ミカサ「私の体……」(108)
ミカサ(……恥ずかしい)ハァ
ネタバレはおそらくない
──浴場にて──
ミカサ「……」ザバー
ミカサ「ふぅ」
ミカサ(温まる)
サシャ「おっふろ~!」ガラッ
クリスタ「サシャ~!滑ったら危ないよ!」ワタワタ
ユミル「まあまあクリスタ。バカが転んだって仕方ないさ」ギュ
クリスタ「んっ!……もう、ユミル!急に抱き着いたりしないでよ~」
ユミル「悪い悪い」
ユミル「けど、クリスタがちっこくて可愛いんだもん」
クリスタ「はいはいありがとうユミル」スタスタ
ユミル「私の天使はツンデレだな~」ケラケラ
ミカサ「……………」ザバッ
クリスタ「あ、ミカサ!もうあがっちゃうの?」
ミカサ「私は十分温まった」
クリスタ「そっかー」ジィ
ミカサ「……?何をそんなに見ているの?」
クリスタ「いや、ミカサっていつもタオルで体隠してるな~って思って」
クリスタ「それにいつもみんなより早く入って早く出るから全然お風呂場で会わないし……」
ユミル「お!クリスタも女の体に興味が出てきたか?」
ユミル「私ならいくらでも見せてやるぞ!」
クリスタ「ち、違うよ!ミカサは背が高くてスタイルいいしうらやましいなって思っただけだよ!ユミルだってそうだよ!」
ミカサ「……見られるのは恥ずかしい」
ユミル「……………」テレテレ
サシャ「ああ~!ユミルのお顔が真っ赤です!」
ユミル「なっ!?っう、うるせえよ芋女!」ダダダッ
サシャ「あはははは!お風呂場は走っちゃダメってさっきクリスタが言ってましたよ~」
ユミル「はっ!?」クルッ
ユミル「ち、違うんだクリスタ!これはこの芋女が私のことを馬鹿にしてきたから……」
クリスタ「……でね、ミカサは何を食べたらそんなに大きくなったのかなと思って」
ミカサ「別に特別なものは食べていないけど」
ユミル「」
サシャ「お風呂きもちいいです~」ザバー
ミカサ「それに私は背は高いけれど、筋肉質で見せられる体ではない」
クリスタ「そんなことないよ!とってもかっこいいと思う」
ミカサ「……そう」
クリスタ「そうだよー!」
ミカサ「クリスタ」
クリスタ「な、何かな?」
ミカサ「ありがとう」ニコ
クリスタ「……!うん!私もいつかミカサみたいにかっこよくなるからね!」
ミカサ「クリスタは今のままで十分可愛いから大丈夫」クス
クリスタ「え!?……あ、ありがとう」テレ
ミカサ「それじゃ」ガラッ
──脱衣場にて──
ミカサ「……アニ、ミーナ」
アニ「中が騒がしかったからね」ハァ
ミーナ「私は別にいいんだけどね~」アハハ
ミカサ「だいぶ落ち着いたから入るといい」
アニ「……そうするよ」ジィ
ミーナ「うん、いこうアニ!」
アニ「ああ……」ジィ
ミカサ「……何か?」
アニ「いや、改めて横に並ぶとあんたの身長が羨ましくなってね」
ミカサ「……………」
アニ「……なんだいその目は。私だって女だから足の長さとか気にするのさ」
ミカサ「……アニはそういうところが可愛いと思う」
アニ「……は?」
ミカサ「男の人は……と言っても、私はエレンやアルミンの言葉しか耳に残らないのだけど」
ミカサ「小柄な女性はとても魅力的だと感じるらしい」
アニ「それはアルミンが言ったのかい」
ミカサ「確かにアルミンは“クリスタのような”小柄な女の子は可愛い、と言っていた」
アニ「……そうかい」
ミカサ「それを聞いたエレンは、『確かにアニって背は低いけど強いよな。すごいやつだ』と言っていた」
アニ「……へえ」
ミカサ「アニ」
ミカサ「顔と耳が赤い」
アニ「……気のせいだよ」
アニ「悪いけどミーナが先に行っちまったんだ。私も行かないと」スタスタ
アニ「それじゃ、また後で」ガチャ
ミカサ「ええ」
アニ「……………ミカサ」
ミカサ「?」
アニ「ありがとう」
ミカサ「私は何も」
アニ「ふん」ガチャ
ミカサ「……………」スルスル
ミカサ(私の体はどうしてこんなに……)フゥ
──翌朝──
ミカサ「おはようエレン、アルミン」
アルミン「おはようミカサ」
エレン「ようミカサ!」モグモグ
ミカサ「……エレン」ハァ
エレン「なんあ?」モグ
ミカサ「喋るときは口の中の物を飲み込んでから」
エレン「……!」ゴク
エレン「そうだったな、悪い」
ミカサ「エレンのその素直な所が好き」
エレン「ん?おう、さんきゅ!」ニコ
ジャン「エレンてめえ朝っぱらからあァァァァ!!!」ガタガタッ
コニー「おいジャン!急に立つなよびっくりするだろ!」
エレン「な、なんだよジャン。急に大声出すなよ……」
アルミン「あはは……」
ライナー「なんだなんだ。朝からにぎやかだなここは」
ベルトルト「おはようみんな」
アルミン「おはようライナー、ベルトルト!」
ミカサ「おはよう」
コニー「お、ライナーにベルトルト。ジャンのやつが朝っぱらからまたエレンに突っかかってやがんだ」
エレン「ちょ、服ひっぱんなよジャン!破れちゃうだろうが!」
ジャン「服ぐらい破れてろ!この死に急ぎお花畑野郎!」
エレン「俺にはお前が何言ってるか分かんねえよ!」
ライナー「なんだ?昨日の続きか?」
ベルトルト「ライナー、それはここではあんまり……」
ミカサ「昨日もジャンはエレンに何かしていたの?」
ライナー「え?……はは、いやまあ、その……なんだ」
ミカサ「何かあったの?アルミン」
アルミン「……食堂ではちょっとできない話かな」
ミカサ「そう」
アルミン「後で話すよ」
ミカサ「分かった」
エレン「離せこの……ッ!」
ジャン「ちくしょおおてめえええれええええん!!!!!」グイッ
キース「朝っぱらから元気いっぱいのバカはどいつだ……」ガチャ
エレンジャン「」
キース「訓練開始まであと三十分はあるが……」ゴゴゴ
エレン「ハイ……」
キース「その元気がなくなるまで走ってこいバカ者どもォ!!!」
ジャン「は、はぃぃ~」
──休憩時間──
ミカサ「エレン、大丈夫?」
アルミン「あれだけ走らされた後に午前中の訓練はきつかったでしょ?」
エレン「さすがに堪えたな……へへ」グッタリ
ミカサ「お昼を食べてゆっくり休むといい」
エレン「ああ、そうするつもりだ……」
アルミン「エレンも大変だねえ」
ミカサ「それはそうとアルミン」
アルミン「ん?……あ」
ミカサ「思い出した?」
アルミン「今朝のあの話かあ」
ミカサ「教えてほしい。エレンが誰かと喧嘩するのは避けたい」
アルミン「……そうだね」
エレン「ん?俺がどうかしたか?」
アルミン「いや、ほら、昨日の夜のこと……」
エレン「……ああ!っておい!アルミン!あのことはミカサには言っちゃダメだぞ!」
アルミン「で、でもさあ」
エレン「何が何でもダメぐむっ……!?」
この>>1…わかるぞ!お前はミカサ・アッカーmグホエッ!
大事な用ねぇ
この時間なら男子寮もみんな寝静まってるもんなあニヤニヤ
…あれ?部屋の電気がきえt
>>23
見ていたの?なら削ぐ
それと私はミカサではない
調査兵団に入ってから巨人の事ばかりで
エレンが構ってくれないとかそういう理由じゃないと
私もssなんて書いたりしない
不毛なのでこの件は終わり
ミカサ「エレンは少し休むべき」
エレン「み、ミカサ!なにすむぐぅっ……!?」
ミカサ「ただの膝枕」
エレン「っぷはぁ!ミカサ!膝枕って強制的にするもんじゃむぐぁっ……!?」
ミカサ「アルミン」
アルミン「あ、あはは……」
ミカサ「話して」
アルミン「そ、その前にミカサ。エレンが大人しくなってるみたいなんだけど……」
ミカサ「?」
エレン「」シーン
アルミン「……窒息とかしてないよね?」
ミカサ「!!」ガバッ
ミカサ「エレン!大丈夫!?」
エレン「……ん?あ、あぁ。少し考え事してただけだ」
アルミン「……?そうか。なんにしろ窒息してなくてよかったよ」
ミカサ「良かった……」
アルミン「じゃあ、話すね」
ミカサ「ええ」
エレン「おいミカサ」
ミカサ「なに?」
エレン「この話はお前が聞いて気分が良くなるような話じゃないぞ」
ミカサ「エレンは嘘をついている」
エレン「き、決めつけんなよ!本当だってば!」
アルミン「まあまあエレン」
アルミン「ミカサ、エレンの言っていることはあながち間違ってないんだけど」
ミカサ「そうなの?」
アルミン「うん。けれどエレンの言ってるようにはならないと思うから、話すね」
ミカサ「……分かった」
エレン「しらねーぞ」ポスッ
アルミン「あはは。膝枕はしてもらうんだねエレン」
ミカサ「……エレン可愛い」クス
エレン「……………」ムス
ミカサ「話して、アルミン」ナデナデ
エレン「なでなですんな!」ガバッ
アルミン「ほらエレン。少し休んでなって」アハハ
ミカサ「分かった。撫でたりしないから休んでいて」
エレン「………ふん」ポスッ
アルミン「やっと本題に入れるね」
ミカサ「聞かせて」
アルミン「うん。……あれは、昨日の夜、お風呂に入った後の事なんだけど……」
───────
─────
───
──入浴後──
ライナー「さっぱりしたな」
ベルトルト「最近暑くなって来たもんね」
コニー「早く風呂に入りたいってその事しか考えてなかったぜ!」
エレン「サシャのやつは相変わらず飯の事ばっかだったけどな」
コニー「あいつはぶれねえな」ハハ
アルミン「エレンだって巨人の事ばっかり話してたじゃないか」
エレン「あ、あれは仕方ないだろ!座学で巨人についての講義を受けた後だったし!」
ベルトルト「それならライナーはクリスタの事ばっかりだったよ」
ライナー「お、おいベルトルト!何を言ってる!」アセアセ
コニー「なんかバカばっかだな」
エレン「お前が言うなよコニー」
「「「「「あはははは!」」」」」
ジャン「……………」
マルコ「なんだかライナーたち盛り上がってるね。何の話してるんだろう」
ジャン「……………」
マルコ「ジャン?」
ジャン「ん?お、おうマルコ。なんだ?」
マルコ「ぼーっとしてたみたいだけど、大丈夫?」
ジャン「ああ、大丈夫だ。少し考え事をしてただけだ」
アルミン「どうかしたの?ジャン」
マルコ「ああ、アルミン」
アルミン「ちょっと話が聞こえてたんだ。盗み聞きみたいなことしてごめん」
ジャン「そんなんで盗み聞きになるかよ。気にすんな」
マルコ「アルミンは優しいからね~」ハハ
アルミン「同室のみんなで今度の外出日にどこか行こうかっていう話してるんだけど、二人もどう?」
マルコ「楽しそうだね!」
ジャン「そうか?俺は別に馴れ合いは求めてないが……」
アルミン「話だけでも聞いてみればいいんじゃないかな?」
マルコ「そうだね。行くか行かないかはそれから決めてもいいと思うし」
ジャン「……そこまでいうなら、そうするか」
アルミン「じゃあ行こうか!」ニコ
マルコ「うん」
ジャン「おう」
エレン「俺は別にいいぞ」
アルミン「僕も構わないよ」
ライナー「俺もだ」
コニー「おれもまあ、暇だしな」
ベルトルト「悪いけど僕はやめておくよ。最近少し勉強に燃えてきててさ」
エレン「ベルトルトは真面目だな~」
マルコ「感心するよ」
アルミン「僕も見習わないと」
ライナー「アルミンはもう充分だろう」
ベルトルト「僕はアルミンを見て頑張ろうって思ったんだ。頭の良さだって大事なことだからね」
コニー「俺たちにはわかんねーよな、エレン」
エレン「いや、一緒にすんなよコニー」
コニー「なんだよアホ仲間だろ俺たち!」
エレン「う、うるせえ!俺だってそのうちアルミンみたいになってやるからな!」
ジャン「なれるわけねーだろエレン。アホか」
エレン「ジャンてめえ……」ギロ
アルミン「まあまあエレン。エレンの努力は僕だって知ってるよ」
ジャン「考えてみりゃ幼馴染三人組の中で頭悪いのお前だけじゃねえか」
エレン「なんだと?」
マルコ「ジ、ジャン!そこまで言うことはないだろう!」
ジャン「いーや、この死に急ぎ野郎には一度思い知らせておかねえと」
エレン「……………」
ジャン「ミ、ミカサだって講義中の発言への積極性は欠けるが、座学はかなり成績いいだろ」
ジャン「それにその他の成績は全てにおいてパーフェクトと言ってもいい!」
アルミン「ただミカサを褒めちぎってるだけに聞こえるんだけど……」
マルコ「ジャン……」
ライナー「まあ、ただの嫉妬だな」
ベルトルト「そうだね」
ジャン「お前はこんなすごい二人に囲まれてるのに特に才能はないよなぁ!」
エレン「なんだと!!」ガタ
アルミン「エ、エレン!」ダキッ
マルコ「ジャンもだよ!さっきから言い過ぎだ!」
コニー「なあベルトルト、ライナー……」
ライナー「どうした?」
コニー「これって俺が原因か?」
ジャン「立体起動さえあれば巨人が狩れるとか言ってたが、その立体起動の成績が俺より悪いとかお笑い草だぞ!」
エレン「くっ……そ。こいつ言わせておけば……」ググ
アルミン(エ、エレン!ここは冷静に!大人になろうよ!)ボソボソ
マルコ「ジャン!だからそんなこと言う必要ないじゃないか!」
ベルトルト「んー、さすがに違うと思うよコニー」
ライナー「ああ。安心しろ。ジャンのやつがちょっと言い過ぎてるだけだ」
コニー「そ、そうか……。あとでエレンに謝ろう」
ベルトルト「心配しなくてもエレンだってそのくらいで起こったりしないと思うけど」
コニー「そうはいっても俺の気が済まねえからよ」
ライナー「お前は男だなコニー。……まああれもいつものことだ。ほっときゃおさまるだろう」
ベルトルト「そうだね」
ジャン「ミカサを見てみろ!あのすらっとした体躯で誰よりも素早く確実にブレードを使いこなしてる!」
エレン「そんなことは知ってる!」
ジャン「そして目が飛び出るほどの美人だ!」
エレン「目が飛び出るわけねえだろ!」
アルミン「……う、うわあ」ダキー
マルコ「ジャン!僕にはジャンが何を言いたいのか分からないよ!」ガッシリ
ライナー「……それよりさっきの話し合いを進めたいんだが」
コニー「そういえばそうだったな」
ライナー「ベルトルト、悪いがお前の意見も聞きたいから話し合いに参加してもらってもいいか?」
ベルトルト「もちろんさ」
ライナー「助かるぜ。それじゃあっちの二人も呼んどくか」
コニー「二人?」
ライナー「おーい!アルミンにマルコ!こっち来いよー!」
アルミン「え?い、いや、ライナー!今こっちは大変な状況なんだよ!」ワーワー
マルコ「そうだよライナー!」ガシ
ジャン「お前はいつもいつもミカサといちゃいちゃしやがって……!!」グググ
エレン「ぐ……………」ギロ
ライナー「ほっとけほっとけ!いつもの事だろ!」
ライナー「それより教官が来たらお前らまで罰を受けるかもしれんぞ」
アルミン「確かにそうだね……マルコ」パッ
マルコ「収まりそうにないしね……行こうかアルミン」パッ
アルミン「エレン!教官が来たら怒られちゃうから早めに切り上げてね!」
マルコ「ジャンも冷静になって!僕たちはあっちに行くからね!」
ジャン「お前はいつもいつもいつもいつも羨ましいんだよォォォ!!!」ガッ
エレン「知らねえよ!!!」ガッ
ライナー「取っ組み合いしてらあ」ケラケラ
アルミン「全く……笑い事じゃないよライナー」ハァ
コニー「けどよ、最近はエレンがずっと勝ってるだろ」
ベルトルト「確かに最近エレンは強くなってきたね」
ライナー「だな。対人格闘はずば抜けてやがる」
アルミン「まあ、ミカサがその上にいるんだけどね」
マルコ「みんな結構冷静なんだね……」アハハ…
ベルトルト「この状況にはもう慣れたねー」クス
コニー「なあ、なんでジャンは負けるの分かっててエレンにケンカ売るんだよ」
ライナー「コニー……」フゥ
コニー「な、なんだよ……俺なんかおかしいこと言ったかよ」
ベルトルト「あはは、別に何もおかしいことは言ってないよ」
ライナー「戦士には……いや、男にはな、負けると分かってても戦わなければならない時がある」ゴゴゴ
ライナー「ジャンはそれを知っててやってるんだ……」フフフ
コニー「お、おお……なんか……なんか、かっけえな!!」キラキラ
マルコ「コニーの純粋な瞳が眩しいよ!見てられないっ!」ウウッ
アルミン「た、ただの嫉妬なんだけどね……」アハハ…
ベルトルト「もう、ライナー。そうやってコニーをからかうのやめなよ」
コニー「えぇ!?なんだよ、嘘かよ!」ガーン
ライナー「ははは、悪い悪い」ケラケラ
コニー「なんだよー。信じたおれがバカだったよ」ハァ
ライナー「でもなコニー。さっき言ったことは本当のことだ」
ライナー「だからもし決断せねばならない時が来たときは、しっかり考えて選ぶんだぞ」
コニー「……!!」マジマジ
コニー「お、おう!……なんかライナーは頼れる兄貴みたいだな!」キラキラ
マルコ「確かにそういうところがかっこいいよねライナーは」
アルミン「そうだね。懐が広いっていうか……」
ライナー「よせよせ。そこまで言われるほどの男じゃないんだ俺は」フゥ
コニー「そんなことねえよ!お前は立派な男だ!」キラキラ
ライナー「……ありがとよ、コニー」
ベルトルト「ね、ねえ、話し合いはどうなったんだい?」
マルコ「そういえば全然進んでないね!」アハハ
アルミン「向こうは……」
ジャン「あのな!まずお前はミカサがどれだけ美人で魅力的なのか分かってない!」ドン!!
エレン「な、何言ってるか分かんねえぞ!」タジ…
アルミン「……………」
ベルトルト「ジャン……」
マルコ「心なしか、エレンの方は怒りを通り越して少し呆れてる気がするよ」
ライナー「面白いやつらだな」
コニー「そろそろ話しあい始めようぜ。なんか眠くなってきた」
ベルトルト「そうしようか」
マルコ「そうだね」
アルミン「話してるとあっという間に就寝時間になりそうだしね」
ライナー「ああ。……さて、まず俺から個人的な提案があるんだが」
コニー「提案?」
ライナー「そうだ。提案というのは、女子も一緒に連れて行かないか、というものだ」
ベルトルト「女子っていうか、クリスタでしょ?」
マルコ「確かにライナーはクリスタが好きだもんね」
ライナー「ぐっ……!ち、違うぞベルトルト!それにお前だってクリスタにくぎ付けの時があるだろうが!」
ベルトルト「そ、そりゃクリスタは可愛いからさ……」
コニー「確かに可愛いけど、ライナーはクリスタを連れて行きたいのか?」
ライナー「ああ、もちろんだ!……って違う違う!女子とも仲良くなろうじゃないかっていう提案だ!」
アルミン「さっきの威厳はどこに消えたんだいライナー……」
ライナー「それを言うなアルミン!」
ベルトルト「ぷふっ」
ライナー「わ、笑うなベルトルト!」
コニー「……………zzz」ウトウト
マルコ「ああっ!コニーが寝そうだ!」
アルミン「……真面目にやろう。マルコ、コニーを起こしてあげて」
マルコ「ああ、分かった」
ライナー「す、すまん」
ベルトルト「ごめんよ」
アルミン「それじゃ、女子を誘う前提で話を進めるけど……」
─────
──────
────────
ミカサ「男子寮は楽しそう」
アルミン「そんなことないよ。教官が何度来たことか」アハハ…
ミカサ「男の子は元気がいい方がいい」ナデナデ
アルミン「エレン、すっかり寝ちゃったね」
エレン「……すぅ……すぅ」zzz...
ミカサ「さすがに疲れていたみたい」
アルミン「そうだね~」
ミカサ「昨日の喧嘩というのはそのこと?」
アルミン「いや、まだ続きがあるんだ」
アルミン「確かにあの後、延々とジャンがミカサの魅力をエレンに解き放ち続けたんだけど……」
ミカサ「……自分で言うのもなんだけど、今のエレンにそんなことを伝えても理解できないと思う」
アルミン「エレンも成長してきてるから、だんだん分かるようになってきてはいるんだけどね」
ミカサ「確かに、私も何度かエレンが女の子を褒めるのを聞いたことがある」サラサラ
ミカサ「私については、一度も聞いたことがないけど……」シュン
アルミン「そうだね……」
ミカサ「少し残念」
アルミン「でもさ、エレンとミカサは小さい頃から一緒だったでしょ?」
ミカサ「うん」
アルミン「だから、多分エレンにとっての女の子の基準はミカサなんだろうと思うよ」
ミカサ「どういうこと?」
アルミン「ここにいる女の子はみんな個性的で、ミカサもまた個性的だ」
アルミン「だからさ、ほかの女の子はエレンから見ると……とても新鮮に見えてしまうと思うんだ」
ミカサ「なるほど」
アルミン「その部分を、魅力……とはいかないまでも少しの興味として考えてしまうのは、エレンには仕方がないことに思えるんだ」
ミカサ「……アルミン」
アルミン「な、なに?」
ミカサ「おそらく、アルミンが女の子だったら……悔しいけどエレンはアルミンに惚れていると思う」ムニッ
エレン「むぁ……んん……すぅ……」ムニャムニャ
アルミン「な、何を言い出すのさ!」カァァ
ミカサ「アルミン、照れてる」
アルミン「そりゃそんなこと言われたら誰だって照れるよ!もう!」テレ
エレン「……くー……くー……」
アルミン「と、とにかく!エレンとミカサは幼馴染だから」
アルミン「まだ今のエレンにとっては、ミカサをそういう対象として見れないことがあるかもしれないけど」
アルミン「エレンもきっとミカサの魅力に気づく時が来る」
アルミン「……と僕は思うよ」ニコ
ミカサ「アルミンは優しい」
アルミン「そんなことないさ」
ミカサ「ありがとう」ニコ
アルミン「どういたしまして!」
アルミン「そうそう!続きなんだけどさ……」
────────
─────
───
アルミン「……よし、これで回りたいルートは決まったね!」
マルコ「結局アルミンが仕切ってるね」
ライナー「悪いな、アルミン」
コニー「おれ、ちょっと楽しみになって来たぞ」ワクワク
アルミン「それは良かった」
マルコ「どうやって女子に伝えるんだい?」
ライナー「ああ、それなら俺たちに考えがある」
ベルトルト「ん?“俺たち”ってまさか僕も入ってる?」
ライナー「もちろんだぞ、ベルトルト」
ベルトルト「……まさか」ハッ
ライナー「そのまさかだ、ベルトルト」
ベルトルト「もっと他に適役がいるんじゃないのかな……?」
アルミン「適役?」
ライナー「ああ、気にしないでくれ!俺たちにどんと任せろ!」
ベルトルト「失敗した場合はアルミンたちにミカサを通してお願いしてもらおう」
ライナー「まあまあベルトルト。失敗はしないさ」
アルミン「なんだかよく分からないけど、二人に任せるよ!」
マルコ「よろしく。ライナー、ベルトルト」
ライナー「おう、任された!」
ベルトルト「楽しそうで何よりだよ……」
アルミン「さて、そろそろあの二人を呼ぼうか」
コニー「まだやってんのか?」
マルコ「いや、あれはただジャンがエレンに説教をしているみたいにしか見えない」
ジャン「お前はミカサに対していつも冷たいが、ミカサの気持ちを考えたことがあんのか!?」クワッ
エレン「え、あ、あんまり……ない、かもしれねえ……」
ライナー「あんだけ自分のことを考えてくれる人がいるなんてミカサは幸せもんだな」
ベルトルト「あそこまで行くと、幸せなのか不幸せなのかよく分からないね」
アルミン「もうエレンも落ち着いてきてる頃だし、連れて来よう」
マルコ「というかエレンが見るからに落ち込んでるね……よし、行こう」
コニー「俺はもう寝るぞー」
ライナー「俺も寝るか。おやすみみんな」
ベルトルト「僕もそうしようかな。おやすみー」
アルミン「おやすみ三人とも!」
マルコ「おやすみ!」
ジャン「俺がなあ、おい!聞いてんのか!俺がもしエレンだったらあんなことは絶対しないからな!」ガミガミ
エレン「……………」シュン
アルミン「……エレン、行こう」
エレン「……アルミンか。……俺、俺……ミカサにひどいことしてたかもしれん」
アルミン「大丈夫だよエレン。ミカサは優しいから気にしてないよ」
エレン「……明日ミカサに謝ろう。朝一で」
アルミン「エ、エレン。ミカサも突然謝られたら困っちゃうよ」
エレン「……そうか。それもそうだな……。今度の休日飯でも奢るか……」
アルミン「それがいいと思うよ!……そうそう、その今度の休日についてなんだけどさ……」
マルコ「ほら!ジャンも行こう」
ジャン「お、おい待てマルコ。俺はこいつにだなあ……!」
マルコ「君のミカサへの想いは十分伝わったよジャン!」
ジャン「……けどよ、マルコ」
マルコ「だけどさ、そういうのは本人に伝えないと意味がないだろう?」
ジャン「……!!」
マルコ「君は違うかもしれないけど、僕はそう思ってる」
ジャン「マルコ……。悪い、熱くなりすぎた」
マルコ「分かればいいんだ。……それで、そのチャンスが今度の休日にあるみたいなんだけどさ……」
エレン「女子も一緒に」
ジャン「街を回る?」
アルミン「そうなんだ。大体の予定は決めた」
アルミン「ライナーとベルトルトで何とか女子には伝えてくれるみたいだから」
アルミン「二人にもう一度参加するかどうか聞こうと思っててさ」
アルミン「エレンはさっき参加って言ってたけど、ジャンはどうする?」
ジャン「行くに決まってるだろ」
マルコ「……さっき馴れ合いがどうとか言ってなかったっけ?」
ジャン「べ、別にそういう意味じゃねえよ!」アセアセ
エレン「俺も別に構わないぞ」
アルミン「そうかそうか!」
エレン「全員じゃないのか?」
アルミン「初めてだし、女子側が承諾するかもわからないしね」
マルコ「確かにそうだね」
アルミン「それに、訓練兵全員ってなると大所帯になるし、町の人の迷惑になるかもしれない」
エレン「なるほどなー」
アルミン「もっと言えば、あまり大人数で動くと、教官に目を付けられてしまうかもしれない」
ジャン「それは言えてるな」
アルミン「だから比較的仲のいいメンバーでまずは行きたいなって思ってるんだ」
エレン「わかった。俺はこれでいいと思う」
ジャン「俺も異論はねえ」
マルコ「じゃあ決まりだね!」
アルミン「ふう~疲れた!もう就寝時間だし、みんな寝よう!」
マルコ「そうだね~。もうコニーたちは寝ちゃったみたいだし」
エレン「なんかすまねえな。俺たちのせいで」
ジャン「……すまん」
アルミン「ううん。気にすることないよ。それよりも僕は次の外出が楽しみだよ!」
マルコ「僕も楽しみにしてる。それじゃあおやすみ!」
エレン「おう。おやすみマルコ」
ジャン「おやすみ」
アルミン「おやすみ三人とも!」
エレン「おう。……俺も寝るか」
ジャン「おい、エレン」
エレン「……ジャン」
ジャン「悪かった」
エレン「気にすんな。俺も悪かった」
ジャン「……エレン」
エレン「あ、そうだ。一つだけ言っとかなきゃならんことがある」
ジャン「なんだ?」
エレン「お前さっきミカサがどうのこうの言ってる時」
──『ミカサの体はよお!筋肉がついて引き締まってんだよ!前にちらっと腹筋が見えた!』
──『そんなこともミカサの魅力の一つなのが分からねえのかああァァァ!!!』
エレン「って言ってたよな」
ジャン「……あ、ああ……」
アルミン(うわあ……)
エレン「お前、ミカサが好きなのは分かるけどさ……そういうことミカサに言うなよ?」
ジャン「どういうことだ」
エレン「ミカサだって女の子なんだ。筋肉がどうのこうのって言っちゃダメだろ」
アルミン(エレン……)
エレン「それに、ミカサは確かに筋肉はあるが、そこまでムキムキなわけでもないし、固くもないぞ」
アルミン(エレン……!?)
ジャン「おい、なんでそんなこと分かんだよ」
エレン「なんでってそりゃあ……」
アルミン「エ、エレっ」
エレン「触ったらわかるだろそんなこと」
ジャン「ちくしょおてめえええええええええれえええええええん!!!!!」
エレン「うわっ!なんだよジャン!」
ジャン「この期に及んでまだ俺にケンカうってんのかあああああァァァァァ!!!!!」
エレン「はぁ!?意味わかんねえよ!!!」
アルミン「遅かったか……」
マルコ「アルミン、もう諦めよう……」
ライナー「……なんだなんだぁ……ほわぁ……っ」ムニャムニャ
ベルトルト「うーん……っ……静かにしてよお」ムニャムニャ
コニー「ぐー……ぐー……」zzz...
ジャン「てめえっ!てめえっ!ミカサの体触るとはどういうことだぁぁぁぁぁ!!!」
ジャン「いくら幼馴染でもやっちゃいけねえことがあんだろぉぉぉぁぁぁぁぁ!!!」
エレン「ジャン!!!」ガッ
ジャン「うおっ!?」グルン
アルミン「エレン!?」
ジャン「うごぁっ!!」ドサッ
マルコ「ジャン!!!」
ライナー「……いい蹴りだ。アニが喜ぶな」
ベルトルト「ん?んん~……?」ムニャムニャ
ライナー「寝てていいぞベルトルト」
ベルトルト「うん……?……そ……そうすゅ……よ……」zzz...
ライナー「かわいいなこいつ」
エレン「落ち着けジャン」
ジャン「……………」
エレン「俺が言いたいのは」
エレン「あいつだって筋肉とかは結構気にしてるはずだ」
エレン「そういうこと口に出したりはしねえけどよ、やっぱあいつだって女の子なんだよ」
エレン「ミカサの魅力だって知ってる」
エレン「さっきも言ったが、筋肉ついてるように見えて実は結構やわらかい体してるし」
エレン「背が高くて脚はなげえし、髪はサラサラで、胸も結構ある。ちゃんと女の体つきしてるんだよあいつは」
エレン「そんなことを一番近くにいるおれが知らないわけないだろ」
エレン「だから、ちゃんと言葉を選んであいつにはお前の思いを伝えてやってくれ」
ジャン「……………悪かったよ」
エレン「分かればいいんだ。……ミカサは大事な家族なんだ」
ジャン「……………」
エレン「もちろんそこにいるアルミンもな」ニコ
アルミン「エレン……」ジーン
ライナー「……………ふっ」ボス ...zzz
エレン「大きな声出して悪かったな」
アルミン「う、ううん」
マルコ「エレンは悪くないよ」
エレン「ほらジャン。立てよ。教官が来る前に寝ようぜ」スッ
ジャン「……………エレン、最後に一つだけいいか」スクッ
エレン「なんだ?」
ジャン「ミカサの……その、む、胸の大きさをなんでお前が知ってるんだ?」
マルコ「ジャン!君ってやつはさっきの話のそんなところが気になってたのかい!?」
エレン「はぁ?だから」
アルミン「エレン!今度こそ答えちゃ──」
エレン「触ったことあるからに決まってんだろ」
ジャン「お………おぉ………」ユラァ
マルコ「ジャン!落ち着くん──」バッ
アルミン「待つんだマルコ!ジャンの様子がおかしい!」ジッ
マルコ「ええ……!?」
ジャン「そ………そう………か………」ユラユラァ
アルミン「た、耐えてるんだ……!」ハッ
マルコ「そうか……ジャン、君は……自分と……自らの心と戦っているん──」
エレン「それに、昔から風呂とか一緒に入ってたが、そん時からちょっとはあったぞ」
ジャン「ぐはぁァァァァッ!!!!!」ブバッ
マルコ「ジャァァァァァァァァン!?」ギャー
アルミン「何か血を吐くようなモーションで倒れこんだ!?」
エレン「おい、ジャン!どうした!?」
アルミン「エレンはもう寝ててくれ!後は僕たちで何とかする!」
エレン「お、おう……おやすみ」
アルミン「おやすみエレン!……マルコ!ジャンは!?」
マルコ「……だ、大丈夫そうだ……」
ジャン「ミ、ミカ……ハァ……サ……ハァ……の……むっ……!」
アルミン「……む?」
ジャン「……むね……」エヘヘ
アルミン「……大丈夫……そうだね……」
マルコ「……何も言わないなんて、優しいねアルミン」
アルミン「……君だってそうだよ、マルコ」
マルコ「……………」
アルミン「……………」
ジャン「……ミ、ミ……カサ……」エヘヘ
アルミン「……寝かせよう」ハァ
マルコ「……うん。……悪いけど、そっち側持ってくれるかい?」ハァ
ジャン「へへへ……」ドサッ
アルミン「おやすみマルコ」フゥ
マルコ「おやすみアルミン」フゥ
────
─────
───────
アルミン「っていうのが事の顛末さ」
ミカサ「教官はこなかったの?」
アルミン「そこが気になるなんてミカサらしいや」アハハ
ミカサ「そのあとエレンが罰を受けたなんて言うことは」
アルミン「大丈夫。運良く教官が来ることはなかったよ」
ミカサ「良かった」ホッ
アルミン「……ん?……ミカサ」
ミカサ「ど、どうしたの?アルミン」ナデナデ
エレン「くぅ……くぅ……」zzz...
アルミン「ご、ごめんね!ちょっと変な所まで聞かせてしまったね!」
ミカサ「どうして謝るの?」ナデナデ
アルミン「だって、ミカサの顔が赤いから……」
ミカサ「!!!」バッ
アルミン「あ、違ったかい!?ご、ごめん……」
ミカサ「いい。アルミンが謝ることは何もない」カァ
アルミン「……………」
ミカサ「エレン……」スッ
エレン「んん……うぅー……っん……」スヤスヤ
ミカサ「ありがとう」ナデナデ
アルミン「………ふふ」ニコ
アルミン「……そういえば、ミカサってエレンから体を触られてるの?」
ミカサ「触らせてはいない」
アルミン「じゃあ昨日言ってたことはなんだったんだろう」
ミカサ「多分、何かとくっついてしまうことが多いからだと思う」
アルミン「……ああ、確かに」
アルミン「こういう言い方は良くないかもしれないけど、必要以上に身体が密着してることはあるね」
ミカサ「多分そういうこと」コク
アルミン「なるほどね。すっきりしたよ」
ミカサ「エレンはたまに言葉選びが下手」クス
アルミン「あはは、そうだね~」クス
エレン「……んむ?」
ミカサ「……エレン?目が覚めた?」
エレン「……寝てたのか」
アルミン「おはようエレン。ミカサの膝枕の感想は?」
エレン「んー?……柔らかくて寝心地良かったぞー……って」
エレン「何言わせてんだアルミン!」カァァ
アルミン「あははは」
ミカサ「ありがとエレン」ナデナデ
エレン「だからなでなですんなミカサ!」カァァ
アルミン「顔が真っ赤だよエレン」クス
エレン「だ、だってよー!……いいよもう。あー、恥ずかしかった」フゥ
ミカサ「良く眠れた?」
エレン「ああ、おかげさまでな。これで午後も頑張れるぜ……ってそろそろ始まるな」
アルミン「もうそんな時間か」
エレン「俺先行ってるわ!じゃあな!」
アルミン「あ、逃げたなエレン」
ミカサ「今日のアルミンはいじわる」クス
アルミン「昨日眠らせてくれなかったからね」アハハ
ミカサ「それはジャンが悪い」
アルミン「それはごもっともだ」アハハ
ミカサ「私達も行こう」スクッ
アルミン「そうだね」
アルミン「……そういえば休日の件は誰かから聞いたかい?」スクッ
ミカサ「……まだ」
アルミン「そっか」
ミカサ「……そういえば今朝、宿舎の裏でライナーとベルトルトがアニと話していたけど」
アルミン「宿舎の裏で?」
ミカサ「そう」
アルミン「なんでそんなところで……」
ミカサ「でも珍しい」
アルミン「確かに珍しい組み合わせだね。……実は仲が良かったとかじゃないかな?」
ミカサ「サプライズなのかもしれない」
アルミン「確かに……。ライナーのやつ何か企んでる顔してたからなあ」
ミカサ「さっきの話ではベルトルトもうんざりしていたよう」
アルミン「そういえばそうだった。ベルトルトはそういうのあんまり得意じゃなさそうだもんね」
ミカサ「私もそう思う」
アルミン「しかし……アニが来てくれるかな?」
ミカサ「アニはおそらく来る」
アルミン「へえ……!どうしてそう思うの?」
ミカサ「エレンがいるから」
アルミン「……なるほど」
ミカサ「私からもみんなに伝えておく」
アルミン「ああ、よろしく頼むよ!」
ミカサ「誰に伝えておけばいい?」
アルミン「えっとねー、まずはクリスタでしょ。それから……──」
──────
────
───
──脱衣場──
ミカサ(私の体……)
ミカサ(恥ずかしいなんて思ってごめんなさい)
ミカサ(自信を持っていいんだ……)
クリスタ「あ、ミカサ!今日はみんなと一緒の時間帯なんだね!」
ミカサ「みんなと一緒が楽しい」
クリスタ「うんうん!そうだよね~」
サシャ「ミカサも一緒に泳ぎますか?」
ユミル「風呂場で泳ぐな。ガキかお前は」ペシ
サシャ「えへへ……。でも楽しいですよ!」
ミカサ「私は遠慮しておく」
サシャ「そうですか~。残念です!……では私は先に行ってますよ!」ガラッ
クリスタ「それにしても思った通り!」
ミカサ「?」
クリスタ「ミカサの身体ってかっこいい!」
ミカサ「筋肉ばかりで少しも女らしくない」
クリスタ「そんなことないよ!ねえユミル?」
ユミル「ん?ああ、思ったより筋肉ねえんだな」
ミカサ「そう?」
サシャ「皆さんも早く体洗って泳ぎましょうよ~!!!」ガラッ
ユミル「普段あんな人間離れした動きしてるからてっきり筋肉ムキムキなのかと」
クリスタ「そりゃミカサも女の子だもん!むしろお肉がついてないのがすごい……」
ミカサ「クリスタは理想的な体型」
ユミル「私もそう思うぞクリスタ♪」ダキッ
クリスタ「だから急に抱き着くのやめてよ~!」グググ
サシャ「皆さん何やってるんですか?……分かった!クリスタに抱き着けばいいんですね!」
クリスタ「わー!サシャまで!」
ユミル「おい!お前泡だらけじゃねえか芋女!ちゃんと体流してから来いよ!」
サシャ「ええ~、でも楽しそうでしたし!」ケラケラ
ミカサ「……ふふ」
アニ「……なにやってんだいあんたたち」
ミーナ「わあ!ミカサと入るのって初めてな気がするけど……って、ミカサの体うらやましすぎるっ!」
アニ「……身長分けてくれよ」
ミカサ「それは無理」
アニ「分かってるよ。私だってこの間のあんたのおかげでちょっとは自信もてたんだけど……」チラ
ミカサ「?」
アニ「やっぱり身長分けてくれ」
ミカサ「それはできない」
アニ「だよね。分かってる」
ミーナ「なになに?二人ってそんなに仲良かったっけ?」
ミカサ「ちょっとだけ」
アニ「まあ、ちょっとね」
ミーナ「いいことじゃない!」アハハ
クリスタ「ほ、他の子たちが来たら混むし、は、早めに入っちゃおうよ」ゼェゼェ
ミーナ「お、解放されたんだねクリスタ!」
クリスタ「う、うん……。さすがにきつかったからもう口きかない!って言ったら……」チラ
ユミル「」チーン
ミカサ「魂が抜けている……」
サシャ「じ、冗談ですよね!?ねえ、クリスタ!?」
クリスタ「ふーんだ」ツーン
サシャ「クリスタぁぁぁぁぁ!!!」エーン
アニ「……かわいいね、あんたら。私は先に入るよ」スタスタ
ミーナ「そうだね!みんな可愛くてうらやましい!」スタスタ
ミカサ「クリスタもいこう。サシャはユミルを連れてきて」スタスタ
クリスタ「うん!ねえねえミカサ~。ミカサは何を食べてるの?」タタタッ
サシャ「ええー……!?」チラ
ユミル「」チーン
サシャ「みなさあん……」グス
ミカサ「食べているものは同じのはず」ガラッ
クリスタ「違うよー。そうじゃなくて、何を食べて育ったのかってこと」
ミカサ「あまり覚えてないけれど……」
クリスタ「覚えてるのだけでいいからさ!ね?教えてよ~」ガチャ
サシャ「……………」シーン
ユミル「」チーン
サシャ「ユ、ユミル~」ユサユサ
ユミル「クリ……スタ……」ボソ
サシャ「……………」クスン
おわり。
読んでくれた人ありがとう。
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