モバP「肇の地元で泊りがけの仕事」 (115)

以前書いたSSと関連があります。読まなくても問題ないはずです。

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-新幹線内-

モバP(以下P)「岡山で二泊三日予定の撮影だけど、撮影が滞ったら延長もあるからな。延長されないように頑張ろうな」

P(以前のお詫びに何かお願いを一つ聞くって肇に言ったんだけど、お願いが地元で仕事をしたいか。...まあ俺が同行するって要望はあったけど)

薫「はい!がんばります!」

肇「はい、わかりました。...でも長引けばそれだけ岡山に居られるんですよね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1402413362

P「こらこら、いくら故郷が好きだからってそう考えるのは駄目だぞ?」

肇「ごめんなさい、冗談です。学校もありますし、予定通りの日程で終えられるように頑張りますね」

P「宜しく頼むよ。それにしても連休中に泊りがけの仕事を入れて申し訳ないな」

肇「そんなことありません。地元で仕事をしたいとお願いしたのは私の方ですから。まさか備前焼のレポート番組のお仕事をやらせてもらえるとは思っていませんでした」

P「テレビ局の人の話だと窯元の人たちはアイドルがレポートに来ても備前焼の良さは伝わらないって、渋っていたそうだけど」

P「肇の名前を出した途端乗り気になったんだってさ」

肇「おじいちゃんの友人の窯元のみなさんには昔から良くしていただいています。陶芸についてもいろいろ教わりましたが、アイドル活動でも助けていただけるなんて有り難いですね」

P「おかげ肇のお願いを叶えてあげられたよ。その人たちの為にも今回の仕事は頑張ろうな!」

肇「はい、素晴らしい番組にしてみせます...!」

薫「肇お姉ちゃん、かおるも頑張るからねー!!」

肇「頑張ろうね。でも薫ちゃんはお休みを全部お仕事にしてよかったの?私は地元に帰れて嬉しいんだけど」

薫「かおるお茶碗作るの楽しみだよー!!色々教えてね?肇おねえちゃん」

肇「ふふっ...わかりました。凄いお茶碗を作りましょうね?」

薫「うん!せんせぇの分も作って、かおるプレゼントするね♪」

P「有難う薫、楽しみにしてるよ」ナデナデ

薫「えっへへ♪」

肇「...じゃあ私は新しい湯呑をPさんにプレゼントしますね」

P「肇も有難う」

肇「...あの...」

P「どうしたんだ?」

肇「いえ、なんでも...」

薫「だめだよせんせぇ、肇お姉ちゃんもナデてあげないと」

P「えっ?」

肇「か、薫ちゃん!?」

薫「かおるをナデたんだから、肇お姉ちゃんもナデてあげないと不公平だよ?せんせぇみんな同じだって言ってるでしょ?」

P「そうかもしれないけど...」

薫「むー!」

P(こりゃやらないと納得してくれないな)

P「肇、いいかな?」

肇「はい...!どうぞおかまいなく」

P「それじゃあ改めて、有難うな肇」ナデナデ

肇「はぁ...♪」

薫「これでよーし!良かったね肇お姉ちゃん!せんせぇのお手て大きいから、ナデナデしてもらうとほっとするでしょ?」

肇「そうだね、私もとっても温かい気持ちになれたよ。有難うございますPさん」

肇(有難う、薫ちゃん)

P「まあ肇がそう感じてくれたなら良かったよ。ところで今回の番組では肇のお祖父さんも出演することは伝えていたと思うけど」

肇「はい、聞いています。おじいちゃんと共演できるのが楽しみです。昨日電話をしたんですけど、おじいちゃんもPさんにまた会えることを楽しみにしているんですよ?」

P「前に会ったときは余り会話がはずまなかったんだけどな。肇はお祖父さんが俺の事を気に入ってくれているとは言ってくれたが」

肇「おじいちゃんは中々素直になれない所があります。あの後私はPさんについてたくさん聞かれたんですよ?」

P「じゃあ今回は直にじっくりと会話できるといいな。肇についても色々と報告や相談したいことがあるし」

薫「どんなことをお話しするのー?」

P「肇の今までの活動についてと、これからについてだよ。肇としてはこれからもアイドルを続けるつもりなんだよな?」

肇「勿論です。前にPさんに言った通り、アイドルを極めてみたいんです...その想いは変わっていません!」

P「そうか。まあ、俺もそうだと思って今後も肇がアイドルとして活動させてもらえるようにお願いするつもりだったよ」

肇「宜しくお願いします。これからも一緒にいて下さいね」

薫「せんせぇ、かおるも一緒だよー!!」

P「そうだな。みんなでこれからもやっていこうな!」

薫「うん!!そういえば、かおるたちはお仕事の間は肇お姉ちゃんのお家にお泊りするんだよね?」

肇「そうだよ。ねぇ、Pさん」

P「ああ、そうだね。この話をちひろさんから聞かされた時は大変だったな...」

~回想~

P「はい?すみません、もう一度言って下さい」

ちひろ「ですから、今度の肇ちゃんの地元での撮影の時は、肇ちゃんのご実家に泊って下さいね」

P「いやいやいやいや、駄目でしょうそれは!」

響子「そうですよ!アイドルの実家にPさんが泊まるなんて!」

美穂「わわっ、私も反対です!」

凛「そうだよ!二人の言うとおりだよ!ただでさえプロデューサーが三日も肇につきっきりなのに...」


P「うわっ!?三人ともどうした!?...ほら、三人も反対してますし、ビジネスホテルも近くにありますから宿泊場所は適当に決めます」

P「肇の実家に泊って、それでもし何かあったら...」

ちひろ「えっ?Pさんアイドルの実家に泊ったら何かやらかすつもりなんですか?」

響子・美穂・凛「「「........」」」

P「いや...もちろん何かやらかすなんて、そんなことはありませんよ!?」

ちひろ「そうですよねー、Pさんは紳士ですもんねー。桃華ちゃんの話は聞いてますよ」

美穂「あ、あの、どうして桃華ちゃんの名前が出てくるんですか?」

P「そ、それはだな...」

ちひろ「詳しい話はありすちゃんか拓海ちゃんに聞けば分かりますよ。話を戻しますね、肇ちゃんのご実家に泊るなら親御さんたちとの話し合いの場も設けやすいじゃないですか」

ちひろ「親御さんたちに肇ちゃんの今後についてのお話をしようと考えてたんでしょう?」

P「まあ、そのつもりですよ」

響子「う...確かにそういった利点はありますね。でも肇ちゃんの実家にPさんが泊まれる部屋があるとは限りませんよね!?」

凛「うんうん、肇の実家に迷惑が掛かるかもしれないしね」

ちひろ「その辺については大丈夫ですよ?肇ちゃんのご実家は客間があるそうなので」

ちひろ「それに窯元をやっていて泊りの来客には慣れているそうですよ。だからご実家にはそれほど負担にはならないと思いますよ」

凛「ぐっ...そうだとしても」

ちひろ「そもそもこの話は肇ちゃんのご実家の方から申し出があったんですよ」

響子「そうなんですか!?」

ちひろ「肇ちゃんがご実家に今度の撮影でPさんも一緒だと伝えたら、是非にとご実家から」

美穂「そんな~、実家公認だなんて...」

P「美穂、その言い方は誤解を招くぞ」

凛「それで、プロデューサーはどうするの?肇の実家にお世話になるの?」

P「う~ん...ご実家に招待されているのなら無碍にできないし、ちひろさんの言う利点もあるからお世話になろうかな」

響子「やっぱり泊まるんですね...心配ですね...」

凛「肇は16歳...結婚できる年齢、もしその気になればプロデューサーに逃げ場はないし...」

美穂「あ、わわわっ!?やっぱり駄目ですっ!危険すぎますよっ!」

P「三人とも想像力が逞し過ぎるぞ!?」

ちひろ「まあ思春期の妄想はひとまずおいて、さっきも言った通りPさんは紳士ですし、意思も強いですからそんな事態にはならないと思いますよ?」

響子「でも...」

ちひろ「うーん...例えば美穂ちゃん!」

美穂「は、はいっ!?」

ちひろ「美穂ちゃんのご両親はPさんの事をどう評価してますか?」

美穂「私の両親ですか?...その、あがり症な私をしっかりと支えて、背中を押してくれる人だって言って、信頼してくれています」

ちひろ「うんうん、なるほど。では仮に今回のように美穂ちゃんに実家のある熊本で泊りがけの仕事があって、Pさんが同行するとします」

ちひろ「そのとき、ご両親がPさんを実家に招待したら美穂ちゃんはどう思いますか?」

美穂「それは...嬉しいです!両親にPさんの事をもっと知ってもらいたいし、Pさんにも私の事や家族の事をもっと知ってもらえますから」

ちひろ「ですよね。肇ちゃんも同じなんですよ。それでも美穂ちゃんはこの件に関して反対するんですか?」

美穂「あっ...そうですよね。私の思い込み過ぎですね」

ちひろ「それに考えてもみて下さい?もし今回の実家への宿泊が却下されるんでしたら、今後同じ案件が出た場合も却下されるんですよ?」

ちひろ「ねっ、響子ちゃん?」

響子「.......そうですね。私も変に考えていました」

響子(Pさんを実家に招待できたら、アピールする機会も盛りだくさんですね♪ふふっ♪)

ちひろ(何を考えているのか容易に想像ができますね)

凛「なら仕方ないかな。プロデューサー、同じような時は私の家でも大丈夫だよ?」

美穂「えっ、でも凛ちゃんのお家って」

響子「東京にありますね」

P「多分東京で同じ状況にはならないと思うぞ?俺のマンションも東京にあるんだし」

凛「.......えっ?」

ちひろ(気付いてなかったのね。まあともかく)

ちひろ「それではPさんが肇ちゃんの実家に宿泊するのは決定ということで」

響子・美穂「「異議な~し」」

凛「ちょっと待って!?やっぱり反対!」

~回想終了~

P「その後加蓮と奏も加わって反対しだしたけど、何とかちひろさんが三人を説得したんだよ」

薫「ちひろさんすごいなー!どうやったんだろうね?」

P「凄いよな。どう説得したかは教えてもらえなかったんだけど、三人とも納得してたんだよな」

肇「...後々苦労しそうですねPさん」

P「えっ?なんで?」

肇「さて....それは事務所に帰ってみれば分かることですから」

P「なんか怖い事が起こるような言い方だな」

薫「せんせぇ怖い事があるの?」

P「いや、そうと決まってるわけじゃないよ」

P(不安はどんどん膨らんでいってるけどな)

薫「そうだっ!じゃあせんせぇにこのお守りを貸してあげるねっ!」

肇「そのお守りはどうしたの?」

薫「茄子さんにもらったんだよ!遠くでお仕事をするから念のためにって!だからゼッタイ効き目があるからせんせぇに貸してあげる!」

P「有難うな薫。でも俺は大丈夫だからそれは薫が持ってな。茄子も薫の為に渡してくれたんだし」

薫「えぇー?でも....」

肇「受け取ったらどうですか?Pさん」

P「いや、しかし......」

肇「茄子さんのお守りはPさんが持っていて、薫ちゃんはPさんが守ってあげればいいと思います。ねっ、薫ちゃん?」

薫「かおる、せんせぇが守ってくれたら大丈夫だよ!」

肇「ふふっ...だそうですよ」

P「じゃあ、お言葉に甘えてお守りを借りようかな」

薫「はい!せんせぇどうぞ!!」

P「うん。薫の事は俺がしっかり守るからな、安心してくれな?」

薫「うん!せんせぇお願いしまー!!」

P「ああ、任せとけ!」

肇「良かったね、薫ちゃん。...ところでPさん、私のことも守ってくれますか?」

P「当たり前だろ。肇の事も守るからな」

肇「ふふっ...宜しくお願いしますね」

薫「あっ!そういえば、茄子さんにお願いされてることがあったの、かおる忘れてた!」

P「茄子が薫にお願い?何をお願いされたんだ?」

薫「えっとね、せんせぇと肇お姉ちゃんを二人っきりにしないようにって!」

P・肇「「........」」

薫「みんなでお仕事をするからずっと一緒なのに変なお願いだよね!」

P「はっ、ははは!そうだな。変なお願いだよな。なあ、肇?」

肇「...」

P「肇?」

肇「...えっ!?あ、そうですね。変なお願いですね」

P(今の間はなんだったんだ?)

肇「...そういえば撮影現場が実家の近所ですね。時間があれば以前渓流釣りをした川にお散歩にいきませんか?」

P「綺麗な川だったからな。時間があれば是非また行きたいな」

薫「せんせぇ、そんなにきれいな川なのー?」

肇「薫ちゃんもきっと気に入ると思うよ?とっても澄んでいて綺麗な川だからね」

薫「本当に!?かおるもお散歩にいきたいっ!!」

肇「お散歩ができるようにお仕事を頑張りましょうね、薫ちゃん」

薫「うんっ!!」

P「頑張ろうな。そろそろ岡山駅に着くな、降りる準備をしようか」

肇「そうですね」

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肇「今回は備前焼の窯元のみなさんに備前焼きの魅力について語っていただきます。お送りいたしますのは私藤原肇と」

薫「龍崎薫でーす!!今日は宜しくお願いしまーす!!」

肇「宜しくお願いします。私もテレビの前のみなさんに備前焼きの魅力が伝わるように精一杯レポートをさせていただきます」

肇「まずは工房の案内して頂きます」

P(窯元のみなさんは肇と顔見知りだから良い雰囲気で収録が進行していくな。薫の方は...)

薫「すごーい!!こんな綺麗なお皿をどうやってつくるのー?」

肇「それをみなさんにこれから教わるんだよ」

薫「あ、そっかー!えへへっ、楽しみだなー!!」

P(あ、心配ないわ。窯元さんたちの心をがっちり捕らえてるわ)

肇「備前焼きの紹介の後は轆轤を使った形成作業をレポートしていきます」

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薫「...あっ!?崩れちゃった...難しいね、肇お姉ちゃん」

肇「最初は誰だって失敗するものだよ。繰り返し練習をしてだんだんコツが分かってくるからね」

薫「やっぱりそうだよねー」

肇「でも薫ちゃんは筋が良いからきっとうまくできるよ」

薫「本当っ!?よーしせんせぇの為にもがんばるぞー!!」

薫「えっ?せんせぇって誰の事かって?せんせぇはせんせぇだよ」

肇「私達のプロデューサーさんの事です。薫ちゃんは親しみを込めてそう呼んでいるんです」

薫「せんせぇはすごいんだよ!かおるたちのために一生懸命頑張ってくれるんだよっ!!」

薫「だからいつもお世話になっているお礼にお茶碗をプレゼントするんだー!」

P(ますます窯元さんの心を掴んでるな。もう孫扱いだよ)

肇「そうだね薫ちゃん。私も今回作る湯呑は感謝の気持ちを込めてプロデューサーさんにプレゼントします」

P(おいっ!?)

肇「頑張って作って、プロデューサーさんに喜んでもらおうね」

薫「うんっ!!頑張って作ろうね!」

P(薫はともかく肇は問題視されるかもしれん!)

P「どうにか編集してもらおう...あ、ディレクターさんどうも。どうかされましたか?」

P「二人に好かれていて羨ましい?いやぁ、まあ喜ばしいことですよね。おかげで私も活力が湧きます」

P「丁度良かった。さっきの肇の発言は編集でカットしていただきたいんですが」

P「えっ?なんでって、いやそれは肇の発言はちょっと危うさがあると思うんですが」

P「微笑ましいだけで問題はない。そうかもしれませんが...それに薫との会話の流れが不自然になるからカットできない?」

P「いえディレクターさんがそう判断されるのでしたら...私が神経質すぎました。差し出がましいことを言ってすみません」

P「はい。引き続き宜しくお願い致します」

P「...心配だな。事務所の皆に見られるのが...」

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P(撮影は順調に進んで休憩時間に入った)

薫「せんせぇー!!」

P「お疲れ様薫。いい画が撮れているって、スタッフのみなさんが薫の事を褒めてたぞ」

薫「やったー!!おじいちゃんたちもすごく優しくて、薫とっても楽しいよ!!」

P「そうか良かった。この調子で頑張っていこうな」

薫「うんっ!!あ、肇お姉ちゃん。せんせぇはここだよ!!」

肇「お疲れ様です。Pさんから見て今の所いかがですか?」

P「いい感じに撮れていると思うぞ。肇が主体となって陶芸の良さを解説してくれるからな」

P「アイドルが置物になってなく、番組の趣旨に反してもないし、いいんじゃないかな」

肇「そうですか、有難うございます。やっぱり地元に貢献ができると思うと張り切りますね」

P「積極的な姿勢はいいことだよ。でも肩に力が入り過ぎないようにな」

肇「はい、心得ています。Pさんは私たちの事を見ていてくださいね」

P「分かってるさ、二人のことはしっかり見ているからな」

肇「ふふっ...その言葉のおかげで益々頑張れますね」

薫「かおるもだよー!!」

P「少しでも二人の励みになったんなら良かったよ」

肇「少しだなんて、そんな...Pさんのそんな言葉がいつも新しい私を引き出してくれるんです」

肇「だからもっと自分に自信を持ってください...Pさんが思っている以上に、私たちにとってPさんは心の支えになっているんですからね」

P「あ、有難う肇、そう言ってくれるのは嬉しいんだがな...」

肇「なんでしょうか?」

P「ここだとスタッフのみなさんがいらっしゃるしな?」

肇「私は普段自分が感じているPさんの大切さを言っているだけですから...問題ありません」

P(あれっ!?反応が予想外だ!?)

P「ま、まあそれでも人によっては誤解される場合があるからな」

肇「...そうですね。今後は気を付けます」

P「納得してくれて何よりだよ」

肇「では...撮影はまだ始まったばかりですし、次に備えて身体を休めましょうか」

P「そうだな。二人とも喉が渇いているだろ?飲み物は何がいい?」

肇「じゃあ緑茶でお願いしますね」

薫「せんせぇ、オレンジジュースはある?」

P「ああ、あるぞ」

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P(撮影は順調に進んで、初日が終了した。そして...)

P「お邪魔するのは肇が芸能活動をする許可を貰いに来た時以来だな」

薫「すごーい!!旅館みたいだねっ!」

肇「二人とも私の実家へようこそ...明日の撮影のためにも、ゆっくりと身体を休めてくださいね」

肇「家族のみんなも二人が来るのを楽しみにしているんですよ」

肇「おじいちゃんから聞いたんですけど、母が張り切って御馳走を用意してくれているそうです」

P「気を遣わせてしまって申し訳ないな」

肇「そんなことはありませんから、気にしないでくださいね。そろそろ入りましょうか」

薫「お邪魔しまーす!!今日からお世話になります!!」

>>1です

書き溜めが終了したので本日の投下を終了いたします。

アイドルの性格・口調の違和感の指摘や、アドバイスがございましたら
レスを宜しくお願い申し上げます。

それでは失礼いたします。

>>1です

ある程度書きたまったので投下いたします。

誤字脱字、アイドルの口調、性格に違和感等がございましたら、ご指摘いただければ幸いです。

P「御無沙汰しております。三日間お世話になります。つまらないものですがどうぞ」

肇「ただいま...どうしたの?お母さん?...そう...」

肇「Pさん、薫ちゃん、晩御飯の準備までまだ少し時間が掛かるそうなんです」

P「そうか、まあ荷物もあるし泊まらして頂ける部屋で待っているさ。それじゃあ部屋に案内してもらえるかな?」

肇「分かりました、こっちです」

薫「かおるはせんせぇと一緒のお部屋なのー?」

肇「そうだよ。Pさんと一緒がよかったでしょ?」

薫「うん!あとでかおる肇お姉ちゃんのお部屋に行っていい?」

肇「もちろんいいよ。でもその前にお風呂にはいらない?」

薫「お風呂?そうだね!今日はいっぱい汗をかいたし!!

P「確かにそうだな、ご飯の前にさっぱりした方がいいな」

肇「Pさんもいかがですか?Pさんも大分疲れていますし、晩御飯前に湯船に浸かって疲れをとった方が良いと思いますよ?」

P「う~ん、じゃあそうさせてもらおうかな」

肇「ではPさんからお先にどうぞ。私と薫ちゃんは後からで構いませんので」

P「いやいや、肇達から先に入りなよ。俺は後からでいいから」

肇「Pさんはお客様ですから、遠慮せずに先に入ってください」

P「...じゃあお言葉に甘えようかな」

肇「はい...薫ちゃんは私と一緒にPさんの後に入ろうね」

薫「はーい!」

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P「ふぅ~、さっぱりした。まだ夕食まで時間があるみたいだし、明日の予定やメールの確認をするか」

P「明日の予定に関しては問題ないな。今日の撮影で余裕ができたくらいだ」

P「メールは.....なんか一杯来てるな。ええと...」

P「友紀と楓さん、それに早苗さんからは...”美味しい地酒をお土産に”か。まあそれくらいならお土産に買って帰るか」

P「肇のご家族にお薦めの品があるか聞いてみようかな。あとは...」

P「ちひろさんからは...”素敵な備前焼きが事務所の応接室にあるといいでしょうね”...」

P「...うん、見なかったことにしよう!ええと他には...」

P「おっ、これは以前から話を進めていた結婚指輪の広告モデルの件についてか!なになに...”指輪のサンプルをお送りしますので、まずは御社で候補を選出していただけませんでしょうか”」

P「”男性モデルに関しては、モデルに選ばれた御社アイドルの御希望を可能な限り受け付けます”...」

P「いや~頑張って営業した甲斐があった。ウチは成人のアイドルも豊富だからブライダル関連の仕事にも積極的に売り込んでいけるのは強みだよな」

P「さて、とりあえずスケジュールを考慮して候補を考えるか...後のメールは事務所の皆の業務報告でパッと見問題ないな」

肇「Pさん、入ってもいいですか?」

P「肇か?どうぞ」

肇「失礼します。そろそろ夕食ができるので居間への案内に来ました。薫ちゃんは先に居間に案内しました」

P「わかったよ。わざわざ有難う...実家での部屋着は浴衣なのか?」

肇「そんなことはありませんよ。久しぶりに実家に帰ったから着てみたらと母が、その...変ですか?」

P「いや、そんなことはないよ。良く似合っているよ。浴衣の和の雰囲気が肇にとっても合ってていいよ」

肇「そうですか...ふふっ、嬉しいです」

P「それに風呂上りで若干髪が濡れているところが色っぽいし...」

肇「...Pさん?」

P「あっ、いや、ちょっと待って!?」

P(余計なことまで言っちまった!!)

肇「Pさん、お聞きしてもいいですか?」

P「な、なにかな?」

肇「私はPさんから見て、女性としての魅力はあるんでしょうか?」

P「んっ?」

肇「アイドルとしてではなく、一人の女性としての魅力です。正直に言ってください」

P「えーと...それはだな...」

肇「...」

P「じゃあ正直に言うぞ?肇はとっても魅力的な女性だよ。穏やかで落ち着いて、一緒に過ごしていると気持ちが和むよ」

肇「”一緒に過ごしていると気持ちが和む”ですか...ふふっ、私から聞いて答えてもらいましたが、やっぱり恥ずかしいですね」

肇「あっ、もちろんそう言ってくれたのは嬉しいです。それが私がPさんの好感を得ているところですか...」

P「ああ、だから肇みたいな女性と結婚できたら穏やかで温かい家庭が築けるんだろうなって思うよ」

肇「そうですか...えっ?」

P「肇は周りへの気配りもできるし、子供の世話も上手だからな。それに自分の考えはしっかり持ってて、状況に流されることはないし」

P「かといって意固地になることは無くて、より良い方向に行くための柔軟さも兼ねているし...」

肇「......」

P「あれっ?途中から肇のアイドルとしての姿勢になってるか...まあ肇はそんな女性だから良いお嫁さんになって、良いお母さんになるだろうなと」

肇「......そんな、お嫁さんなんて...さすがにそれはまだ早いですよ...でも...」

P「肇?いや、16歳は結婚できるけどさすがに早いんじゃないか?というかそんな相手がいるのか!?」

肇「...あっ!?いえ、もちろんそんな相手はいません!ただ、お嫁さんになった自分が家庭をもっているのを想像してただけです!」

P「そ、そうか。いや誤解してすまない」

肇「いえ、私こそ誤解を招く言い方をしてごめんなさい。でも安心してくださいPさん」

肇「今私はPさんと一緒にアイドルをもっと極めていきたいんです。だから...安心してくださいね?」

P「そうか、有難うな。それとすまないな、肇も恋に憧れる年頃なのに抑制させてしまって」

肇「確かに憧れはありますけど、それ以上の経験をして充実している青春をおくってますから気に病まないでくださいね」

P「なら俺は肇たちがもっと充実できるように頑張らないとな」

肇「Pさんだけじゃなくて、私達もそれに応える様頑張りますからね?」

P「そうだな」

肇「ふふっ、少し話し込んでしまいましたね。薫ちゃんが待っていますし、行きましょうか」

P「ああ、そうしよう」

P(その後肇のご家族と一緒に夕食を頂いた。アルコールを勧められたが、明日以降の撮影もあるので遠慮させていただいた)

P(部屋は薫と一緒だったのだが、桃華の件を薫もありすづてに聞いていたらしく)

P(一緒に寝ることをねだられて、一緒の布団で寝た)

>>1です

書き溜めがなくなったので、今日の投下を終了いたします。

誤字脱字、アイドルの性格、口調の違和感等がございました
ご指摘いただければ幸いです。

また次の投下も日が空きますことをご了承お願いいたします。

それでは失礼いたします。

>>1です

今回の投下で完結致します。
お付き合いいただければ幸いです。
それでは投下いたします。

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肇「それでは、窯焚きの工程になります。私達が先日成形したものは乾燥が終わっていないので、あらかじめ用意されたものを使用します」

P(二日目の撮影も順調に行われている。さっきディレクターさんが言っていたが、予定より早く撮影が終了するそうだ)

P(肇と薫も今回の仕事をとても楽しんでるし、二人の評価も上がったから大成功だな)

P(まあ、まだ肇のご両親との今後についての話合いがあるから気は抜けないけどな)

P(さて...どう話を持っていこうかな)

「...さん?」

P(やっぱり、今までの実績をアピールしていくのがいいかな...学業が疎かになってない点もしっかり伝えないとな)

「あの...Pさん?...ですか?」

P(それと本人が続けていきたい意志があることを...)

薫「せんせぇー!!」

P「!!?あ、ああ二人ともどうしたんだ?」

薫「お昼休みの時間になったよ!でもせんせぇ大丈夫?ずっと肇お姉ちゃんがせんせぇを呼んでたよ」

薫「けど全然肇お姉ちゃんにお返事しなくて...ひょっとして具合が悪いの!?」

P「いや、そんなことないよ。ちょっと考え事をしていただけだよ」

薫「ほんとう?」

P「ほんとうだよ。ごめんな、心配させちゃって。肇もごめんな、すぐに反応してやれなくて」

肇「いえ、気にしてませんよ。ところで何を考えていたんですか?」

P「今日の夜に肇のご両親と話合いについてね。大丈夫だとは思っているけど、気を抜くわけにはいかないからな」

肇「大丈夫ですよ。家族の皆は私がアイドルをすることを応援してくれてますから...それにPさんが私をプロデュースしてくれますから」

肇「きっと大丈夫ですよ」

P「肇にそこまで言ってもらえると自信がつくな。でもやっぱり真摯に対応しないとな」

肇「ふふっ...そうですね」

薫「かおるも大丈夫だと思うよー!」

P「薫もありがとうな」

薫「うんっ!!だってせんせぇだもん!絶対大丈夫だよ!」

P「はははっ、薫のお墨付きももらえたから安心だな」

肇「はい...だからもっと力を抜いてもいいと思いますよ?それに今からお昼休憩ですしね」

P「そうだな、そうしようかな。二人もしっかり休むんだぞ?」

肇「そうします...あの、先ほどディレクターさんが撮影が早めに終了しそうだと仰っていたんですけど」

P「ああ、俺も聞いているよ。二人のおかげいい画がたくさん撮れているそうだからな」

肇「有難うございます。それで早く撮影が終わって、時間ができたらあの場所に行きませんか?」

P「あの場所?...ああいいな。撮影が終わったら俺はスタッフのみなさんと少し話しをするけど、大丈夫だと思うよ」

薫「?あの場所ってなーに?」

P「ほらっ、昨日新幹線の中で時間ができたら行こうって話した川の話だよ」

薫「あっ!そうだったね!」

肇「行けると良いですね」

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薫「きれいなお水の川だね!あっ、せんせぇお魚さんがいるよっ!」

P「おーい、気をつけろよ薫。川の深いところにはいくなよ」

薫「はーい!!」

P「ふー、仕事終わったばかりなのに薫は元気だな?」

肇「でも薫ちゃんらしいじゃないですか。それにPさんだってまだまだ元気じゃないですか」

P「そりゃまだ二十代だしな。でも薫ぐらいの年齢の子のような元気の出し方はもう無理かな?」

肇「確かにそうかもしれませんね」

P「それにしてもここは涼しくて心地いいな」

肇「風が気持ちいいですね。薫ちゃんもここを気に入ってくれたみたいで良かった」

P「都会じゃあこんな綺麗な川は無いだろうからな。あんなに目を輝かせて川を覗いているよ」

肇「私も来れて良かった。ここは小さい頃からの思い出がある場所ですから、それにPさんとの思い出も...」

P「渓流釣りはあの時が初体験で、肇とお祖父さんがどんどん釣り上げてたけど俺だけ全然釣れなかったんだよな」

肇「でも最後には大物が釣れたじゃないですか?」

P「それは肇がポイントを教えてくれたからじゃないか。それにつきっきりでアドバイスをしてくれたしな」

P「.....今改めて思い出してみると、教えてもらってた時はかなり体が密着してたけどお祖父さんは何も言わなかったよな」

肇「それはPさんだったからですよ」

P「いや、いくらプロデューサーといっても大事な孫娘が男にあれだけ接近していたら注意の一つくらいはあっただろ?」

肇「それだけおじいちゃんがPさんの事を信頼してたからですよ。覚えていますか?私がアイドルとして活動することをおじいちゃんに認めてもらったときのことを」

P「”俺と、一緒に一番になって来い”って伝言を肇が嬉しそうに伝えてくれたよな」

肇「はい...あの時おじいちゃんに私の気持ちがどれだけ本気なのか伝わった時でしたからね...」

肇「それと同時にPさんの熱意もおじいちゃんに伝わった時ですから...これから一緒に歩んでいく二人だから、あの時は何も言わなかったんだと思います」

P「ん~プロデューサーとして信頼してくれていることは嬉しいんだが、それとこれとは別問題な気もするけど...」

肇「ふふっ...あまり深く考えることはないと思いますよ?」

P「そうかな?」

P(なんか前にも似たような感じがあったような...なんというか、外堀を埋められているような...)

薫「せんせぇー、肇お姉ちゃんー!三人で水遊びしよー!」

肇「いいね、薫ちゃん。ねっ、Pさん行きましょう?」

P「あっ?うん、そうだな。仕事も終わったし遊ぶか!」

薫「やったー!うわー、冷たく気持ちいいね!」

P「そうだな。でも着替えがないから少し加減して遊ぼうな」

肇「そうですね。小さい頃はよくこの川で遊んでました...懐かしいです。小学生の高学年になると川で遊ぶよりも釣りをするようになりましたから」

P「大人になったらこうして遊ぶ機会はそうないからな」

薫「そうなのー?でもせんせぇは美優さんと二人で川で遊んだんでしょう?」

肇「...そうなんですか?」

P「ん?ああ、前にね。今日みたいな感じでな。薫は美優さんから聞いたのかな?」

薫「うん!とっても楽しかったって言ってたよ!あとせんせぇのいつもと違うところが見れて良かったって」

肇「違うところ...ですか?」

P「たぶん、水遊びではしゃいだところかな?きっかけは良く覚えていないんだけど俺から美優さんに水をかけて」

P「それから二人で水遊びしたな」

肇「Pさんからですか...普段ではあまり見ないやんちゃな顔を見れたということですかね」

P「やんちゃか、そういわれると気恥ずかしいような...でも肇の言うとおりかもな?あの時は、ふふっ」

肇「...」プクー

薫「肇お姉ちゃんどうしたの?」

肇「なんでもないよ?...じゃあ美優さんの時のように遊びませんか?私と薫ちゃんがチームで」

P「えっ?ちょっと...」

薫「よーし!せんせぇーいくよー!それっ!」ピシャ!

P「おわっ!」

肇「私もいきますよ?それっ!」ピシャ!

P「冷たっ!...よーし、二人がそのつもりなら俺だって、そらっ!」バシャ!

薫「冷たーい♪でも気持ちいいね!」

肇「薫ちゃん”せーの”で反撃しようか?」

薫「うん!」

肇・薫「「せーの...それっ!」」バシャ!

P「うわっとと、...二人には大の大人が真剣にはしゃぐ姿がどんなものか教えてやる!」バシャ!

肇「きゃっ、負けませんよ?それっ」ピシャ!

薫「わーい♪」ピシャ!

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薫「スゥー...」

肇「薫ちゃん遊び疲れて眠っちゃいましたね」

P「全力で遊んでたからな。...まあ俺たちも薫のことは言えないけどな?」

肇「ですね。いつ以来かな...こんなに思いっきり遊んだのは?」

P「俺もどうだろ?でも楽しかったよ」

肇「私もです...久しぶりに帰ってきた故郷で、またいい思い出ができました。本当に私のワガママを聞いてくださってありがとうございます」

P「お礼を言うのは俺の方だよ。俺もいい思い出ができたしさ」

P「それに肇と薫が頑張ってくれるおかげでまた夢に近づけた」

肇「夢、ですか?」

P「ああ、プロデュースしたアイドルをトップアイドルにしてみせるっていう俺の夢がな」

肇「でしたらお互い様です。それは私の、私たちの夢でもあるんですから...一緒に極めていきましょうね」

P「そうだな...ああ、あと」

肇「?」

P「普段は見られない肇の一面を見れたのも良かったな。あんなにはしゃぐ肇はそう見られないだろうしさ」

肇「わ、忘れてください!」

P「忘れるなんてもったいないな」

肇「もう...なんだかいじわるですよ?」

P「そうかな?...はははっ!」

肇「ふふふっ♪」

P「さてと、肇の実家に戻ったら親御さんたちと話合いをする予定だったけど、びしょ濡れじゃあ恰好がつかないな...大丈夫かな?」

肇「お昼にも言いましたけど、大丈夫ですからね。Pさんが想像してる以上にみんなPさんの事を信頼してますから」

P「ありがとうな。さてと、そろそろ着くな」

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P(支度を整えて肇の親御さんと話をさせてもらったのだが、開口一番)

P(”肇の意志を尊重します。これからも宜しくお願いします”と言われた)

P(俺としては大変ありがたい言葉なので”分かりました。お任せください”と了承して、業務上必要なことなので肇の近状を報告した)

P(その後撮影の打ち上げとして宴会が始まった。明日は帰るのみで断る理由もなかったので、勧められた酒を頂いたのだが...)



P「.....ううん、眠ってしまっていたか...」

P(勧められるがままに飲んでいて、潰れてしまったか。まだ若干頭がくらくらする)

P「ここは...居間か...んっ?」

P(何だかいい匂いがする...それに柔らかいものに頭を乗っけているような...)

肇「お気づきになりましたか、Pさん?」

P「は、肇!?これって」

肇「まだ動いちゃいけませんよ。酔いが残ってるみたいですからね」

P「ああ、わかったよ」

P(肇に膝枕されとるー!)

肇「全く、おじいちゃんもお父さんもどんどん勧めるんだから...お母さんと二人でよく言っておきました」

P「いや、俺こそすまない。肇に手をかけさせてしまって...薫やご家族は?」

肇「薫ちゃんはお母さんに部屋に連れて行ってもらいました。やっぱり疲れていたのかすぐに眠ったそうです」

肇「私がPさんを介抱したいと言ったので、他のみんなは気を利かせてくれたみたいです」

P「そうか...二度目だな、酒で肇に迷惑をかけるのは」

肇「今回はこちらに非があることですので、気になさらないでくださいね」

P「そう言ってもらえると幾分か楽になるよ、有難う」

肇「いえ...それにおじいちゃん達がよく酔い潰れるまで飲むことがあるので、介抱には慣れているんですよ」

P「そうなのか...」

肇「...膝枕をした事はありませんけど...」ボソッ

P「ん?何か言ったか?」

肇「...何でもありませんよ?具合はどうですか?」

P「んー...頭はまだぼんやりしているけど、眠気はなぜか無いな...」

肇「そうですか、まだこのまま安静にしていた方が良いですね」

P「そうだな...それにしても親御さんも肇がアイドルを続けることを快諾してくれてよかったよ」

肇「ふふっ、良かったです」

P「しかし肇の言う通りだったな。俺がお願いをする前に了承を貰えるとは」

肇「私もPさんがお話しされる前にああいうとは思ってませんでしたね。...でも嬉しかったな...」

P「肇が進んでいる道を応援してくれることがか?」

肇「はい...応援してくれていることは分かってました。けどあそこまでとは...」

P「親御さんに感謝しないとな」

肇「ですから、ますます叶えないといけませんね。私たちの夢を...」

P「そうだな...でもまだまだ先は長いぞ?」

肇「心得ています...でも一緒に歩んでくれますよね?」

P「当たり前だろ?何度も言っているけど俺たちの夢なんだからな、一緒に叶えような」

肇「絶対叶えましょうね。ふふっ、Pさんのお気持ちは知ってますけど...その言葉を聞きたくて何度も聞いてしまいそうです」

P「何度聞いてくれたって構わないさ。その度に答えるからさ」

肇「じゃあ、トップアイドルになる夢...一緒に叶えましょうね?」

P「ああ、一緒に叶えような」

肇「はい!」

P「...そろそろ大丈夫かな?ありがとうな」

肇「そうですか、部屋まで付き添いましょうか?」

P「いや、大丈夫だよ。有難う。それじゃあおやすみ」


肇「おやすみなさい」

P「ああ!そうだ。今日のお礼は必ずするから」

肇「そんなお礼何て...酔い潰れてしまったのはこちらが原因ですし...」

P「それでも肇が介抱してくれたんだから、遠慮しなくていいよ」

肇「...じゃあ今希望を出してもいいですか?」

P「ああ、なんだ?」

肇「今度はPさんが私に膝枕をしてくれませんか?」

P(まあ大丈夫かな)

P「ああ、いいよ。してほしい時に言ってくれ、ただし場所は弁えてくれよな?」

肇「勿論です。有難うございます。それじゃあおやすみなさい」

P「おやすみ」

P(こうして肇の地元での仕事は無事終わった)

(1週間後)

肇「お疲れ様です。ただいま戻りました」

ちひろ「お疲れ様肇ちゃん」

P「お疲れ様肇。どうだった?」

肇「うまくできたと思います。これでまた一歩近づけましたかね?」

P「ああ、間違いなく進んでいるさ」

凛「お疲れ様肇」

美穂「お疲れ様です肇ちゃん」

響子「お疲れ様です♪肇ちゃんも戻ってきましたし、Pさんとちひろさんも休憩しませんか?今お茶の準備ができたんです」

P「そうだな。そろそろ一服入れようかな、仕事もきりがいいし。ちひろさんはどうですか?」

ちひろ「私もきりがいいので、響子ちゃんのお言葉に甘えましょうか」

響子「はい♪」

凛「そう言えば地元での仕事はどうだったの?」

響子「あっ、私も聞きたいです」

P「撮影は順調に進んで早めに終われたし、スタッフさんの二人の評価も上々だったな」

ちひろ「番組の放送が楽しみですね」

P「二人が頑張っていたのは勿論なんですが、とにかく二人がとても楽しそうにやっていたんですよ」

P「だから全体が終始和やかな雰囲気で撮影が進みましたね」

肇「共演者が縁のある人たちでしたから、とても落ち着いた気持ちで撮影に臨めました」

美穂「ああ~なるほど。私も地元で知り合いとのお仕事だったら、いつもより緊張しないかな?」

凛「でも知り合いと一緒の方が緊張するかもしれないよ?」

P「そうかもな。いつも以上に失敗しないようにって思って固くなりそうだな」

美穂「う~ん...そうかもしれませんね。やっぱり日頃から緊張しないように練習しないとだめですよね」

肇「日々精進ですね。これからもっと大きなこと成し遂げるために一緒に頑張りましょうね」

凛「そうだね、まだまだ成長しないとね」

響子「皆で一緒に頑張りましょうね♪」

ちひろ「...ウチの事務所のこういったところが、他の事務所にはないウチだけの強みかもしれませんね?」

P「そうですね。本当にありがたい事ですよね」

肇「それにPさんと薫ちゃんとの思い出もできました」

ちひろ「どんな思い出なの?」

肇「三人で川で遊んだんです。ふふっ、小学生みたいにはしゃいじゃいました。私もPさんも」

P「あのときは楽しかったよな。薫も喜んでくれたし」

響子「いいな~。一緒に地元でお仕事をするときがあったら、私ともそんな思い出を作りましょうね、Pさん?」

美穂「わ、私も是非お願いします!素敵な場所を知っているんです」

P「機会があればね。良い思い出が増えることは良い事だしね」

美穂「はいっ!丘の上にある展望台なんですけど、見晴しが良くてぽかぽかして心地がいい場所なんです。きっとPさんも気に入ってくれますよ」

響子「私も小さい時から憧れているチャペルあるんですけど、素敵なチャペルで居ると幸せな気分になれるんですよ」

美穂「響子ちゃんが憧れているチャペルか~、素敵な場所なんでしょうね。私も行ってみたいな」

響子「私も美穂ちゃんのお気に入りの場所に行ってみたいな」

P「どっちも良いところなんだろうな。二人の地元で仕事が取れるように頑張るよ」

美穂「あ、有難うございます!」

響子「期待してますからねっ♪」

P「任せとけ!」

凛(くっ!話に入れない!)

ちひろ(なんて思っているんだろうな...おやっ?)

肇「.....」プクー

ちひろ(あらあら)

凛「そ、そう言えば肇の実家に泊ったけど、どうだった?」

ちひろ(こっちは話題を変えてきたわね)

P「とても良くしてもらったよ。...ああでも一つ失敗したな...」

凛「どんな失敗をしたの?」

P「いや、撮影が終わったお祝いに宴会を開いてくれたんだがな、途中で潰れて寝てしまったんだよな」

響子「大丈夫だったんですか?」

P「ああ、肇に介抱してもらってな」

肇「酔った人の介抱は家族で慣れているんですよ」

美穂「そうなんですか」

P「だから肇のおかげで風邪は引かなかったよ。本当に有難う」

肇「いえ.......このあとお忙しいですか?」

P「ん?まあ、今日はそれほどでもないかな?時間は取れるけど、どうしたんだ?」

肇「では、あの時の約束を今お願いしてもいいですよね」

ちひろ「あの時の約束ってなんですか?」

P「酔い潰れて介抱してもらったお礼に、その」

肇「お返しで膝枕をしてもらう約束をしていたんですよ」ポフッ

響子・美穂・凛「「「ああー!!?」」」

P「お、おい...」

肇「ふふっ、Pさんの膝枕とっても心地いいですよ?仁奈ちゃんたちがよくせがむのがわかりました」

P「そ、そうか?なら良かった」

響子「良かったって、反応するのはそこじゃないですよね!?」

凛「”お返し”ってことはプロデューサーは肇に膝枕してもらったってことなの!?」

P「まあ、そうだけど」

美穂「ど、どれくらいですか!?」

P「それは重要なことか?」

美穂「重要ですよ!」

肇「そうですね...一時間くらいだったと思いますね。私もそれくらい膝枕してもらってもいいですかPさん?」

P「まあ、大丈夫かな」

凛「どうして同意するのかな!プロデューサーが事務所の小さい子にしてあげてるのは知ってるけど、肇は年齢的にダメでしょ?」

美穂「ですよね!肇ちゃんがPさんを介抱したときと違って非常事態じゃないですし」

肇「でもPさんは私より年上の杏さんや楓さんにも膝枕をしていた時がありましたよ?」

響子「杏ちゃんは例外...楓さん?」

ちひろ「ああ、確かにそんなこともありましたね」

P「いや、あの時はソファーでくつろいでいたら突然俺を枕にして昼寝をし始めたんだ。気持ちよさそうにしていたから起こすのも忍びなくてな」

肇「ですから、私がしてもらっても問題はありませんね」

美穂「あう....」

凛「それなら仕方ないか...」

響子「約束していたことですしね...」

響子・美穂・凛(((でもそれなら私がしてもらうのもいいよね!!)))

ちひろ(本当に分かり易いなー)

肇(こうしてもらっていると、あの日の夜に確かめ合ったことを思い出します)

肇「ねぇ、Pさん」

P「なんだい?」

肇「Pさんは私が知らなかった私の色を見出してくれた恩人です。Pさん以外の人では、私は今こうしていなかったと思います」

P「そうかな?でも肇がいなければ成り立たないことなんだし、あの時肇が言ってたけど、お互い様じゃないかな」

肇「そうでしたね。一緒に歩んで、夢を叶えようと約束...誓い合ったんですよね」

肇「でも今願う夢が叶っても、それでおわりじゃないですよね?また次の夢に向かって一緒に歩んでいきましょう」

肇「Pさんと一緒なら、どんな夢も叶えられると思いますから」

肇「だから...これからも一緒にいてくださいね。不束者ですが、宜しくお願いします」

(おわり)

>>1です

これで完結です。お付き合いいただきまして有難うございます。
アイドルの口調・性格の違和感やアドバイス等がございましたら
レスを頂ければ幸いです。

次回書く時は下記のどれかをメインにする予定です
・響子
・かな子
・みくとアーニャ
・きらり

話の大枠は決まっているので、どれから書き起こすかは安価で決めさせていただきたいと思います。
もしご覧になっている方がいらっしゃいましたら、ご協力いただければ幸いです。

では+3でお願いします。

>>1です。

安価ご協力いただきまして有難うございます。
次回はかな子メインで書かせていただきます。

それでは失礼いたします。

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