美穂子「ずっと夢に」京太郎「見てたこと」 (54)
以前に細々と書いてて落ちたスレの続きです。
タイトル通り京キャプで、昔馴染みだった設定。
たまに濡れ場があったりなかったりするので注意。……というか、話の切れ目の関係でこのスレの頭からちょっとそういうのありますが。
前スレ
美穂子「京太郎くん!」京太郎「……美穂子姉」 - SSまとめ速報
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再開とな 酉は付けないの?
ーーーーーーーーーーー?
京太郎が重い瞼を開けたとき、彼は何かを抱き抱えているのに気がついた。
覚醒してから間もないため意識もそぞろであり、その何かの背後に回していた手を自分の体へと回り込ませた時、
「ん………」
全く意図せずして触れたその膨らみの柔らかさと共に発された甘く気怠い喘ぎに、京太郎は煽情と戦慄が同時に湧き上がっていた。
にわかに鮮明になった意識だが、飛び起きようとする反射だけはどうにか抑えこんで自身の状況を確認する。
無論、この腕の中にいるのが誰かなどというのは言うまでもなく理解していたが。
「すぅ……すぅ……」
まるでお手本のような寝息を立てるその"彼女"は、まるで天使のような滑らかな白い肌をし、その金色の髪は京太郎の鼻孔を余すところ無く擽ってくる。
そして、彼女はーー自分と同じくーー共に纏っているシーツ以外は何も身につけていないのだ。
必然、彼の目にはある一点が目に止まり……
「……」
何かのスイッチが入ったように緩やかにその胸へと手を伸ばし、今度は自らの意思でそれを揉みしだいていた。
ギリギリ手の中に収まりきらないほどの美巨乳をむにゅむにゅと五指で掴むように押し込み、その弾力感を愉しむ。
「ん……ふっ……」
その動かすたびにゆさゆさと、あるいはプルプルと震える様子にぞくりとした興奮を覚えながら、そのピンク色の先端を人差し指と中指の第二関節で摘みこんだ。
「ん……んんっ……!」
感じているようなくぐもった声にふとした罪悪感を感じつつもさらなる愛撫を求めて顔をシーツの中へと潜らせようとした時ーー
「……あ……」
その琥珀色と碧色の瞳がしっかりと自分の顔を捉えていた。不自然なほどニコニコとしながら。
>>2
即レスすぎて驚愕した
すっかり忘れてた、確かこれだった気がするけどこれで合ってたかな…
気を取り直して続き投下
「寝込みを襲うってのは感心しないわよ?京太郎」
「………」
ぐうの音も出ない。
実際問題として京太郎は多分彼女が起きなければそれこそ行くところまで行っていただろう。
だが、そもそも論で昨日の今日で我慢できるものか。そう反論しようと思ったところ、
「女の子には心の準備ってものがあるんだから……」
そう俯きながら答える美穂子の未だ未通女であるかのような表情に京太郎は息を呑むしかなかった。
「……反則だよ」
内心がそのままこぼれ落ち、京太郎は嘆息する。
そうして、心の準備ができたとばかりに美穂子がゆっくりと顔を近づける。
その色違いの瞳に吸い寄せられるように二人の唇が――
「うわぁっ!!」
「「!?」」
バターン、と扉がけたたましく開け放たれ、二人は瞬時にシーツを体に重ねて硬直した。
「いたたた……」
「もう、何やってるのよあなた。折角良い所だったのに」
「お、お父さん!お母さん!?」
美穂子が肩をひくつかせながら悲鳴にも似た呼びかけを行う。
彼女が言った通り、ドアから飛び出てきた二人は美穂子の御両親であった。
崩れきった体勢を冷静に立て直すとケロリとした顔でその父親は言った。
「久し振りだね京太郎くん。君が美穂子の男となってくれるなら僕は――はがっ!?」
「いいから出て行って!今すぐ!!」
お尻の下にあった枕を右手だけで思い切りぶん投げられ、父はフックを顎にもらったようによろけた。
続けて手近にあった目覚ましを投擲体制に入った美穂子を慌てて京太郎が押し留め、無言で母親とアイコンタクトを取り、頷く。
そうして母親が――その豊満な胸を押し付けながら――父親を後ろから羽交い締めにし、最後ににこりと笑って扉を閉めた。
「…………」
「…………」
あまりの事に互いに動揺を隠せなかったものの、兎にも角にも話をしようと京太郎は服を羽織り始めた。美穂子もまたそれに倣う。
「その……なんというか、相変わらず奔放な人達だね」
「ええ。折角いいところだったのに、もう」
あの空気を読めないのは遺伝だろうなぁ、とは当然言わなかった。
「改めて、久し振りだね京太郎くん。僕はとても嬉しいよ」
片頬に思い切り真っ赤な紅葉が貼り付けられながら差し出された手を、京太郎はしっかりと握り返す。
「……一応聞いておきますけど、なんであんな?」
「何、なんのことはない。裏口からこっそり帰ってきて娘たちの様子を伺おうとしたらドアが微かに開いていたからそのピロートークをぶへぇ!?」
「い、一体いつから見てたのよ!?」
開いた片方にキリスト教よろしく紅葉が追加され、実にバランス良い顔となる。
「あなたが起きたところ辺りからよ。2人の世界に入ってて気が付かなかったみたいだけれど」
「~~~~っ!!」
さめざめと泣く(振りをしている)父親に代わって母親が答える。
美穂子は耳まで真っ赤になって俯いたが、京太郎は半分諦観もあってか苦笑するに留めることができた。
「ま、そこのも言ってたけど、私も君でよかったというのは同じよ。京太郎くん」
「……はい、ありがとうございます」
日本人離れした流れるような金髪と両目ともの碧眼。
そんな美穂子の母からの心からの賞賛を受けて、京太郎もまた真摯に言葉を返していた。
「差し当たって、今日はどうするのかしら?京太郎くん」
朝らしくさくっとしたトーストとベーコンエッグを美穂子母から振る舞われつつ、京太郎は右手を口元に当てて考えこんだ。
もっとも彼女もそれをポーズだと理解しているらしく、京太郎はこういう所も似ているなと苦笑する。
「――美穂子が構わないのであれば、学校をさぼってどこかに出かけたいと思っています」
「おお!お熱いねぇ、美穂子だなんて」
「あなたは静かにしてて」
「むぐっ」
言葉は刺々しいもののウィンナーを極めて自然な動作で彼の口に放り込む辺り、本当に仲睦まじい事だなと京太郎は感じた。
「美穂子はそれでいいの?」
「……本当はよくないけど。今日一日ぐらい、京太郎と二人きりでゆっくりと、心ゆくまで遊びたい。そう思うわ」
「……ふふっ。本当にあなた達お似合いね。私達の若い頃にそっくりだわ」
そうしてすぐ横へ飛んだ柔和な視線の先には、親指を上に立てて陽気な笑顔を放つ美穂子父がいた。
「ああ!青春短し恋せよ乙女ってな!ははははは」
「私達はもうすぐ仕事に出るけど、京太郎くんはあなたの服使っていいからね。背格好も同じぐらいだし」
「すみません。助かります」
「いいってこと!存分に使ってくれ」
制服しか持ってなかったので自宅に一回帰るしかないと思っていた京太郎としてはありがたい申し出だった。
身支度を整えていた所、仕事へ向かう美穂子の両親を見送ろうとした時、
「改めて言うまでもないと思うけど――まだ孫の顔には早いからね」
去り際に放たれたバカップル1のお言葉にバカップル2は揃って肩を竦めるしかなかった。
書き溜め投下終わり
実はもうちょっとあるんだけどキャプテンの誕生日ってのにさっき気がついたので慌ててキリが良いところまで投下
いきなりオリ設定で両親出したけど今後話に絡むことはほとんどないので
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