ちょっと聞いて、プロデューサー (45)

※モバマスSSです。
アイドルが一方的にプロデューサーと話すだけの超短編です。

ちょこちょこと書いていきます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410356460

のあ「……プロデューサー、いいかしら?」

P「あー、今仕事が終わるので、ちょっと待ってくださいね」

のあ「大丈夫。無駄話だからそのまま聞いて」

P「話すなら、なんで許可取ろうとしたんですか……」

のあ「先日、用事でつくばに行こうとした時のこと。私は秋葉原駅にいた。

快速の時間が近づいてきたので、つくばエクスプレスに乗ろうと思っていたのだけれど、

私はうっかりJRの改札に入ってしまったの。つくばエクスプレスは別の改札だというのに。

こういう時はSUICAの便利さも少しだけ考えものね。

タッチするだけで駅に入れるものだから、ぼんやり改札をくぐってしまった。

切符だけだった頃にはおこりえない出来事ね」

P「はぁ。それはうっかりですね。それでどうしたんですか?」

のあ「入ってすぐに間違いだということに気づいた。でもよく考えると、私は電気街口にいた。

つくばエクスプレスの入口は中央改札口の方にあったから、せっかくなので改札を抜けてしまえと思ったわ。

別に回り道をするのが嫌だったわけではないのだけれど、まあ戻るのが面倒になったの。

少し疲れていて」

P「そういう時もありますね。それからどうしたんですか?」

のあ「私は中央改札口の駅員のいる改札に入った。私は駅員に言ったわ。

『すいません、間違って入ってしまったの』と。

これは嘘ではない。断じて嘘ではない。確かに別の改札から抜けようとしているけれど、

間違って改札に入ったのは確かなのだから」

P「そんなに強調するあたり、疚しいことをしている自覚はあったんですね?」

のあ「……」

P「……」

のあ「……(ジー)」

P「すみません、孤高の瞳やめてください。続けてください。」

のあ「駅員は言ったわ。『それではSUICAの方確認しますので、お見せください』と。

私はそれに従いSUICAを提出した。

駅員はSUICAをリーダーの上にの乗せ、入場の情報を確認していた。

私は一息ついていた。すると駅員が言うの。

『すいません、お客様。別の改札から入られていますよね?

もしこちらの改札から出ますと、本来必要な入場料百……』

ああ、いくらだったかしら?まあ、とにかく百何円か、かかると言われた。

入った改札からならタダで出られますが、とも。

なるほどやるわねJR、と、私は思った。

確かに通り抜けに料金を払わせることで、改札の通り抜けを抑止することができる。

それは駅員が対応する客を減らし、それが改札での渋滞を減らし、サービスの向上になる。

よく考えられた制度だと」


P「それでどうしたんですか?」

のあ「激怒した」

P「えー」

のあ「ただし、駅員にではない。だいたい、この制度は彼らが作ったものではない。

日々忠実に業務に励むだけの彼らに、何故怒ることができるというの?」

P「それじゃあ何に怒ったんですか?」

のあ「その時、私は思った。ここで、もし私が入った改札に戻ったら、駅員はどう思うだろうか、と。

彼らはきっと私に後ろ指を差すでしょう。『ズルをしようとした報いだ』『無駄足お疲れ様』

『全くこういう人がいると困るよ』

……私は激怒した。そんな風に彼らのことを悪く思ってしまった、私の心に」

P「……面倒くさいこと考えてますね。それでどうしたんですか?」

のあ「彼を悪く思わないため、私はどうすべきか。単純なことだった。私は毅然として言ったわ。

『では、入場料を引いてください』と。駅員は怪訝そうに『戻れば無料ですけど』と言う。

しかし私はやはりガンとして、『大丈夫、引いてください』と言ったの」

P「何やってるんですか……」

のあ「駅員は若干困惑気味に作業して、私にSUICAを返し、通行の許可を与えた。

そして私は駅員のその困惑に対して……満足した」

P「やっぱり、ちょっと駅員にもイラっとしてるじゃないですか」

のあ「さて、プロデューサー。この話から私が学んだことは何か、わかるかしら?」

P「……『急がば回れ?』」

のあ「『短気は損気』よ」

P「馬鹿なことをした自覚はあるんですね」

以上です。
また思いついたら書きます。

ご感想をくださった方、ありがとうございます。

また一つ書きましたので、お暇でしたらお付き合いください。

李衣菜「プロデューサー、ちょっといいですか?」

P「あー、今ちょっと皆のスケジュール決めしててな、ちょっと待ってくれ」

李衣菜「ええー。……わかりました。雑誌読んで待ってますね」

P「悪いな」

李衣菜「............................(チラッ)」

P「..........................」

李衣菜「....................(チラッ、チラッ)」

P「わかった、先に話を聞くよ」

李衣菜「え、いいんですか!」

P「あれだけ見られると気になって仕事が手につかない」

李衣菜「あー、すみません......」

P「それで、なにがあったんだ?」

李衣菜「そうでした!昨日ですね新曲のアルバムを買ったんです。
で、その中の一曲が、すっごいロックで良い曲だったんです!
主旋律とリズムを刻む二つのギターの、穏やかだけどかっこいい冒頭から始まって、
リズムの区切りでずばっとドラム!そのあとギターの安定感のある低音を背景に、
シンセサイザーのメインメロディーが来るんです!
このメロディーがですね、一曲通して、色んな楽器の組み合わせで、
手を変え品を変え何度も繰り返されるんです!
なんか、ベートーベンの運命みたいな感じ!そのあとAメロが始まるんですけど、
ボーカルの声がですね、あ、女性ボーカルなんですけど、なんというか無邪気っていうか、
無垢っていうか、そう、あどけない感じなんです!
この衝撃は凄かった!冒頭かなりしっかりしたロックサウンドなのに、
歌い出しはとっても幼い澄んだ声なんです!もう、一気に引き込まれました!
このギャップは凄いってね!正直、ミスマッチだと言う人もいるかもしれないけど、
私は最高だと思いました!
歌詞の意味も、自分の夢にまっすぐ突っ走ることに勇気をくれる曲で........

..........ってなんで泣いてるんですか、プロデューサー!?」

P「............李衣菜が、ぐすっ、こんなに音楽を語れるようになるなんて、と思って。

お前の口から、ベートーヴェンなんてワードが出たときに、俺の涙腺は完全に決壊したよ」

李衣菜「ひどっ!私だってベートーベン位知ってますよ!」

P「ふ。じゃあ聞くが、運命は交響曲第何番だ?」

李衣菜「........あー、えー。.......あ、9番!9番だよ!良く第9って言うし!」

P「はずれー。五番だよ」

李衣菜「むー。番号なんて良いんですよ、大切なのはどんな曲か、ってことなんですから」

P「まあ、確かにな。でも李衣菜、言葉は正しく使うほうがいいぞ?いつまでも『にわか』じゃ困るだろ?」

李衣菜「う.......。勉強します」

P「よし。で、李衣菜が話したかったのはその曲のことか?」

李衣菜「そうでした!続きがあります。こういう良い曲って何回も聞いちゃうじゃないですか?

私もすっごいヘビーローテで、今日も事務所にくるまでずっと聞いてたんです。

そうすると、今まで聞こえてなかった音に気づくことってありません?

ギターの裏でこんなベースの旋律が流れてたのか!とか、ボーカルの後ろで実はシンセサイザーが鳴ってたんだなぁ、とかです。

で、私も10回くらい聞いた時にですね、気付いたんです。

ザビのバックで凄い良いメロディーが流れてることに!

気づいたときすっごい嬉しくて、こんな音が隠れてるなんて!と思ってほんと楽しくなったんです!」

P「そんなに良かったのか?」

李衣菜「はい、たまりませんでした!」

P「そんなにベタ褒めされると、ちょっと聴いてみたくなってきたな」

李衣菜「それでですね、さっき仕事が終わって、もう一度聴き直してたんです、

もうすっかりはまっちゃってて」

P「おう」

李衣菜「そしたらですね、……なかったんです」



P「……え?」



李衣菜「あの時聞いたメロディ、なかったんです」

P「……どういうことだ?」

李衣菜「だからなかったんですよ!聞こえないとかじゃないんです。

何回、何十回何百回聞き直しても、

あの時私が聞いて感動したメロディーが、どこにもないんですよ」

P「…………」

李衣菜「……プロデューサー。私、あの時、一体何を聞いたの?」

P「知らないよ!怖いよ!?」

李衣菜「私も怖いですよ!?しばらく一緒にいてください!」

P「あーあー、もう仕事が手につかない!」

以上です。また思いついたら書きます。

マシンガントーク、いいですよね。聴いてるのが楽で。
ご感想ありがとうございます。
また一つ書きましたので、お暇でしたら、お付き合いください。

のあ「プロデューサー良いかしら?」

P「どうぞ」

のあ「.......素直ね」

P「抵抗は無意味と学びました」

のあ「良い心がけね。では、本題。

最近、部屋を掃除するとき、掃除機をかけるのが面倒になったの」

P「それはまた大胆に面倒になりましたね」

のあ「コンセントに移動距離を制約されるのが腹立たしい。

電源を付け替えるのも手間。

また、掃除後、度々のゴミパックの交換も煩わしい。

ゴミパック自体も種類があってわかりにくい」

P「そんなに難しくないと思いますが.......意外とそういうところが不器用ですよね、のあさん」

のあ「.............(ジッ)」

P「すみません孤高の瞳やめてください 。続きをどうぞ」

のあ「何より壁際の掃除が厄介。

掃除機をかけた後に、しっかり取れていないゴミを、

もう一度雑巾なりウェットティッシュなりで拭く必要がある。

あまりにも非効率的」

P「まあ、そうかもしれませんね。.......で、どうしたんですか?」

のあ「雑巾がけだけにすることにした」

P「え!?」

のあ「考えてみなさい。掃除機をかけ、大きなごみを取り除いたあと、今度は雑巾で小さな埃をとる。

まったくの無意味。そんなことをせずとも、一回雑巾で水拭きすれば、部屋はきれいになる。

作業行程は1/2。ならばそうしない理由はないわ」

P「うーん、そう言われるとそんな気も......で、実際やってみてどうなったんですか?」

のあ「雑巾洗浄時、排水溝を埃で詰まらせた」

P「なにやってるんですか.......」

のあ「まさかあんなにも埃がまとまるとは、私にも予期できなかった。

雑巾がけの前に掃除機をかける、そんな簡単なこと一つとっても、先人の知恵というものは活きているのね」

P「いえ、たぶんそういう理由で掃除機があるわけではないと思いますが.......で、結局どうしたんですか?」

のあ「そこで私は川島瑞樹に相談した、あなたほど家事をする人間ならば、

掃除機の欠点に気づいているはず。その手間に対して、一体あなたはどうしているのかと?

瑞樹は答えた。『私はクイックルワイパーを使っているわ』と」

P「あー便利ですよね、あれ」

のあ「それを聞いて、私はすぐさま買ってきて使った。

感動した。

こんなに簡単に隅が綺麗になり、お掃除シートの付け替え、廃棄も容易。

あまりの感動に、私はすぐに瑞樹に感謝の連絡した。

すると瑞樹から返信があった。

『これであなたも現代人の仲間入りね!』と。」

P「現代人って.....。その前はのあさん何て呼ばれてたんですか......?」

のあ「未来人よ」

P「昭和とかじゃなくそっち!?って、ああ、確かに外見はボーカロイドっぽいですもんね」

のあ「プロデューサー、その事に触れたわね.......。

今までその事に言及したものは例外なくみっくみくにしてやったわ」

P「ルカの方じゃないんですか」

のあ「ちなみに、突然みくに失望しファンを辞める人がいるのは、私の施した洗脳が解けるせい」

P「前川の方!?てか、あの現象ってのあさんのせいだったんですか!?」

のあ「もちろん冗談」

P「びっくりした。近未来的な嘘つかないでください」

のあ「信じるのも酷いのではない?......まぁいい。

ところでこの話から私が学んだこと、なんだか分かるかしら?」

P「.......温故知新?」

のあ「日進月歩、よ」

P「いえ、多分クイックルワイパーは掃除機の進化の系譜じゃないと思うんですけど……」

のあ「……ルンバ欲しいわ」

P「のあさん。クイックルワイパーでの掃除すら、面倒になってますね?」

以上です。
また思いついたら書きますー。

ふみふみの話は脳内で醸造中ですので、
ちょっとお待ちを。
また書きましたので、お付き合いください。


比奈「プロデューサー、休憩中ッスか?」

P「ああ、ちょっと考えに詰まってな・・・」

比奈「そういうときは気分転換した方がいいっスよ。雑談でもします?会話は脳を活性化させるっスよ」

P「そうだな・・・

・・・・・・。

・・・・・・最近面白いことあった?」

比奈「かつてこれ程ひどい話の振り方を見たことがないっス!驚嘆しました!」

P「仕事しかしてなくて話題がないんだよ・・・」

比奈「プロデューサー、お疲れ様でス・・・。
話題、話題・・・・・・、そうですね、最近、サイズの大きいテレビを買ったんっス。
奈緒ちゃんとか事務所の子とアニメを見ることになったんっスけど、
今まで小さいテレビしかなくて多人数で見るには不向きだったんでス」

P「アニメか、どうだった?」

比奈「結構楽しかったっスよ。見る作品はみんなで持ち寄ったんで、
魔法少女からロボットものまでなんでもござれだったんで。
普段、食指が伸びない作品も見れて、その良さが分かったっス」

P「そうか、見聞が広まるのは良いことだな」

比奈「それでですね、その後、一つ大きな問題が残ったっス」

P「それは?」

比奈「テレビをもて余してることっス。かなり大きなテレビを買ったにも関わらず、使いこなせてる感が全くないっス」

P「映画でも見れば良いんじゃないか?大画面だと違ってみえるだろ?」

比奈「お、さすがプロデューサー!私も同じことを考えたっス。

画面が大きいといろいろ見え方変わるだろうなーと思って。

で、ネットでAV買ってみたんスよ」

P「ちょっと!?荒木先生!?」

比奈「はっはっは!見事に釣れたっすね」

P「あ・・・アニマルビデオの方か」

比奈「いや、アダルトビデオっスよ」

P「荒木先生!アイドル!あなたアイドルだからね!」

比奈「まあまあ、私も別にエロ目的で買った訳じゃないっスから」

P「他にどういう理由で買ったんですか!」

比奈「実は、デッサン用っス」

P「・・・ああ、デッサン、・・・って、荒木先生18禁描いたっけ?」

比奈「それは秘密っス。でも18禁に限らず、実物の裸を描いてみると体のラインの勉強になるし、
事務所の子や友達には頼めない、股下からのローアングルや、お腹の上から這うように胸、顔を覗きこむ視点の画も描けるっス。
あとは表情っスね。普段はお目にかかれない、苦悶とか恍惚って言葉にしっくりくる表情が観察できるっス。
こういう画を、例えば戦闘シーンなんかで応用すれば、ダイナミックな構図や、リアリティーのある表情が作れていいんでス」

P「ははぁ、なるほど。以外とちゃんとした理由があったか」

比奈「で、昨日、使えそうな構図を探してたら、うっかり寝落ちしたっス。

あの上下の規則正しい往復運動が、極めて眠気を誘うんスよね・・・メトロノームみたいで。

プロデューサーもあります?そういう経験」

P「ないよ!」

比奈「あれー、共感得られると思ったんスけどね。

ま、それで朝起きたら仕事にギリギリの時間で、危うく遅刻しかけたっス。

いやー、今朝時計を見たときは股を冷やしたっス」

P「肝!肝な!ヒヤリとしたときに使う慣用句!」

比奈「ま、私の最近あった笑い話と言えば、こんなもんでス。楽しめました?」

P「突っ込み疲れたよ・・・」

比奈「ツッコむとか・・・不潔っス」

P「ちがうわ!」

比奈「さて、プロデューサー。今回の件で私が学んだことはなんだと思うっスか?」

P「その問答流行ってるのか?えー・・・大は小を兼ねる?」

比奈「ハズレっス。正解は『シークバーは偉大』っス」

P「答えはせめて慣用句にしてくれよ」

以上です。
また出来上がったら書きますー。

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