真っ当な道を歩けよ、じゃあな」クルン
男「……」
少女「……」
男「…………」
少女「…………」ギュ
男「……そのズボンを掴んでいる手を離してくれ」
少女「1発耐えるのが、試験なら……合格、ですよね……?」
男「……」
少女「で、ですよね……ししょ……うぅ……」
男「お前……」
少女「うぷ」エレエレエレ...
男「いや本当にすまん」
男「……とりあえず話を聞いてやる、そこの飯屋でいいな?」
少女「はいぃ」
男「ほれ、水」
少女「ありがとうございます……」イテテ
男「つか水筒やら鍋やら、冒険者の必需品だろ」
少女「いや、街のそばならいらないかと……」
男「嘘つけ、どうせ回復薬買うのに手一杯で旅支度にまで回せないんだろ?」
少女「うぐ……」
男「図星か」
少女「図星です……よく分かりましたね」
男「俺だって、クエストの報酬と回復薬や食材の収支がギリギリだった時があるしな」
少女「そんな苦難の過去を乗り越え、今の師匠があるんですね、すごいです!」
男「ナチュラルに師匠って言うのやめろ」
店員「いらっしゃいませー!お二人ですかー?」
男「ああ、とりあえずエール2つ」
少女「あの、私……」
男「おごってやる。路銀は明日いくつかクエストで稼げばよかろう」
少女「さっすが師匠!」
男「だから師匠と……いや、どうせ否定しても言い続けるか」
店員「はーい、エール2つ!」
男「野菜サラダ、チキンの照り焼きと……なんにする?」
少女「じゃあ、レッドサベージのすね肉煮込みで」
店員「はーい!」
男「おごる側より高いもん頼みやがって……」ボソリ
少女「じゃ、じゃあ、いただきます」
男「おう、今日も一日おつかれさん」ガチャ
少女「ごく、ごく、ごく……ぷはっ、これ美味しいです!」
男「そりゃよかった」
少女「おかわりしてもいいですか!おねーさーん!おかわりー!」
男「おい許可出す前に頼むな」
少女「でへへへ」
男「ところでよぅ」
少女「はいっ!」
男「物理属性って何?」
少女「……うーん」ポクポクポク...
少女「ぐーぱんです!」チーン!!
男「……」
男「潔い答えだな……頭悪そうだけど」
少女「頭悪そう?!」
男「少し質問するぞ」
男「魔法使いの初期講習やったなら分かる話だと思うが」
少女「ど、どんと来いです」
男「≪礫弾≫は何属性?」
少女「土属性です」
男「≪風刃≫は?」
少女「風属性です。バカにしてます?」
男「いや。じゃあ≪風刃≫で岩を動かして、崖の下にいるモンスターを押しつぶしたら、それは何属性だ?」
少女「……つ、土、いや、風、あ、あれ?」
少女「攻撃したのは岩なんだから、土……でもそれは土属性魔法じゃないし……でも風属性じゃないよね……」
男「物理属性なんてもんは無い。少なくとも、王立魔法機関のいけ好かない魔法使い達が考える屁理屈の中には無い」
男「でもさっきの例えは間違いなく、魔法を起点にした物理的な力による攻撃だ」
男「物理属性、と言えなくもないのかもな」
少女「う、うぅん……分かったような分からないような……」
男「俺も、丸め込んでいるような気がしてならん」
少女「でも、いいんです!私、師匠についていくって決めましたから!」
男「よくねぇ」
少女「なんでダメなんですか、師匠!」
男「そうだな……まず主流にはなれない」
男「俺だって今、パーティを組んでいるわけじゃないし、ギルドのパーティ募集にひっかかった事もない」
男「強くなるのに時間はかかるし、人から理解されるわけじゃない」
少女「じゃあなんで……師匠はその道を選んだんですか?」
男「……俺も最初は、回復役に徹するつもりだったさ、でも」
少女「でも?」
男(『俺はお前を守れる力が欲しい』……か)
男「……仲良しごっこが性に合わなかったのさ」
少女「それって、話し下手ってことですよね?」
男「ちがう」
少女「私は魔法使いに適性があると言われました、重装備に身を包んで、盾となるだけの力はない」
少女「でも、魔法を使いこなす力がある、何もない場所に炎や水を生み出す力がある」
少女「その力で誰かを守りたい、その気持ちは……どこに持って行けばいいんでしょうか……」
男「……」
少女「わたしはっ!」ドンッ
少女「……ひっく、なんれしたっけ?」ヒック
男「お前、もう酔ったのか?」
少女「なんれすかこのおいひいジュースのせいれす……せいなのれ……」
男「……」
少女「きもちわるい」ウプ
男「まておいまて頼むから、ちょっとおねーさん桶貸して!!」
…………
……
少女「ししょー」ムニャムニャ
男「あーあー……おい、宿どこなんだ?」
少女「ししょうのところ……」
男「……そういう事、男の前で言うんじゃねーよ」
少女「ししょー、わらひ、きしに……あのひとみたいに……なりまひゅから……」ムニャムニャ
男「……ったく」
男「人生初の弟子がこんな奴とはなぁ」ハァ
スレ序盤のせいで損してるなこれ、普通にスレ立てした方が伸びそう
続きに期待
>>45-47
ありがとう頑張ります
────????@翌朝
少女「う……うん……」ズキズキ
少女「あ、あれ?わたしいつの間にベッドに……」
男「俺が運んだんだ」
少女「……」
少女「きゃあああっ!!」ソソクサ
男「うわむかつく反応だわ。誰が飯代出して、ここまで運んで、部屋とって、寝かせたと思ってるんだ?」
少女「う、それは……た、いたたたた……」
男「二日酔いか、ま、いきなり酒を飲ませたのは悪かった」
少女「あ、いえ、ご迷惑を……」
男「ついでに言うが、俺はお前みたいなちんちくりんに欲情するほど飢えてない」
少女「そ、それは女の沽券に関わる話ですね……いたた……」ズキズキ
男「ほれ、着替えて行くぞ」
少女「ど、どこへですか?」
男「ギルドに決まってるだろ。パーティの登録だよ」
少女「え、え、それって……」
男「おら、師匠より遅くまで寝てる弟子がどこにいる、急げよ」
少女「は、はいっ!!」ガバッ
少女「……って、あの、師匠……さすがに師匠といえど、着替えは見られたくないんですけど」
男「おう、すまんすまん」ガチャ
少女「……」フゥ
宿屋「昨夜はお楽しみでしたね、旦那」
男「余計な事言ってんじゃねぇよ、ほれ」ドサッ
少女「?」
宿屋「まいどあり~」
男「……ったく」
少女「師匠、お楽しみって何ですか?なんか楽しかったんです?」
男「……お前なぁ」
少女「?」
男「……ところで、装備はそれだけか?」
少女「はい」
男「初期講習の修了時にもらえる奴じゃねーか」
少女「だから駆け出しなんですって」
男「ギルド行ったら、武器防具をそろえるか……ああ、さらば路銀」
少女「も、申し訳ないです……」
少女「おお、おおお!ぴったりです、師匠!」
男「ん、ああ、そりゃあ良かった」
少女「でも師匠は素手なのに、なんで私は短剣なんですか?」
男「んー、説明するのめんどく……いや、長くなるからな」
少女「今面倒くさいって言いかけました?!」
男「……ったく、分かったよ説明する」
男「俺の戦闘スタイルは、バフ魔法をかけて自己強化を重ねて一撃を重くしてる」
男「元々素早いほうじゃない、ってのもあるしな」
少女「はぁ」
男「で、魔法使いの場合、一撃の威力を上げるのには限界がある。バフ魔法も僧侶ほど持ってない」
少女「です、ねぇ」
男「だから、速度と手数でかく乱して……」
少女「相手の隙に必殺の一撃を、ですね!」フンス
男「ん、まぁそうだな。そういう戦術と、基本的な武器の使い方ぐらいは教えてやれるさ」
少女「よろしくお願いします、師匠!!」
…………
……
少女「たぁっ!!たぁっ!!」
男「振りが遅い、もっと速く!」
少女「えいっ!」
男「振る時に力を入れすぎだ」
少女「でも力抜いたらスッポ抜けるんですけど?!」
男「無駄な力は余計に速度を殺すぞ、体で覚えろ」
少女「うぐ、望む、所、ですっ!!」
男「次、そこの木の幹に向かって突きを1000回」
少女「桁が1つ違いませんか?!」
男「おや、1万回やりたかったか、失礼失礼」
少女「いや、千回、千回やります!やりますよ!!うわー、すごーく千回素振りしたーい!!」
男「おう」
少女「1、2、3……」ブン、ブンッ
男「……」
少女「24、25……」
男「スジはよさそうだ。脚を踏み込む時、もっと前に体重をかけろ」
少女「はいっ!」
男「右足を前に、地面を蹴った足指、膝、腰、背骨、肩、肘、その延長線上が切っ先だ。力を上手く伝えろ」
少女「はいっ!!90、91……」
男「目標は木の表面から10cm内側だ」
少女「え?」
男「いいか、見とけ」
男「木の表面を突こうと思うと、無意識にブレーキがかかる」パシッ
男「だから、その向こう側を。あくまで木の表面を刃が通る時は最高速度で通るように」メキッ!!
少女「う……やってみます」
男「じゃ、1から」
少女「え、えええーっ?!」
少女「ふっ!!ふっ!!」ブン、ブンッ
男「左手が下がってる。攻撃する時は防御が手薄になる。左手のガードは下げるな!」
少女「はいっ!!」
男「振りが遅い!コンパクトに!」
少女「はいっ!」
男「攻撃のモーションが終わったらすぐに手を引くんだ、そこを狙われるぞ!」
少女「は、はい……208、9、10、11、あ、師匠今何時でしたっけ?」ブンッ!!ブンッ!!
男「ん?そろそろ12時だが?」
少女「13、14、15……」シレッ!!
男「おい」
少女「は、はい?」
男「1からな」
少女「は、はいぃ~」
…………
……
男「今日はここまで」
少女「……」グッタリ
男「まぁ初日だしこんなもんだろ」
少女「……もう腕上がりません」
男「仕方ねぇなぁ。旨いステーキ出す食堂で好きなだけ食っていいぞ」
少女「やったー!」バンザーイ
男「ほう、しっかり上がるじゃないか」
少女「うぐ、卑怯ですよ師匠……」
男「本格的に筋肉痛で腕が上がらなくなるのは明日からだ。覚悟しとけ」
少女「はぁい……」
男「ま、そうならんように薬草もみこんだり、マッサージしたり、包帯巻いたり……ケアも教えてくからな」
少女「はいっ!でもまずは……」クキュルル...
男「腹ごしらえだな」グゥゥ
店員「いらっしゃいませー」
男「とりあえず、肉とサラダ、エール1つと……」
少女「あ、エール2つ、サラダの玉ねぎ抜いてください」
男「金を出すほうがメニューを決められるんだよ、だまってろ」
男「こいつの注文は無視な、サラダは玉ねぎ大盛りにして、エール1つ、ニンジンジュース1つ」
少女「お、横暴です師匠!」
男「うっせぇ。体を作るには肉と野菜と穀物、バランスのいい食事が大事なんだ」
少女「ぐぬぬ」
男「そういえばよう」ムシャムシャ
少女「ふぁい……んぐ、はい?」
男「お互い、何も知らないんだと思ってな。出身地とか」
少女「え、ああ、いいじゃないですかそんなの。過去より今ですよ、師匠」
男「一応、年頃の女の子を預かる身としては後で誘拐犯だと騒ぎ立てられたくないんだ」
少女「そんなに犯罪者顔じゃないと思いますよ、むしろイケメンの類じゃないですか?」
男「お前は人を褒めてるんだか、けなしてるんだか……」
少女「んーとですね、褒めてます褒めてまふ」モグモグ
男「食うかしゃべるか、どっちかにしとけ」
少女「じゃあ食べます」モグモグモグ
男(けっこういい食べっぷりだよな、こいつ)
男「おら、器用に玉ねぎ避けてんじゃねぇ」ドッチャリ
少女「?!」
男「……じゃ、俺の話から始めるか。玉ねぎ食いながら聞いとけ」
少女「ふぁーい……」モシャモシャ
男「普段は田舎の村の教会に住んでる」
男「数年前までは普通に僧侶として回復役だったんだがな」
男「パーティを組んでたし、クランにも属していた」
少女「……」モグモグ
男「……おい」
少女「聞いてます、聞いてますよ?ほうほうそれでそれで?」
男「あーもう、話すのがバカらしくなってきたな」
男「とにかく、思うところあってクランも抜けて気ままに一人だ」
少女「昨日からは2人です」
男「1と3分の1ってところだろ?」
少女「おお、割と私の評価高いですね!」
男「……どんだけ自己評価低いんだ」
男「まぁとにかくだな、世間様が求める僧侶の姿に疑問を覚えてだな」
少女「それで……僧侶なのに素手なんですか」
男「まぁ、な。最初は斧とか槍とか、色々試してみたんだが……」
少女「拳が一番合っていた、ってことですか?」
男「いいや、素手で戦うのが一番金がかからない」
少女「え、えー……なんか世知辛い理由ですね」
男「お前な、その世知辛い金ってやつが世界を動かしてるんだ仕方ないだろ」
男「武器がないと利益の出るクエストに参加できない、クエに参加するのには体力がないといけない」
男「その体力つけるのに飯食う金は、武器を質屋に入れないと手に入らない」
少女「わー、なんて素敵な負のループ……」
男「そうならないように、しっかりと収支がプラスになるような生活をしろ」
男「具体的に言うと、肉食いすぎるな草を食え。酒もだめだ」
少女「玉ねぎは草じゃなくて根っこだから不要……」
男「食え」
少女「ふぁーい……」
男「で、お前はどんな事情で冒険者に?」
少女「実はですね……親は知らないんですよ、冒険者ギルドに入ったってこと」
男「家出か?」
少女「王立魔法学院に入学する、って嘘ついて試験受けて合格して、入学金ガメてトンズラこいたんです」
男「……」プッ
少女「笑わなくてもいいじゃないですかー」
男「いや、いい根性してるよ」
少女「父も母も、魔法使いなんです。だからあそこに入学させることに躍起になっちゃって」
男「……自分の生き方を人に決められたくない奴が二人、か」
少女「1と3分の1じゃなかったんですか?」
男「……そのやる気と行動力だけは評価してやる。生き方についてはな」
男「戦力は別。1人と4分の1だ」
少女「減ってますよ師匠ー」
ここまで
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