アイマス百合監禁SS集 (327)
・過激な表現あり。グロ系はなし。
・キャラ崩れの可能性あり。
のろのろと書いていきます。どうぞ。
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1話 あなたを、照らす
ボーカルレッスンを終え、一旦事務所に戻ろうと廊下に出たところで、見慣れた人を偶然見つけた。
汗だくだ。首にタオルをかけている。そういえば、今日はダンスレッスンだ、と言っていた気がする。
向こうはこちらに気付いてない。私は歩きながらその人に声をかけた。
「春香」
「うん?」
ぴくりとして、こちらを振り向く。
あ。と、私の顔を見て、さっきまでの疲れた顔がすぐに眩しい笑顔になった。
「千早ちゃん。偶然だね!」
きっとレッスンで疲れているというのに、彼女は小走りでこちらに向かってくる。
「ええ、そうね。レッスンはもう終わったの?」
私がそう聞くと、嬉しそうに彼女は答える。
「うんっ!あのね、今日はバッチリだったよって、先生に褒められちゃったんだ。えへへ」
まるで私を照らす太陽のように、あたたかい笑顔。
いつも一緒で、だからこそ一緒にいると安心できる、そんな存在。
天海春香。
「あ、千早ちゃんもレッスン終わり?」
「そうよ。良かったら、一緒に帰らない?」
「もっちろん!上着とってくるから、ちょっと下で待っててね」
やや早歩きで戻る春香の背中を見届けてから、ゆっくりと階段を下り、入り口へ向かった。
………すっかりオレンジ色に染まった空をしばらく眺めていると、後ろから、走る音と、春香の声が聞こえてきた。
「ごめーん、お待たせー!」
そんなに急がなくてもいいのに。と思う反面、心の奥では嬉しいと思ってしまった。
春香のように、とはいかないが、軽くほほえんで答える。
「帰りましょうか」
「うん、………わぁ、夕焼け、キレイだね」
春香が、空に目を奪われながらが言う。
私も改めて空を見上げ、そしてちらりと春香の横顔を見た。
本当に綺麗だ。
一緒に帰ると言っても、実際はプロデューサーが車を止める駐車場までの十数分程度の距離だけ。
けれども、春香と二人きりで話せる時間は、長い短いに関わらず嬉しい。
「ね、千早ちゃん。この前、千早ちゃんが出てるドラマの最終話見たんだけど、やっぱり千早ちゃんはすごいなぁって思っちゃった」
そのドラマの撮影は、私の役や話が気に入っていたこともあって楽しいものだった記憶がある。
けれども、いざ面と向かって褒められるとやはり恥ずかしい。
「そ、そうかしら……」
「うんうんっ。すっごく役にハマってる感じで、同じシーン何回も見ちゃったり!」
彼女の言葉はいつも真っ直ぐで、お世辞は混ざってない。だからこそ、照れる。
「あーあ、私も千早ちゃんみたいになれたらなー」
「私みたいに?」
「うん。だって千早ちゃんって、いつもクールな感じで、でも尖ってたりするわけじゃなくてちゃんと優しいし、歌もすっごく上手だもん」
そして、あっ!と慌てて両手を振りながら続ける。
「ち、違うよっ!?クールっていっても、冷めてるとかそういうことじゃないからね!」
別に私は気を悪くしているわけでもないのに、急に慌てふためく春香を見て、やっぱり春香はこのままが一番良い、と思った。
「もう、私は何も言ってないでしょう?………ふふっ」
そして、自然に笑いがこぼれた。
お互いの番組やドラマ、CDなどの話で盛り上がっていると、あっという間に駐車場に着いてしまった。
「あ、プロデューサーさん、もう来てるね」
駐車場の入り口近くに停めてあるのは見慣れた車。乗っているプロデューサーがこちらに気付き、軽く右手を振った。
「乗ろっか」
「ええ」
がちゃり、と車のロックがはずれる音を聞いてから、お互い後部座席に乗る。
すぐには出発せず、プロデューサーがこっちを軽く見て話す。
「お疲れ様。どこか寄りたい所とか、あるか?」
「んー、私は特に無いですけど……千早ちゃんは?」
「私も特にありません」
「そうか。じゃあ、事務所に戻って、解散だな」
プロデューサーはそう言ってハンドルを握りなおし、アクセルを踏み込んで車を動かし始める。タイヤの下の小石と小石が擦れる音が聞こえた。
駐車場から出ると、今度は前を向いたまま話す。
「今日はどうだった?何か上手くいかなかったこととか無いか?」
「あ、大丈夫でしたよ!今日は一回も転んでませんから!」
少しズレた回答に、思わずにやっとしてしまう。
「まあ、そこじゃないんだが………でも上手くいったみたいだな。千早は?」
「私も、いつも通りできました」
私がそう言うと、プロデューサーはうんうん、と頷き、締め括るように言った。
「よし、次もその調子でな」
「はい!」
「はい」
不思議と、次もきっと上手くいくと思わされるような何かが、この人にはあった。
その後は、車内で春香と雑談をしていた。
プロデューサーはこちらから話しかけない限りあまり話には参加しない。
しかし、ミラー越しに少し見える表情が時々変わるところを見ると、話に興味が無いわけではなく単に気を使ってくれているということがわかる。
彼は良い人だ。
何にだって一生懸命で、私たちのことをいつも考えてくれていて、プロデューサーとしては二重丸に花が付くほどだろう。
───だからこそ、きっと春香はこの人に惹かれて。
───だからこそ、きっと私はこの人に───
嫉妬を、している。
自分が嫌いになりそうなほどに、醜く。
……事務所に着く頃には空はオレンジ色を失ってすっかり黒くなり、レッスンの疲れもあって少し眠気に誘われた。
プロデューサーがホワイトボードの横に立ち、明日の予定の確認を済ませると、最後に一言言った。
「皆、お疲れ様。明日も頑張ろうな。それじゃ、解散!」
それを聞くと、各々が何かしら言ってから、事務所から去っていく。
「お疲れ様でしたぁ」「おつかれー、兄ちゃん!」「おやすみなの、ハニー。……あふぅ」「おつかれさまでしたー!」
私と春香も、特にどちらが何を言ったわけでもないが一緒に歩き、
「お疲れ様でした!」
「お疲れ様でした」
と言って事務所から出て、階段を降りる。
手すりはすっかり冷たくなっていて、無意識に軽く触れた時に驚いた。
階段を降り終わったところで、ふぅ、と春香が空気の冷たさを実感するように息を吐いた。
「もう冬だね」
「そうね」
すっかり風は冷たい。喉の調子に、より一層気をつけなければならない季節がやってきた。
「あ。そうだ、千早ちゃん」
「何かしら?」
「明日って、私と千早ちゃんの予定、何も無かったよね?」
あまりアイドルとして喜ばしいことではないが、確かに無い。
「ええ。どこか行きたいところでもあるの?」
少しの間、んー、と春香が考え、言う。
「どこ、ってわけじゃないんだけど、よかったら一緒にお出かけかなにか、したいなーって……」
そして、胸の前で手を合わせ、
「だめ?」
と言ってきた。
可愛らしい仕草に一瞬返答を忘れかけた。
「もちろんいいわ」
「ほんと!?よかったぁ………あ、千早ちゃんは、どこで何がしたい、とか、ある?」
「そうね、じゃあ───」
どこがいいだろう。遊園地、レストラン、ボウリング、カラオケ…………
沢山思い浮かぶけれど、その中から私があえて選んだのは、自分でも思いもよらない場所だった。
「───私の家なんか、どうかしら?」
なぜそう言ったのかはわからない。しかし、きっと春香が自分の家にいる、ということに対して、満足感を得たかったのだろう。
想定外の答えに、春香も少し驚いているようだった。
「千早ちゃんのお家?じゃあ、一緒にお菓子でも作ろっか!」
………半ば血迷ったような事を言ったおかげで、春香とお菓子を作る約束を取り付けることができた。
帰ってきたらとんでもない量のレスが付いてて乗っ取りか何かかと思ったら、これが荒らしってものなんでしょうか
あと、酉つけたほうがいいとのレスがどこかにあったので付けました。拙い文章ですが続けます。
「あ、千早ちゃんもレッスン終わり?」
「そうよ。良かったら、一緒に帰らない?」
「もっちろん!上着とってくるから、ちょっと下で待っててね」
やや早歩きで戻る春香の背中を見届けてから、ゆっくりと階段を下り、入り口へ向かった。
………すっかりオレンジ色に染まった空をしばらく眺めていると、後ろから、走る音と、春香の声が聞こえてきた。
「ごめーん、お待たせー!」
そんなに急がなくてもいいのに。と思う反面、心の奥では嬉しいと思ってしまった。
春香のように、とはいかないが、軽くほほえんで答える。
「帰りましょうか」
「うん、………わぁ、夕焼け、キレイだね」
春香が、空に目を奪われながらが言う。
私も改めて空を見上げ、そしてちらりと春香の横顔を見た。
本当に綺麗だ。
アイマス百合監禁SS集 URI
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[]
・過激な表現あり。グロ系はなし。
・キャラ崩れの可能性あり。
のろのろと書いていきます。どうぞ。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2014/11/16(日) 15:58:16.72 ID:2W2orI3u0
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
屑百合豚死 ね
2014/11/16(日) 16:10:10.51 ID:J0qYJpPDO
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
期待
2014/11/16(日) 16:10:54.94 ID:MXgtTHULo
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
ふむ期待
2014/11/16(日) 16:27:51.90 ID:DhIEdr500
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[]
1話 あなたを、照らす
ボーカルレッスンを終え、一旦事務所に戻ろうと廊下に出たところで、見慣れた人を偶然見つけた。
汗だくだ。首にタオルをかけている。そういえば、今日はダンスレッスンだ、と言っていた気がする。
向こうはこちらに気付いてない。私は歩きながらその人に声をかけた。
「春香」
「うん?」
ぴくりとして、こちらを振り向く。
あ。と、私の顔を見て、さっきまでの疲れた顔がすぐに眩しい笑顔になった。
「千早ちゃん。偶然だね!」
きっとレッスンで疲れているというのに、彼女は小走りでこちらに向かってくる。
「ええ、そうね。レッスンはもう終わったの?」
私がそう聞くと、嬉しそうに彼女は答える。
「うんっ!あのね、今日はバッチリだったよって、先生に褒められちゃったんだ。えへへ」
まるで私を照らす太陽のように、あたたかい笑顔。
いつも一緒で、だからこそ一緒にいると安心できる、そんな存在。
天海春香。
2014/11/16(日) 16:30:18.02 ID:2W2orI3u0
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
うぉ
すげ
2014/11/16(日) 16:39:06.55 ID:GyNwEGv70
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[]
「あ、千早ちゃんもレッスン終わり?」
「あ、千早ちゃんもレッスン終わり?」
「そうよ。良かったら、一緒に帰らない?」
「もっちろん!上着とってくるから、ちょっと下で待っててね」
やや早歩きで戻る春香の背中を見届けてから、ゆっくりと階段を下り、入り口へ向かった。
………すっかりオレンジ色に染まった空をしばらく眺めていると、後ろから、走る音と、春香の声が聞こえてきた。
「ごめーん、お待たせー!」
そんなに急がなくてもいいのに。と思う反面、心の奥では嬉しいと思ってしまった。
春香のように、とはいかないが、軽くほほえんで答える。
「帰りましょうか」
「うん、………わぁ、夕焼け、キレイだね」
春香が、空に目を奪われながらが言う。
私も改めて空を見上げ、そしてちらりと春香の横顔を見た。
本当に綺麗だ。
体から湯気が出ているような熱がまだ残っているうちに、そそくさとパソコンでクッキーの作り方を調べる。
とりあえず、『クッキー 作り方』で大体ヒットするだろうか。
「…………」
と思っていたら、出てきたのはココナッツクッキー、キャラメルクッキー、焼きチョコクッキー………といった、なんだか難しそうなものばかり。
確かに美味しそうではあるが、これを初心者の私が作れる自信がない。
なので、前のページに戻り、検索ワードを『普通のクッキー 作り方』に変更して再検索をかけた。
すると、文字通り『普通のクッキー』の作り方がずらずらと並んだ。無難に一番上のサイトを開く。
そのページには事細かにクッキーの作り方が載っていて、文を読むだけでも大体のイメージは出来、確かに一番上に来るにはちょうどいいサイトだ。
思っていたよりも簡単なような気がしてきた。これなら、春香に少し教えてもらう位でなんとかなりそうだ。
文章を繰り返し読んでるうちに体も冷めてきて、瞼も重くなったので、パソコンの電源を落としてベッドに向かった。
シーツと掛け布団はかなり冷たくなっていて、体温で温まるまでは眠れそうにない。
部屋の電気を消して、冷たい寝床に潜りこんだ。
なるほど、建て直ししてみます。
正直1からコピペして貼り直すのは面倒ですが、多分途中からだと訳もわからないと思うのでひとまずその辺りの作業します。
立てましたけどやっぱりそっちにも来たので適当に書き溜めておきます。
一日中って怖い。何が原動力なのか・・・
このSSまとめへのコメント
荒らしがやばかったなこれ