JK1「んでさぁ」 JK2「……」(52)


ガタン ゴトン

jk1「今日さ、後ろにいた子、友達と一緒に受けたけどその子落っこちちゃったって言ってたじゃん? うちらってラッキーだったのかもね、ああいう子がいる中、うちら一緒に受かったじゃん」

jk2「それもう三回聞いたけど」

jk1「あ、そっか」


ガタン ゴトン

jk1「ねぇ……もし世界が滅亡したらどうする?」

jk2「……どうもしない」

jk1「えーウチだったらハイジャックならぬ電車ジャックとかしちゃうんだけど」

jk2「……ここ、電車なの忘れずに」

jk1「ほ、本気じゃないかんね!!」


ガタン ゴトン

jk1「授業中に殺人鬼がいきなり来たらどうする?」

jk2「矢で頭を狙い撃つ」

jk1「お、お前……」


ガタン ゴトン


jk1「飴、いる?」

jk2「ん」


ガタン ゴトン

jk1「あ、だるまに目塗るの忘れてた」

jk2「受験のか」

jk1「そう。jk2とおそろいで買った白いやつ」

jk2「受験合格祈願のやつな」

jk1「そう。早く塗りつぶさなきゃ。帰ったら塗ろ」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「私、絶望的に服のセンスがないんだよね」

jk2「……jkになるんだから、もういっそ制服でいいんじゃ」

jk1「その手があったか」


ガタン ゴトン

jk1「矢持ってんの? 貸してー」

jk2「やだよ」

jk1「持ってないの?」

jk2「……」サッ

jk1「うわお」

jk1「おもちゃじゃん」


ガタン ゴトン

jk1「どうぶつの森面白い」

jk2「あんなのつまらん」

jk1「やったことあるんだ?」

jk2「小学生の時な」

jk1「ふーん、おいでよ辺りかな?」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「なんか電車酔いした」

jk2「おいおい……大丈夫か」

jk1「うぷ……気持ち悪いぃ……」


ガタン ゴトン

jk1「……空綺麗」

jk2「……」

jk1「ほんと、勿体無いよね、上向けばいつでも絶景堪能できるのに」

jk2「なんでみんな上を向かないの、か?」

jk1「いや、むしろ天井なんてあるせいでそれに気づかないんだ、だから天井いらなくね? と……」

jk2「そっちか」


ガタン ゴトン

jk1「トゲピーの真似する」

jk1「チョッゲップリィイイィイイイィイイwwwwww」

jk2「電車なの忘れんな!!」バシッ

jk1「が、ガチパンチいひゃい……」


ガタン ゴトン

jk1「痴漢にあったことある?」

jk2「ある」

jk1「まじ!?」

jk2「うん 結構多い」

jk1「大変だね」

jk2「まぁ、痴漢というか、命を狙われているというか」

jk1「アンタ何者だよ」


ガタン ゴトン

jk1「毛剃るとき、よく切っちゃうんだ」

jk2「ズボラってそんなところにもでるんだな」

jk1「特に太腿の後ろ。今日も切りました」

jk2「あ、カットバン」


ガタン ゴトン

jk1「私さー、修学旅行とか心底めんどくさかった派」

jk2「お前、旅行自体嫌そうだもんな」

jk1「お外出たくない」

jk2「おいおい……」


ガタン ゴトン

jk1「なんかぽかぽかするなー」

jk2「……そろそろ春だからじゃないか?」

jk1「なるほどね」

jk1「ぐー」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「わたし マリーさん あなたのうしろにいるの」

jk2「メリーさんだろ」

jk1「間違えた」


ガタン ゴトン

jk1「あの子、twitterでリスカしたって」

jk1「カレシがどーとか」

jk2「……」

jk1「そんなヤバイ精神状態になるならカレシいらない」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「……」

jk2「……」

jk1「……」

jk2「……」

jk「はっ、寝てた」

jk2「おはよう」


ガタン ゴトン

jk1「暇だから新聞でもよもーかな……うーん……スクミノベア?」

jk2「私が新聞読んでるの覗かないで欲しいし逆だ逆」


ガタン ゴトン

jk1「夏何しようかなー」

jk2「……」

jk1「twitterであいつがさ、夏までにはリア充したいーとか言ってて笑えるわ」

jk2「……」

jk1「jk2、海行こう」

jk2「お前はリア充になる気はないのか」

jk1「……はぁ、リア充ってのはね。カレシがいるっていうことじゃないの。友達と仲良しでも十分リア充! つまり自分が幸せかどうかなの! だから「夏までにはリア充したぁ~い」なんて言ってる奴は、現在進行形で仲良しの友達を全否定してるってこと! 分かる!?」

jk2「長い」


ガタン ゴトン

jk1「犬派か猫派か、ファイト!」

jk2「猫」

jk1「私も猫!」

二人「フッ」


ガタン ゴトン

jk1「きのこの山かたけのこの里か、ファイト!」

jk2「きのこ」

jk1「な、何だと!? たけのこに決まってる!」

二人「ぐぬぬ」


ガタン ゴトン

jk1「スマホ落とした時って「ヒイッ!」ってなるよね」

jk1「なんだろうあの気持ち」

jk1「まるでスカートを電車でたくし上げられるようなそんな……」

jk2「やめろ」


ガタン ゴトン

jk1「胸が痛い」

jk2「恋か」

jk1「いや、物理的に……」


ガタン ゴトン

jk1「……」

jk2「……」

jk1「……今だっ!」バシッ

jk2「」シャキーン ドガッ

jk1「おゆるしください」


ガタン ゴトン

jk1「……最近のことなんだけどさ、朝、目が覚めたの。で、洗面台いったら、なん

かがいるのよ! 洗濯機に! 慌ててお母さん起こしてまた見に行ったんだけど、な

んと洗濯機にただ服がかかってただけなのよ! でもホントに怖かったんだよ! も

う寿命縮んだわ」

jk2「それもう去年の夏に聞いて五回目なんだけど」

jk1「あ、そっか」


ガタン ゴトン

jk1「暑い」

jk1「うちさ、服のセンスないからさ、年がら年中カーキのジャケット着てんだよね」

jk1「夏以外」

jk1「おねがい、服買い一緒に行こう」

jk2「ああ、後でな」


ガタン ゴトン

jk1「……」

jk2「……」

jk1「周りの友達は、みんなパズドラつまんないって言ってる」

jk2「男連中はやってるみたいだけどな」

jk1「面白いのに」

jk2「たかがゲームだろ」

jk1「やりなよ」

jk2「ほう」

jk2「面白い」


ガタン ゴトン

jk1「ねぇ……電車で耳かきって、めちゃ危険だよね……」

jk1「慎重に耳の奥に綿棒を進め、ようやくほじるぞとなった時……」

ガタンッ

jk1「ホラ! こういう風に揺れが! 今耳かきしてたらヤバかったよ私!!」

jk2「じゃ、電車で耳かきしなきゃいいだろ」


ガタン ゴトン

jk1「もし、ここに私というモノが存在してなかったらどうしよう!?」

jk2「……」

jk1「いるよねウチ!?」

jk2「いないかも」

jk1「えぇっ!?」


ガタン ゴトン

jk1「昔ぬいぐるみとか持ってた?」

jk2「お前は?」

jk1「しまじろう五体くらい持ってた。なお現在居場所は不明な模様」

jk2「こどもちゃれんじ系女子か……」


ガタン ゴトン

jk1「うち、おままごととか、お人形着せて遊んだりだとか、あんましなかったって」

jk1「お母さんが」

jk2「……」

jk1「でも何してたか全ッ然覚えてない」

jk2「私は小さい頃、アリの巣に砂糖詰めて生き埋めにしたな」

jk1「うおー鬼や」


ガタン ゴトン

jk1「海の上走ってる」

jk2「綺麗だな」

jk1「うん 千と千尋みたい」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「電車の中で迷惑をかけずにできるゲーム!」

jk1「トランプ!」

jk2「落っこどした時終わる」

jk1「いっせーのいち!ってやつ」

jk2「よく考えてみたら、お前どのゲームでも絶対負けただのよっしゃーだの騒ぐから静かにしてろ」

jk1「はい」


ガタン ゴトン

jk1「なんかjk2ってさ、過去ちょいワルだったってイメージある」

jk2「なんだよソレ」

jk1「ちょっと殺しちゃいましたとか……」

jk2「いきなり重罪かよ……ちょいワルってレベルじゃないだろ」


ガタン ゴトン

jk1「あ、チョコみっつけた」ガサゴソ

jk1「……いつのだろう」チラッ

消費期限:2012年 x月 xx日

jk1「……あげる」

jk2「いらん」


ガタン ゴトン

jk1「進化用モンスターとか関係ねぇ!と思ってた過去の自分を殺したい」

jk2「売っちまったのか」

jk1「はいそうです」

jk1「早くプレシィールとレッドコドラ進化させたい」


ガタン ゴトン

jk1「なんでロードショーでやる映画って、ところどころカット入るんだろう」

jk2「そのおかげでdvdを買ったり借りたりする人が増えるからだろ」

jk1「みんな同じ事考えてたのか! どおりでいつもないわけだよ」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「淡々と流れる~この世界が~」

jk2「やめろ」


ガタン ゴトン

jk1「ねぇ、親孝行できた?」

jk2「……できなかったかな」

jk1「ウチもできなかったかも」

jk1「高校生になったら、ちょっとはできるようにしたいね」

jk2「……」

jk2「……お前ににできるのか?」

jk1「多分ムリだね。jk2ちゃんこそ」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「夕焼けが海に映って綺麗」

jk1「電車が動いてるから、まるで後をついてくるみたいに波が立つね」

jk2「……ああ」


ガタン ゴトン

jk1「なんか、人、いなくない?」

jk1「私達以外」

jk1「おかしいね」

jk2「……」


ガタン ゴトン

jk1「……わかってるって」

jk1「迎えに来てくれたんだね」

jk2「……」

jk1「守っててくれてて、ありがとう」

jk1「下でも、ここでも」

jk2「……いや、」

jk1「翼、すっごく似合ってるよ」

jk1「輪っかも」

jk2「……jk1」


ガタン ゴトン

……プシュー

jk1「終点だ」

jk2「……なぁ」

jk1「なに」

jk2「いや……お前の、お前も似合ってる」

jk1「……ありがと」

jk2「また、どこかで会おう」

jk1「そうだね、ここはずっと広いから、いつになるかわからないけど」

jk2「……ああ、そうだな、ずっと、ずっと広いから」

jk1「じゃあね」

タッタッタッタッタッ

クルッ

jk1「さよならは言わないからね!!」

jk2「……」


ツギハー ジゴクー ジゴクヘイマイリマース

jk2「……なぁ、jk1」

jk2「……もういないか」

jk2「……こんな飾りの輪、もういらないか」ポイッ

jk2「ごめんな、jk1。最後まで私は汚いままだった」

jk2「ごめん、ごめん……」ボロッ

jk2「……さよなら」

プシュー……










……ガタン ゴトン


おしまい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom