佐久間まゆ「恋愛シンドローム相談室」 (38)
※複数P複数プロダクション設定です
若干キャラ崩壊あります
某動画投稿サイトで見かけた作品を参考にしました
佐久間まゆ「みなさんこんにちは、恋愛シンドローム相談室のお時間です」
まゆ「お相手は私、佐久間まゆと」
輿水幸子「アシスタントの輿水幸子です、フフーンっ」
幸子「さて始まりましたこの番組、どんなことをするんですか?」
まゆ「タイトルどおりです。女の子の恋の相談を聞いてまゆがアドバイスします」
まゆ「なお、プライバシーに配慮して相談者さんの姿は分からないようになっています」
幸子「恋の相談だけですか? あと女の子限定?」
まゆ「そうですねぇ、とりあえずは」
幸子「分かりました。では早速最初の方、どうぞ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407393673
Kさん(17)「よろしくお願いします」
まゆ「では、あなたのお悩みを聞かせてください」
Kさん「えっと、好きな人がいるんですけど、彼は他の女の子からも好かれてて……」
幸子「モテモテなんですね」
Kさん「そうなんです! どうすればライバルの子達に勝てるでしょうか?」
まゆ「その彼に想いは伝えたんですか?」
Kさん「はっきりとはまだ……でもさりげなくアピールはしてるつもりです」
まゆ「アピールとはどんな?」
Kさん「私お菓子を作るのが好きなので、手作りのものを渡したり」
まゆ「Kさんの他に、彼にお菓子をあげてる子はいますか?」
Kさん「私の知る限りではいないと思います。いたとしても、私のように定期的ではないはずです」
まゆ「彼は美味しいと食べてくれますか?」
Kさん「はい!」
まゆ「つまり手作りお菓子はあなただけの武器なんですね」
まゆ「ぜひ継続しましょう」
まゆ「その彼に『この子と結婚したらいつでもこのお菓子を食べられるのか、幸せだなぁ』と思わせるのです」
Kさん「なるほど!」
幸子「ちょっと待ってください、それってようするに現状維持ってことじゃないですか?」
幸子「Kさんは、それだけでは不安だから相談に来たんじゃ」
まゆ「ええ、分かっていますよぉ。私のアドバイスはここからです」
幸子「それは失礼しました」
まゆ「現状維持から抜け出すポイント。それは隠し味です」
Kさん「隠し味?」
まゆ「そう……あなたにしか作れない味」
まゆ「『他の人の料理ではなにか物足りない、Kさんの手料理を毎日食べたい、Kさんでなければダメだ、結婚しよう』」
Kさん「け、結婚!!」
まゆ「ふふっ、隠し味一つで、ゴールは目の前です」
Kさん「隠し味でそこまで……気付きませんでした!」
まゆ「隠し味の定番といえば媚薬です」
幸子「は!?」
まゆ「まゆのおすすめの媚薬をいくつかリストアップしました」
幸子「ちょ、ちょっと!」
まゆ「このメモは差し上げます。あなたのオリジナルブレンドを手料理に加えてみてください」
Kさん「ありがとうございます!」
まゆ「くれぐれも、他の人がいるところで食べさせないように――」
幸子「待って、ちょっと待って!!」
まゆ「もう……幸子ちゃん、どうしたの?」
幸子「なんですか、媚薬って!」
まゆ「媚薬とは性欲を高めたり恋愛感情を起こさせるような薬のことです」
幸子「そういう話じゃないです! なんで隠し味に媚薬を使うんですか!?」
まゆ「隠し味を使っちゃいけませんか?」
幸子「だからそうじゃなくて! 媚薬を使うのがおかしいと言ってるんです!」
まゆ「??」
幸子「不思議そうな顔しないでください!」
幸子「Kさんからも何か言ってくださいよ」
Kさん「えーっと、媚薬って混ぜて使っても大丈夫なんですか?」
まゆ「裏面にそういった注意事項を書いていますよ」
Kさん「あっ、本当。ごめんなさい、気付きませんでした」
まゆ「いえいえ」
幸子「なんで媚薬そのものに疑問を抱かないんでしょうか……」
幸子「1人目からとんでもないアドバイスをしましたね……」
まゆ「そうですか?」
幸子「そうですよ。隠し味まではいいとして、普通媚薬は使いませんよ」
まゆ「あのね、幸子ちゃん。恋愛は戦争なの」
まゆ「綺麗事なんて言ってたら負けてしまうんですよぉ?」
幸子「そうかもしれませんが……戦争にもルールはありますよ」
まゆ「媚薬はルールで認められてます」
幸子「どこのルールですか!」
まゆ「では次の方~」
Aさん(12)「よろしくおねがいします。……Aです」
まゆ「Aさん、お悩みを聞かせてください」
Aさん「好きな人が私を子供扱いするんです」
Aさん「実際私は彼から見れば子供でしょうけど、彼の周りには私より年の近い女性がたくさんいるので……」
Aさん「女性として見られてないんじゃないかって」
Aさん「それに最初の頃は名前で呼ばれるのを嫌がってました……」
Aさん「今思えばそういうの子供っぽかったかもしれません」
Aさん「私が大人になるまで待ってもらうには、どうすれば良いでしょうか?」
幸子「そう言ったらどうです?」
Aさん「言いました。でも意味がよく分かってないようでした」
Aさん「やっぱり恋愛対象と見られてないみたいです……ぐすっ」
まゆ「泣かないで、Aさん。解決方法はちゃんとあります」
Aさん「は、はい。ごめんなさい」
まゆ「あなたが素敵な女性であると、彼が気付いてくれるまで待つしかありません」
まゆ「もちろん積極的なアピールは必要です。でも」
まゆ「そうこうしているうちに他の女性に取られてしまっては元も子もありません」
Aさん「じゃあどうすれば良いんですか?」
まゆ「他の女性に取られないように、彼を監禁してしまいましょう」
幸子「ちょっと!」
まゆ「ゆっくりとあなたの良さを教えてあげればいいんです」
Aさん「で、でも、ちゃんと私のこと分かってくれるでしょうか」
まゆ「うふふ、心配はいりませんよ」
まゆ「どうせ邪魔は入らないんです。分かってくれるまで続ければいいだけです」
Aさん「なるほど!」
幸子「だから! 待ってくださいよ!!」
まゆ「またですか?」
幸子「監禁だなんて犯罪じゃないですか!」
まゆ「幸子ちゃんの地元ではそうかもしれませんが……」
幸子「日本全国そうです!」
まゆ「???」
幸子「その不思議そうな顔やめてください!」
まゆ「ねえ幸子ちゃん、よく考えて」
幸子「はい?」
まゆ「男女がずっと一緒にいるのは犯罪ですか?」
幸子「それは犯罪じゃないです」
まゆ「じゃあ男性がずっと家にいて、女性が外に出て食べ物などを買ってくる。これは?」
幸子「それも犯罪じゃないです」
まゆ「なら監禁も犯罪じゃないですよね」
幸子「あっ、いや、えーと……」
幸子「犯罪じゃないのは、男性が自分の意志でそうしているときだけですよ!」
まゆ「大丈夫ですよぉ。最終的には『君の魅力に気づかせてくれてありがとう』って言ってくれます」
まゆ「ちゃんと喜んでくれるんだから、初めは心を鬼にして教え込めばいいんです」
幸子「そのときの彼の目からハイライト消えてませんかね」
まゆ「Aさん、これを」
Aさん「なんですか?」
まゆ「私の愛読書です。『サルでも出来る! 恋人の監禁』」
まゆ「監禁の仕方や監禁中のお世話、洗脳までイラスト付きで分かりやすく解説されています」
幸子「今さらっとスゴイことを言いましたよね! 洗脳!?」
まゆ「洗脳、と聞くとどうしても悪いイメージですが、脳を洗う、と書きますよね?」
まゆ「不要な記憶や間違った知識を洗い流して、大切なことだけ記憶してもらうんです」
まゆ「それが正しい洗脳です」
ペラペラ
Aさん「すごい……これを読めば私にも監禁できそうです!」
まゆ「差し上げます。よく読んで実践してみてください」
Aさん「ありがとうございます。あっ、でもこれ結構なお値段するんですね……」
まゆ「気にしないで。代金はあなたが好きな人と結ばれること……ですから」ニコッ
幸子(いい笑顔なんだけど、過程が……)
まゆ「2人目の相談者さんも無事解決できて良かったですねぇ」
幸子「確かに悩みは解決したようですが、Aさんの想い人は無事じゃなくなると思います」
まゆ「どうして?」
幸子「ボク正しいこと言ってますよね? なんでアウェーなんでしょうか……」
まゆ「次の方どうぞー」
Sさん(28)「こんにちは、よろしくね。Sさんって呼んで」
まゆ「はい。どんなお悩みですか?」
Sさん「片思いしてる人がいてね……彼は私より年下なの」
Sさん「彼と一緒に仕事するうちに好きになったんだけど……」
Sさん「あ、ちなみに以前は公務員やってて、彼に誘われて今の仕事に就いたの」
まゆ「今どんなお仕事されてるか分かりませんが、安定した公務員を辞めるほど惹かれるものがあったんですね」
Sさん「そういうことかしらね……」
Sさん「そろそろ私も結婚を考える年頃だから、出来れば彼と一緒になりたいんだけど」
Sさん「彼の周りには若い女の子が多くて……私が告白しても相手にされないんじゃないかって不安なの」
幸子「告白は誰でも不安ですよ」
まゆ「彼とは、仲良いんですか?」
Sさん「2人で飲みに行ったりするくらいには」
まゆ「Sさんより仲良さそうな人います?」
Sさん「うぬぼれじゃなければ、私が一番仲良いと思うんだけど……分からないわ」
Sさん「もしかしたら私が知らないだけで、既に恋人いるかもしれないし」
まゆ「そこははっきりさせたほうが良いですね」
まゆ「そういう人がいなければ多少安心できますし、いたとしてもそれに合わせた対策を立てやすくなります」
まゆ「敵を知り己を知れば百戦危うからず……というやつです」
幸子(ここまではまともなんですが……)
Sさん「どうやってはっきりさせたら良いかしら?」
まゆ「彼の行動を監視しましょう。盗聴がお勧めです」
幸子「こらー!」
Sさん「盗聴……! 以前はそういうの取り締まる側だったけど、辞めた今なら問題ないわね!」
幸子「ありますよ、ありまくりです! どんな職業だろうと盗聴は犯罪です!」
まゆ「えっ?」
幸子「盗 聴 は 犯 罪 で す ! !」
まゆ「???」
幸子「心底不思議そうな顔しないでください!」
まゆ「……もちろん盗聴だけでは不安と思います」
幸子(スルー!)
まゆ「彼のケータイをチェックしたり、彼の部屋にこっそり監視カメラを仕掛けるのも有効でしょう」
幸子「でもケータイにロックかかってる可能性ありますよね」
幸子「部屋にも当然鍵がかかってるだろうし」
Sさん「あー、それならたぶん大丈夫」
Sさん「昔の同僚でそういうの解除できる知り合いいるから、頼んだら教えてくれると思う」
幸子(取り締まる側って言ってたし、それって警察なんじゃ……)
まゆ「素敵なお友達がいらっしゃるんですね、うらやましいです」
まゆ「まゆは独学だったので覚えるまでかなり時間かかりました」
Sさん「相談のお礼に紹介しましょうか」
Sさん「プロだから独学よりずっと高度なこと教えてくれると思うわ」
まゆ「わあ、ぜひ!」
幸子(プロ……やっぱり警察……)
まゆ「お仕事を通して新たな出会いがあるって素晴らしいですね」
幸子「ええ……そうですね」
幸子(ピッキングを教えてもらう、という目的でなければね……)
まゆ「幸子ちゃんも一緒に習います?」
幸子「せっかく習っても役立てる機会が無さそうなので遠慮します」
まゆ「役立てる機会があるかどうかは幸子ちゃん次第だと思いますよ」
幸子「いえ本当に結構ですから……次の方ー!」
Uさん(17)「がんばりますっ……じゃなくて、よろしくお願いします」
まゆ「Uさんですね、こんにちは。お悩みはなんですか?」
Uさん「えっと……気になる男性がいまして」
まゆ「気になるというのは好きな人、ということですか?」
Uさん「お仕事の仲間としては好きですけど、恋愛かどうかよく分かりません……」
まゆ「会えないと辛いですか? 会えたら嬉しいですか?」
Uさん「……はい、辛いし、嬉しいです」
まゆ「一緒にいると楽しいですか?」
Uさん「楽しいです」
まゆ「ではやっぱり、好きなのだと思いますよ。思い切って告白してはどうですか?」
Uさん「ええっ、告白って……!」
まゆ「Uさん、よく考えてください」
まゆ「彼が他の女性と結ばれても嫌じゃありませんか? 後悔しませんか?」
Uさん「そ、それは……でも……」
まゆ「何か他に気になっていることでも?」
Uさん「あ、その……私の親友の2人も同じ人のことが好きで」
まゆ「なるほど。親友の気持ちを知っているから、自分まで好きになるべきではないと思っているんですね」
Uさん「そうです」
まゆ「彼は2人の気持ちを知っているんですか?」
Uさん「多分……でも付き合ってはいないと思います。お仕事の都合で、付き合うべきではないんです」
まゆ「お仕事の都合はUさんにも当てはまりますか?」
Uさん「はい……」
幸子「複雑な事情ですね……でも同僚と付き合うべきではないってどんな仕事なんでしょう?」
幸子「あ、同僚で合ってますか?」
Uさん「どちらかと言えば上司ですね。でもあんまり上下関係はないです」
Uさん「お仕事始めた時期もほとんど同じですから……親友2人も含めて」
まゆ「まあ、いろんなお仕事がありますし、同じ仕事でも所属などによって違うかもしれませんね」
幸子「結局Uさんはどうするべきなんでしょうか?」
まゆ「そうですねぇ、難しい問題ですが……」
まゆ「……こんなお伽話があります、聞いてもらえますか?」
Uさん「は、はい」
まゆ「あるところにブドウ農家がいました」
まゆ「彼の作るブドウはとても美味しく、遠くの街から商人が買い付けに来るほどでした」
まゆ「農家は商人に勧められてブドウ畑を拡大します」
まゆ「収穫量が増えて農家はどんどんお金持ちになりました」
まゆ「でもブドウ畑を拡大しすぎて管理が行き届かなくなります」
まゆ「野生動物に荒らされたり、泥棒に盗まれたり……」
まゆ「我が子のように大切なブドウ畑が、いつの間にか最大の悩みのタネになっていました」
まゆ「悩んだ末に農家はブドウ畑に火を放ちます」
幸子・Uさん『え!?』
まゆ「畑が全て燃え尽きて、農家は悩む必要がなくなりました。おしまい」
幸子「ヒドイ話……」
まゆ「今のUさんと似てませんか?」
幸子「どこがですか!?」
まゆ「彼がいなくなれば、もう悩むこともなくなりますよね?」
Uさん「……!」ポンッ
幸子「合点した! 今合点しましたよ!」
幸子「こちらからは見えないけど、絶対『その手があったか!』みたいな表情してますよ!!」
まゆ「Uさんの場合、ブドウ畑じゃなくて人間ですから……無理心中でも良いですね」
幸子「良くないです! なんてこと言うんですか、殺人教唆で捕まりますよ!!」
まゆ「??」
幸子「何がいけないの、みたいな顔しないでください!」
Uさん「私……決めました!」
幸子「(嫌な予感がしますけど)何を決めたんですか?」
Uさん「私も好きなことを2人に打ち明けて、早い者勝ちで彼と無理心中します!」
まゆ「まあ素敵♪」
幸子「素敵じゃなーい!! なんでそうなるんですか!」
幸子「せめてあの世じゃなくて現世で結ばれる手段を考えてくださいよ!」
Uさん「現世で結ばれたらその後ギクシャクするからあの世を選んだんじゃないですか!!」
幸子「ひっ! な、なんでボクが怒られないといけないんですか……」
まゆ「無理心中なら睡眠薬が痛くなくてお勧めですよ」
幸子「お勧めしないでください!」
まゆ「それと、腹上死は男のロマンだそうです」
幸子「腹上死……って何ですか?」
まゆ「セックスしながら死ぬことです」
幸子(余計なことを訊いてしまった……!)///
Uさん「腹上死ですね、分かりました! がんばります!」
まゆ「あら幸子ちゃん、お顔が赤いですね」
幸子「まゆさんがとんでもないこと言うからですよ」
まゆ「腹上死?」
幸子「やめてください」
まゆ「セックス?」
幸子「あーあー! 次! 次の方どうぞー!」
Mさん(26)「よろしくお願いします」
まゆ「はい、お悩みを聞かせてください」
Mさん「今お付き合いしている男性のことなんですが……」
幸子「既に付き合っている相談者さんは初めてですね」
Mさん「でも……その実感が無いんです」
Mさん「もう半年近くなるのにキスしたことないですし、デートもお仕事帰りにちょっとだけだったり」
Mさん「このままでは進展がないような気がして……どうすれば良いでしょうか?」
幸子「告白はどちらから?」
Mさん「私です」
幸子「差し支えなければ、そのときなんと言ったか教えてもらえませんか?」
Mさん「えっと、たしか……あなたのような人とお付き合いしたいです、と」
幸子「それに対して相手の方はなんと?」
Mさん「光栄です、だったと思います」
幸子「……あの、まゆさん」
まゆ「なぁに?」
幸子「こんなこと言いたくないですが……付き合っていると思ってるのはMさんだけなのでは?」
まゆ「そうかしら」
幸子「だって付き合ってください、とは言ってないですよ」
まゆ「Mさんはストレートに言わない奥ゆかしい方なんですよ」
幸子「でも相手に伝わらなければ意味無いです」
Mさん「私の言い方が悪かったのでしょうか……?」
まゆ「いいえ、Mさんはなにも悪くありません。彼はきっとあなたのことが大好きなはずです」
まゆ「でも照れ屋さんだからなかなか素直になれないんです」
Mさん「照れ屋、ですか……割と誰にでも話しかけてますけど」
まゆ「大好きな人の前だったら誰でも緊張しますよね?」
まゆ「逆に言えば、何とも思ってない人とは気軽に接することが出来るということです」
Mさん「なるほど……!」
まゆ「彼は奥手な人のようですからMさんがリードしてあげてください」
幸子(今回はまともな回答になりそうですね……)
Mさん「リード、ですか」
まゆ「例えばなかなかデートしてくれないなら強引に連れ出しましょう」
まゆ「毎日彼のためにお弁当を作るのも良いですね」
まゆ「受け渡しで自然と会話が出来るようになると思います」
まゆ「Mさんと彼が付き合ってることを、周りの人は知ってますか?」
Mさん「ほとんど知らないと思います」
まゆ「それは良くないですね。積極的にアピールして周りにも教えたほうがいいです」
幸子「あの、それって……もし彼が付き合ってないつもりだったらマズイのでは?」
まゆ「周りを囲い込めば、結局付き合わざるを得なくなります。順番が変わるだけですよ」
まゆ「彼の行動を促すのもリードといえます」
まゆ「あっ、そうだ。どうせ順番が変わるだけなら」
まゆ「早めに婚姻届を出しておくのもいいですね」
幸子「アウトー!!」
幸子「どうせ、じゃないですよ! 勝手に婚姻届出したらダメです!」
まゆ「????」
幸子「初めて聞いた、みたいな顔しないでください!」
幸子「たとえ相思相愛でも勝手に婚姻届出したらダメです!」
まゆ「刑事ドラマでもよくあるじゃないですか」
まゆ「『捜査令状を待っていたら犯人を捕まえられない』って。あれと同じですよ」
幸子「かなり違うと思いますけどね……」
幸子「逮捕は拒否できませんが、求婚は拒否できますし」
まゆ「求婚を拒否する人なんていませんよ?」
幸子「いるでしょう。他に好きな人がいれば……」
まゆ「いません。女の子の恋が実らないなんてありえません」
幸子「いや、でも」
まゆ「いません」
幸子「あの」
まゆ「い ま せ ん」
幸子(穏やかな言い方だけど目が笑ってない……)
幸子「ゴメンナサイ、ボクが間違ってました…………」
まゆ「……うふっ、分かってくれて、まゆ嬉しい♪」
まゆ「あっ、Mさん、見苦しいところお見せしてしまってごめんなさい」
Mさん「いえ……とても参考になりました。自信が持てました」
Mさん「彼の筆跡を覚えるところから始めます。ありがとうございました」
まゆ「お幸せに~」
幸子(いつの間にか結婚していた彼は幸せになれるのでしょうか……)
幸子「詳細はともかく、本質的にはみんな、好きな人を振り向かせたい、でしたね」
まゆ「恋愛の悩みは結局それに集約しますからねぇ」
幸子「ちなみにまゆさんは、恋愛で悩んだことは?」
まゆ「そりゃありましたよぉ。今は幸いにして無いですけど」
幸子「どんな悩みが?」
まゆ「気持ちに気づいてくれない、とか、周りの女性が邪魔をする、とか」
幸子「解決したんですか?」
まゆ「もちろん。でなければアドバイスなんて出来ませんよ」
幸子「流石ですね。どうやって解決したんです?」
まゆ「一言でいえば、調教です」
幸子「はい?」
まゆ「まゆのことしか考えられないように、調教してあげました」
幸子「……は、ははは、そう、ですか」
幸子(うかつだった……十分予想できた答えだったのに)
まゆ「ではまた来週~」
幸子「この番組続くんですか!?」
以上で終了です
SSが続くかどうかは未定
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