メルノさん


坊「メルノー、課題終わったよー！」トテトテト

メルノ「まあ、お坊っちゃま……ふふふふ。はい、間違いないですわ」

メルノ「相変わらず、お坊っちゃまのプログラミングは素晴らしく早いですね。才を感じられます」

坊「本当！？ ありがとう！」

メルノ「ええ。お坊っちゃまの付き人として、わたくしも嬉しゅうございます」

坊「ねーねー、遊んでていい？」

メルノ「たまにはお散歩に行かれてはいかがでしょう？ しばらくこもりきりだったではありませんか」

坊「はーい！」

メルノ（なんとも無垢でかわいらしい……ああ、お坊っちゃま。慰安プログラムと遊ぶ癖さえなければ、私めとしては……）

お散歩

ハナコ「んっんー」てくてく

メルノ『お外は最近危険でございます。護衛プログラムを新調致しましたので、お連れください』

坊「それがこの子かー。頼りないけど大丈夫かなぁ」

坊「まあ、僕も少しは詳しいし、なんとかなるかなー」

ハナコ「なにこれー」チョイチョイ

坊「これはちょうちょって言うんだよ」

ハナコ「食べるー！」がばー

坊「それは生き物だから食べちゃダメだよ！」

ハナコ「食べちゃ、ダメー。はーい」

危機

坊「まったくもう……ん？」

ウイルス「ぷるぷる」

坊「これは、下級のウイルス……」

べちゃっ


坊「え？」

坊「応答しない」

坊「嘘。これ……一発でブルースクリーン！！？」

坊「下級のウイルスが、こんな、こんな攻撃力をどうして？」


坊「！ う、腕の感覚がないっ」


坊「リソースが減ってく……！ 嘘、応答して！応答してよっ！！」

坊「あ、だ、ダメだ、ソースコードだけは……」


坊「あ、あああ……とける……つぶされ、てる……」

ハナコの力


…………。

坊「ここ、は……確か僕、おかしなウイルスにリソースと、ソースコードを喰われて……」

ハナコ「んー」

坊「ハナコ？ 助けてくれたの……？」

ハナコ「むしゃむしゃ」バリバリ

ウイルス「ぴぎー！ ぴぎー！」バタバタ

坊「ちょ、ハナコ！？ それウイルスだよ、食べちゃダメ！ 汚染されちゃうよっ」

ハナコ「ごっくん」

ウイルス「ぷぎゃぁぁ……」

坊「ウイルスを、喰った……？」

ハナコ「んまーい」



坊「ハナコの身体の空き容量……2.4エクサバイト……！？」