騎士「安価で姫を助ける」(30)

王様「姫が魔王に攫われてしまった…」

王妃「可愛そうな姫…」シクシク

騎士「何という悲劇! 王様、王妃様、ここは僕にお任せ下さい!」

王様「おお! 勇敢な騎士よ、無事姫を救い出すことができれば、褒美にそなたを姫の夫としよう!」

王妃「姫を頼みましたよ」

騎士「はい! 僕は必ず姫を>>2

勇者を超える大勇者に鍛え上げる

騎士「勇者を超える大勇者に鍛え上げます!」

王様「うむ! 期待し……は?」

騎士「必ず姫様を大勇者にします! ご安心を! では!」シュタッ

王様「ま、待たんか! ……ワシの聞き間違えか? 今騎士が姫を勇者にするなどと…」

王妃「だ、大勇者…」

王様「え?」

王妃「素敵ね…」

王様「えー」


『城下町』

騎士「さて、さっそく姫様を鍛えたいけど、姫様は魔王城だし…」

騎士「そうだな、まずは>>4

魔王城を制圧だ

騎士「まずは手始めに魔王城を制圧するか」

騎士「正直魔王とか大して怖くないし」ブンッ

スパァン

キャー! ナンダイマノハ! オイミロ!

町人「衝撃波で城門が真っ二つに!」

町人「あの騎士ただ者じゃないぞ!」

騎士「さて、魔王城までどうやって行こうかな?」>>6

転移魔法

騎士「てっとり早く転移魔法で行くか」

騎士「転移! 魔王城!」パシュン


『魔王城前』

騎士「よし、無事に着いたぞ」スタッ

モンスター「貴様どこから現れぎゃああ!」ザシュッ

モンスター「どうした何があぎゃあああ!」ザシュッ

騎士「ははは、僕は魔王城を制圧しにきた者だ! そして姫を助け出し、大勇者にする!」

ギャアアア! ツエエエ! ワアアアア!

???「待て! そこの鎧のやつ、そこまでだ!」

騎士「ん? お前は>>8

魔神

騎士「魔神! なぜここに!」

魔神「わが娘、魔王の根城に何の用だ小僧」ゴゴゴゴゴ

騎士「その娘とやらをブチ殺して姫様を救い出し、そして大勇者にするために来た!」

魔神「よく言った! ならば我を……この世界最強の魔神を下してみよ!」ゴゴゴゴゴ

騎士「望むところだ!」ハアアアア!

ガキィンッ!


『魔王の部屋』

魔王「あわわわわ…」ガタガタ

魔王「父上が来ておる…しかも我を倒しにきたと思しき鎧の男がその父上と互角に渡り合っておる…」ガタガタ

魔王「ど、どどどどうしよう……我は>>10

逃げよう

魔王「に、逃げるぞ! 攫ってきた姫と百合百合しようと思っておったが知ったことではないわ!」

魔王「さらば! 転移!」パシュン


『魔王城貴賓室』

姫「この部屋に軟禁されてからはや二日……城からの助けはまだこないのですか……」

姫「うう、お父様…お母様…」シクシク

ドドォン

姫「ひぃ! 地震!? いえ、窓の外から……」ヒョイ

姫「あ、あ…」

姫「あれは騎士……嘘、なぜこんなところに……」ガタガタ

『十年前』

姫「こら騎士! 何ですかそのふにゃふにゃな太刀筋は!」

騎士「うう…だって姫様、剣術ってとても難しくて…」

姫「まったくだらしない!」バシッ

騎士「痛っ! う、うう……」

姫「ふん、おしおきです。その、みっ、未来のわたしの騎士がよわよわでは、こけんに関わりますからね」テレッ

騎士「うぅっ…グスッ…もう嫌だ……騎士見習いなんてやめたい……」

姫「……っ」ドガッ

騎士「うげぇ…!」

姫「あなた私の騎士でしょう! 弱音を吐いたら駄目です!」

騎士「嫌だ……お母さん……」

姫「……」ムー

姫「私が勇者にでもなって護衛がいらなくならない限り、あなたは一生ずぅーっとわたしの騎士です!」

騎士「!!!」

姫(あれから騎士は何かに取り憑かれたかのように鍛錬に打ち込み始めた)

姫(その才能は凄まじく、三年ほどで見習いを卒業すると、騎士は正式に私専属の騎士となった)

姫(久々に会った騎士は昔の頼りない姿から大きく成長しており、私の目にはまるで物語の騎士様のように映った)

姫(同時に、この人は私の騎士を目指してここまで立派になったのだと思うと、自分が誇らしくなった)

姫(しかしそれは違った。彼は幼いころの約束を果たそうとしていただけだったのだ)

姫(私の勇者になるための訓練の日々が始まった)

姫「もうあの地獄のような訓練はイヤー!」

姫「うう、せっかく騎士から逃げるために極秘で別荘まで来ましたのに……今度は魔王に捕まってしまって……」シクシク

姫「勇者になんてなりたくない……私は力強い騎士に守られる姫でいたいのです……」

姫「か、かくなるうえは……>>16

魔法の薬で変身

姫「ふふふ……この魔法の薬で姿を変え、騎士の目を欺きます」

姫「それっ」パシャ

姫「ぎゃああああああああああ!」

ゴキィ ボグッ メキメキッ

幼女姫「はぁ…はぁ…」

幼女姫「う、うふふっ、これでバッチリです!」ロリーン

幼女姫「騎士は……まだあの強そうな人と闘ってますね」

幼女姫「さぁ、今の内に魔王城から脱出しますよ!」タタタッ

幼女姫「って今私軟禁されているんでした!」ガーン

幼女姫「……うーん、あら。暖炉の煙突……小さくなったこの体なら通れそうですね…」

『魔王城前』

騎士「うおおおお!」

魔神「ははははは!」

騎士(さすが魔神! 姫様を大勇者にするために鍛えに鍛えたこの剣捌きが通じないなんて!)

騎士(! あの屋根の上にいるのは……忘れもしない、十年前の幼い姫様!)

騎士(このままでは逃げられる! 俺は……>>20

壁を走る

騎士「壁を走る!」ダダダダッ

魔神「むっ、小僧どこへ行く! 待たぬか!」

騎士「ちっ! 追ってくるな! ……あ、魔王だ」

魔神「そのような見え透いた嘘に……ぬっ! 真に我が娘! これ魔王! どこへ行く!」ビューン

騎士「よし!」ダダダダッ

姫「あとは壁を伝って下へ降りれば…」ソロリ…ソロリ…

騎士「ひーめーさーま」ガシッ

姫「ひぃ! き、騎士!」

騎士「ふふふ、助けに来ましたよ」

騎士「さぁ>>23

修行しましょう

騎士「修行しましょうか」ニコッ

幼女姫「う、うう……騎士、許して…」

騎士「駄目ですよ。姫様を勇者にしなきゃ、僕はいつまでたってもお母さんと会えないんですから」

幼女姫「だ、だって子供のころの約束ですし……そんなに深刻に捉えなくても……」

騎士「あれ? じゃあ僕実家帰っていいんですか?」

幼女姫「そ、それは駄目! 騎士は私のものなんですから!」

騎士「姫様…」

幼女姫「駄目ったら駄目です!」

騎士「ひ…」

幼女姫「だめー!」

騎士「……」イラッ

騎士「>>26

この薬で赤ん坊にしますね

騎士「もういい……この薬で赤ん坊にしてやる」パシッ

幼女姫「な!? や、やめ…!」パシャ

幼女姫「ぎゃああああああああああ!」

ゴキッ メキメキ ボキッ

赤ん坊「おぎゃぁ! おぎゃぁ!」

騎士「……」ダキッ

騎士「家帰るぜひゃほおおおおおおおおお!」ポーイ


おわり

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